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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2009/08/30 [Sun] 15:33:37 » E d i t
政権選択が焦点となっている第45回衆議院選挙は、きょう投票日です。この日本の政治において歴史的な日となる8月30日、ぜひ投票所に足を運び、投票をしてほしいと思い、投票に誘うような論説・コラムを幾つか紹介します。


1.新聞社のコラムを幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年8月30日付「天声人語」

 「独裁国家でもないのに、ほぼ一貫して一党が政権の座にある日本は特別だ。それでうまくいった面もあれば、行き詰まった点もある。一切合切に審判が下る。一票にかける8月の言葉から

▼7月の失業率は過去最悪に。さいたま市で職業訓練を受ける石川均さん(39)は今春、自動車業界で「派遣切り」に遭った。訓練が終わる年末の状況を案じつつ、期日前投票に期待を込めた。「停滞していた空気が動き出すかもしれない」

▼住民の過半が高齢者の都営団地に暮らす宮嵜(みやざき)安代さん(68)。「戦後ずっとたまってきた澱(おり)のようなものをなくしてみたい。ご破算で願いましては、もいいのかな」

▼今回から小選挙区にも広がった在外投票。8カ国の仲間と裁判で国を動かした在ロサンゼルスの高瀬隼彦さん(79)は「天下分け目の選挙に投票できる」。上海の能多まり子さん(55)は「政権交代がかかった選挙で期待がある。働きながら子育てできる社会に」と一票

▼「国民は真に何を望んでいるのか。それは、働く意思を持つ者と家族が一定の水準で平穏に暮らせることに他ならない」。奈良県五條市の主婦三木栄子さん(61)は声欄で訴えた。「大金は得られずとも仕事に誇りを持ち、やり抜くことで安定した生活が営める国であってほしい」

▼「最大の夏政(まつ)りで日本という神輿(みこし)を担ごう」。大阪の繁華街で若者に投票を呼びかけた関西学院大生の市橋拓さん(21)。「年金も介護も実はヤバいんじゃないか。僕らが選挙に行って責任を持とうと思った」

▼きょうを、顧みて誇れる日にしたい。」



(2) 東京新聞平成21年8月30日付「筆洗」

 「少し前になるが、格差社会の現実を示す気になるニュースがあった。親の年収が子どもの学力を左右するという調査結果もその一つだ

▼文部科学省によると、小学六年の子どもを持つ親の年収が千二百万円以上の場合、国語、算数とも正答率が平均より8~10ポイント高く、二百万円未満は逆に10ポイント以上低かった

▼東京大学の最近の調査では、親の収入で大学進学率に大きな差があることが確認された。大学生の八割が日本を競争社会と感じながら「努力が報われる社会」と思っているのは半数に満たないとのベネッセコーポレーションの調査結果もあった

▼「この国には何でもある。…だが、希望だけがない」と作家の村上龍さんが『希望の国のエクソダス』で書いたのは約十年前だ。学生の多くが努力の意味を疑うような閉塞(へいそく)感はきょう投開票の衆院選にどう反映されるのだろうか

▼新聞各社の選挙情勢調査では民主党の圧倒的な優位は動かない。といっても、有権者が民主党の政策を積極的に支持しているのではなさそうだ。世襲政治家たちが首相の座をたらい回しにしたことへの異議申し立てなのか

▼「人は政治にかかわりを持たぬようにしても無駄である。政治の方からかかわってくる」(フランスの歴史家モンタランベール)。有権者一人一人が政権選択への意思を示す時だ。日本の将来を左右する長い一日が始まる。」



(3) 毎日新聞平成21年8月30日付東京朝刊「社説」

きょう審判 未来を選択する1票に

 いよいよ第45回衆院選の投票日がやってきた。夜には大勢が判明する。

 解散日から40日間、憲法規定ギリギリいっぱいの実に長い選挙戦だった。初の本格的なマニフェスト選挙として、各党の政策についての比較検討は十分できただろうか。自民党が「責任力」を強調すれば、民主党が「政権交代」で応酬、少子高齢化対策、年金制度改革、農業政策、高速道路料金、雇用対策、日米関係などいくつかの重要政策で対立点が明確になった。公明、共産、社民、国民新党、みんなの党などからもそれぞれの公約が発表された。

 後は、我々有権者が彼らの政策発信をどう受け止め、どう判断し、どういう1票を行使するかに移る。「イエス」も「ノー」もすべて我々次第である。より多くの民意の受け皿となった政党が政権を獲得し、マニフェストに沿って政策を実施することになる。

 今日本が置かれた環境は、なかなか厳しいものがある。高度成長を誇ってきた経済は、新興国の台頭や地球環境問題で大きな壁にぶち当たっている。皆保険を誇ってきた医療・年金制度も少子高齢化の予想外の進展に持続可能性が問われている。年間3万人を超える自殺者、3人に1人が派遣労働者という雇用格差、シャッター街や限界集落に代表される地方の疲弊……。政治が解決すべき課題は枚挙にいとまがないほどだ。

 選挙というのは、有権者が政治に力を与える場である。民意を吹き込まれた政治はそれだけでパワーアップし、長年解決できなかった困難な課題や利害調整の複雑な問題に堂々と取り組むことができる。その環境を自分たちが幸せになるために作り出そうではないか。

 この1票の価値をどう見るか。試みに一つの計算をしてみる。あくまでも概算である。国の予算(一般会計)約80兆円を有権者約1億人で割った約80万円。有権者1人当たりの年間負担(=受益)額である。選管から送られてきた投票券の価格とは言えないか。80万円の未来を決めるチケットを使わないのはあまりにももったいない。

 特に、若者に言いたい。前回2005年選挙の世代別投票率を見ると、20代が最も低く46・20%で、最も高い60代の83・08%と格段の差がついた。これでいいのだろうか。団塊の世代が自分たちを守るべく投票行為に熱心なのは当然として、雇用や将来不安を抱える若者こそ、自分たちの世代利益を代弁する政党や候補者をより多く国会に送り込む必要があるのではないか。

 4年ぶりに訪れた未来を選択する大事業である。ぜひ参加して、悔いなき1票を投じてほしい。

毎日新聞 2009年8月30日 東京朝刊」


「独裁国家でもないのに、ほぼ一貫して一党が政権の座にある日本は特別」です。ところが、「新聞各社の選挙情勢調査では民主党の圧倒的な優位は動かない」ことからして、今回の衆議院選挙により、政権交代が生じることは確実です。やっと日本も、多くの国家と同様な民主主義国家となるわけです。ですから、日本の政治史上、歴史的な日となる投票日なのです。

私たち国民は、選挙を通じて自分たちの政治的意見を表明します。日本では、代議制、間接・代表民主制を基本として政治を行うことを定めています。つまり国民が政治家を通さないで、自分自身で政治的決定を下す直接民主制は例外とし、国会を場とした政治が中心です(憲法前文)。国会が国政の中心といっても、そこにいる政治家たちは私たちの中から選び、この選ぶことを選挙というのです。

このように選挙権は、民主主義の根幹となる憲法上の権利なのです。

「前回2005年選挙の世代別投票率を見ると、20代が最も低く46・20%で、最も高い60代の83・08%と格段の差がついた」ようです。今の日本の自民・公明連立政権のままでは、20代は将来、年金・雇用いずれも深刻な状況になることが予想されるのです。今まで投票していない人たち、特に、20代の人たちは、本当に投票しないままでいいのでしょうか。

【投票の方法】

小選挙区選挙は、候補者の氏名を書いて投票してください。

比例代表選挙は、政党の名称を書いて投票してください。

最高裁判所裁判官国民審査は、やめさせた方がよいと思う裁判官については、氏名の上の欄に、×を書いて投票してください。やめさせなくてよいと思う裁判官については、なにも書かずに投票してください。」(選挙管理委員会による「投票所整理券」より引用)



2.新聞紙上に掲載された、新聞記者以外の論説・コラムも幾つか。

(1) 東京新聞平成21年8月30日付朝刊3面「時代を読む」(ジェラルド・カーティス)

戦後政治史の重要な日に

 このコラムを書き始めたのは1982年3月だから、4半世紀以上、毎月、私の意見を述べる機会をいただき、心から感謝している。今回は私が本社客員、コラムニストとして書く最後のコラムで、戦後の日本政治史で最も重要な日の一つとなる今日、掲載される巡り合わせとなった。

 今日の総選挙は、政権交代がおおいにあり得ることを考えても、政治の長い一時代の終焉(しゅうえん)を意味している。最終回はコラムを書き始めたころを振り返り、今の日本の現状と今後の課題を考えてみたい。

 80年代は日本に楽観主義が満ちていた時代だった。将来はもっと良くなるとほとんどの日本人は考えていた。20年におよぶ急速な高度成長により、日本は世界の経済大国となっただけではなく、経済成長の果実が比較的平等に分配された。日本人は高い生活水準を享受し、貧富の差は他の国々より小さかった。深刻だった空気と水の汚染は克服され、青い空ときれいな水が戻りつつあった。

 戦後日本は真の意味で「平和的な台頭」を実現した。日本の経済発展のモデルは、他のどのモデルよりも優れたものだと今も思う。

 最初のコラムを書いた時の首相は鈴木善幸氏だが、数ヵ月後に中曽根康弘氏となった。日米間には厳しい経済摩擦があったが、中曽根首相は両国の結束を強化した。日本外交のビジョンがあって、韓国との関係を深め、中国と新しい建設的関係をつくり始めた。世界からは経済大国であるだけでなく、国際政治でも重要な国とみなされていた。

 今日、日本の状況は当時とあまりにも違う。経済は20年ほど停滞し、所得分配の不平等が進んだ。契約社員やパートが増加し、特に若い人たちの就職に不安が強い。政府の財政は危険な状態で、高齢者は適切な医療や介護を受けるのが難しくなり、だれもが年金制度の健全さを疑っている。グローバリゼーションがさらに国際関係の軸となる中、日本人は一層内向きになっている。将来への楽観が悲観に道を譲ってしまった。

 これが21世紀初頭の日本の姿であるはずではなかった。何度もこのコラムで書いてきたが、日本の社会は非常に強靭(きょうじん)だ。他の国に比べてコミュニティー意識が強く、日本人は公正、克己、謙遜(けんそん)、礼儀、清潔、勤勉を高い価値としてきた。このような価値観が日本人を大国に押し上げる力となった。日本人の衰退の責任はほかの何かにある。

 それは政治である。日本には将来のビジョンを示せる指導者が必要だったのに、それを欠いた。与党自民党だけでなく、野党も不毛な論争をしてきた。10年、20年後の日本はどんな国であるべきか、それをどう実現するのか。今は自分の考えを正直に話し、反対が強くても必要と思う政策を勇気を持って訴え、国民を説得する労をいとわない政治指導者が必要な時である。

 何よりも、有権者が政治の重要さを理解し、選挙で投票することが求められる。日本は厳しい選択を迫られ、どんな選択肢もリスクを伴う。有権者にも勇気が必要である。

 今日は有権者が政治を掌握する日だ。明日からは選挙で政権を委ねられる政治家たちが、正しいと信じることの実現にどう動きだすかに注目したい。新政権が日本の社会の潜在的な力を引き出し、活気のある社会、将来を楽観する日本人の姿を復活させられるよう願いたい。 (本社客員、米コロンビア大学教授)」



(2) 東京新聞平成21年8月30日付25面「本音のコラム」

歴史をつくる――山口二郎(やまぐち・じろう)

 長かった選挙戦も終わり、いよいよ投票日が来た。選挙の意義については既に私自身も論じてきたので、ここでは繰り返さない。一つはっきりしているのは、今回の選挙で政権交代が起こるにせよ、自民党が奇跡の逆転を果たすにしても、日本の政治史上に残るものになるということである。

 昨年11月のアメリカ大統領選挙の際に、市民が投票所の前に長蛇の列をつくって、辛抱強く順番を待ていた様子をテレビで見て、歴史をつくることに参画できると感じることが人々に大きな使命感を与えるのだと感心した。今度は日本で同じことをする番である。

 民主主義とは、国民の一票の積み重ねによって権力をつくり出す仕組みである。国民の手によって勝者と敗者をはっきりさせる仕組みである。勝者は任期中、国民から権力を預かり、敗者は次に向けて研鑽(けんさん)を積む。残念ながら、今までの日本ではそのことを実感する機会がほとんどなかった。

 次の政権を誰が担うにしても、政策的な難問が待ち構えている。政治のドラマに酔っている場合ではないことは百も承知である。それにしても今日は、主権が国民にあるという民主主義の原理を噛(か)みしめたい。政治改革の実現から15年たって、ようやくまともな政党政治が実現したことを喜びたい。

 読者の皆さんも必ず投票に行ってください。 (北海道大学教授)」



色々なコラムを紹介してきました。少しは投票する意欲を後押しできたと思います。

「今日は有権者が政治を掌握する日」です。「きょうを、顧みて誇れる日」にし、「歴史をつくることに参画」するため、ぜひ投票所に足を運び、投票をしようではありませんか!  投票を行い、「主権が国民にあるという民主主義の原理」を噛み締めようではありませんか!

テーマ:衆議院選挙 - ジャンル:政治・経済

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