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この女性蔑視発言問題についてコメントしたいと思います。
1.1月29日の代表質問でも、柳沢厚労相の女性蔑視発言問題について触れていました。この問題についての民主党の小沢代表の代表質問と、安倍首相の答弁を引用します。
【小沢代表】柳沢厚労相は講演で「女性は子どもを産む機械だ」と発言した。何と釈明しようとも、政治家である以前に、人間として許されない。
【安倍首相】厚生労働相の発言は、私としても不適切な発言であったと考え、今後誤解を生じないよう厳しく注意を促した。子供を産み育てることは崇高な営みであり、母親の子供に注ぐ愛情はかけがえのないものだ。
(1) 大正や昭和初期の頃の日本女性は、「頻産」(毎年お産をさせられること)によって、子育て以上に産まされる身体の辛さに悩まされていました。まさに「子供を産む機械」であり、非人間的な扱いだったのです。
また、不妊や未妊に悩む夫婦にとっては、柳沢厚労相の発言は、「子供を産めない女性は不良品の機械だ」という意味につながりますから、大変なショックを与えています。柳沢厚労相は、「(女性に対して)傷つけたことを申し訳ないと思う」と言っているようですが、この侮辱発言は、女性を傷つけただけでなく、不妊や未妊に悩む夫婦、その家族、友人といった、男女を問わず多くの人々の心を深く傷つけた発言だったのです。
このように、柳沢厚労相の発言は、昔の日本女性の辛さを思い起こさせ、本音には戦前回帰があると思わざるを得ないであり、男女問わず多くの人々の心を深く傷つけた発言であるのですから、
発言であったといえるのです。「何と釈明しようとも、政治家である以前に、人間として許されない」
人間として許されない言動を行ったのであれば、その言動に対しては重い罰を与えるべきです。罰してこそ、許されない行為であったことを深く自覚させることができるからです。
(2) ところが、安倍首相は、29日朝、「女性は子どもを産む機械」と発言した柳沢厚生労働相に電話で、「このような不適切な発言がないように」と注意しただけで、それ以上とがめる意思もなく、更迭や罷免するつもりがないのです(asahi.com:2007年01月29日13時02分)。
注意するだけで更迭や罷免する意思がないのなら、なぜ、安倍首相は
とまで言ったのでしょうか? そこまで言って置きながら、更迭や罷免をしないなんて言行不一致であると感じます。不一致をおかしいと思わないのなら、安倍首相は偽善者であると思います。「子供を産み育てることは崇高な営みであり、母親の子供に注ぐ愛情はかけがえのない」
安倍首相は、「女性は子供を産む機械」と言ったくらいで罷免する意思がないという意思表明をしているのですから、小沢代表のように「人間として許されない」とまでは思っていないことになります。安倍首相は、施政方針演説ではモラルを重視することを表明していましたが、「人間として許されない」発言をしても辞任や更迭・罷免がないのであれば、モラルを重視するなんて、全くの嘘としか言いようがありません。安倍首相は嘘つきであり、人間性に疑問を感じます。
(3) これほどの女性侮辱・人間侮辱発言をしておきながら、辞任や更迭・罷免をしないようであれば、閣僚が殺人などの明白な犯罪行為を行わない限り、辞任や更迭・罷免がないことになります。これはあまりにもおかしいと思うのです。単に、柳沢厚労相が謝ればすむ発言ではないのです。野党だけでなく、一般市民も、辞任や更迭・罷免があるまで非難し続ける問題であると考えます。
もしこのまま安倍首相が柳沢厚労相に対して辞任を促すことがなく、更迭や罷免をしないのであれば、未来永劫、安倍政権を支持することはなく、自民党に投票する意思はありません。人間性を欠いた首相や政党に対して投票することは、非人間的行動を是認することになるのですから。
2.朝日新聞の記事を読むと、柳沢厚労相の発言に対しては、野党議員だけでなく、与党議員も批判しています。
(1) 朝日新聞平成19年1月30日付朝刊3面「時時刻刻」(2007年01月29日23時38分)
「緩む政権の足元
安倍政権のタガの緩みが深刻だ。安倍首相が少子化対策で大号令をかければ、担当の柳沢厚労相が「(女性は)子供を産む機械」と失言。首相が通常国会で教育3法案の成立をめざすと明言すると、側近の下村官房副長官が会期内成立にこだわらないと公言。日米関係でも、久間防衛相が連日のように米政府批判を繰り返す。国会では29日から与野党の論戦が始まったが、内政と外交の主要課題で政府が次々に攻撃材料を野党に提供する負の連鎖が続く。
◇ 守る官邸 冷めた与党
「女性を機械に例えることは『産めよ殖やせよ』にも通じ、女性の人権を踏みにじるものだ」
民主、共産、社民の野党3党の女性議員16人は29日、国会内で柳沢氏と会い、厚労相辞任の要求書を手渡した。柳沢氏は「女性の存在を否定するような発言をして傷つけたことは謝る」と平身低頭だった。
これに先立つ衆院本会議では民主党の松本剛明政調会長から「驚き、嘆き、憤っている」と質問され、「国民の皆様、特に女性の方々におわび申し上げる」と陳謝。首相も小沢代表への答弁で「誤解を生じないように厳しく注意を促した」と発言せざるを得なかった。
労働法制など重要法案を担う柳沢氏の失言だけに、野党は「辞任に値する発言だ」(市田忠義共産党書記局長)と勢いづく。参院選に向け、国会の滑り出しで主導権を握る可能性も出てきただけに、小沢氏は29日の会見で珍しく多弁だった。
「どう釈明しても済む話じゃないだろうね。ちょっと国務大臣としてどうかな、ということになるんじゃないかな」
政府・与党内の空気は冷ややかだ。
高市男女共同参画担当相は国会内で記者団に「私は子供をほぼ授かれない体なので、機械なら不良品になっちゃう」と不快感をにじませ、猪口邦子前少子化担当相も「発言は完全に否定されなければならない」。
女性だけではない。自民党の中川昭一政調会長は記者団に「極めて不適当。私から見てもびっくりするような言葉だ。少子化対策とかあり、担当大臣の発言はマイナスだ」と切り捨てた。
首相官邸は「(厚労相)更迭という話ではない」(内閣官房幹部)と防戦するほかない。内閣支持率の下落が続く中、昨年末の佐田行革担当相に続いて、閣僚辞任の事態だけは避けたいからだ。しかも格差是正で民主党に攻め込まれるなか、少子化対策と労働法制はそれを押し返す材料なのに、担当閣僚の責任問題が浮上すれば混乱に拍車がかかる。
29日に少子化対策の検討会議を設置すると発表した塩崎官房長官は「発言は不適切だが、直ちに訂正された。検討会議の主要メンバーとしてやってもらう」とかばった。首相も29日夜、記者団に「本来、大変高い見識をもった方ですし、今後職務に専念して頂くことで本人の人柄についてもだんだん国民の皆さまに理解して頂けるだろう」と語った。
◇ 課題「腰砕け」負の連鎖
問題は「柳沢発言」にとどまらない。
「私の発言で、ご迷惑をおかけしているかもしれません」。29日午前の自民党国会対策委員長室で、下村博文官房副長官は与党国対幹部らにこう切り出した。
下村氏は28日のテレビ番組で、首相肝いりの教育関連3法案について「成立してもらいたいとは思うが、柔軟に考えてもいいのでは」と発言した。夏の参院選を控え、国会日程が窮屈なことをにらみ、成立しない場合の予防線をはったつもりだったが「腰砕け」の印象はぬぐえない。
公明党の漆原良夫国対委員長は29日、記者団に「首相は今国会を『教育再生国会』と言っているからメーンテーマのはず。出す前から3本通すのは難しいと言うんじゃ、何なんだという話になる」。結局、安倍首相は同日夜、記者団に「当然、成立を期して提出を急いでいきたい」と語り、発言を修正した。
就任後、ずっと続いているのが久間防衛相の米政府批判だ。27日の長崎県諫早市の講演では在日米軍普天間飛行場の移設案に絡んで米国に対し「偉そうなことを言ってくれるな」と発言。久間氏は24日にもイラク戦争開戦の米国の判断を「間違っていた」と批判し、26日に塩崎氏が注意したばかり。米政府はイラク発言について日本政府に照会、首相が「外交の要」と重視する日米関係に影を落としかねない。
首相が重視する課題に自ら水を差す発言が政府内から相次ぐ非常事態に、塩崎氏は29日の記者会見で「決して言いたい放題を許している内閣ではない」。
こうした状況の中、今度は逢沢一郎衆院議院運営委員長の公選法違反の疑いも浮上した。こちらも与野党の利害を調整する立場だけに、国会運営への影響は深刻だ。
首相は同日の自民党役員会で「緊張感を持ってやってほしい」と語った。近年の選挙では、何を争点にするか、主導権をとった方が有利なのだが、首相自らが政権課題を設定しても、政府・与党内の足並みの乱れがすぐに表面化する悪循環から抜け出せない。首相の求心力の低下が、政権のタガの緩みにつながっているのも確実だ。
民主党幹部は次々、攻撃材料が出てくる現状に、思わずこう漏らした。「ぼろぼろだ。安倍政権はもうダメだな」 」
(2) 与党議員も
「高市男女共同参画担当相は国会内で記者団に「私は子供をほぼ授かれない体なので、機械なら不良品になっちゃう」と不快感をにじませ、猪口邦子前少子化担当相も「発言は完全に否定されなければならない」。
女性だけではない。自民党の中川昭一政調会長は記者団に「極めて不適当。私から見てもびっくりするような言葉だ。少子化対策とかあり、担当大臣の発言はマイナスだ」と切り捨てた。」
と発言しています。真っ当な発言です。もっとも、小泉チルドレンの片山議員は、柳沢厚労相を擁護していますが。
安倍首相は、
とかばって、更迭しないようですが、人間として許されない発言をしておきながら、「高い見識」を持っているとはいえません。「本来、大変高い見識をもった方ですし、今後職務に専念して頂くことで本人の人柄についてもだんだん国民の皆さまに理解して頂けるだろう」
柳沢厚労相は、多くの市民が怒りを感じる発言を行ったのですから、更迭しないままだとさらに支持率が低下するでしょう。安倍首相の政治感覚のなさ・世論の読み取り能力のなさには哀れさえ感じます。
(3) 閣僚の問題発言は、柳沢厚労相だけではありません。
「就任後、ずっと続いているのが久間防衛相の米政府批判だ。27日の長崎県諫早市の講演では在日米軍普天間飛行場の移設案に絡んで米国に対し「偉そうなことを言ってくれるな」と発言。久間氏は24日にもイラク戦争開戦の米国の判断を「間違っていた」と批判し、26日に塩崎氏が注意したばかり。米政府はイラク発言について日本政府に照会、首相が「外交の要」と重視する日米関係に影を落としかねない。」
合理的な理由による米国批判は妥当でしょうが、「偉そうなことを言ってくれるな」とまで挑発的な発言をすることは、国益に反します。しかも、自衛隊の海外派遣はもちろん、自衛隊は、色々な面で良し悪しにかかわらず、米軍と協力せざるを得ないのです。久間防衛相は1議員ではないのです。久間防衛相は、防衛省のトップとしての自覚に欠けているのです。注意を受けても繰り返し米軍批判をするのですから、久間氏は防衛相としての適性を欠いているのではないでしょうか?
(4) 民主党の幹部は、
と述べているようですが、まさにその通りです。安倍首相は政治感覚に乏しく、閣僚は自らの職責を自覚しない発言を繰り広げるのですから。「ぼろぼろだ。安倍政権はもうダメだな」
テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済
でも、考えてみてください。プリンセス雅子さんも同じ風土に置かれているのではないでしょうか。これでは、ご病気になってしまわれるのも道理です。日本はまだまだこんな人権意識の低い酷いところにあるのです。
民主党も、こういう具合にいつも絶好のチャンスを貰いながら、活かしきれないですね。フイにしてばかり。しっかりせい、民主党。ぼろぼろの政権すら倒せないか!責任感、稀薄だよ。小沢さんは「今年の参院選に勝てなければ、やめる。政治生命を賭ける」と言いました。いま小沢さんに辞められては困る。ひどい安倍政権のもと、国民の生活は地に堕ちます。私は民主支持でもなんでもないですが、野党がしっかり存在してくれなければ困ると思ってます。
URL | YK #mQop/nM.[ 編集 ]
個人的に上の方がおっしゃっているように皇室を巡る記事の見出しの酷さから(例:下世話な「第2子は?第4子は?」のみならず、「婦人科医療が発達したので側室は不要」のようなものまで)、正直このような発言も「こんなものだろ」ぐらいに思っていたのですが…。
>大正や昭和初期の頃の日本女性は、「頻産」
良くも悪くもその頃の記憶が薄れているのでしょう。
「オニババ化する女たち」という本では「その当時の女性は生理をコントロールしていた」と書いてあるそうですが、実際には「そんな生理をコントロールするヒマもなく妊娠出産を繰り返し、30代半ばで死んでいた」人が多かったのも事実のようですから。
さて、自民党「全体」が言行不一致政党だと私は思います。「美しい国」と言いながら、その政策は冷酷無常、人権意識低調であることが象徴ですよね。
民主党のふがいなさを嘆いているだけでなく、積極的に与野党に有権者、主権者、市民としての声を届ける必要をますます感じております。
ということで、今回は自民党幹部の名簿をトラックバックします。
URL | 名無しの権兵衛 #-[ 編集 ]
>これが厚労相の発言ということを考えると、お先真っ暗ですわ。
そうですね。厚労省の大臣としてもっとも相応しくない「本音」です。
>プリンセス雅子さんも同じ風土に置かれているのではないでしょうか。
>日本はまだまだこんな人権意識の低い酷いところにあるのです。
雅子さんは、皇族として(事実上)子供を産む義務があるのですし、日本人のかなりの人が、強く要望しているのです。こういった日本では、柳沢厚労相のような「女性は子供を産む機械」という意識はなくならないんでしょうね。
>個人的に日本でここまでの反発、しかも「反動」のイメージの強い
>「高市、中川」までが大反発しているのが驚きです。喜んで良いこと
>かも分かりません。
最初は、この問題ついての記事は、東京新聞が比較的大きかったとはいえ、各紙小さい扱いでしたから、ここまで反発するかどうか、マスコミも見込み違いだったかもしれません。
でも、この問題で反発しないようだと、日本人の人権意識・規範意識が後退してしまいます。この問題だけは、謝って済ませることができない、「譲れない一線」だと思っています。
高市氏も中川氏も、さすがに「人として言ってはいけない事」という意識はあるのでしょう。人としての分別だけは持っているわけです。
だから、高市氏も中川氏の反応は、喜んでいいことなんでしょう。というか、これくらいで喜ぶのもどうかと思いますが……(汗)
>>大正や昭和初期の頃の日本女性は、「頻産」
>良くも悪くもその頃の記憶が薄れているのでしょう。
「頻産」という言葉は、産児制限活動を行い、衆議院議員も努めた加藤シズエさんが言い始めたことのようです。
柳沢厚労相の本音は、ある議員が述べていたように「産めよ、増やせよ」と通じるものがあり、加藤シズエさんの活動を無にするものです。
柳沢厚労相を非難することで、決して忘れてはいけない「記憶」であることを、しっかり刻み付ける必要があると思っています。
>しばらくは両方のめんどうをみなければなりません。(^^;
2つあると大変ですね(汗)
>民主党のふがいなさを嘆いているだけでなく、積極的に与野党に有権者、
>主権者、市民としての声を届ける必要をますます感じております
野党の対応に対しては色々な意見があるとは思います。参院選に配慮した与野党の政治的な駆け引きもあるのでしょう。
でも、この柳沢厚労相の発言は、人として許せない問題であり、子だくさんに悩まされ「産む機械」だった日本女性を救うため、産児制限活動を行い、国会議員も勤めた加藤シズエさんの活動を無にするものです。
政治的な駆け引きを超えて非難すべき問題だと思うのです。なので、辞任や罷免するまで非難し続け、非難する側の正当性を説くべきだと思っています。
>柳澤は議員も辞めよ!
米国では、もしこのような発言をしたら、日本のように大臣が引責辞任ということではなく、議員を辞職するようですね(米国誌のジャーナリストの発言)。となると、当然、閣僚としての職務を止めることになるとは思います。
海外と比較すれば、大臣を辞職することでさえ、生温いのでしょう。まして、柳沢厚労相は辞任もせず、安倍首相は罷免もしない。安倍首相は、海外からどう思われるかなんて、少しも考えないのでしょう。
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