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2007/09/07 [Fri] 23:58:02 » E d i t
長野県の田中康夫前知事の在任中、情報公開請求を受けた公文書が破棄された問題について、長野地検は、嫌疑なしとして不起訴処分(刑事訴訟法248条)としました。


1.まず、簡潔に述べた報道記事から。

(1) asahi.com(2007年09月03日19時52分)

 「前長野知事の田中氏に「嫌疑なし」 働きかけ問題で地検
2007年09月03日19時52分

 参院議員の田中康夫・前長野県知事(51)が知事時代、自らの後援会元幹部による県の入札制度への働きかけ問題などをめぐり、公用文書毀棄幇助(ききほうじょ)と地方自治法違反(虚偽の陳述)両容疑で告発されていた問題で、長野地検は3日、いずれも不起訴処分(嫌疑なし)とした。

 この問題を巡っては05年7月、県議会に調査特別委員会(百条委員会)が設置され、昨年3月、働きかけを示す記録文書の破棄を前知事が止めなかったなどと認定。県議会や一部県議が両容疑で地検や長野県警に告発していた。」



(2) 時事ドットコム(2007/09/03-19:04)

 「2007/09/03-19:04 田中前知事を不起訴=公文書破棄問題-長野地検

 長野県の田中康夫前知事(現参院議員)が在任中、元後援会幹部の県への働き掛けを記録した公文書が破棄された問題で、長野地検は3日、公文書毀棄(きき)ほう助容疑で書類送付された田中氏について、嫌疑なしで不起訴処分とした。公文書毀棄容疑などで書類送付された当時の下水道課長ら2人も、嫌疑不十分で不起訴処分とした。
 また、田中氏が県議会調査特別委員会で2件の偽証をしたとして、地方自治法違反の疑いで告発されていた件についても、嫌疑なしで不起訴処分とされた。」




(3) 共同通信2007/09/03 20:33

田中前長野知事は不起訴 地検、文書破棄嫌疑なし

 田中康夫前長野県知事(参院議員)が在任中、公文書破棄を当時の県幹部2人に指示し、県議会百条委員会で指示を否定するうその証言をしたとして、公文書棄損ほう助などの疑いで告発された問題で、長野地検は3日、田中氏を「嫌疑なし」として不起訴処分にした。

 地検は「破棄を指示していないのは、元県幹部らとのメールのやりとりなどで明らか。指示がないため、偽証も成立しない」と判断した。

 県議らの告発状などによると2003年10月、マスコミから情報公開請求があった下水道事業の入札に関する公文書を、当時の元県幹部らが破棄。田中氏は事前に報告を受けたが、止めなかったとしている。

 また、この問題をめぐり、田中氏は県議会の百条委員会で「(破棄の)指示はない」とうその証言をしたとして、県議会が地方自治法違反(偽証)容疑で地検に告発していた。

2007/09/03 20:33 【共同通信】」



長野地検は「破棄を指示していないのは、元県幹部らとのメールのやりとりなどで明らか。指示がないため、偽証も成立しない」(共同通信)と判断したのですから、嫌疑さえもなかったと判断したのです。当然ながら、嫌疑なしとの理由で不起訴処分(刑事訴訟法248条)となりました。

この公文書破棄問題については、「田中前長野県知事の公文書破棄問題~「田中前知事が破棄指示」は作り話だった!」(2007/03/06(火) 06:38:46)で触れていました。そこで触れたとおり、「知事から破棄を指示された」と証言していた県幹部が1日、「作り話だった」と述べて虚偽の証言をしていたことを認めたのですから、田中氏による指示がない以上、田中康夫が行ったとされる公文書毀棄罪の幇助はあり得ず、田中氏による偽証罪は成立しないことは明白です。

ですから、嫌疑なしとの理由で不起訴処分という結果は、妥当な判断だと思います。


2.詳しい記事を2つほど、引用しておきます。

(1) YOMIURI ONLINE(地域・長野)(2007年9月4日)

田中前知事ら不起訴処分

文書破棄問題に終止符

 公文書毀棄(きき)ほう助などの疑いで県議有志や県議会から告発された田中康夫前知事について、長野地検は3日、嫌疑なしと結論づけた。前知事とともに告発された県職員ら3人も不起訴処分となった。県議会調査特別委員会(百条委)の設置から2年2か月。告発に反対していた“田中シンパ”の県議は、「百条委に要したエネルギーを、県民のために向けるべきだった」と憤っている。

 地検によると、前知事は、経営戦略局参事(当時)から、下水道課長(同)に破棄を指示した旨の報告を受けたが、その後、「破棄は実施済みです。説明不足で申し訳ない」という趣旨のメールがきたという。このため、地検は、前知事は破棄を容認していないと判断した。

 下水道課長についても、破棄したのは原本ではなく個人的に保管していたコピーだったとして、「破棄する権限がないとまでは言えない」と指摘。課長に破棄を指示した経営戦略局参事とともに、不起訴処分(嫌疑不十分)とした。

 また、百条委から手帳の提出を求められ、一部に紙を張り付けたため、「記録の提出拒否」にあたるとして告発された経営戦略局長(当時)については、「プライバシーの問題という正当な理由がある」と、不起訴処分(嫌疑なし)となった。

 不起訴処分について、百条委の委員長を務め、今春に引退した小林実氏(自民党県議団)は、「告発は議会として当時の証拠に基づいた行為であり、間違ってはいない。ただ、私たちは素人であり、司直の判断を厳粛に受け止めたい」と話した。

 一方、告発に反対した石坂千穂氏(共産党県議団)は、「『田中県政打倒』の感情が過ぎた県議による告発だった」とコメント。北山早苗氏(無所属)も「当然不起訴になると思っていた。告発に賛成した議員は責任を取るべきだ」と改めて告発を批判した。

(2007年9月4日 読売新聞)」



(2) 中日新聞2007年9月4日【長野】

田中前知事不起訴、“政争”に終止符 公文書破棄問題
2007年9月4日

 長野県の田中康夫前知事が在任中、職員による公文書の破棄を止めなかったとして、公文書棄損ほう助の疑いで県議に刑事告発された問題で、長野地検は三日、田中前知事を不起訴処分とした。破棄を指示・実行した元県参事ら二人も同様に不起訴になった。

 告発状によると、田中前知事は二〇〇三年十月「情報公開請求を受けて公文書を破棄する」との報告を元県参事らから受けながら、やめるよう指示せずに、破棄をほう助したとされた。県議の有志十二人が県警に告発していた。

 同地検は、前知事と元県参事とのメールのやりとりなどを分析した結果、前知事が破棄を指示、または黙認していないと判断。「嫌疑なし」と結論付けた。

 ◇

 県議会での調査特別委員会(百条委員会)から、田中康夫前知事の刑事告発へと至った公文書破棄にまつわる問題は、長野地検が三日、田中前知事らを不起訴処分とする司法判断を下した。県議会や県議有志が知事を告発する異例の事態から一年半。昨夏の知事選へ向けた政治的な思惑もはらんだ告発は「疑うべき事実がない」との結論。関係者の間にはさまざまな思いが交錯した。 (加藤弘二)

●憤り

 「不起訴は当然。審議や告発もおかしかった」。百条委の設立当時から疑問を投げ掛けていた北山早苗県議は憤る。

 百条委は、「県職員が情報公開請求された公文書を破棄した」という疑惑の解明などを目指した。文書には、下水道事業の入札へ地元企業が参加しやすくなるよう、前知事後援会の元幹部が県へ働き掛けた内容が記され、焦点は「前知事の関与」。前知事は破棄の指示を否定したが、百条委の結論は「関与あり」だった。

 北山県議は「結局、百条委は田中さんを落とすための政争の具。こんなことに公金を使った県議会の責任が問われるべきだ」と指摘する。

●意義

 これに対し、百条委の委員長だった小林実・元県議は「不起訴はあくまで司法の判断。当時、疑惑を解明するため精いっぱい努力したことは変わらない」と話す。公文書棄損ほう助の疑いで前知事の告発に加わった高見沢敏光県議も「百条委は、田中県政の闇を明らかにした。その後の県政の改善にも生かされ、決して無駄ではない」と意義を強調する。

●むなしさ

 告発後、前知事を擁護した市民団体「知事告発に意義あり!」の代表を務めた塩原俊さん(78)=諏訪市=は「百条委は結果的に田中さんの知事選へ悪影響を及ぼした」と分析。知事交代から一年。塩原さんは「今さら不起訴と言われても…」とむなしさをにじませた。

    ◇

 村井仁知事は「議会としておやりになったことなので、知事として申し上げることはない」と話している。」




予想された結果ですが、「百条委は結果的に田中さんの知事選へ悪影響を及ぼした」のであり、結局は、県議会は、利権欲しさに田中康夫氏を追い出したかったことを、暗に証明したようなものです。全く無駄な百条委員会であり、実にくだらない“政争”でした。


「不起訴処分について、百条委の委員長を務め、今春に引退した小林実氏(自民党県議団)は、「告発は議会として当時の証拠に基づいた行為であり、間違ってはいない。ただ、私たちは素人であり、司直の判断を厳粛に受け止めたい」と話した。」(中日新聞)


どうやら小林実氏(自民党県議団)は何も責任を取る意思がないのです。全く無責任な態度です。長野県民は、くだらない百条委に賛同し、県警に告発した「県議の有志十二人」(及び自民党県議団)への政治的責任を追及すべきです。今後、またくだらない“政争”を引き起こさないためにも。




<9月8日追記>

不起訴処分を受けて、長野県民側は動き出していたようです。2つほどの記事を引用しておきます。

(1) 毎日新聞 2007年9月5日

 「田中前知事の元後援会幹部問題:不起訴で謝罪申し入れ 県議会に告発反対派 /長野

 公用文書等毀棄(きき)などの疑いで告発された田中康夫前知事の不起訴処分を受け、県議会会派「トライアル信州」(代表・島田基正県議)は4日、県庁で告発した県議会に謝罪を求める申し入れ書を服部宏昭議長に提出した。

 島田県議は05年7月に設置した県議会の調査特別委員会は知事選を見据えた田中前知事のイメージダウンを図る「政争の具」だったと指摘。「多額の公費と時間を費やして正しくない情報を県民に与えてしまった。県議会が告発した以上、責任を持って謝罪すべきだ」と話している。【藤原章博】

毎日新聞 2007年9月5日」



(2) 産経新聞(2007/09/07 02:22)(長野)

 「田中前知事告発の謝罪要求

 長野県議会の百条委員会調査結果を受けて、議員らが公用文書毀棄幇助などの容疑で前知事の田中康夫氏(現・参院議員)を告発し、長野地検が「嫌疑なし」とし不起訴にしたことに関連し、田中氏を支援する県民らで作る「知事告発に異議あり!の会」が6日、服部宏昭県会議長あてに、議会による田中前知事と県民への謝罪を求める意見書を提出した。意見書は「議会は告発に踏み切った責任を自覚し、反省しなければならない」としている。

 今回の不起訴をめぐっては、4日にも、告発に反対した議員がいる県会派「トライアル信州」が県議会の謝罪を求める申し入れを議長あてに行っている。

(2007/09/07 02:22)」



田中氏を嫌疑がないのに告発をし、犯罪者に仕立てようとしたのですし、全く無駄な政争で時間と費用を費やしたのですから、「議会による田中前知事と県民への謝罪」は、不可欠です。実に真っ当な申し入れです。

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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