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2010/09/04 [Sat] 12:52:46 » E d i t
民主党代表選挙が平成22年9月1日に告示され、届け出順に小沢前幹事長と菅総理大臣の2人が立候補し、はそれぞれ「政見」(代表選公約)を発表し、共同記者会見で説明しています。なお、この代表選は、今月14日が投票日であり、2週間の選挙戦に入りました。


1.菅直人氏と小沢一郎氏の「代表選公約」の違いと共同記者会見後の論説を引用します。

(1) 時事通信(2010/09/01-21:39)

公約の扱い、普天間で相違=争点鮮明に-民主代表選・政策比較

 1日告示された民主党代表選に立候補した菅直人首相、小沢一郎前幹事長はそれぞれ「政見」を発表し、共同記者会見で説明した。子ども手当や高速道路無料化などを盛り込んだ昨年の衆院選公約(マニフェスト)の扱いや財源、米軍普天間飛行場の移設問題などで両氏の立場の違いが明確になり、争点が浮き彫りになった。

 衆院選公約について、首相は政見で「実現に誠実に取り組む」としながらも、「財源の制約などで実現が困難な場合は、国民に率直に説明し、理解を求める」と修正に言及。会見では「消費税を含む議論が必要」と指摘した。

 これに対し、小沢氏は会見で「衆院選で約束したことを着実に実現していく」と強調。財源については、政見で、国家予算の全面組み替えと無駄の削除により「充てる」と確約した。

 普天間問題に関し、首相は政見で、沖縄県名護市辺野古への移設を確認した5月の「日米合意を踏まえ取り組む」と明記。会見でも「これ以上、方向性が定まらない状況を継続すると悪影響が出る」と合意の実行に全力を挙げる立場を表明した。小沢氏は会見で「白紙に戻すと言っているわけではない」としつつ、「沖縄県も米国政府も納得できる知恵を出せば必ず(解決)できる」と強調。政見では「改めて話し合う」と、合意の見直しに取り組む姿勢を示した。 

 一方、首相は政見で「クリーンな政治に向けた改革」を掲げ、企業団体献金の禁止などについて「年内に党方針をまとめる」と明記。会見では「クリーンでオープンな民主党をつくる」と訴えた。小沢氏は政見で「政治とカネ」の問題に触れておらず、会見でも具体的な取り組みに言及することはなかった。(2010/09/01-21:39)」



(2) 日刊ゲンダイ2010年(平成22年)9月4日付(3日発行)7面「日本経済 一歩先の真相―高橋乗宣」

小沢氏を批判する菅首相は闘う相手を間違えている

◆「雇用」がスローガンで終わる限界

 民主党代表選で驚かされたのが、菅首相の闘争心である。小沢氏との一対一の対決が確実になった途端、それまでのチンタラがうそのように、日銀の白川総裁と会談したり、経済対策の基本方針を打ち出したりと、精力的に動き出した。さすが市民運動家出身、闘いの場面になると目の色が変わるようである。

 候補者2人による共同記者会見でも、「お金がまつわるような古い政治から脱却しなければならない」と、政治とカネの問題を抱える相手を批判。「予算委員会で長い間小沢さんが座っている姿は想像できない」と、欠席が多い小沢氏を皮肉った。

 マスコミの前では、挙党一致とか何とか言っているようだが、国民の目の前で展開されているのは、まぎれもない権力闘争である。小沢氏を排除するための戦いだ。

 しかし、いまの民主党政権に、ドタバタの闘争劇を演じていられるヒマなどあるのか。民主党は政権交代当時の高い支持は失っている。そのうえ、菅首相が権力に固執するあまり、仲間を口汚くののしる醜態をさらせば、国民は失望し、政権は崩壊する。日本の社会や経済は、それを許せるような状況ではないのだ。

 小沢氏の言動を見ていると、人間的には好きになれそうにない。しかし、自らの力をフルに使って物事を前進させる才能は希有(けう)に思える。彼のような政治家に活動の場を与えることは、菅首相が掲げる挙党一致に欠かせないはずだ。民主党は、いま、難題が山積した日本の課題に対処しなければならないのである。すべての力を結集して、命懸けで取り組む必要があるはずだ。この難局は、だれかを排除してやれるほど甘いものではないだろう。

 とりわけ菅首相は、政策責任者として力不足である。何をどう変えようとしているのかを示せないため、言葉を弄して周囲をけむに巻こうとしているフシがある。どうも信頼に欠けるのだ。

 例えば、代表選では、「雇用重視」を主張し始めているが、どうやって雇用を確保するのかが見えてこない。雇用を改善するには、景気を上向かせなければならない。企業活動を活性化させる策も必要だ。そういう視点を欠いたままで雇用問題を語るから「雇用」がスローガンにしか聞こえないのである。

 市民運動家的野党の時代なら、それでよかっただろう。だが、一国の総理がスローガンを唱えて終わりではダメだ。どんな人材でも使えるものは使えばよいのである。

 久しぶりの闘いに血が騒いでいるのかも知れないが、菅首相が闘うべき相手は小沢氏ではない。古い体制を守るとする勢力だ。そこをはき違えられては困るのだ。(金曜掲載)」





2.代表選直前の記事などで明らかにはなっていましたが、今回の発表で両氏の立場の違いが明確になり、政策論争の争点が明らかになりました。


(1) 一見して分かる違いが、まず、民主党の政権公約を遵守するのか破棄するのかという点です。菅直人氏側の代表選公約を読むと、4年間は消費税値上げをしない、天下りの禁止、政治主導などの、国民が政権交代を望んだときの「政権公約」の中核を破棄しているのに対し、小沢氏側は、民主党の政権公約を遵守し「国民の生活が第一」を実現させるとする点です。

菅直人氏にとって「政権公約」とは、一体、その存在意義があるのでしょうか? 政党と有権者との約束であるはずの「政権公約」を無視することを、1年足らずで「代表選公約」とするなんてどうかしていますこの代表選はあくまでも、民主党内での争いなのですから、民主党の政権公約を維持する前提で、その範囲内での争いでなければならないはずです。菅直人氏は、選挙権を有する国政選挙との違いが分かっていないようです。

しかも、先の参院選では、民主党内で誰にも相談することなく、突如として消費税の引き上げをぶち上げ、菅直人氏の消費税引き上げ発言が民主党の大敗の原因となりました。民主党内では大敗の責任を逃れたとしても、その参院選での有権者の「民意」を無視するようでは、政策を見て政党に投票するという政党政治や、選挙権・選挙制度の意味を失ってしまいます

「政権公約」を遵守しないのであれば、自民党政権と何ら変わりませんが、自民党でも選挙での敗北の原因となった政策は強行しませんでした。菅直人氏は、自民党よりも悪質というしかありません。



(2) 菅直人氏の「代表選公約」の中で、記者会見などで特に強調しているのが「雇用対策」ですが、その中身は大いに疑問です。

 イ:日刊ゲンダイ2010年(平成22年)9月4日付(3日発行)7面「日本経済 一歩先の真相―高橋乗宣」

 「とりわけ菅首相は、政策責任者として力不足である。何をどう変えようとしているのかを示せないため、言葉を弄して周囲をけむに巻こうとしているフシがある。どうも信頼に欠けるのだ。
 例えば、代表選では、「雇用重視」を主張し始めているが、どうやって雇用を確保するのかが見えてこない。雇用を改善するには、景気を上向かせなければならない。企業活動を活性化させる策も必要だ。そういう視点を欠いたままで雇用問題を語るから「雇用」がスローガンにしか聞こえないのである。
 市民運動家的野党の時代なら、それでよかっただろう。だが、一国の総理がスローガンを唱えて終わりではダメだ。」


 ロ:東京新聞平成22年9月3日付【社説】

民主代表選 日本をどう再生する?
2010年9月3日

 民主党代表選で菅直人首相と小沢一郎前幹事長は、ともに日本経済の再生・復活を打ち出した。雇用拡大をどう実現するのか。予算の組み替えをどう実行するのか。両者は具体策を明示すべきだ。
 菅氏は立候補に当たって発表した政策ペーパーで「雇用を起点にした国づくり」という政策路線を打ち出した。記者会見でも「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と繰り返している
 だが、聞けば聞くほど根本的な疑問がわいてくる。その雇用をどう増やしていくのか、具体策が見えてこないのだ。
 労働者を雇用する主役は民間企業だ。企業活動が活発化して、結果的に雇用が増える。だが「雇用が拡大しないとデフレを脱却できない」といった発言が示すように、菅氏は雇用と経済活性化の因果関係を逆に理解しているようだ。本当は「デフレを脱却しないと雇用が増えない」のである。
 こういう発想で政策を立案すると、雇用を守るためにはなんでもありになりかねない。雇用確保が税金投入の大義名分になって、新陳代謝を阻害し肝心の経済活性化を損なう事態さえ懸念される。
 政府の役割は民間が創意工夫し、リスクをとって活動できるように支援することだ。まさか政府が雇用を増やせばいいと考えているのではあるまい。では産業活性化のために、なにをするのか。ここは重要な論点である。
 菅氏はスローガンではなく、政策の中身を語るべきだ。」


菅首相は、雇用対策として、直属の「新卒者・雇用特命チーム」の設置を表明しています。ですが、その設置は平成22年8月21日であって、まさに民主党代表選の直前です。「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と口では言いながらも、実は、代表選対策のための「雇用対策」にすぎないのです。

「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と口では言いながらも、「その雇用をどう増やしていくのか、具体策が見えてこない」のです。労働者派遣法の改正をするのかどうかも触れませんし、小沢氏のように「地方経済の活性化、地方の雇用創出、地場産業の育成」を述べるわけでもありません。ですから、「菅氏はスローガンではなく、政策の中身を語るべきだ」とか、「市民運動家的野党の時代なら、それでよかっただろう。だが、一国の総理がスローガンを唱えて終わりではダメだ。」と批判されてしまうのです。

菅直人氏にとっては、どのような雇用対策をすればいいのか、全然、分からないのでしょう。だから、「スローガン」しか言うことしかできないのです。分からないのであれば、無理をして首相の座にいることはありません。国民の側も、無能な菅直人氏と「心中」「玉砕」する気はないのです。(もっとも、支持率が高いことからすると、無能な菅直人氏と「心中」したい方も結構いるようですが。)



(3) 見苦しいと感じるのは、菅直人氏が、小沢氏という個人批判を繰り返している点です。

 イ:日刊ゲンダイ2010年(平成22年)9月4日付(3日発行)7面「日本経済 一歩先の真相―高橋乗宣」

 「候補者2人による共同記者会見でも、「お金がまつわるような古い政治から脱却しなければならない」と、政治とカネの問題を抱える相手を批判。「予算委員会で長い間小沢さんが座っている姿は想像できない」と、欠席が多い小沢氏を皮肉った
 マスコミの前では、挙党一致とか何とか言っているようだが、国民の目の前で展開されているのは、まぎれもない権力闘争である。小沢氏を排除するための戦いだ。
 しかし、いまの民主党政権に、ドタバタの闘争劇を演じていられるヒマなどあるのか。民主党は政権交代当時の高い支持は失っている。そのうえ、菅首相が権力に固執するあまり、仲間を口汚くののしる醜態をさらせば、国民は失望し、政権は崩壊する。日本の社会や経済は、それを許せるような状況ではないのだ。(中略)
 どんな人材でも使えるものは使えばよいのである。」


 ロ:「政治とカネの問題」は、民主党だけの問題どころか、自民党も含めた政治家すべての問題であり、政治資金の透明性をどのように図るか、贈収賄のような資金を受け取っていないか、という法規制のあり方・制度設計の問題です。ですから、小沢氏個人だけを排除すれば解決する問題ではないのです。菅直人氏は、個人攻撃を行うことで、本来解決すべき問題(制度設計)から目を逸らしているのです。(完全な透明性を図るのあれば、それに要するコストが発生することになり、何らかの形で国会議員に資金提供する必要が生じます。)

先日も、菅直人氏の支持者である仙谷官房長官にも政治資金を私的流用し、それを隠蔽する行動しているとの疑惑が発生しましたが、十分な説明責任を果たしていません(「仙谷由人氏、政治資金を私的流用~菅首相側にも「政治とカネの問題」が発覚!」(2010/08/30 [Mon] 05:19:23))。政治資金の問題で小沢氏を問題視するのであれば、仙谷官房長官をも問題視するべきです。特に、仙谷官房長官は、一議員でなく官房長官という内閣の一員であって、しかも、小沢氏のように過去の疑惑ではなく、現在も違法状態が続いている状態の疑惑なのですから、一層、厳密な説明責任が問われるはずです。

それなのに、菅直人氏は、仙谷官房長官に対して説明責任を求めないのですから、「政治とカネの問題」は単なる口実であって、単に小沢氏を排除したいだけなのです。

もちろん、小沢氏が野党の党首であれば、小沢氏の個人攻撃を繰り返すのも、(品性に欠けるとはいえ)政治手法としては有効なのでしょう。しかし、小沢氏は同じ民主党の仲間なのです。「菅首相が権力に固執するあまり、仲間を口汚くののしる醜態」は、見ていて不快感を感じます。

さらに、菅直人氏は、「予算委員会で長い間小沢さんが座っている姿は想像できない」と、国会の欠席が多い小沢氏を皮肉っています。しかし、なぜ小沢氏が国会を欠席しているのかというと、地方の支援団体や有権者の声を聞き、支援を求めるといった政治活動をしているからです。民主党のために活動している行動に対して――それも、参院選では無役となった後も、自費で地方遊説を行っていた――、菅直人氏は皮肉るのですから、菅直人氏を見ているだけで気分が悪くなってきます


 ハ:小沢氏も、有権者の支持があるからこそ、国会議員としての地位を得ており、全国民の代表なのですから(憲法43条1項)、小沢氏を排除することは有権者の意思に反します。また、プロである検察官証拠不十分と判断して不起訴にしており、しかも無罪推定の原則(憲法31条)があるだけでなく、起訴されることさえ決まっていないのですから、「黒」扱いして政治的な抹殺を図るのは、無罪推定の原則を没却するものであって妥当ではありません。

仲間であれば、特に、力がある政治家であると認めるのであれば、排除することなく協力し合うことで、力を発揮してもらう方が、国益にかなうはずです。なぜ、感情的に排除するするのではなく、「どんな人材でも使えるものは使えばよい」といった合理的な判断ができないのでしょうか。合理的な判断ができないほど、仲間と協力し合うことができないほど、菅直人氏は無能なのでしょうか

仲間である小沢氏個人をそれほどまでに罵りたいのであれば、菅直人氏が民主党を離党し、仲間を外れればいいのです。




3.最後に。

(1) 朝日新聞平成22年9月2日付朝刊14面「声」欄

清潔な無能より灰色の有能を――東京都町田市・60代

 民主党代表選は、支持者からも積極的な賛辞が聞かれないのに、首相の短期交代はよくないという消極的理由もあって菅直人首相が世論調査上は支持を集めているようだ。しかし、その世論は霞が関と自民党が作り出しているのではないだろうか。菅氏が小沢一郎氏よりくみしやすいと見るためで、すでに財務省に取り込まれた内閣の存続は政権交代を望んだ世論に反する。

 菅首相は就任以来3カ月で、株の時価総額と為替差損で数十兆円の損害をもたらした。いまの円高は、わが国が何もできないと見た欧米が、ドル安、ユーロ安を仕掛けてきた可能性が濃厚だ。それに対し「注意深く見守る」という官僚の作文としか思えない文章を読み上げるだけの首相、財務相には失望するしかない。

 未曾有の国難に立ち向かうには、劇薬を使うしかないのではないか。無策で数十兆円の国損を出した宰相か、政治資金疑惑があっても他にない強力な政治力を持つ政治家か。「白猫だろうが黒猫だろうがネズミをとる猫はいい猫だ」という小平理論ではないが、私ならクリーンな無能より灰色の有能をあえて選びたい。」



(2) 夕刊フジ平成22年9月4日付(3日発行)2面

菅 役人にナメられまくり 
2010.09.03

 民主党代表選が白熱する中、2011年度予算の概算要求で、一般会計が過去最大の96兆円台後半に膨らんだ。民主党が掲げた「無駄削減」や「予算の組み替え」も進んでいない。官僚の間では、代表選での苦戦がささやかれている菅直人首相を「総理候補」と呼ぶ風潮もあるといい、完全にナメられているようだ。

◆「総理候補がまた言ってるよ」

 財務省が8月31日に締め切った各省の概算要求は、10年度の95兆380億円を上回る過去最大の数字だった。

 社会保障費の自然増や借金返済に充てる国債費がふくらんだためだが、政府が各省庁に求めた既存予算の一律10%削減は、環境省や経産省が5-6%にとどまるなど、切り込み不足だ。

 また、目玉としてブチ上げた「特別枠」3兆円に対する要求額も、公共事業費(国交省)、在日米軍駐留経費負担(=思いやり予算、防衛省)といった旧来の予算ばかりが要求され、高速道路完全無料化(国交省)や農家の戸別所得補償(農水省)など民主党の公約に掲げた目玉政策の要求額は大幅に圧縮されている。

 なぜ、こうも政治主導が不調なのか。あるキャリア官僚は次のように話した。

 「菅首相が民主党代表選で小沢一郎前幹事長に負けるかもしれないから、求心力を失っている。菅首相が財政再建を言っても『総理候補がまた言ってるよ』とコケにする人すらいる。小沢氏が首相になれば、もう一度概算要求をやり直すことになるかもしれない。だから、無駄削減や予算削減などに向けて本気で知恵を絞るのはバカらしいという空気もある」

 菅首相は消費税増税を持ち出すなど、党内では「財務省に取り込まれた」「菅から官へだ」との悪評が高い。

 そのあたりを意識してか、小沢氏は2日の討論会でも「(概算要求基準での)一律10%カットでは、自民党政権と同じ結果しか出てこない」と能力不足を断罪した。

◆「初心」忘れた!? 揮毫間違い

 こうした中、菅首相は討論会前に、恒例となっている揮毫(きごう)を求められると、「初心を貫く 平成二十二年九月二日 菅直人」と記した。ただ、首相は「初心」の「ころもへん」の点を入れ忘れ、「しめすへん」になってしまうミスも。やはり、「初心」を忘れているのか。」



(3) 朝日新聞平成22年9月2日付朝刊39面

マニフェストの現場では…

 民主党のマニフェストで注目された政策に直面する人々も、様々な思いを胸に代表選の行方を見つめる。

◆普天間

 地元が「県外」を求める米軍普天間飛行場の移設問題は、鳩山政権下で迷走の末、沖縄県名護市辺野古沖を埋め立てる案に。これをもとに専門家による検討結果が8月31日に発表された。

 だが、1日の記者会見で小沢氏は「沖縄も米国政府も納得できる案が知恵を出せば必ずできると確信している」と述べた。

 テレビ中継を見ていた那覇市の元公務員、宮田裕さん(67)は「一縷(いちる)の望みが与えられた」と感じた。「普天間への姿勢は、それ以外の(小沢氏の)99%のマイナスを打ち消す」。一方、菅首相へは「政権交代までは沖縄に視点を置いた発言をしていたのに変節した」と不信感が募る。

 那覇市に住む元高校教諭の男性(79)も、小沢氏の発言に明るい気持ちになった。「菅政権で沖縄はかやの外。本土の人たちに、沖縄の人にとって何が良いのかを考える機会になってほしい。」



 イ:野党時代の菅直人氏の発言を聞いていれば、与党になればさぞ有益な行動ができるのだろうと思った方は多かったと思います。

ところが、政権交代後、、鳩山由紀夫内閣において、内閣府特命担当大臣(経済財政政策・科学技術政策担当)に就任してはいるものの、ほとんど発言がなく、後に、藤井裕久氏の後任として財務大臣に就任しましたが、国会での質疑で財政の知識のなさを曝け出したくらいで、ほとんど発言がありませんでした。

いまや、菅首相が財政再建を言っても『総理候補がまた言ってるよ』とコケにする人すらいるように、すっかり官僚に対して政治主導で動かすことができなくなっているようです。これでは、民主党に政権交代させた意義が失われてしまい、「第2自民党」にすぎません。(テレビ報道を見ていると、小沢氏の指導力に疑問を抱く論説委員もいるようですが、知り合いの官僚がいれば、政治家の中で小沢氏が一番手ごわいと感じていることはすぐに分かるはずです。論説委員は、官僚に知り合いがいないのか、それとも嘘をついているのでしょうか。)

小沢氏は9月2日の討論会で「(概算要求基準での)一律10%カットでは、自民党政権と同じ結果しか出てこない」と、政治主導での予算編成ができていないことを批判しています。菅直人氏は何か反論しているようですが、「2011年度予算の概算要求で、一般会計が過去最大の96兆円台後半に膨ら」み、「民主党が掲げた『無駄削減』や『予算の組み替え』も進んでいない」という結果からすれば、小沢氏の言い分の方が妥当というしかありません。


 ロ:野党時代の菅直人氏や野田氏の発言からすれば、実は、官僚の作文を読むだけの無能だったとは思いもしませんでした。菅直人氏が、「政権交代までは沖縄に視点を置いた発言をしていたのに変節」し、それどころか沖縄に視点を置く小沢氏に対して自民党の議員のように批判するだなんて、みな思いもしなかったはずです。

「菅首相は就任以来3カ月で、株の時価総額と為替差損で数十兆円の損害をもたらした。いまの円高は、わが国が何もできないと見た欧米が、ドル安、ユーロ安を仕掛けてきた可能性が濃厚だ。それに対し「注意深く見守る」という官僚の作文としか思えない文章を読み上げるだけの首相、財務相には失望するしかない。」(朝日新聞「声」欄)


 「テレビ中継を見ていた那覇市の元公務員、宮田裕さん(67)は「一縷(いちる)の望みが与えられた」と感じた。「普天間への姿勢は、それ以外の(小沢氏の)99%のマイナスを打ち消す」。一方、菅首相へは「政権交代までは沖縄に視点を置いた発言をしていたのに変節した」と不信感が募る。
 那覇市に住む元高校教諭の男性(79)も、小沢氏の発言に明るい気持ちになった。「菅政権で沖縄はかやの外。本土の人たちに、沖縄の人にとって何が良いのかを考える機会になってほしい。」(朝日新聞)


菅直人氏は、「普天間への姿勢は、それ以外の(小沢氏の)99%のマイナスを打ち消す」「菅直人首相は、政権交代までは沖縄に視点を置いた発言をしていたのに変節した」「小沢氏の発言に明るい気持ちになった」「菅政権で沖縄はかやの外」という沖縄の人たちにどのように言い訳するのでしょうか。また見捨てるのでしょうか。

本土での鳩山氏への批判は「できないことを言って期待を持たせた」という“迷走”が中心でしたが(「記者の目:沖縄の米軍基地 我が事として議論を=北川仁士」(毎日新聞 2010年8月11日))が、沖縄の人々の受け止め方は違うのです。その違いが、鳩山退陣後は本土では沖縄報道は止めてしまったことに現れています。

いまや菅直人氏は、無能ですぐに変節する人物だと分かってしまったのです。(「初心を貫く」は菅直人氏にとって大切な言葉だったはずです。それなのに、「初」の字を間違えるなんてどういうことなんだろうと感じます。大切な「初心」を忘れるほど、「変節」してしまうのか、無知の表れなのか。どちらにしても情けない限りです。)


 ハ:朝日新聞の「声」欄の投書にもあるように、中国の指導者であった小平氏は、「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」と述べています。思想がどうであれ、経済発展に寄与できるのであれば、国にとって有益なことである――。現実を直視すれば、社会主義国である中国の指導者さえもこうした主張をするのです。

こうした現実的・合理的な考えは、今回の場合も妥当するのではないでしょうか。

「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」という小平の言葉は、感情論にとらわれずに国益にかなうことを追及する内容というべきで、であって、クリーンな無能である菅直人氏と、灰色――刑訴法336条からすれば灰色扱い自体は問題ですが――であるが有能の小沢一郎氏のどちらを選ぶべきなのでしょうか。

感情的な嫌悪による排除や感情論による有罪視を否定し、合理的に考えるのであれば、国民の生活の向上に寄与できず、株安円高対策に充分な対応ができない「鼠を捕れない菅直人政権」よりも、「鼠を捕れる小沢一郎氏側」の方が、「首相」として相応しいというべきです。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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コメント
この記事へのコメント
バラマキ民主党に期待できない
小沢一郎が民主党代表選に出馬したので、守銭奴・福田衣里子などの小沢ガールズを含むその党内勢力から小沢総理が誕生する可能性は大きい。
発言は鳩山由紀夫や管直人のようには、ブレて迷走することないと思われる。
しかし、小沢は政治とカネの問題を抱えており、民主党支持率は急降下するに違いない。
その状態で信任を問う衆議院の解散総選挙をやってもらいたい。
2010/09/04 Sat 16:55:39
URL | 左巻き菅 #-[ 編集 ]
>左巻き菅さん:2010/09/04 Sat 16:55:39
はじめまして、コメントありがとうございます。


>発言は鳩山由紀夫や管直人のようには、ブレて迷走することないと思われる

小沢氏だけは、ブレないことを望みます。
最良の結果が得られるのであれば、発言どうこうはさほど問題はないですが。


>小沢は政治とカネの問題を抱えており、民主党支持率は急降下するに違いない。
>その状態で信任を問う衆議院の解散総選挙をやってもらいたい

いつ衆議院を解散して選挙を行うべきかは、政権の担当者ないし構成が根本的に変わっ場合、重大な案件について国民に審判を仰ぐ場合などです。

ですから、菅直人氏から小沢一郎氏に首相が変わった場合は、解散する理由にはなります。ただし、菅直人氏が政権公約を破棄しようとしているのに対し、小沢氏は、政権交代当時の「政権公約」に回帰しようというのですから、いますぐ解散する必要はないように思われます。

政権交代時、4年間は衆議院の解散をしないと約束していました。もし小沢氏が民主党代表となれば、最初に回帰する以上は、代表の任期終了後に解散するかどうかということでしょうね。
2010/09/05 Sun 21:54:41
URL | 春霞 #ExKs7N9I[ 編集 ]
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2010/09/06(月) 11:48:46 | 来栖宥子★午後のアダージォ
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