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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2005/09/30 [Fri] 00:56:43 » E d i t
1つ目。

恵庭OL殺人事件の控訴審の札幌高裁判決は、1審(札幌地裁判決)を支持し控訴を棄却しました。

「Brain News Network」
http://www.bnn-s.com/bnn/bnnMain?news_genre=2&news_cd=220011027500

法医学の見地など科学的に見て合理性のある認定なのか、疑問に感じます。
「BNN」のサイトにおいて、色々な検証結果が出ています。
http://www.bnn-s.com/bnn/bnnTopics?news_cd=220011023925

冤罪事件は、被告人にとって不幸ですが、被害者の遺族にとっても不幸です。多くは真犯人は処罰されないままになってしまうのですから。



2つ目。

凍結保存していた内縁関係の男性の精子を使い、男性の死後に行われた体外受精で生まれた関東地方の女児が、男性の子として認知するよう求めた訴訟において、東京地裁判決は、「死者の精子を使った生殖補助医療は、自然の生殖とのかい離も大きく、現段階でこれを受容する社会的な共通認識があるとは言えない」と述べ、請求を棄却しました。

「読売新聞」
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050929/20050929i113-yol.html

類似の事案については、高松高裁平成16年7月16日判決は、死後認知を認めていますが(判例タイムズ1160号86頁)、この判決は否定したわけです。この問題は明文の規定がないのですから、解釈に委ねられることになります。

内縁又は法律上の配偶者の、死後における人工生殖については、規制する必要性はあるかもしれません。子が生まれる前であれば。
しかし、この事案では子は生まれているのですから、子の保護が重要です。そうすると、血縁関係自体はその男性と女性との子なのですから、確実に「男性の子」である以上、「男性の子」とすることは法的にも子の保護に適うはずです。

それに、内縁関係にある男性が、死亡することを予期して、その同意の下に5回分を冷凍保存していたのですから、その合意は当然死後も予定しているのであって、その合意を無効にするのは難しいはずです。死後に及ぶ合意(意思表示)は、遺言による認知(民法781条2項)や、当事者の死亡でも終了しない委任(最高裁平成4年9月22日判決)でも認めているのですから。
元々5回予定していているのに、「3回目までは運良く生存していたからその合意は有効で、4回目は死亡してたのでその合意は無効」だなんて、合理性に欠けるでしょう。

なにより、死を予期して自分の子を残したいと思った男性と、その男性との子を求めた女性の意思を尊重して親子関係を認めることは、両性の合意に基づく結果であって(憲法24条)、合理性はあるでしょう。

特に、自分の子を残したいというのは人間としてごく自然な欲求ですから、このような生殖についての自己決定権は、憲法13条で保障されるべきものです。そうすると、これを国家が一律に禁止すること(親子関係を否定すること)は、こうした自己決定権の否定であり、国家の個人生活への過度な介入であって、許されないといえます(二宮周平「家族法」190頁参照)。

判決では「早急な法整備が求められる」などと指摘していますが、結局は「今、認知を求めている子の保護を否定する」のですから、お為ごかしにすぎません。判決文には、他にも色々と瑕疵があり、かなり問題を含んでいます。

この東京地裁判決は、妥当でないと考えます。
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