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2007/07/18 [Wed] 06:34:51 » E d i t
参院選東京選挙区に立候補した自民新顔の丸川珠代氏が7月16日、新宿区役所に期日前投票に行ったところ、転入後3カ月未満で選挙権がなく、投票できなかったそうです。要するに、丸川氏には選挙権がなかったのであり、それも、期日前投票のため新宿区役所を訪れて判明したのです。この報道について紹介したいと思います。


1.報道記事をいくつか。

(1) asahi.com(2007年07月17日)

 「丸川氏仰天!選挙権がなかった
2007年07月17日

 東京選挙区(改選5)に自民党から立候補している元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代氏(36)に選挙権がないことが16日、分かった。投票所整理券が届かないため、丸川氏はこの日、新宿区役所に出向いたが、住民登録が遅れ、選挙権がないことが判明した。住民税未納の疑いも浮上し、選対本部では「未納分があるなら17日にも早急に納めたい」と大慌て。同じ自民党で東京選挙区の保坂三蔵氏(68)は「年金未納問題みたい」とあきれていた。

 新宿区役所から出てきた丸川氏の表情は引きつり、こわばっていた。「ごめんなさい。投票できませんでした」とみけんにしわを寄せて頭を下げた。

 午後1時に同区役所で期日前投票すると報道各社に事前連絡していた。集まった新聞、テレビなど9社に対して「住民登録を忘れてしまっていて、私の手続きした日が、選挙人名簿の登録する期日に間に合っていなかったことが分かりました。すみません、皆さんに集まっていただいてお騒がせして、ごめんなさい」と再度頭を下げた。

 丸川氏は、新宿区から投票所整理券が郵送されなかったため、区選管に整理券が届いていないことを連絡。期日前投票なら整理券は不要で、選挙人名簿と照合後に投票できることを確認し、この日、新宿区役所を訪れた。ところが、丸川氏の事務所によると、丸川氏が住民登録したのは今年4月20日前後。参院選公示日の前日(今月11日)が選挙人名簿の基準日となり、その3カ月前の4月11日が選挙権を得られる期限だった。同行した選対スタッフによると、「(丸川氏は)大変驚いていた」。ショックを隠しきれない動揺ぶりだったという。

 丸川氏は米ニューヨークに03年6月に赴任し、04年6月帰国。赴任前に住んでいた新宿区内のマンションに戻った。今年4月、同区役所を訪れた際に住民登録されていないことを指摘され、すぐ登録したという。空白の約2年10カ月間、住民税を納付していない疑惑も浮上したが、テレビ朝日の給与明細から住民税が源泉徴収されていたことは確認された。事務所では「未納はないと思う」としたが、住民登録されていない状態でどの自治体に納付されていたのか判然としない。17日にも、テレビ朝日に確認し、仮に未納が発覚すれば「すみやかに手続きを取りたい」としている。

 ライバルの保坂氏は、報道陣から「丸川さんが投票できなかった」と聞くと「そうなの? まるで3年前の年金未納問題みたいだな」とあきれた様子だった。首相官邸の“身体検査”は閣僚だけでなく参院選候補者にもなされていなかったようだ。【寺沢卓】」



(2) スポーツニッポン[ 2007年07月17日付]

 「選挙権なかった!丸川珠代さん

 安倍首相の意向を受けて自民党公認で東京選挙区から出馬した元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代氏(36)に16日、4月の都知事選を含む過去2回の選挙に行っていない疑惑が浮上。自民党関係者に衝撃が走った。

 ≪投票にも3年間行ってない?≫丸川氏に選挙権がないことが分かった。「期日前投票に行く」との丸川事務所の知らせを受け、報道陣が新宿区役所に集まったが、住民票を公示前日の3カ月以上前に移していなかったことが判明し、投票できなかった。

 丸川氏はぎごちない笑みを浮かべ「ニューヨークに住んでいたんですけど、忙しくて(手続きを)していられませんでした。お騒がせして申し訳ありません」と話すと記者の質問を振り切って、車に乗り込んだ。選対関係者は「ここに来るまで分からなかった」と渋い顔だ。

 実は立候補者に選挙区の選挙権がないのはよくあること。公職選挙法の規定で、公示日前日から起算して3カ月より前に転入届を提出していなければ、当該の選挙区では投票ができない。急きょ出馬した候補は手続きが間に合わないことが少なくない。

 しかし、今回、政界関係者の間で問題視されているのは、丸川氏の“選挙に行っていない疑惑”だ。テレビ朝日のアナウンサーだった丸川氏は、赴任先の米ニューヨークから04年6月に帰国した際に転入届を出し忘れていた。出馬に向けて急きょ4月20日前後に届を出したが間に合わなかった。単純に計算すれば3年間、選挙権を持っていないことになり、05年9月の衆院選、今年4月の都知事選に行っていない可能性がある。

 丸川氏はニュース番組や政治番組に携わっており、選挙に行っていない行動が問題視されそう。選挙戦では石原慎太郎都知事の長男、石原伸晃衆院議員の事務所が全面的にバックアップしており、都知事選にも行っていないならば大きな波紋を広げそうだ。さらに、永田町では「住民税は払っていたのか?税金未納か?」の声も漏れたが、丸川事務所は「テレビ朝日時代、住民税は源泉徴収されている」とした。

[ 2007年07月17日付 紙面記事 ] 」



(3) スポーツ報知(2007年7月17日06時00分)より一部引用。

 「◆届け出は公示前3か月以上必要、立候補はOK

丸川氏はなぜこんな事態に陥ったのか。選挙権の行使(投票)には各市町村の選管が管理する選挙人名簿に登録されていることが必要だ。通常は各市町村の住民票などの住民基本台帳に基づき登録される。選挙区内で投票するには、各選挙の公示(告示)の3か月以上前までに住民票の届け出が済んでいなければならない。

海外に転居した場合は、各市町村に転出届を提出後4か月以上がたつと選挙人名簿から抹消される。だが、各国の日本大使館などに「在外選挙人名簿」の登録を申請すれば海外での投票が可能となる。

しかし帰国した際に転入届の提出を怠ると、選挙の公示日まで3か月を切っている場合は日本国内での選挙人名簿に登録されず、投票ができない状態となる。

なお被選挙権については、日本国籍を保有していれば公選法上、海外在住でも立候補は可能。チリに軟禁中のフジモリ元ペルー大統領が今回の参院選に出馬している。」








2.この報道は、丸川氏の選挙権がなかったとの報道ですが、重要な問題点を含んでいるため取り上げることにしました。


(1) 丸川氏は、今年4月に届けを出していたので、本人は投票できると思い込んでいたようです。確かに、今は7月なので届出後3ヶ月経過しているとして投票権がある、と思い込むのも無理もないかもしれません。

「丸川氏の事務所によると、丸川氏が住民登録したのは今年4月20日前後。参院選公示日の前日(今月11日)が選挙人名簿の基準日となり、その3カ月前の4月11日が選挙権を得られる期限だった。」

このように、10日ほど早く届出をしていれば投票権行使ができたくらい、足りない期間はわずかだったのですし、また、「立候補者に選挙区の選挙権がないのはよくあること」で、「急きょ出馬した候補は手続きが間に合わないことが少なくない」のですから。



(2) 問題なのは、今回選挙権を行使できなかった点ではなく、3年間ずっと選挙権を行使していなかった点なのです。

 「今回、政界関係者の間で問題視されているのは、丸川氏の“選挙に行っていない疑惑”だ。テレビ朝日のアナウンサーだった丸川氏は、赴任先の米ニューヨークから04年6月に帰国した際に転入届を出し忘れていた。出馬に向けて急きょ4月20日前後に届を出したが間に合わなかった。単純に計算すれば3年間、選挙権を持っていないことになり、05年9月の衆院選、今年4月の都知事選に行っていない可能性がある。

 丸川氏はニュース番組や政治番組に携わっており、選挙に行っていない行動が問題視されそう。選挙戦では石原慎太郎都知事の長男、石原伸晃衆院議員の事務所が全面的にバックアップしており、都知事選にも行っていないならば大きな波紋を広げそうだ。」



丸川氏は、「米ニューヨークから04年6月に帰国した際に転入届を出し忘れていた。出馬に向けて急きょ4月20日前後に届を出した」のですから、3年間、選挙権を行使できなかったのですから、「05年9月の衆院選、今年4月の都知事選に行っていない」ことになります。9月の郵政民営化が争点となった衆議院議員選挙でさえ投票せず、東京都民でなくても関心が高かった都知事選でも投票しなかったのです。丸川氏は、(潜在的な?)有権者として選挙権を行使するという意識が非常に乏しかったことが伺えます。

丸川氏は、3年間ずっと「新宿区から投票所整理券が郵送されなかった」ことは分かっていたはずで、原則として、投票所整理券をもって投票にいくことは分かっていたはずです。20歳程度ならともかく既に36歳なのですから、何度も選挙権を行使する機会があり、投票所整理券を目にしていたのですから。
少なくとも3年間も(04年7月の参院選、05年7月の東京都議選、05年9月の衆院選、06年11月の新宿区長選、07年4月の都知事選、07年年4月の新宿区議選すべての)「投票所整理券」が来なくてもおかしいとして区役所に行くこともなかったのですから、「投票所整理券」が来なくても気にしておらず、期日前投票をする気もなく、ずっと投票する気がなかったのです。

丸川氏は「ニューヨークに住んでいたんですけど、忙しくて(手続きを)していられませんでした」と述べていますが、ずっと投票する気がなかったのですから、仕事を優先して手続きしないことは当然の行動でしょう。


丸川氏は「ニュース番組や政治番組に携わって」いながら、投票する気がなかったのですから、どういう意識で仕事を行っていたのだろうか、思います。おそらくは、どんなに政治的な番組に携わっていようと、本心としては政治には無関心であり、政治的に関心のある振りをしていただけだったのではないかと推測できます。

政治的に無関心であったとすれば、どこの党から公認を得たとしてもよいのでしょうから、自民党からの立候補もうなずけるところだと思います。また、政治的な信念があるから立候補したのではなく、アナウンサーとしての限界を感じているところに安倍首相に誘われたから、といった私的な事情から立候補したのだろうと思います。



(2) 丸川氏はずっと投票する気がなかったのですから、選挙権を軽視する考えを有していると判断できます。しかし、選挙権軽視の考えは妥当ではありません。最高裁平成18年10月04日大法廷判決の判示から、選挙権の意義について引用しておきます。

 「国民の代表者である議員を選挙によって選定する国民の権利は,国民の国政への参加の機会を保障する基本的権利として,議会制民主主義の根幹を成すものであり,民主国家においては,一定の年齢に達した国民のすべてに平等に与えられるべきものである。

 憲法は,前文及び1条において,主権が国民に存することを宣言し,国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動すると定めるとともに,43条1項において,国会の両議院は全国民を代表する選挙された議員でこれを組織すると定め,15条1項において,公務員を選定し,及びこれを罷免することは,国民固有の権利であると定めて,国民に対し,主権者として,両議院の議員の選挙において投票をすることによって国の政治に参加することができる権利を保障している。そして,憲法は,同条3項において,公務員の選挙については,成年者による普通選挙を保障すると定め,さらに,44条ただし書において,両議院の議員の選挙人の資格については,人種,信条,性別,社会的身分,門地,教育,財産又は収入によって差別してはならないと定めている。以上によれば,憲法は,国民主権の原理に基づき,両議院の議員の選挙において投票をすることによって国の政治に参加することができる権利を国民に対して固有の権利として保障しており,その趣旨を確たるものとするため,国民に対して投票をする機会を平等に保障しているものと解するのが相当である。

 憲法の以上の趣旨にかんがみれば,自ら選挙の公正を害する行為をした者等の選挙権について一定の制限をすることは別として,国民の選挙権又はその行使を制限することは原則として許されず,国民の選挙権又はその行使を制限するためには,そのような制限をすることがやむを得ないと認められる事由がなければならないというべきである。」


国民主権原理の下で、国民は、主権者として、国の政治に参加する権利(参政権)があります。その参政権のうちで最も一般的で重要なものが選挙権なのです。選挙権は、国民の国政への参加の機会を保障する基本的権利として,議会制民主主義の根幹をなすものだからです。

選挙権は、こういった重要な意義を有しているのですから、どういう職業であろうとも、どういう政治意識を有していようとも、有権者であれば、投票を行うことで、国の政治に参加することが必要なのです。


丸川氏は、3年間、参政権のうちで最も一般的で重要な権利である選挙権を行使する気がなく、選挙権を軽視していたのですから、立候補したとしても、国民の代表者たる議員として相応しいのだろうかとの根本的な疑問が生じてしまいます。

丸川氏が国民の代表者たる議員として相応しいかどうかはともかく、丸川氏のように選挙権を軽視することなく、ぜひ投票に行ってほしいと思います。今回の選挙は争点が明確であって、有権者は投票に覚悟が求められる選挙なのですから(「7月12日、参議院選挙公示~よく覚悟して一票を!」参照)。

テーマ:選挙 - ジャンル:政治・経済

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コメント
この記事へのコメント
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2007/07/18 Wed 22:03:15
| #[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ
コメントありがとうございます。非公開コメントですので、コメントを修正するという配慮をして、引用させて頂きます。


>東大出は……ばかりで、成蹊大もびっくり……

期日前投票にいくまで投票権がないことに気づかないなんて、あまりにも間抜けすぎてくらくらしました。しかも、3年間投票する気もなかったとばれたら、問題視されることぐらい予想できたでしょうに。自分で投票しないでいて、有権者に投票をお願いするのも無理がありますし。

どうしてこういう人を成蹊大出の安倍首相は、立候補者として選んだんでしょうね。田中真紀子氏は、新潟県の講演会で、自民党衆議院議員から聞いた話として「(首相は)本当に勉強嫌いで頭が悪かったそうだ。あれだけ教えればどんなにバカでも慶応ぐらいは…」とか話していたそうですが、バカにされても仕方がないですね。


>柏崎がチェルノブイリX10にならないよう祈るばかりです

本当のところ、柏崎刈羽原発でどれだけの被害が生じていたのか、分かりません。停止命令がでて原発は停止してますが、「きっこのブログ」さんで内部情報が少し出ていますが、実被害からすると停止命令が出なくても何ヶ月も停止するしかなかったんじゃないかと思いますが。
2007/07/19 Thu 22:57:57
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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