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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2007/11/09 [Fri] 23:59:11 » E d i t
不妊夫婦の子供を第三者の女性に産んでもらう、いわゆる代理出産について、社会的に認めてもよいと考える人は過半数に上ることが11月6日、厚生労働省が実施した意識調査で分かり、同日開かれた日本学術会議の委員会で報告されました。

つい最近も、諏訪マタニティークリニックの根津八紘院長の患者団体「二輪草の会」代表らが11月4日、日本学術会議の委員会や同学会に対して、代理出産や非配偶者間の体外受精を認めるよう要望書を送ったとのことです(時事ドットコム(2007/11/04-20:32 代理出産など容認要望=根津院長患者団体、日本学術会議に))。日本学術会議の検討委員会は、来年の1月に結論を出すことから、多くの情報が集約されつつあるようです。(後述する追記参照)。


1.まず、報道記事を。

(1) 日経新聞平成19年11月7日付朝刊38面

 「代理出産「容認」54%・厚労省が意識調査、「利用したい」も過半数

 病気などで子供を産めない女性の代わりに、第三者に子供を産んでもらう代理出産を「認めてもよい」と考える人は54%に達し、容認派が初めて半数を超えたことが6日、厚生労働省の生殖補助医療に関する国民意識調査でわかった。自分の場合でも半数が「利用したい」と回答。代理出産の是非などを議論する日本学術会議の検討委員会で同日、報告された。

 調査は今年2―3月、全国の20―69歳の男女5000人を対象に実施し、約3400人から回答を得た。代理出産のうち、受精卵を第三者の子宮に入れて産んでもらう方式について聞いた。

 一定の条件下で「認めてもよい」が54%で、「認められない」の16%を大幅に上回った。容認派は2003年の前回調査(42.5%)より増え、半数を超えた。

 代理出産をしてもらう第三者として望ましい人を聞いたところ、最も多いのは「本人の姉妹」で約4割を占めた。

 自分が子供に恵まれない場合に代理出産を利用したいかどうかでは、「利用したい」(9.7%)と「配偶者が賛成したら利用したい」(40.9%)を合わせると半数を上回った。

 調査期間中の3月、タレントの向井亜紀さん夫妻が米国で実施した代理出産による子供を巡り、最高裁が出生届を受理しない決定を出しており、同省は「(裁判なども)影響しているのではないか」とみている。

 代理出産以外の生殖補助医療については、第三者からの卵子提供による体外受精は容認が39.8%。第三者からの精子提供による人工授精も、国内での実績があるにもかかわらず、容認が38.1%にとどまった。

 代理出産は法律では禁止されていないが、日本産科婦人科学会が指針で禁じている。

 議論の高まりを受けて厚労省と法務省は昨年、代理出産などに関する審議を日本学術会議に依頼。同会議は来年1月をメドに報告書をまとめる予定だ。


▼代理出産

 <1>夫婦の精子と卵子を体外受精させ、第三者の女性の子宮に入れて産んでもらう「ホストマザー」<2>夫の精子を第三者の女性に人工授精する「サロゲートマザー」――の2方式がある。今回の調査は前者を対象にしている。

 支持する意見の一方、批判も根強く、「第三者を妊娠・出産に伴うリスクにさらす」「女性を生殖の道具にしている」「家族関係を複雑にする」などの声が出ている。

 国内では長野県の根津八紘医師が2001年に初の実施を公表した。03年に厚生労働省の審議会が「禁止すべきだ」とする報告書をまとめ、日本産科婦人科学会も指針で禁止したが、法制化はされなかった。」(11月06日22:24)」



(2) TBS News-i(11月06日18:01)

 「代理出産「認めて良い」初めて5割超す

 子供を生めない女性が他の女性に子供を産んでもらう「代理出産」について、厚生労働省が国民の意識調査を行ったところ、「認めて良い」という人が4年前より増加し、5割を超えたことがわかりました。

 調査は、厚労省が今年2月から1か月間、20歳から69歳の5000人を対象に行い、およそ3400人から回答が寄せられました。

 それによりますと、「代理出産」について「認めて良い」という人は4年前は42.5%だったのに対し、今回の調査では54.0%と増えて、初めて5割を超えました。

 「認めて良い」とする理由については、子宮を摘出した女性が自分たちの子供が持てる(71.5%)が最も多く、次いで病気などで体が弱くて子供がが産めない女性が自分の子供を持てる(68・5%)、本人達がやりたいのであれば良いと思う(49.6%)でした。

 しかし、自分自身あるいは自分の妻が子供に恵まれない夫婦のために代理出産してもよいかと尋ねたところ、女性のおよそ42%と男性の36%が「どんな場合もしたくない」と回答しました。

 この結果は、「代理出産」について法的な規制を設けるか検討している日本学術会議の「生殖補助医療のあり方検討会」に報告され、検討材料の一つとなります。(06日18:01)」



(3) YOMIURI ONLINE(2007年11月6日22時10分)

 「第三者の精子・卵子、生殖補助医療で「認める」は減少傾向

 夫婦以外の第三者の精子や卵子を用いた生殖補助医療を認めてよいと考えている人は減少傾向にあることが、厚生労働省が今年実施した国民意識調査で明らかになった。

 逆に、夫婦の受精卵を第三者の女性の子宮に移植する代理出産(借り腹)については、4年前の前回調査より大幅に増えて半数を超えた。親子の遺伝的な関係を重視する国民の意識が背景にあるとみられる。

 調査結果によると、夫が不妊の場合に第三者の精子を用いる人工授精について、容認派は38・1%にとどまり、1999年、2003年の調査に比べ約9ポイント減少した。この方法は日本産科婦人科学会の会告(指針)で認められているが、今回の調査では27・0%が「認められない」とした。

 また、第三者の卵子と夫の精子を用いた体外受精と、精子と卵子がともに第三者のものである受精卵を用いた治療についても、容認派はそれぞれ39・8%、27・8%にとどまり、調査のたびに減少する傾向が見られた。

 一方で、同学会が禁止している代理出産を容認する人は過半数の54・0%に達し、「認められない」とする人は16・0%にとどまった。厚労省は「米国で代理出産を依頼した人の親子関係を巡る裁判などが話題になったことが影響した」とみている。

 調査は今年2~3月、20~60歳代の男女5000人を対象に実施し、3412人(68・2%)が回答。生殖補助医療のあり方を検討している日本学術会議の検討委員会で6日、報告された。

(2007年11月6日22時10分 読売新聞)」




(4) 毎日新聞平成19年11月7日付朝刊3面

 「代理出産:「容認」初の過半数 妊娠、出産への理解度で差

 厚生労働省は6日、国民の代理出産に対する意識調査の結果を、同日開かれた日本学術会議の生殖補助医療のあり方検討委員会に報告した。代理出産は日本産科婦人科学会の指針で禁止されているが、「一般に認めてもよい」と答えた人が54%と、99年に同様の調査を始めて以来、初めて半数を超えた。ただ、妊娠・出産の危険性を理解していない人に容認する傾向が強く、代理出産をめぐる最高裁の決定などが社会的な話題になったことにより、一般の関心が高まったことが影響しているとみられる。

 調査は今年2~3月、20~69歳の男女5000人を対象に実施し、3412人(68.2%)から回答を得た。

 不妊の夫婦に代わり他の女性が妊娠、出産する代理出産について、「利用したい」という人が9.7%と、前回調査(03年)より2・5ポイント増えた。「配偶者が望めば利用したい」という人を含めると50.6%と、半数を超えた。また、「社会的に認めてよい」と答えた人は54%に達し、99年調査の43%、03年調査の42.5%から大きく増えた。

 一方、自分や自分の妻が他人のために代理出産に協力することは、「どんな場合もしたくない」という人が約4割いた。

 代理出産では、妊娠・出産という負担を他人に任せる点が問題とされる。妊娠・出産の負担に対する理解度が低い回答者が代理出産を容認する率は、理解している回答者の1.3倍になった。年齢別でも、20歳代の人が容認する率は、それ以上の世代の人より1.6~4倍も高かった。

 代理出産をめぐっては、昨年秋、長野県のクリニックで、祖母が孫を産む治療が実施されたことが明らかになった。また、タレントの向井亜紀さん夫妻の代理出産で生まれた双子をめぐる最高裁決定などがあり、メディアで多く取り上げられた。

 一方、第三者の精子や卵子、受精卵を使う不妊治療については、「利用したい」や「一般に実施を認めてよい」という人が、いずれも前回調査に比べて減少した。調査を担当した山縣然太朗・山梨大教授は「『夫婦二人の子ども』にこだわる傾向が強まり、代理出産を容認する人が増え、第三者の配偶子を使う不妊治療が避けられる結果になったようだ。ただ、妊娠・出産の危険性を理解していない人や、若い世代に代理出産を容認する声が多く、結果については慎重な分析が必要だ」と話している。【永山悦子】

毎日新聞 2007年11月6日 22時49分」



2.代理出産問題については、何度も取り上げていますが、今回紹介する必要があるのかどうか、迷いました。


(1) というのは、今回の報道内容は、「代理出産、容認派5割を超える~厚生労働省の国民意識調査」(2007/06/23(土) 09:08:30)において紹介したように、すでに報道済みの意識調査です。


代理出産、容認54% 厚労省調査
2007年6月22日 22時54分

 妊娠できない妻の代わりに別の女性に出産してもらう「代理出産」について、厚生労働省が実施した国民意識調査で「認めてよい」と答えた人が半数を超えたことが22日分かった。一方、自分が不妊だった場合に「利用したい」と答えたのは1割に満たなかった。

 結果は、厚労・法務両省の委託を受け、代理出産の是非などを検討している日本学術会議の委員会にも伝えられる。

 調査は全国の20-60代の男女5000人を対象に実施、約3400人から回答を得た。一定の条件下で代理出産を行うことについては、54・0%が「社会的に認めてよい」と答えた。「認められない」としたのは16・0%だった。4年前に厚労省研究班が実施した調査で「認めてよい」と答えたのは46%だった。

 不妊だった場合に、代理出産を利用するかどうかについては「利用したい」が9・7%、「配偶者が賛成したら」との条件付きは40・9%。「配偶者が望んでも利用しない」は48・4%だった。

 出産してもらう相手としては「姉妹」が最も多く38・3%、それに「仲介者から紹介される女性」が28・0%、「母親」16・0%と続いた。」(東京新聞平成19年6月23日付朝刊3面)


すでに報道済みですから、厚労省の国民意識調査の結果を日本学術会議の検討委員会に報告したという点に意義があった報道ということかと思います。代理出産問題について何度も意識してもらう目的で報道したのかもしれせん。

しかし、やはり報道済みですから、本来、報道する価値があるのか疑問です。ですから、朝日新聞や東京新聞では記事にしていないのは当然の対応といえるでしょう。


(2) この報道のもう1つの意義は、代理出産以外の生殖補助医療に関する意識調査の結果を公表したことです。なぜなら、代理出産に関してはすでに報道済みでしたが、代理出産以外の生殖補助医療に関する意識調査結果は報道されていなかったからです。

 

「代理出産以外の生殖補助医療については、第三者からの卵子提供による体外受精は容認が39.8%。第三者からの精子提供による人工授精も、国内での実績があるにもかかわらず、容認が38.1%にとどまった。」(日経新聞)

 「調査結果によると、夫が不妊の場合に第三者の精子を用いる人工授精について、容認派は38・1%にとどまり、1999年、2003年の調査に比べ約9ポイント減少した。この方法は日本産科婦人科学会の会告(指針)で認められているが、今回の調査では27・0%が「認められない」とした。

 また、第三者の卵子と夫の精子を用いた体外受精と、精子と卵子がともに第三者のものである受精卵を用いた治療についても、容認派はそれぞれ39・8%、27・8%にとどまり、調査のたびに減少する傾向が見られた。」(読売新聞)

  「第三者の精子や卵子、受精卵を使う不妊治療については、「利用したい」や「一般に実施を認めてよい」という人が、いずれも前回調査に比べて減少した。」(毎日新聞)


この調査結果は、不可思議であり、かなり興味深いものです。

第三者からの精子提供による人工授精は、国内のみならず世界の多くの国で実施・実績があり、第三者からの精子提供による人工授精(AID:非配偶者間人工授精)を全面禁止するような法規制はあり得ず、容認する方向しかありえないのに、容認が38.1%にとどまったのです。実に不可思議なことです。


女性側に不妊理由がある場合が代理出産であり、男性側に不妊理由がある場合がAID(非配偶者間人工授精)です。ですから、平等原則の理念からすれば、AIDを認めているならば、代理出産を否定することは非論理的です。しかも、一昔と異なり、医療技術が発展しており、出産経験があり、十分な休養がとれ、医学的なサポート体制が整っていれば、代理出産のリスクは、自然妊娠と同じかそれ以下であるとされていますから(金城清子委員の意見「第25回厚生科学審議会生殖補助医療部会議事録、平井美帆著「あなたの子宮を貸してください 」参照)、 実際上も、代理出産とAIDを区別する必要がなくなりました。

それなのに、代理出産を「社会的に認めてよい」と答えた人は54%もいるのに、AIDを認める人が38.1%にすぎないのです。

その理由について、

「調査を担当した山縣然太朗・山梨大教授は「『夫婦二人の子ども』にこだわる傾向が強まり、代理出産を容認する人が増え、第三者の配偶子を使う不妊治療が避けられる結果になったようだ。」(毎日新聞)

という説明がなされています。「夫婦二人の子供」というと聞こえが良いですが、要するに、夫婦双方との血の繋がりのある子供がほしいという意欲が強くなったということです。血の繋がりがあることは親子関係を強く意識させるものであり、子供を持つことは生殖として人間として本源的な欲求ですから、「血の繋がりのある子供」がほしいという意欲自体は否定すべきものではないと思います。

ただ、AIDも妻との間では血の繋がりがあるのですから、「血の繋がりのある子供」がほしいという意欲があるならば、AIDに消極的にならないはずです。やはりAIDに消極的になってきたのは、他にも理由があるように感じます。例えば、<1>男性側にAIDであっても自分の子供がほしいという意欲が乏しくなった(男性側に「親(父性)」の意欲が減退!?)こと、<2>女性側としては、夫婦間での子供を欲してはいるが、第三者の精子提供による人工授精を用いてでも自分の子供が欲しいという意欲が薄れていること、<3>AIDという選択肢を提示されると「自分達夫婦の子どもが持てない」という大きな逸脱感と喪失体験を受けるが、AIDを選択するという判断を選択できるほど広い価値観をもてなくなっていること、<4>AIDで生まれた子どもの気持ち(=ずっと真実を告げられなかったことへの悲しみや怒り)が明らかになるにつれ、そのような子供の気持ちと真摯に向き合えるだけの強い精神力はないと尻込みしていること、が考えられます。




3.追記。

不妊治療を受ける患者団体が11月4日、東京都内で記者会見し、生殖補助医療のルール作りに取り組む日本学術会議に対し、代理出産や精子・卵子提供による妊娠を実施できるよう求める申し入れ書を送付したことを明らかにしました。

(1) 東京新聞平成19年11月5日付朝刊24面

 「「代理出産認めて」 不妊患者ら学術会議に要請
2007年11月4日 20時02分

 代理出産を支持する不妊患者らでつくる「扶助生殖医療を推進する会」は4日、生殖医療の在り方を検討している日本学術会議に対し、代理出産などの実施を認めるよう求める申し入れ書を発送したと発表した。

 申し入れ書は、倫理指針で代理出産を禁止している日本産科婦人科学会を「患者が憲法で保障された幸福追求権を行使する権利を侵害している」と批判。そのうえで、学会の倫理指針の撤廃や、代理出産によって生まれた子どもが依頼者夫婦の実子と認められるような法整備につながる結論を出すよう、学術会議に求めた。

 会は不妊治療を受けている夫婦49組と支援者約100人からなる団体。会見には、代理出産の実施を公表した諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長も出席。根津院長も学術会議に「代理出産などの生殖補助医療を受ける権利を法律で保障すべきだ」との意見を伝える方針を明らかにした。

(共同)」



(2) 時事ドットコム(2007/11/04-20:32)

 「代理出産など容認要望=根津院長患者団体、日本学術会議に

 日本産科婦人科学会が認めていない代理出産を手掛けた諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長の患者団体「二輪草の会」(約100人で構成)代表らが4日、都内で記者会見し、代理出産の是非などを審議している日本学術会議の委員会や同学会に対し、代理出産や非配偶者間の体外受精を認めるよう要望する文書を送ったことを明らかにした。
 根津院長も同席し、同学会の規制(会告)の撤廃を求める申し入れ書を送ると述べた。また、代理出産で生まれた子は代理母の子ではなく、出産を依頼した夫婦の子であることや、営利目的での精子・卵子の売買禁止などを盛り込んだ「生殖補助医療支援基本法」案の要綱を公表した。」


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