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2007/07/23 [Mon] 09:12:30 » E d i t
新潟県中越沖地震で、火災などトラブルが多発している東京電力柏崎刈羽原発について、国際原子力機関(IAEA)が事故原因などについて調査団派遣の準備があると表明していたことに関し、日本政府は受け入れを決定したそうです。この報道について触れたいと思います。


1.まず、報道記事から。
IAEAの調査を決定したことは確かですが、一度断っていたのに、一転して受け入れ決定を決めたという経緯がありました。なお、読売新聞平成19年7月21日付夕刊2面では、「国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は20日、日本政府に対し、新潟県中越沖地震でトラブルが多発した東京電力・柏崎刈羽原子力発電所に対する調査に加わる用意があることを伝えた。日本側も、受け入れを前向きに検討している。」とするだけで、読売新聞だけは断ったことについて触れていませんでした

(1) 毎日新聞平成19年7月21日付夕刊6面

日本政府:IAEA調査団受け入れ見送り

 新潟県中越沖地震での東京電力柏崎刈羽原発のトラブルに関し、国際原子力機関(IAEA)が事故原因などについて調査団派遣の準備があると表明していたことに関し、日本政府が調査団受け入れを当面見送る意向をIAEA側に伝えたことが21日までに分かった。日本政府筋が明らかにした。

 IAEAのエルバラダイ事務局長は18日「IAEAは事故原因を究明し、必要な教訓を得るため、国際的なチームを通じて調査に参加する用意がある」と表明し、IAEAは同日、日本側に伝えていた。

 日本側は当面、自国内で対応する方針だが、将来の調査団受け入れなどには可能性を残すという。(共同)

毎日新聞 2007年7月21日 11時59分」



(2) 朝日新聞平成19年7月22日付朝刊2面

IAEAの柏崎刈羽原発調査 政府「余裕ない」と断る
2007年07月22日02時45分

 新潟県中越沖地震で、火災などトラブルが多発している東京電力柏崎刈羽原発に国際原子力機関(IAEA)が調査に入る意向を示したことに対し、政府が調査団の受け入れを当面見送る意向をIAEAに伝えていたことが21日、わかった。被害が甚大で受け入れる余裕がないとしている。

 IAEAのエルバラダイ事務局長は18日、地震による原発被害の情報を共有する目的で、調査団を同原発に派遣する用意があると表明。自力で原発事故に対応できない場合に支援する「原子力事故援助条約」に基づいて、調査団を送る考えを日本側に示していた。

 しかし日本側は、事態の収拾や調査は自力で可能とし、今は現場が混乱しているため調査団を受け入れる余裕がないとして、IAEAに現時点では調査団の受け入れを見送ることを伝えた。

 ただし、「原発が経験したかつてない大きな地震に見舞われた貴重な事例として、情報を世界に発信することが必要だ」(経済産業省原子力安全・保安院)として、秋以降に国際会議を開き、現地視察の受け入れなどを検討したいとしている。」




(3) 東京新聞平成19年7月23日付朝刊1面

IAEA調査、受け入れへ 柏崎刈羽原発で保安院
2007年7月22日 22時38分

 経済産業省原子力安全・保安院は、新潟県中越沖地震で被害を受けた東京電力柏崎刈羽原発への国際原子力機関(IAEA)調査団の受け入れを決め、22日までにIAEAに伝えた。

 政府は、原因究明や被害状況の把握に技術的にはIAEAの手助けは必要ないとしているが、情報や経験を国際的に共有することで原発の安全性を高める必要があると判断した。調査の時期や方法、スタッフなどの調整に入る。

 同原発では地震によって、放射性物質を含む水を海へ放出したり、主排気筒で放射性物質を検出したりするなどのトラブルが発生。IAEAは調査団派遣の準備があることを日本側に示したが、政府は調査団受け入れを当面見送るとの意向をIAEAに伝えていた。

 これに対し新潟県は22日「事故は世界に報道され、国民に不安を与え、県内の観光産業や農林水産業に風評被害を及ぼしている。正確な情報を発信する必要がある」として、IAEA調査団の早期受け入れを求める甘利明経産相あての要望書を柏崎刈羽原子力保安検査官事務所に提出。安倍晋三首相やほかの閣僚4人にも同じ要望書を郵送した。

(共同)」



(4) 朝日新聞平成19年7月23日付朝刊1面

柏崎刈羽原発のIAEA調査 政府、受け入れ決定
2007年07月23日00時01分

 経済産業省原子力安全・保安院は22日、新潟県中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発に、国際原子力機関(IAEA)からの調査団を受け入れることを決めた。時期や方法は今後、IAEAと協議する。

 保安院は、安全性の確保や被害状況の確認については十分に対応できており、技術的な援助は必要ないとしながらも、情報を国際的に共有することは重要だとして、受け入れることにした。

 一方、新潟県の泉田裕彦知事は22日、調査団を受け入れるよう政府に文書で要請した。」






2.日本政府は、「今は現場が混乱しているため調査団を受け入れる余裕がない」としてIAEAに対して、(7月21日以前に)断りの通知を行っていました。もし、調査を断ったままでしたら、国際的に注目されていて、国際的な報道機関において東京電力の隠蔽体質が盛んに報道されていたのですから、今度は政府ぐるみで隠蔽行為を行っているのではないか、と強く疑われたはずです。

また、新潟県側は、IAEAの調査の見送りを行った日本政府に対して、批判を行っていました。IAEAの調査見送りに対して多くの市民が批判的な意見を表明していましたから、もし調査を断ったままでしたら、新潟県だけでなく、日本の市民の多くも、政府ぐるみで隠蔽行為を行っていると批判が高まっていたはずです。地震による原発被害に対しては多くの人が不安を感じているのですし、柏崎市と刈羽村の避難所で暮らす81.9%が、東京電力柏崎刈羽原発の安全性について不安を感じているのですから(東京新聞平成19年7月23日付1面)。

IAEAに非協力の政府批判

 中越沖地震による東京電力柏崎刈羽原発のトラブルで、泉田裕彦知事は21日、「国民全体が安心できる状況にならなければ運転再開はできない。国際機関から評価を受けることが必要だ」と述べ、同原発への国際原子力機関(IAEA)の調査団派遣を早急に受け入れるべきだとの認識を示した。

 調査団派遣をめぐっては、政府が受け入れを当面見送る意向をIAEA側に伝えているが、泉田知事は「受け入れを留保すれば、何かおかしいことがあるのでは、と誤解を生む」と政府の対応を批判。「一刻も早く受け入れ、世界に現状を見てもらう必要がある」と語った。

 同原発では、2年前にIAEAから安全管理状況の調査で「防火の専門組織がない」と改善を求められながら、専門組織を設置しなかったことが判明している。

新潟日報2007年7月22日」(新潟日報2007年7月22日



注意すべきは、

「経済産業省原子力安全・保安院は22日、新潟県中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発に、国際原子力機関(IAEA)からの調査団を受け入れることを決めた。時期や方法は今後、IAEAと協議する。」

という点です。また時期も決まっておらず、早急に受け入れるというわけではないのです。受け入れ時期・方法について注意しておく必要があります。

IAEAの調査受け入れを決定したことは評価するとはいえ、なぜ一度IAEAに断っておきながら、一転して受け入れを決定したのでしょうか? 新潟県や日本の市民が批判的であって、IAEAの受け入れ拒否が大々的に報道されたため、参院選への影響を考慮して、受け入れ決定に方向転換したのではないかと、想像しています。方向転換があまりにも早すぎるからです。結局は、選挙目当ての行動なのだと。

IAEAの調査を受け入れるかどうかの判断基準さえも、日本政府にとっては、選挙に影響するかどうかなのでしょう。隠蔽するのではないかと疑われると批判されると(選挙を意識して)態度を一変するのです。日本の市民のためになるかどうか、とか、国際的な教訓を指し示すかどうかは二の次なのです。こういった判断しかできない安倍政権を信認するかどうかも、参院選では求められているのです。



<追記>

毎日新聞2007年7月23日 東京朝刊では、もう少し詳しく報じていましたので引用しておきます。

中越沖地震:柏崎刈羽原発トラブル IAEA調査、政府が一転受け入れへ

 ◇情報不足批判恐れ

 東京電力柏崎刈羽原発が中越沖地震で被害を受けた問題で、経済産業省原子力安全・保安院は22日、国際原子力機関(IAEA)の現地調査を受け入れる方針を決めた。

 保安院によると、IAEAは、事故原因を究明して教訓を得たいとして、日本政府に現地調査を申し入れた。日本側は「自力で調査できる」として受け入れを保留していた。しかし、受け入れなければ、日本は国際的な情報公開が不足だと批判される恐れがあり、IAEAの専門家に現場を見てもらうべきだと判断して、調査の受け入れを決めた。具体的な日程は今後、IAEAと協議するという。

 IAEA受け入れを巡っては、泉田裕彦・新潟県知事が同日、「事故は県内の産業に風評被害を及ぼしており、国民不安を早期に払しょくするために、世界に正確な情報を発信する必要がある」として、文書で国に受け入れるよう要請していた。同原発の寺澤徹哉広報部長も同日、「知事の発言は承知している。IAEAの調査にしっかりと対応したい」と受け入れる考えを示していた。

 同原発には現在までに付近の住民を中心に放出された放射性物質への不安など約100件の声が寄せられている。東電は近く、柏崎市と刈羽村の各世帯におわびと現状を盛り込んだチラシを新聞に折り込む予定。【高木昭午、渡辺暢、田中泰義】

毎日新聞 2007年7月23日 東京朝刊」


「受け入れなければ、日本は国際的な情報公開が不足だと批判される恐れがあ」るから、日本政府は受け入れを決めたようですが、断ったらそういった批判を受けることは、最初から予想できたはずです。やはり、批判が強かったため、参院選への影響を考えて一転して受け入れを決めたのでしょう。


日経ネット(07月23日 02:36)では、受け入れ時期と規模を掲載していました。

(7/23)柏崎刈羽原発のIAEA調査、政府が受け入れへ

 政府は22日、新潟県中越沖地震で被害を受けた東京電力の柏崎刈羽原子力発電所への国際原子力機関(IAEA)による調査を受け入れることを決めた。8月初めにも4人の調査団が現地を視察する予定。23日に正式表明する。新潟県は22日、住民の不安や風評被害の解消に向け、政府に調査の受け入れを正式に要請した。

 IAEAは世界的にもまれな原発直近での地震による被害状況を把握するため、19日に日本政府に調査団派遣の意向を伝えていた。原子力安全・保安院によると、IAEAは地震で原子炉が止まり微量な放射能漏れがあったことに強い関心を示しており、地震による原発への影響に関する情報を加盟国間で共有する狙いがあるという。」


8月初めは早い時期とは言えるかもしれませんが、参院選後での受け入れです。また、4人の調査団ということですが、通常の調査団の規模がどれくらいなのか分からないのでなんともいえないとはいえ、柏崎刈羽原発は規模が大きいので、人数的には少ないようにも感じられます。

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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コメント
この記事へのコメント
これ、ひどい話ですよね
>新潟県は22日、住民の不安や風評被害の解消に向け、政府に調査の受け入れを正式に要請した。

つまるところ、新潟県にとってみれば東電+経産省=金正日政権みたいなものという認識ってことですよね。「IAEAが査察に入らなければ信頼性が担保されない」政府って、ここは北朝鮮かよ(笑)いや、笑い事じゃないんですけど。

日本の政府ってのはそのレベルだと新潟県からは言われているわけで、ある意味安倍政権にとっては屈辱の極みですね。
2007/07/24 Tue 02:12:15
URL | しまうま #-[ 編集 ]
>しまうまさん
コメントありがとうございます。


>ここは北朝鮮かよ(笑)いや、笑い事じゃないんですけど

端的、明快なコメントですね。さんざん北朝鮮を批判しておきながら、日本政府は北朝鮮並み。誰もがツッコミを入れたくなります。


>ある意味安倍政権にとっては屈辱の極みですね。

その通りですね。あ、でも安倍首相は参院選での有権者の投票動向が気になって忙しいので、気にしていられないかもしれません(^^ゞ
2007/07/26 Thu 00:59:33
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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