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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2007/11/13 [Tue] 17:26:03 » E d i t
11月9日、死刑執行のあり方をめぐる省内勉強会に、死刑制度の廃止を求めている保坂展人衆院議員(社民)や学者、市民団体関係者らを招いたとの報道がありました。「法相が死刑廃止派とこうした機会を持つのは異例」との評価もありましたが……。


1.まず、報道記事をいくつか。

(1) 朝日新聞平成19年11月10日付朝刊33面

「死刑勉強会」 廃止論を聴取  法相、議論続ける意向

 鳩山法相の指示で死刑執行のあり方をめぐる省内勉強会を設けている法務省は9日、「アムネスティ・インターナショナル日本」や「死刑執行停止連絡会議」など死刑廃止を訴える団体から意見を聴いた。同省が死刑廃止団体側から公式に意見を聞くのは極めて異例だ。

 勉強会は非公開。アムネスティの寺中誠事務局長や連絡会議代表世話人の菊田幸一・明治大名誉教授らが参加した。菊田氏は「まず終身刑導入について大臣と意見交換したい」。寺中事務局長は「絞首刑が苦痛のない処刑方法ということはない」と主張した。

 死刑廃止を唱えている元最高裁判事の団藤重光氏は、高齢のため代理人が出席。「死刑は日本の文化に合っている」とする鳩山法相の主張に対して「日本は伝統的に死刑を好まず、死刑を行わない時代が長かった」などとする文書を手渡した。

 鳩山法相は、今後も廃止団体側との議論を続ける考えを示したという。」




(2) 共同通信2007/11/09 13:04東京新聞2007年11月9日 13時04分

 「死刑廃止派招き意見交換 鳩山法相「粛々と執行」

 鳩山邦夫法相は9日、死刑制度の廃止を求めている保坂展人衆院議員(社民)や学者、市民団体関係者らを法務省に招いて意見交換した。法相が死刑廃止派とこうした機会を持つのは異例。

 終了後に記者会見した保坂議員らによると、イランでの公開処刑の写真を見せて「残虐な刑罰に当たる」と訴え、死刑と無期懲役の間に終身刑を設ける案を提示するなどしたのに対し、法相は「100年でも200年でも議論すべき問題だが、私の任期中は粛々と執行する立場だ」と答えたという。

 保坂議員は「30分しか時間がなかったので、あらためて機会を設けたい」と話し、死刑廃止論者として知られる団藤重光元最高裁判事と法相との面会も検討していることを明らかにした。

 鳩山法相は10月の衆院法務委員会で「死刑廃止論者の声を聴く機会を持ちたい」と表明していた。

2007/11/09 13:04 【共同通信】」




(3) 朝日新聞平成19年11月13日付朝刊11面「ウオッチ」欄

法相、責任ある発言を

 法務省は9日、省内で開いている「死刑執行に関する勉強会」に死刑廃止を訴える学識者や市民団体を参加させた。死刑の「自動化」を唱えた鳩山法相が「廃止論者の意見も聞いてみたい」と言ったのがきっかけだった。

 「陳情」ではなく、公式な場に招いて死刑廃止論と向き合う。確かに、画期的だ。「妄言」とも批判された発言から結果的に生まれた「成果」と言えなくもない。

 ただ、会合は30分ほどだった。出席者によれば、市民団体側の主張を法務省側が聞き置く、という構図で終わったようだ。これではいつもの陳情と変わらない。

 法務省が死刑執行のあり方を本気で検討し始めているかといえば、答えはノーだ。死刑廃止団体の参加も、法相が公言してしまったので「仕方なく」という姿勢。幹部の一人は「こんなものでいいなら、いつでもやるよ」と言う。

 自動化発言は妄言ではない――。鳩山法相は言い切る。であればこそ、この議論は責任を持って、真剣に進めてほしい。そうでなければ「発言の軽い大臣」の汚名はそそげない。(市川美亜子)」




2.朝日新聞平成19年11月13日付朝刊11面「ウオッチ」欄 を読むと分かるように、意味のない意見交換でした。


(1) 「法相が死刑廃止派とこうした機会を持つのは異例」との評価もありましたが、結局は陳情とは変わらなかったのです。

「会合は30分ほどだった。出席者によれば、市民団体側の主張を法務省側が聞き置く、という構図で終わったようだ。これではいつもの陳情と変わらない

 法務省が死刑執行のあり方を本気で検討し始めているかといえば、答えはノーだ。死刑廃止団体の参加も、法相が公言してしまったので「仕方なく」という姿勢。幹部の一人は「こんなものでいいなら、いつでもやるよ」と言う。」(朝日新聞)


法務省側としては、法改正の予定は全くないのですから、全く意味のない「陳情」です。しかし、「こんなものでいいなら、いつでもやるよ」というような、小ばかにした態度です。死刑廃止団体も法務省が鳩山法相の妄言に仕方なく付き合っていることは分かっているとは思いますが、こうしてエントリーとして取り上げることさえ虚しく思うほどです。


(2) 鳩山法相が唱える奇妙な文明論・文化論は、刑事法学の重鎮である団藤博士によって一蹴されています。

「死刑廃止を唱えている元最高裁判事の団藤重光氏は、高齢のため代理人が出席。「死刑は日本の文化に合っている」とする鳩山法相の主張に対して「日本は伝統的に死刑を好まず、死刑を行わない時代が長かった」などとする文書を手渡した。」(朝日新聞)


団藤博士がたしなめなくても、誰もがわかっていたことだとは思いますが……。

法務省は法改正の予定がなく、法改正する気もないのですから、法務省内での勉強会は、「鳩山法相のためだけの勉強会」でしょう。一般論としては、誰であっても勉強会を行うことは意義があることです。しかし、鳩山法相は、思いつきでしか発言しておらず、官房長官から注意を受けてもすぐに妄言を繰り返すほど理解力が皆無ですから、鳩山法相のために勉強会を開いても無意味です。



鳩山法相の妄言騒動については、

「鳩山法相“署名なしで死刑執行を”発言~暴言に法相の資質を疑う!(毎日新聞9月27日付「社説」より)」(2007/09/29(土) 05:51:11)

「鳩山法相“署名なしで死刑執行を”発言の波紋~非難拡大・国会で論戦へ」

「冤罪被害の免田栄さん、国連で訴え~国連総会は「死刑執行停止」の決議案採択へ」

「死刑自動執行“必要なし”と閣議決定~やはり鳩山発言は思いつきだったわけだ……。」

「衆院法務委員会での鳩山法相の発言を検討~刑訴法475条2項「6箇月以内」の期間延長の要否」

「鳩山法相、日本外国特派員協会で「友人の友人はアルカイダ。バリ島の爆破テロを事前に知っていた!?」と発言~鳩山法相を直ちに罷免すべきである!」

「刑訴法475条2項の期間延長問題~“刑訴法改正検討していない”と閣議決定」(2007/11/03(土) 19:48:05)

で取り上げています。

これらのエントリーから分かるように、鳩山法相の妄言騒動を検討すると、鳩山法相はいつも思いつきで発言・行動していることが分かります。本来なら、罷免に値する言動であるのに、福田首相は一向に罷免しようとしませんから、事の重大性について判断する能力に欠けていると判断せざるを得ません。福田首相は、安部前首相に続き、またしても首相としての資質に欠けているようです。




3.最近の世論調査(NHKが行った世論調査、読売新聞、産経新聞社とFNNの合同調査)によると、福田内閣と自民党の支持率は下がっています(NHKニュース11月12日 19時23分)。(なお、日経新聞の世論調査だけは、自民党の支持率が上がり民主党の支持率が下がるという正反対の結論なので奇妙ですが)

(1) NHKニュース11月12日 19時23分

NHK調査 内閣支持率54%

 NHKが行った世論調査によりますと、福田内閣を「支持する」と答えた人は、先月より4ポイント下がって54%でした。また、福田総理大臣が民主党の小沢代表に連立政権を組むことを打診したことについては、「評価する」、「評価しない」がともに40%台後半できっ抗した形となっています。

 NHKは、今月9日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは1714人で、このうち60%にあたる1029人から回答を得ました。

 それによりますと、福田内閣を「支持する」と答えた人は先月より4ポイント下がって54%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は8ポイント上がって35%でした。また、さきに福田総理大臣が民主党の小沢代表との党首会談で連立政権を組むことを打診したことについて、「大いに評価する」が10%、「ある程度評価する」が36%だったのに対し、「あまり評価しない」が27%、「まったく評価しない」が21%でした。

 一方で、民主党が連立政権を組むことを拒否したことについて、「大いに評価する」が20%、「ある程度評価する」が29%だったのに対し、「あまり評価しない」が30%、「まったく評価しない」が14%でした。そして、小沢代表が辞意を撤回したことについて、「十分納得できる」が6%、「ある程度納得できる」が24%だったのに対し、「あまり納得できない」が33%、「まったく納得できない」が32%でした。(以下、省略)」



(2) NHKニュース11月12日 19時23分

 「NHK世論調査 各党の支持率
 
 NHKが行った世論調査によりますと、各党の支持率は、▽自民党が先月よりも1ポイント余り上がって34.0%、▽民主党が3ポイント近く上がって21.6%、▽公明党が1ポイント下がって3.1%、▽共産党が1ポイント余り下がって1.5%、▽社民党がやや上がって1.5%、▽国民新党が横ばいの0.2%、▽「特に支持している政党はない」が横ばいの32.1%でした。

  11月12日 19時23分」



(3) このアンケートの問い自体なかなか興味深いものになっています。たとえば、「福田総理大臣が民主党の小沢代表との党首会談で連立政権を組むことを打診したことについて」と決めうちにしています。NHKも、渡辺読売会長が大連立の仕掛け人であり、福田首相が大連立を持ちかけたと確定していることが分かります。ということは、NHKとしても、読売新聞や毎日新聞が「民主党の小沢代表が大連立を持ち掛けた」と決め付けた記事は誤報記事だったと断定しているわけです。


大連立構想の持ちかけについては、「大いに評価する」が10%、「ある程度評価する」が36%ですから、評価する者が46%となり、他方で「あまり評価しない」が27%、「まったく評価しない」が21%でしたから、評価しない者が48%ということになりますから、大連立構想の評価は二分しているといえるわけです。テレビ報道を含めると報道の多くは、大連立構想を全否定の様相(読売、日経、朝日を除く)でしたが、日本の市民の半数は、大連立自体は否定しないという冷静な態度だったようです。ドイツのメルケル政権という実例を知っている者にとっては、大連立構想は「ねじれ国会」に対する対応策の1つであると分かるのですから、「評価する」という冷静な態度は当たり前かもしれません。


このように大連立騒動は、ろくな説明をしない福田首相や自民党に悪影響を与え、他方で、民主党に悪影響がなかったのです。しかも、福田首相は、注意をしても妄言を繰り返す鳩山法相を放置したままなのですから、ますます福田内閣の支持率は下がり、自民党の支持率は下がっていくだけです。自民党の支持者は自民党の危機であるという意識がないのでしょうか? 

安倍前内閣下での大臣の失言の数々、安倍前首相による政権投げ出しを発端として、未だに参院選の敗因は小泉改革とは無関係と述べて自民党の足を引っ張る小泉元首相、未だに議員辞職せずに11月13日の本会議に出席した安倍前首相など、福田首相までも自滅していく様相は、多くの市民に自民党に政権担当能力がなくなったことを意識させ、政権交代しかないだろうと印象付けているのです。

テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

コメント
この記事へのコメント
思いつき発言
私は鳩山氏の発言が思い付きとは思いません。確信を持っての発言と思います。もちろん友達の友達がアルカイダの人ですから、後ろにいる人は相当怖い人でしょう。まさか、留任とは思わなかったから、そのチャンスに本音を吐いたのです。じゃんじゃん死刑にしたい人から言わされたのですよ。後ろにいる人は当然アルカイダですよね。
2007/11/14 Wed 09:44:15
URL | マヨ #91CvM.Pg[ 編集 ]
>マヨさん
コメントありがとうございます。


>もちろん友達の友達がアルカイダの人ですから、後ろにいる人は相当怖い人でしょう。

東京新聞の記事によると、友人がインドネシア人なら、JIシンパは珍しくないようです。「相当怖い人」というよりも身近な人のようです。

この東京新聞の記事については、「鳩山法相放言問題:「友人の友人がアルカイダ」騒動はピント外れのようですよ?~東京新聞11月14日付「こちら特報部」より」をご覧下さい。↓
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/blog-entry-648.html
2007/11/15 Thu 22:28:20
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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 いつも、  当ブログをご訪問して頂きありがとうございます!   「自民党」のエンド目指して頑張りましょう!   民主党の「政権交代」に対する基礎票は強固だし   社民党も、国民新党も、野党一丸となるでしょう。   それで、頑張っていくしかないじゃん!...
2007/11/14(水) 00:07:17 | 晴天とら日和
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