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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2009/02/27 [Fri] 23:59:10 » E d i t
厚生労働省は平成21年2月27日、いわゆる「派遣切り」などで昨年10月以降に職を失った非正規労働者が、今年3月までの予定も含め15万7806人(18日現在)に達するとの調査結果をまとめました。1ヶ月前の調査(12万4802人)より約3万3000人増加、昨年11月調査から3ヶ月で5倍超に膨らんだことになります。

また、雇用が安定しているとされてきた「常用型」派遣でも、解雇例が多くなっている実態も判明しています。失職者数を都道府県別に見ると、愛知(2万3892人)が突出しているほか、長野(7652人)、静岡(7181人)、三重(5927人)など、製造業の集積地が上位に並んでいます。(時事通信:2009/02/27-12:13)


1.報道記事を幾つか。

(1) 東京新聞平成21年2月27日付夕刊1面

非正規15万7806人失職 1ヶ月で3万3000人増
2009年2月27日 夕刊

 世界的な景気悪化に伴う企業の「派遣切り」などで、昨年十月から今年三月までに失職したか、失職が決まっている非正規労働者が全国で十五万七千八百六人に上ることが二十七日、厚生労働省の調査で分かった。一カ月前の調査より約三万三千人増加、昨年十一月調査から三カ月で五倍超に膨らんだ。厚労省は年度末の三月に契約期限を迎え、職を失う非正規労働者がさらに増えるとみて危機感を募らせている。 

■止まらぬ“弱者切り”

 調査によると、失職者のうち派遣労働者が十万七千三百七十五人と全体の68%を占めた。期間従業員ら有期契約労働者は二万八千八百七十七人(18.3%)、請負労働者は一万二千九百八十八人(8.2%)。契約の中途解除や解雇は六万五千三百三十三人と全体の41.4%。派遣労働者は46.7%が中途解除だった。

 契約を中途解除された派遣労働者五万百二十人のうち派遣先が関連会社などへの再就職先の確保を図っていない、厚労省の指針違反のケースは42%。派遣元から聞き取りできた二万千八十八人のうち、期間満了までの残期間が六カ月以上一年以内が27.4%、一年超が5.6%あった。

 住居の状況が判明した約七万三千人のうち住居喪失者は4.2%で、これを全体にあてはめると六千六百人超が住居を失ったと推定できる。

 産業別では製造業が十五万二千三百四人と96.5%を占め、都道府県別では愛知が最多の二万三千八百九十二人、次いで長野七千六百五十二人、静岡七千百八十一人。

 一月調査で判明した失職者約十二万五千人のうち個人が特定できた約四万人についてハローワークのシステムで分析したところ、離職者で雇用保険受給資格があると推定されるのは87.6%、受給資格決定は65.2%だった。」




(2) 毎日新聞平成21年2月27日付夕刊1面

派遣先解除、「常用」82%が失職 非正規は15万人--厚労省調査

 厚生労働省は27日、来月までの半年間に職を失ったか、失うことが決まっている派遣など非正規雇用労働者が15万7806人(今月18日現在)に上るとの調査結果を公表した。前回調査(1月26日時点)から約3万3000人増加した。派遣先から中途解除された調査対象者のうち、雇用が安定しているとされていた「常用型」の派遣労働者の8割以上が失職していることも新たに判明。雇用情勢悪化の深刻さがさらに鮮明になった。

 調査は、全国のハローワークなどが聞き取りで行い、11月から結果を公表し今回で4回目。毎回数万人単位で人数が増えている。今回は初めて、派遣先から中途解除された派遣労働者のうち2万1088人について派遣会社から状況を聞いた。派遣会社に無期、あるいは有期更新を繰り返す形で雇用され、安定した雇用とされた常用型派遣では、1万2456人のうち1万320人(82・9%)が、派遣先の中途解除で派遣会社から契約を切られるなどして失職していた。雇用が継続したのは1630人(13・1%)に過ぎなかった。

 派遣会社に登録して派遣され、不安定とされる登録型では89・4%が失職し、雇用継続は5・8%だった。

 厚労省は今国会に提出した派遣法改正案で常用型派遣へ誘導する方針を打ち出しているが、調査結果は常用型の不安定さも示した。

 一方、15万7806人の内訳は、派遣が10万7375人(前回比2万1632人増)で全体の68%。他は期間労働者2万8877人▽請負1万2988人▽パートなど8566人。いずれも前回から増加した。業種別では製造業が約96%を占めた。パートでは卸・小売業での解雇が1187人と多かった。

 契約途中での中途解除や解雇は6万5333人、期間満了の雇い止めは7万9393人で、共に増加。失職で住居を失った人は確認分だけで3085人(前回比410人増)だった。

 就職内定の取り消しは、大学生で1280人(前回比271人増)、高校生294人(同88人増)。

 派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「経済の悪化はもちろんあろうが、常用型でも安定していないという間接雇用の矛盾が噴き出した形だ」と話している。【東海林智】

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 ■ことば

 ◇常用型派遣


 派遣会社に常時雇用されている労働者。期間を定めることなく働いている者が基本だが、一定期間を定められている者でも、契約が反復更新されている者も含まれる。契約が中途解除されても、次の派遣先が見つかるまで、派遣会社の雇用が継続するとされていた。設計などの技術職などに多く、仕事がある一定期間だけ働く登録型派遣より雇用が安定していると言われていた。

毎日新聞 2009年2月27日 東京夕刊」



(3) 東京新聞平成21年2月27日付夕刊9面「雇用破壊」

実態もっと深刻 完全失業率「0.2ポイント改善」4.1%

 27日発表された1月の完全失業率は前月比0.2ポイント低下したものの、計算の基礎になる完全失業者数は277万人に達し、昨年11月以降3ヶ月連続で増加した。改善は一時的で今後はさらに雇用情勢の悪化が懸念される。専門家は「失業率に計算されない『隠れた失業者』がいる。数字以上に深刻だと理解して、新たな対策を立てるべきだ」と指摘している。

■職探しバイト中・就職あきらめ・住まい失った人 調査結果に反映されず

 「職と住まいを同時に失った人や職探しをあきらめた人、求職活動しながら少しでも働いた人は失業者でありながら実は、失業率には含まれない、いわば『不完全な失業者』。こういう人はかなりいるのではないか」と連合のシンクタンク、連合総研の沢井景子主任研究員は言う。

 完全失業率を調べる労働力調査は無作為抽出した人の自宅に調査票を配布・回収する方法で実施するため、路上などに寝泊りしている人は対象外だ。

 日雇い派遣の仕事をつなぎながらネットカフェなどを泊まり歩いていた元派遣社員の男性(39)は昨年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)後、新しい派遣先がなかなか見つからず所持金がほぼ底をつき、都内の路上などで4、5日寝泊りした。 「気持ちが切れて職を探す意欲がなくなってしまった」

 都内の福祉事務所のホームレス対策担当者は「住居を失ってから時間がたつほど働く意欲がなくなり、求職活動をしなくなっていく」と指摘、 「大量の失業者の住居と職を緊急確保しなければ、職を探す意欲を失う人がどんどん増えるだろう」と危機感を抱く。

 昨年12月に派遣元が倒産し、職と住まいを失った元派遣社員の男性(45)は週2回都内のハローワークで正社員の仕事を探しながら週3回は日雇いで、電機メーカーの欠陥商品無償修理の仕事を1ヶ月半ほど続けた。

 「週に1、2日しか仕事に来ていない人も結構いた。失業者なのに失業者じゃないなんて何か変。ハローワークに通うだけじゃ、食べられないからね」

 隠れた失業者がいったいどれだけいるのかは、分からない。ただ、失業率を出すための労働力調査で、週に働いた時間がわずか「1時間から9時間」と回答した人は今回、213万人に上った。前年同月比で31万人増えた。この人たちは完全失業者には含まれない。 「就労や生活を支援する新たなセーフティーネットづくりは急務」。沢井研究員は強調する。

【完全失業率】 国際労働機関(ILO)の定義に準拠して求めた労働力人口に占める完全失業率者の割合。完全失業者とは<1>仕事をしてない<2>仕事があればすぐ就くことができる<3>仕事を探す活動をしている―の3条件をすべて満たした失業者。月末1週間に1時間以上仕事をした人は就業者とみなされ、完全失業者と合計したのが労働力人口。仕事が見つかりそうもないので職探しをあきらめた人などは非労働力人口とされ、完全失業率には含まれない。」




2.「雇用情勢悪化の深刻さ」がさらに鮮明になっています。

「産業別では製造業が十五万二千三百四人と96.5%を占め、都道府県別では愛知が最多の二万三千八百九十二人、次いで長野七千六百五十二人、静岡七千百八十一人。」(東京新聞)


「愛知」と言えば、「トヨタ」ですから、どこの会社が大量に「派遣切り」をしているのかがはっきり分かります。製造業は、当分業績の回復の見込みがありませんから、15万人の失業者の今後の就職先はどうなるのでしょうか。


 「派遣先から中途解除された調査対象者のうち、雇用が安定しているとされていた「常用型」の派遣労働者の8割以上が失職していることも新たに判明。(中略)

 調査は、全国のハローワークなどが聞き取りで行い、11月から結果を公表し今回で4回目。毎回数万人単位で人数が増えている。今回は初めて、派遣先から中途解除された派遣労働者のうち2万1088人について派遣会社から状況を聞いた。派遣会社に無期、あるいは有期更新を繰り返す形で雇用され、安定した雇用とされた常用型派遣では、1万2456人のうち1万320人(82・9%)が、派遣先の中途解除で派遣会社から契約を切られるなどして失職していた。雇用が継続したのは1630人(13・1%)に過ぎなかった。

 派遣会社に登録して派遣され、不安定とされる登録型では89・4%が失職し、雇用継続は5・8%だった。

 厚労省は今国会に提出した派遣法改正案で常用型派遣へ誘導する方針を打ち出しているが、調査結果は常用型の不安定さも示した。(中略)

 派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「経済の悪化はもちろんあろうが、常用型でも安定していないという間接雇用の矛盾が噴き出した形だ」と話している。」(毎日新聞)


このように、常用型派遣であっても、「1万2456人のうち1万320人(82・9%)が、派遣先の中途解除で派遣会社から契約を切られるなどして失職していた」のですから、派遣労働自体が極めて不安定な雇用形態であることが明らかになりました。常用型派遣さえも不安定であり、派遣労働の場合、職を失うことが住まいをも失うことも生じることからすると、日本の派遣労働法制は、常用型派遣を含めて維持することはできない法制度であるように思えます。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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2009/03/03(火) 10:12:55 | 虎哲徒然日記
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