FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
05« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30.»07
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2008/03/22 [Sat] 23:59:32 » E d i t
中国チベット自治区ラサで3月14日、チベット仏教僧侶らの大規模な暴動が起きました。中国政府は、3月14日にチベットで発生した中国の統治に反発する激しい暴動で市民13人が死亡したとして「暴徒」を非難していますが、亡命チベット人団体は、中国当局によるデモ鎮圧で100人以上が死亡したと発表しています「暴動鎮圧後、チベット封鎖続く」(2008年03月18日 21:21・発信地:ラサ/中国・AFP)


1.この暴動の発端について、「アムネスティ・アップデート」(2008.3.20 通巻317号)によると、次のように記しています。

「……………………………………………………………………………………………
チベット人の人権と権利の尊重を!
……………………………………………………………………………………………

抗議行動は、先週月曜に約400人の僧侶がデプン寺院からラサの中心部に向かって、行進を開始したことから始まりました。僧侶らは政府が強制したキャンペーンを緩和するよう要求していました。そのキャンペーンとは、ダライ・ラマへの非難を書くよう僧侶に強制し、政府の政治的プロパガンダに従わせようとするものでした。

50人以上の僧侶がラサ市内の路上で拘束され、それに続き彼らを支持する他の僧侶たちによって抗議行動が起きました。その後、チベット全土で一般の人びとが参加し、全面的な騒乱に発展したのです。

警察と軍は催涙ガスを群集に向けて発砲し、抗議行動参加者を殴打し、群集を散会させるために実弾を発射したと報道されています。中国の当局筋によれば10人が死亡し、その大半がラサの実業家であると伝えています。より多くの犠牲者がいるとの未確認情報もあります。

今回表面化した長期にわたるチベット人の不満には、経済発展の利益から排除されているという認識と、宗教活動が制限され、チベットの文化や民族的アイデンティティが中国政府の政策によって弱められているという背景があります。中国当局は、チベットの人びとの根本的な不満や、人びとのそうした憤りを生み出した長期にわたる政策の問題に取り組まなければなりません。

アムネスティは、中国当局に対して、継続中の抗議行動に対して自制をもって対応するよう要請しています。また、先週行われた抗議行動への弾圧において、ラサやチベットのその他の地域で拘禁されたすべての人びとの消息を明らかにし、拘禁された人びとを釈放するよう要請しています。また、日本支部からも、駐日中国大使館の孔鉉佑臨時大使代理にあてて、抗議の書簡を送付しました。」


中国当局は、長年チベットを強行に抑圧してきたこと、現在、北京で人権弁護士やその他の活動家に対して取り締まりを行っていることからしても、これが事実だと思われますから、今回の暴動は明らかに中国当局側に非があります。

      


2.中国外務省の劉建超・報道局長は3月17日夜、中国チベット自治区ラサで起きた大規模暴動について初めて記者会見し、「(当局側は)致命傷を負わせるいかなる武器も携帯、使用していない。」などと述べています。しかし、次のような記事が掲載されています。

デモ参加者の遺体写真公表 国際人権団体

 【ロンドン=池田千晶】 中国のチベット自治区の独立運動を支援する国際人権団体「フリー・チベット・キャンペーン」(本部・ロンドン)は18日、治安部隊に射殺されたとするデモ参加者の遺体写真を公表した。遺体には銃創がみられ、同団体は「中国当局が武器を使用した証拠」と反発を強めている。

 写真は16日から17日にかけ、多数の死傷者が出たとされる四川省アバ県の僧院で撮影された。逮捕された修道僧の解放を求める抗議デモに対し、治安部隊が発砲したとされ、数枚には、遺体の首や胸に銃創が写し出されている。

 中国当局は、殺傷能力のある武器の使用や発砲を否定している。同団体は「目撃証言と合わせ、当局が銃殺したのは明らか。国際社会は中国政府を厳しく非難すべきだ」と訴えている。」(東京新聞平成20年3月20日付朝刊4面)


こういう「中国当局が武器を使用した証拠」がある以上、中国当局が武器を用いてデモ参加者を殺害していることは確かなことだといえます。

インドに活動拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは19日、中国四川省甘孜チベット族自治州甘孜県で18日午後、市場で「チベット独立」などを訴えて抗議デモを行った数100人の群衆に武装警察部隊が無差別発砲、3人が死亡し、15人が負傷したと発表しました(北京19日共同通信)。このようにデモは続いており、中国当局による武装弾圧もまた続いています。

中国チベット自治区ラサの暴動発生後、衝突が周辺の四川、青海、甘粛各省のチベット族自治州に拡大する中、中国当局は3月21日までに、外国メディアの記者を検問、尾行、取材規制などさまざまな手段で現地から排除しています。18日以前から甘南チベット族自治州につながる主要道路のいたるところで検問が行われ、外国人記者の進入を阻んでいます(成都(中国四川省)3月21日共同通信)。このように、中国は武力弾圧の実態を公表されないように画策しているといえそうです。



 
2.今後の行方です。

(1) ライス米国務長官は、3月20日、「すべての当事者が暴力行為を控えることが重要だ」と述べ、中国当局と住民の双方に自制を求めていますが(共同通信)、米国は今後は中国に対してもっと強い非難を行うことが予想されます。

ペロシ米下院議長がダライ・ラマ14世と会談、支持を表明

 【ニューデリー=永田和男】インド訪問中のナンシー・ペロシ米下院議長は21日、北部ダラムサラでチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談した。

 同議長は会談後、「国際社会に対し、(ダライ・ラマが)暴動を扇動したとの中国政府の主張を検証する独立調査団の設置を求める」と述べ、ダライ・ラマが求める〈1〉国際調査団のチベット派遣〈2〉直接対話再開――に支持を表明した。(中略)

 ペロシ議長は米議員9人を伴い、沿道で数千人が星条旗を振って出迎える中、ダライ・ラマ邸に到着。議長は民主党リベラル派の重鎮で、中国の人権問題に厳しい姿勢で知られる。2007年10月にダライ・ラマに米最高の勲章「議会金メダル」を授与する決定でも中心的役割を果たした。

 議長は到着後、記者団に「チベット問題は世界の良心への挑戦」と述べ、幼少のダライ・ラマが当時のルーズベルト大統領から時計を贈られたエピソードに触れ、米国との密接な関係を強調。「チベット民衆を救うことは(米国の)宿命」と言い切った。

 議長は、北京五輪ボイコットは求めないとしたものの、「世界中が見つめている」と述べ、中国政府が五輪を前に人権状況改善を急ぐよう警告。「帰国したら(チベット問題という)挑戦に応えるよう努力する」とも語り、ブッシュ政権に中国に毅然(きぜん)とした態度を取るよう迫ると見られる。議長は民主党実力者の1人で、同党大統領選候補のオバマ、クリントン両上院議員の対中政策形成に影響する可能性もある。」(読売新聞平成20年3月22日付朝刊7面



武力行使の自制 米大統領が要求

 【ワシントン=大塚隆一】 21日付の米紙ワシントン・ポストはブッシュ大統領が中国の胡錦濤国家主席に対し、チベット自治区の内外で続く暴動について、武力行使の自制や米国人オブザーバーの現地入り、逮捕者の公開裁判などを求めるメッセージを送っていると報じた。複数の政権当局者の話として伝えた。同紙によると、大統領は胡主席と約6週間ごとに電話で意見を交換しているほか、定期的に書簡も交わす「特別な関係」を築いている。」(読売新聞平成20年3月22日付朝刊7面)



ブッシュ大統領、ライス国務長官も、武力行使の自制を直接伝えているようです。ですが、ペロシ議長がダライ・ラマ14世と会談し、支持を表明するなどより踏み込んだ行為に出ていることからすると、「ブッシュ政権に中国に毅然(きぜん)とした態度を取るよう迫る」ことになり、もっと強く批判を行うことになると思われます。

福田首相は3月21日、胡主席の来日に関連して「必要なことがあれば意見を申し上げることもあるかも知れないが、状況次第だ」と記者団に語ったそうですが(朝日新聞3月22日付朝刊4面)、あまりにも政治情勢を機敏に読むことができない態度です。いずれ日本政府は米国に追従することになるのですから、日本の市民としては米国の態度には注意しておく必要がありそうです。



(2) もう1つは北京五輪への影響です。

五輪開会式ボイコット論、欧米で広がる チベット問題で
2008年03月21日22時52分

 中国チベット自治区の騒乱を受けて、「中国への圧力を強めるべきだ」との声が欧米で広がっている。北京五輪の開会式ボイコットを求める声がくすぶり、五輪自体の不参加を主張する声も出始めた。

 開会式のボイコットは、市民団体「国境なき記者団」(本部パリ)が18日に提案し、フランスのクシュネル外相も「評価に値する」と理解を示した。外相は翌日「非現実的な発想だ」とトーンダウンしたが、ヤド仏人権担当相は20日に出演したテレビで「重大な政治問題が存在する時にスポーツを楽しむわけにはいかない」と発言。開会式について「招かれても出席するかどうかわからない」と話した。

 五輪自体のボイコット案も出ている。仏社会党のロワイヤル前大統領候補は18日にテレビで「五輪不参加の可能性を示唆して中国に圧力をかけたらどうか」と提案。

 米国の対中強硬派、ローラバッカー米下院議員(共和党)も21日、台北市内で記者会見し、超党派議員6人の連名で北京五輪ボイコットを求める書簡を、ペロシ米下院議長に送ったことを明らかに。「権利を求め勇敢に戦うチベット、ウイグル、そして中国の人々のために米議会は沈黙を守るべきではなく、選手団を派遣すべきではない」と訴えた。 (中略)

 チベット支援のデモも欧州各地に広がり、ブリュッセルでは18日、中国の欧州連合(EU)代表部前でデモ隊と警官隊が衝突、多数が拘束された。ポルトガルでは中国製品の不買運動を市民団体が呼びかけている。

 一方、各国の五輪関係者からは過剰な反応を警戒する声が出ている。スロバキア五輪委は騒乱への懸念を表明しつつ、ボイコットを戒める声明を発表。ラポルト仏スポーツ担当相は17日「不参加は何も生まない」と反対の立場を表明した。」 (朝日新聞平成20年3月22日付朝刊7面



中国当局はチベットでのデモ参加者を多数殺害していることは明白ですし、中国政府が武力弾圧を行うことを当然視するような態度を示しているため、より世界各国の反感を買う結果となっています。そうなると、チベットへの武力弾圧を停止させるための効果的な方法としては、「北京五輪」を使うしかありません。欧米は、北京五輪の開会式ボイコットを行う可能性が高いといえます。

北京五輪自体への不参加を表明する声は小さいですが、今後も中国当局による多数のチベット人の殺害が続くようだと、世界中の市民の間に北京五輪への不参加の声が広がることは必至です。

日本政府はいつも米国に追従する態度を行うのですから、最低限、北京五輪開会式ボイコットはありうると覚悟しておくべきです。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

政治問題 *  TB: 3  *  CM: 0  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/965-bed52977
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
    皆様のご支援に感謝致します! ありがとう! これから、日本人にすればいい季節だよねぇ。 サクラも咲けば、陽気も頃加減で過ごし良いし、春が一番です。 ● T B S 横浜・岐阜でも桜開花、平年より早く 22日に続いて、23日は横浜と岐阜で桜の...
2008/03/23(日) 23:28:24 | 晴天とら日和
    皆様のご支援に感謝致します! ありがとう! アベシは就任当初から袋叩きにあって最終で、24%。 ふふふン~♪の場合は無風状態で、今、24.7%。 これから支持率は益々落ちて行くことを考えたら……… この数字どう理解したらいいんじゃろ?...
2008/03/24(月) 23:04:29 | 晴天とら日和
初めて読ませていただきました。ブックマークしたので次回記事もチェックします!
2008/03/31(月) 13:14:49 | 近眼(近視)をレーシック治療で改善
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。