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2009/09/07 [Mon] 03:16:28 » E d i t
民主党は、マニフェストにおいて高速道路の無料化を掲げています。(1)生活コスト・企業活動コストが下がる(2)地域間交流が活発になり経済が活性化する――などが主な理由です。


30.高速道路を原則無料化して、地域経済の活性化を図る

【政策目的】
○流通コストの引き下げを通じて、生活コストを引き下げる。
○産地から消費地へ商品を運びやすいようにして、地域経済を活性化する。
○高速道路の出入り口を増設し、今ある社会資本を有効に使って、渋滞などの経済的損失を軽減する。
【具体策】
○割引率の順次拡大などの社会実験を実施し、その影響を確認しながら、高速道路を無料化していく。
【所要額】
1.3兆円程度」(民主党の政権政策マニフェスト Manifesto 2009)



高速道路の無料化

高速道路は、原則として無料とします。これにより、(1)生活コスト・企業活動コストの引き下げ(最大2.5兆円の国民負担の軽減が可能、家計消費増や企業の設備投資・賃金引き上げ等で内需拡大)(2)地域活性化(生活道路、地域道路としての利用、サービスエリア・パーキングエリアの活用を含む観光産業活性化など)(3)温暖化対策(渋滞の解消・緩和、CO2の発生抑制など)(4)ムダづかいの根絶(バイパス建設抑制による財政負担の軽減など)――を図ります。

首都高速・阪神高速など渋滞が想定される路線・区間などについては交通需要管理(TDM)の観点から社会実験(5割引、7割引等)を実施して影響を確認しつつ、無料化を実施します。

実施に当たっては、道路会社の職員の雇用、首都高速・阪神高速の株主たる自治体の理解、競合交通機関への影響及び交通弱者等に対する十分な配慮を講じます。」(民主党政策集 INDEX2009)




1.高速道路を無料化した場合の経済効果については、国交省は「試算は存在しない」として言っていたのですが、実は存在していたことが明らかになりました。つまり、国交省及び自公政権は、ずっと国民を騙し続けてきたことが明らかになったのです。

■高速無料化に関する試算についての政府答弁 

 「高速道路無料化の経済効果につきましては、現段階では、検討あるいは試算といったものは行っておりません」(07年11月2日、衆院財務金融員会での菊川滋・国土交通省大臣官房審議官答弁)

 「国交省においては、お尋ねの『一部または特定の高速道路につき無料化した場合の経済効果』の試算を行ったことはない」(08年4月11日、質問主意書への政府答弁書)

 「昨年4月1日以後、現時点までの間において、『高速道路無料化または料金減額』をした場合の経済効果の試算について、国土交通省が取りまとめたものは存在しない」(09年3月10日、質問主意書への政府答弁書)」(朝日新聞平成21年9月6日付朝刊3面(14版))



(1) 朝日新聞平成21年9月6日付朝刊1面(14版)

高速無料化の経済効果 国交省一転、試算認める
2009年9月6日5時5分

 高速道路を無料化した場合の経済効果について国土交通省が2年前に試算を行っていたことが明らかになった。一般道の渋滞が解消されることなどから、直接の経済効果を2.7兆円と見込んでいる。これまで政府は「試算は存在しない」として隠してきた。民主党の公約に有利な結果だったため、公表しなかった可能性がある。

◆2.7兆円見込む

 試算は07年度に国交省の国土技術政策総合研究所が実施した。政府が08年度以降に検討していた高速料金値下げの影響を調べるためだった。だが、政府は国会答弁や質問主意書への答弁書などで高速道路無料化の経済効果に関する試算について「国交省が取りまとめたものは存在しない」などと存在を否定してきた。

 朝日新聞の取材に対し、同省道路局は試算の存在をこれまで認めてこなかった理由について、「『検討段階』だったため」と説明している。

 朝日新聞が入手した資料によると、「3割引き」「5割引き」「10割引き(無料)」の3パターンについて経済効果や渋滞予想区間を詳細に調べている。無料の試算は、首都高速、阪神高速を除く高速道を無料化した場合のもので、民主党公約と一致する。

 経済効果は、(1)走行時間の短縮(2)燃費など走行経費の減少(3)交通事故の減少、の三つの効果を、国交省の基準に基づき金額に換算した。

 高速道自体の経済効果は、渋滞増加などで年間マイナス2.1兆円となるが、車が流れやすくなる一般道が4.8兆円のプラスとなり、差し引きで「2.7兆円の効果が生じる」とした。利用者の料金負担の軽減分などを加味した別の計算方法では、経済効果は7.8兆円に達した。

 高速道と並行する国道の通行量が減ることで二酸化炭素(CO2)排出がどれだけ減るかも試算したところ、割引前の1.8%減にあたる310万トンの削減となった。ただ、高速道の通行量が増えたり、鉄道やバス利用からマイカーに切り替えたりすることによるCO2の増加量は試算しておらず、差し引きのCO2の増減効果は不明だ。

 無料化した後の高速道の混雑度についても予測。通行量が道路の許容量をオーバーし、慢性的に激しい渋滞が起きやすい「混雑度1」を超える区間は高速道全体の21%にあたる1580キロとなった。広域で渋滞が起きると予測されているのは東京外環道、東名高速、名神高速、東名阪道など。東北や北陸、四国などは混雑度は低いものの、地方の中核都市周辺や2車線の道路は混雑が予想されている。

 民主党はマニフェスト(政権公約)の目玉に高速無料化を掲げ、10年度から段階的に実施する方針を打ち出している。これに対し国交省は総選挙前まで高速道無料化について一貫して反対してきた。選挙後は「新しい大臣の指示をいただいて検討する」(谷口博昭事務次官)としている。(津阪直樹)

     ◇

 〈民主党の高速無料化公約〉 高速道路の通行料金を都市部を除き、原則無料にする。渋滞が見込まれない地方部を中心に10年度から段階的に実施し、12年度から「完全実施」としている。物流コストを減らして物価を下げることや、地方経済を活性化させることなどが目的。無料化後、高速道路の建設費用は税金で賄うとしている。無料化は、03年の衆院選から政権公約に盛り込んでいる。」



(2) 朝日新聞平成21年9月6日付朝刊3面(14版)

不都合な試算 ひた隠し 国交省、民主に再三「ない」

 民主党が主張する高速道路無料化の「効果」を水面下で試算し、ひた隠しにしてきた国土交通省。背景には、高速無料化に反対してきた国交省の姿勢がある。ただ、無料化には渋滞や環境問題など弊害を指摘する声も多く、財源確保も課題となる。鳩山新政権は、どう具体化するのか。(津阪直樹、野沢哲也)

◆「虎の子」高速料に執着 天下り先確保も意識か

 「高速道路を無料化した場合の経済効果の試算を行ったことはない」

 国交省の国土技術政策総合研究所(国総研)による「無料化」の調査開始は07年10月。それからほぼ半年たった08年3月、政府は民主党の岩國哲人氏の質問主意書に対し試算の存在を真っ向から否定した。その後も再三試算の存在をただされたが、否定し続けた。

 ほころびが出始めたのは今年2月だ。民主党の馬淵澄夫衆院議員が国総研から提出を受けた報告書の試算は「3割引き」「5割引き」の2パターンのみ。ところが、馬淵氏が独自に入手した別の資料と見比べたところ、報告書でデータが不自然に削除されている場所を発見したという。

 馬淵氏が2月20日の衆院予算委員会で追及したところ、金子国交相は「私のところに『10割』の試算はきていない」と答弁。5日後には「研究目的の一環で『10割』も検討していたようだ」と修正した。

 「10割引き」が削除された報告書が出回った背景について、国交省幹部は「民主党に都合のいいデータだったため、担当者の判断で削除した可能性が高い」と明かす。

 無料化の試算について国交省道路局は「研究所の判断で行った」と説明する。調査が始まったのは、政権交代がまだ現実味を帯びていなかった07年だ。

 その後、民主党は道路建設をめぐる「政官業癒着」を指摘し、国交省批判をさらに強めた。国会での民主党の追及が厳しくなるにつれ、国交省は「試算隠し」に徹した。

 07年の参院選で野党が過半数を握ると、民主党はガソリン税などの暫定税率を延長する法案に反対し、08年春に「減税」を実現。税率はわずか1ヵ月で元に戻ったが、国交省や自民党道路族の「権力の源泉」とされてきた道路特定財源(08年度5.4兆円)を一般財源化する引き金になった。

 追い詰められた国交省にとって、高速道路会社に入る年間2.5兆円前後の料金収入はどうしても守りたい「虎の子」だ。無料化が進めば、毎年多くの国交官僚が天下りする高速道路会社そのものの存在意義も薄らいでしまう。

 国交省にとって、高速無料化は「何としても阻止したい政策」(幹部)となった。

 民主党政権が誕生すれば、高速無料化は実現に動き出すことになる。「道路畑」を歩んできた谷口博昭事務次官は「新大臣に従う」と恭順の姿勢をみせているが、省内には今も反対論が根強く、緊迫した関係が続きそうだ。

 馬淵氏は5日、朝日新聞の取材に「資料を隠してきた官僚の責任を問う気はない。試算は交通量のシュミレーションに使える」と話した。」



環境負荷は推計不十分 提示求められる新政権

 高速無料化は、民主党が03年の総選挙時からマニフェストに掲げ続ける「金看板」だ。新政権発足後ただちに検討に入り、来年度から一部実現にこぎつけたい考えだ。

 だが、無料化に対して多くの弊害も指摘されている。

 無料化の狙いの一つは運送会社などの料金負担を軽くすることだが、運送業界からは「無料化すれば渋滞で定時運行できなくなる」との声が出る。麻生政権が今春に始めた「休日の高速上限1千円」の値下げで高速道の通行量は急増。お盆期間の10キロ以上の渋滞回数は前年比6割増えた。

 民主党はマニフェストで「割引率拡大などの社会実験で影響を確認しながら無料化する」としており、初年度は一部地域での実験的な無料化にとどめる公算が大きい。今回判明した国交省の試算では各路線の混雑予想が示されているため、それを参考に実施路線を決めるとみられる。

 財源も問題になる。東日本高速道路の八木重二郎会長は8月、「維持管理費が確保できない」と述べ、高速無料化反対を鮮明にした。大都市部以外の無料化で、年間2兆円規模で料金収入が減る。料金収入は維持管理、道路建設、過去の借金返済に回されているが、それらを税金で賄っていく必要が出てくる。

 馬淵氏は2日、テレビ朝日の番組で「料金収入の見合いで道路を造り続けてきた。原則無料化し、国費で必要な道路を造る」と説明。税金から毎年1.3兆円を借金返済に回し、建設費や維持費は精査したうえで必要な額だけを予算化する考えを示した。

 温暖化対策に逆行するとの指摘もある。環境政策のシンクタンク「環境自治体会議・環境政策研究所」は、高速無料化とガソリン税などの暫定税率廃止で二酸化炭素(CO2)排出量が年980万トン増える、と試算している。国交省の試算では対象としてない、鉄道など公共交通機関を利用していた人の一部が自動車を使うようになることの影響なども織り込んでいる。

 民主党は「CO2等排出量を20年までに90年比25%減らす」との公約も掲げている。無料化後のCO2排出量がどうなるのか、正確な試算を示すことが必要となる。

 無料化への反対論は、「高速1千円」で乗客を奪われたJR各社や高速バス会社、フェリー会社など公共交通機関からも噴き出している。高速道路会社からは「全国で約2万人いる料金収受員の再雇用はどうするのか」(矢野弘典・中日本高速道路会長)との懸念も表明されている。

 朝日新聞の総選挙直後の世論調査では、無料化「賛成」20%に対し、「反対」は65%。仮に強引に無料化を進め、その後に弊害が表面化するようなことになれば、鳩山政権の支持率低下を招きかねない。」

(*「高速道路無料化で激しい渋滞が予想される主な区間」の図表は省略)



【高速道路をめぐる経緯】 高速道路はもともと、料金収入で建設費の借金を返し終えた路線から無料化する前提で造られてきた。しかし、70年代、新たな高速道路建設を急ぐ名目で、料金収入を新路線の建設費に回す制度に切り替えた。

 小泉政権は01年に「無駄な高速道路建設をやめる」との方針を掲げ、05年に道路関係4公団を再編し民営化。道路を建設・管理する6会社と道路を保有し債務を返済する独立行政法人に分かれた。約40兆円の債務は独法に移され、45年間で返済する計画。旧日本道路公団に投入していた年約3千億円の国費投入はいったん打ち切られたが、税金で高速道路を建設する別の仕組みも導入され、税投入は事実上続いている。

 今年4月には、東京外郭環状道路(外環道)など4路線の新規着工を10年ぶりに認めた。」




2.国交省及び自公政権は、2007年10月から、高速道路無料化の経済効果試算につき、調査していたのに、「試算の存在がない」と隠し続け、嘘を付き続けてきました。

 「「高速道路を無料化した場合の経済効果の試算を行ったことはない」

 国交省の国土技術政策総合研究所(国総研)による「無料化」の調査開始は07年10月。それからほぼ半年たった08年3月、政府は民主党の岩國哲人氏の質問主意書に対し試算の存在を真っ向から否定した。その後も再三試算の存在をただされたが、否定し続けた。」


(1) 民主党に政権が移ることになって、やっと国交省は「試算」情報を出してきたわけです。国交省の官僚が、情報を隠蔽し、国民をずっと騙し続けてきたことに対して、憤りを感じます。

朝日新聞が入手した国交省の調査資料によると、「3割引き」「5割引き」で得られる経済効果よりも、「10割引き(無料)」とした場合の方が、倍以上の経済効果が上がっています。それによると、無料化によるプラスマイナスを差し引きすると、「2.7兆円の効果が生じる」としており、「利用者の料金負担の軽減分などを加味した別の計算方法では、経済効果は7.8兆円」にまで達しているのです。

このように国民にとって大きな経済的利益が得られる情報を隠し続けていたのですから、犯罪的な所業であると罵りたくなります。ですから、馬淵澄夫・民主党議員は、「朝日新聞の取材に『資料を隠してきた官僚の責任を問う気はない。』」と話しているようですが、ぜひ官僚に対して責任を追及してほしいと思います。


(2) では、なぜ、国交省は国民を騙してきたのでしょうか? その理由として次の点が挙げられています。

 「追い詰められた国交省にとって、高速道路会社に入る年間2.5兆円前後の料金収入はどうしても守りたい「虎の子」だ。無料化が進めば、毎年多くの国交官僚が天下りする高速道路会社そのものの存在意義も薄らいでしまう

 国交省にとって、高速無料化は「何としても阻止したい政策」(幹部)となった。」


結局は、国交省の官僚の天下り先を確保したいために、高速道路の有料化を維持したいようです。誰もが予想のつく理由といえますが、国交省の官僚たちは救いがたいほど腐っていると感じます。

馬淵氏が2月20日の衆院予算委員会で追及したところ、金子国交相は「私のところに『10割』の試算はきていない」と答弁し、5日後には「研究目的の一環で『10割』も検討していたようだ」と修正したという経緯からすると、自公政権は、積極的に「試算」を公表する気がなかったといえます。そうなると、自公政権は、消極的であっても隠蔽に加担していたと評価せざるを得ません。

民主党は、「民主党政策集 INDEX2009」において、天下りの根絶を掲げています。

天下りの根絶

独立行政法人・公益法人など4504法人に2万5245人もの国家公務員が天下り、天下りを受け入れた団体に対して12兆1334億円(2007年度)もの資金が流れていることが、民主党の要請によって行われた衆議院の予備的調査で判明しました。

役所のあっせんによる天下りは、官製談合や随意契約など税金のムダづかいの原因となっています。そのため、中央省庁による国家公務員の再就職あっせんを禁止するとともに、天下りの背景となっている早期退職勧奨を廃止します。また国家公務員の定年を段階的に65歳まで延長することによって、年金受給年齢まで働ける環境を整えます。」(民主党政策集 INDEX2009)


国民に有益な情報を隠蔽し続けるような腐りきった国交省の官僚に対して、天下りを認め、多額の給与・退職金を与える必要はありません。高速道路無料化を実施するか否かに関わらず、天下りは必ず根絶するべきです。そして、「毎年多くの国交官僚が天下りする高速道路会社」をなくしていくべきであるように思います。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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 16日に正式発足する見込みである鳩山新政権であるが、 シロアリジミンが54年間に渡り食い散らかしてきた 後を襲う訳であるから、国政における課題は極めて多い。  ことに、マニフェストを掲げて308議席を獲得した事実は動かし難く、もしこの4年間にそれが実現?...
2009/09/07(月) 22:11:21 | ステイメンの雑記帖 
  山崎養世氏や馬渕澄夫氏が前々から国交省が取りまとめたものだとして出していた数字は、 7.8兆円と2.7兆円 である。 そんなわけで、朝日や読売の記事を見ても別に驚きはしないし、政権交代が100%確実となった今、朝日も知っていて出してきたのだろう。金額がぴったり?...
2009/09/07(月) 22:39:13 | 雑感
朝日新聞の高速道路「無料化」に関する「スクープ」は、何と半年前に報道されて周知のものでした。
2009/09/08(火) 00:59:03 | 熱帯夜 - points of view -
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