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2007/06/19 [Tue] 23:28:03 » E d i t
産経新聞6月14日付朝刊では、オーストラリアの病院では、腎臓がん患者から摘出した腎臓の病変部分を切除し移植する病腎移植を、11年も前から続けていて既に計41例にのぼっている、との記事が掲載されました。その記事は「病腎移植、オーストラリアで41例~11年前から。しかも、すべてがん再発なし」で紹介しましたが、その続きともいえる記事が、産経新聞6月18日付に掲載されました。その記事を紹介します。


1.産経新聞平成19年6月18日付朝刊25面

日豪の病腎移植グループ交流 「患者の苦しみ同じ」

 ■万波医師「時代の必然」

 オーストラリアで広がりつつある腎臓がん患者からの病腎移植。日本で同じ試みをしていた「瀬戸内グループ」の万波誠医師らは17日、「患者さんの苦しみはどこも同じ。この医療が決して無理なものではないと知ってもらうために喜ばしい」などと感想を話した。日豪で病腎移植に対する受け止めの温度差は大きいが、グループの医師は既に、豪の医師とメールで論文を送りあうなど交流を始めた。(石塚健司)

 豪クイーンズランド大学のデビッド・ニコル教授らによる病腎移植の動きは今月上旬、万波医師とともに病腎移植をしてきた光畑直喜医師の同僚が偶然、分厚い抄録集の中に埋もれていたニコル教授の初期の論文を見つけたことから分かったという。

 論文は、ニコル教授が2004年、米国の全米泌尿器科学会で発表していた。移植患者の追跡調査結果をもとに、微小な腎がんを切除した腎臓の再発リスクの低さなどを示した内容だった。

 日本では昨年秋から、関係学会が瀬戸内グループの病腎移植の検証を進めたが、委員らは「聞いたこともない無謀な実験」「前例がなく、是非を判断できない」などと批判し、豪の動きは知られていなかった。

 光畑医師はさっそくニコル教授にメールをし、自らの論文を送った。返事はすぐにきた。

 「私の仕事に興味を持ってくださり感謝します…」

 その後の移植経過などについて情報交換が始まった。

 海外で同じ時期に同じ試みをした医師がいたことについて、万波医師はこう語る。「病腎で患者さんを救おうという発想は、移植の技術や薬剤の進歩によって可能になったことだ。別にたいしたことではなく、時代の必然だったんだと感じる」。光畑医師も「私たちと同じように、腎不全の患者さんの苦しみと向き合った医師が、同じ発想に行き着いたのだと思う。移植の機会がない患者さんは、大変な苦しみを訴え、死んでいく。ニコル教授は逃げずに救う道を考え、切り開いた」。

 病腎移植の最大の問題点は、腎臓提供者となる患者(ドナー)の利益を守る方策だ。日本の泌尿器科学会は「他人を救える腎臓なら、摘出せずに病変を部分切除すべきだった」と指摘し、病腎移植を否定した。

 だが、実際の医療現場では、微小な腎がんであっても、患者の希望で全部摘出されることが頻繁にあるという。部分切除しても再発のリスクはわずかながら残るし、腎臓は人体に2つあるので、1つを失っても通常は機能するからだ。

 実際に病腎移植には踏み切らなくても、「摘出して捨てる腎臓を使って、患者を救ってあげたい」と感じる泌尿器科医は多いという。

 ニコル教授は光畑医師へのメールの中で、こう言っている。「日本はドナーソース(臓器提供源)が少ない国だと聞いている。こうした試みをもっと進めるべきではないでしょうか」

(2007/06/18 03:19)」




2.幾つかの点に触れていきます。

(1) 

「光畑医師はさっそくニコル教授にメールをし、自らの論文を送った。返事はすぐにきた。

 「私の仕事に興味を持ってくださり感謝します…」

 その後の移植経過などについて情報交換が始まった。」


移植経過などについて情報交換を行っているようですから、医学上、より細かく詳しい点まで検討できるかと思います。今後、がんの病気腎移植を実施する場合には、レシピエントにとってよりよい結果をもたらすのではないかと推測できます。


(2) 

「海外で同じ時期に同じ試みをした医師がいたことについて、万波医師はこう語る。「病腎で患者さんを救おうという発想は、移植の技術や薬剤の進歩によって可能になったことだ。別にたいしたことではなく、時代の必然だったんだと感じる」。光畑医師も「私たちと同じように、腎不全の患者さんの苦しみと向き合った医師が、同じ発想に行き着いたのだと思う。移植の機会がない患者さんは、大変な苦しみを訴え、死んでいく。ニコル教授は逃げずに救う道を考え、切り開いた」。」


日本で病気腎移植を思いついて実施したのは、万波医師らだけですが、オーストラリアでは、同じように病気腎移植を思いついて実施した医師がいたわけです。それも11年も前からの実施です。日本での病気腎移植を特異なものと扱い、騒ぎ立てたのは、あまりにも適切でない対応であったといえそうです。


(3) 

「ニコル教授は光畑医師へのメールの中で、こう言っている。「日本はドナーソース(臓器提供源)が少ない国だと聞いている。こうした試みをもっと進めるべきではないでしょうか」」


ニコル教授も、今後も病腎移植を行うようアドバイスしています。海外から見れば、日本ではドナーソース(臓器提供源)が少ない……日本はこうした試みをもっと進めるべき」とアドバイスするのは、当然でしょう。日本ではドナーが少なすぎて、諸外国と比較して深刻なのですから。移植を10年以上、待つなんて異常すぎです。

ところが、日本移植学会など関連学会は、病気腎移植を事実上全面否定する態度を示すのです。このような関連学会の態度は、海外の医療機関から見れば、「移植を待つ患者を見殺しにするのか」と不可思議極まる態度と思っているに違いありません。
コメント
この記事へのコメント
またまた、勝手をしています。
たった今、春霞さんのコメントを、またまた勝手にエントリーさせていただいてしまいました。「謝れば済むと思って」、すみません。
 私のブログへのコメントも、ありがとうございます。
2007/06/20 Wed 00:34:31
URL | ゆうこ #mQop/nM.[ 編集 ]
春霞様
トラックバックありがとうございました。
万波先生が「患者さんの苦しみはどこも同じ。この医療が決して無理なものではないと知ってもらうために喜ばしい」などと感想を話した。
とのこと。

同じような試みが豪でもされていたことが分かり、先生らはもちろんのこと、私どもにも大いに心強い励みになります。

>日本では昨年秋から、関係学会が瀬戸内グループの病腎移植の検証を進めたが、委員らは「聞いたこともない無謀な実験」「前例がなく、是非を判断できない」などと批判し、豪の動きは知られていなかった。

ということですが、林弁護士の話では、すでに3年前にある教授がすでに論文を日本に紹介していたとのことですね。

移植学会やその専門委員の方々は日本の最高水準の教授の集まりですが、だれ一人本当に知らなかったのでしょうか?私は疑問符ですが

2007/06/20 Wed 21:48:26
URL | hiroyuki #-[ 編集 ]
>ゆうこさん
コメントありがとうございます。


>春霞さんのコメントを、またまた勝手にエントリーさせていただいてしまいました。

エントリーでの紹介、ありがとうございます。

取り上げてくださったコメントは、刑事弁護に関するものですが、光市母子殺害事件の弁護団に対する懲戒請求が数百件も殺到しているようです。このような報道を見ると、日本の市民は、なかなか刑事弁護に対して理解することができないでいると思ってしまいます。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007061901000505.html

マスコミがもっと啓蒙するような報道をすることが求められていると思います。
2007/06/21 Thu 06:39:04
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
> hiroyuki さん
コメントありがとうございます。


>移植学会やその専門委員の方々は日本の最高水準の教授の集まりですが、だれ一人本当に知らなかったのでしょうか?私は疑問符ですが

誰一人知らなかったということはないでしょうね。さすがに。結局は、ずっと「がんは禁忌」という思い込みがあったため、論文を理解することを止め、すぐに無視してしまったのではないでしょうか? 

いくら翻訳紹介し、抄録集を発行しても、学問探求をしようという意欲のない(日本移植学会の)学会会員ばかりであれば、宝の持ち腐れということなのでしょう。
2007/06/21 Thu 07:16:57
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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