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2009/03/07 [Sat] 23:36:09 » E d i t
政府高官は平成21年3月5日、西松建設の巨額献金事件の捜査について「自民党議員に波及する可能性はないと思う」との認識を示しました。政府高官が政治家の絡む事件で捜査の見通しに言及するのは異例のことです。

 「民主党は7日、西松建設の巨額献金事件に関し「自民党議員に波及する可能性はないと思う」と述べた政府高官は元警察庁長官の漆間巌官房副長官だとみて、9日に行われる参院予算委員会に政府参考人として出席を求め、鈴木寛参院議員らの質疑で事実関係をただす方針を固めた。(中略)
 政府高官は、5日に報道各社の記者団とオフレコを条件に懇談した際に問題の発言をした。オフレコ懇談は政策決定などの背景説明のため行われ、発言者名は伏せて「政府高官」などとした上で発言の事実関係のみを報道することが多い。
 共同通信社は発言内容が国会審議の焦点となる状況になったことを踏まえ、この政府高官に名前の公表を求めたが「報道各社間で決めたオフレコの約束に従ってほしい」として了承しなかった。

2009/03/07 09:48 【共同通信】


この「政府高官」の実名は、現在のところ匿名のままですが、共同通信や朝日新聞の記事で触れているように、「元警察庁長官で官僚トップの漆間(うるま)巌官房副長官」であると推測されています。



1.報道記事を幾つか。

(1) 読売新聞平成21年3月6日付朝刊2面

西松献金事件、政府筋「自民まで波及する可能性ない」

 政府筋は5日、西松建設の違法献金事件について、「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う。あの金額で違法性の認識を出すのは難しい」と述べ、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。

 政府筋が捜査の見通しについて言及するのは異例だ。捜査の中立、公正を確保する観点から批判を浴びる可能性もある。

(2009年3月5日23時42分 読売新聞)」



(2) 朝日新聞平成21年3月6日付朝刊39面

西松建設事件 政府高官「自民側は立件できない」
2009年3月5日21時24分

 政府高官は5日、西松建設の違法献金事件について、首相官邸で記者団に「自民党側は立件できないと思う。特に(違法性の)認識の問題で出来ないだろう」と述べ、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。民主党は小沢代表の公設第1秘書の逮捕を「不公正な国家権力の行使だ」と批判しており、政府高官が捜査の見通しに言及したことは、波紋を広げる可能性もある。高官は同夜、「(議員側に)西松建設から献金を受けた認識があるという傍証がない限り(立件は)難しいという意味だった」と釈明した。

 自民党側では森元首相や二階経済産業相、山口俊一首相補佐官らが、西松建設OBが代表を務める政治団体から献金やパーティー券の購入を受けている。」



(3) 毎日新聞2009年3月6日東京朝刊2面

違法献金:東京地検の立件「自民党はない」と政府高官

 政府高官は5日、西松建設の献金事件に関して、「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」と述べ、自民党関係者の立件には踏み込まないとの見通しを示した。政治家が絡む事件で、政府高官が捜査の見通しについて言及するのは極めて異例。

 西松建設側からの献金やパーティー券の購入など資金提供先には、自民党の森喜朗元首相、尾身幸次元財務相、二階俊博経済産業相、加納時男副国土交通相、山口俊一首相補佐官らが含まれている。

 高官は「自民党の方は金額が違いますから。西松からの献金という認識があったというのは難しいと思う。(小沢一郎民主党代表の件は請求書や領収書などの物証だけで)やっているんじゃないでしょう」とも述べた。

毎日新聞 2009年3月5日 23時02分」



(4) 朝日新聞平成21年3月7日付夕刊1面(3版)

民主、漆間氏とみて追及へ 「自民立件ない」発言の高官
2009年3月7日3時0分

 西松建設の違法献金事件で「自民党側は立件できない」と発言した政府高官は6日夜、改めて記者団の取材に応じ、「一般論として、違法性の認識の立証がいかに難しいかという話をした。『自民党側に捜査が及ばない』とは言っていない」と発言を否定した。一方、民主党はこの政府高官を元警察庁長官で官僚トップの漆間(うるま)巌官房副長官とみて、週明けの国会で追及する。

 政府高官は記者団に「記者の皆さんのとらえ方で、私の本意ではない」と釈明。「捜査は検察が決めることで、私は情報が入る立場ではない」と捜査情報を踏まえた発言でないことも強調した。朝日新聞はこの高官に身分を公表するよう求めたが拒まれた。

 この問題で民主党は、9日の参院予算委員会に政府参考人として漆間氏の出席を要求し、発言の主であるかどうかを直接ただす構え。だが、政府は応じない方針だ。

 また新党大地の鈴木宗男代表は6日夜のBS放送の番組で、「漆間氏が『自民党に発展しない』と言うことがおかしい。権力側が裏でつるんでやってるという話になる」と実名を挙げて批判した。漆間氏は警察庁長官を経て、麻生内閣発足の08年9月に中央省庁を束ねる事務担当の官房副長官に就任した。

 政府高官の発言が出たのは定期的に開かれる記者団との懇談。メモをとらないオフレコ扱いで、政策などの真意や背景を聞く場だ。記者はニュース性があると判断した発言は、「政府高官」を主語にして報じる。」



(5) 九州企業特報:2009年03月07日 13:08 更新

西松献金事件 捜査介入政府高官は漆間氏のやっぱり
2009年03月07日 13:08 更新

 やっぱりというしかない。西松建設の違法献金事件で小沢民主党代表の公設第一秘書が逮捕されたことを受け、「自民党側は立件できない」などと語った政府高官が、漆間巌官房副長官だったことが明らかになった。

 漆間氏はバリバリの警察官僚である。東大卒業後、警察庁に入庁、奈良・愛知各県警本部長、警視庁副総監を経て2004年から3年間、警察庁長官を務めた人物。警察庁といえば全国の警察組織の総元締めであり、捜査を通じて検察とも関係が深い。あらゆる情報に精通しており、内閣官房ではそれを活かして官僚・政治家に睨みを利かせる存在であろう。(中略)

 漆間氏の発言は、政府による検察捜査への介入に他ならない。まず、漆間氏は「自民党議員は立件できない」などという法的な根拠、証拠を持ち合わせていない。証拠第一主義の警察トップに君臨した人物が、証拠もないのに立件の可否について論じたのである。発言の真意は「立件できない」ではなく「立件するな」ではなかったのか。

 次に、二階経産相や森元首相ら西松建設側から政治資金提供を受けた政治家側が、西松のダミー「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の収入原資について、西松建設の金と知っていたかどうかは検察しか知らないこと。わざわざ自民党の政治家は西松建設の金とは知らなかったと公言することは検察への「牽制」以外のなにものでもない。そうでなければ政府と東京地検特捜部は「ぐる」ということになる。「国策捜査」の証拠でもある。

 いずれにしろ漆間氏の発言は、政府・与党が検察に民主党潰しをやらせたということ(だから捜査情報を知っていた)の証しか、あるいは自民党に手を伸ばすなという恫喝にしか聞こえない。どちらにしても捜査への介入であることは間違いない。

 小沢代表より先に辞任して然るべきであろう。

【頭山 隆】」



 イ:衆院選が近いという今の時期、選挙後は民主党政権樹立が確実視されている中で、小沢・民主党代表の公設第一秘書を逮捕することは、野党の選挙活動を著しく妨害するものです。こうした時期を考えれば、小沢・民主党代表の公設第一秘書が政治資金規正法違反で逮捕されたのであれば、同じ西松建設のダミー団体と思われる政治団体から献金を受け取った自民党議員側も逮捕・取り調べをしなければ、公平性を欠いています。公平性を欠いているのであれば、「国策捜査」との批判を受けても仕方がないのです。

ところが、早々と、政府高官が「自民側の立件は無理」などと発言したことは、民主党政権阻止を狙った「国策捜査」であることを証明した、または「事実上、国策捜査である」と現政権側が暴露したと変わらないものであるか、あるいは「自民党に手を伸ばすなという恫喝」になっているのです。「晴天とら日和」さんは、「小沢代表秘書の国策タイホ~がばれる!」(2009年03月06日)というエントリーをアップしていますが、そのとおりだといえます。

民主党議員は、次のように批判する発言をしていますが、それも尤もなことでしょう。

民主、漆間副長官追及へ 「自民に波及せず」発言で

 民主党は7日、西松建設の巨額献金事件に関し「自民党議員に波及する可能性はないと思う」と述べた政府高官は元警察庁長官の漆間巌官房副長官だとみて、9日に行われる参院予算委員会に政府参考人として出席を求め、鈴木寛参院議員らの質疑で事実関係をただす方針を固めた。

 鳩山由紀夫幹事長は6日の記者会見で、政府高官発言について「検察から内閣に何らかのメッセージが(事前に)送られていたのではと疑わざるを得ない」と指摘。簗瀬進参院国対委員長も会見で「政府による『逆指揮権発動』だ。政府高官の立場でこのような発言をすることは『自民党の方はやるなよ』とのサインとも受け取れる」と反発していた。(以下、省略)

2009/03/07 09:48 【共同通信】



 ロ:もっとも、自民党側にも捜査が及ぶとの推測報道も出ていること――所詮、検察側のリーク情報ですが――は確かです。

疑惑、自民にも飛び火 西松献金事件 二階氏らターゲットに

西松建設の巨額献金事件で、疑惑の目が自民党にも向けられ始めた。民主党の小沢一郎代表秘書の逮捕にとどまらず、東京地検特捜部が自民党二階派(会長・二階俊博経済産業相)など、同党側も捜査対象に含める判断を固めたためだ。立件に及ぶかどうかは別として、もはや“対岸の火事”とばかり言っていられなくなった。 (清水俊介)」(東京新聞平成21年3月7日付朝刊2面「スコープ」


自民政治団体側からも聴取へ 西松事件で特捜部
2009年3月7日3時1分

 民主党の小沢代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる「西松建設」の違法献金事件を捜査している東京地検特捜部は6日までに、同社のダミーとして使われていた政治団体の資金の流れの全容を解明するため、この団体から献金を受けていた自民党議員などの政治団体側からも事情を聴く方針を固めた模様だ。西松建設の資金であることの認識の有無などについて会計責任者らを調べるものとみられる。

 小沢代表が検察捜査を批判したり、民主党執行部が捜査に政治的意図があると疑う見解を表明したりしている状況の中で、検察当局は、ダミー団体の献金先となった他の与野党議員の政治団体を調べ、捜査を尽くすことが不可欠と判断したようだ。」(朝日新聞平成21年3月7日付朝刊1面


しかし、いくら自民党側にも実際に捜査が及んだとしても、政府高官が「自民党側は立件できないと思う」と言ってしまった以上、市民の側は冷ややかな視線を向けているはずです。「捜査機関は、自民議員側に対しては、形だけ捜査をするだけで、逮捕はもちろん、起訴する気はないだろう」と、市民の側は、「見かけだけの捜査にすぎず、馬鹿馬鹿しいだけ」と見透かしているはずです。




2.今回の西村建設献金事件において、不思議なのは、「献金の枠組みを決定した人物」、要するに、真っ先に問題視するべき人物の名前が公表されていない点です。

(1) 東京新聞平成21年3月6日付夕刊1面

巨額献金の枠組み決定 逮捕秘書の前任者か
2009年3月6日 夕刊

 西松建設の巨額献金事件で、年間二千五百万円を寄付する枠組みを西松側と話し合って決めたとされるのは、逮捕された公設第一秘書大久保隆規容疑者(47)の前任秘書(55)だった可能性の高いことが関係者の話で分かった。東京地検特捜部は、二〇〇〇年から小沢代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者になった大久保容疑者がこうした献金システムを引き継ぎ、西松側から十数年で三億円の献金を引き出したとみて捜査を進めている。

 関係者によると、西松側は元秘書の要求を受け、十数年前に年間二千五百万円を献金することを取り決めた。政治資金規正法の改正で一九九五年以降、企業側から政治家への寄付の受け入れ先が、年間五十万円を限度にして資金管理団体に絞られたため、元秘書らと話し合い「新政治問題研究会」(九五年設立)などダミーの政治団体を使って献金する枠組みを考案したという。

 元秘書は一九八〇年から小沢代表の秘書を務めた。二〇〇〇年に辞職して衆院議員となったものの〇三年の総選挙には出馬していない。陸山会の会計責任者を引き継いだのが、大久保容疑者だった。

 元秘書は本紙の取材に「小沢や大久保のことで話を聞きたいなら一切お答えするつもりはない」としている。」



(2) 読売新聞平成21年3月6日付朝刊1面

「西松」献金、元秘書の要求発端 小沢代表参考人聴取へ

 小沢一郎・民主党代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、準大手ゼネコン「西松建設」(東京都)がダミーの政治団体を使うなどした一連の献金を始めたのは、逮捕された同会の会計責任者・大久保隆規容疑者(47)の前任者にあたる元秘書から、献金の要求を受けたことがきっかけだったことが、西松建設関係者の話で分かった。

 東京地検特捜部も同様の事実を把握している。検察当局では、西松建設の献金の経緯などを解明するため、陸山会の代表者である小沢代表から、参考人として事情を聞く方針。(中略)

 西松建設関係者などによると、西松建設が小沢代表側への献金の取り決めをしたのは1995年頃。当時、小沢代表側への献金については、同社の東北支店が担当していたが、小沢代表側の窓口は、小沢事務所でゼネコン業界などからの資金集めを取り仕切っていた元秘書が務めていた。

 元秘書は西松建設に対し、「他のゼネコンではこのくらいは献金している」などと、具体的な金額を示しながら、献金額の積み上げを要求。東北地方での公共工事の受注拡大を目指していた同支店は、小沢代表側の影響力に期待して、年間2500万円前後を献金する約束を交わした。献金には、同社が95年に設立したダミー団体の「新政治問題研究会」も利用することになった。

 元秘書はその後、一時期、衆院議員になるなどして、小沢事務所から離れたため、2000年以降は、大久保容疑者が元秘書の担っていた陸山会の会計責任者などの業務を引き継いだ。大久保容疑者は西松建設側と連絡をとりながら、「新政治」など二つのダミー団体や下請け業者などを迂回(うかい)させる方法で、陸山会や民主党岩手県第4区総支部など三つの政治団体に献金を分散させる仕組みを作り上げた。これまでの献金総額は約3億円にのぼる。

 元秘書は西松建設との取り決めについて、「記憶にない」としている。

(2009年3月6日03時09分 読売新聞)」



一部のブログも指摘しているように、西松建設献金事件で、年間2500万円を寄付する枠組みを西松建設側と話し合って決めたとされるのは、逮捕された公設第一秘書大久保隆規氏ではなく、その「前任秘書(55)」、すなわち、現在、自民党岩手第4区の支部長であり、岩手4区から自民党公認で出馬を予定している高橋嘉信氏なのです。

小沢一郎・民主党代表の元秘書である高橋嘉信氏は、「1980年から約20年にわたり小沢代表の秘書を務め、小沢代表の『名代』と呼ばれた」(東京新聞平成21年3月6日付夕刊1面(D版)ほどの人物です。この高橋嘉信氏が小沢事務所から離れた後、大久保氏は、2000年から小沢代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者を引き継いだわけです。

今回問題視されたのは、「03~06年分の陸山会の政治資金収支報告書」であり、西松建設のOBが設立した2つの政治団体は06年11月に解散しています。そうすると、20年も務めた秘書が作り上げた献金システムについて、大久保氏が00年に会計責任者になって数年では引き継ぐことで精一杯であって、見直すまもなく終了したというのが素直な見方であろうかと思います。

そうであれば、小沢一郎・民主党代表の献金システムを問題視するのでれば、後始末程度のことを行った大久保氏ではなく、真っ先に問題視されるべき人物は、小沢氏の元秘書、自民党岩手第4区の支部長であり、岩手4区から自民党公認で出馬を予定している高橋嘉信氏ではないでしょうか?

政府高官が、「自民党側は立件できないと思う」と言ったということは、その言葉をそのまま受け取れば、同じ自民党側である小沢氏の元秘書、「自民党岩手第4区の支部長であり、岩手4区から自民党公認で出馬を予定している高橋嘉信氏にも、逮捕・起訴される可能性はない」、ということをも述べたことになります。こんなことでは、ますます「国策捜査ではないか」という市民の疑念を増幅させ、ひいては検察庁に対する不信感が増幅されるだけです。




3.最後に。

(1) 東京新聞平成21年3月7日日付【社説】

違法献金事件 異議あり政府高官発言
2009年3月7日

 西松建設事件は自民党の議員には波及しない-。そんな捜査の見通しを政府高官が口にした。聞き捨てならない。中立公正であるべき検察捜査への疑念も招きかねない。真相究明の妨げにもなろう。

 資金管理団体の会計責任者でもある公設第一秘書が逮捕された当座、小沢一郎民主党代表は「不公正な国家権力の行使だ」と激しく検察当局を非難、党幹部も「国策捜査」「陰謀」となじった。

 これには森英介法相が「検察は不偏不党、厳正公平を旨としている」と反論し、多数の閣僚、自民幹部からも一斉に批判が出た。

 もとより法治国家、民主社会にあって検察権力が公正であるべきは当然だ。といって、検察が聖域視されて一切の批判も許さないのでは困るし、逆に批判が度を越すようでは社会がおかしくなる。さすがに小沢氏も「言葉遣いがまずかったなら訂正する」と語り、民主も批判トーンを弱めていた。

 その最中の政府高官の発言であった。本紙も含め報道各社が伝えたところでは、高官は西松建設の巨額献金事件が自民議員に及ぶことはないとし、その理由に、小沢氏側に渡ったのよりも金額が小さいこと、逮捕された小沢氏秘書のような西松側への請求書がなく、議員側の「違法性の認識」の立件が難しいことなどを挙げた。

 事件捜査は、西松が東北地方の公共事業受注を期待して、実体のない政治団体を通じ年二千五百万円献金するシステムを構築、秘書はかねて違法性を認識していた、との構図で進められているもようで、検察による小沢氏の参考人聴取も取りざたされる。

 容疑を強く否定する小沢氏は六日、聴取に応じる意向を述べる一方、請求書については「政治団体からの寄付なので政治団体で事務的に受けたということだと思う。事務的には問題ない」とだけ語った。要所の説明を欠いている。

 西松建設の献金は二階俊博経済産業相ら複数の自民実力者側にもなされており、それぞれ返却意思を表明している。問題は献金額の多寡ではないし、返せば済むというものでもない。検察の捜査着手が伝えられる。

 西松側との深い関係について小沢氏も自民の側にも、一層の真摯(しんし)な説明が求められている。この段階で政府高官が結論じみた言及をすれば野党から「検察との出来レース」批判が出ても仕方ない。

 いかなる意図か。この高官に、公開の場での弁明を強く求める。」



(2) 「民主党は7日、西松建設の巨額献金事件に関し『自民党議員に波及する可能性はないと思う』と述べた政府高官は元警察庁長官の漆間巌官房副長官だとみて、9日に行われる参院予算委員会に政府参考人として出席を求め、鈴木寛参院議員らの質疑で事実関係をただす方針を固めた」そうです(共同通信)。

森英介法相が「検察は不偏不党、厳正公平を旨としている」と反論してはいるものの、未成年者ではともかく、成年年齢に達して、ある程度検察による捜査を知っている日本国民であれば、そんな戯言なぞ誰も信じていないでしょう。「もとより法治国家、民主社会にあって検察権力が公正であるべきは当然」と言ってみても、そんなことは絵空事にすぎません。

検察はいかなる意図で、このような国策捜査を行っているのでしょうか? 漆間巌官房副長官は、(政府関係者の一員として)検察庁からどういった情報を得ているのでしょうか? ほとんど話すことはないとしても、国会という表の場所に引っ張り出して、公の場で問い質すこと自体に意義があります。「高官に、公開の場での弁明を強く求める」べきです。



(3) 今、新聞やテレビの報道は、検察庁からのリーク情報にすぎないのに、世界的な経済危機をそっちのけで、子犬のように無邪気に嬉々として報道しています。そんなことをしたところで、生活苦に喘ぎ、雇用不安に怯える日本の市民にとって、何の利益があるというのでしょうか? 

「民主党・小沢一郎代表の秘書を逮捕~政治資金規正法違反(虚偽記載など)の疑いで」(2009/03/06 [Fri] 01:37:44)で触れたように、政治資金規正法違反で立証することは非常に困難なのです。政治資金規正法違反を立証できるような客観的証拠について、どれだけ報道しているのでしょうか? どれも単に無関係な憶測を報道しているだけにすぎないように思えるのです。

なぜ、報道機関は、検察庁からのリーク情報であることを明示して、検察庁によるリーク情報を十分に検証することをしないのでしょうか? いくら検察庁からのリーク情報だからといって、怪しげな情報であるなら、無批判に書き散らしていいわけではないのです。捜査機関から単に一方的に垂れ流す報道は、あまりにも危ういものです。力の強い者、権力に対する監視の役を果たすのが、報道機関の役割であることを、失念しているように思えてなりません。

政府高官の氏名、すなわち漆間巌官房副長官が「政府高官」であると公表し、「高官に、公開の場での弁明を強く求める」といった報道をすることこそ、報道機関としてあるべき姿であるように思います。


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2009/03/08 Sun 10:38:07
| #[ 編集 ]
貴説に賛同します。選挙前に野党に言いがかりをつけて治安機関を使って弾圧する手法は発展途上国の政府ならどこでもやっています。つまり西松事件は日本の政治がトルコ、ロシアやその他の発展途上国並みのレベルにすぎないことを暴露しました。マスコミも上層部は総理番経験者で占められ、政府与党と深く癒着し、常に体制翼賛報道しかしません。結果として大手マスコミと政府自民党は結托して国民をミスリードしてきたのです。国民は大手マスコミや政府にこれ以上騙されてはいけません。小沢はクロでしょうが、自民党もマックロです。この一件で民主党の支持率を下げ、与党の支持率を上げて次期衆院戦を有利にしようという政府与党の陰謀に国民は騙されてはいけません。政権交代、政界再編で自民党を潰して、官僚機構を改革しなければ日本再生はあり得ないのです。そのためにこそまだ民主党が必要なのです。
2009/03/08 Sun 11:28:59
URL | ナンバ #ECn66tzA[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2009/03/08 Sun 10:38:07
いろいろな情報ありがとうございます。お返事がおそくなってすみません。

報道機関は、リーク情報に頼るから間違えてしない、挙句、ネットの履歴を消去しているようですね。

報道機関がリーク情報にまったく頼るなとは言いませんが、書いて間違えたのであれば、きちんと後始末はつけるべきですね。
2009/03/17 Tue 01:37:43
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>ナンバさん:2009/03/08 Sun 11:28:59
コメントありがとうございます。お返事が遅くなってすみません。


>貴説に賛同します

ありがとうございます。


>選挙前に野党に言いがかりをつけて治安機関を使って弾圧する手法は発展途上国の政府ならどこでもやっています。つまり西松事件は日本の政治がトルコ、ロシアやその他の発展途上国並みのレベルにすぎないことを暴露しました

言いがかりをつけるにしても、せめて有罪になりそうな罪で「弾圧」するなら、まだ言い訳も立つのです。しかし、今回の西松建設献金事件では、政治資金規正法では、法解釈上、有罪の可能性が低く、小沢・民主党代表を逮捕するなんて、ほとんど不可能です。

小沢・民主党代表を起訴することは不可能だとすると、検察は、ここまで騒動にさせておいて、どう決着を付けるつもりなのか、実に不可解です。
2009/03/17 Tue 01:48:41
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
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2012/05/31 Thu 18:55:38
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