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2007/08/26 [Sun] 23:59:07 » E d i t
8月27日行われる内閣改造では、防衛省の事務次官人事をめぐって騒動を起こした小池防衛相の処遇が焦点の1つでした。ところが、インド訪問中の“マダム回転寿司”小池氏は8月24日、ニューデリーで同行記者団に、突然、イージス艦の情報流出事件の責任を取るとして留任を望まない考えを明らかにしました。この報道についてコメントしてみたいと思います。


1.まず、発言部分についての報道記事を。

(1) 東京新聞2007年8月24日 20時35分

 「小池防衛相、続投希望せず 情報漏えいで「引責」
2007年8月24日 20時35分

 【ニューデリー24日共同】小池百合子防衛相は24日午後(日本時間同)、ニューデリーで同行記者団に対し、27日の内閣改造で続投を希望しない意向を示した。

 小池氏はまずイージス艦中枢情報流出事件に触れ「防衛省内で誰も責任を取っていない。私は責任を取りたい」と述べ、省としてのけじめをつける必要があるとの認識を強調。その上で「人心を一新し、テロ対策特別措置法についてもしっかりと延長を実現してもらえる人にバトンタッチしたい。新しい大臣に任せたい。任せられる人を(安倍晋三首相には)選んでいただきたい」と表明した。」



(2) 東京新聞2007年8月25日 01時23分

 「小池防衛相、続投希望せず 唐突な「引責」に憶測も
2007年8月25日 01時23分

 【ニューデリー24日共同】小池百合子防衛相は24日午後(日本時間同)、ニューデリーで記者団に対し、イージス艦中枢情報流出事件に触れ「防衛省内で誰も責任を取っていない。私は責任を取りたい」と述べ、27日に予定される内閣改造で続投を希望しない意向を示した。

 小池氏は質疑応答を終え部屋を退出する際に、重ねて記者団に「私は辞めるって言ってるのよ。分かる?」と語り、続投を求めない姿勢を強調してみせた。

 ただ、情報流出事件は小池氏が防衛相に就任する前に起きたもので、唐突な「引責辞任表明」には「防衛次官人事の不手際で留任が危うくなったとの観測が流れる中、自ら進んで辞める姿勢を印象づけ、交代させられても傷がつかないよう保身を図った」(官邸筋)との見方も広がっている。」



(3) 読売新聞平成19年8月25日付朝刊1面

 「「新しい閣僚に任せたい」小池防衛相、留任しない意向表明

 安倍首相は、27日に予定されている内閣改造で小池防衛相を交代させる方針を固めた。小池氏は24日、海上自衛隊のイージス艦情報流出事件の責任を取るなどとして、留任しない考えを表明した。

 小池氏については、在任期間が短いことや、女性初の防衛トップということもあって、当初は続投が有力視されていた。だが、防衛次官人事をめぐる混乱を招いたことから、その去就が焦点となっていた。

 【ニューデリー=栗林喜高】インド訪問中の小池防衛相は24日午後(日本時間24日夜)、ニューデリー市内のホテルで記者団に対し、内閣改造に関して「イージス艦情報流出事件で防衛省内の誰も責任を取っていない。私が責任を取りたい。人心を一新し、新しい閣僚に任せたい」と述べた。その上で、「私は(改造を機に)『辞める』と言っている」と強調した。

 小池氏はこの後、デリー国際空港で記者団に、「首相に(留任しないという)意向は伝えた。直接の答えはない」と述べた。「次官人事の(混乱の)責任をとったということではない」とも語った。

 小池氏は、7月に久間章生防衛相(当時)が、米国による原爆投下について「しょうがない」などと発言した責任をとって辞任したことを受けて、国家安全保障担当の首相補佐官から防衛相に就任した。その後、9月召集の臨時国会を前に精力的に外遊するなど、小池氏自身も留任に前向きと見られていた。

 その一方で、小池氏は、在任4年を超えた守屋武昌防衛次官を退任させ、警察庁出身者を後任に充てる人事を行おうとし、守屋氏や塩崎官房長官と激しく対立した。結局、首相が混乱収拾を指示し、小池氏の意向とは異なる人事で決着した経緯がある。このため、政府・与党内では小池氏の対応を批判する声が強まっていた。

 小池氏が留任しない意向を表明したことについて、政府筋は24日夜、「情報流出事件の責任を取るなら、辞めるのではなく、続投して再発防止策を作るのが筋ではないか。小池氏は内閣改造で交代させられると感じ取り、先手を打ったのだろう」との見方を示した。

(2007年8月25日3時0分 読売新聞)」



大臣を辞任するのは、その大臣の自由でしょうが、辞め方・辞め時というものがあるとは思います。小池氏の場合、重ねて記者団に「私は辞めるって言ってるのよ。分かる?」と捨て台詞を吐いているのですから、呆れた辞め方です。小池氏は、ガラの悪い辞め方だとは思わなかったのでしょうか?

小池氏は、辞任する理由として「イージス艦情報流出事件で防衛省内の誰も責任を取っていない。私が責任を取りたい。」と述べています。しかし、イージス艦情報流出事件が報道されたのは5月22日のことですから(日経新聞5月22日付「イージス艦情報流出、迎撃ミサイルも」参照)、事件発覚後の7月に防衛相に任命された小池氏が、防衛相として責任をとるのも奇妙な話です。元々、8月27日に内閣改造を予定しているのですから、8月24日に辞めると言ってもどのみち数日後には大臣の職を失うのであって、無意味です。

自衛隊による情報漏れはいつものことであって、いちいち誰かが辞任していたら何人辞めてもきりがありません。イージス艦情報流出事件において、引責辞任しろだなんて誰も言っていないかと思います。

いずれにせよ、小池氏が辞めたことで、小池氏が巻き起こした一連の騒動は終わりを告げたことになります。



2.この辞任表明のついての解説記事を引用しておきます。

(1) 日経新聞平成19年8月25日付朝刊2面

首相、帰国後に内閣改造  政権立て直し 視界不良

 
 【クアラルンプール=木原雄士】安倍首相は24日、マレーシアで同行記者団と懇談し内閣改造を契機とした反転攻勢に意欲を示した。ただ、参院選惨敗の痛手を引きずる自民党内には、首相の「やる気」に冷ややかな空気も漂う。改造内閣の行方は視界不良だ。

◆「続投困難を察知」の声 小池氏発言憶測飛ぶ

 「官邸がリーダーシップを発揮していくことが変化の激しい時代に求められている」。首相は懇談で「改革」と「成長」をキーワードに改造を断行し、首相官邸主導で政権運営を進める姿勢を強調した。これに先立つ記者会見では「地域活性化」が改造のポイントになるとの認識も表明。人事をテコに求心力を回復させたいとの思いをにじませた。

◆麻生氏を評価

 幹事長就任が有力視される麻生他党外相については「『主張する外交』をけん引してもらった」と高く評価した。「幹事長の仕事は選挙で勝つ体制をつくっていくこと」とも述べ、新体制で衆院選の準備を急ぐ考えを示した。

 もっとも、首相を見つめる自民党の視線は厳しい。参院選総括の報告書を了承した24日の自民党総務会。「こうした分析はすでに分かっていたことではないか。なぜ大敗をしなければこうした反省が出てこないのか」などと安倍政権への批判や注文が相次いだ。

 報告書は参院選惨敗の理由として論功行賞と受けとめられた人事などで「首相が一般国民でなく、永田町の政治家の側に立っているようなイメージをもたれた」などと分析。「政治とカネ」の問題をめぐる対応についても「指導力、統治能力に疑問を呈された」と首相に矛先を向けた。

◆再出発に冷や水

 選挙で大敗しても続投する首相の求心力低下は隠せない。追い打ちをかけたのが「辞める」と宣言した小池百合子防衛相の発言だ。現職閣僚が内閣改造前に続投を望まないと表明するのは異例。再出発を期す首相に冷や水を浴びせる格好になった。

 情報漏洩(ろうえい)事件の責任を取ると表明した小池氏だが、事件は防衛相就任前に起きた。再発防止策に尽力するのが小池氏の役割との見方もあるだけに、真意を巡っては与党内で様々な憶測が飛び交っている。

 自民党内に根強いのが「次官人事騒動の結果、続投が難しいと察知して自ら退いてみせたのでは」との解説だ。自民党の舛添要一参院政審会長は「防衛次官人事の混乱の責任を取ると言ったほうが政治家としてスマートだ」と指摘する。

 内閣改造で局面転換を狙う首相だが、改造内閣に清新なイメージを与えながら、挙党態勢を演出するのは容易でない。人事の不満が首相に向かえば深刻な事態に陥りかねない。「安倍さんを見限ったのでは」(公明党幹部)。小池氏の行動についてはこんな見方も出るほど、首相は苦しい立場に立たされている。」



(2) 読売新聞平成19年8月25日付朝刊4面

 「内閣改造 後任防衛相が焦点に テロ特措法延長問題控え

 次の内閣改造で小池防衛相が交代する見通しとなり、後任の防衛相が内閣改造の焦点の1つとなってきた。秋の臨時国会では、自衛隊のインド洋での派遣期間を延長するテロ対策特別措置法改正案の審議が最大のヤマ場となるためだ。

 安倍首相は当初、就任して間もない小池氏を留任させる方向で検討していた。しかし、その後、防衛次官人事をめぐる防衛省の混乱が起き、与党では小池氏の交代論が強まっていた。

 自民党では「首相もこうした声を無視できない状態になり、挙党体制を優先して小池氏を切る判断をしたのではないか。小池氏の今回の発言も、それに対応したのだろう」という見方が出ている。

 また、小池氏は訪米した際、民主党の小沢代表がテロ特措法の延長に反対していることについて、「小沢氏は(自民党幹事長だった1991年、国連主導の形となった)湾岸戦争に(日本が)どうやって関与するか苦労していたが、カレンダーがそこで止まっているような気がする」と記者団に語った経緯がある。自民党の国防族幹部は24日夜、「小池氏は小沢氏を批判して怒らせた。首相が臨時国会を乗り切るためには、小池氏を切るしかなかった」とする見方を記者団に示した。

 自民党では「小池氏の後任は、野党と協調姿勢をとれる人材から選ぶべきだ」という声が出ている。

 一方、次期幹事長への就任が内定している麻生外相は24日午後に中東・中南米外遊から帰国した。夕方には早速、麻生派の会合に出席した。人事に関する意見交換をしたとみられる。

 自民党は24日、臨時の役員会、総務会で、党役員人事を安倍首相(党総裁)に一任した。中川幹事長は総務会で「参院選を終えて安倍首相・総裁は新たな党の体制を構築する。役員人事について、総裁に一任をいただきたい」と発言。異論は出ず、了承した。

 ただ、人事が大詰めを迎えているにもかかわらず、自民党内では冷めた雰囲気が漂っている。内閣の支持率が低迷しているほか、新閣僚は「政治とカネ」の問題への姿勢が厳しく問われるのは確実なだけに、派手な猟官運動も見られない。」





3.“マダム回転寿司”騒動について振り返ってみたいと思います。

(1) このエントリーで紹介した記事を見ると、小池氏が辞任を表明した理由として、次のようなことが挙げられています。

「「情報流出事件は小池氏が防衛相に就任する前に起きたもので、唐突な「引責辞任表明」には「防衛次官人事の不手際で留任が危うくなったとの観測が流れる中、自ら進んで辞める姿勢を印象づけ、交代させられても傷がつかないよう保身を図った」(官邸筋)との見方も広がっている。」(東京新聞)

 「自民党内に根強いのが「次官人事騒動の結果、続投が難しいと察知して自ら退いてみせたのでは」との解説だ。……「安倍さんを見限ったのでは」(公明党幹部)。」(日経新聞)

 「安倍首相は当初、就任して間もない小池氏を留任させる方向で検討していた。しかし、その後、防衛次官人事をめぐる防衛省の混乱が起き、与党では小池氏の交代論が強まっていた。

 自民党では「首相もこうした声を無視できない状態になり、挙党体制を優先して小池氏を切る判断をしたのではないか。小池氏の今回の発言も、それに対応したのだろう」という見方が出ている。

 また、小池氏は訪米した際、民主党の小沢代表がテロ特措法の延長に反対していることについて、「小沢氏は(自民党幹事長だった1991年、国連主導の形となった)湾岸戦争に(日本が)どうやって関与するか苦労していたが、カレンダーがそこで止まっているような気がする」と記者団に語った経緯がある。自民党の国防族幹部は24日夜、「小池氏は小沢氏を批判して怒らせた。首相が臨時国会を乗り切るためには、小池氏を切るしかなかった」とする見方を記者団に示した。」(読売新聞)」


臨時国会をすべて欠席して訪米し、続投の意欲を安倍首相にアピールし、事務次官と携帯電話騒動を起こして泥仕合まで演じたのに、唐突に辞めると言い出したのです。本来なら小池氏は何もしなくても留任だったでしょうから、首相側が切ったことではないように思います。

そうなると、小池氏は、留任の目がなくなったと察知して辞めたというのが一番妥当な理由でしょう。「次官人事騒動の結果、続投が難しいと察知して自ら退いてみせたのでは」という大方の判断が、もっとも正しい見方かと思います。



(2) 守屋事務次官との間で、携帯電話を巡る騒動もあり、小池氏は守屋氏が深夜の携帯電話に出ないことで、「危機管理を疑う」と非難し、一気に泥仕合になりました。小池氏の言うとおり、守屋氏の危機管理能力を疑うべきなのでしょうか?

 「小池防衛相VS.守屋事務次官 防衛省「次官人事」決着の裏――軍事ジャーナリスト・田岡俊次(たおかしゅんじ)

 大猛暑の中、勃発した防衛省の大臣と事務次官の抗争。
 「危機管理を疑う」とした小池防衛相だが、あっさり退却し大損害を免れた。

 「(守屋(もりや)次官の)携帯に電話しましても返事が翌朝であったり、危機管理上どうかと思うこともありました。(守屋氏が自分の退任を報じた)新聞を見て驚かれたということですが、私はその(前)夜から連絡を取ろうとしていたわけです……2度電話いたしました」

 小池百合子(こいけゆりこ)防衛相は8月15日の記者会見でこう語った。

◆「携帯云々」は難クセ

 就任して約1ヶ月。小池防衛相はいきなり防衛官僚のトップ、守屋武昌(たけまさ)事務次官(62)を更迭しようとした。その方針を本人にも知らせず、内閣官房長官、副長官の「閣僚人事検討会議」の了承も得ずに決めたことから、塩崎恭久(しおざきやすひさ)官房長官や守屋次官は猛反発。警察庁出身の西川徹也(にしかわてつや)官房長(60)を次官にする小池氏の構想は潰(つぶ)れ、守屋氏の推す防衛省生え抜きに増田好平(ますだこうへい)人事教育局長(56)が後任となった。東大法学部卒、1975年の入省で、特に防衛政策に通暁している。

 小池氏の「携帯に出なかった」発言は反撃のつもりだったろうが、実は的外れだ。本当の危機の場合、防衛省から事務次官の自宅への連絡は、盗聴されても内容が分からない「秘話装置」付きの電話を使う。他の固定電話もあるから、深夜に携帯を聞かなくても防衛上の危機管理とは無関係だ。

 今日の携帯電話は交信中に周波数を次々と変え、音声をデジタル信号にして送るから、盗聴は困難になった。とはいえ、米国の通信情報機関NSA(国家保全庁)は衛星などで同時に300万回線を傍受、要人の声紋や番号を手掛かりにスーパーコンピューターで復元するようだ。他の国々もある程度はやれるだろう。

 防衛省は携帯電話に警戒的で、大臣室や機密度の高い職場には持ち込みを禁止している。電源を切っても、マイクと通信機を身に付けていれば知らぬ間に細工され、世界に放送することも可能だからだ。大臣が次官と固定電話で話さず、「危機管理云々(うんぬん)」と言うのは難クセに近い。(以下、省略)」(AERA’07.8.27№38(8月20日発売)21頁)


この記事を見ると分かるように、小池氏の言い分は難クセだったのです。「防衛省は携帯電話に警戒的で、大臣室や機密度の高い職場には持ち込みを禁止」しているくらいなのに、なぜ小池氏は携帯電話で人事通告したのでしょうか? このように、小池氏自身が情報漏れについて全く無頓着なのに、情報漏洩事件の責任を取るだなんて、いかに行き当たりばったりで発言していることがよく分かります。



(3) “マダム回転寿司”騒動の発端は、“守屋外し”の密約でした(もっとも、小池氏は密約を否定)。小池氏は、密約を交わすことで今後何らかの利得を可能にし、訪米の手見上げにし、安倍首相にアピールしようという一石三鳥を狙ったわけです。

「守屋氏交代案の経緯について、沖縄県の照屋全哲名護市議は13日「2日に仲井真弘多沖縄県知事から防衛相に“守屋外し”の提案があり、5日に防衛相が島袋吉和名護市長に電話で受諾を伝えていた」と暴露した。

 県や名護市が求める米軍普天間基地移設案の修正を拒む守屋氏交代の内定と引き換えに、移設手続きの第一歩となる環境評価方法書を沖縄県に提出。これを手柄に訪米する算段だった。」(日経新聞平成19年8月14日付朝刊2面、「官邸と防衛相、防衛次官人事をめぐり対立~“マダム寿司”小池氏留任も不透明に!?」参照)



小池氏は、思わぬ形で防衛相という地位を得てしまったのですから、訪米して大喜びではしゃぎまくるのも無理はないともいえますし、何とか防衛相の地位にとどまろうと色々と画策するのも、政治家としては、やむを得ないものかもしれません。

だからといって、小池氏が、事務次官などの省庁幹部人事について、「大臣が事務次官と相談して大筋の人事を決め、正副官房長官による人事検討会議の了承を得て閣議で決定」するという人事手続を無視し、密約に従って、事前通告なしに勝手に事務次官を退任させることは、妥当ではないのです。公務員は憲法上、中立性が求められるため、特に公務員は人事の公正が重要なのであって、人事手続は公正を担保するものだからです。

小池氏が「正副官房長官による人事検討会議の了承」を無視したことは、官邸(首相+内閣官房)軽視の姿勢を示したことになります。そればかりか、小池氏は、情報漏れによる引責辞任という奇妙な理由で、勝手に辞任表明までしたのですから、首相の大臣任免権(憲法66条2項)を軽く扱ったのです。


明治憲法と異なり現行憲法は、首相の憲法上の地位・権限を著しく強化し、1999年に中央省庁再編にあたって、首相の指導力を強化するため、新たな補佐機関として内閣府を設置をし、重要政策については首相の側の閣議発議権を認めるなど多くの手段を認めました。

しかし、小池氏の行動は、首相の地位・権限が実際上は軽いものであることを示すともに、安倍首相に「冷や水」をかけてしまったのです。参院選の前から、安倍首相は閣僚から軽視されていましたが、参院選大敗後は、一層、軽く扱われていることを示しているようです。今後も安倍政権の政権運営は、かなり「視界不良」のようです。

小池氏としてはうまく立ち回ったつもりなのだとは思いますが、“マダム回転寿司”騒動は大臣としての資質を疑うものとなりました。小池氏は、「政界渡り鳥」として呼ばれていますが、今まで所属した政党はすべて消滅しています(新進党、自由党、保守党)。小池氏自身はうまく立ち回っているのかもしれませんが、所属政党は消滅の憂き目にあったわけです。自民党もまた、消滅の憂き目にあうのかもしれません。

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