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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2009/07/27 [Mon] 23:58:55 » E d i t
民主党は、今回の衆議院選挙においても「官僚主導政治」からの脱却」「官僚支配の打破」という公約を掲げています。では、もし衆議院選挙において、民主党を含む野党が過半数の議席を占めると、「官僚主導政治」からの脱却」「官僚支配の打破」という公約が実現される可能性が高くなります。そうした民主党の公約に、霞が関の官僚は、民主党とのパイプ作りに奔走し、戸惑い、びくびくしているとの記事が出ていますので、紹介したいと思います。


1.政権交代に怯える官僚の様子を載せた記事を紹介する前に、なぜ、「官僚主導政治」からの脱却」「官僚支配の打破」をする必要があるのか、について知っておく必要があります。その点に触れた書籍から引用しておきます。

 「多くの課題は内閣が法案にまとめて国会に提出する前から、政権の一部である与党内部から強い反発を受けていた。国会提出後は当然ながら、野党の批判にさらされた。最終的に法案が法律になるまで、そうした論争の場は与党の部会であったり、国会であったりした。新聞をはじめとするメディアは、主に批判する国会議員を主要なプレーヤーに見立てて論争を報じた。報道に接する国民はしたがって、政策をめぐる政治家の議論と受け止めてきた。

 ところが、本当は論争の陰に別の重要なプレーヤーがいたのだ。官僚である。

 官僚は政策を作った真の当事者である。しかし、第1段階である与党内の審議プロセス(与党の事前審査)では「説明者」の立場として登場する。自分たちはけっして説明者以上にはなろうとはせず、法案の適否をめぐる議論は国会議員の役割にまかせている。だから、メディアは国会議員の議論として報じる。

 だが、その議員たちにメディアや国民には見えない舞台裏で根回しして、法案の反対論を抑える(あるいは賛成論を展開する)論法を教えているのは官僚なのだ。もともとの政策を作ったのが官僚であるだけでなく、与党内の政策審議プロセスでも、官僚が法案成立に向けて重要な役割を演じているのである。

 普通の国民にはもちろんのこと、メディアにさえも舞台裏の官僚による「ご説明」プロセスの詳細はほとんど見えない。だが、それが日常的に行われていることは、ひとたび議員会館に足を踏み入れてみれば、すぐ分かる。毎日のように国会と議員会館の通行パスを首からぶらさげた官僚たちが何十人も議員会館を飛び回り、議員への「ご説明」に明け暮れている。議員への「刷り込み工作」。それが、官僚のもっとも重要な仕事なのだ。

 議員会館の密室で日常的に行われている官僚と議員のやりとりは、政策審議そのものといっていい。党の部会や国会のでの議論はいわば、議員会館で打ち合わせた質疑応答を単にそのまま繰り返す「三文芝居」になっている場合さえ少なくない。これは与党に限らない。国会質問の要点を官僚に事前レクチャーしてもらう野党議員もいる。

 もちろん、それぞれ信念をもった政治家が賛成派と反対派に分かれて、ガチンコで応酬するときもある。

 そんなガチンコ討論でも、官僚がまったくタッチしていない議論はないと断言してもいいだろう。官僚は部屋の隅で発言こそ控えているが、自分たちが立案した政策を通すという明白な意図をもって、事前にバッジを付けた人々に「ご説明」し、自分たちの意図する一定の方向に議論を誘導しようとしているのである。

 狙う相手は、あらかじめ反対が予想される野党議員ではない。むしろ、政権を担っている与党議員こそが官僚のターゲットになっている。

 この点は「政治家」と「官僚」の役割を原理的に考えるうえで、極めて重要である。


 官僚の役割とは一体、なにか。

 政治家はしばしば「官僚は私たちに政策の選択肢を提供する立場」といい、官僚も「決めるのは議員の先生たち。私たちは黒子」という。新聞はじめメディアもつい、そうした建前の世界にはまってしまう。だが、官僚が選択肢を提供するだけの黒子であるなら、なぜ政治家を一定方向に誘導しようとするのか。

 それは官僚が選択肢を示すのではなく、政策をあらかじめ選択していて、政治家を自分たちと同じ結論に導こうとしているからだ。いや、そもそも複数の選択肢が用意されていることなど、本当にあるのだろうか。「選択肢を提示する」という言い方は官僚の常套文句だが、実はその中で本当の「お薦め候補」はちゃんと決まっている。お薦め候補に落とすために、わざとお薦めでないものも混ぜているのが実態なのだ。

 官僚は初めから政策を決め打ちしているのである。

 これは、まさに「官僚が政治家の役割を担っている」ことにほかならない。

 そして政治家はといえば、官僚の振り付けに従っている。官僚にとって、政治家は自分たちの代理人なのだ。分かりやすく、ご主人様とポチの関係になぞらえて言えば、本来、ご主人様は国民に選ばれた政治家=議員バッジを付けた人々であるはずだ。ご主人様に従って奉仕するポチは官僚である。「国民の公僕」とは、そういうことだ。

 だが、政治の実態は官僚がご主人様であり、政治家がポチであるかのような主従逆転した関係になっている。官僚と政治家の役割が主客転倒しているのである。

 官僚の物腰はあくまで丁寧で、政治家に対しても受け身に出る。だが、どちらかがどちらを振付けているかをみれば、真の主従関係は明らかである。官僚が政治家を振付けている例はよく目にしたが、残念ながら、ほんのごく一部を除いて、私は官僚を振り付けている政治家をほとんど知らない。

 ベテランの新聞記者なら「官僚の『ご説明』攻勢や政治家への振り付けなど、そんなことはとっくに知っている」と言うかもしれない。だが、それは主客が転倒したした世界に慣れ切っているだけではないのだろうか。政治家と官僚のあるべき姿、果たすべき役割について原理的に詰めたうえで、実態を見て批判せずに、場当たり的に「官僚は政策の選択肢を提供する黒子」などという官僚に都合のいい建前論に傾斜してしまう。それが新聞の典型的パターンではなかったか。

 政策論議を舞台裏で誘導しているのは官僚である。

 「霞が関」とはよく言ったものだ。まさに霞がかかったようで、姿はよく見えないが、実は官僚こそが真の主役である。」(講談社、2009年)50頁~54頁)


毎日のように何十人もの官僚たちが議員会館を飛び回り、議員への「ご説明」に明け暮れ、議員への「刷り込み工作」を行っています。こうして、「議員会館の密室で日常的に行われている官僚と議員のやりとりは、政策審議そのもの」なのです。ですから、党の部会や国会のでの議論は、実は、「議員会館で打ち合わせた質疑応答を単にそのまま繰り返す『三文芝居』になっている場合さえ少なくない」のです。

このように、官僚こそが政治家の役割を担っているのであって、「政策論議を舞台裏で誘導しているのは官僚」なのです。要するに、政治の実態は、国民や政治家がご主人様ではなく、「官僚がご主人様であり、政治家がポチである」のです。「ポチ犬扱いの政治家」から脱却しようではないか、というのが「官僚主導政治」からの脱却の意味であるといえます。



2.政権交代によって官僚主導政治から脱却するとなれば、官僚は今まで通りに「官僚は初めから政策を決め打ち」することができなくなります。そこで、民主党へのパイプ作りに奔走し、びくびくする官僚たちに触れた、報道記事を幾つか触れておきます。

(1) 東京新聞平成21年7月23日付朝刊31面(12版)

霞が関びくびく 民主党が政権とったら…
2009年7月23日 朝刊

 政権交代が最大の焦点となった衆院選。「官僚支配の打破」を最大公約に掲げる民主党の戦略に、霞が関の官僚たちは戦々恐々としている。天下り規制、公共事業見直し、人事権強化…。長い間、自民党と“二人三脚”で省益を維持してきた官僚たちは、反発や戸惑いを隠せない。身近な政策をめぐる官僚たちの本音を探った。 

◆文科省 教育部局解体は困る 

 民主党は「官僚主導の画一的な教育を改める」として「中央教育委員会」構想を掲げる。教育の基本方針、教育課程の大枠、教職員確保などをここで決める。そうなれば、幼児教育から小中高校まで担う初等中等教育局を中心に、文部科学省の教育関連部局は事実上解体される。ある若手官僚は「文科省はいらないということか」と自嘲(じちょう)する。

 民主党は年間四千五百億円で高校教育の無償化も掲げるが、省内には「どこから財源を持ってくるんだ」の声が根強い。今月、三~五歳児教育の無償化を提言した同省の有識者懇談会も、高校教育無償化は財政難を理由に「現時点では必ずしも適当ではない」とくぎを刺した。

 文化庁が百十七億円で建設を計画する国立メディア芸術総合センターは、アニメの殿堂と批判する民主党中心の政権になれば凍結となる。同庁は今月中の基本計画策定を急ぐが「一度計画がつぶれたら二度と機会はなくなる」と不安を漏らす。

◆国交省 高速無料化で借金は? 

 民主党の目玉政策の一つが首都高速と阪神高速を除く高速道路の無料化。実施されれば毎年の料金収入から二兆円がなくなる。高速道路会社が旧日本道路公団から引き継いだ借金残高は三五・二兆円。無料化になれば借金の大半を税金で肩代わりするため、国土交通省幹部は「国民の理解が得られるのか」と反発する。

 さらに最も恐れるのはガソリン税などの暫定税率の廃止だ。民主党は二・五兆円の減税とPRするが、幹部は「廃止になれば財務省はまず、国交省に穴埋めを求める。道路建設はおろか、維持管理にも影響しかねない」と懸念する。

 民主党の公約には群馬県の八ッ場(やんば)ダムなどの建設中止も。道路とダムという旧建設省の“牙城”切り崩しに省内は戦々恐々だが、別の幹部は「民主党は政権奪取後に自らの首を絞めかねない公約を掲げる。本気で改革するつもりなのだろう。どんな政権になってもわれわれは大臣を支える立場だ」と淡々と語った。

◆法務省 全面可視化 実情合うのか 

 「全面可視化にしてしまうと、取り調べは難しくなると思うが、政権が交代しても淡々とやるだけだ」と話すのは法務省幹部。

 密室での違法な取り調べによる冤罪(えんざい)を防ぐため、容疑者の取り調べをすべて録音録画する可視化法案は、足利事件で菅家利和さんが十七年半ぶりに釈放され、野党側から成立を求める声が一段と高まっている。

 法案は鹿児島県や富山県で相次いだ冤罪事件を受け、民主党が二〇〇七年十二月に参院に提出。昨年通過したが、衆院で廃案に。今年四月、再び民主、社民両党で参院に提出。野党各党の賛成多数で可決した。政府・与党には「捜査に支障が出る」と反対が根強い。今回、衆院では審議入りしなかったが、政権が交代すれば成立する見込みが高い。別の法務省幹部は「国によって捜査の事情が違う。全面可視化が日本にとっていいとは限らない」と反論する。

◆厚労省 年金機構 白紙化を心配 

 年金記録問題をきっかけに廃止が決まった社会保険庁。来年一月から「日本年金機構」に変わるが、民主党は「経営責任が不明確」と反対を表明。仮に政権が交代すれば、計画がひっくり返る可能性は十分ある。

 厚生労働省の幹部は「年金機構が法律で決まっている以上、粛々と準備を進めるしかない。だが、後で『どうして民主党政権になるまで待たなかった』と言われたら困る」と頭を悩ませる。

 機構は職員千人を民間から採用することにしており、「選挙後では研修や人事が間に合わない」と、今月中に内定を出す予定。別の幹部は「政権交代後、機構の発足はやめろと言われれば、従うだけ。官僚は、立法府の決めたことを具体化するのが仕事」とぽつり。

 民主党「次の内閣」年金担当相は、消えた年金を暴いた長妻昭さん。社保庁幹部は「これまでのように『お前ら、だましているんだろう』という批判はしないでしょう」と祈るように語った。」



(2) YOMIURI ONLNE:2009年7月26日08時07分

官僚制度どう動く、政権推移に固唾飲む霞が関

 政府の憲法解釈を担う内閣法制局には参与会とよばれる組織がある。現役の法制局幹部と長官OB、著名な法学者が定期的に集まり法律論を巡り意見交換する。

 14日の参与会では、法律の議題から離れて一部の出席者の間で「もう参与会も今回が最後かもしれない」という会話が交わされたという。

 衆院選での政権獲得が現実味を帯びてきた民主党は「官僚主導政治の打破」を表看板に掲げている。歴代の政権に対し「内閣が代わっても憲法解釈は変えられない」と説明してきた内閣法制局は、憲法9条について独自の解釈をする小沢民主党代表代行とたびたび衝突した。小沢氏が党首を務めた自由党は、内閣法制局廃止法案を提出したこともある。法制局幹部は「民主党にはうちは官僚主導の権化と映るのでしょうね」と語る。

 内閣法制局長官は政治任用の特別職公務員だ。時の内閣が人事を決める建前だが、法制次長が昇格する内部登用が慣例となってきた。民主党政権が慣例を見直すのかどうか、この幹部は心配顔だ。

 官僚の政治任用は昭和の初期、政友会と民政党の2大政党が政権交代を繰り広げた時代に盛んに行われた。政権が代わるたび、当時は内務省から派遣されていた県知事や県庁幹部などの大規模な人事異動があり、政党色に染まった官僚は許認可権を党勢拡大のため露骨に行使した。道路や港、学校などを造ってもらおうと村民全員が時の政権党に入党する「全村入党」も各地で見られたという。

 戦後の国家公務員法が「公務員の中立性」を強調したのはこの時の反省によるものだ。

 いま霞が関の官僚の間で話題のテレビドラマ、城山三郎の小説を原作とした「官僚たちの夏」は1960年代の通商産業省が舞台だ。主人公の「ミスター通産省」風越信吾は国の将来は官僚が背負っているという強烈な自負を持ち、「国家の経済政策は政財界の思惑や利害に左右されてはならない」と信じている。政権交代に翻弄(ほんろう)された戦前の記憶がまだ残っていた時代の官僚の心意気を表しているのだろう。

 民主党は政策集で「与党議員100人以上が大臣、副大臣、政務官等として政府の中に入り官僚の独走を防ぐ」とうたっている。社会保険庁のずさんな年金記録管理や自衛隊の装備購入を巡る前防衛次官の逮捕など相次ぐ不祥事を見ると、霞が関が制度疲労を起こしているのがわかる。

 政治に求められているのは官僚が燃えるような使命感をもって仕事をする制度と環境をどう整えるかだ。

 その方向を決める政権選択選挙に固唾(かたず)を呑(の)む「官僚たちの夏」である。(政治部次長 高木雅信)

(2009年7月26日08時07分 読売新聞)」



(3) 読売新聞平成21年7月26日付朝刊3面「スキャナー」

民主政権? 戸惑う官僚

 霞が関の官僚たちが、政権選択をかけた衆院選の行方を凝視している。「脱官僚」を掲げる民主党が政権を獲得した場合、どのように向き合っていくのか、不安は大きい。選挙後をにらんだ水面下の動きも活発化している。 (政治部 林博英、経済部 滝沢康弘、社会部 小林健)

■名刺の山 パイプ作り懸命

 今月17日、国会内の議員会館にある民主党若手議員の事務所を、財務省の丹呉泰健次官(58)が就任あいさつに訪れた。この議員に財務省との接点はなく、同省幹部から異動のあいさつを受けるのも初めてだった。別の同党議員は数日ぶりに地元から議員会館に戻ると、あいさつに来た省庁幹部の名刺が50枚以上もあった。面識がない幹部の名刺も多く、「これまで全くなかったことだ」と話す。

 こうした省庁の丁重な対応には、民主党とのパイプづくりを狙う思惑が透けて見える。民主党のベテラン議員は「政権交代を見据えてやっているんだろうが、霞が関の連中は本当にすばしっこい」と苦笑いする。

 政策説明でも、与党との格差を縮めようとする動きが顕著だ。2007年参院選後の「ねじれ国会」以降、多くの省庁は民主党の政策を協議する部門会議への説明要員を審議官級に引き上げたが、ある経済官庁幹部は個別議員への説明でも、「最近は説明者のランクが上がっている」と明かす。

 民主党の政権公約には、政策転換につながるものも多いが、「選挙で打ち上げるだけなのか、本当に実行するのかを見てからだ」(厚生労働省幹部)と、落とし所を探る作業に入ることには慎重な省庁もある。現政権の手前、露骨には動きづらいという事情もある。

 ただ、民主党の政策分析や情報収集には余念がない。農水省は今月、省内に「民主党からどんな要求が来るかを想定し、理路整然と説明できるよう準備するように」と指示した。財務省は政策の優先順位を探ろうと、主計官クラスが政策通の同党議員に個別に接触を図っている。

 1993年衆院選後に誕生した非自民連立の細川政権は、官僚トップの事務担当官房副長官を留任させ、政策の継続性に配慮する姿勢を示した。しかし、民主党政権が誕生すれば、現在の漆間巌官房副長官は交代との見方が強く、省庁が警戒を強める要因の一つとなっている。

■同期温存 「異例人事」で布石

 衆院解散と同じ7月21日に国土交通省の異例の人事が発表された。技監の谷口博昭氏(60)が次官に就任、谷口氏と同じ1972年入省の竹歳誠氏(59)を国土交通審議官に据え置いた。谷口氏で72年入省組の次官が3人続くことになり、新次官が就任すれば同期入省者は退官するという慣例を大きく破る人事だ。

 同省幹部は「政権交代があれば次官の“クビ”が1年もつかどうか。民主党対応の受け皿として同期を温存する人事」と解説する。

 谷口次官は04年7月から道路局長を2年、技術系トップの技監を3年務めた道路行政の中心人物。道路建設の無駄を追及してきた民主党と早晩、正面衝突する、という見立てだ。谷口次官は7月24日の就任記者会見で、「大臣にお仕えするのが基本。経緯、状況もお話ししながら、指示があれば的確に対応する」と殊勝に述べた。

 農水省の職員は井出道雄次官(59)が民主党と衝突するのでは、と気をもんでいる。6月18日の記者会見で、民主党の農業政策の柱である「戸別所得補償制度」について「現実的ではない」と批判したことで波紋を広げた。今も怒りの消えない民主党側は、「制度導入に反対なら次官を辞めていただくしかない」と身構える。

 外務省人事は「鳩山首相」への布石ともささやかれる。7月21日付で内閣参事官に移動した前北米1課長の山野内勘二氏(52)は、鳩山民主党代表が細川内閣の官房副長官を務めた当時の秘書官。外務省の人事当局は強く否定するが、省内では「首相秘書官への起用を見込んで早めに官邸に送り込んだ」との見方がもっぱらだ。

■開店休業 予算編成見通せず

 財務省幹部は「厳しい経済情勢を考えれば年内の予算編成が大切だ」と言うものの、衆院選を前に役所の実態は「開店休業」だ。

 政権交代が実現した場合、民主党は首相直属の国家戦略局を設け、政治主導で予算編成を進める考えだ。政府が7月に決めた2010年度予算の大枠を定める概算要求基準(シーリング)も「無意味だ」(直嶋正行政調会長)と切り捨て、白紙から予算編成をやり直す構えだが、予算編成の具体的な日程をどうするかは見通せていない。

 民主党は政権公約の工程表に沿って、10年度から、中学卒業までを対象にした「子ども手当」支給など目玉政策の実施を目指す。さらに、成立した09年度補正予算の見直しも掲げる。

 例年なら8月末の概算要求締め切りに向け、各省庁は新規事業の要求に懸命のはず。それが「要求するのは本当に必要な予算だけ。政権によって大きく変化するようなタマは出しにくい」(経済産業省幹部)と様子見ムードが広がる。

 「忙しくなるのは9月」(総務省幹部)とみて、どの省庁も選挙結果が出るまでは身動きできないようだ。」




3.これらの記事では、文科省、国交省、法務省、財務省、農水省の官僚の対応ぶりがでています。民主党とのパイプづくりに奔走する官僚を見て、「民主党のベテラン議員は『政権交代を見据えてやっているんだろうが、霞が関の連中は本当にすばしっこい』と苦笑いする」のも、共感できるかと思います。

(1) 今まで官僚たちは、与党議員を操り人形のように自由に操っている自信があったために、野党の政策はまるで無視できたことから、野党の政策に対して、与党政治家気取りで平気で批判を繰り広げてきたのです。

 「農水省の職員は井出道雄次官(59)が民主党と衝突するのでは、と気をもんでいる。6月18日の記者会見で、民主党の農業政策の柱である「戸別所得補償制度」について「現実的ではない」と批判したことで波紋を広げた。」(読売新聞)


民主党政権下になれば、官僚のこうした「政治家気取り」の行為も、今後はできなくなるでしょう。


(2) 官僚の意向に反した法案は、今まで成立する可能性はほとんどありませんでした。

 「密室での違法な取り調べによる冤罪(えんざい)を防ぐため、容疑者の取り調べをすべて録音録画する可視化法案は、足利事件で菅家利和さんが十七年半ぶりに釈放され、野党側から成立を求める声が一段と高まっている。

 法案は鹿児島県や富山県で相次いだ冤罪事件を受け、民主党が二〇〇七年十二月に参院に提出。昨年通過したが、衆院で廃案に。今年四月、再び民主、社民両党で参院に提出。野党各党の賛成多数で可決した。政府・与党には「捜査に支障が出る」と反対が根強い。今回、衆院では審議入りしなかったが、政権が交代すれば成立する見込みが高い。」(東京新聞)


容疑者の取り調べをすべて録音録画する可視化法案は、政権交代後は成立する可能性が高い法案です。法務省の官僚の多くは検事ですから、法務省の見解=検察庁の見解といっていいでしょう。ご主人様たる官僚は、真相究明が出来なくなるなどと白々しい言い訳をしているものの、本音は「取り調べ中の違法行為を隠蔽したい」のです。

 イ:東京新聞平成21年6月19日付朝刊28面

取り調べ中の禁止行為10件

 今年4月から本格実施されている容疑者の取り調べの様子をチェックする「取り調べ監督制度」で、行ってはならないとされている「監督対象行為」が、4月以降、全国の警察で10件あったことが18日、分かった。大阪府警では容疑者を平手打ちしたケースが1件あった。

 警察庁の吉村博人長官が同日、定例会見で明らかにした。

 10件のうち、お茶や飲料、たばこなどを与える便宜供与が8件、警察署長らの承認を受けないで規定の時間を超えた長時間の取り調べが1件だった。

 平手打ちしたのは、窃盗容疑の容疑者を取り調べていた巡査部長。府警が特別公務員暴行陵虐容疑で捜査している。」



 ロ:「取り調べ監督制度」が実施されているにもかかわらず、つい「平手打ち」をしてしまった実態があることが明るみになってしまいました。足利事件では、菅家さんが暴行受けた点が問題となりましたが、決して稀有な例ではないのです。また、暴行強迫による取り調べだけでなく、日本では認めていない「司法取引」も行われることもあります。こうした違法捜査を根絶するために、政権交代をして、可視化法案を成立させることは意義あることといえるのです。


(3) いま故城山三郎の小説を原作とした「官僚たちの夏」(TBS)が放映されています。昭和30(1960)年代の通商産業省を舞台に、国内産業の振興と貿易の自由化(アメリカの圧力)をめぐって、官僚たちが熾烈な駆け引きを繰り広げるものです。この当時の官僚は、「国家への使命を第一として、町工場の人たちとも苦労を共にする。これは官僚が官僚の名に恥じなかった時代への、惑うところのないオマージュ」(東京新聞平成21年7月27日付朝刊15面)といえるものです。

昭和30年代と異なり、今や、国家への使命に殉じる官僚、官僚の名に恥じない官僚を求めようとしても、無理な話です。他方で、長い間、官僚に頼りきってきた自民党議員に対して、「政と官 官僚をリードする識見を持て」(平成21年7月24日付・読売社説)と求めたところで、これもまた無理な話でしょう。

もちろん、「政治による人事への過剰介入は、党派性を持ち込み、官僚の公正・中立性を歪(ゆが)める。あってはならないことだ」(平成21年7月24日付・読売社説)などという失笑ものの主張は捨て置くしかありません。政策論議を舞台裏で誘導しているのは官僚なのであって、官僚の公正・中立性なぞ無いに等しいのですから。

民主党の鳩山代表は平成21年7月27日、東京都内で記者会見し、衆院選マニフェスト(政権公約)を発表しています。そこでは、新政権の基本理念は「政治家主導」など5原則を提示し、「脱官僚」政治の実現に向け、閣議案件を実質的に事前決定してきた「事務次官会議」廃止を打ち出すなど政権構想を示しています。

自民党の衆院選マニフェスト(政権公約)が何時出るのか分かりませんが、少なくとも、民主党は、官僚主導政治からの脱却を図る姿勢を明示していることは確かなのです。

テーマ:衆議院選挙 - ジャンル:政治・経済

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「民主党をお財界様代表やおアメリカ様代表ではなくて真の国民代表にするために」の構想をもとに、民主党の政策で評価できること、評価で...
2009/07/28(火) 23:33:37 | 村野瀬玲奈の秘書課広報室
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