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2010/08/31 [Tue] 04:36:18 » E d i t
新聞各社は、世論調査を行っており、いずれも菅直人氏の方が小沢一郎氏よりも高い支持が集まっています。どちらが首相にふさわしいか、民主党代表かという違いはありますが、毎日新聞の世論調査では、菅氏が78%、小沢氏が17%、共同通信社の世論調査では、菅氏が69.9%、小沢一郎前幹事長15.6%、読売新聞の世論調査では、菅氏が67%、小沢氏が14%となっています。


1.支持率はともかく、その支持するか否かの理由については、注目する必要があります。幾つか挙げておきます。

(1) 読売新聞平成22年8月30日付朝刊3面

世論の菅氏支持、小沢氏への根強い批判が追い風

 民主党代表選に関する読売新聞社の緊急全国世論調査では、菅首相への支持が、積極的な評価ではなく、首相が短期間で交代することへの懸念や、小沢一郎前幹事長に対する根強い批判に支えられていることがわかった。

 次の代表に菅氏がふさわしいとする理由をみると、民主支持層に限っても、「首相が短期間で代わるのは良くない」66%と「小沢氏と距離を置いている」25%を合わせて91%に達した。「政策に期待できる」は6%、「指導力がある」は2%に過ぎなかった。

 小沢氏の代表選出馬に対しては、民主支持層でも77%が「納得できない」と回答した。「政治とカネ」で説明責任を果たしているとは思わないとの答えは86%(民主支持層)に上っている。こうした小沢氏への批判は、「菅VS小沢」の一騎打ちの構図で、菅氏に有利に働いていると見られる。

 菅内閣の支持率は前回調査(6~8日実施)の44%から54%に回復した。しかし、最近の円高・株安への対応については、菅内閣を支持する人でも78%が適切ではないと答え、厳しい視線を向けていることは明らかだ。(以下、省略)」



(2) 毎日新聞 2010年8月30日 東京朝刊

 「菅首相続投の方がいいと答えた人に理由を聞いたところ「首相をたびたび代えるべきではないから」が83%を占め、消極的支持の弱さは否めない。」



(3) 菅直人氏に対して、無知無能で無為無策な人物であると非難していますが、世論調査でも、「政策に期待できる」は6%、「指導力がある」は2%とあるように、菅直人氏は中身がなく、本来の首相として資質がないことは多くの方が了解済みです。

「菅内閣が最近の急激な円高や株安に適切に対応しているとは思わない人は82%に達した」(読売新聞平成22年8月30日付朝刊)というほど、誰もが菅直人氏の能力を信頼していないのです。こうなると、例え、菅直人氏が再選されたとしても、先は短いでしょう。中身がないのですから。

このように、菅首相への世論の支持は、政策や指導力という積極的な支持理由ではなく、「首相が短期間で交代することはよくない」、「小沢一郎嫌い」という消極的な支持理由にすぎないのです(読売新聞:2010年8月29日23時00分)。


(4) 菅直人氏には中身がないこともあって、菅直人氏の側近も世論調査頼み、いわゆる「世論調査至上主義」の代表選を行うことを明言しています。

 「毎日新聞世論調査:民主党代表選 「首相続投を」72% 菅陣営、世論武器に

 「国民の世論と党内があまりにも乖離(かいり)した形で終わるのは民主党らしくない。ちゃんと(世論に)近づいていく」。菅首相の側近、寺田学首相補佐官は29日のNHK番組で、国会議員票の「劣勢」を指摘され、首相支持の世論に沿って情勢が変わることに期待感を示した。」(毎日新聞 2010年8月30日 東京朝刊


しかし、こうした「世論調査至上主義」「世論調査政治」は妥当なのでしょうか? 世論調査に基づく“民意”の絶対視は危いのではないでしょうか? この点について、東京新聞8月30日付朝刊「こちら特報部」が触れていたので、紹介しておきます。



2.東京新聞平成22年8月30日付朝刊【こちら特報部】

民主『首相選び』は…世論調査政治の功罪 民意絶対視危うさ
2010年8月30日

 菅直人首相69.9%、小沢一郎前民主党幹事長15.6%-。9月1日告示の民主党代表選に二人が名乗りを上げたが、共同通信社の世論調査では菅首相の続投を望む声が圧倒した。新代表は首相の座に直結する。国民的人気を誇った小泉政権以降、世論調査で人気の高い政治家が首相に選ばれてきたが、今回も民意が政治の流れを決めるのか、小沢氏がその劣勢をはね返すのか。「世論調査政治」の功罪を考えてみた。 (佐藤圭)

◆「交代嫌悪」で「続投支持」も

 7月の参院選で与党過半数割れの大敗を喫した菅首相。去就を問われる中、続投の意思を支えた一つが民意だった。

 参院選直後の共同通信調査では、内閣支持率こそ36.3%と、6月の61.5%から急落したものの、「首相を辞めなくてもよい」は52.8%。各社の調査もほぼ同様の結果だった。

 菅首相はこうした世論を背景に党代表選での再選戦略を描いてきたが、今回の調査では、内閣支持率も9.4ポイント増の48.1%に回復した。一方の小沢氏は、政治とカネの問題などへの風当たりが強いことを裏付けた。

 党代表選をめぐる世論の動向を政治学者はどうみるか。

 菅首相が世論で“圧勝”した結果について「予想通り」と、本田雅俊・政策研究大学院客員准教授は語る。「菅首相はクリーン、小沢氏はダーティーなイメージを持たれている。善玉レスラーと悪玉レスラーの対決であれば、このくらいの差が出るのは当然」

 ならばその民意は菅首相の再選にもろ手を挙げているのか。本田氏は「首相が頻繁に交代することに嫌悪感を持っているだけ。菅政権の政策を評価しているわけではない」と“続投支持”の中身を問題視する。

 松本正生・埼玉大経済学部教授も、世論調査をよりどころにする菅首相の姿勢について「世論調査に頼るということは、ほかに売り物がないということ。自信のなさの裏返しだ」と手厳しい。

 前田幸男・東大大学院情報学准教授は「世論調査の結果が悪くなった場合には辞任するのか。首相は後で自分の首を絞めることになるのではないか」と話す。

 では、民意と乖離(かいり)した小沢氏でいいのか。

 松本氏は「急激な円高など日本の危機的な状況を突破していくには、強いリーダーシップが必要だ。小沢氏が政治とカネの問題について国民に納得のいく説明をすることができれば、剛腕に期待する声が出てくるかもしれない」と、小沢氏の説明次第では風向きが変わることもあり得るとみる。

 前田氏も「政治家には世論調査の結果を絶対視せず、国民に適切な説明を行い、説得することを目指して行動すてほしい」と注文。その上で「国民を説得しようとする意思さえあれば、世論調査の結果と違う行動を取ることは、周囲がとやかく言う問題ではない」と小沢氏の出馬に一定の理解を示す。

◆「小泉モデル」の再生産 短命政権生む一因

 「世論調査至上主義」のような風潮が強まったのは、高い内閣支持率を背景に、5年半もの長期政権を維持した小泉純一郎首相の登場以降だ。

 小泉首相の退陣後、自民党は直近の世論調査で「首相に最もふさわしい政治家」のトップに挙げられた安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の各氏を次々と首相に担ぎ出した。

 だが閣僚のスキャンダルや首相の失言が原因で支持率は続落、いずれも1年の短命政権に終わった。人気頼みの「小泉モデル」の縮小再生産を繰り返した末、昨年8月の衆院選で民主党に政権を明け渡すことになった。

 その民主党も、鳩山由紀夫首相の辞任表明に伴う6月の代表選では、党内で最も人気のあった菅氏を選出。菅首相が「脱小沢路線」で世論受けを狙ったところは、抵抗勢力との戦いで国民の喝采(かっさい)を浴びた小泉氏の手法を彷彿(ほうふつ)とさせた。

 ところが菅首相の消費税発言でそっぽを向かれ、参院選で惨敗。「もはや『小泉モデル』が通じなくなっている」(松本氏)ことを露呈した。

◆かつて候補筆頭 外添氏 「試行錯誤の時期かも」

 首相の座も軽くなったと言ったら失礼だが、実際、世論調査で首相候補に挙げられる政治家たちは、世論調査政治をどう思っているのか。

 参院選前まで「首相に最もふさわしい政治家」のトップを走り続けてきた元自民党、現在は新党改革代表を務める外添要一参院議員を直撃した。  

 「私自身は冷めている。みんな世論調査の数字を見て担ごうとするわけですよ。でも数字が落ちたらパッと手を離す」

 外添氏は、鳩山政権が失速した3月に首相候補ナンバーワンに躍り出た。自民党内では、参院選の顔として「外添待望論」が沸き上がったが、谷垣禎一総裁を引きずり降ろすまでの動きにならず、4月に離党。改革クラブのメンバーらと新党改革を結成した。

 参院選では、「外添人気」を前面に打ち出したが、みんなの党の躍進の陰に隠れ、117万票と比例代表で1議席しか獲得できなかった。「お金も組織もないから、非常に苦しい戦いになるのは想定内。私一人の人気で何千万票も取れるはずがない」と外添氏。

 時事通信社が参院選後に行った世論調査では、「次期首相にふさわしい人物」は、みんなの党の渡辺喜美代表が11.4%で一位に浮上し、前回21.5%でトップだった外添氏は8.7%で三位に転落。世論の移ろいやすさを味わったが、「首相就任直後の調査では、その首相がトップ、みんなの党が躍進すれば、渡辺氏がトップになる」と冷静に受け止める。

 話を9月14日投開票の民主党代表選に戻そう。外添氏は「菅首相は無策、小沢氏は党内力学だけで生きている。民主党全体への失望感が広がってくる」と突き放す。

 とはいえ、外添氏が目指す政界再編も簡単ではない。日本のリーダー選びはどうあるべきか。

 外添氏は「首相をやらせてみてダメなら代えるしかないし、いい人に当たったら長くやってもらう。今は試行錯誤の時期としてそれしかないかもしれない」と語った。

 その首相に小沢氏がなれば、世論は思う存分たたくだろうが、菅首相が続投したらどうか。

 前出の本田氏は言う。

 「菅政権が行き詰ったときには、国民生活に跳ね返ってくる。しかし、自分たちが支持したから『ほら見たことか』とは言えないはずだ」

 頻繁な世論調査も政治と同様、岐路に立たされているのかもしれない。

<デスクメモ>

 小沢氏の写真の右手上げは、田中角栄元首相の得意のポーズ。師は刑事被告人の身ながら実権を握ったが、その説明責任とは選挙で民意に選ばれる「みそぎ論」だった。小沢氏は幹事長辞任に参院選を経て、代表選でみそぎが済んだとでも言うのか。仲介役の鳩山前首相もしかり。早すぎて笑止千万だ。(呂)」



(1) ポイントとなる点を触れていきます。まず、1点目。

 「松本正生・埼玉大経済学部教授も、世論調査をよりどころにする菅首相の姿勢について「世論調査に頼るということは、ほかに売り物がないということ。自信のなさの裏返しだ」と手厳しい。
 前田幸男・東大大学院情報学准教授は「世論調査の結果が悪くなった場合には辞任するのか。首相は後で自分の首を絞めることになるのではないか」と話す。(中略)
 前田氏も「政治家には世論調査の結果を絶対視せず、国民に適切な説明を行い、説得することを目指して行動すてほしい」と注文。その上で「国民を説得しようとする意思さえあれば、世論調査の結果と違う行動を取ることは、周囲がとやかく言う問題ではない」と小沢氏の出馬に一定の理解を示す。」


菅直人氏や側近の行動には、いつも疑問符がつきます。急激な円高株安が生じて対策が急がれていたのに、何もすることなく、党所属当選1回生との意見交換会(8月23~25日)に明け暮れていたのです。

ところが、小沢一郎氏が民主党代表選の出馬を表明した(8月26日)ことで、首相の座が危うくなった途端、菅直人氏は、8月27日になってから、円高株安に対して「断固たる措置をとる」などと言いだしたのです。その後も、東京都大田区の研磨工場を視察(8月27日)、北九州市の発光ダイオード(LED)の製造工場を視察(8月28日)、兵庫県芦屋市の高齢者施設を視察(8月29日)と、パフォーマンスを繰り広げ出ているのです。

円高株安対策や視察をしないよりはマシであることが確かです。しかし、小沢一郎氏の代表選への出馬表明後、急にアタフタし始めた態度を見ると、「菅直人氏にとっては、経済危機より首相の座欲しさが優先してしまうのか。一体、首相という立場を分かっているのだろうか。」と、情けなく感じるのです。

松本正生・埼玉大経済学部教授も、世論調査をよりどころにする菅首相の姿勢について「世論調査に頼るということは、ほかに売り物がないということ。自信のなさの裏返しだ」と述べていますが、小沢一郎氏の代表選への出馬表明後、急にアタフタし始めた態度を見ると、本当に菅直人氏は中身が何もないのだと感じさせます。

世論調査では、菅直人氏の支持は高いようですが、一体、こんな情けない人物のどこを評価できるというのでしょうか。就任してまだ3ヶ月という短期間であろうとも、中身のない、何が政策をする意思もない、ただ首相の地位にしがみ付きたいだけの人物は首相にしておく方が国益上、有害であるはずです。支持率の高さは、実に不可思議でなりません。



(2) 2点目。

◆「小泉モデル」の再生産 短命政権生む一因
 「世論調査至上主義」のような風潮が強まったのは、高い内閣支持率を背景に、5年半もの長期政権を維持した小泉純一郎首相の登場以降だ。
 小泉首相の退陣後、自民党は直近の世論調査で「首相に最もふさわしい政治家」のトップに挙げられた安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の各氏を次々と首相に担ぎ出した。
 だが閣僚のスキャンダルや首相の失言が原因で支持率は続落、いずれも1年の短命政権に終わった。人気頼みの「小泉モデル」の縮小再生産を繰り返した末、昨年8月の衆院選で民主党に政権を明け渡すことになった。
 その民主党も、鳩山由紀夫首相の辞任表明に伴う6月の代表選では、党内で最も人気のあった菅氏を選出。菅首相が「脱小沢路線」で世論受けを狙ったところは、抵抗勢力との戦いで国民の喝采(かっさい)を浴びた小泉氏の手法を彷彿(ほうふつ)とさせた。
 ところが菅首相の消費税発言でそっぽを向かれ、参院選で惨敗。「もはや『小泉モデル』が通じなくなっている」(松本氏)ことを露呈した。」


 「時事通信社が参院選後に行った世論調査では、「次期首相にふさわしい人物」は、みんなの党の渡辺喜美代表が11.4%で一位に浮上し、前回21.5%でトップだった外添氏は8.7%で三位に転落世論の移ろいやすさを味わったが、「首相就任直後の調査では、その首相がトップ、みんなの党が躍進すれば、渡辺氏がトップになる」と冷静に受け止める。 」


次々と首相が交代することは、対外的な国益上、よくないとはいえるでしょう。しかし、世論調査という名の人気投票に頼ったために、世論調査で支持率が下がれば辞任、別の人物が首相に就任しても世論調査で低くなれば辞任となってしまいました。要するに、移ろいやすい世論調査に頼ってきたことにこそ、短命政権となった要因があったのです。

世界の事情をすべて知っているわけではありませんが、日本の世論調査だけが、まるで食事をしているかのように、頻繁に繰り返し実施しているのです。そのたびに新聞社は一面に大きく掲載し、テレビ局が世論調査を実施した場合も、頻繁に大きく取り上げるのです。

各報道機関ごとに、世論調査が頻繁に実施されているのですから、そんな頻繁に行っている行事なんて、ほとんど無視してはずなのです。ところが、菅直人氏やその側近は、そんな世論調査の結果を「葵の御紋」のように振りかざすことばかりしているのですから、呆れるばかりです。

短命政権が避けることが国益に適うのであれば、年1回程度は重視するとしても、ほとんどの世論調査は無視する方が妥当なように思うのです。「世論調査政治」「世論調査至上主義」こそが短命政権をもたらすものであるとして、そこからの脱却を図るべきです。

頻繁に行われる、移ろいやすい世論調査は、それは一時的な感情論に等しいものです。そうした感情的な“民意”は、選挙の際になされる「民意」とは別物であって、同等の「民意」と評価するべきはありません。ですから、感情的な“民意”絶対視は危ういのであるとして、市民の側も警戒心を抱くべきなのです。一時的な感情論に左右された政治こそが、大きな社会不安を招きかねないからです。




3.最後に。

民主党代表選に関して、最も秀逸な社説を掲載していたのが東京(中日)新聞です。その社説を引用しておきます。

(1) 東京新聞平成22年8月27日付【社説】

「国のかたち」こそ争点だ 菅・小沢氏一騎打ちへ
2010年8月27日

 民主党の小沢一郎前幹事長が代表選立候補を表明した。菅直人首相と一騎打ちの公算だ。首相を選ぶ選挙である。「国のかたち」を堂々と論じてほしい。
 小沢氏は鳩山由紀夫前首相に立候補の意向を伝え、その後、記者団に「鳩山氏から、出馬の決断をするなら全面的に支援したいとの話があったので、不肖の身だが出馬を決意した」と語った。
 菅氏もすでに立候補表明しており、八年ぶりに党員・サポーター参加の本格的な代表選となる。
 党代表を選ぶと同時に首相を選ぶ選挙でもある。選挙権を持つ党所属国会議員と地方議員、党員らには心して臨んでもらいたい。

◆挙党態勢拒む首相

 小沢氏にとっては、偽メール事件での前原誠司元代表の引責辞任に伴う二〇〇六年四月の代表選以来、二度目となる立候補決断だ。(中略)
  今回の代表選でも、党内一部の熱狂的な小沢シンパの要請にもかかわらず、立候補が困難視されていたのも「政治とカネ」の問題を抱えていたからにほかならない。
 小沢氏もそうしたことを自覚していたのであろう。当初は自身や自らに近い議員を政府や党の要職に就け、自らの影響力や求心力を維持するつもりだったようだ。
 しかし、「脱小沢路線」を掲げてきた菅氏が、小沢氏を含む挙党態勢づくりに引き続き難色を示したため、立候補決断に至った。

◆政権交代の原点に

 小沢氏の「政治とカネ」の問題を不問に付すことはできないが、立候補の動機が何であれ、代表選となることを歓迎したい。
 というのも、菅氏が何を目指すのか判然とせず、小沢氏と代表選を戦えば、国民の眼前で政策論争が活発に行われるからだ。
 菅氏は六月の首相就任後「最小不幸社会」や成長分野への重点的な公共投資で経済成長や社会保障充実を実現する「第三の道」などの理念・政策を掲げ、消費税率10%への引き上げ検討を表明した。
 しかし、七月の参院選惨敗後もこれらの理念・政策を維持するのか否か、〇九年の衆院選マニフェストの何を引き継ぎ、何を引き継がないのか、沈黙したままだ。
 急激な円高や株安など景況感の悪化に対する強いメッセージを、菅氏の口から聞くこともない。
 沈黙によって批判の芽を摘み、代表選を乗り切ろうとするのならそれだけで首相失格だ。あと三年間の政権運営は任せられない。(中略)
 菅陣営は、頻繁な首相交代に異論を唱えることで支持拡大を狙うが、ここは一度、政権交代の原点に返る必要がある。
 有権者は民主党政権に、自民党とは違う政治の実現を託した。
 その柱は官僚主導から政治主導への転換、無駄な事業見直しによる財源捻出(ねんしゅつ)、緊密で対等な日米同盟、であり、それは民主党が目指す「国のかたち」だったはずだ。
 自民党が五十四年にわたって構築した政治・経済・社会システムを変えるのは容易でないが、早々にあきらめ、自民党政治に回帰するなら民主党である必要はない。
 菅氏に今向けられているのは政権交代の原点を忘れ、官僚依存、増税路線、対米追随に戻るのではないかという疑いの眼差(まなざ)しだ。

◆混乱から新秩序を

 もし違うのなら、菅氏は日本をどんな国にしたいのか、その実現の具体策や「ねじれ国会」を乗り越える知恵を明確に語り、小沢氏と競い合わなければならない。
 小沢氏が勝って首相に就けば、「政治とカネ」の問題を執拗(しつよう)に追及され、国会の混乱は避けられないかもしれない。負ければ小沢氏が民主党を割って出て、政界再編に発展する可能性も指摘される。
 しかし、多少の混乱も、新しい「国のかたち」を実現する契機になるのなら、やむを得まい。」



(2) 菅直人氏に対する不信感は、<1>菅直人氏は、首相として何をしたのかまるで分からないこと、<2>政権交代の原点を忘れ、官僚依存、増税路線、対米追随に戻る言動を行っている、という2点にあります。

「小沢氏の「政治とカネ」の問題を不問に付すことはできないが、立候補の動機が何であれ、代表選となることを歓迎したい。
 というのも、菅氏が何を目指すのか判然とせず、小沢氏と代表選を戦えば、国民の眼前で政策論争が活発に行われるからだ。
 菅氏は六月の首相就任後「最小不幸社会」や成長分野への重点的な公共投資で経済成長や社会保障充実を実現する「第三の道」などの理念・政策を掲げ、消費税率10%への引き上げ検討を表明した。
 しかし、七月の参院選惨敗後もこれらの理念・政策を維持するのか否か、〇九年の衆院選マニフェストの何を引き継ぎ、何を引き継がないのか、沈黙したままだ
 急激な円高や株安など景況感の悪化に対する強いメッセージを、菅氏の口から聞くこともない。
 沈黙によって批判の芽を摘み、代表選を乗り切ろうとするのならそれだけで首相失格だ。あと三年間の政権運営は任せられない。(中略)
 菅陣営は、頻繁な首相交代に異論を唱えることで支持拡大を狙うが、ここは一度、政権交代の原点に返る必要がある。
 有権者は民主党政権に、自民党とは違う政治の実現を託した。
 その柱は官僚主導から政治主導への転換、無駄な事業見直しによる財源捻出(ねんしゅつ)、緊密で対等な日米同盟、であり、それは民主党が目指す「国のかたち」だったはずだ。
 自民党が五十四年にわたって構築した政治・経済・社会システムを変えるのは容易でないが、早々にあきらめ、自民党政治に回帰するなら民主党である必要はない
 菅氏に今向けられているのは政権交代の原点を忘れ、官僚依存、増税路線、対米追随に戻るのではないかという疑いの眼差(まなざ)しだ。」



民主党の参院選マニフェスト(政権公約)をめぐり、衆院選公約から大幅に修正したことを批判する小沢一郎前幹事長に対して、枝野幸男幹事長氏は「無責任な大衆迎合だ」と非難していました(時事通信:2010/06/30-00:06)。衆議院選挙の際のマニフェスト(政権公約)を大幅に修正することは、「政権交代の原点」を捨て去ることになり、政党政治上、国民に対する最大の裏切りであるのに、それを「大衆迎合」だと言い放ってしまうのです。これは一例ですが、消費税増税も同様です。

このように、菅直人氏やその支持者・側近の言動を見ていると、民主党を与党とした意味、政権交代の意義を忘れてしまったとしか思えないのです。

政治や官僚機構は、野放しにされたり、説明責任に無関心だったりすると、独りよがりになり、腐敗することから、前政権でしてきたことを総ざらいして、見直す必要があります。その見直しのための最も効果的な方法が「政権交代」であるのです。ジャーナリストのビル・エモットさんによれば「良くない政府は罰を受けるべき」であるというのですから、政権交代は有権者による処罰の結果であるといえるのかもしれません(「政権選択選挙で投票する前に~なぜ自民党は政権担当能力を失ったのか? 政権担当の準備が整っていなければ与党になれないのか?(朝日新聞より)」(2009/07/21 [Tue] 05:10:29)参照)。

 「政権交代があっても、状況を一晩で変えられるわけではない。新しい党が政権を取っても、新たな不祥事まみれの大臣を寄せ集めた新内閣によって、新しい失政が始まるだけだと皮肉られるかもしれない。だが政権交代により、日本が変わるというはっきりしたシグナルを他国に示すことができる。日本の民主主義がきちんと機能していると訴えることができる。」(朝日新聞平成21年7月15日付朝刊15面「政権交代を問う 09政権選択」)


自民党時代でしてきたことを総ざらいして、見直すこともなく、ただ引き継ぐだけであるならば、政権交代をした意味がありません。自民党が54年にわたって構築した政治・経済・社会システムを変えるのは容易でないですが、早々にあきらめ、自民党政治に回帰するなら民主党である必要はないのです(東京新聞8月27日付「社説」)。

菅直人氏が、政権交代の原点を忘れ、これ以上、官僚依存、増税路線、対米追随の言動を続けるのであれば、政権交代の意義を忘れたものであって、菅直人氏を民主党代表・首相として続けさせるべきではないのです。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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コメント
この記事へのコメント
世論調査の結果は、単に菅さんの方が小沢さんよりマシというだけであり、消極的な支持も含まれている。それに総理をコロコロ変えるのはどうか。野球で例えるなら、時には我慢して使ってみるのも手の一つだ。

より問題なのは小沢さんに人気がないことだ。陰で操っている、そういったイメージが人気低下なのだろう。だから、自ら代表戦に立ち、総理になるというのは、正しい決断といえる。

あと、世論調査が問題になったのは結局小選挙区制のためだ。支持基盤を固めても、浮動票が相手に流れれば、選挙には勝てない。結局、人気便りにならざるを得ない。
2010/08/31 Tue 10:26:34
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