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2007/03/24 [Sat] 15:21:14 » E d i t
タレント・向井亜紀さんと、夫で元プロレスラー・高田延彦さんが代理出産を依頼してアメリカで生まれた双子について、東京高裁が東京・品川区に出生届の受理を命じていた問題で、最高裁は23日、として高裁決定を破棄し、向井さん夫妻の訴えを退けました。これにより、双子の出生届は受理されないことが確定しました(日本テレNEWS24<3/23 17:37>)。大変残念な結果になりましたが、この報道記事を紹介したいと思います。なお、<追記>で、判決文を引用しておきます。(追記:4.の部分のほか、所々追記しました。)(3月29日追記:米本氏のコメントへの批判につき追記しました)(4月2日追記:最高裁へのコメント修正)

その前に、原審である東京高裁の判断が妥当であったことから、最高裁でも維持されるのではないかとの見通しを書いていましたが、異なってしまいました。大変申し訳ありませんでした。



1.報道記事を幾つか。

(1) TBSニュース(2007年03月23日16:52)

 「向井さん代理出産、出生届不受理確定

 タレントの向井亜紀さん夫妻の代理出産をめぐる裁判で、最高裁は向井さん側の訴えを退ける決定をしました。これによって、出生届の不受理が確定しました。

 この問題は向井亜紀さん夫妻がアメリカ人女性による代理出産で生まれた双子の男児について、3年前、品川区が出生届を受理しなかったものです。

 双子の出生をめぐっては、アメリカ・ネバダ州の裁判所が親子関係を認める確定判決を出したことから、東京高裁が品川区に出生届を受理するよう命令、これに対し品川区が最高裁へ許可抗告していました。

 23日、最高裁は「民法が認めていない親子関係の成立を認める外国の裁判は効力を有しない」とした上で、代理出産について「現在の法律では、子の母は妊娠し出産した女性と解釈せざるを得ず、卵子を提供した女性との間で母子関係の成立を認めることはできない」と初めて判断。出生届を受理するよう命じた東京高裁の決定を破棄しました。これによって、出生届の不受理が確定しました。(23日16:52)」



(2) 朝日新聞平成19年3月23日付朝刊1面

 「代理出産、親子関係認めず 最高裁、向井亜紀さん問題で
2007年03月23日21時40分

 タレントの向井亜紀さん(42)と元プロレスラーの高田延彦さん(44)夫妻が米国の女性に代理出産を依頼して生まれた双子の男児(3)について、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は23日、夫妻との親子関係を認めない決定を出した。第二小法廷は「自分の卵子を提供した場合でも、今の民法では母子関係の成立は認められない」との一般判断を初めて示した。向井さん側にはこれ以上不服を申し立てる手段はなく、出生届の不受理が確定した。

 第二小法廷は「代理出産は公知の事実で、(明治時代に制定された)民法の想定していない事態だ」と指摘。「遺伝的なつながりのある子を持ちたいという真摯(しんし)な希望と、他の女性に出産を依頼することについての社会一般の倫理的感情を踏まえ、立法による速やかな対応が強く望まれる」と述べて、法整備を急ぐよう国会に異例の注文をつけた。

 夫妻は双子の出生後、米国ネバダ州の裁判所で親子関係を確定する判断を得ていた。昨年9月の東京高裁決定は、外国裁判所の確定判決の効力が承認されるとした民事訴訟法の規定をもとに、親子関係を認めた。

 これに対し、第二小法廷は「実親子関係は身分関係の中で最も基本的なもの。基準は一義的に明確でなければならない」と指摘。「民法が定める場合に限って実親子関係を認める」と厳格な解釈を示した。

 その上で、今の日本の民法では認められないのに、実の親子関係を認めたネバダ州裁判所の判断は「我が国の法秩序の基本原則、基本理念と相いれず、公の秩序に反する」と述べ、東京都品川区に出生届を受理するよう命じた東京高裁決定を覆した。4裁判官全員一致の結論だった。

 向井さんは00年に子宮摘出手術を受けた。高田さんとの受精卵を米国人女性に移植し、出産してもらう代理出産で、03年に双子が誕生。品川区は法務省の意向も踏まえ双子の出生届を受理しなかった。双子は現在、米国籍で、在留資格を取って日本で暮らしている。

 夫妻は処分取り消しを東京家裁に申し立てたが05年11月に却下され即時抗告。06年9月の東京高裁決定は一審の審判を取り消して、出生届の受理を命じた。その後、決定を不服とした品川区が最高裁に抗告していた。」



朝日新聞平成19年3月23日付朝刊1面

《解説》実態を重視、異例の言及

 「子を持ちたい」という切実な気持ちに理解は示しつつ、身分法の秩序を重視――。向井亜紀さんの代理出産を巡る最高裁決定は、親子関係は個別ケースごとに判断すべきではないという姿勢で、母子関係を否定した。ただし、この決定は、代理出産の是非そのものに踏み込んだものではない。代理出産が今後も続くとみられる実態を重視し、親子法制の整備を促す異例の言及もあった。

 米国で代理出産を依頼した夫婦の多くは、米国で依頼夫婦を親とする出生証明書を得て、帰国後、そのまま実子として届け出ているという。こうした子どもは、少なくとも100人を超える。

 だが、向井さんは代理出産の事実を公表していたため、法務省から「待った」をかけられた。

 代理出産は、子宮を失った女性にとっては唯一の子どもを得る方法だ。ただ、第三者の体を使わざるを得ず、多くの国で、代理出産は禁止されている。米国での代理出産には金銭が介在し向井さんが利用したネバダ州の業者では、夫婦の負担は平均1500万円にも上るという。

 厚生労働相らの審議依頼を受け、日本学術会議は1月中旬から、代理出産の是非についての議論を始め、年内にも結論を出すという。国内での実施の是非とともに、海外のあっせん業者の利用についても、一定の見解を示す必要があるだろう。

 向井さん夫婦には、実の親子と同様に戸籍の父母欄に氏名が記載される特別養子縁組制度を利用する道がある。だが、個別対応ではなく、時代に追いつけるような早期の法整備が望まれる。(岡崎朋子、大島大輔)」




(3) 読売新聞(2007年3月23日21時45分)

 「向井亜紀さんの双子男児、出生届受理を認めず…最高裁

 タレントの向井亜紀さん(42)夫妻が米国の女性に代理出産を依頼して生まれた双子の男児(3)について、夫妻を両親とする出生届けを東京都品川区が受理しなかったことの是非が問われた裁判で、最高裁第2小法廷は23日、受理を区に命じた東京高裁決定を破棄し、出生届受理は認められないとする決定をした。

 古田佑紀裁判長は「現行の民法では、出生した子の母は懐胎・出産した女性と解さざるを得ず、代理出産で卵子を提供した女性との間に母子関係は認められない」とする初判断を示した。向井さん夫妻側の敗訴が確定した。

 同小法廷の古田、津野修、今井功、中川了滋の4裁判官全員一致の結論。代理出産を巡っては、学会などが禁止方針を打ち出す一方、国内の医師が妻の母親や妹に代理出産させたケースを公表するなど、法制度上のルールが定まっていない。

 決定は、「代理出産という民法の想定していない事態が生じており、立法による速やかな対応が強く望まれる」と指摘した。

 決定によると、向井さんは2000年11月、子宮けいがんの治療のため子宮を摘出した後、米国人女性と代理出産の契約を結び、夫妻の受精卵を移植。米国人女性は03年11月に双子を出産し、ネバダ州地裁は双子を夫妻の子と認めた。

 最高裁決定は、実親子関係について、「最も基本的な身分関係で、子の福祉にも重大な影響を及ぼす。明確な基準で一律に決めるべきだ」と指摘。民法の解釈や判例から、「母子関係は出産という客観的事実により成立する」との基本原則を示した。

 そのうえで、「米国裁判の結果は、日本の法秩序の基本原則と相容れず、公秩序に反する」として、実親子関係を認めたネバダ州地裁の判断は国内では効力を持たないと結論づけた。

 古田裁判長と津野裁判官は補足意見で、「代理出産が行われている国では、代理出産した女性が引き渡しを拒絶したり、依頼者が引き取りを拒否するなど様々な問題が発生している」と指摘し、「何ら法制度が整備されていない状況では、卵子を提供した女性を母とするのに躊躇(ちゅうちょ)せざるをえない」と述べた。

 また今井裁判官は、向井さん夫妻のケースについて、「実親子関係を認めることが子の福祉にかなうということが出来るかもしれない」としながらも、「本件で親子関係を認めれば、実施の当否について議論がある代理出産を、結果的に追認することになり疑問だ」と述べた。

 双子は現在、米国籍。今後、日本国籍を取得するには、夫が非嫡出子として認知するか、養子縁組などをした上で帰化させることが必要となる。

 向井さん夫妻は、品川区に出生届けを提出したが、受理されなかったため家事審判を申し立てた。東京家裁は申し立てを退けたが、東京高裁は昨年9月、「公序良俗に反しておらず、子の福祉にもかなっている」として、出生届を受理するよう命じたため、同区側が最高裁に許可抗告していた。

(2007年3月23日21時45分 読売新聞)」


「夫が非嫡出子として認知する」とありますが、果たして認知可能なのでしょうか? この決定によって双子は代理母夫婦の嫡出子となるでしょうし、そうなると日本法の解釈では他人の嫡出子は認知できないので。もちろん、国際的な非嫡出子の親子関係の成立の問題でもあります。「養子縁組」も国際的な養子縁組となるので、そう簡単にはいきません。本来は。


(4) 毎日新聞(2007年3月23日 16時37分 (最終更新時間 3月23日 19時33分))

 「代理出産:向井亜紀さんの双子、最高裁が実子とは認めず

 タレントの向井亜紀さん(42)と元プロレスラーの高田延彦さん(44)夫妻が、米国での代理出産でもうけた双子の男児(3)の出生届を受理するよう東京都品川区に求めた家事審判で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は23日、受理を命じた東京高裁決定を破棄し、申し立てを退けた。出生届の不受理が確定した。決定は「現行民法の解釈としては、女性が出産していなければ卵子を提供した場合でも法的な母子関係は認められない」との初判断を示した。

 決定は4裁判官全員一致の意見。代理出産の適否には言及せず「今後も民法が想定していない事態が生じることが予想され、立法による速やかな対応が強く望まれる」と異例の言及をした。

 夫の精子と妻以外の女性の卵子を使った「代理母」のケースでは、最高裁が05年に法的な実の親子関係を認めない決定を出していた。今回は夫妻の精子と卵子を使う「借り腹」と呼ばれる方法で、判断が異なる可能性もあったが、いずれも認められないことになった。

 夫妻は米国で代理出産を試み、03年11月に双子が生まれた。米国ネバダ州の裁判所は夫妻を法的な実の親と認めており、審判では、この裁判の効力が日本で認められるかが争点となった。

 第2小法廷は「日本の法秩序の基本原則や基本理念と相いれない外国判決は公の秩序に反して無効」とした97年判例を踏まえ、ネバダ州裁判の効力を検討。「民法が定める場合に限って親子関係を認めるのが法の趣旨」とした上で「民法が認めていない場合に親子関係の成立を認める外国の裁判は公の秩序に反する」との判断を示した。

 その上で「出産した女性が母親」とした62年判例を引用。「親子関係は公益と子の福祉に深くかかわるため、一義的で明確な基準により決められるべきだが、民法には子供を出産していない女性を母と認めるような規定がなく、母子関係は認められない」と述べ、効力を否定した。

 双子は「保護者同居人が日本人」という在留資格を得て日本で夫妻に育てられている。実の親子関係に近い「特別養子縁組」が認められるなどすれば、日常生活に大きな支障はないとみられる。【木戸哲】

毎日新聞 2007年3月23日 16時37分 (最終更新時間 3月23日 19時33分)」




これらの記事を読むと大体分かると思いますが、この最高裁決定のポイントとしては、次の5点が重要です。

(1) 外国判決の承認(民事訴訟法118条)の問題として処理した点については、東京高裁決定の判断を認めた。


外国で代理出産を行い外国裁判所の判決がある場合、大阪高裁平成17年5月20日決定は、法例17条1項(法適用通則法28条1項)により決定された準拠法によって嫡出親子関係を判断するという手法で判断していました(「代理出産(代理母)による法律関係~大阪高裁平成17年5月20日決定全文(50代夫婦の双子代理出産事件)」参照)。

このような判断手法は到底取りえないはずですが、日本学術会議の「生殖補助医療の在り方検討委員会」の構成員である、佐藤やよひ・関西大学教授は、大阪高裁決定の判断手法の方が妥当であるという唖然とするような主張していました(国際私法判例百選[新法対応補正版]123頁)。

しかし、最高裁決定は、大阪高裁決定の判断手法について言及することなく、原審の判断を維持し、外国判決の承認の問題として処理しました。極めて妥当だと思います。


(2) 「民法が定める場合に限って親子関係を認めるのが法の趣旨」とした上で「民法が認めていない場合に親子関係の成立を認める外国の裁判は、日本の法秩序の基本理念に反するので民事訴訟法118条の「公の秩序」に反する」との判断を示した。


この判断は、国際民事訴訟法の基本的な考え方からすると、極めて違和感があります。

外国法と日本法とは異なるのは当然なのですから、渉外的な法律関係では、日本法に異質な外国法が入り込むのは当然と考えるのが、国際私法・国際人事訴訟法の基本的な考え方です。しかし、この判決からすると、親子関係成立に関する外国判決は、およそ日本法に反するものは認めないことになってしまい、国際私法・国際民事訴訟法の基本的な考え方に反するのです。

また、民事訴訟法118条3号の「公序則」は、例外的性質の規定ですから、その発動は慎重にされるべきと解されています(山田鐐一「国際私法」128頁)。日本法上の代理出産の肯否は議論中であって代理出産の禁止規定がなく、母子関係を定める明文規定もなく、最高裁も代理出産の肯否は立法政策なのです。そうなると、およそ日本法上、「公序」に反しないのですから、公序の適用は例外的であるべきという基本的な考え方に反するのです。
しかし、最高裁は、 「基本理念」を突如として持ち出して、118条の「公序」に反するとしてしまうのですから、驚きの展開といわざるを得ません。

しかも、この最高裁決定は、親子関係は個別ケースごとに判断すべきではないという姿勢で、母子関係を否定したのです。公序を判断する場合には、<1>外国判決を承認・執行した場合に内国でもたらされる結果の異常性・重大性、<2>事案と内国の牽連性の強さ、の両者を衡量して行うとされています(本間=中野=酒井「国際民事手続法」(2005年、有斐閣)191頁)。 このような公序の要件は、個別ケースごとで判断するものことを示すものですが、それは外国判決尊重という民事訴訟法118条の趣旨を没却しないためです。
そうなると、個別ケースごとの判断を否定する最高裁決定は、外国判決尊重という民事訴訟法118条の趣旨に反するのです。



(3) 現行民法の解釈では、その子を懐胎、出産していない女性との間に母子関係を認めることはできないとした。


最高裁決定は、かなり苦労してこの結論を導いています。というのは、日本法上、母子関係の成立について定めた規定がないことを判示したたように、明文上代理出産による母子関係を否定できません。また、実親子関係の法制は、血縁上の親子関係を基本としているとまで判示しているのです。母子関係を定めた明文もなく、血縁主義を採用しているなら、誰が出産しようと、血縁関係がある以上、代理出産による母子関係が認めてよいというのが論理的です。特に、母子関係を認めることは子の利益につながります。

ところが、素直な論理を捨てて、結局は、制定当時予想していないこと、明確な基準によるべきという理由で、代理出産による母子関係を否定してしまいました。驚きの論理展開です。

しかし、制定当時予想していない問題だからといって否定していたら、殆どの問題点を否定することになってしまいます。それに、DNA鑑定で母子関係も明確に判断できるのですから、代理出産による母子関係を認めても、明確な基準といえるでしょう。「明確な基準によるべき」というのは、結局は、「代理出産を認める規定がないから」ということを言い換えたにすぎません。

そうなると、最高裁は、制定当時予想していない、代理出産を認める規定がないから、代理出産による母子関係を否定しただけということになります。


東京高裁決定は、具体的に双子を養育監護する者は、向井高田夫婦しかいないことから、子の福祉を図るため、母子関係を認めたのです。子に対する援助を行う法律上の親を確保することが、親子法制の出発点です(二宮「家族法」156頁)。このような親子法制に忠実な解釈をしたのが、東京高裁決定だったのですが、最高裁は、親子法制に反するような解釈を行ったのです(4月2日追記)。


(4) 代理出産について公序良俗(民法90条)違反とはせず、代理出産の是非については言及しなかった。


民法90条違反という判断を示さなかった点は意義が大きいと思います。代理出産について、民法90条違反としてしまったら、立法による対応としては禁止する方向性を示すことになってしまったからです。
これで、立法政策としては代理出産が可能になりました。


(5) 代理出産の是非には言及せず「今後も民法が想定していない事態が生じることが予想され、立法による速やかな対応が強く望まれる」と異例の言及をした。


代理出産の是非・対応は立法政策としたのですから、代理出産を肯定することも可能になりました。

この最高裁決定は、かなり立法判断について重視すべき要素を示しています。それは、

「この問題に関しては,医学的な観点からの問題,関係者間に生ずることが予想される問題,生まれてくる子の福祉などの諸問題につき,遺伝的なつながりのある子を持ちたいとする真しな希望及び他の女性に出産を依頼することについての社会一般の倫理的感情を踏まえて,医療法制,親子法制の両面にわたる検討が必要になる」

と言う点です。

特に特出すべき点は、代理出産を希望する者への配慮を重視している点です。決定文では、「女性が自己の卵子により遺伝的なつながりのある子を持ちたいという強い気持ちから」と1度触れただけでなく、その後も、「遺伝的なつながりのある子を持ちたいとする真しな希望……を踏まえて」立法してほしいと、2度も遺伝的なつながりのある子を持ちたい気持ちの尊重を図るべきことを求めています。
そうなると、代理出産希望者への配慮が法整備の必要条件となっているのですから、この最高裁決定によって、立法政策上、代理出産を全部否定することは困難となったと考えます。

最高裁決定は、「立法による速やかによる対応が強く望まれる」と判示していますが、日本学術会議の決定は1年後ですから、速やかな立法はあり得ません。早期の立法ができないと分かっているはずなのに、「速やかな対応」を望むなんて無意味です。結局は、立法に委ねたとして判断を放り投げただけで、最高裁は現状維持をしただけです。

この決定によって、もはや誰も代理出産を公言する人はいなくなり、多くの夫婦が密かに外国で代理出産を実施することが決定的となりました。最高裁は、この決定によって、秘密裏の代理出産を促すとともに、立法に委ねてしまうという、無責任な態度を示したのです。





2.この判決に対する向井さんと関係者のコメントを幾つか。

(1) 毎日新聞 2007年3月23日 20時33分 (最終更新時間 3月23日 20時41分))

 「代理出産:向井さんブログに心情「気を抜くわけには…」 

 「もう少し勉強してから正式なコメントをしたい」。最高裁が代理出産の双子について「実の母とは認められない」との決定を出した23日、向井亜紀さん(42)は自身のブログにこう記した。同日の記者会見を見送った向井さん。「最高裁では保守的な決定が下されるだろうと、実は予想していました」としつつも「私の感想が生殖補助医療の法律に影響を与える可能性を考えると、ここで気を抜くわけにはいきません」と気丈に記した。

 また、直前に子供の幼児教室の卒園式があったことを明かし、「昨日、この決定が出ていたらと思うと、…ゾッとします」と心情を吐露した。

 向井さんは昨年9月29日、東京都品川区に出生届の受理を命じた東京高裁決定をファクスで受け取った際は、ブログで「今日、本当に本当に嬉(うれ)しいことが起こりました。判決文を読んでいると、代理母に対する温かい視線が感じられ、このA4用紙43枚のFAX用紙だけでも、宝物にして棺桶まで持って行きたい気持ちです」と喜びを表現。激励が殺到した翌日のブログでも「孤独な旅ではなく、歩き出す勇気をいただきました」と書いていた。

 また昨年10月10日の記者会見で「成長した子どもに『なぜ日本は受け入れてくれなかったの』と尋ねられたとき答えられる親になりたいと思い、裁判をおこしました。子どもの幸せを考えて、最高裁に判断を望みたい」と話していた。【森禎行】

毎日新聞 2007年3月23日 20時33分 (最終更新時間 3月23日 20時41分)」



(2) 朝日新聞平成19年3月24日付朝刊39面

 「「ここで気を抜くわけにいかない」 向井さん、ブログで
2007年03月23日20時48分

 タレントの向井亜紀さん(42)は23日夜、翌朝出演する番組の打ち合わせのため、大阪市北区の朝日放送本社に入った。最高裁決定を知ったのは午後3時半ごろ、弁護士からの電話連絡だったという。

 同局の前には報道陣が詰めかけていたが、コメントは出さなかった。

 「コメントするなら、夫婦そろってしたい」と説明しているという。

 同じ夜。インターネットの「向井亜紀ブログ」に「決定が出ました」と題する文が載った。

 大阪へ向かう飛行機の中で書いた、という。

 予期していた、という以上の心境には触れていない。「もう少しガチッと勉強をしてから、正式なコメントをしたい」と、理由を記した。

 「数少ない代理出産経験者のリアルな感想として、しっかり言葉を選んでお話しした方がいいはずです」

 文中で、気丈な様子も見せている。「私の感想が、これから制定されていく生殖補助医療に関する法律に、1ミリでも影響を与える可能性を考えると、ここで気を抜くわけにはいきません」

 来週発売される新著の題は「家族未満」だと紹介し、こう付け加えた。

 「“虫の知らせ”でしょうか」 」



(3) 時事ドットコム(2007/03/23-19:43)

 「「誰が親になるのか」と代理出産コーディネーター=高田さん事務所「夫妻は混乱」

 「誰が親になるのか。理解できない」。向井亜紀さんの代理出産をコーディネートした代理母出産情報センター代表の鷲見侑紀さんは23日、最高裁の判断について、「どうして認めてくれないのか」と怒りをあらわにした。

 鷲見さんによると、代理出産した米国女性には自分の子供もいて、「向井さんに代わって生んだだけだ」と話している。これまでにトラブルは起きていない。

 女性の出産時には、向井さんと夫の高田延彦さんが寝ずに看病。それからの育児にも夫妻は一生懸命に取り組んでいるという。

 鷲見さんは「DNA鑑定でも夫妻の子供であることがはっきりしているのに、彼らが親でなければ誰が親になるのか」と指摘。「日本では生殖医療技術がいくら進歩しても、こういった取り残された問題を解決しなければ意味がない」と批判した。

 高田さんの所属事務所関係者によると、夫妻は最高裁の判断後、落ち着かず混乱しているという。関係者は「しばらくは(取材などの)対応はできないと思う」と話した。 」


向井・高田夫妻にとっては落胆する結果になっただけでなく、今まで、そしてこれから代理出産を希望する夫婦の希望を断ち切ってしまったのですから、大変残念な結果です。落胆していても、ブログの更新や記者会見をせざるを得ないのでしょう。向井・高田夫妻の負担は大変なものがあると感じています。

この決定からすると、法律上、出産した女性が母と判断されました。しかし、米国にいて養育できない女性を母と判断して何の意味があるのでしょうか? 鷲見さんが「DNA鑑定でも夫妻の子供であることがはっきりしているのに、彼らが親でなければ誰が親になるのか」と指摘して、憤るのは当然でしょう。

民法772条における「離婚後300日規定」の問題では、DNA鑑定によって父子関係が認められるならば、法律上の父子関係を認めてよいという立法試案が出てきているのです。そうであれば、父子関係と同様に、母子関係においてもDNA鑑定で母子関係があれば、母子関係を認めることが公平です。
今後の立法動向を踏まえると、血縁よりも出産という事実を重視する最高裁の理屈は、すぐに破綻しそうな理屈になってしまっているのです。




3.識者のコメント。

(1) 朝日新聞平成19年3月24日付朝刊39面

 「◇新しい問題、古い理屈で判断――棚村政行・早大大学院法務研究科教授(家族法)の話

 夫妻との実親子関係を認めたネバダ州裁判所の裁判は公の秩序に反し無効、とした最高裁決定は疑問だ。日本には、代理出産の是非に関する法律すらないのに、外国裁判を尊重しないのはおかしい。しかも、ネバダ州は当事者の意思確認など厳格なルールの下で代理出産を認めている。民法が想定しない新しい問題を、「基本理念」という旧態依然とした理屈で判断してしまった。大人のやったことを子どもにしわ寄せすべきではなかった。


◇最終審の判断として妥当だ――米本昌平・科学技術文明研究所長の話

 決定そのものは、最終審の判断として妥当なものだと思う。代理出産は技術的にも、海外に行くという点でも手続き的にもきわどく、その上、自分の子どもとして法的に認めてほしいといっても難しいだろう。ただ、決定は立法府の不作為も叱責(しっせき)している。昨年あった別の裁判の最高裁判決でも、生殖補助医療で生まれた子に関する法整備を求めている。今必要なのは、この問題全体を公平かつバランスよく、そして社会に速やかに描いていくことだ。」



棚村教授は、

「夫妻との実親子関係を認めたネバダ州裁判所の裁判は公の秩序に反し無効、とした最高裁決定は疑問だ。日本には、代理出産の是非に関する法律すらないのに、外国裁判を尊重しないのはおかしい。」

としています。最高裁は、代理出産は民法90条違反とせずに、代理出産についての立法もないに、外国判決を尊重しなかったのです。民事訴訟法118条の存在意義を喪失させるような判断でした。棚村教授は、そのおかしさを端的に指摘してます。

米本昌平・科学技術文明研究所長は、この最高裁決定の論理がよく分からなかったようです。最高裁決定の論理についてほとんど触れていないのですから。
「代理出産は技術的にも、海外に行くという点でも手続き的にもきわどく、その上、自分の子どもとして法的に認めてほしいといっても難しい」という論理はよく分かりません。代理出産はもはや技術的には問題視するほどのことではありません。また、臓器移植を例に出すまでもなく、海外で実施することは珍しいことではなく、外国で判決を得れば外国判決の承認の問題になるだけです。手続き的にどこがきわどいのか、とても理解できません。

<3月29日追記>

 「委員の一人、久具宏司(くぐこうじ)東大講師(産婦人科)は、「代理出産の技術は確立しており、患者からの需要もある。医療現場では患者の同意があれば実施を容認する意見もある。(禁止か容認か)早く方向付けをしてほしい」と全国の医師の思いを代弁する。」(読売新聞(2007年1月19日): 「[解説]不妊治療のルール作り」

米本氏は、代理出産の技術が確立していることを知らないで発言しているのですから、全く意味のないコメントです。




4.この最高裁決定でも触れているように、「日本の実親子関係に関する現行法制は、血縁上の親子関係を基礎に置くもの」です。要するに、血縁関係で身分関係が決定するのが日本民法の基本原則なのです。
今回の決定は、夫婦との間に血縁関係があるにも関わらず、実親子関係を否定したのですから、日本民法の基本原則に反する結論を認めるという、あまりにも奇妙奇天烈な結論を採用したことになりました。


(1) 注意しておくべきことは、この決定は外国判決の承認の問題にとどまるということです。要するに、代理母依頼者を法律上の母とした外国判決を認めないとしただけであって、日本法上、代理出産を否定したわけでも肯定したわけでもないことです。代理出産の肯否は、立法政策であるとしたのです。

これで代理出産問題の解決については、立法を待つしかないことになりました。肯定しようか否定しようが、これからは外国で秘密裏に代理出産を行う人が増加するだけです。こういった判例が出た以上、実子とならない日本ではなく外国で実施する夫婦が増えるのですから、外国の業者にとっては大喜びの判決となりました。

これで日本から代理出産を希望する者が増えて、より稼ぐことができる。米国の裁判所は、米国民の利益や国益を考えて代理出産を肯定したのに、日本の最高裁は愚かなもんだ。

と。


(2) 補足意見についても触れておきます。

 「本件において,相手方らが本件子らを自らの子として養育したいという希望は尊重されるべきであり,そのためには法的に親子関係が成立することが重要なところ,現行法においても,Aらが,自らが親として養育する意思がなく,相手方らを親とすることに同意する旨を,外国の裁判所ではあっても裁判所に対し明確に表明しているなどの事情を考慮すれば,特別養子縁組を成立させる余地は十分にある」(古田補足意見)


特別養子縁組が認められる可能性があること自体は、この判決で指摘されるまでもないことです。問題なのは、これが国際的な養子縁組の問題(子供は、米国籍であり、最高裁決定によって米国夫妻の子供)だということです。国際的な養子縁組については、縁組当時における養親となるべき者の本国法とともに、養子となる者の本国法によればその者若しくは第三者の承諾若しくは同意又は公的機関の許可その他の処分があることが養子縁組の成立の要件であるときは、その要件をも備えなければならない」(法の適用に関する通則法31条、法例20条1項)。

そうなると、日本法とともに「養子となる者の本国法上の要件」が必要です。米国では各州法があり(不統一法国)、本国法とは、米国法ではなく、何処かの州法となるのです。なので、養子となる子の本国がどこの洲なのか決定し、その州法上の要件が必要になります。

古田補足意見では、「Aらが,自らが親として養育する意思がなく,相手方らを親とすることに同意する旨を,外国の裁判所ではあっても裁判所に対し明確に表明しているなどの事情を考慮」という判断をしていますが、その外国の裁判所の表明が、子供に適用されるべき州の裁判所とは限らないのです。それに、その外国の裁判所の表明は実母という認定であって、養親としての判断ではありません。どの国も親子関係の認定と養親子関係の認定とは別個の手続なのですから、外国の裁判所の表明があるからといって、養親子関係成立のための要件を満たすといえないのです。古田補足意見は、国際私法の理解に欠けているように思えるのです。

もっとも、古田補足意見のおかげで、国際的な養子縁組の正しい法適用なんか無視して、特別養子縁組が認められることが決定的になったといえるでしょう。親子関係を肯定できること自体は良いとしても、ろくに法解釈ができない日本(の最高裁)は法治国家なのだろうかと呆れてしまいます。


「向井さん夫妻のケースについて、「実親子関係を認めることが子の福祉にかなうということが出来るかもしれない」としながらも、「本件で親子関係を認めれば、実施の当否について議論がある代理出産を、結果的に追認することになり疑問だ」と述べた。」(今井補足意見)


これは外国判決の承認の問題なので、個別ケースに応じて判断するというのが国際民事訴訟法の考え方です。ですから、このケースで母子関係を認めたとしても、「実施の当否について議論がある代理出産を、結果的に追認すること」にはなりません。国際民事訴訟法に対する無理解が窺えます。


(3) 最高裁決定と補足意見を読むと、最高裁判事が国際民事訴訟法や国際私法について、よく理解できていないように感じます。この決定と補足意見を読んでいたら、国際民事訴訟法や国際私法の大家であった澤木敬郎・元立教大学教授が、「国際私法の理解に欠ける裁判官がいて困ります」と嘆いていたことを思い出しました。

澤木敬郎・元立教大学教授とともに平成元年の法例改正に尽力した、原審の裁判官である南判事も、この最高裁決定を読んで、澤木敬郎・元立教大学教授を思い出しながら、嘆いているに違いありません。

日本民法の基本原則に反することさえ認めてしまうのですから、国際民事訴訟法や国際私法が正しく理解される日はなかなか来ないようです。




<追記>

最高裁平成19年3月23日決定

事件番号:平成18(許)47
事件名:市町村長の処分に対する不服申立て却下審判に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
裁判年月日:平成19年03月23日
法廷名:最高裁判所第二小法廷
裁判種別:決定
結果:破棄自判
判例集巻・号・頁:現在未定

原審裁判所名:東京高等裁判所
原審事件番号:平成18(ラ)27
原審裁判年月日:平成18年09月29日

判示事項
裁判要旨 1 民法が実親子関係を認めていない者の間にその成立を認める内容の外国裁判所の裁判は,民訴法118条3号にいう公の秩序に反するものとして,我が国において効力を有しない
2 女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産した場合における出生した子の母は,現行民法の解釈としては,その子を懐胎し出産した女性と解さざるを得ず,卵子を提供した女性との間で母子関係の成立を認めることはできない
3 代理出産という民法の想定していない事態が現実に生じている以上,代理出産について法制度としてどう取り扱うかに関しては,医学的な観点からの問題,関係者間に生ずることが予想される問題,生まれてくる子の福祉などの諸問題につき,医療法制,親子法制の両面にわたる検討が必要であり,立法による速やかな対応が強く望まれる



主文

原決定を破棄し,原々決定に対する相手方らの抗告を棄却する。
当審における抗告費用は相手方らの負担とする。


理由

 抗告代理人都築政則ほかの抗告理由について

 1 本件は,日本人夫婦である相手方らが,相手方X1の精子と同X2の卵子を用いた生殖補助医療により米国ネバダ州在住の米国人女性が懐胎し出産した双子の子ら(以下「本件子ら」という。)について,抗告人に対し,相手方らを父母とする嫡出子としての出生届(以下「本件出生届」という。)を提出したところ,抗告人は,相手方X2による分娩(出産)の事実が認められず,相手方らと本件子らとの間に嫡出親子関係が認められないことを理由として本件出生届を受理しない旨の処分をし,これに対し,相手方らが,戸籍法118条に基づき,本件出生届の受理を命ずることを申し立てた事案である(以下,この申立てを「本件申立て」という。)。

 2 記録によれば,本件の経緯の概要は,次のとおりである。

 (1) 相手方X1と同X2は,平成6年▲月▲日に婚姻した夫婦である。

 (2) 相手方X2は,平成12年▲月▲日,子宮頸部がんの治療のため,子宮摘出及び骨盤内リンパ節剥離手術を受けた。この際,相手方X2は,将来自己の卵子を用いた生殖補助医療により他の女性に子を懐胎し出産してもらう,いわゆる代理出産の方法により相手方らの遺伝子を受け継ぐ子を得ることも考え,手術後の放射線療法による損傷を避けるため,自己の卵巣を骨盤の外に移して温存した。

 相手方らは,平成14年に,米国在住の夫婦との間で代理出産契約を締結し,同国の病院において2度にわたり代理出産を試みたが,いずれも成功しなかった。

 (3) 相手方らは,平成15年に米国ネバダ州在住の女性A(以下「A」という。)による代理出産を試みることとなり,Cセンターにおいて,同年▲月▲日,相手方X2の卵巣から採取した卵子に,相手方X1の精子を人工的に受精させ,同年▲月▲日,その中から2個の受精卵を,Aの子宮に移植した。

 同年5月6日,相手方らは,A及びその夫であるB夫妻(以下「AB夫妻」という。)との間で,Aは,相手方らが指定しAが承認した医師が行う処置を通じて,相手方らから提供された受精卵を自己の子宮内に受け入れ,受精卵移植が成功した際には出産まで子供を妊娠すること,生まれた子については相手方らが法律上の父母であり,AB夫妻は,子に関する保護権や訪問権等いかなる法的権利又は責任も有しないことなどを内容とする有償の代理出産契約(以下「本件代理出産契約」という。)を締結した。

 (4) 同年11月▲日,Aは,ネバダ州a市Dセンターにおいて,双子の子である本件子らを出産した。

 (5) ネバダ州修正法126章45条は,婚姻関係にある夫婦は代理出産契約を締結することができ,この契約には,親子関係に関する規定,事情が変更した場合の子の監護権の帰属に関する規定,当事者それぞれの責任と義務に関する規定が含まれていなければならないこと(1項),同要件を満たす代理出産契約において親と定められた者は法的にあらゆる点で実親として取り扱われること(2項),契約書に明記されている子の出産に関連した医療費及び生活費以外の金員等を代理出産
する女性に支払うこと又はその申出をすることは違法であること(3項)を規定しており,同章には,親子関係確定のための裁判手続に関する諸規定が置かれている。

 同章161条は,親子関係確定の裁判は,あらゆる局面において決定的なものであること(1項),親子関係確定の裁判が従前の出生証明書の内容と異なるときは,新たな出生証明書の作成を命ずべきこと(2項)を規定している。

 (6) 相手方らは,同年11月下旬,ネバダ州ワショー郡管轄ネバダ州第二司法地方裁判所家事部(以下「ネバダ州裁判所」という。)に対し親子関係確定の申立てをした。同裁判所は,相手方ら及びAB夫妻が親子関係確定の申立書に記載されている事項を真実であると認めていること及びAB夫妻が本件子らを相手方らの子として確定することを望んでいることを確認し,本件代理出産契約を含む関係書類を精査した後,同年12月1日,相手方らが2004年(平成16年)1月あるいはそのころAから生まれる子ら(本件子ら)の血縁上及び法律上の実父母であることを確認するとともに(主文1項),子らが出生する病院及び出生証明書を作成する責任を有する関係機関に,相手方らを子らの父母とする出生証明書を準備し発行することを命じ(主文2項),関係する州及び地域の登記官に,法律に準拠し上記にのっとった出生証明書を受理し,記録保管することを命ずる(主文3項)内容の「出生証明書及びその他の記録に対する申立人らの氏名の記録についての取決め及び命令」を出した(以下「本件裁判」という。)。

 (7) 相手方らは,本件子らの出生後直ちに養育を開始した。ネバダ州は,平成15年12月31日付けで,本件子らについて,相手方X1を父,相手方X2を母と記載した出生証明書を発行した。

 (8) 相手方らは,平成16年1月,本件子らを連れて日本に帰国し,同月22日,抗告人に対し,本件子らについて,相手方X1を父,相手方X2を母と記載した嫡出子としての出生届(本件出生届)を提出した。

 抗告人は,相手方らに対し,同年5月28日,相手方X2による出産の事実が認められず,相手方らと本件子らとの間に嫡出親子関係が認められないことを理由として,本件出生届を受理しない旨の処分をしたことを通知した。

 3 原々審は,本件申立てを却下したが,原審は,要旨次のとおり説示して,原々決定を取り消し,本件出生届の受理を命じた。

 (1) 民訴法118条所定の外国裁判所の確定判決とは,外国の裁判所が,その裁判の名称,手続,形式のいかんを問わず,私法上の法律関係について当事者双方の手続的保障の下に終局的にした裁判をいうものと解される(最高裁平成6年(オ)第1838号同10年4月28日第三小法廷判決・民集52巻3号853頁)。ネバダ州裁判所による相手方らを法律上の実父母と確認する旨の本件裁判は,親子関係の確定を内容とし,我が国の裁判類型としては,人事訴訟の判決又は家事審判法23条の審判に類似するものであり,外国裁判所の確定判決に該当する。

 (2) 民訴法118条3号の要件について

 本件裁判が民訴法118条による効力を有しないとすると,相手方らと本件子らとの嫡出親子関係については,相手方らの本国法である日本法が準拠法となるところ,我が国の民法の解釈上,法律上の母子関係については子を出産した女性が母であると解されるから,相手方らは法律上の親ではないことになる。一方,本件子らとAB夫妻との親子関係については,AB夫妻の本国法であるネバダ州修正法が準拠法となるところ,同法上,本件代理出産契約は有効とされ,相手方らが法律上の親であって,AB夫妻は本件子らの法律上の親ではないことになる。本件子らは,このような両国の法制度のはざまに立たされて,法律上の親のない状態を甘受しなければならないこととなる。

 民訴法118条3号所定の「判決の内容が日本における公の秩序又は善良の風俗に反しないこと」とは,外国裁判所の判決の効力を我が国で認め,法秩序に組み込むことにより我が国の公序良俗(渉外性を考慮してもなお譲ることのできない我が国の基本的価値,秩序)に混乱をもたらすことがないことを意味するが,これを判断するについては,上記の状況を踏まえ,本件事案につき,個別的かつ具体的内容に即した検討をした上で,本件裁判の効力を承認することが実質的に公序良俗に反するかどうかを判断すべきであるところ,以下のとおり,本件裁判の効力を承認することは実質的に公序良俗に反しないというべきである。

 ア 我が国の民法等の法制度は,生殖補助医療技術が存在せず,自然懐胎のみの時代に制定されたものであるが,法制定当時に想定されていなかったことをもって,人為的な操作による懐胎又は出生のすべてが,我が国の法秩序の中に受け入れられないとする理由にはならず,民法上,代理出産契約に基づいて親子関係が確定されることはないとしても,外国でされた人為的な操作による懐胎又は出生に関し,外国の裁判所がした親子関係確定の裁判については,厳格な要件を踏まえた上で受け入れる余地はある。

 イ 本件子らは,相手方X2の卵子と相手方X1の精子により出生した子らであり,相手方らと本件子らとは血縁関係を有する。

 ウ 本件代理出産契約に至ったのは,相手方X2の子宮頸部がんによる子宮摘出手術等の結果,自ら懐胎により子を得ることが不可能となったため,相手方らの遺伝子を受け継ぐ子を得るためには,その方法以外はなかったことによる。

 エ 他方,Aが代理出産を申し出たのは,ボランティア精神に基づくものであり,その動機・目的において不当な要素をうかがうことができず,本件代理出産契約は相手方らがAに手数料を支払う有償契約であるが,その手数料は,Aによって提供された働き及びこれに関する経費に関する最低限の支払(ネバダ州修正法において認められているもの)であり,子の対価ではない。契約の内容についても,妊娠及び出産のいかなる場面においても,Aの生命及び身体の安全を最優先とし,Aが胎児を中絶する権利及び中絶しない権利を有しこれに反する何らの約束も強制力を持たないこととされ,Aの尊厳を侵害する要素を見いだすことはできない。

 オ 本件では,AB夫妻は,本件子らと親子関係にあることもこれを養育することも望んでおらず,他方,相手方らは,本件子らを出生直後から養育し,今後も実子として養育することを強く望んでいるのであって,本件子らにとって,相手方らを法律的な親と認めることがその福祉を害するおそれはなく,むしろ,相手方らに養育されることがもっともその福祉にかなう。

 カ 厚生科学審議会生殖補助医療部会は,代理出産を一般的に禁止する結論を示しているが,本件代理出産は,その禁止の理由として挙げられている子らの福祉の優先,人を専ら生殖の手段として扱うことの禁止,安全性,優生思想の排除,商業主義の排除,人間の尊厳の6原則に反することはない。現在,我が国では代理出産契約について明らかにこれを禁止する規定は存せず,我が国では代理出産を否定するだけの社会通念が確立されているとまではいえない。

 キ 法制審議会生殖補助医療関連親子法制部会における議論では,外国で代理出産が行われ,依頼者の夫婦が実親となる決定がされた場合,代理出産契約は我が国の公序良俗に反し,その決定の効力は我が国では認められないとする点に異論がなかったが,本件裁判は,本件代理出産契約のみに依拠して親子関係を確定したのではなく,本件子らが相手方らと血縁上の親子関係にあるとの事実及びAB夫妻も本件子らを相手方らの子と確定することを望んでおり関係者の間に本件子らの親子関係について争いがないことも参酌して,本件子らを相手方らの子と確定したのであり,本件裁判が公序良俗に反するものではない。

 ク 本件のような生命倫理に関する問題につき,我が国の民法の解釈では相手方らが本件子らの法律上の親とされないにもかかわらず,外国の裁判の効力を承認する結果として,我が国において相手方らを本件子らの法律上の親とすることに違和感があることは否定できない。しかしながら,身分関係に関する外国裁判の承認については,多くの下級審裁判例や戸籍実務(昭和51年1月14日民二第280号法務省民事局長通達参照)においては,身分関係に関する外国の裁判についても,準拠法上の要件は満たす必要はなく,民訴法118条に定める要件が満たされれば,これを承認するものとされており,この考え方は国際的な裁判秩序の安定に寄与するものであって,本件事案においてのみこれに従わない理由は見いだせない。

 (3) よって,本件裁判は民訴法118条の適用ないし類推適用により効力を有し,本件子らは相手方らの嫡出子ということになるから,本件出生届は受理されるべきである。

 4 しかしながら,原審の上記判断のうち(2)及び(3)は是認することができない。その理由は,次のとおりである。

 (1) 外国裁判所の判決が民訴法118条により我が国においてその効力を認められるためには,判決の内容が我が国における公の秩序又は善良の風俗に反しないことが要件とされているところ,外国裁判所の判決が我が国の採用していない制度に基づく内容を含むからといって,その一事をもって直ちに上記の要件を満たさないということはできないが,それが我が国の法秩序の基本原則ないし基本理念と相いれないものと認められる場合には,その外国判決は,同法条にいう公の秩序に反するというべきである(最高裁平成5年(オ)第1762号同9年7月11日第二小法廷判決・民集51巻6号2573頁参照)。

 実親子関係は,身分関係の中でも最も基本的なものであり,様々な社会生活上の関係における基礎となるものであって,単に私人間の問題にとどまらず,公益に深くかかわる事柄であり,子の福祉にも重大な影響を及ぼすものであるから,どのような者の間に実親子関係の成立を認めるかは,その国における身分法秩序の根幹をなす基本原則ないし基本理念にかかわるものであり,実親子関係を定める基準は一義的に明確なものでなければならず,かつ,実親子関係の存否はその基準によって一律に決せられるべきものである。したがって,我が国の身分法秩序を定めた民法は,同法に定める場合に限って実親子関係を認め,それ以外の場合は実親子関係の成立を認めない趣旨であると解すべきである。以上からすれば,民法が実親子関係を認めていない者の間にその成立を認める内容の外国裁判所の裁判は,我が国の法秩序の基本原則ないし基本理念と相いれないものであり,民訴法118条3号にいう公の秩序に反するといわなければならない。このことは,立法政策としては現行民法の定める場合以外にも実親子関係の成立を認める余地があるとしても変わるものではない。

 (2) 我が国の民法上,母とその嫡出子との間の母子関係の成立について直接明記した規定はないが,民法は,懐胎し出産した女性が出生した子の母であり,母子関係は懐胎,出産という客観的な事実により当然に成立することを前提とした規定を設けている(民法772条1項参照)。また,母とその非嫡出子との間の母子関係についても,同様に,母子関係は出産という客観的な事実により当然に成立すると解されてきた(最高裁昭和35年(オ)第1189号同37年4月27日第二小
法廷判決・民集16巻7号1247頁参照)。

 民法の実親子に関する現行法制は,血縁上の親子関係を基礎に置くものであるが,民法が,出産という事実により当然に法的な母子関係が成立するものとしているのは,その制定当時においては懐胎し出産した女性は遺伝的にも例外なく出生した子とのつながりがあるという事情が存在し,その上で出産という客観的かつ外形上明らかな事実をとらえて母子関係の成立を認めることにしたものであり,かつ,出産と同時に出生した子と子を出産した女性との間に母子関係を早期に一義的に確定させることが子の福祉にかなうということもその理由となっていたものと解される。

 民法の母子関係の成立に関する定めや上記判例は,民法の制定時期や判決の言渡しの時期からみると,女性が自らの卵子により懐胎し出産することが当然の前提となっていることが明らかであるが,現在では,生殖補助医療技術を用いた人工生殖は,自然生殖の過程の一部を代替するものにとどまらず,およそ自然生殖では不可能な懐胎も可能にするまでになっており,女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産することも可能になっている。そこで,子を懐胎し出産した女性とその子に係る卵子を提供した女性とが異なる場合についても,現行民法の解釈として,出生した子とその子を懐胎し出産した女性との間に出産により当然に母子関係が成立することとなるのかが問題となる。この点について検討すると,民法には,出生した子を懐胎,出産していない女性をもってその子の母とすべき趣旨をうかがわせる規定は見当たらず,このような場合における法律関係を定める規定がないことは,同法制定当時そのような事態が想定されなかったことによるものではあるが,前記のとおり実親子関係が公益及び子の福祉に深くかかわるものであり,一義的に明確な基準によって一律に決せられるべきであることにかんがみると,現行民法の解釈としては,出生した子を懐胎し出産した女性をその子の母と解さざるを得ず,その子を懐胎,出産していない女性との間には,その女性が卵子を提供した場合であっても,母子関係の成立を認めることはできない。

 もっとも,女性が自己の卵子により遺伝的なつながりのある子を持ちたいという強い気持ちから,本件のように自己以外の女性に自己の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産することを依頼し,これにより子が出生する,いわゆる代理出産が行われていることは公知の事実になっているといえる。このように,現実に代理出産という民法の想定していない事態が生じており,今後もそのような事態が引き続き生じ得ることが予想される以上,代理出産については法制度としてどう取り扱うかが改めて検討されるべき状況にある。この問題に関しては,医学的な観点からの問題,関係者間に生ずることが予想される問題,生まれてくる子の福祉などの諸問題につき,遺伝的なつながりのある子を持ちたいとする真しな希望及び他の女性に出産を依頼することについての社会一般の倫理的感情を踏まえて,医療法制,親子法制の両面にわたる検討が必要になると考えられ,立法による速やかな対応が強く望まれるところである。

 (3) 以上によれば,本件裁判は,我が国における身分法秩序を定めた民法が実親子関係の成立を認めていない者の間にその成立を認める内容のものであって,現在の我が国の身分法秩序の基本原則ないし基本理念と相いれないものといわざるを得ず,民訴法118条3号にいう公の秩序に反することになるので,我が国においてその効力を有しないものといわなければならない。

 そして,相手方らと本件子らとの間の嫡出親子関係の成立については,相手方らの本国法である日本法が準拠法となるところ(法の適用に関する通則法28条1項),日本民法の解釈上,相手方X2と本件子らとの間には母子関係は認められず,相手方らと本件子らとの間に嫡出親子関係があるとはいえない。

 (4) 原審の前記判断には,裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり,原決定は破棄を免れない。論旨は理由がある。そして,相手方らの申立てを却下した原々決定は正当であるから,これに対する相手方らの抗告を棄却することとする。

 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。なお,裁判官津野修,同古田佑紀の補足意見,裁判官今井功の補足意見がある。

 裁判官津野修,同古田佑紀の補足意見は,次のとおりである。

 本件において,Aを代理母として出生した本件子らに対し相手方夫妻が親としての愛情を注ぎその養育に当たっていることについては,疑問の余地はない。

 しかしながら,本件に関する民法等の解釈をするに当たっては,本件のみにとどまらず,卵子を提供した女性と懐胎,出産した女性とが異なる場合の親子関係すべてに共通する問題として考察する必要がある。

 母子関係は人の最も基本的な関係の一つであるとともに,子にとっては自らのアイデンティティにかかわる根源的な問題であるが,現行民法上,このような場合における出生した子と懐胎,出産した女性及び卵子を提供した女性との間の法的な関係については,何ら特別の規定が置かれていない。

 代理出産が行われている国においては,代理出産した女性が自ら懐胎,出産した子に対して母親としての愛情を抱き,その引渡しを拒絶したり,反対に依頼者が引取りを拒絶するなど,様々な問題が発生しているという現実もあるところ,このような問題が発生した場合,懐胎,出産した女性,卵子を提供した女性及び子との間の関係が法律上明確に定められていなければ,子の地位が不安定になり,また,関係者の間の紛争を招くことともなって,子の福祉を著しく害することとなるおそれ
がある。

 また,代理出産を一定の場合に認めるとするのであれば,出生する子の福祉や親子関係の公益性,代理出産する女性の保護などの観点から,代理出産契約が有効と認められるための明確な要件が定められる必要がある。さらに,その要件を満たしていることが代理出産を依頼した女性との実親子関係を認めるための要件となるとすれば,実親子関係の有無の判断が個別の事案ごとにされる代理出産契約の有効性についての判断に左右されることになり,実親子関係を不安定にすることになるばかりでなく,客観的には同様の経過を経て出生する子の間で,ある者は実子と認められ,ある者は実子と認められないという結果を生ずることも考慮しなければならない。

 そうすると,本件のように,代理出産によらなければ自己の卵子による遺伝的なつながりのある子を持つことができないという特別の事情については十分理解できるし,また,生まれてきた子の福祉は極めて重要であり,十分に考慮されなければならないところではあるが,代理出産に伴って生じ得る様々な問題について何ら法制度が整備されていない状況の下では,子を懐胎,出産し,新しい生命を現に誕生させた女性を母とする原則を変更して,卵子を提供した女性を母とすることにはちゅうちょを感じざるを得ない。

 生殖補助医療の発達によって今後も同様の問題が生ずることが予想されることから,代理出産やそれに伴う親子関係等の問題については,法廷意見の指摘する様々な問題点について検討をした上,早急に立法による対応がなされることを強く望みたい。

 諸外国の事情をみても,米国の一部の州やイギリスでは代理出産が認められているが,その中でも,出産した女性を母とした上で,依頼した夫婦を親とする措置を出生後にとることとしているものと,出生時から依頼した者を親とするものとがあり,また,代理出産契約を有効とする要件についても所によって異なる。一方,ドイツ,フランスや米国の一部の州などにおいては,代理出産がおよそ禁止されているとともに,代理出産による子があった場合でも出産した女性を母とすることとされているが,その子と依頼者との間で養子縁組を認めるものと養子縁組も認めないものとがあるなど,代理出産に関しては,それぞれの国の国情を踏まえ,多様に法制が分かれている。このことは,代理出産に関しては,様々な面において考え方が多様に分かれるものであることを示しているといえ,立法による対応が強く望まれるゆえんである。

 なお,本件において,相手方らが本件子らを自らの子として養育したいという希望は尊重されるべきであり,そのためには法的に親子関係が成立することが重要なところ,現行法においても,Aらが,自らが親として養育する意思がなく,相手方らを親とすることに同意する旨を,外国の裁判所ではあっても裁判所に対し明確に表明しているなどの事情を考慮すれば,特別養子縁組を成立させる余地は十分にあると考える。

 裁判官今井功の補足意見は,次のとおりである。

 私は,相手方らと本件子らとの間に嫡出親子関係が成立しないとの法廷意見に賛成するものであるが,本件のような民法の想定しない事態についての親子関係に関する問題の解決について,私の考えを述べておきたい。

 本件で直接問われているのは,相手方らと本件子らとの間に実親子関係を認めた外国の裁判が我が国において効力を有するかという問題であるが,法廷意見のとおり,親子関係のように我が国の身分法秩序の根幹をなす基本原則ないし基本理念に関する事柄については,我が民法の解釈として容認されない内容の外国の裁判は,民訴法118条3号の公序良俗に反するものとして,我が国においてその効力を認められないのであるから,結局は,我が民法において代理出産により出生した子の母子関係はどのように解釈すべきかという問題に帰着することになる。

 医学の進歩は著しく,生殖補助医療の分野においても,様々な新しい技術が開発され,実施されている。これらの技術の進歩により,これまで子を持つことができなかった夫婦や男女が子を持つことが可能になったが,これに伴い,従来では想定されなかった様々な法律問題が生じている。精子提供者が死亡した後に実施された凍結精子を用いた体外受精による精子提供者と子との間の父子関係の成否の問題がその一つであり(最高裁平成16年(受)第1748号同18年9月4日第二小法廷判決・民集60巻7号2563頁),本件の代理出産の問題もその一つである。

 このような技術の進歩に伴って生ずる身分法上の問題については,民法の制定当時には,想定されていなかったのであるから,それに関し民法が規定を設けていないことはいうまでもない。この場合に,民法が規定を設けていないからといって,そのことだけで直ちにこれを否定することは相当ではない。問題となった法律関係の内容に照らし,現行法の解釈として認められるものについては,身分関係を認めることは裁判所のなすべき責務である。

 しかし,身分関係,中でも実親子関係の成否は,法廷意見の述べるように,社会生活上の関係の基礎となるものであって,身分法秩序の根幹をなす基本原則ないし基本理念にかかわる問題である。具体的な事案の中で,関係当事者の権利利益を保護すべきか否かという側面からの考察のみではなく,そのような関係を法的に認めることが,我が国の身分法秩序等にどのような影響を及ぼすかについての考察をしなければならない。

 本件においては,相手方らは本件子らと血縁関係を有すること,相手方らの遺伝子を受け継ぐ子を得るためには他の方法がなかったこと,本件代理出産契約はその動機目的において不当な要素をうかがうことができず,その内容においても代理出産した女性の尊厳を侵害する要素を見出すことはできないこと,代理出産した女性及びその夫は本件子らを自らの子とすることは望まず,相手方らは本件子らを実子として養育することを強く望んでいること等原審の認定する事実関係によれば,本件子らの福祉という点から考えれば,あるいは,本件子らと相手方らとの間の法的な実親子関係を認めることがその福祉にかなうということができるかもしれない。

 しかし,ことは,それほど単純ではない。本件のような場合に実親子関係を法的に認めることの我が国の身分法秩序等に及ぼす影響をも視野に入れた考察をしなければならない。代理出産に関しては,生命倫理や医療の倫理として許容されるか,許容されるとしてもどのような条件が必要かについて多様な意見があり,また,出生した子やその子を懐胎出産した女性,卵子を提供した女性その他の関係者の間の法律関係をどのように規整するかについても,議論のあり得るところである。本件において,現行法の解釈として相手方らと本件子らとの間の実親子関係を法的に認めることは,現段階においては,医学界においても,その実施の当否について議論があり,否定的な意見も多い代理出産を結果的に追認することになるほか,関係者の間に未解決の法律問題を残すことになり,そのような結果を招来することには,大いに疑問がある。

 この問題の解決のためには,医療法制,親子法制の面から多角的な観点にわたる検討を踏まえた法の整備が必要である。すなわち,医療法制上,代理出産が是認されるのか,是認されるとすればどのような条件が満たされる必要があるのか,という問題について検討が必要であり,親子法制の面では,医療法制面の検討を前提とした上,出生した子,その子を懐胎し出産した女性,卵子を提供した女性,これらの女性の配偶者等の関係者間の法律関係をどのように規整するかについて,十分な検討が行われ,これを踏まえた法整備が必要である。この問題に関係する者の正当な権利利益の保護,子の福祉といった問題もこのような法制度の整備により初めて,公平公正に解決されるということができる。

 関係者が多く,多様な関係者の間に様々な意見が存在することから,妥当な合意を得ることは,必ずしも容易ではないとは考えるが,困難であるからといって,これを放置することは,既成事実が積み重ねられる結果となり,出生してくる子の福祉にとっても決して良い結果をもたらさないことは明らかである。医学の進歩がもたらす恩恵を多くの者が安心して享受できるようにするためにも,できるだけ早く,社会的な合意に向けた努力をし,これに基づいた立法がされることが望まれるゆえんである。

 なお,本件子らと相手方らとの間に特別養子縁組を成立させる余地は十分にあるとする点においては,津野修裁判官,古田佑紀裁判官の補足意見のとおりと考える。
(裁判長裁判官 古田佑紀 裁判官 津野修 裁判官 今井功 裁判官 中川了滋)

テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

コメント
この記事へのコメント
残念です
言葉がありません。
諸行無常。移ろいゆく社会のうわべだけの倫理。
法は、そして司法は誰のためにあるのでしょう。
昨夜、決定文を何度も何度も読み返しました。
法律がよく解らずにこちらに御邪魔させて頂いてから
ほぼ半年、色々と法律の勉強をしました。
ほんの少し理解できるようになった程度ですが、
この決定の程度の低さには驚愕の意を禁じ得ませんでした。
民訴法118条の公序良俗ですか・・・
守ろうとしている秩序は一体何なのか。
国際的に恥を晒して一体何を守るのに躍起になっているのか。
最近、色々と日本が非常に不味い方向に進みつつあるように感じます。
こんな自国の社会を息子達の世代に残すことになる自分自身に
ただただ無性に腹が立ちます。
何が出来るか、もう少し考えてみようと思います。
2007/03/24 Sat 19:30:55
URL | Canon #yYfDAmAg[ 編集 ]
初めまして。
向井亜紀さんの公式HPで拙い知識で何度かコメントをさせて頂いていた者です。
深く的確な見解をいつも参考にさせて頂いておりましたが、初めてコメントさせて頂きます。

ひとつ質問をさせて頂きたいのですが、今回の不受理決定により、向井さんが法律上の実母とならないことが確定しましたが、上記で述べられているように代理母となられた方が日本本国法の準拠により法律上の母となられたという解釈になるのでしょうか?
ネバダ修正法により代理母夫妻の法的な親子関係は否定されていると認識しておりましたが、この決定によりお子さんの法的実父母が代理母夫妻ということになってしまうと、述べられているように国際養子縁組の手続き上不具合が起きるのではと思うのですが・・・。

個人的な感想としては、現状と法の乖離を最高裁自らが認め、おっしゃっているようにその責任を立法に丸投げしているような印象を受けました。
ですが、ここまで言及された以上立法も重い腰を上げざるを得ないでしょう。
むしろ、これからが重要なのではと、そう考えております。
2007/03/24 Sat 22:47:00
URL | 通りすがりの野良猫 #6XDsbMX2[ 編集 ]
きょうは、出産し
きょうは、出産したかった。
2007/03/25 Sun 10:18:03
URL | BlogPetのミュシャ #-[ 編集 ]
>Canonさん
コメントありがとうございます。


>この決定の程度の低さには驚愕の意を禁じ得ませんでした。
>民訴法118条の公序良俗ですか・・・
>守ろうとしている秩序は一体何なのか

まさか、民訴法118条の通常の解釈から逸脱した判断するとは、なんということだと、思いました。思わずため息が出ました。
結論としても、不当です。実親として相応しいのは、向井・高田夫婦しかいないのに。

この最高裁決定の結論によると、この向井・高田夫妻と暮らしている双子には、「実親はいるようで、ジツは実親はいない」のです。

どういうことかというと、日本法では、米国にいる代理母の夫婦が実親なので、日本には実親はいないのです。他方で、米国に行くと、ネバダ州裁判所の命令により、向井・高田夫妻が実親なので、実親は米国にいないのです。
だから、双子には、法的に養育監護義務がある親と暮らすことはできないので、「ジツは実親はいない」ということになるのです。抽象的には親はいても、(監護してくれる)具体的な親はいなくなってしまうのです。

こういう親を奪ってしまう、奇妙で、馬鹿馬鹿しい結論なのに、親を与える方法を判決理由で示しませんでした。ただ、なんの法的拘束力のない補足意見で、「特別養子縁組」に言及しただけです。
2007/03/25 Sun 23:45:43
URL | 春霞 #Gu2JBjds[ 編集 ]
>通りすがりの野良猫 さん
はじめまして、コメントありがとうございます。お返事が遅れてすみません。

>向井亜紀さんの公式HPで拙い知識で何度かコメントをさせて

お名前、拝見しております。


>深く的確な見解をいつも参考にさせて頂いて

ありがとうございます。


>代理母となられた方が日本本国法の準拠により法律上の母となられた
>という解釈になるのでしょうか?

代理母が外国にいる外国人なので、誰が法律上の実母なのかは、渉外的な法律関係を処理する問題ですから、国際私法上、母親が誰か(分娩者か、遺伝によるか、両者を含むのか)を決定する必要があります。

ただ、今回の最高裁決定では、理由中の判断では、分娩した代理母が法律上の実母であると、まぁ、一応、理解できると思います。なので、国際私法上の判断をするまでもなく、代理母が法律上の母ということになるのでしょうね。

ちなみに。
この最高裁決定では、双子の父親までの判断を読み込むのは無理でしょう。そうすると、だいたい婚姻中の夫婦間の子供は夫婦の子と扱うのがどこの民法も同じなので、国際私法上も、双子の法律上の父は、代理母の夫ということになると、思います。遺伝上は高田氏ですが、最高裁決定がでた以上、仕方がないですね。変ですけど。

もちろん、高田氏は、他人の夫婦の子を認知することは日本民法の解釈上無理ですので、認知はできません。国際私法上……も無理でしょうね、さすがに。


>ネバダ修正法により代理母夫妻の法的な親子関係は否定されている
>この決定によりお子さんの法的実父母が代理母夫妻ということになって
>しまうと、述べられているように国際養子縁組の手続き上不具合が
>起きるのではと思う

仰るとおり、この国際的な養子縁組は、多くの問題点を含んでいます。未成年養子ですから、国際的な養子縁組を認める要件としては、裁判所の関与(外国の養子縁組手続が必要。日本の類似手続で代用)と実親(夫婦両方)の同意が必要です。米国の養子縁組要件と類似する手続は日本法では特別養子縁組なので、日本法では特別養子縁組の手続を代用するしかありません。
向井・高田夫婦に対して、普通養子縁組ではなくて、特別養子縁組があるじゃないか、と批判しますが、代理出産による母子関係成立を否定したら、特別養子縁組しかできないのです。

「日本法では代理母夫婦を実親」とした場合、特別養子縁組の要件を検討する際の問題点としては。
<1>日本法で幾ら代理母が実母だと決め付けても、ネバダ州では代理母は実母ではないので、果たして、実親の同意なんてあり得るのか、
<2>代理母夫婦の同意があれば実親の同意と解釈できるとしても、改めて同意が必要となるのではないか、
<3>改めて同意が必要となると、代理母夫婦は同意書発行に対する対価を求めるのではないか、
<4>改めて代理母夫婦の同意が不要と解釈しても、代理母夫婦は養子縁組の意思で同意していないのに、それを養子縁組の同意に転用できるのか(日本民法の解釈では、嫡出子の意思を養子の意思に転用することを否定している。確定した判例です)
<5>改めて代理母夫婦の同意が不要だとして転用が可能だとしても、代理母夫婦は扶養義務を負わないことを求める手続・保障を要求するのでないか(←これは不明確)、
などが考えられます。

この問題点は、正直よく分かりません。最高裁決定のおかげでこんな面倒なことをしなければなりません。

しかし、フマジメ又は国際私法がよく分からない裁判官だったら、こういう問題点を無視して、特別養子縁組を認めてしまうんでしょうね。双子は、向井・高田夫婦の子供にするしかないのですから。


>ここまで言及された以上立法も重い腰を上げざるを得ないでしょう。

政府は、日本学術会議へ依頼しているので、その結果が出てから立法手続に着手することになるので、試案が出るのは1年以上先のことになります。
どういう試案であっても、賛否が分かれるはずですから、成立するのは何時のことになるのでしょうね。


それにどういう法案ができても、外国で代理出産した場合は、やはり外国判決の承認の問題は生じます。
日本法上、狭い範囲で代理出産を認めた場合、広い範囲で代理出産を認める外国裁判所をどこまで承認できるのか、問題となってしまうからです。

外国判決の承認の問題は、個別事案毎の判断なのだから、確定しないのです。これはどこの国でも同じです。新聞記事をみると分かっているのだろうかと思います。
2007/03/26 Mon 01:30:03
URL | 春霞 #Gu2JBjds[ 編集 ]
春霞様
的確且つわかりやすい回答をありがとうございます。


なるほど、最高裁決定では双子の法律上の父母は代理母夫妻と判断されるということなのですね。
特別養子縁組を行うに当たって、挙げられた5点の問題点については私も憂慮しております。
特に<3>、<5>のような状況になってしまった場合、人身売買に抵触する可能性があるのではないでしょうか。
問題が拡大してしまう恐れを感じます。

最高裁決定では、特別養子縁組が問題なく行われるような印象を多くの人に与えていると思います。
おっしゃるように代理懐胎についての法整備が行われたとしても、今後も容認されている海外での代理出産がなくなる筈もなく、
法整備でこういった事案が解決することないでしょう。
立法に丸投げしたところで解決はしないのだということに、最高裁は気づいているのでしょうか。
疑問でなりません。
2007/03/26 Mon 09:03:30
URL | 通りすがりの野良猫 #-[ 編集 ]
>通りすがりの野良猫 さん:2007/03/26(月) 09:03:30 へのお返事
コメントありがとうございます。


>特に<3>、<5>のような状況になってしまった場合、人身売買に
>抵触する可能性があるのではないでしょうか。
>問題が拡大してしまう恐れを感じます。

対価、保障というとちょっと誤解されると困るのでまず補足しておきます。

代理母夫婦が実親だとしたら、親には扶養監護義務が発生し、相続(親の財産が双子へ。双子から親へもありますが)が生じます。そういう不安を払拭するために、書類の作成には、ネバダ州及び日本法上問題とならないように、もし問題が生じた場合の対応策も織り込む必要があります。
同意書だけでなく、こうした問題に対処した書類も必要になるので、弁護士といった専門家に作成してもらうことになり、弁護人依頼料など諸費用が生じます。

簡単に言えば、同意書を出したり、仮に出さなくても、代理母夫婦としては、現在から将来にわたってずっと法的な負担を生じるおそれが出てきてしまったのですから、法的負担がないようにしてほしいと思うわけです。
日本での出来事とはいえ、代理母夫婦としては、勝手に親扱いされて困るといった心境でしょう。その不安を払拭してほしいと願い、不安を払拭するための手続にかかる費用は、日本側の事情によって生じたのだから、払って欲しいと思うのは、少しもおかしくないと思います。

こう言い換えることもできます。
双子の出産は精一杯頑張った、後の双子養育は、向井高田夫妻に委ねたから頑張って欲しい、それがお互いの希望であり、双子にとって最も幸せなことなのだから。そういう双子の幸せを叶えるために、法律的にも問題が無いようにしようと。

なので、この費用を出すからと言って人身売買とはいえないと思います。本来は。

ただし。ここからが本題です。

養子縁組は人身売買の温床になっているので、各国は養子縁組成立のための要件が厳しいのです(例えば養子全て長期の養親適格審査がある。日本では特別養子のみ)。養子縁組のため金を払うなんて絶対と言っていいほど許されません。

しかし、最高裁決定によって、双子に、本当に養育してくれる「親」を与えるには、特別養子縁組しかなくなったわけですが、結局は、代理母夫婦に名目はともかく、金を払って双子を養子にするのです。これでは、人身売買といわれても仕方がないことは確かです。

最高裁決定(正確には補足意見)は自ら、世界的な養子制度の在り方に反して、養子にするために金を出す結果になることを認めてしまいました。
日本人の養子縁組に対する無防備さを表しているともいえるでしょうけど(苦笑)。情けない気がしています。


>最高裁決定では、特別養子縁組が問題なく行われるような印象を多くの
>人に与えていると思います

確かにその通りだと思います。「特別養子縁組を成立させる余地は十分にある」なんて、あっさり書いているだけですから。
補足意見を書いた裁判官が、よく分かっていないような書きぶりなのがいけないのですが、補足意見を読む新聞記者がもっとよく分かっていないのが問題です(苦笑)。新聞記者が、補足意見を批判的に読むだけの法的知識がないのですから。
2007/03/26 Mon 21:22:16
URL | 春霞 #Gu2JBjds[ 編集 ]
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2007/03/26 Mon 21:25:50
| #[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ
コメントありがとうございます。


非公開の形なのに、内容はご質問なので、どう答えたらいいかと思いました。メールでお返事が頂きたいとの要望ではなかったので、ご質問の部分を取り出してお答えすることにします。
答えるという都合上、ご質問を公開する形になったことをお許し下さい。


>法務省、区役所、裁判所は、双子が代理母による出産であることを
>どのような書類で確認したのでしょうか?
>BCに書いてあるのでしょうか?
>まさかテレビで見たのが根拠ではないでしょう。

区役所が、出生届の受理を拒否したのは、まさにテレビや報道で向井高田夫妻が、代理出産であることを明示したためです。テレビをみた区役所は、法務省に「どうするの?」と尋ねて、「とりあえず、拒否して下さい」と言われたため、拒否したはずです。テレビが根拠ですね。

区役所に、出生届を出す場合、ネバダ州発行のBC(birth certificate:出生証明書)も添えて出しますが、そこには向井さんと高田さんが父母として記載されているだけです。だから、BCには双子が代理母出産であることは書かれていません。

裁判所が双子が代理母による出産であることを確認したのは、代理出産契約書と、ネバダ州地方裁判所の命令書(経緯と向井さんと高田さんを父母とする出産証明書を発行する旨記してある)のようです(最高裁及び東京高裁の判旨から推測)。


>現在親子関係の証明がDNA鑑定で行われているように思いますが、これからは証拠
>とは認められないのでしょうか?

証拠として認められます。
父子関係が怪しい場合はDNA鑑定で判断を行い、母子関係は分娩者かどうかでのみ判断するのです。父子関係は血縁、母子関係は血縁ではなく分娩の事実で判断することになり、判断方法が違ってしまうわけです。妙ですね。

ただし、現在の裁判所は、父子関係もDNA鑑定だけでは判断せず、諸事情で判断します。例えば、裁判官は、前夫に「いつまで元妻と性交渉してたか?」としつこく聞くわけです(←前夫によっては、身に覚えがないのに裁判に出てて、唖然とするようなことを聞かれるのです)
だから、DNA鑑定で血縁でなくても、父子と認めた判例もたしかあったと思います(不確かです)。関係者全員にとって、驚きの、しかも望みに反する判決ですが、裁判所はヘイキです。妙ですね。
2007/03/27 Tue 22:51:39
URL | 春霞 #Gu2JBjds[ 編集 ]
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2007/03/29 Thu 10:08:27
| #[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2007/03/29(木) 10:08:27へのお返事
コメントありがとうございます。うっかり見落としていました。申し訳ありません。

確かに、北朝鮮拉致問題において、“孫”の認定や遺骨の本人は誰かどうかも、DNA鑑定で決定してますね。その問題に限らず、今や、親子関係の確定は、最後はDNA鑑定に頼るのが通常です。

最高裁は、そういう今の実態と矛盾するのですから、妙に思うのも、無理のない感覚だと思います。

学問では変わった発想、言い換えれば新たな視点は必要なことです。変わった発想、大歓迎です。
2007/04/13 Fri 22:56:07
URL | 春霞 #Gu2JBjds[ 編集 ]
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