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2010/02/14 [Sun] 13:41:59 » E d i t
第21回冬季五輪バンクーバー大会が12日、開幕しました。 「人種のモザイク」と呼ばれる多民族国家、カナダでの五輪開催は1976年モントリオール夏季大会、88年カルガリー冬季大会に続いて3度目で、22年ぶりの五輪となります。冬季五輪は1924年にフランスのシャモニーで第1回が開催され、今回が21回目となります。

大会は2月12日から28日までの17日間で、カナダ北西部の大都市バンクーバーを中心に開催されます。今回の冬季五輪では前回トリノ大会を上回る史上最多の82カ国・地域から約2500人の選手が参加し、新たに採用されたフリースタイルスキーのスキークロスを含む、7競技で史上最多の86種目を行います。



1.報道記事を幾つか。

(1) 読売新聞平成22年2月13日付夕刊1面(4版)

バンクーバー五輪開幕 冬季最多82か国・地域参加

【バンクーバー=読売取材団】第21回冬季五輪バンクーバー大会は12日午後6時(日本時間13日午前11時)、バンクーバー市内のBC(ブリティッシュコロンビア)プレースで開会式が始まり、17日間の雪と氷の戦いが幕を開けた。

 冬季五輪史上最多の82か国・地域から約2500人の選手が参加、バンクーバーとウィスラーで7競技、史上最多の86種目が実施される。

 日本代表は男子49、女子45の計94人。開会式ではスピードスケートで5回目の出場となる旗手の岡崎朋美選手(38)(富士急)を先頭に、43番目に入場行進した。

 雪不足の懸念以外、ここまでほぼ順調だった五輪準備。しかし、開会式の数時間前、ウィスラーでのリュージュ競技の公式練習中に、グルジアの男子選手が死亡する事故が起き、華やかな祭典は悲しみに包まれた。

 屋内会場で行われた式典は、雪原に氷の柱をかたどったステージが立ち上がり、天井からはオーロラが下がる凝った舞台。カナダの自然と先住民文化を色濃く反映した演出となった。

 前半は、バンクーバー五輪が開かれる土地に先住権を持つ四つの先住民部族と、各部族の伝統的衣装をまとったカナダ中の先住民の若者による歓迎が、太鼓の音と踊りでつづられた。選手を迎えた後半は、オーロラや海を泳ぐオルカ(シャチ)の群れ、森の中に立つトーテムポールなど、カナダの自然と神秘をテーマにした物語が展開した。

 ◆バンクーバー=人口約211万人で、国内第3位の都市圏。都市名は18世紀末に米国からカナダ西海岸を測量した英国海軍士官ジョージ・バンクーバーに由来する。横浜市とは姉妹都市。昨年、英誌「エコノミスト」の調査部門が「世界で最も暮らしやすい都市」に選出した。

(2010年2月13日13時47分 読売新聞)」



(2) 毎日新聞平成22年2月13日付東京夕刊1面

バンクーバー五輪:熱冬開幕 美と技と力 82カ国・地域2500人が参加

 【バンクーバー小坂大】先住民や環境との共生をテーマにした第21回バンクーバー冬季五輪が12日夜(日本時間13日午前)、当地のBCプレースで開会式を行い、開幕した。大会は06年トリノ(イタリア)大会の80を上回る史上最多の82カ国・地域から約2500選手が参加。7競技の過去最多86種目で、28日までの17日間にわたって熱戦を展開する。

 前回の112人より少ない94人の選手で大会に臨む日本は、開会式でスピードスケートの岡崎朋美選手(富士急)を旗手に行進した。カナダでの冬季五輪は88年カルガリー大会に続いて2回目。不況下での開催で収支が懸念されたが、五輪組織委員会は開幕前に「赤字にはならない」と明言した。

 カナダでは19世紀半ばから続いてきた先住民の移住や英語教育を強制した同化政策をハーパー首相が一昨年に公式に謝罪。また、冬季競技は温暖化など地球環境の変化の影響を強く受けている。このため、五輪組織委員会は先住民との融和と環境への配慮を大会の理念に掲げている。

毎日新聞 2010年2月13日 東京夕刊」



(3) 東京新聞平成22年2月14日付朝刊1面

バンクーバー五輪開幕 多様な人種 多彩な感動
2010年2月14日 朝刊

 【バンクーバー=本社五輪取材団】バンクーバー市のBCプレースで12日(日本時間13日)に開会式が開かれたバンクーバー冬季五輪。五輪史上初の屋内で開かれた開会式は、音と光の派手な演出で幕開けした。「人種のモザイク」とも呼ばれるカナダの多様性や豊かな自然を伝える内容が3時間にわたって繰り広げられた。

 先住民の参加を一つの柱に掲げる今回の五輪。四本の巨大なトーテムポールが立ち、先住民たちが伝統衣装を身に着けて踊った。その出迎えを受けた選手たちは晴れやかな表情で入場行進した。

 三十番目にグルジア選手団が入場すると、観客席がひときわ大きく沸いた。この日、リュージュの選手が公式練習中の事故で死亡。右腕に喪章を着け、黒いマフラーの選手たちは手も振らずに行進した。涙を必死にこらえ歩く姿に、観客は総立ちで拍手を送った。

 日本選手団の入場は四十三番目。旗手の岡崎朋美(38)=富士急=を先頭に八十八人が進んだ。成田空港から出国する際、公式ウエアを崩して着て批判を浴びたスノーボード・ハーフパイプ(HP)男子代表の国母和宏(21)=東海大=の姿はない。開会式直前に国母と謝罪会見に臨んだ橋本聖子団長は唇を結び、大会への決意を示しているようだった。

 会場中央の床から、氷柱をイメージした巨大な仮の点火台がせり上がり、観客の持つペンライトが上下に揺れた。アイスホッケーの国民的英雄ウェイン・グレツキー氏らが同時に点火し炎が燃え上がると、会場の興奮は最高潮に達した。聖火はその後、グレツキー氏が屋外の聖火台にも点火した。

 亡くなったグルジア選手のために一分間の黙とうがささげられ、カナダ国旗と五輪旗は半旗で掲げられた。」



記事中に「先住民や環境との共生をテーマにした第21回バンクーバー冬季五輪」とあるように、第21回冬季五輪バンクーバー大会は、「先住民との融合」「環境への配慮」「持続可能な発展」を基本理念として掲げています。また、「不況下での開催で収支が懸念されたされたが、五輪組織委員会は開幕前に『赤字にはならない』と明言した」とあるように、わざわざ五輪組織委員会が「赤字にならない」と明言しなければならないほど、不況により開催が危ぶまれた冬季五輪なのです。

そこで、第21回冬季五輪バンクーバー大会の基本理念と、不況が五輪に与えた影響について触れた記事について引用したいと思います。



2.第21回冬季五輪バンクーバー大会の基本理念と、不況が五輪に与えた影響について

(1) 時事通信:2010/02/12-15:16

祭典通じ、先住民とも融合を=バンクーバー五輪、「カナダを一つに」〔五輪・関連〕

 【バンクーバー時事】バンクーバー五輪の開会式は華やかに彩られ、フィギュアスケートは大会の目玉となる。しかし、ひときわ光りを放つ両五輪会場に挟まれた市の東側一帯には退廃した空気が流れている。鉄柵で閉ざされた店が立ち並び、路上には衣食住にこと欠く人たちがたむろする。都市人口の数では圧倒的に少数派である先住民族出身者が、その3割以上を占めている。
 かつて、カナダでは先住民に対する言語や教育面における同化政策が長く続いた。市東部の荒れた一角にある地域センターで聞いた先住民女性の実体験も交えた語りは、怒りや悲しみというより、嘆きだった。寄宿学校や教会では日常的な虐待を受け、無学と心身の傷を背負って都市へ逃げる。家がない。金もない。あきらめの境地で売春や麻薬へ流れ、落ちていく人もいるという。
 五輪組織委員会は招致活動の初期段階から先住民との連帯を意識。開催地域にゆかりのある四つの先住民族で構成された4先住民協会が大きな影響力を持った。同協会の最高責任者テワニー・ジョセフ氏はカナダ全土の先住民族地域に足しげく通い、五輪への協力を訴えた。
 「儀礼的な五輪参加ではない」という同氏によれば、五輪を機に先住民にかかわる5700万カナダドル(約47億9000万円)のビジネスが生まれ、2000人の先住民の若者が職を得た。カナダ西部の先住民が持つ信仰の象徴(トーテム)が今五輪のメダルやマスコットのデザインに採用され、聖火の通り道などにはトーテムポールが数多く建てられた。「カナダを一つに」が大会のテーマの一つだ。それでもまだ、現実は路上に色濃く残る。カナダ政府が同化政策の過ちを公式に謝罪してからまだ2年もたっていない。五輪という祭典を契機に変わっていくことを願う一方、歴史の根も決して浅くはない。(2010/02/12-15:16)」



第21回冬季五輪バンクーバー大会は、基本理念の一つとして「先住民との融合」を掲げています。そうした理念を表すように開会式では、「四本の巨大なトーテムポールが立ち、先住民たちが伝統衣装を身に着けて踊った」場面がありました。

しかし、「人種のモザイク」と呼ばれる多民族国家、カナダでは19世紀半ばから、先住民の移住や英語教育を強制した「同化政策」(宗主国ないし支配民族が、植民地の民族ないし国内少数民族を、自分たちの生活様式・考え方になじませ、一体化しようとする政策)が続いてきました。カナダのハーパー首相が「同化政策の過ちを公式に謝罪してからまだ2年もたっていない」のです。

「ひときわ光りを放つ両五輪会場に挟まれた市の東側一帯」では、「鉄柵で閉ざされた店が立ち並び、路上には衣食住にこと欠く人たちがたむろ」し、「都市人口の数では圧倒的に少数派である先住民族出身者が、その3割以上を占めている」という対照的な状況が今のカナダです。

「五輪という祭典を契機に変わっていくことを願う一方」で、冬季五輪での選手の活躍のみに目を向けるのではなく、カナダの「歴史の根」についてもよく注目しておくべきです。



(2) 日経新聞平成22年2月13日付夕刊10面

温暖化、冬季大会に影 雪不足「スキー存続の危機」

 地球温暖化がスキー競技、そして冬季五輪の前途に暗雲を投げかける。

 バンクーバーから北へ約120キロの位置にあるアルペンスキー会場のウィスラーでは、代名詞のパウダースノーが近年は湿りがちだ。前回トリノ五輪男子アルペン複合の金メダリスト、テッド・リゲティ選手(米国)は「愛するスキーが存続の危機にあるのは間違いない。温暖化はスキーの環境を悪化させている」と危機感を募らせている。

 カナダ環境省によると1月のバンクーバーは1938年からの観測史上で最も暖かかった。記録的な暖冬による雪不足はフリースタイルスキーなどを実施するサイプレスマウンテンを直撃。近くの山からトラックで雪を運び入れて乗り切ろうとする異常事態になった。

 組織委のジョン・ファーロング最高経営責任者(CEO)は「危機的な状況で何ができるかで組織の力が問われる」と話すが、「自然との共生」を掲げた五輪が、「自然への挑戦」を強いられているのは皮肉だ。

 温暖化問題とスキーリゾートの関係に詳しい筑波大の呉羽正昭氏によると、オーストラリアのチロル地方では2007年に79ヵ所あったスキー場が4度の気温上昇で23ヵ所に減る、という研究結果が出ているという。

 「五輪開催地が標高の高い地域に限られていくことは考えられる」との呉羽氏の指摘は、国際スキー連盟(FIS)でアルペン競技を取り仕切るギュンター・フヤラ氏の「大会を開催できる場所が限定されていくことは避けようがない」との言葉と合致する。

 オーストラリアの国立スキー学校元校長、パウル・ガンツェンフーバー氏は「人間は生き残るために自然に気を付けなければならない」という。競技のために張り付けた雪の横で、むき出しの山肌が温暖化対策の必要性を問い掛ける五輪になる。」



第21回冬季五輪バンクーバー大会は、「環境への配慮」を基本理念として掲げています。そのため「大会の準備段階から炭素排出量の削減に取り組むなど、地球温暖化などの環境問題を打ち出した五輪」(朝日新聞平成22年2月13日付夕刊1面)となっています。

しかし、皮肉なことに、「カナダ環境省によると1月のバンクーバーは1938年からの観測史上で最も暖かかった」のであいり、「記録的な暖冬による雪不足はフリースタイルスキーなどを実施するサイプレスマウンテンを直撃。近くの山からトラックで雪を運び入れて乗り切ろうとする異常事態」になっています。冬季五輪が開催される以上、雪がないという現在の「環境」を受け入れるわけにはいかないとはいえ、「トラックやヘリコプターで雪を運ぶ事態となり、環境保護団体から批判が出ている」(東京新聞平成22年2月13日付朝刊26面)のです。

カナダの女子モーグルのジェニファー・ハイル選手(26)は、「1年のうち9ヶ月を国際大会の転戦に費やす生活を送るようになって8年。世界各地を巡るうち、欧州や北米では氷河が減るさまに衝撃を受け……地球温暖化への対策を訴えるように」なっています。そして、大会前の会見後のインタビューでは、「『いま行動しないと明日はない。環境負荷を減らすために、それぞれの人にみんな役割がある。それぞれの違う方法でも、全員が行動しなければいけない』『冬のスポーツは気候変動の脅威にさらされている』」と答えています(朝日新聞平成22年2月13日付夕刊15面)。

温暖化問題とスキーリゾートの関係に詳しい筑波大の呉羽正昭氏は、「五輪開催地が標高の高い地域に限られていくことは考えられる」と指摘し、国際スキー連盟(FIS)でアルペン競技を取り仕切るギュンター・フヤラ氏も「大会を開催できる場所が限定されていくことは避けようがない」と指摘しています。カナダでさえ雪不足に悩む状況も考えれば、冬季五輪を開く地はごく限られてくる日は近いようです。そして、いずれは冬季五輪は開催できなくなることになるかもしれまません。



(3) 日経新聞平成22年2月13日付夕刊8面「vancouver ドラマの先に」

節約五輪 なお資金難の影

 バンクーバー五輪期間中の19日、アルペン会場のあるウィスラー・スキーリゾートが競売にかけられる。所有する投資会社が大損失を出したからだ。同社に資金を貸していた金融機関には2008年秋に経営破綻したリーマン・ブラザーズも名を連ねていた。

 これに乗じてバンクーバー五輪組織委員会(VANOC)は五輪会場のレンタル料の支払いを控えるのではないか、という話も浮上した。VANOCは即座に否定したが、本音は違ったかもしれない。

 リーマン・ショックを受け、1年前の今ごろはカナダドル下落、スポンサー料減少、VIPチケットの販売不振……などと収入の大幅減少が取りざたされ、コストカットが大きな話題を集めていた。

 実際、ぎりぎりまで期間雇用者を採用しなかった。その数はVANOCの53ある部局のうち32部局1500人に上り、テレビ放映業務コーディネーター、エネルギー担当副責任者などの要職も含まれる。五輪という魅力的な職場とはいえ、この不況下で現職をなげうって2~8ヵ月の短期雇用に転職する人も少ない。VANOCは、官民業界から従業員を一時“借りる”形で補った。

 コストカットは選手村にも及ぶ。食堂にはスポンサー提供の飲料だけになり、パック入り飲料など持ち帰られるものがなくなった。

 節約はするが体面はやはり保ちたい。1年前、原生林を伐採したところで建設中止が発表されたウィスラーのメダル授与式会場。開幕直前、特撮ヒーローショーに使われそうな舞台が完成した。

 徹底した収支の洗い直しのかいがあって国際オリンピック委員会(IOC)が検討した資金援助も要らなくなった。「世界経済と同じ絶壁に直面したが、なんとか乗り越えた」と、VANOCのファーロング最高経営責任者。それでも地元紙報道によると、2200万カナダドル(約18億7000万円)のスポンサー収入減の打撃は避けられないという。雪不足でよそから雪を運び込むなど直前まで開催が心配されたフリースタイルスキー会場の整備など、削れない費用もかさんでいる。不安は雪のようには消えない。

 「GO CANADA GO」の文字が至る所で目に付く。公式グッズ店には長蛇の列ができ、町中がお祭り気分。過去の自国五輪で「金メダル0」だった反省から、「運営よりカナダ選手のメダル数が成功の近道」と、国を挙げた強化に取り組んできた。足元の不安をかき消すひと足早い“祝メダルラッシュ”ムード。選手に課せられた責務が重過ぎやしないかとよそ事ながら心配になってくる。(原真子)」



第21回冬季五輪バンクーバー大会は、「08年秋のリーマン・ショックによる金融危機の直撃を受けたが、収支見直しにより赤字を回避、開幕にこぎつけた」(日経新聞平成22年2月13日付夕刊1面)という経緯がありました。

バンクーバー五輪組織委員会(VANOC)は2010年2月9日(日本時間10日)、世界的不況の影響で懸念された大会運営の収支について「閉幕後でないと分からないが、赤字になることはない」との見通しを明らかにしています。国際オリンピック委員会(IOC)は、VANOCが赤字になった場合、最大で2200万カナダドル(約18億7000万円)を補てんする異例の救済案を用意していたのですが、コッブ氏は「受け入れなくても大丈夫だと思う」とも話しています(毎日新聞 2010年2月10日 東京夕刊)。

とはいえ、収支見直し・コストカットは、「ぎりぎりまで期間雇用者を採用しなかった。その数はVANOCの53ある部局のうち32部局1500人に上り、テレビ放映業務コーディネーター、エネルギー担当副責任者などの要職も含まれる」というほどの切り詰めた状況でした。そして、五輪運営者側ばかりでなく、「コストカットは選手村にも及ぶ」ものであり、「食堂にはスポンサー提供の飲料だけになり、パック入り飲料など持ち帰られるものがなくなった」という状況です。

ある意味、従来の五輪と異なって今回の冬季五輪は「節約五輪」といえるわけです。それでも、「2200万カナダドル(約18億7000万円)のスポンサー収入減の打撃は避けられ」ず、雪不足対策の費用もかかっており、「不安は雪のようには消えない」のです。世界経済が、08年秋のリーマン・ショックによる金融危機の影響を完全に脱しない限りは、今後も五輪開催は赤字の危機にさらされることなっているのです。




3.第21回冬季五輪バンクーバー大会の基本理念と、不況が五輪に与えた影響について、すべてまとめて触れているのが、次の毎日新聞の解説記事です。

(1) 毎日新聞平成22年2月13日付東京夕刊1面

バンクーバー五輪:開幕 持続可能な発展、目指し

 「先住民参加」「環境への配慮」「持続可能な発展」を理念に掲げるバンクーバー五輪は、いくつかの意欲的な試みを「形」にしながら、開会式を迎えた。

 大会開催地に居住区を持つ四つの先住民で構成する「4先住民協会」は、招致活動の初期段階から積極的に五輪開催に協力し、発言を続けてきた。過去にも先住民参加を訴えた五輪はあったが、主催者の一員として施設の建設などにまで携わったことは、「式典への招待」という儀礼的な色合いが濃かった従来型の「参加」から、一歩踏み出す取り組みだ。また、五輪を機にビジネスが生まれ、先住民の若者たちが職を得る機会になったことも成果に挙げられる。

 一方で「環境への配慮」という面では、矛盾点も浮かびあがった。雪不足に対応するため、大型トラックやヘリコプターで雪を運び込む作業が続いたフリースタイルスキーなどの会場「サイプレスマウンテン」。ここを訪れるたび、複雑な思いが胸をよぎる。

 練習する選手の上空を頻繁にヘリコプターが飛び交う。ライトに照らされながら深夜まで続けられる作業。五輪組織委員会によると、雪のかさ上げのために用意された干し草は約6万8000キロ、運び込まれた雪は約9000立方メートル、ヘリコプターによる運搬は300~400回(11日現在)。これらの数字が、温室効果ガスの排出を抑えるなどと訴えた大会理念と、相いれないのは明らかだ。

 冬季競技は今、競技人口の減少や地球温暖化対策などさまざまな問題を抱える。オリンピック自体も肥大化への対応を迫られている。地肌がむき出しになった山の斜面の一角に、真っ白なコースが据え付けられたサイプレスマウンテンの姿は、理念と現実が乖離(かいり)しつつある冬季五輪の象徴かもしれない。

 今大会は、米国の金融危機に端を発する世界的不況の下で、初めて開催される五輪でもある。さまざまな調査で「世界で一番住みやすい町」に挙げられるバンクーバーでも、開会式会場にほど近いところに、住む場所のない人が集まる一角がある。「五輪よりも仕事を」と訴える五輪反対のデモも、市内で幾度か行われた。

 冬季五輪は「持続可能な発展」ができるのか。閉会式までの17日間のドラマが、回答のヒントを与えてくれることを期待している。【栗林創造】

毎日新聞 2010年2月13日 東京夕刊」



(2) すでに述べたように、今回の冬季五輪では前回トリノ大会を上回る史上最多の82カ国・地域から約2500人の選手が参加し、新たに採用されたフリースタイルスキーのスキークロスを含む、7競技で史上最多の86種目を行います。この冬季五輪に向けて研鑽を積んできた選手の方たちへの応援を行い、7競技、86種目の競技に関心を寄せるのはいいことです。

ですが、こうした光の当たる面ばかりでなく、第21回冬季五輪バンクーバー大会の基本理念と、不況が五輪に与えた影響についても注意を向け、引用した記事に続く報道記事についても注意を向けておくべきだと思うのです。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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2010/02/15(月) 12:01:57 | ?
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2010/06/02(水) 22:52:02 | ??
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