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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2009/02/09 [Mon] 23:59:20 » E d i t
お笑いタレントのスマイリーキクチさん(37)のブログに事実無根の中傷を書き込んだとして、警視庁は17~45歳の男女18人を近く名誉棄損容疑で書類送検する方針を固めたという報道に関して(「スマイリーキクチさんのブログに中傷書き込み~18人を名誉毀損容疑で集団書類送検へ」(2009/02/08 [Sun] 23:01:36)参照)、各新聞社はコラムを発表しています。そのうち、幾つかの秀逸なコラムを紹介してみたいと思います。



1.コラム

(1) 朝日新聞2009年2月7日(土)付「天声人語」

「パリの裏通りを歩くと、たまにクラクションの合奏に出くわす。渋滞の源である配送車に、後続の車が遠慮がちに鳴らした一発。それがたちまち長い長い一斉射撃に転じ、荷下ろしの配達員をせかすのだ。「奏者」不詳の匿名性が、気と音を大きくする

▼インターネットでの中傷被害が絶えない。匿名に乗じて、小心者が振り回す言葉の暴力だ。巨大掲示板での雑言は、例えれば公園で怒鳴り散らすのたぐい、ブログへの悪態は民家に土足で乗り込む挙だろう

▼男性芸人が殺人事件に関与したというデタラメな情報をもとに、芸人のブログに「殺す」などと書き連ねた女が、脅迫の疑いで書類送検された。同じブログで中傷を重ねた17~45歳の男女18人も、名誉棄損の疑いで立件される

▼住所は北海道から九州まで。互いに面識はなかろう。同じ民家で暴れた縁とはいえ、「覆面に黒装束」では男女の別すら分からない。だが書き込みの記録から発信元は割れる。警察がその気になれば、覆面は造作なくはがされる

▼顔が見える集団討論でさえ、意見が次第にとんがり、結論が極端に振れることがある。匿名ゆえに責任感が薄まる場では、安易に同調し、論より情にまかせて過激さを競うような群集心理が働くという(岡崎博之『インターネット怖い話』)

▼自由に発信できるネットにより、善意の輪が広がることもあれば、権力やメディアの所業が問われもする。「情」と「報」の海に紛れる悪意をどう摘むか。もはや言論の裏通りとはいえない存在だけに、交通整理の知恵がいる。」



(2) 日経新聞平成21年2月7日付「春秋」

「「おりからの強風にあおられて神社の本殿が燃焼し……」。その昔、こんな火事原稿を差し出してデスクに「バカヤロー」と怒鳴られた記者がいたそうだ。「炎上」と書くべきを「燃焼」とやったわけで、新聞社の伝説のたぐいである。

▼誰が言い出したのか知らないが、被害のありさまを見ればこれもたしかに炎上に違いない。ネット空間の特定のブログなどに、たちの悪い批判や中傷が殺到する事態のことだ。お笑いタレントのブログに「殺人犯」「死ね」といった書き込みをしていた男女18人を、警視庁が名誉棄損容疑で書類送検するという。

▼このなかには北海道の女子高生もいれば関西のサラリーマンもいる。年齢も居所もまちまちな、まあ普通の人たちだ。それがデマや風説をきっかけに激しい言葉の暴力を繰り出し、抑えがきかなくなっていく。警察が摘発に乗り出すのは異例中の異例、あちこちで上がる邪悪な火の手に消火はとても追いつかない。

▼うまく操れば便利この上ないのに、使い方を一歩誤れば惨禍にもつながる。思えば、ネットという道具は人類がかつて得た「火」と似ている。ならばそれを扱うルールとマナーを、家庭で学校で社会で身に付けていくしかない。ブログを炎上させた人たちも、後味の悪さは燃焼もさせられず抱えていることだろう。」



(3) 北海道新聞平成21年2月8日付「卓上四季」

卒業済みだ(2月8日)

何百万円、何千万円というお金を、そう簡単には他人に預けない。減らないお金などあるはずがないし、うまい話には落とし穴があることぐらい大抵の人が知っている

▼ところが大事な虎の子を巻き上げられてしまう。それどころか知人まで紹介して、意識しないうちに悪事に加担させられる。「円天」を利用した詐欺事件は、もちろん容疑者の会長らが悪い。だが被害者もつい目がくらんでしまったようだ

▼「人殺し」とか「犯罪者死ね」などという言葉を、そう簡単には人に投げつけない。面と向かって言うには勇気がいるし、相手が本当に犯罪にかかわったかどうか、わかりはしない

▼ところがネットの上では簡単に言えてしまう。それどころか「正義感」まで広がって、みんなで加担する。タレントのブログに中傷の文を書き込んだ「炎上」で、警察が悪質な人物の立件に踏み切った。キーボードを押して送信すれば相手の痛みは感じない。身勝手な腹立ちにわれを忘れてしまったようだ

▼円天と炎上、まったく違う事件のようだが、よく似た面がある。行動する前、本当かどうかを確かめるのが必要な局面で、安易な判断をしている。欲とか憤りとかの熱に浮かされてしまって、冷静に考えられなかったのだろう

▼「ほかの人もやっていた」も共通するキーワードだ。集団でデマに踊る。そんな時代は、卒業したはずではなかったか。」




2.ごく健全な人としての意識を有している人であれば、「人殺し」とか「犯罪者死ね」などという言葉を、そう簡単には人に投げつけたりはしません。その人物に面と向かって言うには勇気がいることですし、しかも多数人のいる場所であれば、多少の批判さえはばかられることでしょう。


(1) ところが、「ネットの上では簡単に言えてしまう」(北海道新聞)のであり、それどころか身勝手な「正義感」を振りかざして、みんなで加担さえするのです。

インターネットという直接、本人と対面することがない安心感のせいか、一種の「群集心理」(群集が示す特殊な心理状態。一般に判断力が低下し、興奮性が強くなり、衝動的・無責任的な言動をとる傾向になる。)が働いてしまい、普通の人が「デマや風説をきっかけに激しい言葉の暴力を繰り出し、抑えがきかなくなっていく」(日経新聞)のです。

もっとも、インターネットでは世界中のどの場所に住んでいようとも、自由に発信でき、多数人と会話や議論かさせることが可能です。また、ネットにより「善意の輪が広がること」もあるでしょう。そうした良い面もあることは確かです。

しかしながら、一種の「群集心理」により、悪意の輪が広がることさえもあるのです。お笑いタレントのブログに「殺人犯」「死ね」といった書き込みをしていた男女18人(脅迫をした女性を含めれば19人)は、北海道の女子高生もいれば関西のサラリーマンもいるというように、年齢も住居もばらばらなのに、1つのブログに集って誹謗中傷を繰り広げたのです。しかも、全員が「犯罪になるとは思わなかった」と述べているほど、規範意識が乏しかったのですから、個々人の良心はまるで歯止めになっていないのです。


(2) インターネットでの中傷被害では、ここまで規範意識が乏しい状況に陥ってしまうのであれば、どうしたらよいのでしょうか。

 「うまく操れば便利この上ないのに、使い方を一歩誤れば惨禍にもつながる。思えば、ネットという道具は人類がかつて得た「火」と似ている。ならばそれを扱うルールとマナーを、家庭で学校で社会で身に付けていくしかない。」(日経新聞)

 「円天と炎上、まったく違う事件のようだが、よく似た面がある。行動する前、本当かどうかを確かめるのが必要な局面で、安易な判断をしている。欲とか憤りとかの熱に浮かされてしまって、冷静に考えられなかったのだろう」(北海道新聞)


普通に社会生活を営んでいるのであれば、インターネットに常時依存しているわけではなく、冷静に客観視できる時間もあり、自己の行動を振り返ることも可能だったのです。「もし、インターネットで繰り広げている誹謗中傷を、公の場所で、本人の面前で堂々と言うことはできるのか」といった振り返りをしてみるべきでだったのです。


(3) ネットを扱うルールとマナーを、家庭で学校で社会で身に付けていくことも重要です。また、激しい誹謗中傷が続いたり、無責任な行動が横行するようであれば、刑罰という処罰で厳正に処する必要もでてくるとは思います。今現在のように誹謗中傷が横行する状況では、刑罰と言った対応しかないようにさえ思えるほどです。

確かにネットマナーを学ぶことは(最低限のルールとして)必要ですし、刑罰といった厳しい対応の必要性もあるとは思います。ですが、何よりも、(このブログではいつも訴えることではありますが、)自己の言動には十分な根拠があるのか、自分の考えは十分な根拠に基づいているのか、安易な言動に出る前に、十分に調べ考えることが重要だと考えます。

今回のスマイリーキクチさんへの誹謗中傷行為については、大阪府高槻市の国立大職員の男性(45)も名誉毀損罪の容疑者としてあがっています。45歳という年齢になっても未だに十分に思慮分別を身につけておらず、十分に調べ、冷静に考えることができていないのです。思考力の劣化は甚だしいように思います。

老若男女問わず、何事も十分に調べ、冷静に考えることを心掛けることが大事であるように思うのです。

テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

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2009/02/10(火) 00:30:47 | 闇yummy音楽研究所
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