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2009/09/22 [Tue] 23:59:38 » E d i t
お彼岸の頃と重なるのですが、9月20日から26日は、「動物愛護週間」です。動物愛護管理法4条により、国民の間に広く動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深めるため、9月20日から26日を動物愛護週間と定めています。そして、動物愛護週間には、全国各地で様々な動物愛護行事が行われます。

例えば、東京都内では、平成20年9月19日及び20日に、環境省・東京都・台東区・財団法人日本動物愛護協会などの動物愛護団体等が協働して、動物愛護週間中央行事「動物愛護ふれあいフェスティバル」を実施しています。今年度のテーマは、「めざせ! 満点飼い主」です。

■ 動物愛護ふれあいフェスティバル
日時: 9月19日(土)11時00分~16時00分
場所: 上野恩賜公園内噴水前広場・上野動物園
内容: めざせ!満点飼い主クイズ大会、愛犬しつけ方教室、聴導犬実演、動物ふれあいコーナー、スタンプラリー、動物紙芝居、動物お絵かき・動物折り紙、ポスター展示、パネル展示など

■ 動物愛護管理シンポジウム
日時: 9月20日(日)12時30分~16時30分
場所: 東京国立博物館平成館講堂
内容: 動物愛護シンポジウム(めざせ!満点飼い主-ペットの高齢化について考える)の開催」


今年2009年で動物愛護週間制定60周年を迎えたためか、前よりも多くのテントが出ていたように感じられ、前よりも大規模なイベントとなったように思います。例えば、震災の際には、人として必要な物があるようにペット用として必要な物がありますが、準備をしていない方も多いのではないでしょうか。そうした点を気づかされる展示などもありました。

なお、郵便事業株式会社は、本年(2009年)で動物愛護週間制定60周年を迎えることを記念して、特殊切手「動物愛護週間制定60周年記念」を発行しました。その切手の販売もなされていました。



1.動物愛護週間に関連した記事を幾つか。まず、対照的な結果となっている、熊本市・埼玉県でのケースと、奈良県のケースについて触れた記事を。

(1) 朝日新聞平成21年9月19日付朝刊33面「生活」面

捨てられるペットを救え あすから動物愛護週間

 20日から始まる動物愛護週間は、ペットのいのちと向き合う好機だ。飼い主の都合で捨てられたり迷子になったりして、殺処分される犬や猫は年に約30万匹。自治体の保健所などは、身勝手な飼い主に苦言を呈したり、民間のペットショップと協力して新たな飼い主を探したりして処分を減らそうと試みている。 (赤井陽介)

◆ショップと連携 飼い主探し ■ 身勝手な処分に苦言

 熊本市の保健所の市動物愛護センターでは、職員がペットの飼い主と電話で激しくやり合う場面が絶えない。

 飼い主 「処分するのがお前の仕事だろ」

 職員 「飼い主の責任も果たさないでそんなことを言うのはおかしい」

 同センターは06年から、飼い主の勝手な都合でペットを引き取るよう求められた場合、簡単には受け入れない方針を徹底し、飼い主の説得を試みることにした。かむ、ほえるという理由で手放そうとする人には、しつけの仕方を伝授。プロのインストラクターを紹介することもある。

 だが、飼い主を説得できなかったこともある。闘犬用に土佐犬を飼っていた人が「使い物にならなくなった」として処分を強く要求。センターとしては、その犬を注射で安楽死させる場面に飼い主を立ち会わせることが精いっぱいだった。松崎正吉所長は「言われるままに処分するのは簡単。飼い主に憎まれても、命を捨てることの重大さを伝えたい」と話す。

 センターで殺処分された犬猫は05年度は813匹だったが、飼い主への厳しい応対を徹底した06年度には571匹に減った。市民が引き取り手探しに協力してくれたこともあり、今年度は交通事故に遭った猫1匹を安楽死させただけだ。

 センターは、ホームページにペットの写真を載せて飼い主を募集する活動にも力を入れている。8月からは、飼いやすさを一つ星「たくさんの時間とたくさんの愛情が必要」から、五つ星「人慣れしやすい。初めて飼う方向き」まで段階別に示すことを始めた。「シャイだがなでてもらうのが大好き」 「おっとりした性格」といったそれぞれの性格なども詳しく紹介するようにし、見た目ではわからない情報の提供を増やしている。

    □   ■   □

 埼玉県で殺処分などを担う県動物指導センターがペットショップと連携し、捨てられた犬猫の新たな飼い主を探す試みが昨年から始まった。同センターによると、保健所など公的機関が地域の動物愛護団体に譲渡するケースは一般的だが、民間企業に譲り渡すのは全国でも極めて珍しいという。

 越谷市の大型ショッピングセンター内にあるペットショップ「ペコス」。数年前に愛犬と死別したという買い物客の宮崎義博さん(54)は、「ここに来るといやされる。機会があれば飼いたい」と、窓越しに雑種犬を眺めていた。

 この一角の名は「ライフハウス」。店を営む会社が「いのちを少しでも救いたい」という願いを込めて名付けた。紹介しているのは、県動物指導センターから譲られた犬ばかり。値札はなく、その代わりに「セカンドパートナーを待ってます」という張り紙があった。

 こうした連携について、同センターの大畑佳代子・担当部長は「民間企業に譲り渡すことに不安を持つ人もいるかもしれない。ただ、恐れるばかりでは殺処分は減らせない」と語る。買い物客が行き交う大型ショッピングセンターという立地の良さが手伝って、引き取りを希望する人が増えると見込んでいる。

 ペットショップ側も、引き取り手が飼い主に適しているか否かを見極める工夫をしている。

 「最後まで買い続ける意思があるか」 「家族全員が飼うことに賛成しているか」など19項目にわたって細かく質問。この1年で20匹が引き取られた。甘竹理沙店長は「飼い主が見つかるペースがどんどん速くなっている」と話した。」



(2) asahi.com:マイタウン・奈良(2009年09月21日)

悲しき殺処分 なくせたらー
2009年09月21日

  ◆飼い主見つかる犬猫わずか/引き取り有料化へ

   ◎動物愛護週間スタート◎


 飼えなくなり、保健所に持ち込まれた犬や猫がどうなるか、ご存じですか? 命を救われるのはごくまれで、多くは窒息死させられます。県などは近く引き取りを有料化し、「受益者負担」の徹底とともに安易な飼育放棄の歯止めに乗り出します。20日から、動物愛護週間。
(下司佳代子)

 清潔なオリに、白や茶の子犬が3匹。近づくと2匹がしっぽを振って寄ってきた。1匹はカゴの中。人に慣れておらず、おびえているのだ。

 子犬たちと母犬が、うだ・アニマルパークの「県桜井保健所動物愛護センター」(宇陀市)に保護されたのは8月末。県南部の山で野犬化していた。母犬は殺処分されたが、子犬は訓練を受け、新しい飼い主が決まるのを待っていた。この子たちは運がいい。子犬がほしいという家族が8組もいるからだ。

 ほとんどはここへ来たら最後、二度と生きて出られない。1週間ほど待って飼い主が名乗りでないと、二酸化炭素で窒息死させられる。2分で意識を失い、苦しまずに死ねるというのだが……。死体は焼かれ、産廃になる。

 08年度、センターに来た犬772匹、猫は1727匹。無事、元の飼い主の手に戻った犬は57匹、猫は1匹。先日も交通事故の飼い犬を保護し足の切断手術など治療を施したが飼い主が現れず、殺処分された。

 新しい飼い主ができても、彼らの受難は終わらない。

 実は数年前まで、どんどん希望者に譲り渡していた。その数、年間200匹以上。ところが「大きくなって飼えなくなった」「たくさん子を産んだ。親ごと引き取って」「ほえるのが嫌」と、半数近くが舞い戻ってきたのだ。

 その反省から譲渡の条件を厳しくした。まず健康で攻撃性がないものに限定。生まれたての子猫も、固形物が食べられず飼育が難しいので、譲渡しない。希望者の自宅を職員が訪ね、家族に動物アレルギーがないか、飼育環境が整っているかなど入念に確かめるようにもした。

 この結果、08年度、新しい飼い主にもらわれた犬はわずか19匹、猫はゼロに。「飼えない人に無責任に譲渡できない。殺処分を減らしたいのはやまやまですが……」(センター所長の伏見誠さん)

 奈良市は10月から、1匹当たり3千円を徴収。他の市町村でも来年度には、1回2千円前後をとる予定だ。飼い主以外が持ち込む場合は無料。38都道府県が有料化しており、捨て犬、捨て猫が増える弊害もなさそうだという。

 県内で保護される犬は、99年度の年900匹超から08年度は400匹以下に減り、飼い主が持ち込む犬も昨年度600匹程度と、99年度(1900匹弱)の3分の1。ただ猫は横ばい(年2千匹以上)だ。理由について県の担当者は「犬は、最期まで飼い避妊や去勢手術もする飼い主が増えた。だが猫は、ほとんどが野良か放し飼いだからだろう」と話している。」


奈良県のケースは、殺処分を避けるために懸命に努力をしているため、犬については「99年度(1900匹弱)の3分の1」に減ってはいるものの、猫については「横ばい(年2千匹以上)」状態です。

これに対して、熊本市では、センターで殺処分された犬猫は「06年度には571匹」に減ってしまい、「今年度は交通事故に遭った猫1匹を安楽死させただけ」という結果にまで至っています。奈良県の県桜井保健所動物愛護センターからすれば、熊本市の結果は夢のような結果といえるでしょう。

奈良県では、「08年度、新しい飼い主にもらわれた犬はわずか19匹、猫はゼロ」ですから、譲渡の条件を厳しくしたことは裏目になってしまっているわけです。ですから、奈良県としては、埼玉県でなされている「殺処分などを担う県動物指導センターがペットショップと連携し、捨てられた犬猫の新たな飼い主を探す試み」を参考にするのもよいように思います。




2.もっとも、奈良県のようなケースは一般的であって、熊本市の方が珍しいケースです。では、なぜ、熊本市は、殺処分ゼロに向かう効果が進んでいるのでしょうか? 

熊本市動物愛護センターの試みについては、ご存知の方も多いかと思いますが、朝日新聞の記事では、今一歩その同センターの真剣な取り組みの実態を表現していません。そこで、他の記事の方も紹介しておきます。

(1) 西日本新聞2009/03/12付夕刊

犬殺処分ゼロ 熊本市の挑戦 持ち込みの飼い主説得 
HP開設し迷い犬紹介 生存率82% 地道な努力成果

2009年3月12日 14:23

 自治体が捕獲したり、飼い主から引き取ったりした犬の8割に当たる約11万匹が毎年、全国で殺処分されている。そんな中、熊本市は犬を飼い主に戻すことや新たな飼育者探しを続け、処分率を全国トップクラスの2割以下に減らしている。「殺処分をなくそう」を合言葉にする同市の取り組みが注目されている。

 悲しげな目をした犬が「ガス室」に送られ、殺される場面がビデオで流れる。熊本市動物愛護センターで週1回ある譲渡前講習会。保護された犬を譲り受ける飼い主は、必ず受講しないといけない。2年半前から始まった。ある日の受講者は女性2人。ビデオ放映後、獣医師の斉藤由香さん(27)がペットの面倒を一生みる「終生飼養」の大切さを講義する。

 「犬を飼うのは簡単ではありません。本当に飼えるのか、考えて決めてください」。参加した主婦(47)は「子どもを育てるのと一緒なんですね」とうなずく。

 かつて熊本市は一週間程度保護して処分していた。この“流れ作業”に変化が起きたのは2002年。終生飼養をうたう動物愛護法の理念を生かし、動物愛護推進協議会を発足させ、生存率を上げる取り組みを始めた。迷い犬を飼い主に戻そうと、保護した犬を紹介するホームページもこの年、開設した。

 センターの職員は憎まれ役も辞さない。娘と一緒に認知症の犬を連れてきた母親に「家族同然の犬を捨てていいんですか。娘さんはお母さんの背中を見て泣いていますよ」と翻意を促す。転勤などで犬が飼えなくなる場合、新たな飼い主を探すよう求める。それでも、引き取りを求める人には「犬を飼う資格はない」と非難することも。

 地道な努力が実を結び、熊本市の07年度の犬の引き取り数は1998年度の1割の52匹に減った。飼い主に返還する犬も増え、98年度に12.4%だった生存率が07年度は82.1%に上昇した。

 現在は保護する犬が50匹を超えた場合に処分する。年々、引き取り数が減っているため、保護期間が長くなり、餌代が増えた。増加分は市民やボランティアの寄付で賄っている。

 この試みが注目を集めている。獣医師の斉藤さんは山口県下関市からの派遣職員。熊本市の取り組みを知った下関市長が昨年4月から1年間、研修に送り出した。斉藤さんは「市民を説得する職員に感銘を受けた。このノウハウを下関でも生かしたい」と語る。

 熊本市は4月からセンターの職員が小学校で動物の命の大切さを教える出前授業も始める。命を軽んじる事件が後を絶たない今だからこそ「殺処分ゼロ」を目指す熊本市の挑戦が、ほかの自治体にも広がってほしい。 (熊本総局・野村創)

=2009/03/12付 西日本新聞夕刊=」



(2) 週刊金曜日2009年9月18日号(767号)28・29頁

殺処分ゼロへの挑戦

 全国の自治体では、年間約10万匹の犬と約20万匹の猫が二酸化炭素ガスによって殺処分されている。ほとんどが、一度はペットとして飼われていた犬猫である。安易に飼って安易に捨てた人間により、物同然の扱いを受けた不幸なペットたちは、金属製の狭いガス室で哀れな最期を迎えることとなる。(中略)

 2002年、熊本市動物愛護センターでは、「殺処分ゼロ」という不可能とも思える目標を掲げた。10年前の熊本市における犬の処分数は、年間946匹、生存率わずか13.15%であった。それが2008年には処分数71匹、生存率が76.9%まで上がり、さらに今年度の4月から現在までは、負傷猫1匹の処分に留まっている。またその際、同センターでは睡眠薬による安楽死の方法で行ない、ガス室は丸二年使用されていない。

 「ここまで来るには職員一人一人の努力はもちろんですが、行政側の努力だけではまず無理でしょう。地域、ボランティア、動物愛護団体、獣医師、そして動物を愛する多くの方々の協力があったからです」と松崎正吉所長は言う。

 何といっても同センターは、動物に対しての配慮が非常に細やかだ。まず、狭い檻の中に終日閉じ込めることなく、ほぼ毎日犬舎から外に出す。夏場は蚊取り線香をつけ、熊本特有の強い日差しを避けられるよう、天井にシートを張っている。暑がりの大型犬には水浴びをさせる。野良犬には人への恐怖心がなくなるよう、空いた時間を見つけては職員がスキンシップを図る。それも一匹でも多く、飼い主の元で幸せに暮らせるようにとの思いからだ。たとえ老犬であっても負傷犬であっても譲渡対象となる。「仔犬から飼って最後まで面倒見られるか不安」「元気の良い若い犬の散歩は体力的に難しい」などの理由から好んで老犬をもらう人も少なくない。

 また譲渡会の前には、汚れた犬のシャンプーや調教もする。そして譲渡前には必ず講習会を受講してもらい、「終生飼養」を強く訴える。それもこれらの犬や猫が二度と捨てられないようにとの強い想いからだ。また不要犬として持ち込む人には、職員が断固たる態度で対応に当たる。「責任持って新しい飼い主を探してください」「あなたは殺すためにこの子を飼ったのではないでしょう」と説得が数時間に及ぶこともしばしばだ。(中略)

 いま、飼い主一人ひとりのモラルが改めて問われている。最後まで責任を持って飼う=「終生飼養」こそが、まず一番の近道なのだろう。それを約束できる人のみが、ペットを飼う資格を持つのである。
---------------------------------------------------------
写真・文  尾崎たまき(おざき・たまき) フォトグラファー」(*写真も省略しています。)


熊本市動物愛護センターによる「憎まれ役も辞さない」応対と、細やかな「動物に対しての配慮」は、非常に尊敬に値します。信念を持っていればこそ、できる対応・配慮であるように思います。

 「センターの職員は憎まれ役も辞さない。娘と一緒に認知症の犬を連れてきた母親に「家族同然の犬を捨てていいんですか。娘さんはお母さんの背中を見て泣いていますよ」と翻意を促す。転勤などで犬が飼えなくなる場合、新たな飼い主を探すよう求める。それでも、引き取りを求める人には「犬を飼う資格はない」と非難することも。」

 「何といっても同センターは、動物に対しての配慮が非常に細やかだ。まず、狭い檻の中に終日閉じ込めることなく、ほぼ毎日犬舎から外に出す。夏場は蚊取り線香をつけ、熊本特有の強い日差しを避けられるよう、天井にシートを張っている。暑がりの大型犬には水浴びをさせる。野良犬には人への恐怖心がなくなるよう、空いた時間を見つけては職員がスキンシップを図る。(中略)
 また譲渡会の前には、汚れた犬のシャンプーや調教もする。そして譲渡前には必ず講習会を受講してもらい、「終生飼養」を強く訴える。」


ただし、熊本市動物愛護センターだけの対応でできるわけではありません。松崎正吉所長は、「ここまで来るには職員一人一人の努力はもちろんですが、行政側の努力だけではまず無理でしょう。地域、ボランティア、動物愛護団体、獣医師、そして動物を愛する多くの方々の協力があったからです」と述べています。この点こそが大事なのでしょう。




3.動物愛護センターが苦労して殺処分をする努力を生じることになるのも、犬猫を安易に飼う人間がいるせいです。安易に飼うという飼育する資格がない人間に犬猫を売る、ペットショップ側にも大きな責任があるように思います。そのペットショップの問題点について、次の記事を引用しておきます。

(1) FNN・フジネットワーク:09/22 00:55「時代のカルテ~命の現場<1>~

日本のペットが危機に直面している命の現場を取材しました。

動物愛護週間にちなんで、日本のペットが危機に直面している命の現場を取材しました。

日本のペットブームでは、幼い子犬や子猫が人気の中心となっている。
人間の欲望によって、深刻な危機に直面している小さな命の現実に迫った。
午前0時すぎの東京都内、飲食店が立ち並ぶ通りの中で、まばゆいばかりの照明がついた1軒のショップ。
ショーケースには、まだあどけない子犬と子猫たちがいた。

ここ数年、深夜営業のペットショップは増加している。
店の前にいた人は「超かわいい」と話していた。
東京の繁華街にある1軒のペットショップは、午前2時まで営業している。
一番若くて、生後35日のダックスフントの子犬がいた。
乳離れしてまもない子犬や子猫に引き寄せられるのか、真夜中のペットショップには、ひっきりなしに客が訪れていた。
都内にある別の店でも、展示されている主役は、やはり赤ちゃんのような子犬や子猫で、真夜中にたびたびショーケースから取り出され、客の手に抱かれていた。
深夜にもかかわらず、しつこく遊びを仕掛ける客のほか、ショーウインドーのケースをたたいて、眠っている子犬を起こそうとする酔っぱらいの客も少なくない。
そんなときでも、店員は注意せず、黙認している。
FNNの調査では、深夜営業のペットショップは、東京都内だけで少なくとも9店舗ある。
真夜中の光と騒音に長時間さらされて、子犬たちはいつも疲れているようにも見える。
現在の動物愛護法は、幼い時期の販売規制やペットショップの営業時間に明確な数字を示していない。
その結果、競い合うように深夜営業の店が乱立している。

深夜営業ペット店の元従業員は「夜のお仕事をされている方たちが主に多かったです。ぬいぐるみのように、もうワンちゃんを買っていかれたりするんですよね。よく同伴の方とかですかね、男性の方が『買ってあげるよ』と言うんで、買ってあげて」と話した。
深夜営業のペットショップでは、子犬や子猫がブランドバッグと同様、単なる商品として扱われていたという。
深夜営業ペット店の元従業員は「生き物が生き物じゃなく見えてくるんですよね。『モノ』という感じで。仕入れ自体は、オークションから来ているものなので、原価はもう非常に安いですね。それをやっぱり高い値段で、はやりに乗せて売る」と話した。

ペットの行動と中枢神経の関係を研究している麻布大学獣医学部コンパニオンアニマル研究室の菊水健史准教授は、深夜営業は科学的にも影響が大きいと指摘する。
菊水准教授は「発達期の動物というのは、夜、暗い時間に寝ると。その間に成長ホルモンというのが、血中に分泌されるんですね。体の発達だけじゃなくて、脳の発達もおそらくは、何らかの障害を受けることにはなると思います」と語った。
強い光は、ダイレクトに脳を刺激するため、生活パターンが破壊されて、障害が残る可能性があるという。
生後4~5週で売るペットショップなどが存在するが、その影響について聞いた。
菊水准教授は「極端に怖がりになるとか、攻撃的になるとか、次の新しい環境になかなかなじめないという動物が、犬ができてしまうと。ストレスに過敏になってしまって、免疫機能もすごく崩される。8週までは、(母親と)一緒にいるべき」と語った。
かわいらしさで購買欲を誘うため、8週目に満たず販売される子犬たち。
それ故に、問題行動を起こしたり、病気にかかりやすくなる可能性があった。

欧米の中でも動物愛護の精神が強いイギリス。
ペットショップで犬を売ることは、法律で禁じられているため、犬を飼おうとする人は、ブリーダーや犬の保護施設に行くことになっている。
ロンドン郊外で、ワイマラナー犬のブリーダーをしているパッツィー・ホリングスさん。
日本では、生後1カ月余りで子犬が販売されていると聞き、驚きと怒りをあらわにした。
パッツィー・ホリングスさんは「どうして育て上げた子犬たちを、そんなに早く売ってしまうのか、わたしには理解できません。一生を通じて、精神的に影響を及ぼすことになるでしょう。生後8週までは、一緒に生まれた仲間の精神的な刺激と、母親の愛情が必要だからです」と話した。
イギリスでは、子犬の将来を考え、法律によって生後8週に満たない段階での販売を禁止している。
実は日本でも、2005年の法改正のときに、環境省が生後8週未満の販売規制を検討したが、ペット業界の反発などから断念していた。
環境省動物愛護管理室の安田直人室長は「非常に子犬とか子猫に対する需要が高いとか、流通業界でどこまで対応できるかということがあって見送った。規制をかけるっていうことは、やっぱり権利を奪うわけですよね、ある意味」と語った。

業界の利益を優先させて、小さな命の未来を犠牲にした国の判断。
なぜ、子犬は商品として扱われるのか。
その答えは、わたしたち自身の中にあるのかもしれない。
(09/22 00:55)」




(2) なぜ、イギリスでできることが日本ではできないのでしょうか?

「イギリスでは、子犬の将来を考え、法律によって生後8週に満たない段階での販売を禁止している。
実は日本でも、2005年の法改正のときに、環境省が生後8週未満の販売規制を検討したが、ペット業界の反発などから断念していた。
環境省動物愛護管理室の安田直人室長は「非常に子犬とか子猫に対する需要が高いとか、流通業界でどこまで対応できるかということがあって見送った。規制をかけるっていうことは、やっぱり権利を奪うわけですよね、ある意味」と語った。

業界の利益を優先させて、小さな命の未来を犠牲にした国の判断。
なぜ、子犬は商品として扱われるのか。
その答えは、わたしたち自身の中にあるのかもしれない。」


生後8週未満の販売規制ができなかったのが、(自公が与党であった)今まで国会と(自公政権であった)日本政府でした。そうした国会と日本政府を認めてきた国民と、仔犬の将来を蒸したような「商品」販売を喜んで認めていた市民もまた、責任があります。そんな無責任さを放置してきたことが、年間約10万匹の犬と約20万匹の猫をガス室送りにしてきたという結果に結びついているのでは、ないでしょうか。


ペットは、単なる「商品」ではなく、「物」と「者」の狭間にいる存在です。

「犬や猫は『物』ではないが、ヒトを表す『者』でもない。人間と同じような権利を与え義務を課すことはできない。人間社会の中でそれぞれの生き物としての個性を発揮しながら、うまく共生できるように考える役目は人間の方にある。時代の趨勢の中で、『物』から『者』へ近づきつつあるペットたちを、法律的にも、そして倫理的にもどう考えていくべきなのか…。

 まさに空白の“第三の領域”を私たちの意識の変化に合わせながら、より良く埋めていくことが大切なのではないだろうか。そのことが、“動物愛護”とはどんなことなのかを考えていくことにもつながると思えるのだ。」(須磨章「編集委員の眼:『物』から『者』への狭間で」ペット六法 第2版(用語解説・資料編)(誠文堂新光社、2006年)119頁)


世界的にも日本においても、法律はおろか市民の意識としても、動物はすでに「物」と「者」との狭間、空白の“第三の領域”にいる存在なのです。動物は命ある仲間なのですから、その空白の“第三の領域”を「物」扱いして無意味にしてしまうのでなく、動物の尊厳に配慮した形で、埋めていくべきなのです。


テーマ:わんことにゃんこ - ジャンル:ペット

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2009/09/28(月) 17:16:56 | ??????[?1000???]
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2009/10/03(土) 15:17:50 | ?
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