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2009/09/15 [Tue] 23:59:48 » E d i t
麻生内閣最後の定例閣議が平成21年9月15日午前、首相官邸で開かれました。民主党の鳩山由紀夫代表が特別国会で新首相に指名される前に、麻生内閣は9月16日午前に総辞職し、その後、麻生太郎首相が退陣の記者会見を行い、358日で幕を閉じることになります。


1.時事通信:2009/09/13-15:30

信頼損ね、自民政権に幕=短命358日-麻生首相

 麻生内閣は16日に総辞職する。麻生太郎首相の在任日数は358日。1年おきの首相退陣が3度も繰り返された末、自民党は1955年の保守合同からほぼ一貫して担ってきた政権の座を失う。衆院選後、首相は記者団の「ぶら下がり取材」を敬遠するなど、内向きの姿勢が目立つ。総裁選をめぐっても混迷が続き、党再生への道は険しい。
 「昨年秋に衆院選をしていたら、こんなに負けていなかった」。首相は9日に官邸を訪れた海洋政策研究財団の秋山昌廣会長に対し、こう吐露した。一方で「(昨秋解散していれば)経済対策はできなかった」とも語り、衆院解散を今年7月まで延ばした自らの判断は間違いではなかったとの認識も強調した。
 確かに、「政局より政策」として解散を先送りし、大規模な財政支出を伴う景気対策に取り組んだ結果、2009年4~6月期の国内総生産(GDP)が5期ぶりに好転するなど、景気回復の兆しが出ていたことは事実だ。
 しかし、安倍晋三元首相、福田康夫前首相がそろって政権を投げ出し、自民党は統治能力が急激に低下していることを露呈。選挙を経ずになし崩しで「小泉構造改革路線」の棚上げという政策転換を行ったことも、有権者の不信感を買った。
 それに油を注いだのは、麻生首相自身の軽はずみな言動だ。「(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い」「株屋は信用されていない」などと失言を連発し、漢字の誤読を繰り返して国民から愛想を尽かされた。内閣支持率は20%前後に低迷、最後まで上向くことはなかった。
 7月12日の東京都議選で自民党が大敗すると、首相交代を要求する声が一気に広がった。解散権行使にこだわる首相と、「麻生降ろし」に動く勢力との「コップの中の争い」は、国民の自民党離れを決定的にした。
 「野党になる決意をきちっとして、政権奪還を目指していく」。首相は8日の両院議員総会でこう訴えたが、衆目が一致する「ポスト麻生」は見当たらない。党の再建を担う多くの中堅・若手が落選し、自民党が被った打撃はあまりに大きかった。

◇短命政権在任日数

 1位 羽田孜     64日
 2位 石橋湛山    65日
 3位 宇野宗佑    69日
 4位 芦田均    220日
 5位 細川護煕   263日
 6位 片山哲    292日 
 7位 麻生太郎   358日 
 8位 福田康夫   365日 
 9位 安倍晋三   366日
10位 森喜朗    387日
※現行憲法下で比較。麻生太郎首相は16日に内閣総辞職した場合の日数
(2009/09/13-15:30)」


麻生政権において特筆すべきことは、麻生政権下において自民党が歴史的な敗北を喫し、「自民党が1955年の保守合同からほぼ一貫して担ってきた政権の座」を失った」ことです。なぜ、自民党が歴史的な敗北を喫したのかについて、時事通信の記事は、<1>「安倍晋三元首相、福田康夫前首相がそろって政権を投げ出し、自民党は統治能力が急激に低下していることを露呈」したこと、<2>選挙を経ずになし崩しで「小泉構造改革路線」の棚上げという政策転換を行ったことも、有権者の不信感を買ったこと、<3>それに油を注いだのは、麻生首相自身の軽はずみな言動であること、を挙げています。

確かに2代にわたる政権放り出し、麻生氏の度重なる失言(小泉内閣で総務相を務めながら、「私は郵政民営化に賛成じゃなかった」と国会で答弁、「(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い」「たらたら飲んで食べて何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」など)も、自民党の歴史的敗北の一因であったのでしょう。

では、麻生氏の失言がなければ自民党は敗北しなかったのでしょうか? その点につき、朝日新聞は、朝日新聞9月11・15日付「自民再生 なぜ負けたか」という記事で分析していましたので、紹介したいと思います。



2.朝日新聞平成21年9月11・15日付「自民再生 なぜ負けたか」(上・下)

(1) 朝日新聞平成21年9月11日付朝刊4面「自民再生 なぜ負けたか」(上)

大衆迎合 改革怠る
 「小泉マジック」取り違え、人気取り先行

 歴史的敗北を喫した自民党が再出発の「原点」を探しあぐねている。長期にわたり政権党としての既得権益にあぐらをかいた。そんな自民党の解体を唱え、国民的人気に沸いた「小泉マジック」で延命したが、先の総選挙ではそのポピュリズムの呪縛から抜け出せず、国民から愛想をつかされた。

 「もう政策では選挙を戦えない」。古賀誠選挙対策委員長(当時)は6月、宮崎県の東国原英夫知事に総選挙出馬を要請した理由を、親しい議員にこう打ち明けた。もはや政策を訴えても麻生自民党への有権者の嫌悪感は払拭(ふっしょく)できない。万策尽き、奇策に走るのもやむを得ない――。選挙責任者として、そう考えたとしても不思議ではない。

 だが数年前、「ポピュリズム政治」批判の急先鋒(きゅうせんぽう)だったのは古賀氏本人だ。道路族のドンとして小泉首相(当時)から「抵抗勢力」に仕立てられると、「もうポピュリズム、大衆迎合の政治とはおさらばしないといけない」と叫び、「21世紀の日本をどうするのか。首相には哲学や理念がない」と痛烈に批判した。

 その古賀氏が、今度は「奇をてらって人気を取ろうという手法で自民党の評価は一切上がらない」(丸山和也参院議員)と批判の受け手になったのは皮肉な巡り合わせだ。この人気取り策が裏目に出たことも災いして東京都議選は敗北し、古賀氏は選対委員長を辞任した。

 自民党大敗の要因は「小泉政治」と切っても切れない。

 対外的には特定の業界・団体と強固なパイプを築いて支持基盤を固め、党内では派閥がしのぎを削り疑似政権交代を繰り返す――。冷戦下で成功したシステムも制度疲労を起こしていたが、05年郵政選挙では300議席近くを取り、6割を超える議席占有率を確保し、党勢を回復した。

 しかし、これは郵政民営化への支持というより「自民党をぶっ壊す」と叫んだ小泉氏への拍手喝采。いわば自民党体質への批判票も吸収したものだが、そうした有権者の警告を自民党自体の人気回復と取り違え、党改革を怠ったことが今回の大敗の導火線となった。

 安倍、福田両内閣とも小泉改革を十分総括せず、小泉後の明確な政策を打ち出せずに2代続けて政権投げ出し。その後、「選挙の顔」として麻生氏が選ばれたが、漢字誤読や発言のぶれで人気が失速すると、中堅・若手中心に「麻生降ろし」が顕在化した。

 だが麻生降ろしで何を変えたいのか、「大義」が見えにくく、党を飛び出すエネルギーもない。小泉ブームで大量当選した若手が新たな風を頼んで「首のすげ替え」を主張したところで、有権者には悪あがきとしか映らなかった。

 羅針盤なき航海――。これが、統治機構が崩壊して進むべき針路が見えない自民党の現状だ。解散前の迷走ぶりで、これまで支えてくれた保守層でも支持離れが進んだ。

 今回の選挙で自民党は小手先の人気取りでは通用しないことを学んだ。重鎮や派閥幹部は早速、「人気先行型の総裁選びが失敗だった」と語るが、かといって密室・派閥政治への先祖返りも、有権者は望んでいないはずだ。

 16日の首相指名でも暫定候補の名を書かざるを得ないほど、自民党は自己を見失っている。9日から党再生会議を立ち上げ、総選挙敗北の検証を始めたが、落選した山崎拓氏が「複雑骨折みたいにたくさんの原因がある」と語るように、分析は容易ではない。

 自民党は55年の結党時、「特定の階級、階層のみの利益を代表するのではなく、国民全般の利益と幸福のために奉仕する政党である」と「国民政党」となることを宣言した。

 まず、選挙結果で示された民意との溝を埋める必要がある。しかし、有権者からの白紙委任型の政権運営を念頭に国民全体の利益代表を訴えるだけでは、二大政党下ではもはや通用しない。「自民再生」は、今回の敗北をどう総括し、明確な「針路」を示せるかどうかにかかっている。 (佐藤武嗣=自民党取材キャップ)」



(2) 朝日新聞平成21年9月15日付朝刊4面「自民再生 なぜ負けたか」(下)

潜在力 鍛える時
 小泉改革後、弱る基盤立て直せず

 あす16日、首相官邸の主(あるじ)は麻生首相から民主党の鳩山代表へ交代する。官邸はさながら「宴(うたげ)のあと」の静けさ。秋の虫の音がことさら響く。

 1年前は高揚感に満ちていた。「官房長官は選挙に強い人間に任せるからな」。昨年9月、首相は河村建夫衆院議員にこう伝えた。早期解散をにらみ、オレは知名度を生かして遊説するから留守は任せる――との思いからだ。

 その首相が「昨年秋ならこんなに負けなかった」と振り返るほどの大惨敗。敗因は首相の不人気や時機を逸したことだけではない。自民党の弱点は総選挙の公示前、首相自ら的確に指摘していた。

 「小泉内閣の時代に自民党の地方組織が大きく壊れた」「町村合併が進んで地方の保守系町村議が2万人くらい減少した」「地道に後援会を作り上げ、党員・党友集めをし、組織を作り直している候補者と、そうじゃない候補者との間に差ができている」

 小泉構造改革は自民党の伝統的な支持基盤や後援会組織を弱体化させた。安倍、福田両政権は微修正を試み、麻生政権は「行き過ぎた市場原理主義と決別する」とまで宣言したが、過去を総括しないあいまいな姿勢が、進むべき道を見失わせた。

 小選挙区で勝ち抜いた自民党候補はわずか64人。首相の言葉通り、河村氏は官房長官就任後、3回の地元入りで民主党候補に勝った数少ないケース。それでも総選挙翌日の会見で「自民党が国民の期待に応えて変わらなくてはいかんと言われ続けながら、果たし得なかったことに対する国民の厳しい叱責(しっせき)だ」とかみしめるほかなかった。

 では、民主党は敵失だけで政権を取ったのか。そうではない。民主党政権の兆しはすでに07年に表れていた。

 「166通常国会の論戦ポイント」と題し、民主党が07年1月に作成した資料にこんな記述がある。「国民の年金納付記録が消失し、納付実績に応じた年金を受給できない受給者が発生している」。社会保険庁の通知が納付実績や職業履歴と異なるとの申し出は36万件超に上るとし、「調査結果を踏まえて論戦」を挑むと明記した。「消えた年金記録問題」である。

 民主党は偽メール問題の象徴された統治・調査能力の未熟さを克服し、行政のずさんさを独自に発掘し追及する力を身につけた。「消えない年金」「子ども手当」「農業の個別所得補償」といった目玉政策は07年参院選マニフェスト(政権公約)に記され、今回の総選挙で財源や工程表を細かく肉付けした。2年間、同じ政策を掲げても支持を得たのは、有権者が自民党の訴える政権担当能力よりも、民主党の政権担当の「潜在力」に賭けたからだろう。

 「4年前、小泉さんは『郵政民営化さえすれば、福祉も雇用も外交も財政も全部良くなる』と言ったが、一つとして良くなっていない。4年前の約束が果たせなかった自由民主党の政権は、ここ10年、15年、日本の衰退を押しとどめることができていない」

 民主党の菅直人代表代行は選挙中の演説で訴えた。日本社会・経済の窮状の把握に努め、財源論などの不十分さを抱えながらも処方箋(せん)を示し続けた民主党に対抗するには自民党は場当たり的で力不足だった。

 「農協や福祉、医療といった利害関係で結びつく自民党の支持団体は民主党に行ってしまうかもしれない」。来夏の参院選に1人区で立つ自民党現職の懸念だ。小沢一郎氏が幹事長として率いる民主党は自民支持層に攻勢を強めるだろう。10年間連立を組んだ公明党が距離を置けば、厚い創価学会票も頼れないかもしれない。足腰の強化と新たな支持層開拓が急務になる。

 民主党も4年前の今ごろ、113議席の大惨敗から再起を期した。自民、民主のオセロ選挙が表すのは盛者必衰の理(ことわり)だ。野党時代の民主党に倣うつもりで鳩山政権を追及、対案の提示で政権担当の「潜在力」を国民に認めてもらう――。自民党が総選挙で受けた洗礼は、自己再生のチャンスでもある。 (津川章久=首相官邸取材キャップ)」




3.自民党の敵失だったとか、民主党の風が吹いたから、などと分析する新聞社もあります。

(1) しかし、そうしたことではなく、自民党は負けるべくして負け、民主党は勝つ要素があったから勝ったのです。

「敗因は首相の不人気や時機を逸したことだけではない。自民党の弱点は総選挙の公示前、首相自ら的確に指摘していた。

 「小泉内閣の時代に自民党の地方組織が大きく壊れた」「町村合併が進んで地方の保守系町村議が2万人くらい減少した」「地道に後援会を作り上げ、党員・党友集めをし、組織を作り直している候補者と、そうじゃない候補者との間に差ができている」

 小泉構造改革は自民党の伝統的な支持基盤や後援会組織を弱体化させた。安倍、福田両政権は微修正を試み、麻生政権は「行き過ぎた市場原理主義と決別する」とまで宣言したが、過去を総括しないあいまいな姿勢が、進むべき道を見失わせた。」



 「では、民主党は敵失だけで政権を取ったのか。そうではない。民主党政権の兆しはすでに07年に表れていた。

 「166通常国会の論戦ポイント」と題し、民主党が07年1月に作成した資料にこんな記述がある。「国民の年金納付記録が消失し、納付実績に応じた年金を受給できない受給者が発生している」。社会保険庁の通知が納付実績や職業履歴と異なるとの申し出は36万件超に上るとし、「調査結果を踏まえて論戦」を挑むと明記した。「消えた年金記録問題」である。

 民主党は偽メール問題の象徴された統治・調査能力の未熟さを克服し、行政のずさんさを独自に発掘し追及する力を身につけた。「消えない年金」「子ども手当」「農業の個別所得補償」といった目玉政策は07年参院選マニフェスト(政権公約)に記され、今回の総選挙で財源や工程表を細かく肉付けした。2年間、同じ政策を掲げても支持を得たのは、有権者が自民党の訴える政権担当能力よりも、民主党の政権担当の「潜在力」に賭けたからだろう。」


小泉構造改革は、自民党自身を徹底的に壊してしまい、他方で、民主党は偽メール問題の失敗を教訓として、調査能力を身につけ、支持基盤・支持組織を固めてきたのです。これが、衆議院選挙において、自民党が歴史的大敗を喫した理由であり、こうした点が理由であれば、自民党が歴史的大敗を喫するのは当然の結果といえます。

古賀誠選挙対策委員長(当時)は6月、「もはや政策を訴えても麻生自民党への有権者の嫌悪感は払拭(ふっしょく)できない。万策尽き、奇策に走るのもやむを得ない」と考え、宮崎県の東国原英夫知事に総選挙出馬を要請したようです。しかし、その結果、この人気取り策が裏目に出たことも災いして東京都議選は敗北し、古賀氏は選対委員長を辞任しました。有権者にとっては、「奇策を使うほど、自民党はダメになったのか」と心底愛想がついたはずです。東国原英夫知事騒動は、衆議院選挙での大敗の一因となってしまいました。


衆院選、他党批判は“逆効果” 6割が悪印象、ネット調査

 今回の衆院選で、対立政党を批判するCMを見た人の約6割が、批判された政党ではなく、批判した政党側に対して悪い印象を持ったことが11日、情報通信学会「間(かん)メディア社会研究会」の調査で分かった。

 同日記者会見した研究会の遠藤薫学習院大教授は、自民党が民主党の政策を批判するアニメCMをネットで公開したり、ビラや冊子を配布したりしたのは「日本で初めての本格的なネガティブキャンペーンだった」と指摘。“逆効果”になっていたことが調査で明らかとなり、「有権者は良識を持って行動している」と分析している。

 調査は、衆院選後の8月31日と今月1日の両日、選挙に投票した20代から60代の男女千人を対象に、インターネットを通じ、メディアが投票行動に及ぼす影響を調べた。

 それによると、45・5%の人がネガティブCMを見ており、そのうちの63・5%が批判する政党に対して悪印象を受けた。自民党に投票した人の33%もネガティブCMについて悪い印象を持ったと答えた。

2009/09/11 20:13 【共同通信】」(2009/09/11 20:13 【共同通信】


東国原英夫知事騒動で懲りてもいいはずなのに、自民党はなんの反省もすることなく、より悪化させるようなCMを始めました。情勢結果により、自民党の大敗が明らかになってきた後、自民党は盛んにネガティブキャンペーンを繰り広げたのです。しかし、結局は、その効果は裏目になり、自民党の敗北を拡大させてしまいました。

馬鹿げたネガティブキャンペーンを考え付く方もいるでしょう。しかし、実行に移すかどうかは別問題です。深刻に思うのは、ネガティブキャンペーンを押しとどめるといったごくごく通常の良識を持った人物が、自民党内にいなかったのことです。ごくごく通常の良識を持った人物がいないままでの選挙活動では、常軌を逸した有権者以外、共感を得られるはずがありません。



(2) では、自民党は再生できるのでしょうか? 朝日新聞は次のような点を提言しています。
 

 「自民党は55年の結党時、「特定の階級、階層のみの利益を代表するのではなく、国民全般の利益と幸福のために奉仕する政党である」と「国民政党」となることを宣言した。

 まず、選挙結果で示された民意との溝を埋める必要がある。しかし、有権者からの白紙委任型の政権運営を念頭に国民全体の利益代表を訴えるだけでは、二大政党下ではもはや通用しない。「自民再生」は、今回の敗北をどう総括し、明確な「針路」を示せるかどうかにかかっている。」


  「「農協や福祉、医療といった利害関係で結びつく自民党の支持団体は民主党に行ってしまうかもしれない」。来夏の参院選に1人区で立つ自民党現職の懸念だ。小沢一郎氏が幹事長として率いる民主党は自民支持層に攻勢を強めるだろう。10年間連立を組んだ公明党が距離を置けば、厚い創価学会票も頼れないかもしれない。足腰の強化と新たな支持層開拓が急務になる。

 民主党も4年前の今ごろ、113議席の大惨敗から再起を期した。自民、民主のオセロ選挙が表すのは盛者必衰の理(ことわり)だ。野党時代の民主党に倣うつもりで鳩山政権を追及、対案の提示で政権担当の「潜在力」を国民に認めてもらう――。自民党が総選挙で受けた洗礼は、自己再生のチャンスでもある。」


今回の敗北を総括し、明確な「針路」を示す、野党時代の民主党に倣うつもりで鳩山政権を追及、対案の提示で政権担当の「潜在力」を国民に認めてもらう――。こうした提言自体は大変立派なものです。

しかし、自民党として、敗因を端的に「小泉構造改革が敗因である」と指摘できるのでしょうか? 例えば、経団連と緊密で自民党支持層が多い日経新聞のコラムは、衆議院選挙後も「小泉構造改革礼賛」ばかりであり、「小泉構造改革が敗因である」との指摘を強硬に否定しています。自民党支持者には、こうした「小泉構造改革礼賛」者が少なくないため、自民党内で「小泉構造改革が敗因である」との総括をすること自体が困難です。

また、若手・中堅議員がほとんど落選した中で、明確な「針路」を示す能力がある自民党議員がどれだけいるのでしょうか? 仮に、「針路」を示すことができるとしても、2ちゃんねるを思わせるような極端な右翼イデオロギーを声高に叫ぶ国会議員がいる以上、自民党は、「極度に右翼的・好戦的な針路」を示すことになってしまうのではないでしょうか? 

何十年も政策・立案を官僚に依存してきた自民党にとって、政権を失い、頼り切ってきた官僚を失ったのに、十分な「対案」を提示できる能力はほとんどありません。官僚からの情報提供が不可能になった以上、調査能力もありません。今の自民党には、民主党のマネをするだけの能力がないのです。

これから始まる民主党政権下では、自民党政権が隠し続けてきた悪事の数々が暴露されることになります。これから一層、自民党に対する嫌悪感が有権者の間に広がるのです。自民党は、数々の悪事に対する謝罪に追われ続けるでしょうし、この謝罪の仕方次第ではまた一層、自民党への嫌悪感が広がることでしょう。 
 
自民党政権が隠し続けてきた悪事の数々を払拭できるほどの「政権担当能力」を、自民党政権が隠し続けてきた悪事の数々を払拭できるほどに「民主党を追及すること」を、自民党は提示することができるとは、到底思えません。

民主党政権下の4年間は、自民党破滅の道をたどるのを目にする――。自民党は再生できずに消滅する――。これが4年後の衆議院選挙の結果だと思えるのです。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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