FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
07« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»09
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2009/03/06 [Fri] 01:37:44 » E d i t
小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」(東京都港区)が、準大手ゼネコン「西松建設」(同区)からの迂回献金と知りながら献金を受け取っていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部は平成21年3月3日、政治資金規正法違反(虚偽記載など)容疑で、小沢代表の公設第一秘書で同会会計責任者大久保隆規氏(47)、同社前社長国沢幹雄氏(70)=外為法違反罪で起訴=ら3人を逮捕しました。東京地検特捜部は同日、陸山会事務所を家宅捜索しています。

政治資金規正法では、政党以外への企業献金や他人名義の献金を禁じており、これらの規定に違反したとして逮捕されたものですが、「これらの規定が適用され、刑事事件に発展したのは異例」(毎日新聞平成21年3月4日付東京朝刊1面)です。


1.まず、公設第一秘書である大久保隆規氏の逮捕容疑となっている、政治資金規正法における「他人名義の献金禁止」(献金を受ける側が適用される規定として22条の6第3項、26条の2第3号)と「虚偽記載」(25条1項3号)の規定を挙げておきます。

<政治資金規正法>

第22条の6 何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 前項及び第4項の規定(匿名寄附の禁止に係る部分に限る。)は、街頭又は一般に公開される演説会若しくは集会の会場において政党又は政治資金団体に対してする寄附でその金額が千円以下のものについては、適用しない。
3 何人も、第1項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。
4 第1項の寄附に係る金銭又は物品の提供があつたときは、当該金銭又は物品の所有権は、国庫に帰属するものとし、その保管者は、政令で定めるところにより、速やかにこれを国庫に納付する手続をとらなければならない。
5 前項に規定する国庫への納付に関する事務は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととする。

第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
 1.第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者
 1の2.第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者
 2.第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者
 3.第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者
2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。

第26条の2  次の各号の一に該当する者は、3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
 1.第22条の3第1項又は第2項(これらの規定を同条第4項において準用する場合を含む。)の規定に違反して寄附をした会社その他の法人の役職員として当該違反行為をした者
 2.第22条の3第5項の規定に違反して寄附をすることを勧誘し、又は要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者
 3.第22条の3第6項、第22条の5第1項又は第22条の6第3項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 4.第22条の6第1項の規定に違反して寄附をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 5.第22条の8第4項において準用する第22条の6第1項の規定に違反して対価の支払をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 6.第22条の8第4項において準用する第22条の6第3項の規定に違反して対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)」




2.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年3月4日付朝刊1面

小沢代表秘書を逮捕 「西松献金」隠した容疑、資金団体の会計責任者
2009年3月4日3時1分

 多額の裏金を国内外で作っていたとされる準大手ゼネコン「西松建設」(東京)の政治献金に絡み、東京地検特捜部は3日、小沢一郎民主党代表の公設第1秘書で、同代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者も務める大久保隆規(たかのり)容疑者(47)を政治資金規正法違反(虚偽記載など)の疑いで逮捕。東京都港区にある陸山会など関係先を捜索した。大久保秘書は容疑を否認しているという。

 大久保秘書は小沢代表の「側近中の側近」(周辺関係者)とされる。

 他人名義での献金や、政党側以外への企業献金は政治資金規正法で禁じられているが、同秘書は、実際には西松建設からの政治献金であることを知りながら、03~06年分の陸山会の政治資金収支報告書に、同社OBが代表をしていた二つの政治団体から計2100万円の寄付を受けたように装う虚偽記載をした疑いなどが持たれている。

 特捜部は、違法な献金をした側として、西松建設前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外国為替及び外国貿易法(外為法)違反の罪で起訴=を再逮捕したほか、同社元総務部長の岡崎彰文容疑者(67)も逮捕。西松建設がこうした違法な献金を行った意図や、大久保秘書側などから同社に対して何らかの便宜供与がなかったかどうかについても慎重に調べを進める方針だ。

 調べによると、大久保秘書は、実際は西松建設の政治献金であることを知りながら、03~06年分の陸山会の政治資金収支報告書に、西松建設のOBが代表を務めていた政治団体「新政治問題研究会」(95年設立、06年解散)と「未来産業研究会」(98年設立、06年解散)から計2100万円の寄付を受けたとする虚偽の記載をしたという。

 また、国沢前社長と岡崎元部長は06年10月、西松建設ではなく新政治問題研究会の名義で、政治家個人の政治団体である陸山会の口座に、2100万円のうち100万円を送金した疑いが持たれている。

 西松建設元幹部などによると、同社は社名を出さず、ダミーの政治団体である新政治問題研究会と未来産業研究会を通して、国会議員の政治団体に献金する仕組みを構築。西松建設の社員や家族を両団体の会員にし、個人名で会費を支出させた後、負担分を賞与で穴埋めしていたという。

 国沢前社長は、95~03年に、裏金づくりの中枢を担っていた「管理本部」の本部長を務め、こうした違法献金システムを考案。大口の献金先や献金額も、国沢前社長が決定していたとされる。

 二つの団体は、設立から解散までの間に与野党の国会議員側に総額約3億8千万円を献金しており、小沢代表が代表を務める政党支部「民主党岩手県第4区総支部」も03~06年だけで計1400万円を受け取っている。

 西松建設の裏金に絡む事件で、特捜部は1月20日、海外で捻出(ねんしゅつ)した裏金7千万円を不正に日本に持ち込んだとして国沢前社長を外為法違反の罪で逮捕し、その後起訴。その過程で、同社が過去5年間で国内外で20億円以上の裏金を作ったとみて裏金の使途などについて前社長らを調べていた。」



(2) 東京新聞平成21年3月4日付朝刊1面

小沢代表の秘書逮捕 「西松」から違法献金容疑 民主内に辞任論
2009年3月4日 朝刊

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)のOBが設立した実体のない政治団体を通じ、違法な企業献金を受け取っていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部は三日、政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記載など)の疑いで、小沢一郎民主党代表の公設第一秘書で資金管理団体「陸山(りくざん)会」会計責任者の大久保隆規容疑者(47)ら三人を逮捕。東京都港区の陸山会事務所など関係先を捜索した。西松建設をめぐる捜査は総選挙を控えた政局を直撃した。特捜部は、政治団体を隠れみのにした同社の政界工作の全容解明を進める方針。 

 ほかに逮捕されたのは、同社前社長国沢幹雄(70)=外為法違反罪で起訴、同社元総務部長岡崎彰文(67)両容疑者。

 逮捕容疑では、大久保容疑者は実際には西松建設から陸山会に対する献金だと認識しながら、二〇〇三-〇六年に受領した計二千百万円について、同社OBが代表の「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」(ともに〇六年解散)から献金を受けたように報告書に記載したとされる。

 さらに〇六年十月ごろ、同社から新政治問題研究会名義で陸山会の銀行口座に百万円の振り込みを受けた同法違反(企業献金の禁止、第三者名義献金の禁止)容疑が持たれている。国沢、岡崎両容疑者はこの百万円を送金した規正法違反容疑(同)が持たれている。

 特捜部は、二つの政治団体から小沢氏側に対する献金額が突出している上、同社が小沢氏側に多額の献金をするため、ダミーの政治団体を通じた違法献金の枠組みを考案したと判断。数多くある献金先の中から陸山会の強制捜査に踏み切った。

 二つの政治団体は〇六年までの約十年間に、パーティー券を含めて総額約四億八千万円を与野党の国会議員や地方の首長らに献金。二〇〇〇年以降だけでも、陸山会や小沢氏が代表を務める政党支部「民主党岩手県第四区総支部」など小沢氏側に八千三百万円を献金していた。」



<解説> 献金額が突出 狙い撃ちの声も

 西松建設の不正な資金の流れを捜査してきた東京地検特捜部は、これまで見逃されてきた献金方法を明確に「違法」と判断した。

 特捜部は西松建設の小沢氏側への献金額が突出していた点を立件に踏み切った理由に挙げ「政治的配慮で罪を見逃すわけにはいかない」と強調した。

 だが、小沢氏を除けば、違法献金先は森喜朗元首相、尾身幸次元財務相など自民党議員が大半だ。特捜部は当初、与野党双方の捜査を視野に入れていた。時効の壁や立証上の制限があるとはいえ、野党の党首を狙い撃ちにした印象は否めない。

 そうかといって、小沢氏への今回の献金が許されるわけでもない。政治資金規正法は、政界汚職のたびに改正論議が起こるが、結局は骨抜きとなり、新たな抜け道献金が横行する“いたちごっこ”が繰り返されてきた。一九九五年に企業から政治家個人への直接献金が禁止され、二〇〇〇年には資金管理団体への企業献金も禁止になり、企業から個人への金の流れは閉ざされたはずだった。

 しかし、現実には政党支部を財布代わりにし、社員名や政治団体を使った献金などあらゆる手法を駆使して、政治家は企業から資金を受け取ってきた。

 小沢氏に限らず「献金を受け取った政治団体と西松建設が関係あると知らなかった」と木で鼻をくくったような説明をしてきた与野党のすべての政治家は、いまこそ西松からの献金の経緯や認識を明らかにすべきだ。  (社会部・小嶋麻友美)」



(3) 朝日新聞平成21年3月4日付朝刊2面「ニュースがわからん!」

小沢代表の秘書、なぜ逮捕? 社名隠した献金、知りながら受けた疑い

 アウルさん 小沢一郎・民主党代表の政治団体の会計責任者や西松建設の元社長ら計3人が、政治資金規正法違反の疑いで逮捕されたわね。どんな違反をした疑いが持たれているのかしら?

  西松建設が会社の名前を隠して献金をするために、政治団体の名前を使って、小沢氏側に献金をした、という疑いが持たれているんだ。仮に受け取る側が、実は他人の名義を使った献金だと知っていて受け取ると、違法になるんだよ。

  なんで他人名義で献金をするの。

  政治資金規正法は、企業・団体は政党本部や政党支部などに献金することはできても、政治家個人の政治団体に献金することは禁じているんだ。それでも献金をするための抜け道がいくつかあるようで、政治団体を隠れみのに使って献金をするという方法もその1つなんだ。

  1つということは、ほかにもあるの。

  これまで言われてきたのは、政党本部や支部などを通じ、意中の政治家の政治団体に献金をしてもらう「ひも付き献金」、政治資金収支報告書に購入額20万円まで名前が出ない政治資金パーティー券の購入もあるよ。

  どうして企業や団体は、政治家の政治団体に献金ができないの。

  かつては制限はなかった。95年以降は政治家個人の政治団体「資金管理団体」だけは企業・団体から献金を受け取ることができた。しかし、政治とカネをめぐる事件が相次ぎ、00年から資金管理団体も企業・団体献金を受けられなくなったんだ。

  なんで企業は名前を隠したがるのかしら?

  一般的に、企業側には特定の政治家への献金を公にしたくないという思いがあるようだよ。自分の会社に有利に動いて欲しいという下心が世間にばれないためとか、下心があるという疑いをもたれたくないため、ほかに「あの政治家にカネを出して、私にはもらえないのか」と要求されたくないため、というのもあるようだ。

  政治とカネの不祥事は後を絶たないわね。

  政治資金規正法にはまだまだ抜け道が多い。企業献金の是非も含め、透明性を高めるための議論がもっと必要だと思うね。 (西川圭介) <2009・3・4>」



(4) 日経新聞平成21年3月5日付朝刊2面

政治資金規正法 政治家個人への企業献金を禁止

■小沢氏秘書の認識が焦点

 民主党の小沢一郎代表の公設第一秘書が逮捕された政治資金規正法違反容疑とはどんなものか。

 もともと企業は政治献金という手段で政治に参加できるが、規正法は2000年から政治家個人の政治団体(資金管理団体を含む)への献金を禁止した。政治家と企業の癒着を防ぐのが狙いで、企業が献金する先は政党や政党支部などに限定された。

 小沢氏の資金管理団体「陸山会」は西松建設から直接献金を受けたとしたら違法になる。小沢氏が4日の記者会見で「政治団体からの寄付という認識だったと報告を受けている」と強調しているように、政治団体からの献金だと問題はない。規正法は政治団体による献金は広範囲に認めているからだ。

 献金は西松建設側の2つの政治団体によるものだったが、東京地検特捜部は「政治団体は隠れみので、実際は西松建設からの献金」とみる。秘書が事実上、西松建設からの献金だと認識していたかがポイントだ。その場合、陸山会の政治資金収支報告書に2つの政治団体からの献金を計上したのは「虚偽記載」にあたる。

 小沢氏は記者会見で「企業献金という認識なら政党支部で受領すれば何の問題もない」と付け加えている。確かに合法だが、政党支部の資金は支部長を務める政治家が動かすケースが大半。かねて「企業による迂回(うかい)献金」との批判がある。」



(5) 識者の見解

 イ 東京新聞平成21年3月4日付朝刊27面

処罰価値は十分か

 元検事の郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授の話 政治資金規正法の「他人名義の寄付」の罰則は、寄付行為者の認定など困難な面があり、これまで立件された例はなかった。寄付名義の団体が実質的な行為者ではないと言えるかどうかが、立証のポイントになるだろう。同法違反の形式犯に該当するだけでなく、西松建設の名前を表に出せない事情が存在するなどの実質犯的要素がないと、総選挙が取りざたされているこの時期に、野党第一党の党首の公設秘書を逮捕するだけの処罰価値が十分とは言えないのではないか。」



 ロ 日経新聞平成21年3月4日付朝刊34面「識者の見方」

■検察 相当な自信か

 日本大学の岩井奉信教授(政治学)の話 政治資金規正法の虚偽記載を立証するのは一般的に非常に難しい。虚偽を知っていた、知らなかったの水掛け論になるからだ。小沢一郎民主党代表の公設第一秘書を逮捕した容疑が事実とすれば、東京地検特捜部が事件の物証や関係者の供述の信用性に相当な自信を持っているのだろう。

 ただ麻生太郎政権の支持率の低さが取りざたされる中に、小沢代表側の逮捕に踏み込む判断には不可解なものも感じる。

 今後、同代表の去就が問題になる可能性があり、政局は混沌(こんとん)とするだろう。

■衆院選控え逮捕 意外

 政治アナリストの伊藤惇夫さんの話 政局に影響を与えることを嫌う東京地検特捜部が、衆院選挙を控えた時期に逮捕に踏み切ったのは意外だ。容疑が事実とすれば、経済情勢の混迷ですでに政治不信に陥っている国民の絶望感は危機的なほどに強まる。国民は、民主党も結局は自民党と「同じ穴のムジナ」と受け止め、政治への関心を取り戻すのは容易ではない。

 小沢一郎代表は、政治資金を巡るこれまでの疑惑でも十分な説明をしてこなかった。今後、進退も含め、自ら説明責任の義務を果たすことが最も重要だ。民主党の危機管理能力がまさに問われている。」



(6) これらの記事から分かるとは思いますが、大久保氏が逮捕された容疑のポイントは、「<1>西松建設は、『新政治問題研究会』と『未来産業研究会』という他人名義を使って陸山会に対して寄付を行い、<2>事実上、西松建設から企業献金を受けたのに、大久保氏は西村建設から献金を受けたと認識していながら、『新政治問題研究会』と『未来産業研究会』から献金を受けたと虚偽記入した」といえるのかどうかです。

 イ:しかし、検察側はこれらの点を立証できるのでしょうか。2人の学者の見解を読めば分かるように、相当に困難ではないかと思えるのです。

元検事の郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授の話 政治資金規正法の「他人名義の寄付」の罰則は、寄付行為者の認定など困難な面があり、これまで立件された例はなかった。寄付名義の団体が実質的な行為者ではないと言えるかどうかが、立証のポイントになるだろう。同法違反の形式犯に該当するだけでなく、西松建設の名前を表に出せない事情が存在するなどの実質犯的要素がないと、総選挙が取りざたされているこの時期に、野党第一党の党首の公設秘書を逮捕するだけの処罰価値が十分とは言えないのではないか。」(東京新聞)

 「日本大学の岩井奉信教授(政治学)の話 政治資金規正法の虚偽記載を立証するのは一般的に非常に難しい。虚偽を知っていた、知らなかったの水掛け論になるからだ。小沢一郎民主党代表の公設第一秘書を逮捕した容疑が事実とすれば、東京地検特捜部が事件の物証や関係者の供述の信用性に相当な自信を持っているのだろう。」(日経新聞)


秘書である大久保氏が、西松建設からの献金であることを認識していたかどうかがポイントの1つですが、いくら他の証拠があるとしても、捜査機関側が被疑者を逮捕して、取り調べによって「認識」の有無を追及することは、結局は自白を強要することと変わりません。

政治資金規正法の「他人名義での献金禁止」や「虚偽記載」の規定は、元々立証が困難なのですし、「自白の強要」ができなかった場合には、いくら起訴したとしても、無罪になる可能性が十分にあるのです。

郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授「総選挙が取りざたされているこの時期に、野党第一党の党首の公設秘書を逮捕するだけの処罰価値が十分とは言えないのではないか」と述べていますが、まさにその通りではないかと思うのです。


 ロ:もう1つ問題は、西村建設は与野党、むしろ自民党議員の方へ積極的に献金していたのに、なぜ、野党である民主党の小沢一郎代表の公設秘書のみを逮捕したのでしょうか。

 「特捜部は西松建設の小沢氏側への献金額が突出していた点を立件に踏み切った理由に挙げ「政治的配慮で罪を見逃すわけにはいかない」と強調した。

 だが、小沢氏を除けば、違法献金先は森喜朗元首相、尾身幸次元財務相など自民党議員が大半だ。特捜部は当初、与野党双方の捜査を視野に入れていた。時効の壁や立証上の制限があるとはいえ、野党の党首を狙い撃ちにした印象は否めない。」(東京新聞)


このように、より問題を抱えているのは自民党議員側であるのです。ですから、東京地検特捜部は、小沢一郎・民主党代表の秘書を逮捕したのですが、もし、捜査機関側が、自民党議員の秘書も逮捕しないのであれば、不平等捜査(憲法14条違反)の一例であり、妥当性を欠いているものといえます。




3.民主党・小沢一郎代表の記者会見とそれを踏まえた記事も引用しておきます。

(1) 朝日新聞平成21年3月4日付夕刊1面

小沢代表会見「やましいことはない」「捜査は不公正」
2009年3月4日13時11分

 西松建設の政治献金に絡み、公設第1秘書が逮捕された民主党の小沢代表は4日午前、党本部で記者会見し、自らの進退について、「何らやましいこともない。適法にきちんと処理し、届け出て公にされている」と述べ、代表や議員は辞めない考えを表明した。一方、小沢氏は「強制捜査は普通の従来のやり方を超えた異常な手法。政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だ」と検察当局を批判した。

 民主党執行部は、代表の公設秘書逮捕という異例の危機を乗り切るには、まず小沢氏自ら説明する必要があると判断。4日午前9時から緊急の党役員会で小沢氏の説明を聞くとともに、記者会見で国民に潔白をアピールすることにした。

 会見後、鳩山由紀夫幹事長は「小沢代表の説明は明快であり、一点の曇りもないと確信を持つ」との談話を発表。午後の衆院本会議前に開かれた党代議士会でも意見は出なかったが、党内には総選挙への悪影響は避けられないとして代表交代論も出ており、今後、混乱する可能性がある。

 小沢氏は会見に先立って開かれた党役員会で「大変ご心配をかけ、ご迷惑をかけたことをおわびしたい」と党幹部らに陳謝。しかし、会見で謝罪の言葉はなく、秘書が逮捕されたことなどへの責任を問われても、「必ず近いうちに嫌疑が晴れ、私自身と民主党に対する国民の疑念は晴らせる。おわびする理由は見当たらない」と述べるにとどまった。

 会見で小沢氏は「強制捜査を受けるいわれはない」と潔白を主張。西松建設からの企業献金との認識を秘書が持っていたかどうかについても、「西松建設からの企業献金という認識に立っているとすれば、政党支部は企業献金を受けることが許されているので、政党支部で受領すれば何の問題も起きなかった。政治団体からの寄付という認識だったから、政治資金管理団体で受領したと報告を受けている」と違法性を否定した。

 また、西松建設との関係にも触れ、「私や私の秘書が相手方に対して便宜供与したとか、何らかの利益を与える行為を伴っていたということがあるなら、私は甘んじて捜査を受ける。しかし、私も私の秘書も全くそういう事実はない」と語った。

 ただ、具体的な処理についての質問には「秘書を信頼してやる以外に現実問題として不可能」「私が直接窓口としてやっていたわけではない。どういうふうにその原資がつくられたかまでは知りうるすべがないので、秘書がそのまま受け取ったということについて、至極自然のことだと思う」などと語り、詳しい説明は避けた。

 西松建設側から受け取った献金を返金するかどうかについては「西松建設の中で脱法、違法な形でつくられたお金だったとはっきりした時点において返却する」と語り、容疑事実が確定した段階で返金する考えを示した。

 小沢氏は「強制力を持つ公権力が思うままに、その権力を行使するようなことが今後もまた行われるということになれば国民の人権を守ることはできないし、社会は暗澹(あんたん)たるものに陥る」と検察批判を展開した。」



(2) 東京新聞平成21年3月4日付夕刊

【関連】時効控え着手急ぐ 検察OB、時期に疑問も
2009年3月4日 夕刊

 かつて田中角栄元首相を受託収賄容疑で逮捕したこともある東京地検特捜部は、捜査が国政選挙や政局に与える影響を考え、捜査着手のタイミングを慎重に見極めてきた。総選挙が間近とされるこの時期、なぜ「総理に一番近い男」の腹心の逮捕に踏み切ったのか。四日の記者会見で検察と徹底抗戦する姿勢を鮮明にした小沢氏の捜査批判に、検察はどう応えるのか。

 「政治団体を間に入れた悪質なスキームだから、着手せざるを得なかったのだろう」

 特捜部長経験者は、今後の捜査を見守りたいとしながら、着手のタイミングは「本来は疑問を持たれない方がいい。時期が悪い」と漏らす。

 自民党の一党支配が長く続いた時代、ロッキード事件やリクルート事件を摘発した特捜部は政府・与党と対峙(たいじ)する「最強の捜査機関」として存在感を示した。

 自民党との緊張関係から、政界事件の着手は選挙前を避けるなど抑制的だった。しかし、今回は来年度予算成立の直前で、「五月にも総選挙か」とささやかれる微妙なタイミングでの着手だ。

 西松の政治団体から小沢氏側への献金は二〇〇〇年以降八千三百万円に上る。時効にかからない分が二千百万円だった。

 特捜部幹部は「二千百万円という少なくない金額の供与は見逃せない。きちっと立件すべきだと判断した。(小沢氏以外の政治家でも)当然やらなければならない話だ。規正法の条文に従ってやっていく」と話し、受領した額が突出した点などを重視したと説明している。逮捕容疑の一部が今月中に時効になることも着手を急いだ背景にあるとみられる。

 昨年秋、「選挙の顔」として就任した麻生首相は解散に踏み切れないまま約半年が経過した。「政界はずっと選挙、選挙って言っている。政局が動いているから事件ができないと言ったら、いつまでたっても捜査はできない」。ある検察幹部は「恣意(しい)的な捜査だ」という意見に反論する。

 今後は、西松建設のダミーである政治団体を通じて寄付を受けた小沢氏以外の政治家側をどこまで立件するかが焦点だ。特捜部長経験者は「自民党側の秘書も立件しなければバランスが悪い。大変なものに手を付けたという印象だ」と話す。」



(3) 中日新聞2009年3月5日 朝刊

検察、時効迫り着手 「選挙前」抗議相次ぐ
2009年3月5日 朝刊

 「不公正な捜査」と猛反論し、検察との全面対決を宣言した小沢一郎民主党代表。政権選択の衆院選が迫るこの時期に、政界捜査に踏み切った検察への抗議も相次ぐ。「確たる証拠はある」と自信を示す検察幹部。「献金偽装」ともいえる今回の政治資金規正法違反事件に挑んだ検察側の内情を探った。

 「国策捜査じゃないか」「選挙が近いのになにをやっているんだ」。小沢氏の秘書大久保隆規容疑者(47)が逮捕された3日夜以降、東京・霞が関の検察庁には電話が約20件、ホームページへの書き込みも100件近くに達した。8割が抗議や批判。激励は少なかったという。

 金丸信元自民党副総裁が東京佐川急便から受領した5億円の献金について、本人聴取もせずに罰金20万円で略式起訴して「批判の嵐」にさらされた1992年以来の出来事ではないか、と指摘する検察関係者もいる。

 4日の記者会見で小沢氏は40分間にわたって検察批判を展開。「検察の対応は極めて異常。総選挙を控えたこの時期、検察の政治的意図を疑われて当然だ」と言い切った。

 同日午後、定額給付金財源を確保する2008年度第2次補正予算関連法が成立した。だが、検察が、国会の動きに配慮して強制捜査着手のタイミングを計っていたようにはみえない。

 「いつ衆院が解散するか分からないという状態が長く続く中、どう着手時期を選択すればよいのか。われわれとしては、今しかない、という自然体の発想だ。これで批判を受けるのなら事件は何もできない」。検察幹部は「民主党つぶし」のような政治的な意図はないと断言する。

 任意の事情聴取を続けていた大久保容疑者の精神状態に加え、西松建設からの献金2100万円を政治団体からの献金と偽装したとされる容疑のうち、700万円分の献金の公訴時効も3月末に迫っていた。

 立証の焦点は、大久保容疑者が、政治団体からの献金を西松からの献金と認識していたのかだ。「確たる証拠はある」。検察幹部は断言した。

 一方で、検察はこれまで政治的に微妙な時期の政界捜査着手は避けてきた。金丸元副総裁を巨額脱税容疑で逮捕したのは、93年度予算案が衆院を通過した直後。2000年に受託収賄容疑で中尾栄一元建設相を逮捕したのは、衆院選の5日後だった。

 東京地検特捜部長も経験した元名古屋高検検事長の石川達紘弁護士はこう話す。

 「西松関連の事件の決着をつけるタイムリミットがきていたのだろう。ただ、金額を考えると、ここまでやるかという疑問は感じる。この奥に隠された事件があるのかどうか。それが問題だ」」



(4) 中日新聞の記事によれば、検察庁には、市民からの批判が殺到しているようです。

「国策捜査じゃないか」「選挙が近いのになにをやっているんだ」。小沢氏の秘書大久保隆規容疑者(47)が逮捕された3日夜以降、東京・霞が関の検察庁には電話が約20件、ホームページへの書き込みも100件近くに達した。8割が抗議や批判。激励は少なかったという。

 金丸信元自民党副総裁が東京佐川急便から受領した5億円の献金について、本人聴取もせずに罰金20万円で略式起訴して「批判の嵐」にさらされた1992年以来の出来事ではないか、と指摘する検察関係者もいる。」(中日新聞)


「今回は来年度予算成立の直前で、「五月にも総選挙か」とささやかれる微妙なタイミングでの着手」ですから、特捜部長経験者も、「今後の捜査を見守りたいとしながら、着手のタイミングは『本来は疑問を持たれない方がいい。時期が悪い』と漏らす」のも当然でしょう。

特捜部長経験者は、「自民党側の秘書も立件しなければバランスが悪い。大変なものに手を付けたという印象だ」と話しているようです。立証が困難な規定であることをも考えると、小沢民主党代表が、「検察の対応は極めて異常。総選挙を控えたこの時期、検察の政治的意図を疑われて当然だ」と、検察批判をするのも納得できるものがあるといえます。

日経新聞も社説において、次のように指摘しています。

「捜査当局の責任も重大である。西松建設関連の政治団体の献金は与党の有力議員にも行われている。捜査の手は与党議員側にも及ぶのか。捜査の範囲が小沢氏側だけだとするなら、小沢氏側に特別に違法性が強いとする理由は何なのか。こうした国民の抱く疑問に応えるような厳正・公正な捜査を強く望みたい。」(日経新聞平成21年3月5日付「社説」)





4.極めて深刻な不況の中、今の政治状況は、与野党が協力して景気・雇用対策をなすべき時です。また、無策で首相の資質に欠けている麻生首相に対しては、国民はすでに見捨てており、ほとんど支持していないのですから、選挙後、野党に政権を任せたいと思っている国民が大半であろうと思います。

(1) そうした世論であるのに、検察庁は、野党第一党である民主党の党首の秘書を逮捕すれば、国会議員を右往左往させることになり、実効的な経済・雇用対策を講じることを議論すべき国会審議は、全く停滞してしまいます。検察官は、一般市民とは異なり、解雇されることもなく安穏として生活できるのかもしれませんが、一般市民は生きるか死ぬかの瀬戸際にある方も少なくないのです。

なぜ、検察庁は、立証困難な規定で逮捕し、経済・雇用対策を必要としている国会審議を妨害するのでしょうか? 市民が、検察庁に対して「国策捜査じゃないか」「選挙が近いのになにをやっているんだ」と多数の抗議・批判を行っているのも、小沢民主党代表の会見があったからというよりも、「生きるか死ぬかの状況を、政治で何とかして欲しい」という市民の切なる願いを妨害するのかという憤りに基づいているように思えます。国民の生活を度外視した、身勝手きわまる「逮捕ごっこ」は、止めるべきです。


(2) 今回、気になったのは、マスコミ報道です。

立証困難な規定での逮捕であることは、マスコミにとって周知のはずであるにもかかわらず、なぜ、有罪が確定したかのような報道を繰り広げるのでしょうか。それも、捜査機関側からのリーク報道が連日洪水のように紙面を埋め、テレビ報道がされているのですが、どの報道機関も、その「情報の出所の明示」が明確ではありません。

新聞協会は、裁判員制度実施を控え、刑事裁判における無罪推定の原則(「疑わしきは被告人の利益に」の原則)を重視して、「容疑者が犯人であるとの印象を植え付けないよう留意する」などというガイドラインを設けました。そして、そうしたガイドラインを踏まえて、新聞各社は、事件報道は被疑者・被告人を犯人と決め付けないようにするとの共通認識をもっているはずですが、今回の事件報道を見ると、もう忘れてしまったのでしょうか?【東京新聞の事件報道ガイドライン】参照)。(東京新聞と、日経新聞だけは抑制的でガイドラインをなんとか守っているように思える。)

最も酷く犯人視しているのが、読売新聞です。

「◆「遠からず嫌疑は晴れる」とも言った。いかにも小沢流だが、その秘書が起訴されたらどうする? あの東京地検特捜部が不起訴の見通しでこれだけの事件に着手はしないだろう◆それこそ遠からず嫌疑の行方、起訴か不起訴かが決まる。」(3月5日付 よみうり寸評)


刑事裁判では無罪推定の原則があるのですから、たとえ、秘書が起訴されたとしても、犯人視して小沢氏を問い詰めるのはどうかしている態度であって、「どうする?」などと詰問すること自体がおかしいのです。

「あの東京地検特捜部が不起訴の見通しでこれだけの事件に着手はしないだろう」という見通しは、新聞屋同士の井戸端会議としては好ましいのかもしれませんが、無罪推定の原則からすれば、東京地検特捜部の捜査であったとしても、まったく変わりはしないのです。読売新聞にとっては、新聞協会のガイドラインも無罪推定の原則も、全く無視して報道するかのようです。

報道機関が、被疑者被告人を「犯人であるとの決め付けをしない」というルールを守ることは、相当に難しいようです。今回の事件報道の状況から裁判制度実施後の報道を想像すると、暗澹たる気持ちにさせられます。


テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

諸法 *  TB: 5  *  CM: 8  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
http://www.tbsradio.jp/st/2009/03/35_2.html
彼の『国家の罠』ほど、(特捜)検察の思考行動原理に深く斬りこんだ本は有りませんね。
2009/03/06 Fri 13:39:27
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/03/06 Fri 14:26:20
| #[ 編集 ]
>rice_showerさん:2009/03/06 Fri 13:39:27
コメントありがとうございます。


http://www.tbsradio.jp/st/2009/03/35_2.html

『小沢秘書逮捕は「国策捜査」なのか?~外務省のラスプーチン・佐藤優さんに聞く』ですね。情報ありがとうございます。「国策捜査ではないが、もっと恐ろしい。」という佐藤優さんの言葉には、思わず苦笑です。

そういえば、東京新聞「本音のコラム」で、その執筆者の一人である北海道大学教授の山口二郎氏のコラムにも、佐藤優さんのお話が出ていました。なので、ラジオの内容と重複しているのですが、引用しておきます。

小沢ショック――山口二郎(やまぐち・じろう)

 今回は、小沢民主党代表の秘書が逮捕された一件について触れざるを得ない。
 当初民主党は国策捜査、政治的陰謀と反発した。しかし、これは的外れである。かなり前だが、国策捜査という言葉を作った佐藤優氏に、国策はどこでだれが決めているのかと尋ねたことがある。すると彼は、特定の権力者が国策を決め、検察を動かしているわけではないと言った。
 また、特捜検察に詳しいジャーナリストにも今回の事件についての感想をきいてみた。彼は、最近の政治家に対する立件は、一線の検察官が功名心に駆られて行い、上がそれをコントロールできなくなったと指摘した。そもそも特捜検察は麻生政権など、ばかにしきっており、そんなものを守るために無理をするはずはないとも言った。この指摘には私もうなずくしかない。
 西松建設の裏金を追及しているうちに、小沢氏への太い資金の流れが見つかったので、現場の検察官が勢い込んで立件したというのがおそらく真相であろう。
 しかし、疑問は残る。西松建設は政界に幅広く金をまいていた。小沢氏の秘書が逮捕される一方、政府高官は、検察の捜査は自民党には及ばないだろうと異例の発言をした。政治と金のスキャンダルを根絶するなら、公明正大な議論が必要である。
 (北海道大学教授)」(東京新聞平成21年3月8日付朝刊27面「本音のコラム」)


>彼の『国家の罠』ほど、(特捜)検察の思考行動原理に深く斬りこんだ本は有りませんね

取り調べを担当した検察官とのやり取りが、他に例がないほど克明に記されていますし、すごい本です。少ししか出ていませんが、佐藤氏の弁護人の対応もなかなか興味深いです。
2009/03/09 Mon 03:17:00
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
“「もし与党であれば、これは贈収賄でアウトの可能性が高いのですよ」とのメッセージを伝えるために、秘書を事情聴取”あたりで留めておいたなら、“正しい国策捜査”と言えたかも知れませんね。 特捜検察の“空気を読む”能力が劣化した、ということなのか。
山口教授の紹介されている“特捜検察に詳しいジャーナリスト”とは、魚住昭氏あたりではないかと推測するのですが、彼の書籍も含め、検察については関連本をそれなりに読み込んでいる者としては、現場の功名心などという浅薄な動機だけとは思われず、WHY?という印象が拭えません。
一体何が有ったのでしょう? この国において、そもそも“法”は真っ当に機能しているのか、という深刻な疑念に捕われるのは私だけでしょうか?


2009/03/09 Mon 20:59:35
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>rice_showerさん:2009/03/09 Mon 20:59:35
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってすみません。


>特捜検察の“空気を読む”能力が劣化した、ということなのか

政治資金規正法を巡り疑惑は、常にあることであって、いくらなんでも今の世界的な経済危機の状況で、与野党を混乱させるのは、どうかしています。

“空気を読む”能力が劣化したといえばそうなのでしょう。検事は、経済的に何の不安もない身分であって――同じ法務省でも、法務局の登記窓口業務の職員(財団法人民事法務協会)は600名ほど首切りに遭うわけですが――、世の中の状況は他人事だからこそ、の所業であるように思います。


>山口教授の紹介されている“特捜検察に詳しいジャーナリスト”とは、魚住昭氏あたりではないかと推測するのですが、

ご推察の通りでしょう。↓この毎日新聞の記事に出ている、魚住昭氏の発言と酷似していますから。

「西松建設献金事件:検察庁は、リーク情報による情報操作は止めて「公の場で説明責任」を果たすべきではないか?」(new!!2009/03/14 [Sat]23:59:27)
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/blog-entry-1734.html
「特集ワイド:西松事件の読み方」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2009/03/12/20090312dde012040024000c.html


>彼の書籍も含め、検察については関連本をそれなりに読み込んでいる者としては、現場の功名心などという浅薄な動機だけとは思われず、WHY?という印象が拭えません。

同感です。この事件は、政治資金規正法違反を立証できない可能性が高いです。ここまでやって無罪になったら、民主党による報復をどう対処するのか、他人事ながら呆れてしまいます。有罪になるようなものしか起訴しないのが検察庁の態度であるのに、「現場の功名心などという浅薄な動機だけ」で行動したという見方は、納得しがたいものがあります。

週刊朝日3月20日増大号の記事にもでていましたが、「民主党は、仮に政権をとったならば、ポリティカル・アポインティ(政治任用)によって官僚人事を見直すと宣言している。鳩山由紀夫幹事長は、『局長以上は辞表を提出してもらう』と具体的に踏み込んでいる。」とあります。

こうした民主党に対して、検察庁は先手を打って攻撃している、という意図があるのかもしれません。


>一体何が有ったのでしょう? この国において、そもそも“法”は真っ当に機能しているのか、という深刻な疑念に捕われるのは私だけでしょうか?

捜査機関がどの事件を捜査するか、どの事件を起訴するかは、広範囲な裁量に委ねられています。それは、捜査機関に対する信頼を置いているからですが、その前提として、公平・公正であることです。

恣意的な捜査・起訴が行われるようでは、(刑事事件に限りですが)“法”は真っ当に機能しなくなってしまいます。今回の西松建設献金事件は、危ういものを感じます。
2009/03/15 Sun 17:25:44
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2009/03/06 Fri 14:26:20
コメントありがとうございます。お返事が遅くなってすみません。
非公開コメントですので、一部修正して引用します。


>3月5日の番組中で、「請求書は無かった」と地検が発表したと報道され、これを境に、「請求書がある」という報道は消えました
>検察の守秘義務違反であるリーク情報は丸呑みで報道しているのに、なぜか(訂正した)公式発表は報道しないというのはひどい

今回のリーク情報の垂れ流しは、あまりにも無茶苦茶です。虚実交じり、リーク情報によって紙面では怪しげな感じで書いてはいるものの、本当に犯罪として立証可能な事実はほとんどないように思います。仰るとおり、請求書があるのかないのか、不明確ですし。(もっとも、請求書があっても、郷原氏が述べるように、政治資金規正法違反の証拠になるのかどうかは怪しいところですが。)

国会議員は、全国の代表者としての地位にある以上、多くの批判に晒されるのは覚悟しなければならないとはいえ、「関係者によると」というリークに頼りっぱなしで、デタラメに近い報道は呆れます。日本新聞協会が定めた「事件報道の指針」なんて、遵守する気がないことがよく分かります。
2009/03/17 Tue 01:33:19
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>こうした民主党に対して、検察庁は先手を打って攻撃している、という意図があるのかもしれません。

実は、私も同じ印象を抱いています。
http://www.videonews.com/on-demand/0411/000871.php
例によって有料放送で恐縮ですが、(小沢氏秘書逮捕以前に企画されていた)同番組を視聴して、民主党の(小沢氏の、ではなく)、少なくとも中堅若手の政策マン達の本気を知り、霞ヶ関全体に、恐れ、不安、憤りなどの空気が満ち始めていて、これを陰湿な追い風とし、“行政官僚であるところの”検察が、現統治体制の保持を企図して、“潔癖症的使命感”(これ自体否定するものではないのですが)を最終的トリガーとして動いた.....、そんな感じかなぁ。
とにかく、陰謀史観に囚われぬ様、冷静に事の行く先を見極めたいですね。
2009/03/18 Wed 10:28:25
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>rice_showerさん:2009/03/18 Wed 10:28:25
情報ありがとうございます。


>民主党の(小沢氏の、ではなく)、少なくとも中堅若手の政策マン達の本気を知り、霞ヶ関全体に、恐れ、不安、憤りなどの空気が満ち始めていて、これを陰湿な追い風とし、“行政官僚であるところの”検察が、現統治体制の保持を企図して、“潔癖症的使命感”(これ自体否定するものではないのですが)を最終的トリガーとして動いた

なるほど。そうした指摘は小沢氏の秘書の逮捕前から出ていたわけですね。検察は、国民に納得できるだけの説明を行って欲しいものです。


>とにかく、陰謀史観に囚われぬ様、冷静に事の行く先を見極めたいですね

同感です。リーク情報を全面的に肯定するのも問題ですし、他方で、検察を批判する側も想像を逞しくしすぎて、まるで根拠のない妄想にならないように気をつけたいですね。

そういえば、別の方から、今回の事件について、左翼系妄想ブログである「世に倦む日日」がエントリーをアップしている(http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-47.html )と教えていただきました。こうした「妄想ブログ」を読む場合は、「すべて妄想であって非現実的である」ということを忘れずにいて欲しいものです。
2009/03/20 Fri 20:44:23
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/1726-85ba3458
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
政界には衝撃が走っているが、この案件については各方面で取沙汰されてはいた。 東京地検特捜部は小沢一郎民主党代表の公設秘書、大久保隆規容疑者を政治資金規正法違反の疑いで逮捕し、小沢氏事務所の捜索にも踏み切った。西松建設については、すでに違法献金の疑いで強...
2009/03/07(土) 10:24:29 | 虎哲徒然日記
?κ????κ?????
2009/05/01(金) 15:25:04 | ?
?κ??Ū??Ĺ????????
2009/05/02(土) 17:54:49 | ?
???????????λ????????
2009/05/08(金) 00:40:25 | ??
?ι??¤?å????????????¤?å??δ???ġ??¤?å????Τ??礦???Υ?å???夲?
2009/05/28(木) 22:58:24 | ????¤
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。