FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
04« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»06
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2007/11/04 [Sun] 19:43:33 » E d i t
福田康夫首相(自民党総裁)と民主党の小沢一郎代表は11月2日午後、国会内で2度目の党首会談を行い、福田首相は民主党との連立協議を打診しました。衆院で与党、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」下で、法案審議が滞っている状況を打破するため、首相は自衛隊海外派遣を随時可能にする恒久法を制定することも提案したのですが、小沢氏はいずれも回答を留保し、民主党は2日夜、役員会を開いていずれも拒否することを決定し、小沢氏はこの後、首相に拒否の意向を伝えた。これで大連立は頓挫したわけです。 


1.まず、報道記事から。

(1) 朝日新聞平成19年11月3日付朝刊1面

首相が連立打診、民主拒絶 協議も「反対」
2007年11月02日23時28分

 福田首相は2日、民主党の小沢代表と会談し、自民、公明両党と民主党による連立政権樹立に向けた政策協議を始めることを提案した。さらに、小沢氏のかねての主張でもある、そのつど特別措置法を定めなくても自衛隊の海外派遣を可能にする恒久法(一般法)の検討を条件に、インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための補給支援特措法案への賛成を求めた。しかし、小沢氏は会談後、党役員会に諮ったうえで「(連立協議は)受諾できない」と、首相に正式に回答。首相が「逆転国会」のもとで政策を実現する新体制を模索したトップ会談は決裂した。これを受け、政府・与党は今国会の会期を3~4週間延長したうえで、特措法案の今国会成立を目指す。民主党など野党が多数を占める参院で可決される見通しはなく、衆院で3分の2以上の賛成で再議決するかどうかが焦点となる。

 10月30日に続く2度目の会談は、国会内で2回にわたり約2時間、ほとんど2人きりで行われた。

 福田首相は会談後、首相官邸で記者団に対し、「今の政治状況を打開しなければいけない。国民生活のこともある。国の政治がとまっていていいのか。政策を実現するための体制を作る必要があるという考え方で、いろいろな提案をした」と述べ、民主党との「大連立」に向けた政策協議を打診したことを認めた。

 一方、首相の提案を持ち帰った小沢氏は2日夜、党役員会を開いて対応を協議。「政権交代が目的だ」「国民や支持者の理解が得られない」など反対論が相次ぎ、最終的に全員一致で提案を拒否する方針を確認した。この後、小沢氏が首相に電話し、「連立はのめない。誠意ある対応を頂いたが、結果として(連立は)できません」と正式に伝えた。

 自民党は98年の参院選で惨敗し、今回と同じように参院で与野党が逆転した時、小沢氏が党首を務めていた自由党(当時)と連立を組み、その後、さらに公明党を加えた3党連立政権をつくることで政権運営を安定化させたことがある。

 ただ、小選挙区比例代表制のもとで政権交代を競う2大政党が大連立を組んでも、小選挙区で候補者を調整して一本化しない限り選挙で戦うことになり、協力関係を維持するのは難しい。また、候補者調整には両党内で強い反発が出るため、難航は必至。このため、自民党内にも実現性を疑問視する声が多かった。

 大連立を組めば、衆参両院で9割を超す議席を占める巨大与党の誕生にもなることから、民主党の鳩山由紀夫幹事長は2日夜、「大連立は大政翼賛会的な話で、国民の批判を受ける」と述べ、あくまで総選挙を通じて政権交代を目指す考えを強調した。

 一方、民主党の連立拒否について、町村官房長官は記者団に対し、「ずいぶん早く拒否を決めた。首相が真剣に国を思い、提案したのに、こんなに早くノーという答えが出るとは意外だし、残念だ」と語った。」



(2) 朝日新聞平成19年11月3日付朝刊2面

連立、民意が大前提――編集委員・星浩

 穏やかなイメージを売り物にしてきた福田首相が突然仕掛けたのは、民主党との連立という大技だった。衆院では自民、公明両党が圧倒的多数を占めるが、参院では野党が与党を大きく上回る。そんな状況下では重要な政策も進まない、というのは大義名分だ。

 参院選での自民党の歴史的惨敗は、インド洋での給油活動からの撤退という事態をもたらした。米国からは強い不満が伝えられている。国内の政治日程を考えても、来年度予算に絡む重要法案が軒並み廃案となる懸念が出始めてきた。

 危機感を募らせた福田氏が、事実上の大連立ともいえる「新体制」づくりを呼びかけたことには、それなりの理由がある。

 だが、このもくろみを簡単に受け入れるわけにはいかない。民主主義に欠かせないルールを踏み外しているからである。

 参院選で示された民意は年金や格差、政治とカネなどを巡る自民党政治への厳しい批判だった。福田氏は「反省」を表明しているが、政策変更の中身は明確ではない。

 2年前の総選挙は、当時の小泉首相のペースで郵政民営化の是非が最大の争点となった。自民、民主両党は郵政問題だけでなく年金や靖国問題などで対決した。その2党が一転して連立を組むことに理はない。民主党が拒絶し、この構想が頓挫したのは当然だ。

 政策実現のための連立自体は、頭から否定されるべきものではない。しかし、それはあくまでルールが必要である。

 第一歩は、公開の論争だ。福田・小沢会談は10月30日、11月2日と立て続けに行われた。関係者によると、それ以外にも2人は非公式の会談を持っていたという。そうした折衝を重ねた半面、31日に予定されていた党首討論は中止となった。自民、民主両党の政策の共通点と相違点を国民に提供する格好の場を捨てて密室の協議を優先することは本末転倒である。

 そのうえで連立は民意に沿うものでなければならない。各党は選挙でマニフェスト(政権公約)を示す。選挙後には政策の優先順位を示し、妥協できるものは合意する。そうした手順が大切だ。

 小泉政権で衆院の圧倒多数を得た自民党だが、総選挙の洗礼のないまま安部、福田両政権が続いた。衆参両院の「ねじれ」現象も加わり、解散・総選挙で民意を問うタイミングは迫ってきている。自民党がなお連立を指向するなら、衆参両院の「ねじれ」に対応するための民主党との協議の枠組みを明示すべきだ。

 インド洋での給油中断を受けて、新たな国際貢献はどうあるべきか。年金制度の改革、財政の再建、格差の是正……。山積する政策課題の解決とともに、政党が衆参両院の「ねじれ」に対応する作法を築き上げる知恵が求められてる。」




2.福田首相は、小沢民主党代表との党首会談で、「政策を実現するための新体制をつくることもいいのではないか」と、連立協議を持ちかけました。これは、ライバル関係にある2大政党が連立を組む、いわゆる「大連立」であり、福田首相は「大連立」を呼びかけたわけです。この「大連立」は、次の記事にあるように日本では一度もないのですが、諸外国ではドイツのメルケル政権がその具体例であり、世界的に見れば全く例がないわけではありません。


(1) 朝日新聞平成19年11月3日付朝刊2面「ニュースがわからん!」欄

「大連立」って? 対立する2大政党が政権樹立

 アウルさん 福田首相と民主党の小沢代表の党首会談に絡んで、最近よく「大連立」という言葉を聞くけど、ただの「連立」と何が違うの?

 A 自民党と民主党、といった本来はライバル関係にある2大政党が連立政権を組むことだ。議会内で圧倒的多数を占める巨大与党が誕生することになる。日本では戦後、非自民8会派による細川政権や自民・社会・さきがけによる村山政権、そして今の自民、公明による福田政権など、いくつか連立政権があったが、「大連立」ができたことは一度もない。

  対立してきた2大政党が手を組むなんて、信じられないわね。

 A 世界的に見れば、例がないことじゃない。例えば現在のドイツのメルケル政権。05年の総選挙でで第1党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)、第2党の社会民主党(SPD)いずれも過半数に届かず、小政党を巻き込んだ連立工作が不調に終わったため、両党が手を組んだ。CDU党首のメルケル氏が首相に、SPD党首(当時)が副首相に、首相を含む閣僚16ポストは両党が半分ずつを占めることで合意した。ドイツでは66~69年にも両党が大連立を組んでいる。

  今、自民、公明は衆院で3分の2を占めているのに、どうして大連立という話がでるの?

 A 7月の参院選で惨敗して、参院の過半数を野党に握られてしまったからさ。衆院の議決が優先する首相指名や予算はいいけど、通常の法案は衆院を通しても、みんな参院で否決されてしまう。衆院の3分の2の賛成で再可決は可能だが、数の力で強行するイメージがあるから、そうそうは使えない。野党に協力を求めざるをえないが、その究極の形が大連立というわけだ。

  なるほどねえ。

 A でも、ドイツとは選挙制度が異なる日本の場合は簡単じゃないんだ。ドイツの連邦議会選挙は比例代表制が軸になっているが、日本の場合は小選挙区比例代表並立制。各小選挙区で自民、民主両党の候補者が競合しており、連立を組むとなると、選挙区調整が大変だ。そもそも、巨大与党の誕生で、国会のチェック機能が低下する恐れもある。実現に向けたハードルは低くないと思うよ。(円満亮太) (図表は省略)」




(2)  このように「大連立」は世界的にみればおかしな政治判断ではなく、2大政党が「国政の基本的な課題で衝突し、にっちもさっちもいかないとき、打開策としてあり得る」(朝日新聞11月3日付「社説」)のです。また、民主党からすれば、国民の利益のために「生活第一」掲げた政権公約の実現が現実化するのですから、すべて非難するものでもないのです。ほかの政党は批判するとしても。

ですから、自民党と民主党の党首が、「大連立」を模索すること自体を非難することは妥当ではないのです。社民党の又市征治幹事長は11月3日、富山市で記者会見し、二日の福田康夫首相と小沢一郎民主党代表の党首会談について「国会の場で審議すべきだ。やるべきではなかった。密室談合政治と批判されても仕方がない」と不快感を表明し、「やるべきでなかった」などと大連立の模索自体を批判していますが(東京新聞11月4日付朝刊2面)、妥当でありません。

もっとも、日本の場合は小選挙区比例代表並立制であり、しかも議員定数は、公職選挙法4条により、衆議院は480人(小選挙区300人・比例代表180人)、参議院は242人(選挙区146人・比例代表96人)であって小選挙区の比重が大きいのですから、選挙調整は非常に困難です。そのため、「大連立」の「実現に向けたハードルは低くない」のです。(*ドイツは、比例代表に重きを置いた「小選挙区比例代表併用制」)




3.福田首相は、衆院で与党、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」下で、法案審議が滞っている状況を打破するため、「大連立」を呼びかけのです。


(1) 確かに、前述の記事にも出ているように、「大連立」の提案は十分に理由があるとはいえます。

 「参院選での自民党の歴史的惨敗は、インド洋での給油活動からの撤退という事態をもたらした。米国からは強い不満が伝えられている。国内の政治日程を考えても、来年度予算に絡む重要法案が軒並み廃案となる懸念が出始めてきた。
 危機感を募らせた福田氏が、事実上の大連立ともいえる「新体制」づくりを呼びかけたことには、それなりの理由がある。」(朝日新聞11月3日付2面)

 「テロ特措法の期限が切れ、海上自衛隊はインド洋から撤収することになった。給油再開のための新法は、民主党の反対で成立のめどがまったく立っていない。給油問題に限らず、今のままでは重要な政策が何ひとつ前に進まない。
 「政治が止まっていいのかどうか。状況を打開しなければいけない」。そう語る首相の思いは理解できないでもない。同時に、政権を握りつつ、政治を前に進められるのなら、自民党側に失うものはあまりないという計算もあろう。
 給油新法とともに、自衛隊を海外に出す際の恒久法でも合意できるなら一挙両得でもある。」(朝日新聞11月3日付「社説」)




(2) しかし、「大連立」を呼びかけた理由である、両議院の「ねじれ」現象があるとはいえ、なぜ、今の段階で福田首相がおたおたして「大連立」を呼びかけるのか、どうにも理解できないところです。憲法が両院制(二院制)を採用したこと自体(憲法42条)、「ねじれ」現象を生じる大本であり、「ねじれ」現象は憲法の予定したところなのですから。

その「ねじれ」現象に対しては、<1>法律の制定、<2>予算の議決、<3>条約締結の承認、<4>内閣総理大臣の指名といった重要な国会議決事項について、衆議院の議決に強い効力を認め(憲法59条~61条・67条。「衆議院の優越」)、予算案の議決、条約の議決、首相指名の議決において衆参の議決が異なった場合において両議院で議決内容が異なる場合には、両院協議会を開くことが義務付けられているのです(国会法85条、86条)。

このように、憲法は、「ねじれ」現象を予定した規定をおいているのですから、政権運営・国会運営も、憲法に従って対応すればよいだけの話なのです。それなのに、なぜ福田首相がおたおたするのかというと、給油再開のための新法の制定を要求している、米国の意向ばかりを気にして日本国民や憲法に向き合っていないからだと推測できるのです。




4.「大連立」の呼びかけ自体は不当でなく、多少は「大連立」を呼びかける理由があるとしても、今の段階での「大連立」は妥当な決断であるとは思えません。


(1) 記事では次のように指摘しています。

 「だが、このもくろみを簡単に受け入れるわけにはいかない。民主主義に欠かせないルールを踏み外しているからである。
 参院選で示された民意は年金や格差、政治とカネなどを巡る自民党政治への厳しい批判だった。福田氏は「反省」を表明しているが、政策変更の中身は明確ではない。
 2年前の総選挙は、当時の小泉首相のペースで郵政民営化の是非が最大の争点となった。自民、民主両党は郵政問題だけでなく年金や靖国問題などで対決した。その2党が一転して連立を組むことに理はない。民主党が拒絶し、この構想が頓挫したのは当然だ。
 政策実現のための連立自体は、頭から否定されるべきものではない。しかし、それはあくまでルールが必要である。」(朝日新聞11月3日付2面)

 「日本の政治には政権交代が必要だ。国民にもうひとつの選択肢を示し、総選挙で政権を奪取する――。民主党は国民にそう訴えてきた。
 それなのに、肝心の勝負をしないまま、大連立で政権入りという甘い誘惑に負けたとなれば、有権者への背信だ。民主党がこの呼びかけを拒否したのは当然で、むしろ小沢氏がただちに断らなかったのが不可解である。」(朝日新聞11月3日付「社説」)


参院選挙で、民主党は政権交代が必要だと主張し、反自公を掲げたのにもかかわらず、選挙後の現在、自民民主両党が連立を組もうというのは、「有権者への背信」だということも可能でしょう。



(2) しかし、最も問題なのは、自民・民主・公明が連立となれば、衆議院で449人、参議院で224人となり(共産・社民・国民新党を合わせても、衆院で22人、参院で12人。会派に属さない者は除く)、衆参両院で圧倒的な議席になってしまいます。これでは、事実上、国会内での政権与党に対する批判を行ってもなんら実効性がなくなり、与党政権による権力の濫用を防止することが不可能になってしまうことなのです。

伝統的な権力分立で基調をなしていたのは「議会」対「政府」という対抗関係でした。しかし、国会に政党が存在し、政党中心に政治が行われている現在では、現在の権力分立制は、政党及び議院内閣制の発達とともに、「政府・与党」対「野党」という対立関係となっているのです(戸波江二『憲法(新版)』346頁)。今の段階での「大連立」は、野党による批判が事実上実効性がなくなってしまう以上、現在的な権力分立制を損なうものであって、妥当ではないのです。


このような意味からすると、読売新聞平成19年11月3日付「社説」は論外です。

 「党首会談 政策実現へ「大連立」に踏み出せ(11月3日付・読売社説)

 衆参ねじれの下で、行き詰まった政治状況の打開へ、積極的に推進すべきである。

 自民党総裁である福田首相が民主党の小沢代表との党首会談で、連立政権協議を提起した。いわゆる大連立である。実現すれば、日本政治に画期的な局面を開く。

 だが、小沢代表は、民主党役員会での拒否の決定を福田首相に電話で伝えた。役員会の大勢が、「先の参院選の民意に反し、国民の理解を得られない」としたからだという。

 これは疑問だ。

 会期末を目前にしながら、法案は一本も成立していない。国益や国民生活の安定のための重要政策の推進という、政治の責任がまったく果たされていない現状こそが、国民の利益に反することをしっかりと認識すべきである。(以下、省略)」


「ねじれ」現象自体を否定的に理解する点で、憲法が「ねじれ」現象を予定している事実を無視しており、また、政府側の法案を通すことを最優先とし、政府法案こそが「国益や国民生活の安定」だとしている点で、現在的な権力分立制を損なうことを理解していないのです。いつもながら、読売新聞は、憲法感覚が全く欠けており、政府自民党の宣伝新聞と堕してしまっているのです。

党首会談をお膳立てしたのは、読売新聞グループ本社代表取締役会長の渡辺恒雄氏であり、自他共に認める大連立論者であるため、動いたようです。発端は、先月25日夜に都内の料亭で開かれた会合だったとされています。その会合の出席者は、元首相・中曽根康弘や読売新聞グループ本社代表取締役会長の渡辺恒雄、日本テレビ取締役会議長・氏家斉一郎らでした(東京新聞平成19年11月4日付朝刊1面)。

読売新聞は「大連立」を仕掛けておいて、「大連立」を仕掛けた事実を黙ったまま新聞紙上で「大連立」を説くのですから、読者を欺くものであって、公平な報道を心がけるべき報道機関の役割を放棄しています。ここまで恥知らずな報道しておいて、読売新聞の記者は恥ずかしくないのでしょうか?



(3) 民主党の小沢代表は、11月4日の記者会見において、小沢代表の側から党首会談を持ちかけ、「大連立」の提案をしたとの報道(朝日新聞、日経新聞以外)は、政府与党の中傷をそのまま垂れ流したものであり、事実無根と激しくマスコミを非難していました。

  イ:

「福田総理との党首会談に関する報道について、報道機関としての報道、論評、批判の域を大きく逸脱しており、強い憤りをもって厳重に抗議したい。

 朝日新聞や日経新聞などを除き、私の方から党首会談を呼びかけたとか、私が自民、民主両党の連立を持ちかけたとか、今回の連立構想について、小沢首謀説なるものが新聞、テレビで公然と報道されている。いずれもまったくの事実無根だ。」(小沢代表の記者会見より)




「民主党内、絶対まとめる」大連立は小沢氏が持ちかけ

 2日の福田首相と小沢民主党代表の会談で、議題になった自民、民主両党による連立政権構想は、実は小沢氏の方が先に持ちかけていたことが3日、複数の関係者の話で明らかになった。

 「大連立」構築に向け、小沢氏がカギと位置づけたのは、自衛隊の海外派遣をめぐる「原理原則」だった。

 関係者によると、小沢氏は当初から、首相側に連立政権の考えを持っていることを内々伝えていたという。」(読売新聞(2007年11月4日3時0分)



  ロ:読売新聞は、「大連立」を仕掛けた当人ですから、首相側から「大連立」を持ちかけたことを良く知っているはずなのに、「実は小沢氏の方が先に持ちかけていた」などという虚偽の記事を平気で出してしまうのです。これだから、読売新聞の記事は信用できないのです。

小沢代表が報道機関を非難するのは妥当であり、小沢代表による非難は、名指しをしていませんが読売新聞を念頭に置いたものであることは確かでしょう。




5.「大連立」が頓挫した経緯・結果のため、民主党の小沢代表は代表を辞任する意向を示しました。

小沢氏が代表辞任の意向表明 「政治的混乱のけじめ」
2007年11月04日16時56分

 民主党の小沢代表が4日夕、党本部で緊急記者会見を開き、代表を辞任する意向を表明した。小沢氏は、鳩山由紀夫幹事長に代表辞職届を渡し、進退を預けたと説明。福田首相との党首会談によって「政治的混乱が生じたことのけじめをつける」と代表辞任の理由を述べた。

 また、小沢氏は「離党するとは言っていない」と語り、民主党を離党する考えはないことを表明。「今後の政治活動はこれからゆっくり考える」と語った。

 小沢氏は福田首相と2日間計3回にわたる党首会談を行い、大連立構想などについて話し合った。この中で首相から連立協議に入るよう呼びかけられたため、小沢氏は党内に持ち帰って党役員会に諮ったうえで、拒否することを決めた。この経緯をめぐり、小沢氏の対応に党内から反発の声が上がっていた。

 小沢氏は06年4月、前原誠司氏の辞任を受けた代表選に立候補し、菅直人氏を破って代表に就任。今年7月の参院選で大勝し、民主党を参院第1党に躍進させた。さらに、次の総選挙に政権交代をかけるとして、安倍、福田両政権への対決路線を主導していた。」(asahi.com(2007年11月04日16時56分)



「首相から連立協議に入るよう呼びかけられたため、小沢氏は党内に持ち帰って党役員会に諮ったうえで、拒否することを決めた」という経緯について、その場で拒絶しなかったとして非難する民主党議員もいるようですが、実に不可解です。

「大連立」という重要な政治決断について、民主党は代表者が独裁者のごとくすべて一人で決断するのを当然というのでしょうか? 小沢代表が、党役員会に諮ったうえで、拒否することを決めたことは、民主的な政党運営に沿ったものであり、民主主義のあり方として妥当な判断なのです。もし「大連立」となれば、民主党や自民党以外の存在はなきに等しいのですから、非難することは分かるとしても、民主党内部で小沢代表を非難をするのはどうにも理解を超えるものです。

民主党は、前原前代表のようにメール問題で自滅したように、いつもくだらないことで自滅したがるようです。小沢代表ほど勝てるような選挙を行う者は、民主党には存在しないのですから、本当に小沢氏が民主党の代表を辞任する結果となれば、次期選挙では民主党が多数の議席を占めることは困難でしょうし、政権交代は不可能でしょう。民主党議員は、将来を見据えた判断を行うべきです。


それにしても、「大連立」を仕掛けた読売新聞グループ本社代表取締役会長の渡辺恒雄氏と、福田首相は、「大連立」が頓挫した場合どうなるか何も予測していなかったのでしょうか? 「大連立」が頓挫する可能性が高いことは十分予測できたはずであり、その結果、小沢代表が辞任する可能も十分予測できたはずです。それなのに予測できていなかったらとしたら、あまりにも思慮が足りません。「友人の友人はアルカイダ」などと放言しまくっている鳩山法相並に。

今回の騒動によって、民主党はしばらく事実上代表不在の状態となり、今までより一層、国会審議が滞ることになり、何も進まなくなるでしょう。これは、国益に反するものであって、国民の利益に反する結果なのです。「大連立」を持ち掛けなければならないほど困っているのは自民党だけであって、「大連立」も一案であると冷静に受け止めればよいのに、右往左往する民主党や報道機関もどうかと思いますが、渡辺恒雄氏はまったく馬鹿げたことを仕出かしたものです。

テーマ:時事 - ジャンル:政治・経済

政治問題 *  TB: 3  *  CM: 6  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
小沢氏の弱み
今回の政変を表に出ている情報だけでは絶対に説明できません。そもそも、ほって置いても次の選挙で政権が転がり込む可能性の高い現在、小沢氏が連立を仕掛ける可能性も、検討する必要もないではないですか。もっとも単純な話、小沢氏がぐうも出ない弱みを握られた以外説明できません。それだけです。報道は茶番です。
2007/11/05 Mon 09:42:39
URL | マヨ #91CvM.Pg[ 編集 ]
ナベツネの個人史を知ると(例、『メディアと権力』魚住昭著)、彼にはそもそも権力を監視するというジャーナリズム精神とは無縁で、メディアを“自身が権力を行使するための装置”と考えて来た事がよく分かります。 だからこそ、政治部記者時代、大きな政局では担当自民派閥の一員の如く諸々の重要な工作を担ったり、児玉誉士夫のようなヤクザとも公然と密接な協力関係を築き、内政、外交の裏で暗躍するなど、本分とかけ離れた領域で主体として機能することに、何の矛盾も疑問も迷いも感じて来なかった。
一貫して報道人ではなかったのです。
2007/11/05 Mon 10:26:07
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>マヨさん
コメントありがとうございます。


>もっとも単純な話、小沢氏がぐうも出ない弱みを握られた以外説明できません。それだけです。

そういう話もあるようですね。今日、友人に諭されたました(^^ゞ


>そもそも、ほって置いても次の選挙で政権が転がり込む可能性の高い現在

民主党は、まだ立候補予定者の擁立作業が遅れ気味で、全然足りないんですよね。だから、今のままだと、次期選挙で政権をとれないのです。だから、能天気な民主党の一部の議員と異なり、小沢代表は焦りを感じていて、こういう事態になったのかと思います。真っ当な報道をする新聞社(苦笑)の記事からすると。
2007/11/05 Mon 23:46:48
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
>rice_showerさん
コメントありがとうございます。


>ナベツネ
>政治部記者時代、大きな政局では担当自民派閥の一員の如く諸々の重要な工作を担ったり
>一貫して報道人ではなかったのです

ああ、なるほど。ナベツネの信条からすると、今回の行動も一貫しているわけですね。政府に擦り寄った行動をとるのは。
読売新聞内では、やりすぎだと批判が出ないでしょうけど、他のマスコミが読売批判を行うべきだと思うのですけどね。
2007/11/06 Tue 00:01:26
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007/11/06 Tue 21:22:24
| #[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2007/11/06(火) 21:22:24
コメントありがとうございます。非公開コメントですので、一部修正した形で引用します。


>小沢氏は「民主党には政権担当能力がない」「総選挙に勝てない」と言ったことになっていますが、(原文を読めば)実際にはそうは言っていません。
>人の話を聞く能力、文章を読む能力、正しく伝える能力、どれをとっても、日本人の劣化を改めて感じる

同感です。
マスコミ関係者が誤読して煽っているのも、市民の側の誤読や勘違いをさせる原因になっているように思います。


>社民党なども、連立協議を批判していますが、村山社会党のように、ろくに政策協議もしないで連立に踏み切り、勝手に安保自衛隊合憲宣言をするような無節操なことさえなければ、一方的に自民党との連立が悪いとは言えないはずです。
 
社民党に対しては、「おまえの過去はどう説明するのだ」と言ってやるのがいいのかもしれませんね。

そういえば、連立話は性急過ぎるなんていう批判をしていたマスコミもありました。しかし、別に「明日、大連立成立」というわけでもなく、連立の話し合いさえも性急すぎるなら話し合いもできなくなります。

大連立構想の全否定は、イチャモンのように感じられます(^^ゞ


>ところで、現在、ロックフェラー氏が、サイン会と称して来日中なのは偶然なのでしょうか……

真実の来日理由は何でしょうね。気になるところです。
2007/11/09 Fri 00:23:20
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/632-23a0fd45
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
 小沢民主党代表が、偽オランウータン福田総理に連立を持ちかけたと言う新聞・テレビ
2007/11/04(日) 20:06:36 | ジョディーは友達
民主党の小沢代表が辞めちゃったそうな。福田首相の持ち掛けた大連立に色目を遣ったこ
2007/11/05(月) 00:55:45 | 黒猫亭日乗
 いつも、  当ブログをご訪問して頂きありがとうございます!   「自民党」のエンド目指して頑張りましょう!   そう、頑張っていくしかないと思っています! (お読み頂けた後は、ついでに、と、言うより、肝腎なといいますか、 ランキング=ポチッを押して...
2007/11/05(月) 20:30:17 | 晴天とら日和
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。