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2009/09/06 [Sun] 12:35:12 » E d i t
第45回衆議院選挙においては、民主党は308議席を獲得し、民主党から立候補した164人の新人のうち、143人が当選しています。


1.こうした民主党の新人議員すべてに対して、マスコミは「鳩山チルドレン」と呼ばずに「小沢チルドレン」と呼んでいます。例えば、毎日新聞の記事では次のように触れています。

(1) 毎日新聞 2009年8月31日 東京夕刊 2面

選挙:衆院選 民主当選、半数が新人 再チャレンジ組35%

 ◇「小沢チルドレン」100人超す

 今回の衆院選には民主党から164人の新人が立候補し、143人が当選した。同党が獲得した308議席のうち5割近くを新人議員が占める。05年選挙では83人の「小泉チルドレン」が誕生して話題を呼んだが、それを上回る勢力となる。

 小選挙区での当選者は71人、比例代表の復活当選は36人で計107人。当選者のうち4人に3人は小選挙区でもまれた計算だ。選挙の「強さ」という面では小選挙区と比例代表の復活当選が合わせて83%を占めた小泉チルドレンに及ばない。比例単独組は36人当選。

 平均年齢は45・7歳で、小泉チルドレンの44・8歳をやや上回った。女性は26人で全体の18%。こちらは小泉チルドレン(19%)とほぼ同じ水準だった。

 過去に衆院選や参院選に立候補経験がある新人候補55人のうち、9割にあたる50人が今回初当選した。「再チャレンジ」組は全体の35%を占める。

 地方自治体の首長や地方議員出身者は43人で全体の30%。これ以外に、元参院議員が4人、国会議員秘書経験者が12人。残る84人は政治経験がほとんどない人物とも言える。

 父母や祖父母に国会議員経験者がいる世襲組は8人で、全体のわずか6%。高橋英行氏(比例四国ブロック)が3世、残りの7人は2世だ。官僚出身者は16人で全体の11%。小泉チルドレンの官僚率は12%で、ほぼ変わっていない。

 民主党新人は、衆院選を仕切った小沢一郎代表代行との関係から「小沢チルドレン」と称される。毎日新聞の取材によると、小沢氏に近い新人・元職で構成する「一新会倶楽部」のメンバーだったり、小沢氏が選挙運動に積極的に関与した新人は少なくとも61人。選挙のアドバイスを受けたケースなどを含めると、「小沢チルドレン」は100人を超えるとみられる。【中田卓二】

毎日新聞 2009年8月31日 東京夕刊」




(2) 政治評論家やマスコミの中には、接戦になると予測していた方もいたようです。しかし、選挙制度として小選挙区制を採用している以上、「得票率の差以上に議席数に開きが出る」ことは、少しもおかしくありません。

 イ:ですから、民主党への支持率が高い中で選挙が行われた以上、民主党側が308議席を獲得したとしても驚くに値しないのであって、新人議員が143人も当選したとしても、少しもおかしくないのです。

◇得票5割、議席7割--小選挙区

 衆院選で空前の308議席を獲得した民主党の得票数は小選挙区、比例代表ともこれまでの最多記録を塗り替えた。小選挙区では5割の得票率で7割の議席を獲得したことになり、得票率の差以上に議席数に開きが出る小選挙区制の特徴が顕著に表れた。

 民主党は小選挙区で、現在の小選挙区比例代表並立制が導入された96年以降最多の221議席を獲得した。一方、自民党はこれまでで最少だった03年の168議席にも遠く及ばない64議席と惨敗した。

 定数300に占める獲得議席数の割合(議席占有率)は民主党73・7%、自民党21・3%で、その差が3・5倍だったのに対し、得票率は民主党47・4%、自民党38・7%で差は1・2倍しかなかった。得票が1票でも多い候補が当選し、有効投票数の半分以上が「死に票」となることもある小選挙区制の特徴といえ、前回大勝した自民党の「勝利の構図」と全く同じ形になった。

 衆院全体の議席数では、中曽根康弘首相(当時)が主導した86年衆院選(参院選との同日選)で自民党が獲得した300議席(当時は定数512)が長く最多記録だった。【横田愛】

◇比例でも最高2984万票

 比例代表では民主党は2984万票(得票率42%)を獲得し、得票数・得票率とも96年に現行の小選挙区比例代表並立制が導入されてから最高を記録した。11ブロックすべてで同党の得票数は過去最高となり、前回(05年)衆院選の自民党の2589万票(同38%)をはるかにしのぐ圧勝。他党は前回より得票率を減らし、民主党の「独り勝ち」だった。

 民主党は東北、北関東、南関東、北陸信越、東海の各ブロックで過去最高の議席数を獲得した。近畿ブロックでは小選挙区との重複候補者の落選が少なく、比例単独候補を合わせても候補者が2人不足し、自民、公明両党に議席を譲った。

 自民党は1881万票で、得票率は27%と11ポイントも減少。前回、得票率4割を超えた北関東、南関東、東京の各ブロックで今回は25~26%と振るわず、議席数も東北、北関東、東海、四国の4ブロックで過去最低となった。

 公明党は805万票(得票率11%)と前回より93万票の減。共産党は494万票(同7%)で2万票増やしたものの、投票率が上昇したため得票率は0・2ポイント下がった。社民党も300万票(同4%)で71万票減らした。新党大地は前回とほぼ同じ43万票を獲得して1議席を維持。国民新党は議席を失った。

 みんなの党は、北関東、南関東、東京の各ブロックで6~8%の票を得てそれぞれ1議席を獲得。東海、近畿でも1議席に相当する票を得たが、比例名簿に登載された候補者が重複立候補した小選挙区での得票率が10%に満たず、公職選挙法規定により復活できなかった。【鈴木直】

毎日新聞 2009年8月31日 東京夕刊」(毎日新聞 2009年8月31日 東京夕刊 1・2面



 ロ:ところが、マスコミは驚きと揶揄を込めて、新人議員すべてに対して「小沢チルドレン」という名称を使っており、さらには、「小沢氏の肝いりで当選した議員は100人を超えるとみられ、巨大民主党の実態は『小沢王国』ともささやかれる」(「ドキュメント・政権交代:民主、高揚感/自民、荒涼感」(毎日新聞 2009年9月1日 東京朝刊))といったように、選挙直後の民主党内においても、すでに「小沢対反小沢」の対立が深刻化しているかのように煽り立てています。

では、いわゆる「小沢チルドレン」はどういう経歴をもっているのでしょうか? 言動が子供並みの者が目に付いた「小泉チルドレン」と、「小沢チルドレン」は同じなのでしょうか? 「小沢チルドレン」の実像について、東京新聞「こちら特報部」で触れていましたので、紹介したいと思います。


2.東京新聞平成21年9月5日付朝刊24・25面【こちら特報部】

民主新人議員は どんな人  
2009年9月5日

 「小沢チルドレン」。民主党圧勝で大量に誕生した新人議員の多くを、マスコミがそう呼ぶ。でも、ちょっと待った。確かに新幹事長に決まった小沢一郎氏の選挙の功は大きいが、有権者は一票を「小沢党」にではなく、「民主党」に入れたのだ。「政権交代チルドレン」ならまだしも、派閥やグループ云々(うんぬん)はもう結構。負託を受け、奉仕すべき先は国民のはず。で、その面々は一体どんな人たち? (篠ケ瀬祐司、岩岡千景)

◆多数が政治、行政経験

 「小沢チルドレン100人」「小沢グループは150人へ」―。衆院選後、週刊誌などに衝撃的な見出しが踊る。当選した民主党の新人議員143人中、100人前後が「小沢氏と行動をともにするだろう」との分析だ。

 そもそも「143」とはどんな存在か。

 まず目につくのは、圧倒的な存在感だ。この数字は、全体で308人に膨れあがった民主党議員のうち、実に半数近い46.4%を占める。

 2005年の前回衆院選では、自民党が296議席と圧勝。 「小泉チルドレン」と呼ばれた初当選組は83人で、党全体の28%だった。今回の民主党初当選組がいかに多いかが分かる。

 今回自民党で当選したのは9人と惨敗した「小泉チルドレン」とはカラーの差も際立つ。

 民主党新人議員の平均年齢は45.7歳で、最年少は27歳の松岡広隆(比例近畿)、横粂勝仁(比例南関東)の両氏。「小泉」の44.8歳と大差ないが、今回は「グリーン車に乗れる」といった“チルドレン語録”はなく、落ち着いている。

 出身分野別はどうか。

 民主党で最も多いのは都府県議や区市議、首長ら「地方政界」が40人(28%)、「議員秘書」は15人(10.5%)と“たたき上げ派”も多い。次いで「官僚」12人(8.4%)、「報道」9人(6.3%)―の順=円グラフ参照(*円グラフ省略)。

 政治、行政経験を持つ議員がほぼ半数の46.9%を占め、それ以外でも社会的な専門分野を経験している。

 「小泉」のベスト3は、「地方政界」(26.5%) 「実業界」(13.3%) 「官僚」(12%)―だった。

◆小沢チルドレン濃淡 143人中、半数確実?

 民主党は、こうした新人議員の擁立や、選挙戦術指南を小沢氏が中心に担ってきた。では、「小沢チルドレン」は100人程度もいるのだろうか。

 「固いのは50人程度」「でも、70人はいくだろう」と民主党ウオッチャーたちの見方はさまざまだが、新人の半分近くは占めそうなのだ。

 小沢氏を支持する二回生以上の衆院議員や、参院議員の小沢グループは約50人。新人を含めると、最大で120人前後となる。党内最大の小沢グループの誕生だ。

 ただ、松下政経塾出身者は10人。塾生同士の結束が固く、塾の先輩である野田佳彦、前原誠司両氏らと行動をともにするとみられる。

 また「菅直人氏や別の党幹部の支援を受けた新人が少なからずいる」(民主党関係者)とあって、新人の何割かは中立を保ったり、他グループへ流れるとみる。

 今春の代表選で小沢氏が支持した鳩山由紀夫代表ではなく、岡田克也幹事長を歓迎したり、「チルドレン」とくくられることを快く思わない新人もいるという。

◆「ひとくくりイヤ」「日本再生組と呼んで」
◆小沢氏評価 「親みたいな存在」 候補者を厳選、育てる手腕も


 当の新人議員たちはどう思っているのか。

 小沢氏の支持者中心の「一新会倶楽部」に所属する元銀行員の杉本和巳氏(48)=愛知10区=は「小沢グループに入ることになるでしょう」。だが、チルドレンという“ひとくくり”には「理念を持った方々が当選している」と抵抗感を示す。

 自民党岐阜県議から転身した笠原多見子氏(44)=比例東海=も「小沢グループに入ると思う。民主党入りも小沢先生に声を掛けていただいた」といい、チルドレンの呼び名を「小沢さんは親みたいな存在。嫌でもない。問われているのはどういう仕事をするかだ」。

 選挙中、小沢氏から「君のやり方でいい。ただ日常の活動に手を抜いたら承知しないぞ」と言われたのは、非政府組織(NGO)元役員の阪口直人氏(46)=和歌山2区。「そうした指導があって風を受け止められたが、私は公募候補で今後のことは答えられない」

 一方、小沢グループ入りとは異なる人も。

 茨城県大洋村(現在は鉾田市)元村長の石津政雄氏(62)=茨城2区=は「チルドレンとは若い、政治経験がない人や小沢さんが一本釣りした人」と話し、自身は違うとの立場だ。小沢氏が選挙区に来たのは一度。 「ぽっと出のようにチルドレンと呼ぶのはいかがか。名付けるなら日本再生組」

 小沢氏の政治塾出身で元銀行員の柴橋正直氏(30)=岐阜1区=は「小沢さんの考えで動くのではなく、地域の代表として活動したい」と決意表明。

 無駄遣いの削減や天下り廃止など党公約を実現し、地方組織を強くして「民主党を国民政党と言われるようにしたい。小泉チルドレンには、そうした真剣さが足りなかったんじゃないですか」。

 また、小沢氏の党幹事長就任について「二重権力」を心配する向きもあるが、各氏とも「力強い政権運営には指導力が必要」「来年の参院選での単独過半数獲得への布陣として、小沢さんが全面に立つのはいいこと」などと前向きに評価した。

◆国民不在なら自民と同じ
◆巨大派閥形成に期待と警戒


 「政治は数の力」とはいえ、国民の多くは派閥政治や力学にあきあきしている。 「小沢チルドレン」について識者はどうみているのか。

 政治評論家の板垣英憲氏は、小沢、小泉両チルドレンは「本質的に違う」と指摘。「小泉純一郎氏は審議会の名簿などを見て直観的に候補者を立てたが、小沢氏は薬害肝炎訴訟九州原告団元団長の福田衣里子氏=長崎2区=のように肝が据わった社会性の高い候補者を選び、育ててきた」。当選後も「小泉氏と違って、小沢氏は面倒見がいい」。それだけに小沢グループは「一大勢力になるだろう」とみる。

 千葉科学大の小枝義人教授(現在日本政治)も同様の見方だ。だが、小沢グループ膨張への国民の違和感について「政治家は国民の審判を受けて政治を託された公人。小沢氏や民主党への思いが腹の内にあってもいいが、『派閥の前に党があり、党の前に国家国民がある』と故渡辺美智雄元副首相が言ったように、政治家は国民の生命や財産、公益を第一に考えるべき存在だ、と忘れないでほしい」と語る。

 最後に板垣氏は「民主党が今後、小沢氏勢力の解体と闘争に向かうだけなら、国民生活を疎(おろそ)かにした自民党の二の舞」と話し、こう注文する。

 「派閥には功罪があり、数がいるから実現できる政策もある。民主党はマニフェスト(政権公約)を共通の目的にして、実現に動いてほしい」

<デスクメモ>

 「早く料亭に行きたい」は4年前、当選直後の小泉チルドレンの発言だ。今度は民主党が新チルドレンの失言を心配してか、連絡文書で報道機関の取材には「各位および党全体が思わぬダメージを受けることがないよう、慎重なご対応を」。マスコミも冷静さが必要だが、子ども扱いもどうかと思う。 (呂)」



(1) 「小沢チルドレン」の経歴については、「多数が政治、行政経験」をもっているのです。 

 「今回自民党で当選したのは9人と惨敗した「小泉チルドレン」とはカラーの差も際立つ。

 民主党新人議員の平均年齢は45.7歳で、最年少は27歳の松岡広隆(比例近畿)、横粂勝仁(比例南関東)の両氏。「小泉」の44.8歳と大差ないが、今回は「グリーン車に乗れる」といった“チルドレン語録”はなく、落ち着いている。

 出身分野別はどうか。

 民主党で最も多いのは都府県議や区市議、首長ら「地方政界」が40人(28%)、「議員秘書」は15人(10.5%)と“たたき上げ派”も多い。次いで「官僚」12人(8.4%)、「報道」9人(6.3%)―の順=円グラフ参照。

 政治、行政経験を持つ議員がほぼ半数の46.9%を占め、それ以外でも社会的な専門分野を経験している。

 「小泉」のベスト3は、「地方政界」(26.5%) 「実業界」(13.3%) 「官僚」(12%)―だった。」


「小泉チルドレン」の場合は、「地方政界」の割合が26.5%に過ぎないのに対して、「小沢チルドレン」の場合は、都府県議や区市議、首長ら「地方政界」が40人(28%)にも及んでいるのですから、大きく異なることが分かります。

民主党新人議員の平均年齢は45.7歳で、「小泉チルドレン」の44.8歳とは大差ありません。しかし、、「小沢チルドレン」の場合は、「政治、行政経験を持つ議員がほぼ半数の46.9%を占め、それ以外でも社会的な専門分野を経験している」のですから、「小沢チルドレン」の場合は、新人議員とはいえ、国会議員に適応しやすい経歴を備えている方が多いといえそうです。



(2) 次に、言動が子供並みの者が目に付いた「小泉チルドレン」と、「小沢チルドレン」は同じではなく、態度の違いがあるようです。

  「小沢氏の支持者中心の「一新会倶楽部」に所属する元銀行員の杉本和巳氏(48)=愛知10区=は「小沢グループに入ることになるでしょう」。だが、チルドレンという“ひとくくり”には「理念を持った方々が当選している」と抵抗感を示す。

 自民党岐阜県議から転身した笠原多見子氏(44)=比例東海=も「小沢グループに入ると思う。民主党入りも小沢先生に声を掛けていただいた」といい、チルドレンの呼び名を「小沢さんは親みたいな存在。嫌でもない。問われているのはどういう仕事をするかだ」。

 選挙中、小沢氏から「君のやり方でいい。ただ日常の活動に手を抜いたら承知しないぞ」と言われたのは、非政府組織(NGO)元役員の阪口直人氏(46)=和歌山2区。「そうした指導があって風を受け止められたが、私は公募候補で今後のことは答えられない」

 一方、小沢グループ入りとは異なる人も。

 茨城県大洋村(現在は鉾田市)元村長の石津政雄氏(62)=茨城2区=は「チルドレンとは若い、政治経験がない人や小沢さんが一本釣りした人」と話し、自身は違うとの立場だ。小沢氏が選挙区に来たのは一度。 「ぽっと出のようにチルドレンと呼ぶのはいかがか。名付けるなら日本再生組」

 小沢氏の政治塾出身で元銀行員の柴橋正直氏(30)=岐阜1区=は「小沢さんの考えで動くのではなく、地域の代表として活動したい」と決意表明。

 無駄遣いの削減や天下り廃止など党公約を実現し、地方組織を強くして「民主党を国民政党と言われるようにしたい。小泉チルドレンには、そうした真剣さが足りなかったんじゃないですか」。

 また、小沢氏の党幹事長就任について「二重権力」を心配する向きもあるが、各氏とも「力強い政権運営には指導力が必要」「来年の参院選での単独過半数獲得への布陣として、小沢さんが全面に立つのはいいこと」などと前向きに評価した。」


 イ:「問われているのはどういう仕事をするか」「小沢さんの考えで動くのではなく、地域の代表として活動したい」などといった言動を読むと、「小泉チルドレン」と異なり、「小沢チルドレン」の場合は大人としての見識を有しているように見受けられます。「今回は『グリーン車に乗れる』といった“チルドレン語録”はなく、落ち着いている」のも当然なのでしょう。

また、小沢氏の党幹事長就任について、「来年の参院選での単独過半数獲得への布陣として、小沢さんが全面に立つのはいいこと」などと前向きに評価しています。マスコミは盛んに「二重権力」といった批判を行っていますが、もし、小沢氏が民主党をまとめる立場でない場合、参議院選挙で議席を減らしてしまう可能性があります。参議院選挙で勝利しないと政策実現が困難になり、政権交代をした意味を失いかねないのです。

小沢一郎氏(小沢氏の秘書による指導も含む)は、選挙運動の仕方を説明し、「徹底的に有権者と接する」ことを指導していました。ですから、マスコミの批判は、選挙の現実をまるで分かっていない批判であり、選挙の現実を実感としてよく分かっている「小沢チルドレン」は、マスコミの批判に同意しないのでしょう。どんなにきれいごとを言い、素晴らしい理念を掲げたところで、選挙で勝てなければ無意味なのです。

参議院選挙は、選挙区は各都道府県に1つ置かれ、比例代表は全国統一で行う(この点で全国11ブロックからなる衆議院議員総選挙の比例代表制とは異なる)点で、衆議院選挙より選挙運動が広域に及ぶため、参議院選挙に応じた選挙対策が必要です。特に、衆議院選挙で勝ち過ぎたと感じた有権者は、民主党に投票しない方もいるはずであり、選挙対策は非常に大切なのです。

小沢一郎氏の政治手腕については、自民党側も「選挙については本当に通用している。今回(の衆院選)は見事だった」(石破茂農相)と認めているほどです(東京新聞平成21年9月6日付朝刊2面)。参議院選挙においても、小沢一郎氏の選挙戦略が成功すれば、衆議院選挙と同様にまともな若手・中堅議員が殆ど落選し、またしても大敗することになるでしょう。そうなれば、自民党は党再生は非常に困難になって、解党の危機に陥るはずです。

小沢一郎氏を党幹事長に就任させることは、支持基盤が弱体化した自民党にとって極めて不利益なのです。対立する政党にとって不利益な党内人事を行うことは、政権を維持することを望む政党にとって、当然の対応というべきです。マスコミの批判は的外れです。


 ロ:元々、鳩山氏由紀夫代表が首相として政策を推進する政府を担い、小沢一郎氏が国会運営・選挙対策を担う党を担うという役割分担をすることのどこに問題があるのか、どうにも不可解です。

日本国も、憲法上、内閣に行政権を、国会に立法権を、裁判所に司法権を担わせ、役割分担をさせています(権力分立制)。会社法制においても、基本型は、株主総会、取締役会、監査役と権限を分割し「役割分担」を図っているのです。大きな権限をもつ団体・組織では、権限の分散を図るような法制度が求められ、適用するのが当然なのです。民主的な組織である政党であれば、一層、権限分配・役割分担を行うのは、ごくごく当たり前というべきです。

「権限分配・役割分担」を「二重権力」と批判して否定的に扱うのであれば、権力分立制を含め、一般的な法制度のあり方についてどう考えているのでしょうか。権力分立制さえも否定するつもりなのでしょうか。

マスコミは、今まで自民党議員の言葉をそのまま垂れ流すように民主党批判を繰り広げ、また、何でも反小沢を表明する民主党の「凌雲会」(前原グループ)所属議員の言葉をそのまま垂れ流すように小沢一郎氏批判を繰り広げてきました。合理的な根拠のある批判であれば一向に構わないのですが、合理的な根拠のない批判は止めて、よくよく考えて記事を書いて欲しいものです。



(3) 政治評論家も次のように評価しています。

 「政治は数の力」とはいえ、国民の多くは派閥政治や力学にあきあきしている。 「小沢チルドレン」について識者はどうみているのか。

 政治評論家の板垣英憲氏は、小沢、小泉両チルドレンは「本質的に違う」と指摘。「小泉純一郎氏は審議会の名簿などを見て直観的に候補者を立てたが、小沢氏は薬害肝炎訴訟九州原告団元団長の福田衣里子氏=長崎2区=のように肝が据わった社会性の高い候補者を選び、育ててきた」。当選後も「小泉氏と違って、小沢氏は面倒見がいい」。それだけに小沢グループは「一大勢力になるだろう」とみる。」


政治評論家の板垣英憲氏が指摘するように、いい加減に選ばれた「小泉チルドレン」と異なり、「小沢チルドレン」の場合、「肝が据わった社会性の高い候補者」がいることが目に付きます。

郵政選挙の際に誕生した「小泉チルドレン」は、郵政民営化法案成立のための数合わせのために存在したのであり、郵政民営化法案成立後は、何をするのか決まっていませんでした。ですから、「小泉チルドレン」は、頭の中身がしっかりしていなくてもよかったのです。

しかし、今回の場合は、民主党はマニフェストを全面に出して勝利したため、省庁に議員を送り込むといったマニフェスに掲げた政策を実効性をもたせて実行するためには、社会的に未熟な国会議員では困ってしまいます。小沢、小泉両チルドレンは「本質的に違う」ということは、正しい指摘であるように思えます。




3.最後に、今回の選挙の意義と今後の見通しについて、御厨貴(みくりや・たかし)・東京大先端科学技術研究センター教授、石原信雄(いしはら・のぶお)・元内閣官房副長官、浜矩子(はま・のりこ)・同志社大大学院教授という三者による対談の一部を引用しておきます。

(1) 朝日新聞平成21年9月1日付朝刊13面「座談会 選択の意味 09政権交代」

民主圧勝どう読む

 御厨 民主党が308議席を獲得した意味をどう考えるか。私は当初、2つの政党が競るんじゃないか、首相指名で政界再編とかがあるんじゃないかと思っていたが、鳩山首相が既定事実になった。民主党に入れたいというより、自民党をパージしたいという気持ちが有権者に強かったのではないか。そうだとすれば、「自民党的」なるものが残るところはどんどん壊されていくことになる。すんなり二大政党になるのかどうか。

 石原 300議席を超えるとまでは思わず、びっくりした。個別政策の議論ではなく政権交代を前面に打ち出した選挙は初めてで新しい時代の到来を感じる。問題は自民党的政治手法に国民がさよならした結果なのか、社会保障や雇用などへの不満が自民党にぶつけられた結果なのかだ。後者なら、民主党が政策に失敗すれば、再び自民党にということになる。もう少し見極めが必要だ。4年前の郵政選挙では自民党が大勝し、今回は民主党が圧勝した。小選挙区制度の特色が出た。今後も逆のことがあり得る。

  私はこうなるだろうと思っていたから、特に驚きはなかった。自民、民主が伯仲するという読みをしていた人は時代状況を見誤っていた。自民党自身、読みが見誤っていた。民主党は内部がごたごたを抱えながらも、日本の人々が国民とか社員とかではなく「市民」になっていたことに気づいていた。その「市民的」なるものがどこまで社会に根を下ろしているかで、今後の政治の展開が変わる。自民党はうんざりだと民主党に鞍替えしたのではなく、根底的に戦後体制と決別した人たちがどれくらいいるか見極めなければならない。その人たちの上に「うんざり」派が乗っかって、この数字になったのだと思う。」


 イ:安倍政権発足初めての大型国政選挙となった第21回参議院議員選挙では、自民の支持基盤が甚だしい劣化していたことが自民党敗北の一因だったのですから(「参議院議員選挙:自民党、歴史的大敗~安倍首相は辞任すべきである!」(2007/07/30 [Mon] 23:45:31))、衆議院選挙も敗北することは予測できたことでした。

また、麻生政権末期には、自民党と民主党とは支持率が倍近い差が出ており、報道機関による衆院選の情勢調査では、どれも民主党に300議席を超えるとの結果が出ていたのです。すでに触れたように、選挙制度として小選挙区制を採用している以上、「得票率の差以上に議席数に開きが出る」ことは、少しもおかしくないのです。

御厨貴・東京大先端科学技術研究センター教授は、「私は当初、2つの政党が競るんじゃないか、首相指名で政界再編とかがあるんじゃないかと思っていた」と述べていますが、浜矩子・同志社大大学院教授が述べるように、(政治及び法律の素人であればともかく)「(御厨氏のように)自民、民主が伯仲するという読みをしていた人(=政治評論家)は時代状況を見誤っていた」というしかないでしょう。


 ロ:民主党の新人議員の多くは、選挙区をくまなく回り、有権者と接してきたという地道な政治活動を続け、従来の自民党支持層を取り込んだ結果、当選してきたのです。過去の「小泉チルドレン」の名称を引きずり、民主党新人議員の実像を検証することなく、「小沢チルドレン」という名称を連呼し、揶揄するような報道・評論はもう止めるべきです。



(2) 民主党の政策集「INDEX2009」を見ると、いたるところにディスクロージャー(情報公開)という言葉が出ています。これまで政治や行政が独占してきた情報を、できる限り有権者や納税者などの一般市民にオープンすることが、民主党のほとんど全ての政策に共通する理念になっています。

民主党が予定している情報公開は、<1>情報公開法を改正し、「国民の知る権利」を明記したうえで、それに沿った法改正をすること、<2>企業献金を禁止すると当時に政治資金収支報告義務の強化や外部冠s名の義務付け、<3>企業に危険情報の公表を義務付ける危険情報公開法の制定、<4>犯罪捜査における取り調べ過程の可視化、<5>公共事業の競争入札や随意契約の情報公開義務付け、<6>年金納付記録の閲覧公開、<7>加工食品や外食の原料原産地表示義務付けとトレーサビリティの徹底、<8>政府の記者会見を記者クラブ以外のメディアにも公開する、といったことが並んでいます(神保哲生「民主党政権で市民が負う“責任”」(週刊朝日2009年9月11日号120頁以下)。

◆情報得た市民に求められる覚悟

 とにかく民主党政権の最重要政策は、一にも二にもディスクロージャーなのだ。

 ディスクロージャーが進むと、行政が勝手なことをやりにくくなるだけでは済まされなくなる。ディスクロージャーは市民の責任を重くするのだ。

 考えてみてほしい、あなたが会社のオーナーで誰かに会社の経営を任せていて、もしその経営者から日頃何の報告も受けていなければ、仮に会社の経営がうまくいかなくなったとき、あなたはそれを経営者の責任にするしかないだろう。

 しかし、もしその経営者が日頃からあなたに経営の実態を事細かに報告し、そのつどあなたの承認を得たり、意見を求めていたとすればどうだろう。いざその会社がうまくいかなくなったとき、すべてをその経営者の責任にできるだろうか。当然あなたにも責任を生じるはずだ。

 同様に、政府が情報を公開するようになると、行政を監視したり、必要があれば注文をつけたり、意思決定に関与するなどして、市民側もそれ相応の責任を果たさなければならなくなる。それをせずに何か政策がおかしなことになっても、行政側からは「情報を公開して、みなさんの承認を得ながら進めてきた話ではないですか」と言われてしまうだろう。とどのつまり、ディスクロージャー政治とは、何でもかんでも行政のせいにしてきた「お上体質」からの卒業を意味する。

 民主党政権では、まずわれわれ有権者の最低限の責任は、民主党に投票したか否かを問わず、とにかく民主党が公約どおりディスロージャーを推進することを監視し、徹底させることだ。有権者の最初の「引き受け仕事」はディスクロージャーの徹底監視だと言っていいだろう。他のどの政策が進まなくても、これさえうまくいけば、主導権が官僚側から市民側に移る。

 既得権益との闘いもムダ省きも財源探しも、民主党政権の仕事はまずディスクロージャーから始まる。そして、われわれ市民にもそれを引き受ける覚悟が求められている。政権交代に浮かれている場合ではない。」(神保哲生「民主党政権で市民が負う“責任”」(週刊朝日2009年9月11日号121頁)。


これから次々と改正される法律の結果、重要な情報が次々と公開されていくでしょう。今後は、一般市民は、「お上体質」から卒業し、公開情報に関して、「われわれ市民にもそれを引き受ける覚悟が求められている」のです。一般市民の側は、「小沢チルドレン」とか「二重権力」などといったマスコミ報道などに踊らされている暇はないのです。

テーマ:衆議院選挙 - ジャンル:政治・経済

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2010/05/29(土) 02:19:58 | ?Φ?
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