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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2007/07/24 [Tue] 23:40:12 » E d i t
山本拓農水副大臣は、自殺した松岡利勝・前農相の事務所費について、7月20日、福井県坂井市で開かれた自民党の演説会で、「赤坂の芸者に行く際、領収書が出ないので、事務所費で払ったという話だった」などと述べて、問題化しました。この問題について触れたいと思います。


1.まず、その問題となった発言について触れた記事を引用しておきます。

(1) 朝日新聞平成19年7月23日付朝刊31面

松岡氏事務所費は「芸者の花代」 山本副大臣 後に撤回
2007年07月22日03時10分

 自殺した松岡利勝・前農水相の事務所費問題について、山本拓・農水副大臣=自民=が福井県坂井市で20日に開かれた演説会で、「芸者の花代として使った、と聞いた」などと発言していたことがわかった。その後、「話した内容は事実ではなかった」として、発言を撤回した。

 演説会で山本副大臣は事務所費問題に触れ、「たいした話ではない。赤坂の芸者に行く際に、花代は領収書がもらえないんですよ。それを事務所費で払っていたという話だった」などと発言したという。山本副大臣は21日、朝日新聞の取材に「松岡さんとは昔から友だちで、若い頃一緒に遊んだ仲間。『政治とカネ』に絡んで参院選で自民党に逆風が吹いているので、会場の人を和ませるために冗談を言った。まともに取られたのは心外だ」と話した。」



(2) 朝日新聞平成19年7月23日付夕刊2面

農水副大臣の「花代」発言、塩崎長官「悪すぎる冗談」
2007年07月23日12時33分

 塩崎官房長官は23日午前の記者会見で、山本拓農水副大臣が自殺した松岡利勝前農水相の事務所費問題を「芸者の花代として使ったと聞いた」などと発言し、「冗談」として撤回したことについて、「悪すぎる冗談だ」と批判した。副大臣担当の下村博文官房副長官を通じて「こういった発言を二度としないように」と厳重注意したことを明らかにした。

 また、塩崎氏は新たに指摘された赤城農水相の関連政治団体の事務所費問題について「政治家としての活動であり、政府としてコメントは差し控える」と語った。」



結局は、「話した内容は事実ではなかった」として発言を撤回しています。また、塩崎官房長官があえて厳重注意をしたのは、閣僚による相次ぐ失言への歯止めをかけた意図があったようです(読売新聞平成19年7月24日付朝刊2面)。7月19日にも麻生外相が富山県高岡市での講演で、日本のコメの中国への輸出再開に関連して「アルツハイマーでもこれくらいは分かる」と述べて、認知症患者に対する侮辱であり差別であるとして問題となっていましたから、自民党の支持率を下げるような発言を止めたいという意図は理解できるところです。

山本副大臣が「話した内容は事実でなかった」というのは、「事務所費が芸者の花代だった」という点でしょうから、赤坂の芸者の花代には領収書がでないという点は「事実ではなかった」ということではないと思います。では、山本農水副大臣が言うように、赤坂の芸者の花代には領収書が出ないのでしょうか? この問題について東京新聞7月24日付が記事にしていましたので、紹介したいと思います。



2.東京新聞平成19年7月24日付朝刊26面「こちら特報部」

山本農水副大臣が「花代」発言 粋な遊び 領収書アリ

 参院選直前に陰謀か、と疑いたくなるような自民党議員の「妄言・暴言」大会。今度は山本拓農水副大臣が「松岡前農相の(使途不明な)事務所費は『芸者の花代』」とのたまった。山本氏は発言を撤回したものの、その見識の低さに花柳界からの顰蹙(ひんしゅく)も買っている。

 発言が飛び出したのは20日夜、山本氏の地元である福井県坂井市で開かれた参院選自民候補の演説会。

 ここで、山本氏は自殺した松岡前農相の事務所費問題に触れ、「たいした問題ではない。赤坂の芸者に行く際に、花代の領収書がもらえない。それを事務所費で払っていたという話だった」と松岡氏からの伝聞として話した。政治資金収支報告書によると、2001年から5年間の事務所費は年間2000万円に上る。

 山本氏の事務所は翌日午前、「発言を全面撤回致しました」と発表した。松岡氏と生前、親しかった鈴木宗男衆院議員は「実際、山本氏が松岡さんから聞いていたというのなら、撤回するのはおかしい。正直ではない」と批判する。

◆芸者さんへの基本料金のこと

 ところで、この「花代」とはいくらぐらいなのか。東京・浅草の芸者の一人は「花代は芸者さんへの基本料金で『玉(ぎょく)』と呼ばれる。それだけじゃ食べられないので、ご祝儀が上乗せされる」と語る。

 ちなみに花代は料亭と置き屋、芸者を結ぶ「見番」と呼ばれる事務所の取り分も含まれており、全額が芸者に回るわけではない。

 別の関係者は「4人1組で、料亭で芸者さんを2人呼んでお座敷遊びをするなら、浅草の場合、花代は祝儀込みで1人1万円程度。お料理代込みで1人5万円もあれば」と説明する。

 この額は場所により異なる。東京の花柳界は新橋、赤坂、浅草、向島など6ヶ所ほどあるが、発言にあった赤坂では「花代は2時間で1万5000円ほど。ちなみに領収書も料理屋さん経由で、ちゃんと送られます」(ベテラン芸者の一人)。いずれにしても「領収書なし」は間違い。花代だけで年間2000万円使うことも並大抵ではなさそうだ。

 政治家の秘書経験もある元参院議員の平野貞夫氏も「花代は領収書が出るし、数千万に上るはずがない」といぶかる。「とすれば、世間では“愛人へのお手当てか”とでも邪推されてしまうだろうが、それは故人やご遺族への冒とくだ」

 ただ、花柳界と政治家の縁が明治時代以降、語られてきたのも事実。著名な政治家では故吉田茂首相は芸者を後妻に迎え、故田中角栄首相の愛人は東京・神楽坂の元芸者で、元首相との回想録を出版している。

 平野氏も「いまでいう愛人契約、つまり芸者を『身請け』をした政治家はたしかにいた。私の知っているのは1965年ごろ。ある政治家は300万円払った。いまの金でなら、その10倍にはなる」と振り返る。「秘書たちも政治家に命じられ、(愛人と)新婚夫婦を装って、買い物に付き合わされたものだ」

 しかし、そんな時代も過去のことという。「いまも女性との隠れた関係にご執心の議員は少なくないだろうが、芸者さん相手じゃないね」(平野氏)。前出の赤坂のベテラン芸者もはっきり明言する。「この20年くらい、『身請け』する“豪気な”旦那(だんな)なんて聞いたことがない。遊びに来る政治家だって年に1回か、2回来る程度です」

◆「政治資金に不謹慎、自ら暴露」

 平野氏は「そもそも、こうした話を堂々と語ること自体、政治資金への不謹慎な姿勢を自ら暴露し、女性の人権を軽く考えている証左だ」と非難する。浅草の芸者も「お座敷は本来、日本を代表する社交場。怪しいカネの受け渡しや男女が何とか、っていう場所ではない」と憤る。赤坂の芸者はこう付け加えた。

 「お座敷遊びは粋を尊ぶもの。副大臣ともあろう方がいつから、こんなに無粋になったのでしょう」」

(*見出しの語句自体は紙面のままですが、見出しの位置は不明なものがあるので、こちらで適切と思われる場所においています)



(1) 幾つかの点について触れていきます。

「東京の花柳界は新橋、赤坂、浅草、向島など6ヶ所ほどあるが、発言にあった赤坂では「花代は2時間で1万5000円ほど。ちなみに領収書も料理屋さん経由で、ちゃんと送られます」(ベテラン芸者の一人)。いずれにしても「領収書なし」は間違い。花代だけで年間2000万円使うことも並大抵ではなさそうだ。

 政治家の秘書経験もある元参院議員の平野貞夫氏も「花代は領収書が出るし、数千万に上るはずがない」といぶかる。

……遊びに来る政治家だって年に1回か、2回来る程度です」


花代について領収書がでるのですし、花代は2時間で1万50000円ほどであり、政治家も年1、2回来る程度なのです。そうすると、年間2000万円を支払うことは極めて困難です。

この記事からすると、山本副大臣は嘘をついたことになります。山本副大臣は、発言を撤回しているので、これ以上何も言わないのでしょうが、政治資金の使途について嘘をついて誤魔化そうとした事実は残りました。


(2) 

「平野氏は「そもそも、こうした話を堂々と語ること自体、政治資金への不謹慎な姿勢を自ら暴露し、女性の人権を軽く考えている証左だ」と非難する。浅草の芸者も「お座敷は本来、日本を代表する社交場。怪しいカネの受け渡しや男女が何とか、っていう場所ではない」と憤る。赤坂の芸者はこう付け加えた。

 「お座敷遊びは粋を尊ぶもの。副大臣ともあろう方がいつから、こんなに無粋になったのでしょう」」


山本副大臣の発言の一番の問題点は、ここにあります。

政治資金の使途について嘘をついてまで誤魔化し、政治資金の透明性確保を蔑ろにしようとする姿勢を示したばかりか、花代には領収書がでないと言い放ち、「お座敷」や花柳界を領収書も出せないような怪しげな場所と扱ったことこそが一番問題であると思います。すなわち、山本副大臣の発言は、花柳界に対する「職業差別」という差別的表現であったのです。

 「花柳界は接客のプロ集団

浅草花柳界は江戸以来の伝統を誇る、究極の接待の場です。芸妓衆は接客のプロ、大事なお客様をお迎えしても、失礼な振る舞いはありません。日頃から多くのVIPのごひいきをいただき、海外からの様々なお客様もお迎えしています。安心して宴席をお任せください。」(「浅草花柳界」の「花柳界のしくみ 見番とは?」


花柳界は、江戸以来の伝統文化であり、芸妓衆は接客のプロなのですから、山本副大臣は、その伝統的なプロ集団を侮蔑したのです。また、芸妓衆は女性ばかりですから、女性特有の職業に対する侮辱でもありますから、結局は、女性差別(憲法14条違反)にも当たります。

安倍首相は、美しい国を謳い、日本の伝統文化を重視する姿勢を示していますが、山本副大臣はその伝統文化を侮蔑したのです。にも関わらず、安倍首相が直接注意をしてはいません。安倍内閣がいかに日本の伝統文化を理解していないのかが現れているのです。「美しい国」という主張がいかに底の浅いものであるかが透けて見えるようです。


なお、この問題については、「J-CASTニュース:領収書が出ない芸者の花代 ご祝儀?それとも何なのか(2007/7/23)」でも触れています。ただし、赤坂の芸者さんに尋ねたものではなく、しかも混迷して終わっていますので、今一歩分かりにくい記事になっています。東京新聞の記事で十分かと思います。

テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

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皆さん、言い訳なさる前に、疚しくなければ、「領収書」を開示なされば良いだけのハナシなんですがねぇ・・・●7/23(月)ニュースさかさメガネ2007年07月23日(月)15時51分更新 『続出する事務所費問題…自民党の動きがど~しても鈍いのは何故?』きょう取り上...
2007/07/24(火) 23:45:29 | 晴天とら日和
 参院選まであと1週間を切ったという、この大事な時期にメインPCのアチコチに不具合が・・・。(ノ_-。) 「ニッポンの未来がwowx4♪」かかっている時だけに、寝かせてあった「サブ・マシーン」を立ち上げたのだが<ここ、わかってもらえるかな~?(・・)>、この子もも
2007/07/25(水) 14:25:42 | 日本がアブナイ!
自殺した松岡利勝前農水相の事務所費問題について、山
2007/07/25(水) 16:43:20 | ネット社会、その光と影を追うー
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2007/07/26(木) 22:46:03 | ネット社会、その光と影を追うー
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