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2007/11/17 [Sat] 21:10:42 » E d i t
小沢・民主党代表は、11月15日、朝日新聞の単独インタビューに応じて、大連立構想が問題となった福田首相との会談の経緯などについて語っています(朝日新聞平成19年11月16日付朝刊1・3・4面)。このインタビューでは、多くの点について明確に答えているので、読む価値のあるインタビューだと思い、紹介します。


1.朝日新聞平成19年11月16日付朝刊1面

「自分の政治判断、今でも正しいと」 小沢・民主党代表インタビュー
2007年11月16日08時01分

 自ら「プッツンした」と語った辞意撤回騒動から1週間。民主党の小沢代表が15日、朝日新聞の単独インタビューに応じ、福田首相との会談をめぐる一連の経緯や、新たな政権戦略を語った。

 「選挙で勝てる最大の方策で、自分の政治判断は今でも正しいと思っている。だが、みんなが望まないのだから捨てる以外ない」(大連立協議)

 「渡辺(恒雄・読売グループ本社会長)さんまでは張本人だからいい」(党首会談を持ちかけてきた相手について)

 「連立が最優先課題だった。特措法さえ連立なら譲っても構わない、憲法解釈、国際貢献の基本原則も180度転換しても構わない、そこまで言い切った」(党首会談での首相の言動)

 「自民党は進退窮まっている。民主党の目玉政策を実現できれば選挙に絶対有利だ」(大連立の利点)

 「ばかばかしい」(小沢氏離党説)」




かなり長いインタビュー記事ですので、ネットでは冗長なイメージとなり読みづらいかと思います。ですので、紙面での見出しを引用しておきます。この見出しをみると全体のイメージをつかみやすいのではないか、と思います。

「自分の政治判断、今でも正しいと」

「渡辺(恒雄)さんは張本人だから」

「離党する気なら自民党出ないよ」

「ブッシュ大統領なんて支持されてない。何で気兼ねするんだ」


この見出しで分かるように、渡辺(恒雄)さんが大連立構想の仕掛け人であることを明言しています。また、もはやブッシュ大統領の政策に従うべきでないことを述べていることが分かります。

では、以下、インタビュー記事をご覧下さい。解説も引用しています。



2.朝日新聞平成19年11月16日付朝刊3・4面

 「 ――渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長が会談を持ちかけたのは、安倍政権のころか。

 だったと思うけれど。8月末か9月初めか。

 ――首相の代理人(森元首相)とは、どういう経緯で会ったのか。

 (渡辺氏には)「民主党はそういう状況じゃない」と。「お国のため」と言っても(党内は)選挙に勝てる気でいる。それと「与党が政権運営がどうしようもなくなって考える話だ」と言って、しばらく何もなかった。直前に「会ってくれ」というから会った。僕は「内々に会うのはいやだ。総理のお話なら断ることはしない」と答えた。

 ――一連の過程で斎藤次郎・元大蔵事務次官が仲立ちした説もある。

 いや、そんなことは言っちゃいけない。渡辺さんまでは張本人だからいい。だが、あとは信義として言っちゃいけない。

 ――菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長と事前に相談しなかったか。

 誰にもしていない。渡辺さんの話だけで相談するのは変でしょう。

 ――党首会談で解散時期を話し合ったか。

 全然ない。

 ――民主党が首相をとる可能性はあったか。

 それはないさ。彼は首相でいたいんだから。首相が連立の話を出してきた時に「おかしい。私は参院で首相指名を受けた。本当は首相指名の前に話をしなければならない」と言ったんだ。

 ――具体的な閣僚ポストの割り振りは話し合ったか。

 違う違う。連立というのは政策と人事だ。だから、人事だって「きちんと割り振る」と首相も言った。連立だから当たり前でしょ。だけど、何にしてもまずは政策協議だと。

 ――大連立の狙いは。

 首相は連立なら特措法さえも譲って構わない、憲法解釈も180度転換しても構わないと、そこまで言い切った。農業政策、年金、子育て、高速道路無料化など、我々の目玉政策ものむかもしれない。画期的なものが民主党の主張で実現できれば、選挙に絶対有利だ。だが、みんなどうせ実現できないと思っていて民主党議員でさえそんな気がある。それは権力を知らないからだ。僕は権力をとれば簡単にできることを知っている。

 ――中選挙区制に戻す話はなかったか。

 論外だ。そんなことは出ない。小選挙区制だから、政治にケリがつけられる。中選挙区制だったらぐちゃぐちゃで意味不明になる。あくまで選挙で戦って民主党が勝つためにどうするかを考えていた。

 ――首相の申し出を受けた民主党役員会はまとまると考えたのか。

 政策協議に入るぐらいいいじゃないかと言ったが、ダメだとなった。

 ――小沢氏が参院議員を連れて離党するとの話が出回った。

 ばかじゃないか。そういうばかげたことを言う人が党内の一部にいるから、いやになった。民主党で政権とるためにどうしたらいいかだけを一生懸命考えているのに。そんなことする気なら最初から自民党を出ないよ。

 ――山田洋行について小沢氏への献金や、航空自衛隊出身の田村秀昭元参院議員との関係を指摘する報道もある。

 何の関係もない。(事務所の政治資金)担当者を何代さかのぼってもわからない。「何で献金があったんだ。知っているのか」と言ったら「知らない」と。もう全部返した。パーティーかどっかで会ったのかも知らないが、全然知らない。わけがわからん。

 ――一連の経過の総括と今後の政権戦略は。

 政治判断は今でも正しいと思っている。選挙で勝てる最大の方策だ。だが、みんながそれを望まないというんだから、その方法は捨てる以外ない。残念だけど。もう選挙で勝つ以外ないさ。特別なことは何もない。

 ――次の総選挙目標を「衆院第1党」としたが、単独過半数に届かない場合どうするのか。

 野党で過半数でいい。共産党を入れるわけにはいかないが、きわどい状況なら、首相指名で共産党はどうするのか。自民党に入れるのか、どっちに入れるんだとなる。

 ――自民党と組む選択肢はないのか。

 こっちが過半数取っているのに自民党と組むことはない。最低でも野党連立までいきたい。

 ――衆院解散・総選挙は来春が天王山か。

 わからない。補給支援特措法次第じゃないか。特措法ができずに選挙をしたらまた特措法成立まで2カ月遅れる。特措法ができなければ、その次の臨時国会までできないことになる。たぶん、首相は米国に行って、どうしても通したいということになるんじゃないの。特措法がどうなるかが一つの大きな要素になるだろう。

 ――衆院3分の2議席で再可決する正当性をどう考えるか。

 いいさ、使えるなら使ったって。憲法で認められているんだから。けれども、それはそう簡単な話じゃないね。

 ――首相問責決議案は法的には解散に直結しないが、政治責任は伴う。

 まだ考えていない。参院にきたばっかりだ。心配ない。見ていればわかるよ。フフフ……。

 ――衆参ねじれ国会で対立を打開するルールをどう考えるか。

 選挙する以外ない。衆参で勢力が違っている時の政策協議は、連立協議と同じようなものなんだ。連立を否定している限りは、基本的な問題の政策協議はできない。ケリつくまでやりましょうと、デスマッチみたいなものだ。国民生活に直結するもの、薬害や災害のような人道的な問題はやるが、基本的に考え方の違うものはどうしようもない。国民が選ばなきゃいけない。

 ――総選挙の争点設定は生活重視か。特措法や安保問題は。

 (安全保障には)国民は関心がない。それは政治家や政党の責任、見識できちっとした政治をやればいい。国民は生活の話だ。国民生活を、どちらの政党がちゃんとみてくれるのか。生活上の心配はみんな大変だ。選挙の時は、どんな時でもちゃんと生活を安定させていきますよと訴えるのが一番だ。生活できるようにするのが政治じゃないかと、国民はみんな思っている。

 ――あとは選挙に全力投球か。

 少しゆっくりしてからだ。かなりいい状況ではある。運動量で自民党に負けないようにすれば勝つ。自民党の半分でもやれって言うんだ。絶対勝つよ。ほんとにもうイライラする。

 ――国際治安支援部隊(ISAF)への参加が可能とした考え方は党内に十分浸透したか。

 何にでも参加すると言っているんじゃない。その時の政府が吟味して、どの分野にどれだけ参加するかを決める。国連活動に参加することはマニフェストで国民に約束したことだから、これから論議する話ではない。何でそんな単純な議論がわからないのか不思議でしょうがない。

 ――社民党は反対だ。選挙協力に響かないか。

 反対でいい。反対だけれど、それ以上に自民党政権を倒さなきゃいけないなら、それでいい。そういう割り切りが日本人は不得手だが、ドイツの連立だって全部一致しているわけじゃないでしょう。他の政策が多少違ったって協力すればいい。政権取った時に一緒に連立を組むかは別だ。選挙協力は何もおかしくない。共産党とだっておかしくないが、政権に入れるかというと別問題だ。

 ――日米関係を心配する向きがある。

 何の心配もない。ブッシュ大統領なんて米国民に支持されていないんだから、何で気兼ねするんだ。いま米国内でもブッシュ大統領の政策は批判の的だ。

 ――党首会談では恒久法で合意したのか。

 そんなことはない。原則がはっきりしなければ、法律もつくれない。「自衛隊派遣、安全保障については憲法解釈がクリアにならなければ、連立もへちまもない。特措法には応じられない。あなたが土下座して頼んだって無理だ」と言った。(2回目の会談が)中断したのは「無原則な自衛隊派遣はダメだ」と言うと、首相は「私もそう思う」。「一人では決められない」と言うので、「法制局になんか聞いたってダメだ」と言ったら、「法制局じゃない」と。基本原則があいまいでは基本法をつくりようがない。

 ――総選挙前に恒久法制定に向けた政策協議を自民党と行う可能性はないのか。

 ないない。

 ――政権を取れば制定を考えるのか。

 憲法に逐条として出ていない部分について、自衛隊派遣のきちんとした原則を明記して憲法を補完する基本法が必要だ。そうしないと憲法を改正するまで憲法問題が続いちゃう。選挙で多数取れば、基本法を進めたほうがいい。」



3.朝日新聞平成19年11月16日付朝刊4面「解説」

最善策消え「最後の戦い」

 大連立協議に応じようとした政治判断を「今でも正しいと思っている」と断言した民主党の小沢代表が描いたのは、自民党の懐に入って独自政策を実現させ、政権担当能力を示す戦略だった。それを現状では「ベストシナリオ」とみなしていたことを、小沢氏はインタビューで詳細に語った。

 総選挙前に政権に加わり、農家への個別所得補償、年金制度改革、高速道路無料化といった政策を次々と実現する――。自民党が民主党の政策を次々に丸のみせざるを得ない、いわば「政権乗っ取り」に近い大連立ができると小沢氏が踏んだのは、参院で民主党が第1党となり、「自民党が進退窮まった」との認識からだ。そして時期が来たら、政権実績をもとに自公と総選挙で対決する。

 だが、この「最善」策は、民主党内の猛反発で否定され、小沢氏は与党との政策協議に応じること自体を「連立と同じこと」と封印せざるを得なくなった。小沢氏はいま、福田政権に我慢比べを挑む決意を「選挙でケリをつけるしかない。連立を否定する限りデスマッチだ」と語る。

 小沢氏は民主党による単独過半数は「難しい」と認めて「衆院第1党」に勝敗ラインを引き下げ、何とか政局を主導する道筋に政治生命をかける。「自民党に比べ絶対運動量が足りない。そこが僕の苦悩だ」。そうこぼしながら、大連立騒動で溝が生まれた党内若手にムチを打つだけで総選挙の勝利を呼び込めるかはわからない。それが自民党離党から14年を経た政治家が直面する「最後の戦い」の厳しい現実だ。(松田京平)」




4.幾つかの点にふれていきます。
(1) まず1点目。

「――渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長が会談を持ちかけたのは、安倍政権のころか。

 だったと思うけれど。8月末か9月初めか。
 
 ――首相の代理人(森元首相)とは、どういう経緯で会ったのか。

 (渡辺氏には)「民主党はそういう状況じゃない」と。「お国のため」と言っても(党内は)選挙に勝てる気でいる。それと「与党が政権運営がどうしようもなくなって考える話だ」と言って、しばらく何もなかった。直前に「会ってくれ」というから会った。僕は「内々に会うのはいやだ。総理のお話なら断ることはしない」と答えた。

 ――一連の過程で斎藤次郎・元大蔵事務次官が仲立ちした説もある。

 いや、そんなことは言っちゃいけない。渡辺さんまでは張本人だからいい。だが、あとは信義として言っちゃいけない。

 ――菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長と事前に相談しなかったか。

 誰にもしていない。渡辺さんの話だけで相談するのは変でしょう。」


党首会談の当事者が渡辺読売会長の名前を明言しました。これで、党首会談を持ちかけたのは渡辺読売会長(その後は、自民党側)であり、大連立構想の仕掛け人であることは確実になったわけです。

ただし、斎藤次郎・元大蔵事務次官が仲立ちしたのではないか?との問いに対して、「あとは信義として言っちゃいけない」と述べていることからすると、何人かが仲立ちに入っていることが推測されます。おそらくは渡辺氏や森元首相と結びつきが強い者なのでしょう。自民党側は、大連立構想にかなり真剣に取り組んでいたことが伺えます。



(2) 2点目。

「――大連立の狙いは。

 首相は連立なら特措法さえも譲って構わない、憲法解釈も180度転換しても構わないと、そこまで言い切った。農業政策、年金、子育て、高速道路無料化など、我々の目玉政策ものむかもしれない。画期的なものが民主党の主張で実現できれば、選挙に絶対有利だ。だが、みんなどうせ実現できないと思っていて民主党議員でさえそんな気がある。それは権力を知らないからだ。僕は権力をとれば簡単にできることを知っている。」


「それは権力を知らないからだ。僕は権力をとれば簡単にできることを知っている。」。ドッキリとさせる発言ですが、国家権力とはこういうものでしょう。国民の側からすれば、国家権力は何でも簡単にできてしまう、国民に簡単に利益をもたらすこともできれば簡単に不利益を及ぼすことができる、これが国家権力であるという怖さをよく意識しておくべきでしょう。



(3) 3点目。

「――小沢氏が参院議員を連れて離党するとの話が出回った。

 ばかじゃないか。そういうばかげたことを言う人が党内の一部にいるから、いやになった。民主党で政権とるためにどうしたらいいかだけを一生懸命考えているのに。そんなことする気なら最初から自民党を出ないよ。」


テレビに登場する評論家のほとんどは、盛んに「小沢氏が参院議員を連れて離党する」かもしれないと吹聴していましたが、民主党内にもそんな馬鹿げたことを言う議員がいたようです。小沢代表が「いやになった」と思うのも当然でしょう。



(4) 4点目。

「――社民党は反対だ。選挙協力に響かないか。

 反対でいい。反対だけれど、それ以上に自民党政権を倒さなきゃいけないなら、それでいい。そういう割り切りが日本人は不得手だが、ドイツの連立だって全部一致しているわけじゃないでしょう。他の政策が多少違ったって協力すればいい。政権取った時に一緒に連立を組むかは別だ。選挙協力は何もおかしくない。共産党とだっておかしくないが、政権に入れるかというと別問題だ。」


どんなことでも程度の差があるとしても何らかの割り切りが必要です。政治問題は妥協が求められるのであり、それも多数の政党が集まって連立を組むとなれば、大幅な割り切りが必要となります。次期選挙での最大の目的は、自民党政権を倒すことなのですから。

こういった割り切りを批判する者や拒絶する者もいるでしょう。ですが、そういった方たちは、そもそも政治問題は妥協が求められるということを理解するべきなのです。



(5) 5点目。

「――日米関係を心配する向きがある。

 何の心配もない。ブッシュ大統領なんて米国民に支持されていないんだから、何で気兼ねするんだ。いま米国内でもブッシュ大統領の政策は批判の的だ。」


安倍内閣の当時、安倍前首相は、米国にお詫び行脚をするほどの平身低頭振りでしたし、テロ特措法延長を約束しそれが挫折したことも辞任の要因でした。最近、福田首相も訪米しましたが、勝手に補給支援特別措置法案の「早期成立に全力をつくす」と約束し、拉致問題に関しては、単に挨拶をしにいった程度のことしかしませんでした(朝日新聞)。これほどまでに自民政権は、ブッシュ大統領に尽くしているのです。

しかし、次期大統領は民主党側が確実な情勢の下、いつまでもブッシュ大統領に尽くしているのはおかしなことなのです。

 「「◆米大統領選と日米 日本は共和党偏重から脱却を

ロバート・オアー 前ボーイング・ジャパン社長
エドワード・リンカーン ニューヨーク大教授(経済学)


 昨年11月、米国の中間選挙で民主党が議会の多数を制しそうだとの見通しが出始めると、日本では急にあわてたり懸念を表明したりする動きが見られた。過去6年にわたる共和党によるホワイトハウスとの議会の支配を経て今、日本の政界や官界のエリートたちは米民主党が再び日本にとって重要な存在になると気づいたようだ。日本に知り合いがいる我々民主党員には電話や電子メールが殺到し、民主党の勝利は日本にとってどういう意味があるのかという質問攻めに遭った。

 □  ■  □

 こうした不安は、08年の大統領選で共和党が勝つ見通しが次第に暗くなるにつれて一層深まっている。米民主党の関係者の多くは、日本のエリート層はブッシュ大統領とより親密な関係をつくり外交政策に歩調を合わせるため、民主党をないがしろにしてきたと感じてきた。その外交政策は今やイラク戦争の泥沼化でぼろぼろとなり、米国内でも拒絶する人が増えている。日本は勝ち目のない政策にあまりにも近づき過ぎた。

 そうした問題点は、テロ対策特別措置法の延長や新法づくりをめぐる最近の日本国内の動きを見ても明らかだ。国際社会が日本に対し、地球規模の様々な責任を担うよう期待していることは言うまでもない。しかし、具体的に何をどうするかは、日本が決めるべき問題だ。もし、インド洋上で海上自衛隊が行ってきた給油活動が最善の策ではないと日本が判断したとしても、多くの米国民は十分に理解するし、日本が他の方法でテロとの戦いやアフガニスタン復興に意味のある貢献をすると信頼している。

 しかし、ブッシュ政権の関係者は、テロ特措法の延長を求める一方で、日本の野党民主党の小沢代表は異なる意見を持つと言って攻撃してきた。こうした対応は、アフガンやイラク、さらには国際テロにどう対処するかという問題の解決に日米両国をともに導くものではない。米国の民主党もそうした複雑な問題と格闘しているが、ブッシュ政権の取り組みが欠陥を抱えていることは明らかだ。日本国民は、ただブッシュ政権が求めているというだけの理由で給油活動を継続しなければならないと感じる必要はない。(中略)

 私たちは、日本は共和党の大統領を拒否すべきだと言いたいのではない。しかし、ある時点でたまたま勢いがあって魅力的な政治的党派に限定して接近するのではなく、米国社会のすべての層に広く関心を持って接触を図るべきだと思うのだ。もし、米民主党が実際に政権につくことになった場合、日本の政治家や官僚が、共和党への偏った傾倒や民主党との関係が不十分なために、不必要な懸念を抱くとしたら非常に不幸なことだと思う。(以下、省略)」(朝日新聞平成19年10月22日付朝刊10面「私の視点」)

「米補給艦への給油量、海自が誤り隠蔽~相変わらず文民統制の軽視の体質!」で一度引用済み。



小沢代表に対する好き嫌いはあるかと思いますし、大連立構想自体に批判的な方もいるでしょう。ですが、党首会談に関して、福田首相や大連立構想の仕掛け人である渡辺読売会長がだんまりを決め込んでいる中、小沢代表は率直に語っているのです。

大連立、政策協議の結果は、日本の政治、国民生活に大きな影響を与えるものです。そうであれば、小沢代表のようにこうして国民に対して説明を尽くすことこそ、国会議員、それも政党の党首としてまず行うべきことであると思うのです。


小沢代表は「いわば『政権乗っ取り』に近い大連立」を行い、「自民党の懐に入って独自政策を実現させ、政権担当能力を示す戦略」だったのですから、大胆な戦略だったといえます。このような大胆な戦略はウブな民主党議員の面々にはなかなか理解できないことでしょうが。もし小沢代表の真の意図を知っていれば、福田首相も大慌てになったはずです。自民党にとっては大連立が失敗して幸運だったといえるかもしれません。

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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コメント
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2007/11/18 Sun 00:07:57
| #[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ
コメントありがとうございます。非公開ですので、一部のみを引用する形でコメントします。


>「(安全保障には)国民は関心がない」云々、という発言に対して、「世に倦む日々」あたりが、鬼の首でも取ったように、「問題視」しているようです。

「世に倦む」さんは、常人とは異なった奇妙な読解をするので面白いですね(苦笑)。小沢代表は、「国民は、(安倍氏が熱心だった)安全保障については関心がなく、(安倍氏が無関心だった)生活に関心があるから、政治は生活安定に努めなければならない」と説いているのに、「小沢一郎は国民の生活苦など本当は関心がないのだ」と全く逆に受け取るのですから。

「世に倦む」さんが示す政治的予測は、いつも間違っているのですが、それも当然でしょうね。


>小沢抜きの民主党では、前原ら右派や松下政経塾出身者に牛耳られ、自民党と組んで、たちまち憲法改正に至ることも理解できないらしい。

仰るとおりです。前原ら右派や松下政経塾出身者は、実に危なっかしいです。
大連立騒動のときには、小沢氏が離党するのではないかと不安視されましたが、今後何かあったら前原氏一派が「自民党と組む」かもしれないし、それどころか離党して自民党に合流してしまうかもしれないのに。
2007/11/21 Wed 00:34:21
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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 小沢騒動から、まだ、一週間。  昨日の朝日の朝刊を見て驚いた、もしくは、やっぱり。  「連立というのは政策と人事だ」 「選挙で勝てる最大の方策」  よくもまあ、ざっくばらんに話したもの。  良い意味ではなく「これからも、注目」しなければいけないのが悲し?...
2007/11/18(日) 18:01:42 | てらまち・ねっと
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