FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
09« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»10
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2009/05/14 [Thu] 23:59:23 » E d i t
栃木県足利市で1990年、保育園の女児(当時4)が誘拐され、殺害された「足利事件」で、殺人罪などに問われ、無期懲役が確定した菅家利和さん(62)の再審請求の即時抗告審で、東京高裁(矢村宏裁判長)は平成21年5月8日、鑑定医2人から提出を受けた鑑定書を検察側、弁護側双方に渡しました。いずれの再鑑定も、菅家さんと女児の着衣に付着した体液のDNA型が一致しないとする再鑑定結果でした。

東京高裁は8日、検察側、弁護側双方に6月12日までに再鑑定に対する意見書を提出するよう求めており、 高裁は鑑定結果や意見書などを踏まえ、鑑定人に対する尋問などが必要か検討した上で、鑑定結果が再審開始の要件となる「無罪を言い渡すべき明らかな証拠の新たな発見」に当たるかどうかを判断するとみられます(朝日新聞平成21年5月9日付朝刊1面)。



1.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年5月9日付朝刊1面(14版)

再鑑定、DNA不一致  足利女児殺、再審再開の公算大
2009年5月8日18時17分

 栃木県足利市で90年に4歳の女児を殺害したとして殺人罪などに問われ、無期懲役が確定した菅家利和(すがやとしかず)受刑者(62)の再審請求で、女児の衣服に残された体液のDNAを改めて鑑定したところ、菅家受刑者のDNA型と一致しなかったことが8日、明らかになった。再鑑定は、検察側、弁護側がそれぞれ推薦した2人の鑑定人に東京高裁(矢村宏裁判長)が依頼したもので、いずれも「不一致」と結論づけられたという。

 菅家受刑者は、警察庁の科学警察研究所(科警研)が91年に行ったDNA型鑑定によって「一致する」とされたことが決め手となって逮捕された。公判では、最高裁が00年にDNA型鑑定の結果の証拠能力を初めて認め、有罪判決が確定した。再鑑定の結果、再審が開始される公算が大きくなった。

 再鑑定の結果は弁護側が明らかにした。検察官が推薦した鑑定人は、染色体上の計32ヶ所の塩基配列の繰り返しパターンのうち、26ヶ所が異なると鑑定。当時の鑑定について「刑事司法に適用する科学技術としては標準化が達成されていなかった」と、その精度について言及したという。弁護人推薦の鑑定人は、8ヶ所のうち5ヶ所が異なったとして「いかなる偶然性を排除しても、両者に由来する個人が同一である可能性はあり得ない」としていたという。

 東京高裁は8日、検察側、弁護側双方に来月12日までに再鑑定に対する意見書を提出するよう求めた。高裁は鑑定人に対する尋問などが必要か検討した上で、鑑定結果が再審開始の要件となる「無罪を言い渡すべき明らかな証拠の新たな発見」に当たるかどうかを判断するとみられる。

 菅家受刑者は91年に逮捕され、捜査段階で犯行を「自白」。1審・宇都宮地裁での公判の途中で起訴事実を否認したが、1審判決は求刑通り無期懲役とし、2審・東京高裁も1審の判断を維持した。最高裁第二小法廷は00年に被告の上告を棄却。決定の中で、DNA型鑑定について「科学技術の発展により新たに解明された事項も加味して慎重に検討されるべきだが、なお鑑定結果を証拠として使うことは許される」との判断を示していた。」



(3) 朝日新聞平成21年5月9日付朝刊35面(14版)

足利「DNA不一致」  鑑定進歩 「立証」崩す

 90年代初頭に実施されたDNA型鑑定の結果は、最新の手法によって覆された。栃木県足利市で起きた女児殺害事件の再審請求。無期懲役とされた受刑者の再審の扉は、再鑑定によって開くのか。

■弁護側「当時は誤り」

 「当時の鑑定は完全に誤りだった」。菅家利和受刑者(62)の主任弁護人を務める佐藤博史弁護士は8日、東京・霞が関で記者会見に臨み、自信に満ちた表情で語った。

 警察庁科学警察研究所(科警研)による「旧鑑定」の際、女児の衣服に残っていた体液の大半が使われていたことから、再鑑定で使う試料の体液は旧鑑定で切り取って使った部分の周辺から採取された。このため、他人が触って別人のDNAと混ざったり、14年に及ぶ常温保存で変質したりして、正しい再鑑定ができなくなっている恐れがあることを指摘する声があった。

 これに対し、弁護団によると、弁護側推薦の鑑定人は衣服の深層部分まで染みこんだ体液を採取。飛沫(ひまつ)とみられるしみからも体液を採取して、まず両方のDNA型が一致することを確かめたうえで菅家受刑者のDNA型と比較する手法を採った。

 さらに、鑑定人は、逮捕時に行われた「旧鑑定」を最新の技術で再現。当時衣服に残留していた体液のDNA型の判定は誤っており、菅家受刑者の型とも一致しなかったと指摘しているという。

 佐藤弁護士は、こうした丹念な作業を挙げて「(DNA型の)不一致の結果は動かない」と語気を強めた。

 菅家受刑者を有罪とした確定判決は、DNA型鑑定の結果とともに、捜査段階と公判段階での「自白」を証拠として結論を導いていた。佐藤弁護士は「旧鑑定を突きつけて誘発した自白に証拠能力はない。すぐにでも再審を開き、自白内容も検討すべきだ」と主張した。

 一方、再鑑定の結果に、検察幹部は「立証の大きな部分が失われたことになった」と苦渋の表情を見せた。 「DNA型鑑定は科学的に確立している。その鑑定結果に対して『信頼できない』とする主張はできない」と話した。 (阿部峻介、矢吹孝文)

■識別、「1000人に1.2人」から「4.7兆人に1人」

 足利事件のDNA型鑑定が行われたのは91年8月。現在は飛躍的に技術が向上しており、再鑑定はその進歩のもとで行われた。

 警察によるDNA型鑑定は科警研が89年に導入したのが始まりだ。足利事件の鑑定は、科警研が染色体上の「MCT118」と呼ばれる16個の塩基配列が繰り返す回数に個人差があることを利用して個人を識別する検査法で実施。識別できる確率は型によって異なり、同事件の場合は当初「千人に1.2人」を識別できる計算だった。また、当時は型を正確に判定できない測定器具を使っており、誤った型を導き出していた可能性も指摘されていた。

 03年には「STR」と呼ばれる4個の塩基配列の繰り返し回数を分析する検査法が導入され、染色体の9ヶ所について調べることなどで「1100万人に1人」を識別できるように。さらに06年11月からは15ヶ所を調べる改良型が導入され、現在では「4兆7千億人に1人」と精度が飛躍的に高まった。鑑定件数は足利事件の鑑定があった91年は48件だったが、08年には約3万1千件と5年前の26倍となっている。警察庁は現在、事件現場に遺留されたDNA型と容疑者のDNA型のデータベースを運用。これにより今年4月末現在で容疑者4099人の特定につながった。

 警察幹部は「足利事件当時とは比べものにならない高精度の現行のDNA型鑑定の重要性は変わらない。犯人でないことを証明することにもつながり、捜査機関だけの武器ではない」と語る。(野田一郎)」



《解説》 再審なら自白焦点に

 刑事訴訟法は再審開始の要件として「無罪を言い渡すべきことが明らかな証拠を新たに発見した時」などを挙げる。再鑑定の結果は「犯人は別人の可能性が高い」と客観的な事実を突きつけており、東京高裁が再審を開始する公算は大きい。

 仮に再審が始まれば、とりわけ焦点となるのは、菅家受刑者の「自白」についての評価だ。2審・東京高裁判決は、警察官が「DNA型が一致した」と菅家受刑者に告げて供述させていた経緯を認定。その一方で、遺体を横たえた状況など「実際に体験した者の供述としての真実味が感じられる」と「自白」の信用性を認めて、鑑定結果と合わせて有罪を導いていた。

 再審では、こうした当時の捜査のあり方や裁判所の有罪認定が改めて検証されることになる。

 DNA型鑑定の進歩は、真犯人をより高い精度で特定すると同時に冤罪を防ぐことを可能にした。米国では04年にすべての死刑囚や懲役囚にDNA型鑑定を受ける権利を認める法律が成立。08年までに計237人が再審で無罪となった。日本でも法制化すべきだと指摘する専門家もいる。

 ただ、鑑定のもととなる試料の取り扱いや保存方法などによっては絶対のものではない。精度が格段に上がったとはいえ、DNA型鑑定の結果だけに依拠する「犯人特定」は許されない。今回の一連の経過は、そうした刑事司法の原点を見つめ直す契機となりそうだ。 (河原田慎一)」



菅家受刑者は鑑定結果に涙 「再審、一日も早く」

 千葉刑務所にいる菅家受刑者は8日午後、再鑑定の結果を弁護団から聞いた。

 弁護団によると、菅家受刑者は鑑定書をガラス越しに見せられると涙を流し、「自分は無実なので再鑑定をやってもらってありがとうございます」 「一日も早く再審開始をしていただいて、一刻も早く出してもらって両親のお墓参りをしたい」と語ったという。」


「足利事件」では、「被告人と犯人との結びつきを示す証拠が、自白の他には、DNA型鑑定しか実質上存在しなかった」(中島宏「MCT118型DNA鑑定の証拠能力」判例時報1776号(判例評論519号)214-217頁(2002年))のです。

ですから、再鑑定により、いわば有罪確定の決め手になった当時のDNA型鑑定が否定されれば、その鑑定結果の及ぼす影響は極めて大きいことなります。

すなわち、刑事訴訟法は再審開始の要件として「無罪を言い渡すべきことが明らかな証拠を新たに発見した時」などを挙げていますが、当時のDNA型鑑定を否定する再鑑定の結果は、菅家さんとは別人が真犯人であると明示するものです。それゆえ、「無罪を言い渡すべきことが明らかな証拠を新たに発見した時」という要件を満たすことが確実であり、高裁が菅家さんの再審開始を決定する公算が大きくなったのです。



2.新聞報道記事としては、朝日新聞の記事が秀逸であり、まず、これで再鑑定につき、必要な情報としては足りているように思います。

(1) 特に重要な情報は、以下に引用した部分です。

 「「当時の鑑定は完全に誤りだった」。菅家利和受刑者(62)の主任弁護人を務める佐藤博史弁護士は8日、東京・霞が関で記者会見に臨み、自信に満ちた表情で語った。

 警察庁科学警察研究所(科警研)による「旧鑑定」の際、女児の衣服に残っていた体液の大半が使われていたことから、再鑑定で使う試料の体液は旧鑑定で切り取って使った部分の周辺から採取された。このため、他人が触って別人のDNAと混ざったり、14年に及ぶ常温保存で変質したりして、正しい再鑑定ができなくなっている恐れがあることを指摘する声があった。

 これに対し、弁護団によると、弁護側推薦の鑑定人は衣服の深層部分まで染みこんだ体液を採取。飛沫(ひまつ)とみられるしみからも体液を採取して、まず両方のDNA型が一致することを確かめたうえで菅家受刑者のDNA型と比較する手法を採った。

 さらに、鑑定人は、逮捕時に行われた「旧鑑定」を最新の技術で再現。当時衣服に残留していた体液のDNA型の判定は誤っており、菅家受刑者の型とも一致しなかったと指摘しているという。

 佐藤弁護士は、こうした丹念な作業を挙げて「(DNA型の)不一致の結果は動かない」と語気を強めた。」


捜査機関側としては、「シャツに捜査員など他人の汗や唾液(だえき)が付着した可能性も残っている」(読売新聞平成21年5月9日付朝刊)として、再鑑定の結果を否定する意識もあるようです。特に、毎日新聞に至っては、再鑑定結果を怪しんでいる意識が如実に出ており、まるで検察側は再鑑定を否定する意識が強いといわんばかりです。

「検察内部には「すぐに再審開始にはつながらない」との受け止め方が根強い。問題にしているのが、鑑定対象となった着衣の体液が本当に犯人のものかどうか。検察幹部は「鑑定書をよく読んで、確かめなければならない」と語った。」(毎日新聞 2009年5月9日 東京朝刊 「クローズアップ2009」


しかし、朝日新聞の記事を読めば、弁護側推薦の鑑定人の鑑定手法は、十分に信頼するに足りるものであって、「鑑定対象となった着衣の体液が本当に犯人のものかどうか」などという批判は、困難であると分かるはずです。



(2) おそらく、読売新聞側としては、朝日新聞の記事を読んで必要な情報を掲載できなかったと悔やんだに違いありません。読売新聞は、後追い記事を掲載して、挽回を図っています。

別人DNA、女児シャツから8か所…足利事件の再審高まる

 栃木県足利市で1990年、女児が誘拐・殺害された「足利事件」を巡り、無期懲役が確定した菅家利和受刑者(62)が申し立てた再審請求の即時抗告審で実施されたDNA再鑑定で、女児の下着のシャツからは菅家受刑者とは別人のDNA型が8か所で検出されていたことが、関係者の話でわかった。


 検体は2人の鑑定人が分け、それぞれの検体は同一のDNA型と判明。2人が担当した検体のDNA型も互いに似ていた。検体の位置から犯人以外の体液とは考えにくく、再審開始の可能性がさらに高まった。

 女児のシャツにはもともと、背中側の中央部分からすその部分にかけ、精液が縦に7か所付着していた。付着個所の中心部分は捜査段階の鑑定で切り取られ、穴が開いた状態になっていた。再鑑定では、検察、弁護側双方が推薦した2人の学者が、穴の周囲を左右に分けて検体を採取した。

 検察側推薦の学者による鑑定では、シャツの背中側の中央やすその部分など計3か所、弁護側推薦の学者による鑑定でも計5か所から、菅家受刑者とは別のDNA型が検出された。検察側鑑定では3か所ともDNA型が同一、弁護側鑑定の5か所も同一だった。

 2人の鑑定方法が違うため、両鑑定で検出されたDNA型が完全に一致するかどうかまでは分からないが、特徴は合致しているという。

 しかも、これらのDNAが検出されたのは、もともと精液が付着していた部分の近く。検察側は、捜査員らの汗や唾液(だえき)がシャツに付着し、検出された可能性もあるとしているが、場所から言っても、数か所で検出されていることから言っても、誤って付着したものとは考えにくく、犯人のものである可能性が高まっている。

 東京高裁は検察、弁護側双方に対し、6月12日までに鑑定結果に対する意見書を提出するよう求めている。弁護側は「今回検出されたDNA型が真犯人のものだ」として、菅家受刑者を釈放するよう東京高検に求める意向を明らかにしている。これに対し検察側は、当時の捜査員らのDNA型と、今回検出されたDNA型との照合作業を行う方向で検討している。

(2009年5月14日03時06分 読売新聞)」(読売新聞平成21年5月14日付朝刊35面(14版)

(*なお、記事では、「菅家受刑者とは別人のDNA型が検出された箇所」という表題がついたシャツの写真を掲載しています。)


捜査機関側の情報を重視して記事にしたら、失敗してしまったため、弁護側にも鑑定結果・鑑定手法をよく聞きだして、記事にしていることが良く分かります。関係者に鑑定手法を聞きだした結果、「場所から言っても、数か所で検出されていることから言っても、誤って付着したものとは考えにくく、犯人のものである可能性が高まっている」と結論づけたわけです。



(3) このように、読売新聞が後追い記事で挽回を図ったのに対して、毎日新聞は、相変わらず捜査機関側に媚を売って情報を得たものだけを再び掲載しており、挽回を図る意図がないようです。

栃木・足利の女児殺害:元捜査員とDNA照合 汗混入の可能性検証へ

 栃木県足利市で90年、4歳女児が殺害された足利事件で無期懲役が確定した菅家利和受刑者(62)の再審請求の即時抗告審で、DNA再鑑定で女児の着衣に付いた体液と菅家受刑者のDNA型が一致しなかったことを受け東京高検など捜査当局は、当時事件にかかわった栃木県警の捜査員らのDNA鑑定を実施し、着衣のDNA型と照合する方針を固めた。着衣に犯人以外の汗などが混じっていた可能性もあるため、再鑑定の信用性を検証することが目的だ。

 東京高裁は08年12月、検察側と弁護側双方推薦の鑑定医2人にDNA再鑑定を依頼。8日に出そろった二つの鑑定書はいずれも「同一人物ではない」と指摘し、捜査段階で行われ裁判で有力な証拠となった当初のDNA鑑定を否定した。

 再鑑定は、当初の鑑定で警察庁科学警察研究所が切り取った着衣の周辺部分を、2人の鑑定医に切り分けて実施された。捜査員が触れるなどして付いた汗や唾液(だえき)が混じる可能性も指摘されたため、弁護側推薦の鑑定医は着衣に浸透した試料を絞り出すように抽出して鑑定。着衣の表面数カ所からも試料を採取して鑑定したが、いずれも菅家受刑者とは異なる同一のDNA型と判定されたという。

 捜査幹部は「DNA型が本当に犯人のものか確認する必要がある」と話す。退職した捜査員も多いとみられ、難航が予想される。

毎日新聞 2009年5月13日 東京朝刊」(毎日新聞 2009年5月13日 東京朝刊


 イ:朝日新聞の記事を読んでいれば、再鑑定の鑑定手法が分かるはずなのに、それなのにあえて、こういった内容の記事を掲載することには躊躇すると感じますが、毎日新聞ではどうやら平気なようです。また、毎日新聞の記事は、5月13日付朝刊のものですが、全く同じ内容につき、既に読売新聞は5月9日付朝刊で掲載していたので、なぜ、毎日新聞が5月13日付朝刊で「古い情報」を掲載したのか、不思議に感じます。

特に、毎日新聞社側としては、読売新聞平成21年5月14日付朝刊35面(14版)を見て、どのように感じたでしょうか?  読売新聞は、弁護側にも鑑定結果・鑑定手法をよく聞きだして記事にしているのに、なぜ、毎日新聞の記事は、捜査機関側からの情報をただ垂れ流すだけの内容なのでしょうか? 

再鑑定の信用性を問題にするのであれば、その鑑定手法が妥当なものなのかどうか、捜査側・弁護側双方に対して、鑑定内容を詳しく聞き出すなどすることこそが最も大事なことであるはずです。それなのに、なぜ、毎日新聞は、朝日新聞や読売新聞が行った、このような真っ当な取材手法を行わないのでしょうか? それとも、真っ当な取材方法をしたにもかかわらず、(捜査機関側から情報をもらえなくなるのを恐れて?)あえて記事にしないのでしょうか? どちらにせよ、毎日新聞の記事の質の悪さを示していることは確かです。


 ロ:ところで、毎日新聞が盛んに行っている「公訴時効制度廃止キャンペーン」は、犯人と思われるDNAが残っていれば犯人が特定できる以上、時効を廃止してもいいはず、という趣旨のものです。とすれば、極めて精度が高くなっている最新のDNA型鑑定は、当然に尊重するべきものであって、5月13日付朝刊の記事のように、最新の鑑定である「再鑑定」を怪しんで否定することは、自己矛盾というべき態度です。

もしかしたら、毎日新聞は、「有罪と認定されるためのDNA鑑定は尊重するが、無罪と認定されるためのDNA型鑑定は否定的に扱う」というご都合主義的な判断をしているのでしょうか?
   
ここまで色々と考えてくると、時効制度廃止キャンペーンは、(起訴されれば有罪が確実である以上、)「冤罪なんて眼中にない。裁判は被害者のためにあるべきであって、被害者の応報感情を満足させるよう、必罰主義でいくべきである」という趣旨であるとしか、思えなくなりそうです。(被害者遺族団体は、毎日新聞の立場のような「感情論むき出しの時効制度廃止論」ではないように思えるのですが。毎日新聞の記事の論調は、被害者遺族団体の足を引っ張っているようにさえ、思えます。)

テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

裁判例 *  TB: 1  *  CM: 1  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
最新の鑑定技術
この結果を見ても分かる様に、最新すぎる技術を使って刑事裁判の証拠とするのには物凄く不安が有ります。

毒カレーのスプリング8等も正にそれで、証拠を得る為に余りにも拙速な様な気がします。 それにより死刑判決になる現状は危惧すら覚えます。

もし自分が無罪だとして、その鑑定結果でクロと出たらどうするのか? もう反論すら出来ない状況になるのはかなり怖いです。
2009/06/01 Mon 11:28:34
URL | 迷い猫 #-[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/1784-d65f734e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
??ä?
2009/05/15(金) 08:45:11 | ??ä?
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。