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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2007/05/12 [Sat] 04:26:08 » E d i t
「きっこのブログ」さんを見ていたら、「「美しい国」の犠牲者は子供たち」(2007.05.10)というエントリーで注目すべき報道に触れていました。それは、北海道内の航空自衛隊施設に勤務する女性隊員(21)が、夜勤中に泥酔した男性隊員(3曹・32)から呼び出され性的暴行を受けた上、相談した男性上司からも退職を迫られるなどし精神的苦痛を受けたとして、国を相手に慰謝料など約1100万円を求める訴訟を5月8日、札幌地裁に起こしたというものです。
この報道についてコメントしたいと思います。(5月30日追記:その後の続報です)


1.まず報道記事から。


(1) 北海道新聞(05/09 07:53)

わいせつ被害の空自女性隊員 国に1100万円賠償請求 札幌地裁(05/09 07:53)

 同僚男性からわいせつ行為をされ、被害を相談した上司から逆に退職を強要されたとして、道内の航空自衛隊の部隊に所属する女性隊員(21)が八日、国を相手取り、約一千百万円の損害賠償を求める訴えを札幌地裁に起こした。原告代理人の弁護士によると、現職自衛隊員が国を訴えるのは異例という。

 訴えによると、この女性は昨年九月、勤務中に泥酔していた同僚男性(32)から基地内で押し倒され、無理やり体を触られるなどした。女性は上司数人に相談したが「退職願に(印鑑を)押せよ」「ここまでこじれたら、自衛隊ではやっていけないんだよ」などと、逆に約半年間にわたって嫌がらせを受け続けた。女性は上司に男性の退職か転勤を求めたが、基地側が適切な措置を取らず、長期にわたり精神的苦痛を受けたとしている。

 女性の父親(48)は提訴後、札幌市内で記者会見し、「私は加害者や上司を許すことができません。被害者が泣き寝入りする現状があってはならず、現職のまま闘います」と女性のコメントを代読。さらに父親は、女性から話を打ち明けられた時の心境を「本当につらかった。言葉には尽くせない」と語った。

 同席した代理人の佐藤博文弁護士も「自衛隊には、世間では理解し難いようなハラスメント(嫌がらせ)がある。今回の訴訟は、氷山の一角にすぎない」と強調した。

 これに対し、女性が勤務する基地は、警務隊が今年二月から強制わいせつの疑いで捜査していることを認めたが、退職の強要については「あったかどうかも含め、部内で調査中」と説明。訴状については「正式に受け取っていないので、コメントできない」としている。」



(2) 札幌テレビ - 2007年5月8日

◆女性自衛官が国に損害賠償求める

 道内の航空自衛隊の基地に所属する現役女性自衛官が同僚の男から性的暴行を受けたうえ組織ぐるみでいやがらせなどを受けたとして国を相手に損害賠償を求める訴えを起こしました。

 (女性自衛官の父親)「加害者、そして部隊の上司が私に行った数々の行為は、私の人権や女性としての尊厳を著しく踏みにじるものでした」

 提訴後の記者会見で、女性自衛官の父親は部隊による組織ぐるみの性的暴行事件の隠蔽について本人に代わって、コメントしました。訴えによりますとこの女性自衛官は、去年の9月深夜に32歳の自衛官の男から勤務する基地に呼び出され、服を脱がされるなど性的暴行を受けました。その後、所属の上司に相談しましたが、暴行した男に対する処分はない一方で、女性自衛官は、退職を迫られるなど組織ぐるみで嫌がらせを受けたとしています。このため、女性自衛官は、国を相手におよそ1100万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。女性自衛官は、組織からこのように言われて退職を強要されたと父親は話します。

 (女性自衛官の父親)「もうお前は終わりだよ。帰ってきたらどうなるかわかってるな」

 (佐藤博文弁護士)「女性に対する重大な権利侵害。半年あまり究明を求めたが不可能」

 STVの取材に対し、女性自衛官が所属していた自衛隊基地は、北部方面警務隊が今年2月に女性からの刑事告訴を受理して、強制わいせつの疑いで捜査しているとした上で、「詳細はコメントできない」と話しています。

 (女性自衛官の父親)「今後、自衛隊が社会常識が通用する普通の組織となり、女性が安心して働ける職場になれるかどうかにかかっています」

(2007年5月8日(火)「どさんこワイド180」) 」



(3) 毎日新聞5月9日付

 「航空自衛隊:空士長 「わいせつ被害」 国賠提訴

 同僚からわいせつ行為を受けたうえ、退職を強要され精神的苦痛を被ったとして、航空自衛隊北部航空警戒管制団(司令部・青森県三沢市)の道内基地に勤務する女性空士長(21)が8日、国に対して約1115万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。提訴後会見した空士長の父(48)は「(被害は)あってはならないことで、怒りしかない」と述べた。

 訴状によると、空士長は女子隊員寮で就寝していた06年9月9日午前2時半ごろ、泥酔した男性3曹(32)に内線電話で呼び出され、胸などを触られた。上司に被害を訴えところ、「ここまでこじれたら、自衛隊ではやっていけないんだよ」などと言われたうえ、退職を強要された。自衛隊としての責任の明確化と再発防止を求めている。

 空士長は「私の人権と女性としての尊厳を取り戻すため、国と戦いたい」とのコメントを出した。一方、空士長が勤務する基地の広報担当者は「訴状を受け取っていないのでコメントできない。退職強要の有無については現在、内部調査中」と話した。

 男性3曹のわいせつ行為をめぐっては、空士長は千歳地方警務隊に被害届を提出している。【芳賀竜也】

 2007年5月9日」



(4) 時事ドットコム(2007/05/08-18:29 )

女性自衛隊員が国を提訴=「セクハラ被害で苦痛」-札幌地裁

 北海道内の航空自衛隊施設に勤務する女性隊員が、同僚の男性隊員からセクハラ行為を受けた上、相談した男性上司からも退職を迫られるなどし精神的苦痛を受けたとして、国を相手に慰謝料など約1100万円を求める訴訟を8日、札幌地裁に起こした。

 訴状によると、女性隊員は航空自衛隊の北部航空警戒管制団第四五警戒群(北海道当別町)に勤務していた昨年9月、夜勤中の男性隊員(32)に呼び出され、ボイラー事務室で体を触られるなどのセクハラ被害を受けた。女性隊員は被害を男性上司に相談したが、外出許可を受けられなくなり、退職願を出すよう迫られた。

 航空自衛隊の警務隊は今年2月末、女性隊員の被害届を正式受理した。」





2.訴訟や事件の詳しい内容については、「[AML 13809] FW: [女性自衛官人権訴訟を提起しました」と、「じょんのびblog」さんの「2007年05月10日 ■ わいせつ被害の「空自女性隊員」(21歳)が国を提訴」「レイバーネット:女性自衛官人権裁判~訴状と手記「人権と尊厳取り戻すため国とたたかう」「レイバーネット:人権訴訟を提起した北海道女性自衛官に励ましを」「パワハラ許さない! 現職女性自衛官が国賠提訴」をご覧下さい。


(1) 新聞記事の内容では、はっきりしないのですが、訴状(女性自衛官人権裁判)(PDF)を見ると、これはセクハラといったレベルではなく、強制わいせつ罪というよりも強姦罪にあたる行為です。一部引用しておきます。

 「4時30分頃になり、A3曹は、「(5時にボイラーを動かさなければならないので)5時に起すように」と言って、同室内から外に出る3つドア(食堂に出るドア2か所と建物の外に出るドア1つ)全てに鍵をかけ、照明を消し、仮眠をとるためソファーベッドに横になるようなしぐさをした瞬間に、原告の腕を引っ張り、ソファーベッドに引き込んで押し倒し、腕と肩を押さえつけた。

 原告は、必死に抵抗し、起き上がろうとしたが、A3曹は原告を押さえつけながら上衣を強引に脱がして裸にし、無理やりキスをしたり、胸を触るなどの行為を執拗に行なった。原告は抵抗したが、A3曹は力が強く、かなわなかった。そして、本件基地内にいる交際相手に知られたら困る、早く終われ、といった気持ちも入り乱れ、パニック状態になった。途中から体の力が抜けたような状態になった。

 午前5時になり、A3曹の携帯電話のアラームが鳴った。このとき、A3曹は直ぐに気づかず原告の横で寝ていたようだった。このとき原告は逃げようとしたが、A3曹が脱がせた上衣を体の下に敷いていて取り戻せなかったので、逃げることができなかった。

 気づいたA3曹は、再び原告の上に乗り、下衣も全て脱がせた。その後にA本人も全部服を脱いだ。そして、キスをしたり、胸を触ったり、さらには陰部やお尻にまで触りはじめた。

 そして、原告に対して、「このことは彼氏に黙っているから」「転勤になるまで(当時、A3曹に転勤話があった)おれの相手をしてほしい」「避妊具をもっていないけど、そのままでいいよな」等と言った。原告は、「それだけはやめて」と言い、必死に抵抗し続けた。」



ほかにも、訴状にはかなりひどい書かれています。新聞内容でははっきりしませんが、

<1>航空自衛隊の警務隊は今年2月27日になってやっと、女性隊員の被害届を正式受理し、強制わいせつ罪の嫌疑でA3曹を検察官送致したこと

<2>夜勤中にたびたび泥酔し、花火遊びをし、セクハラ、強制わいせつを行っていたのに、5月に至るまでA3曹は全く処分も配転もなく、それどころか、原告を基地内の異端者、厄介者扱いし、約半年間にわたって、上司、同僚らが二次的、三次的被害を与えたこと(例えば、外出の不許可、行事からの排除、退職強要)

などが書かれています。


強制わいせつ罪の嫌疑でA3曹を検察官送致したというのが事実であれば、ある程度の証拠もあったということになりますから、強制わいせつ(強姦?)の事実は、証拠に基づいて真実であるという推認ができることになります。事実関係も詳しいですし、長期間の嫌がらせの存在は、強制わいせつ事実とその隠蔽を強く推認させる証拠といえると思います。

上司や同僚などから長期間、公然と嫌がらせを受けていたようですから、多数人が分かっていたはずです。そうなると、女性隊員がうそをついているという評価は困難であって、上司による嫌がらせもまた、真実であると考えられます。上司が嫌がらせをした理由は、強制わいせつが明るみに出れば上司の責任問題になるため、それを恐れたためだと思われます。なので、隠蔽工作の一環として、A3曹は全く処分されず、上司や同僚が嫌がらせをしたと推測するのが合理的でしょう。


(2) この事案には、多くの深刻な問題点が含まれています。

<1>夜勤中にたびたび泥酔し、音のする花火遊びをしても見逃されているという唖然とするほど緩みきった組織であること

<2>強制わいせつ・強姦という犯罪行為を行った犯罪者を処分しないという法令遵守意識の乏しい組織であること

<3>犯罪被害者をケアするどころか、犯罪被害者に対して嫌がらせ(パワーハラスメント)を行うという女性差別(憲法14条)意識が蔓延する、人権侵害を助長する腐った組織であること

<4>自衛隊内部の警察組織ともいうべき「警務隊」は被害者の訴えを無視して長期間放置していたのであるから(2月末に受理)、「警務隊」は全く機能しないに等しく、無法地帯を容認する組織であること

<5>性的暴行から半年間にわたり、加害者を処分することなく、被害を相談した上司から逆に退職を強要されるなどの嫌がらせを続け、誰も阻止しようとしていないのだから、組織ぐるみの隠蔽を行う、自浄作用ができない組織であること



自衛隊は、陸上自衛隊下志津駐屯地(千葉県)の2等陸曹(37)の私物パソコンから3月下旬、内部情報(陸自松戸駐屯地内の武器庫の配置図)がインターネット上に流出したり、2等海曹が通達に違反して、エロ画像とともに、「特別防衛秘密」に属するイージス艦の情報を受け取り、自宅パソコンに保存していた問題が発覚しています。自衛隊は、情報管理・秘密保全もろくにできない組織なのです。日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法上、米国から供与された防衛装備の性能などに関するものなど秘匿度が高い情報である「特別防衛秘密」でさえ、漏らしてしまうのですから、呆れるしかありません。


以前、「今日から「防衛省」が発足~日本の防衛政策が転換する可能性も」において、「ものすごく弱い軍隊」などと書いたところ批判的なコメントが多く寄せられました。

しかし、性的な被害を受けて、さらに理不尽にも長期間嫌がらせを受けている女性一人でさえ、擁護し守ることもできないような自衛隊員なのに、どうして外国に対して対抗することができるのでしょうか? しかも、秘密保全も法令遵守意識も乏しく、夜勤中泥酔してても見逃す緩んだ組織で、女性差別や人権侵害を助長する腐った組織で、無法地帯を容認する組織で、自浄作用のない組織といった状態なのですから、異常としか言いようがありません。

こんな腐った組織で腑抜けた隊員ばかりの状態では、国防も十分にできるような組織であるとは到底思えず、やはり「弱い軍隊」といわざるを得ません。こういう組織なら防衛費は激減させてしまってよいでしょう。無意味ですから。

自衛隊は秘密保全とセクハラ防止に力を入れてるそうですが、本気で秘密保全やセクハラ防止に取り組んでいるのか疑問です。巷の一部国民や自民党は憲法9条を改正して、自衛隊を自衛軍として正式に認めたいようですが、秘密保全や法令遵守意識の乏しいという、異常で腐った組織であるという現実を考えれば、無謀すぎる考えのように思います。

今後、自衛隊は、秘密保全や法令遵守ができない組織をいかに改善するのでしょうか? もしできないのであれば、憲法9条の文言どおりに自衛隊は違憲であるとして、ごく一部のみ残して、軍隊としての組織は解体して、災害救助隊のみに変更してしまった方がよいかもしれません。
秘密保全や法令遵守ができない組織であれば、海外派遣した場合、当該外国で、自衛隊員による犯罪行為が続発し国際問題化して日本国の名誉が毀損され、秘密漏洩により自衛隊ばかりか米国軍を危機に陥れかねないからです。  




3.この事件で救いに感じたのは、原告である女性隊員の高い見識です。「[AML 13809] FW: [女性自衛官人権訴訟を提起しました」から、記者会見の声明全文を引用します。

 「訴訟当事者(女性自衛官)の記者会見声明

 本日、私は、自衛隊を相手とする国家賠償請求訴訟を起こしました。

 最初に申し上げたいのですが、加害者には家族があります。今回の事件で、ご家族には何も非はありません。マスコミ関係者の皆様にお願いしたいのは、加害者の家族に迷惑をかけるような報道やインタビューは決して行なわないでほしいということです。私には、加害者のお子さんと同じ年の弟がおります。私はご家族のことを大変心配しております。ですから、ご家族に対する報道は控えるよう重ねてお願い申し上げます。

 私の事件は、民主主義の国において、決して許されないことです。加害者、そして部隊の上司が私に行なった数々の行為は、私の人権や女性としての尊厳を著しく踏みにじるものでした。

 私は、現在21歳です。現職のまま裁判でたたかうことを決意しました。現職で裁判を行なうことがどれだけ難しく、又、どれだけ大変かは理解しているつもりです。私は加害者や上司を許すことができませんでした。被害者に対する陰湿な嫌がらせや、退職に追い込み、被害者が泣き寝入りする現状があってはなりません。
 私は現職のままたたかい、そして勝ちたいと思います。裁判所には、公平な裁判をお願いします。自衛隊には、事実を確認して、一刻も早く私の働く環境を整備することを強く要望します。

 今回、国家賠償請求という裁判を起こすまで大変な苦労をしました。父や北海道合同法律事務所の佐藤弁護士のサポートがあり、裁判を起こすことができました。大変感謝しております。

 私は、通信制大学に通っています。事件後約8ヶ月の間、上司に陰湿な嫌がらせを受け、通信制大学に通わせないと脅されたり、一人孤立させられたりしましたが、つらくなったりした時には勉学に励みました。
 「働きながら学ぶという尊さ 働きながら通教生としての奮闘 働きながら大学生としての勉学 これほど美しく これほどすばらしき人生はない」
 これは、大学の月刊誌の表紙に書いてあった言葉ですが、この言葉に励まされました。

 私は、私の人権と女性としての尊厳を取り戻すため、国とたたかいたいと思います。
 3年前、自衛隊に入隊したころ、私は自衛隊に対する大きな期待と夢を持っていました。今でも私は自衛隊に期待をしております。それは、今後自衛隊が社会常識が通用する普通の組織となり、女性が安心して働ける職場になれるかどうかにかかっていると思います。

 最後に、私が立ち上がることで、同じ体験をされた方に勇気と希望を与えることができればと思います。
 本日は、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございました。

2007年5月8日

原告」


最初に、「加害者には家族があります。今回の事件で、ご家族には何も非はありません。マスコミ関係者の皆様にお願いしたいのは、加害者の家族に迷惑をかけるような報道やインタビューは決して行なわないでほしい」と述べているのです。配慮の行き届いたコメントであり、高い見識を感じます。これほどの人物に対して、上司や同僚は嫌がらせを行うのですから、自衛隊には人を見る目のない者ばかりのようです。

「被害者に対する陰湿な嫌がらせや、退職に追い込み、被害者が泣き寝入りする現状があってはなりません」と述べていますが、なかなかできることではありません。ですが、勇気をもって訴えたことについて、高く評価したいと思います。大の男がよってたかって一人の女性を嫌がらせしても恥じ入ることのないという、腐りきった男性隊員なんかに負けずに、ぜひ嫌がらせに負けずに頑張りとおしてほしいです。

「特急車内強姦「見て見ぬふりを決め込むな」~毎日新聞4月24日付「社説」より」で触れたように、犯罪被害を黙認し、「悪」に立ち向かう気概がなければ、いくら法律を整えたところで、犯罪被害が広がり、犯罪がはびこる結果になりかねません。この原告一人の問題ではないのです。多くの人が原告擁護の意思を表明してほしいと思います。

自衛隊に対する大きな期待と夢を持っていたという原告の意識について、少しでも共感する自衛隊員がいるのであれば、今もなお原告が受けている嫌がらせを止め、加害者に対して厳重な処分を行うよう、声を上げるべきです。それが自衛隊が国民の信頼を取り戻せる唯一の道であると考えます。



<5月12日追記>

asahi.com:マイタウン 北海道(2007年05月09日)にも記事が出ていたので、引用しておきます。

 「「基地で強制わいせつ」/女性自衛官が提訴
2007年05月09日

 航空自衛隊北部航空方面隊の道内基地に所属する女性自衛官(21)が、同僚の男性自衛官(32)から勤務時間中にわいせつ行為を受けたとして8日、国を相手取り、慰謝料など約1115万円の賠償を求めて札幌地裁に提訴した。女性自衛官は上司に相談したのに処分も行われず、逆に自分への嫌がらせが始まったと訴えている。

 訴状によると、06年9月9日未明、女性自衛官が同僚3人と相部屋の寮で寝ていたところ、部屋に男性自衛官から電話がかかってきた。同僚女性をボイラー事務室に呼び出す内容だったが、深夜の電話に抗議しようと自分が出向いた。

 男性自衛官は泥酔しており、体調が悪そうなことから、心配して戻ることができずにいた。無理やりソファに座らされるなどしたあげく、男性自衛官は女性をソファベッドに押し倒し、服を脱がせて無理やり体を触るなどしたという。

 女性自衛官はこのことを上司に相談したが、男性自衛官は処分されず、逆に上司を含む職場の人間から嫌がらせを受けるようになり、翌07年2月には有給休暇の消化と退職を迫られたという。

 この問題をめぐっては、千歳地方警務隊が女性自衛官の被害届を受理し、男性自衛官を強制わいせつ容疑で捜査している。

 女性が所属する基地の広報担当は「正式に訴状を受け取っていないので、コメントできない」としている。」

ネットでは読むことができるとはいえ、全国版にも掲載すべき事件だと思いますが。もっとも、読売新聞は記事にもしていないので、こういうところにも読売新聞の不見識ぶりがでているようです(北海道版は不明)。


<5月15日追記>

読売新聞にも記事があったので追記しておきます。YOMIURI ONLINE「ジョブサーチ」((2007年5月9日 読売新聞)にありました。

 「関係強要を相談「退職迫られた」…女性自衛官が国を提訴

 航空自衛隊の北海道のレーダー基地に勤務する女性自衛官(21)が8日、勤務中だった同僚男性(32)から乱暴されそうになり、上司に相談したところ、逆に退職を促されたなどとして、国を相手取り、慰謝料など約1120万円の支払いを求める訴えを札幌地裁に起こした。

 訴状によると、女性自衛官は昨年9月9日深夜、基地内にある女性宿舎で寝ていて、勤務中の同僚に呼び出され、関係を迫られた。女性は抵抗して逃れる際、腕に打撲を負うなどした。また、被害を上司に相談したが、上司は「ここまでこじれたら、自衛隊ではやっていけない」などと、退職願を渡して署名を迫るなどしたという。

(2007年5月9日 読売新聞)」


確かに、退職強要があるので「ジョブサーチ」欄に記事を押し込む可能です。しかし、性的暴行とさらにはその性的暴行の隠蔽の事実は、犯罪行為と組織的腐敗の問題ですから、社会面で大々的に紹介するに値する記事だと思うのです。読売新聞の人権感覚のなさが伺えます。「関係を迫られた」なんて奥ゆかしく書いていますが、そんな軽いものではなく強制わいせつ又は強姦未遂という事実を明確にすべきです。



<5月30日追記>

この事件の続報です。どうやら「赤旗」2007年5月29日(火)だけのようですが。

 「自衛隊内セクハラ 処分は「停職一日」 紙議員 人権侵害に厳正対処を

--------------------------------------------------------------------------------

 現職女性自衛官(21)が今月八日に国を相手に損害賠償を求めた裁判にまで発展した自衛隊でのセクハラ・わいせつ暴行問題が、二十八日の参院決算委員会でとりあげられ、防衛省が自衛隊内のセクハラ加害者にたいし「停職一日」など、甘い処分ですませている不適切な実態が明らかになりました。日本共産党の紙智子参院議員がとりあげたもので、「重大な人権侵害だという認識がなさすぎる。他省庁なみの厳正な処分を」と迫りました。久間章生防衛相は「(停職)一日でも重い。世界が違う」などと答弁し、わいせつ行為を「人権侵害」だと断言しませんでした。

 紙氏は、防衛庁(当時)が一九九八年に自衛隊や防衛大学校などでおこなったセクハラアンケート調査結果を示し、「『性的関係の強要』を受けたことがあると答えた女性が18・7%、『(性的)暴行(未遂を含む)』も7・4%にのぼる。女性自衛官一万人にあてはめると、千八百人と七百四十人にもなり、重大な実態」と、上官によるセクハラの常態化を指摘しました。

 紙氏は、酒を飲んだ上官の曹長にキスをされるなどのセクハラを受けた女性が精神的苦痛で一カ月入院し、その後退職した事件で、加害者は停職一日、上司は注意処分で済まされた事例などをあげ、他省庁と比べてきわめて甘い処分であることを批判しました。

 与野党の議員からも「甘い、甘い」とやじが飛びかい、紙氏は「大臣のそういう認識は、被害者の立場に立っていない」と批判しました。

 そのうえで、五月に札幌地裁にセクハラとその後の上司の人権侵害を提訴した女性自衛官に対し、上官が外出許可を出さなかったり、退職を強要したりしている実態を告発、実態調査と人権無視の是正を求めました。

 久間防衛相は「少なくともいやがらせは断じてあってはならない」と答弁しました。」



強制わいせつ(強姦に近い)行為まで行った加害者にたいし「停職一日」とは、非常に軽い処分だと思う。ますます自衛隊は無法地帯とということが明らかになったし、自浄作用がないことも明白になりました。

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