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2010/09/17 [Fri] 21:28:39 » E d i t
菅改造内閣は平成22年9月17日夕方、皇居での閣僚の認証式を経て、正式に発足しました。

民主党の両院議員総会が平成22年9月17日、開かれ、岡田幹事長、玄葉政策調査会長、鉢呂国会対策委員長の新しい執行部人事が正式に承認されました。その両院議員総会で、菅首相は「代表選挙が終われば、ノーサイドで『412人内閣』をつくると約束したので、その方向に向けて進めていきたい。ぜひとも民主党政権が412人の力をあわせて、日本の20年におよぶ閉そく状況を打ち破る新たなスタートにしたい」と述べました。

しかし、菅首相は、党内人事及び改造内閣人事において、「代表選挙が終われば、ノーサイドで『412人内閣』をつくる」「民主党政権が412人の力をあわせる」という、挙党態勢を図るとした両院議員総会での言葉に著しく反する行動を示しています。



1.報道記事を幾つか。

(1) ANNニュース(09/17 14:44)

「脱小沢」示した布陣に 菅総理が内閣改造(09/17 14:44)

 菅総理大臣は、民主党代表の再選を受けて内閣改造を行いました。7人の大臣が留任や横滑りしたほか、代表選で菅総理を支持した議員が初入閣するなど、「脱小沢」の姿勢を示した布陣です。

 仙谷官房長官:「総務大臣・片山善博、国土交通大臣・馬淵澄夫、経済財政担当大臣・海江田万里、国家公安委員会委員長・消費者・少子化担当大臣・岡崎トミ子」

 このほか、法務大臣に柳田参院幹事長、文部科学大臣に高木義明衆院議員、厚生労働大臣に細川律夫副大臣、経済産業大臣に大畠章宏衆院議員、そして環境大臣に松本龍衆院議員が決まりました。

 馬淵澄夫氏:「先ほど総理から連絡がありまして、国土交通大臣に決まった。『閣僚として菅内閣を支えてほしい』ということで言葉を頂きました。『微力ながら、しっかりと頑張らせて頂きます』とお答えしました」

 初入閣は9人に上る一方、仙谷官房長官ら7人が留任や横滑りしました。小沢元幹事長のグループからの入閣はなく、小沢氏と距離を置く姿勢を見せた布陣です。

 仙谷官房長官(留任):「菅総理は挙党態勢を十二分に意識して、今回、そして適材適所を意識して組閣をされたと考えます」

 蓮舫行政刷新担当大臣(留任):「菅総理がずっと言われてきた『適材適所』。私がどうか分かりませんけど、新しい人も含めて専門性の高い方がおつきになっていると思います」

 この後、皇居での認証式を経て菅改造内閣は正式にスタートします。菅総理は午後9時から記者会見し、今回の内閣改造の狙いや今後の政権運営について自らの考えを説明することにしています。」



(2)  読売新聞:2010年9月17日19時35分

小沢グループ冷遇で党内混乱…野党、冷ややか

 菅改造内閣の顔ぶれについて、野党各党からは17日、「挙党一致の態勢とは言えない」と冷ややかな声が相次いだ。

 民主党代表選で敗れた小沢一郎元代表グループの議員が冷遇されたことで、同党内の混乱が続くとの見方も広がっている。

 自民党の谷垣総裁は17日、党本部で記者団に対し、「(民主党内で)小沢氏に近い方は『お手並み拝見』と見ているのではないか。与党をきちっと掌握し、課題に迅速に応える態勢かどうかは疑問だ」と述べた。

 円高や尖閣諸島周辺の日本領海内で起きた中国漁船衝突事件を挙げ、「国会で機動的対応ができていない。一刻も早く国会を開くべきだ」と述べ、臨時国会の月内召集を重ねて訴えた。

 公明党の山口代表は、国会内で記者団に、「小沢氏のグループに配慮した人事になりきれておらず、内閣の政治主導がどこまで実現できるか、懸念が持たれる」と語った。みんなの党の渡辺代表は、「民主党代表選の明白な論功行賞人事だ。改造内閣の脆弱(ぜいじゃく)な高支持率は、国会が始まると化けの皮がはがれてくる」と指摘した。

(2010年9月17日19時35分 読売新聞)」



(3)読売新聞平成22年9月17日付夕刊2面

挙党一致、結局は「排除の論理」…小沢系反発

 菅内閣の改造人事では、民主党代表選で菅首相を支持した議員が登用される一方、党内最大の小沢一郎元代表グループの議員は冷遇されている。小沢グループからは「首相は挙党一致と言っていたが、結局は『排除の論理』で人事をやっている」と反発が出ている。

 小沢グループの中堅議員は17日朝、「これから国会運営が大変な時に、首相は党内にも敵を抱えてどうするつもりなのか。小沢グループが野党提出の内閣不信任案に乗ったら、政権が倒れることを分かっているのか」と不満を漏らした。同グループの別の議員は「敗れたとはいえ、代表選で200人の議員が小沢氏を支持したことを首相は忘れている」と指摘した。

 一方、代表選で小沢氏を推した鳩山前首相グループからは、グループの大畠章宏会長の経済産業相での入閣のほか、海江田万里衆院財務金融委員長が入閣した。大畠氏は17日午前、国会内で記者団に「首相から午前10時過ぎに電話で経産相を頼まれた」と明かした上で、「円高でもの作りが大変な時期だ。若い学生の就職も大変だ。責任が重い」と語った。

 首相の側近議員は大畠氏起用について、「小沢グループに加え、鳩山グループも人事で外して敵対勢力を増やすわけにはいかないという判断だ」と解説した。

 ただ、鳩山グループの中堅議員は、改造内閣の陣容について、「『脱小沢』色が強すぎる」と疑問を呈した。(以下、省略)

(2010年9月17日19時07分 読売新聞)」




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政治問題 *  TB: 3  *  CM: 1  * top △ 
2010/09/15 [Wed] 08:24:28 » E d i t
民主党代表選は平成22年9月14日、東京・芝公園の「ザ・プリンスパークタワー東京」で投開票が行われ、菅直人代表(首相)(63)が、小沢一郎前幹事長(68)に圧勝し、再選を果たしました。代表選は菅首相の党代表としての任期満了に伴うものであり、菅氏の代表任期は2年後、2012年9月末までです。



1.まず、代表選に関する報道記事を幾つか。

(1) 時事通信(2010/09/15-00:42)

菅首相を再選=小沢氏に大差、国会議員票も上回る-17日にも内閣改造

 民主党代表選は14日午後、都内のホテルで開いた臨時党大会で、党所属国会議員による投票を行った。郵送済みの地方議員票、党員・サポーター票を合わせた開票の結果、菅直人首相(63)が小沢一郎前幹事長(68)を大差で破り、代表に再選された。任期は2年。首相は地方議員と党員・サポーター票で小沢氏を圧倒し、ぎりぎりまで競り合った国会議員票でも、わずかながら小沢氏を上回った。
 首相は代表再選を受け、党役員人事を行った上で17日にも内閣改造に踏み切る方針。小沢氏本人や同氏支持議員の処遇を含め、党内融和をどう図るかが課題となる。首相は15日以降、小沢氏や鳩山由紀夫前首相ら代表経験者と会い、今後の政権運営への協力を求める意向だ。
 首相は臨時党大会後に記者会見し、「いよいよ本格稼働という位置付けで進んでいきたい」と述べ、経済対策などに全力で取り組む考えを強調した。
 再選を決めた後、首相は会場であいさつし「約束したようにノーサイド。民主党全員が力をフルに発揮できる挙党態勢で頑張り抜くために、全党員の協力をお願いする」と結束を呼び掛けた。一方、小沢氏は、支持議員が衆院議員会館で開いた会合に出席し、「今後とも皆さんと一緒に、また一兵卒として民主党政権を成功させるために頑張っていきたい」と語った。
 代表選は総計1222のポイント制。獲得したのは、首相721ポイント、小沢氏491ポイントで、国会議員5人(10ポイント分)が棄権・無効票だった。 
 内訳は、国会議員票(1人各2ポイントで計822ポイント)が首相412ポイントに対し、小沢氏400ポイント。100ポイント換算の地方議員票は首相60ポイント、小沢氏40ポイントだった。衆院の小選挙区ごとに集計される党員・サポーター票は、菅氏が249ポイントで51ポイントの小沢氏と5倍近い差が付いた。地方票が首相に流れた背景には、「政治とカネ」の問題を抱える小沢氏への抵抗感があったとみられる。
 1日の代表選告示以降、首相と小沢氏は相手の政治姿勢、政策を厳しく批判。党を二分する激しい戦いを繰り広げた。(2010/09/15-00:42)」



(2) 時事通信(2010/09/14-22:30)

菅氏、党員・サポーター票で圧倒=福島、静岡、兵庫などで全勝-民主代表選

 14日投開票された民主党代表選は、菅直人首相が、ポイント換算された党員・サポーター票の約8割、地方議員票の6割をそれぞれ獲得。国会議員票でも激戦を制して首相が小沢一郎前幹事長を上回った。ただ、党員・サポーター票を得票数で比べると約4万票差しかなく、首相の圧勝は代表選の仕組みに支えられた側面もある。
 党員・サポーター票は、300小選挙区ごとに1ポイントずつ割り振られ、首相は249ポイント、小沢氏は51ポイントを獲得した。投票率は66.9%。今回と同様の形で実施された2002年9月の代表選時の51.3%を大幅に上回った。
 地域別では、首相は福島、群馬、静岡、京都、兵庫、徳島、福岡など20府県で全勝。大票田の東京、大阪、愛知でもほとんどのポイントを占めた。逆に、小沢氏が全勝したのは地元の岩手を含め、富山、石川、沖縄の4県にとどまった。
 これを得票数で見ると、首相は13万7998票、小沢氏は9万194票。それほど開きはないのに200ポイント弱の大差が付いたのは、得票数に応じてポイントを比例配分する方式でなく、小選挙区ごとに1票でも上回った候補がポイントを獲得する仕組みだったからだ。例えば、小沢氏側近の樋高剛衆院議員の地元である神奈川18区では、首相と小沢氏の差はわずか21票だった。
 得票数に応じて比例配分された地方議員票では首相が60ポイント、小沢氏が40ポイント。党員・サポーター票の得票数と同様の割合となった。
 一方、全ポイントの7割弱を占める国会議員票では、206人(412ポイント)が首相に票を投じた。菅陣営の中核を成した首相、前原誠司国土交通相、野田佳彦財務相の各グループの勢力の合計を大きく上回り、小沢氏支持を打ち出した鳩山由紀夫前首相や羽田孜元首相の両グループなどの一部も首相を支持したとみられる。
 小沢陣営は党員・サポーター票の劣勢を挽回(ばんかい)するため、ぎりぎりまで国会議員へ働き掛け、「国会議員票は50票差で上回った」と分析していた。しかし、投票結果を見ると、衆院1回生議員ら態度未定者の半数以上は首相支持に流れたとみられる。(2010/09/14-22:30)」


 イ:投票結果は、総計1222ポイントのうち、菅氏が721ポイント、小沢氏が491ポイントを獲得しています。国会議員の投票は、菅氏が206人、小沢氏が200人でした。ポイント結果だけを見ると、菅直人氏の圧勝と評価できます。

意外に感じたのは、結果よりも、「衆院の小選挙区ごとに集計される党員・サポーター票は、菅氏が249ポイントで51ポイントの小沢氏と5倍近い差が付いた」点でした。マスコミの小沢バッシング報道や世論調査(菅直人80%、小沢20%)に付和雷同して、無能な菅直人氏を支持してしまったのかと、残念に感じていたのです。

そう思っていたら、メディアの世論調査における「恣意的・感情的な市民」と異なり、(多少は影響されつつも、)そこまでは民主党の党員・サポーターは阿呆ではありませんでした

得票数で見ると、首相は13万7998票、小沢氏は9万194票それほど開きはないのに200ポイント弱の大差が付いたのは、得票数に応じてポイントを比例配分する方式でなく、小選挙区ごとに1票でも上回った候補がポイントを獲得する仕組みだったからだ。例えば、小沢氏側近の樋高剛衆院議員の地元である神奈川18区では、首相と小沢氏の差はわずか21票だった。
 得票数に応じて比例配分された地方議員票では首相が60ポイント、小沢氏が40ポイント。党員・サポーター票の得票数と同様の割合となった。」


得票数で見ると、首相は13万7998票、小沢氏は9万194票だったのですから、メディアの世論調査と異なり、大きく差が開いてはいなかったのです。メディアが、何度も何度も「世論の80%は菅直人支持」ということを連呼し、小沢バッシングを繰り広げていたにも関わらず、それに抗して40%の市民は小沢支持に回ったのですから、40%という票は相当な信念をもって小沢氏に投票したものといえそうです。

これに対して、菅直人氏側支持の市民は、3カ月しかたっていないという極めて消極的・一時的な理由での支持だったのですから、今後、減少していくだけの票と判断できそうです。
(なお、作家の高村薫さんは「党員・サポーター票で菅氏は圧倒したが、金権体質の小沢氏では困るという世論の表れ」などとコメントしています(東京新聞平成22年9月15日付朝刊28面)。得票数では「圧倒してない」のですから、間違ったコメントです。あいかわらずというべきか、高村さんの分析能力の無さには困ったものです。)


ロ:国会議員の投票については、菅氏が206人、小沢氏が200人でした。
意外に小沢氏支持が少なかったと感じましたが、それよりも、206人もの議員が、無能な菅直人氏を支持するなんてと、正直、呆れました。というのは、投票前に演説が行われたのですが、小沢氏と比べて、菅直人氏の演説は内容がなく、ひどく失望させられる内容だったからです。

再選でも求心力強まらず=田中秀征元経企庁長官-民主代表選

 再選によって菅首相の求心力が強まることにはならない。むしろ、小沢氏の力が党内を二分するほど大きいことが明らかとなった。菅首相の政権運営は一層厳しくならざるを得ない。
 投票前の決意表明は、小沢氏が菅氏を圧倒した。小沢氏が確固たる決意を表明し、骨太の政見を述べたのに対し、菅氏は情緒的、感傷的な話が多く、出席者にこびるような空虚な話が大半を占めた。菅氏の性格や政治手法が浮き彫りにされ、がっかりした国民が多いだろう。(2010/09/14-20:49)」(時事通信(2010/09/14-20:49)


菅直人氏の演説は、民主党には様々な色々な経験者がいるとして、「会社員、経営者、公務員……」などと50以上の職業を挙げたのには呆れてしまいました。「小学生の水増し作文じゃあるまいし、職業を多数並べて字数増やすなんて馬鹿じゃないの?」と。また、「世の中の不条理と戦っていく」などと情緒的な内容ばかりで、「は? 何したいのか全く意味不明」と感じました。もし、菅直人氏の演説を聞いて、菅直人氏を支持した議員がいたとすれば、国会議員を辞めさせるべきでしょう。ひどく下手な演説を良しとするのですから。

メディアが、何度も何度も「世論の80%は菅直人支持」という「見せかけの世論」ことを連呼し、小沢バッシングを繰り広げていたにも関わらず、それに抗して約半数は小沢氏支持だったのです。輿石東参院議員会長が、周辺には「小沢さんの得票は本心からの200人だが、菅さんの206人は消極的な支持だ」と漏らしているように(YOMIURI ONLINE2010年9月14日23時48分))、小沢氏側を支持した国会議員は、菅直人氏支持の国会議員と異なり、相当の決意をもって「反菅直人」を意思表明した者といえそうです。

とはいえ、党員・サポーターや地方議員がそれぞれ40%にまで及んでいるにも関わらず、国会議員は50%にとどまったことは問題だったように思われます。むしろ、国会議員の方が、「見せかけの世論」に騙された度合いが強かったのかもしれません。


 ロ:民主党代表選では、無能で無為無策な菅直人氏が再選される結果になりました。

しかし、今回の代表選挙では、「小沢外し」を表明する前原氏、仙谷氏らによるなりふり構わない選挙戦術、メディアによる執拗な小沢バッシングにも影響されずに、固い決意で小沢氏を支持した者が多数いたのです。メディアによる誹謗中傷に負けずに小沢氏を支持する者――いわば赤穂浪士・四十七士のような――「反菅直人・脱菅直人」を掲げる党員・サポーターや地方議員がそれぞれ40%、国会議員には50%いたことが分かったことこそが、大きな収穫であったように思われます。



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2010/09/14 [Tue] 08:02:10 » E d i t
菅直人首相と小沢一郎前幹事長が立候補している民主党代表選は平成22年9月14日午後、都内のホテルで臨時党大会が開かれ、党所属国会議員による投票が行われます。国会議員による投票は午後2時半過ぎから始まり、同日午後3時半ごろ当選者が確定する見込みです。



1.民主党代表選を実施したことに対しては、世間からの批判も多かったことは確かです。公務を投げ出して代表選に励む菅直人氏を始めとする多くの閣僚の言動には、誰もが非難したくなるはずです。議員への戸別訪問まで行う菅直人氏には呆れるばかりです。

しかし、今回の代表選は、菅直人氏及び小沢一郎氏の政治家としての資質を知ることができた点では、評価できると思います。作家の保坂正康さんは「角栄にあって小沢にないもの、小沢にあって菅にないもの」(週刊現代2010年9月25日号53頁以下)において、次のように論じています。

 「民主党代表選という政治劇は、図らずも菅直人と小沢一郎という二人の政治家の実像を丸裸にする過程にもなりました。

 私は最近、田中角栄元首相の評伝『田中角栄の昭和』(朝日新書)を上梓しましたが、田中角栄という人物を、二人の間に置いて見てみると、二人の政治手法の違いが際立って見えることに気付きます。

 小沢さん、菅さんの政治家としての資質が象徴的に表れたのは9月1日の共同記者会見の場でした。

 小沢さんは挨拶の中で、「戦後の民主主義が必ずしも十分に正確に理解されないままに今日に至ったと思う」という現状認識を示した上で、「約束した政策の実行はもちろん大事だが、その前提として政治主導、国民主導の政治が必要なんだ」と述べています。

 それに対して菅さんは、「今日も朝から防災訓練で静岡に出かけて、小中高生とともに土嚢・簡易担架の製作などを一緒にやってきた」などと防災の日に首相が当然やらなければならない仕事のアピールから始まり、「やるべきことは、一に雇用、二に雇用、三に雇用だ」と、雇用不安に取り組む姿勢を強調しました。

 つまり、小沢さんが政治哲学や思想を語ったのに対し、菅さんは語るべき思想や哲学がない。だから、ひたすら国民に対し、「私はみなさんのために働いていますよ。私を支持すればあなたの利益になりますよ」という利益誘導的な話をするしかなかったのです。

 田中角栄氏は、おいしいものを食べたい、便利な生活がしたい、もっと裕福になりたいという戦後の国民の欲望をストレートに政策にしてきた政治家です。「大衆迎合政治の権化」と言ってもいい。高尚な思想や哲学とは無縁でした。

 小沢さんは間違いなく田中角栄氏の政治的遺産を継ぐ人物ではありますが、政治哲学や思想を重視する部分においては角栄的なものと一線を画しています。この面だけ見れば、むしろ菅さんのほうが、大衆迎合的なポピュリストとしての性質を色濃く持っていることがわかります。」


 「私は特に小泉純一郎氏以降の首相を見ると、政治家の劣化が甚だしく進んでいると感じています。彼らに共通するのは、2世、3世の政治家であり、政治を「家業」としていることです。

 菅さんと小沢さんをここに当てはめると、菅さんは世襲議員ではありません。対する小沢さんは、父・小沢佐重喜氏の急死を受けて、大学院生の身分から立候補した紛れもない世襲議員です。しかしその後の歩みを見ると、菅さんの長男が2度、衆議院選挙に立候補したのに対し、小沢さんのほうは、少なくとも今のところ、3人いる息子たちが立候補するという話は出ていません。世襲である小沢さんは、政治家という家業を自分の代で止める覚悟があるのに対し、非世襲の菅さんは逆に、政治を家業にしようとした。菅さんは息子の立候補に賛成ではなかったとも言われますが、それは世間では通らない言い訳でしょう。

 代表選を見ていて、菅さんが小沢さんへの批判の意味を込めて「クリーンな政治」を連呼しているのも気になります。これもきれにごとだけを追求しようとする市民運動家の論理なのでしょう。

 しかし現実というのは、きれいな部分もありますが、半分は汚い部分もあります。それが人間社会であり、政治はまさにその両面の中で行われる権力闘争です。そのこと自体は、政治の泥沼の中に永年立ち続けている菅さん自身もよくわかっているはずです。だったら「小沢さん、政治とカネについて、もう一度きちんと説明してください」と一度言ったらそれで十分でしょう。それなのに、世論受けを狙って、きれいごとばかり繰り返している。そうした市民運動家の感覚で、一国の宰相が務まるとは私には思えないのです。」


小沢一郎氏と菅直人氏の政治家としての資質は実に対象的です。

政治哲学や思想を語る小沢氏に対して、政治哲学や思想を語ることができず、利益誘導を示すだけの菅氏。
世襲である小沢さんは、政治家という家業を自分の代で止める覚悟があるのに対し、非世襲の菅さんは逆に、政治を「家業」とし、世襲化をもくろんでいます。
政治はきれいごとでは済まないのに、それを知っているにも関わらず、「クリーンな政治」を連呼し、世論受けを狙う菅氏。

こうして比較すれば、過去の自民党的な体質であるのはむしろ菅直人氏なのです。比較すれば、宰相として相応しい資質を備えているのは、どちらかと言えば、政治哲学や思想を語る小沢一郎氏ということなるでしょう。党員・サポーター・地方議員、そして、民主党の国会議員は、両名のうちどちらを民主党代表として選択するのでしょうか?



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2010/09/14 [Tue] 05:13:54 » E d i t
郵便制度悪用に絡む厚生労働省の文書偽造事件で、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元局長村木厚子さん(54)の判決で、大阪地裁(横田信之裁判長)は平成22年9月10日、無罪を言い渡しました。

この事件については、このブログでは、事件の内容以前に、村木さんを当初から犯人視した報道を繰り広げてきたメディアに対して批判をしています。すなわち、朝日新聞が、元局長逮捕・起訴という冤罪を造り出したことを自慢しているという点です(「厚労省文書偽造事件(上):大阪地裁は元局長・村木さんに無罪判決~しかし、朝日新聞は自ら冤罪を起したことを自慢している!」(2010/09/13 [Mon] 04:00:25))。

この事件に対して、同様の報道批判を行っているのが、松本サリン事件において犯人視されるなど報道被害・冤罪被害を受けた河野義行さんへのインタビュー記事がありましたので紹介したいと思います。



1.日刊ゲンダイ2010年(平成22年)9月14日付(13日発行)7面

緊急インタビュー 河野義行さんも怒った! 小沢報道と松本サリン、郵便不正事件は同じです

 厚生労働省の村木元局長の冤罪事件を報じる新聞を見て、順序が逆だろうと思いました。新聞は検察の批判記事を書きまくっていましたが、事件当初、自分たちはどう書いていたのか。村木さんを犯人扱いしてきたではないか。それなのに、手のひら返しで、検察批判に転じる。すいぶん、身勝手なものです。

◆あまりにおかしい大マスコミの身勝手報道

 まず、自分たちの報道姿勢を反省し、それから検察批判が順序でしょう。松本サリン事件で私が犯人扱いされてきた時とまったく一緒の光景が繰り返されている。あの時も新聞は「長野県警、謝れ」みたいな報道をしましたが、一緒になって犯人扱いしてきたのは新聞です。私が恐ろしいと思ったのは当時、メディアが私に潔白を証明しろ、と迫ってきたことです。彼らにとって、捜査機関は絶対である。間違えるわけがない。それが違うと言うなら、自分で示せ、と。容疑者が真犯人かどうか、立証責任は捜査機関や検察にあるのに、通じない。

 そして、松本サリン事件とまったく同じ構図なのが、小沢さんの政治と金の問題だと思います。

 小沢さんは検察が本人を何度も事情聴取し、事務所や関係先も徹底的に家宅捜索した結果、不起訴になった。それなのに、メディアは「おまえは疑われているのだから、自分で疑いを晴らせ」と迫るのです。これは恐ろしいことです。

 村木さんと違って、小沢さんは逮捕もされていないんですよ。それなのに、何年間も犯人扱いされ、説明責任を求められる。捜査当局=権力者の間違いを監視し、チェックするべき報道機関が、捜査当局のお先棒を担ぎ、法治国家を否定するようなことをする。

 その背景には、さまざまなことがあるでしょう。小沢憎しがあるのかもしれないし、捜査当局との癒着もある。冤罪がなぜ、なくならないのかというと、組織の長が最初に一定の方向性を示すと、なかなか変えられないのです。見込み違いは、トップの能力を問われるからです。

 だから、なかなか軌道修正ができない。証拠がないと、容疑者に大声を上げる。当局が描いた事件に持っていこうとし、供述を強要することになる。私のときがそうでしたが、変わっていない。

 新聞がしっかりしなければいけないのに、小沢報道を見る限り、暗澹(あんたん)たる気持ちになります。(談)」



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2010/09/13 [Mon] 04:00:25 » E d i t
郵便制度悪用に絡む厚生労働省の文書偽造事件で、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元局長村木厚子さん(54)の判決で、大阪地裁(横田信之裁判長)は平成22年9月10日、文書偽造を部下に指示したことを否定し、無罪を言い渡しました。検察側は懲役1年6月を求刑していましたが、元局長は一貫して無罪を主張していました。


1.報道記事を幾つか。

(1) 時事通信(2010/09/10-22:40)

村木元局長に無罪=検察構図を全面否定-障害者郵便悪用事件・大阪地裁

 障害者団体向け割引郵便制度の悪用事件で、偽の団体証明書を作成したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長村木厚子被告(54)=休職中=に対する判決が10日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、証明書作成について「部下に指示した事実は認められず、共謀は認定できない」と述べ、無罪を言い渡した。検察側は懲役1年6月を求刑していた。
 村木元局長は捜査段階から一貫して無罪を主張。元局長の関与を認めた元部下らの供述調書が「検察官の誘導があった」として証拠採用されておらず、判決は、検察が描いた事件の構図を全面否定した。検察側は控訴するかどうか検討するとしているが、捜査手法が問題となるのは必至だ。
 判決は、供述調書や公判証言について、客観的証拠に符合するかどうかの観点から信用性を慎重に検討した。
 この結果、自称障害者団体「凛(りん)の会」元代表倉沢邦夫被告(74)=一審で一部無罪、検察が控訴=が石井一参院議員に厚労省への口添えを依頼したとの検察側主張について、「アポイントメントを取ったが、その後、石井議員に予定が入った」と否定。同省内で「議員案件」として証明書発行が決定していたとの点についても、「客観的状況と整合しない」と退けた。
 一方、同省元係長上村勉被告(41)=公判中=が「独断で発行した」と証言したことについては「客観的証拠に符合する」と指摘。「一般人から見ると不自然だが、上村被告の行動傾向からは不自然とは言えない」と述べた。(2010/09/10-22:40)」



(2) 朝日新聞平成22年9月11日付朝刊1面

厚労省・村木元局長に無罪判決 郵便不正事件で大阪地裁
2010年9月10日19時5分

 郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省の元雇用均等・児童家庭局長、村木厚子被告(54)の判決公判が10日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、検察側が描いた事件の構図の大半を否定。「村木元局長が証明書発行を部下に指示したとは認められない」と述べ、無罪(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。大阪地検は、2週間の控訴期間内に今後の対応を上級庁と協議する。

 村木元局長は2004年6月、自称障害者団体「凛(りん)の会」が郵便割引制度の適用を受けるための偽の証明書を発行するよう、担当係長だった上村(かみむら)勉被告(41)=同罪で起訴、公判中=に指示したとして、昨年7月に起訴された。

 検察側は、凛の会元会長の倉沢邦夫被告(74)=一審・同罪は無罪、検察側控訴=が石井一(はじめ)・参院議員(76)に証明書が発行されるよう頼み、石井議員が当時の塩田幸雄・障害保健福祉部長(現・香川県小豆島町長)に口添えした「議員案件」だったと指摘。捜査段階の上村被告らの供述に基づき、塩田元部長の指示を受けた当時課長の村木元局長が上村被告に証明書を不正発行させたと主張していた。

 横田裁判長は今年5月の公判で、検察側が証拠採用を求めた上村被告らの供述調書計43通のうち34通について、「検事の誘導で作られた」などとして採用しないと決定。残りの9通や関係者の手帳などの客観的証拠などから、証明書発行が議員案件だったのか▽村木元局長が上村被告に発行を指示したのか――などを検討した結果、証明書発行が「議員案件」ではなかったと判断。また、村木元局長から上村被告への発行の指示は認められないと結論づけた。(平賀拓哉)

 厚生労働省は10日午後、大阪地裁での村木厚子・元雇用均等・児童家庭局長の無罪判決を受けて、「判決の詳細は十分承知していないが、村木元局長の主張が認められたと聞いている。判決自体はまだ確定していないので、厚労省としても今後の動きを注視していきたい」とのコメントを発表した。

     ◇

 〈郵便不正事件〉 障害者団体向けの郵便割引制度を悪用し、実態のない団体名義で企業広告が格安で大量発送された事件。大阪地検特捜部は昨年2月以降、郵便法違反容疑などで強制捜査に着手。厚生労働省から自称障害者団体「凛の会」が同制度の適用を受けるための偽の証明書が発行されたことが分かり、特捜部は昨年7月、発行に関与したとして村木厚子元局長や同会の元会長ら4人を虚偽有印公文書作成・同行使罪で起訴した。」




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