FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
08« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30.»10
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2010/09/13 [Mon] 04:00:25 » E d i t
郵便制度悪用に絡む厚生労働省の文書偽造事件で、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元局長村木厚子さん(54)の判決で、大阪地裁(横田信之裁判長)は平成22年9月10日、文書偽造を部下に指示したことを否定し、無罪を言い渡しました。検察側は懲役1年6月を求刑していましたが、元局長は一貫して無罪を主張していました。


1.報道記事を幾つか。

(1) 時事通信(2010/09/10-22:40)

村木元局長に無罪=検察構図を全面否定-障害者郵便悪用事件・大阪地裁

 障害者団体向け割引郵便制度の悪用事件で、偽の団体証明書を作成したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長村木厚子被告(54)=休職中=に対する判決が10日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、証明書作成について「部下に指示した事実は認められず、共謀は認定できない」と述べ、無罪を言い渡した。検察側は懲役1年6月を求刑していた。
 村木元局長は捜査段階から一貫して無罪を主張。元局長の関与を認めた元部下らの供述調書が「検察官の誘導があった」として証拠採用されておらず、判決は、検察が描いた事件の構図を全面否定した。検察側は控訴するかどうか検討するとしているが、捜査手法が問題となるのは必至だ。
 判決は、供述調書や公判証言について、客観的証拠に符合するかどうかの観点から信用性を慎重に検討した。
 この結果、自称障害者団体「凛(りん)の会」元代表倉沢邦夫被告(74)=一審で一部無罪、検察が控訴=が石井一参院議員に厚労省への口添えを依頼したとの検察側主張について、「アポイントメントを取ったが、その後、石井議員に予定が入った」と否定。同省内で「議員案件」として証明書発行が決定していたとの点についても、「客観的状況と整合しない」と退けた。
 一方、同省元係長上村勉被告(41)=公判中=が「独断で発行した」と証言したことについては「客観的証拠に符合する」と指摘。「一般人から見ると不自然だが、上村被告の行動傾向からは不自然とは言えない」と述べた。(2010/09/10-22:40)」



(2) 朝日新聞平成22年9月11日付朝刊1面

厚労省・村木元局長に無罪判決 郵便不正事件で大阪地裁
2010年9月10日19時5分

 郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省の元雇用均等・児童家庭局長、村木厚子被告(54)の判決公判が10日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、検察側が描いた事件の構図の大半を否定。「村木元局長が証明書発行を部下に指示したとは認められない」と述べ、無罪(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。大阪地検は、2週間の控訴期間内に今後の対応を上級庁と協議する。

 村木元局長は2004年6月、自称障害者団体「凛(りん)の会」が郵便割引制度の適用を受けるための偽の証明書を発行するよう、担当係長だった上村(かみむら)勉被告(41)=同罪で起訴、公判中=に指示したとして、昨年7月に起訴された。

 検察側は、凛の会元会長の倉沢邦夫被告(74)=一審・同罪は無罪、検察側控訴=が石井一(はじめ)・参院議員(76)に証明書が発行されるよう頼み、石井議員が当時の塩田幸雄・障害保健福祉部長(現・香川県小豆島町長)に口添えした「議員案件」だったと指摘。捜査段階の上村被告らの供述に基づき、塩田元部長の指示を受けた当時課長の村木元局長が上村被告に証明書を不正発行させたと主張していた。

 横田裁判長は今年5月の公判で、検察側が証拠採用を求めた上村被告らの供述調書計43通のうち34通について、「検事の誘導で作られた」などとして採用しないと決定。残りの9通や関係者の手帳などの客観的証拠などから、証明書発行が議員案件だったのか▽村木元局長が上村被告に発行を指示したのか――などを検討した結果、証明書発行が「議員案件」ではなかったと判断。また、村木元局長から上村被告への発行の指示は認められないと結論づけた。(平賀拓哉)

 厚生労働省は10日午後、大阪地裁での村木厚子・元雇用均等・児童家庭局長の無罪判決を受けて、「判決の詳細は十分承知していないが、村木元局長の主張が認められたと聞いている。判決自体はまだ確定していないので、厚労省としても今後の動きを注視していきたい」とのコメントを発表した。

     ◇

 〈郵便不正事件〉 障害者団体向けの郵便割引制度を悪用し、実態のない団体名義で企業広告が格安で大量発送された事件。大阪地検特捜部は昨年2月以降、郵便法違反容疑などで強制捜査に着手。厚生労働省から自称障害者団体「凛の会」が同制度の適用を受けるための偽の証明書が発行されたことが分かり、特捜部は昨年7月、発行に関与したとして村木厚子元局長や同会の元会長ら4人を虚偽有印公文書作成・同行使罪で起訴した。」




2.この事件は、公判途中から冤罪ではないかが報道されていましたが、当初からの報道、無罪判決に対する報道を含めてどうにも気分が悪くなります


(1) なぜなら、朝日新聞は、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用した行為は郵便法違反という軽微事件(罰金30万円以下)にすぎないのに、この事件を大問題であるかのように焚き付け、元局長逮捕・起訴という冤罪を造り出したことを自慢しているのです。

事件の始まりは08年10月6日の『朝日新聞』朝刊1面に掲載された特ダネ記事だった。」(魚住昭『冤罪法廷 特捜検察の落日』(講談社、2010年)41頁)


 「「(前半略)・・・(朝日新聞の)報道を受けて、大阪地検特捜部も2009年2月、強制捜査に乗り出しました。郵政法違反容疑などで、制度を悪用した複数の企業の幹部や、制度を悪用するために障害者団体と偽っていた団体の幹部、悪質な不正を見逃していた郵便事業会社員らを相次いで逮捕。さらに制度を利用できる障害者団体だと認める厚生労働省の証明書を偽造して、偽の障害者団体側に渡したなどとして厚生省の職員と局長も虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕しました。
(中略) 
朝日新聞は、特捜部のこうした捜査の動向や、事件の構図なども検察担当の記者たちがスクープ。さらに、偽の障害者団体の幹部は国会議員の元秘書や支援者らで、不正に絡んで、国会議員や官僚、行政側に働きかけていたことなども調査報道で特報しました。」」(朝日新聞オンライン会社案内2010年版の5頁目 http://www.asahi.com/shimbun/honsya/)


朝日新聞は、「(朝日新聞の)報道を受けて、大阪地検特捜部も2009年2月、強制捜査に乗り出し」たと、いわば特捜部を冤罪の道へ引きづり込んだことを自慢し、さらに、「不正に絡んで、国会議員や官僚、行政側に働きかけていたことなども調査報道で特報」したとして、多くの無実の者を事件に引きづり込んだことをも自慢するのです。

朝日新聞オンライン会社案内2010年版の5頁目(http://www.asahi.com/shimbun/honsya/)では、いまだに冤罪を作り出したことを自慢したままです((「THE JOURNAL」の「《意見募集中》郵便不正事件で村木厚子被告に無罪判決!」の「投稿者: seza | 2010年9月11日 15:26」より一部引用参照)。

もっとも、この事件の公判が開始され、検察側の旗色が悪くなり始めると、朝日新聞が喜々として検察批判を行っていました。そして、無罪判決が下されるに至ると、「村木氏無罪―特捜検察による冤罪」(朝日新聞平成22年9月11日付「社説」)などと抜け抜けと検察批判を繰り広げるのです。

村木氏無罪―特捜検察による冤罪だ 

 あらかじめ描いた事件の構図に沿って自白を迫る。否認しても聞く耳をもたず、客観的な証拠を踏まえずに立件する。郵便不正事件での検察の捜査はそんな強引なものだった。

 大阪地裁は昨日、厚生労働省の局長だった村木厚子被告に無罪を言い渡した。村木被告は、郵便割引制度の適用団体と認める偽の証明書をつくり、不正に発行したとして起訴されていた。

 村木被告は大阪地検特捜部に逮捕された当初から容疑を否認し、一貫して無実を訴えていた。判決は証拠とかけ離れた検察の主張をことごとく退け、「村木被告が偽証明書を作成した事実は認められない」と指摘した。

 検察は、ずさんな捜査を深く反省すべきだし、村木被告の復職をさまたげるような控訴はすべきでない。」(朝日新聞平成22年9月11日付「社説」)


この社説を読んで思わず、「朝日こそ検察を焚き付け、冤罪を創り出したのだから、冤罪の元凶はむしろオマエの新聞だろうが! 『深く反省』すべきはまず朝日新聞だろ! 9月11日付朝刊33面でくだらない自己弁護なんかしてないで、報道被害を受けた関係者すべてに謝罪すべきだろ!」ということを、声を出して怒鳴りたくなりました。



(2) 気分が悪くなる原因のもう1点は、菅直人首相の発言です。

無罪判決「コメント控える」=菅首相

 菅直人首相は10日午後、障害者団体向け割引郵便制度の悪用事件をめぐり、厚生労働省の村木厚子元局長が無罪判決を受けたことに関し「個別の案件で裁判所が出された判断について、わたしの立場でコメントすることは控えたい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。(2010/09/10-19:39)」(時事通信:2010/09/10-19:39


今回の事件は特捜部の捜査手法が問題視された事件です。検察庁は行政機関の一つであり、その特捜部の捜査手法が問題視されたのですから、内閣総理大臣は憲法72条により、行政各部を指揮監督する職務が課されている以上、職務上行政のあり方について回答する義務があります。特捜部固有の問題があるのであれば、改善策を講じなければならないのは、行政権を有する内閣の責任なのです。しかし、菅直人氏は、首相としての職務を果たすことなく、「コメントしない」のです。

また、今回の事件では強引な取り調べが問題となっていたのですから、当然ながら取り調べ過程の全面可視化の問題が生じます。民主党は、取り調べ過程の全面可視化を政権公約としていたのですから、民主党代表である以上、言及すべき義務があるはずで、政権公約が有権者との約束であることを十分に理解しているのであれば、可視化実現のために積極的に言及すべきした。しかし、菅直人氏は、まるで言及しないのですから、(不作為という形で)またしても政権公約破りの言動です。

首相として憲法上果たすべき職務(憲法72条)も果たすことができず、有権者との約束である「政権公約」を遵守する気がない、菅直人氏の言動は、みるだけで不愉快です。


テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

裁判例 *  TB: 0  *  CM: 1  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/09/13 Mon 16:25:11
| #[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/2131-d7f47168
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。