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2009/01/11 [Sun] 23:59:24 » E d i t
経済学者のジョン・メイナード・ケインズ氏と、経営学者のピーター・ドラッカー氏の名前は、誰もが一度は見聞きしたことがあると思います。この2人は恐慌を経験し、そうした立場で分析と提言を行っていました。


提言 ケインズとドラッカーなら

 今、日本に経済学者ケインズと経営学者ドラッカーがいたら、政府や企業に何を提言するか。伊東光晴さんと上田惇生さんが、2人に成り代わって語った。 7面」(朝日新聞平成21年1月11日付朝刊1面)


朝日新聞は平成21年1月11日付朝刊において、「資本主義はどこへ……」というシリーズを開始しています。そこにおいて、「もし今、ケインズ氏とドラッカー氏が生きていたら、どのような分析と提言を行うだろうか?」ということで、この2人に詳しい伊東光晴さんと上田惇生さんへのインタビュー記事を掲載しています。

大変良い記事なので、紹介してみたいと思います。



 
1.朝日新聞平成21年1月11日付朝刊7面「資本主義はどこへ……」

大不況 政府・企業がすべきことは?

 もし今、この2人が生きていたら。大恐慌下の73年前、その後の経済学を変える「一般理論」を書いた経済学者のケインズと、同じく恐慌を経験し「マネジメントを発明した男」と呼ばれる経済思想家のドラッカー。経済政策に企業経営に、どのような分析と提言をするだろうか。詳しい2人に聞いた。

 資本主義に基づく経済や社会はどう変化するのか。シリーズで考える。 (聞き手・刀祢館正明)」



ケインズなら 

◆効果薄い財政出動。弱者保護を

 ――麻生首相は「最も早く不況から脱するのは日本」と言って、大型の予算案を組みました。不況の経済学、積極財政といえばケインズと言われます。伊東さんは50年以上、ケインズを研究してきました。彼は「再び私の時代が来た」と思うでしょうか。

 「思うでしょう。ただし、『不況になるとみんなケインジアン(ケインズ学派)になる』と皮肉を言うに違いありません。ケインズは『ケインジアンでないのは私だけだ』と述べていましたから」

 ――ケインズ本人の経済学と財政出動型の「ケインジアンの経済学」とは違う、というわけですね。ケインズなら現在の不況をどう見ますか。

 「彼が批判してやまなかったのは、このような事態を生んだ新自由主義的な経済体制とそれを後押しした経済学です。それが80年代以降、復活した。不況はそのなせるわざだ、と言うでしょう」

 「着目するのは、市場中心主義が生んだ投機の弊害です。投機が順調な経済の流れに乗った泡なら害はない。しかし大きな渦を巻き、経済社会をのみ込みだしたら、手に負えないものになる。『一般理論』でそう書いています。今回の事態はまさに『手に負えない事態』を生みました。1929年の恐慌の発端は株式市場のバブル、今回の発端は不動産市場のバブルです」

 ――どんな不況対策を提案しますか。財政出動は。

 「日本では欧米のように金融機関への資本投入は必要ありません。財政出動は、不況の緩和策にはなるでしょう。しかしケインズは『大型財政で景気を回復させる』とか『不況を脱する』などとは言いません。これだけ大きな不況は、すぐに手に負えるものではない。アメリカの不良債権による損失が、公共投資で補えますか」

 ――事態は深刻です。日本でも企業が次々と大幅減益や人員削減を発表しました。

 「この状態で、あたかも何か出来るかのように言うのは間違いです。確かに財政支出を増やせば、その分だけは一時的に生産水準が上がります。しかし、その効果は減衰します。景気を回復させるためには民間投資が誘発されなければいけません。リストラ中の企業が、そんな投資をするでしょうか」

 「公共投資の多くは土木建設です。新幹線を造って自動車やカメラが売れますか? (アメリカン・ケインジアンの)サムエルソンやクルーグマンが言うようにしゃにむに政府需要を増やしたら、経済はゆがんでしまいます」

 ――派遣労働者をはじめ、すでに不況で苦しんでいる人が大勢います。

 「ケインズは派遣労働など想定していませんでした。これは日本と韓国ぐらいにしか存在しません。派遣労働を政府が認めたことは、中間搾取をなくすという戦後の労働政策の原則の崩壊です。本来、職業紹介は公的部門と学校以外はやってはいけない。それなのに政治と実業界が崩してしまった。国際競争が大変だ、コストを下げる必要がある、などとグローバル化を理由にしますが、そうなら世界中が導入しているはずです」

 ――では、ケインズはどんな失業政策を論じますか。

 「規制緩和がこんな事態を生んだと考えるでしょう。『派遣切り』された人や失業者に対し、生活保護に相当する額、例えば月12万円程度を渡したらどうですか。100万人で年に計約1兆5千億円。ばらまきの定額給付金をやめれば実現できます。月10万円の派遣労働なんかに行くな、と。そうして派遣をやめさせていきます」

 ――不況から得るものがあるとしたら何でしょう。

 「30年代の大恐慌の際、スウェーデンは低所得者向け公共住宅の建設などにお金を投入しました。好況時にこれをすれば経済が過熱してしまいますが、不況なら実行できます。不況こそ、貧困対策など社会変革の好機とも言えます」

 ――この不況の先は。資本主義は変化していきますか。

 「先進国では資本主義経済の修正が進むでしょう。アメリカでは、かつてのニューディール政策が作り出した、中産階級社会への復帰がモデルです。低賃金の引き上げと高額所得者への累進課税による『大圧縮政策』が再現するといいのですが」

 「もう1つのモデルは、付加価値税で福祉社会を支えている北欧です。従来型の累進課税は必要ですが、日本ではそれによる再分配効果はたいしたものではありません。それだけではなく、広く集めた税で必要なところ、恵まれない人たちに支出するようにする。取ることによって所得再分配をはかるだけではなく、出すことによって安定した社会をつくるのです。日本が向かうべき道はこれです」

 「市場経済のゆがみが集中している高齢者と貧しい母子家庭に対策を打つことです。政府は消費税率を上げ、この人たちに支出したらどうでしょうか」

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伊東光晴(いとう・みつはる)さん・京都大名誉教授

 27年生まれ。千葉大教授、京都大教授などを歴任。著書に「経済学は現実にこたえうるか」「伊東光晴 経済学を問う」(全3巻)「現代に生きるケインズ」など。共著に「コメンタール ケインズ一般理論」などがある=松本敏之撮影

 ジョン・メイナード・ケインズ(John Maynard Keynes 1883年~1946年) 20世紀を代表する英国の経済学者。 「雇用・利子および貨幣の一般理論」で主流派経済学を根本から批判、働きたいのに働けない「非自発的失業」が生まれることを立証し、購買力に裏づけられた「有効需要の原理」に基づく「新しい経済学」を打ち出した。また、経済学は自然科学と異なり、人間社会の現象を経済的側面から研究する「モラル・サイエンス」だと強調した。
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ドラッカーなら

◆会社は公器。社会の安定めざせ

 ――ドラッカーの著作は企業経営者をはじめビジネス界で広く読まれています。上田さんは草稿段階から相談を受けるなど約30年の親交があり「私以上に私の著作に詳しい」「日本での私の分身」と言われたそうですね。彼は企業人に何を訴えるでしょう。

 「挑戦しろ、です。挑戦を続けなければ組織は衰えるし、有能な社員は腐るから出て行ってしまう。量の成長が無理なら質の成長を目指せと言うでしょう」

 「実行すべきはマーケティング(顧客の創造)、イノベーション(技術革新)、生産性の向上です。生産性を上げれば、市場が縮んでいるから、午後3時に仕事が終わるかもしれない。ならば経営セミナーや情報技術(IT)関連の教育などで、社員の能力を高める。人員削減ではなく労働時間の削減でしのぐ。首切りは社会不安につながります。企業は人を路頭に迷わせてはいけません」

 ――「派遣切り」が問題になっています。

 「日本でこんなことが起こるとは夢にも思わなかったでしょう。働く人にそれぞれの能力を発揮してもらうという、本来の趣旨から外れた使い方をしてしまった」

 「派遣労働者を大量に切らざるを得ないというのは、その生産性が低い賃金コストでないと成立しない状態だったということです。成長しているつもりは実は肥大化だった」

 ――不況期こそ、企業のありようが問われます。ドラッカーは「企業たるもの、社会の安定と存続に寄与しなければならない」と論じました。

 「最晩年の著作『経営者に贈る5つの質問』で『組織はすべて、人と社会をよりよいものにするために存在する』と述べています。ドラッカーの経営思想の真髄です」

 「企業は何のためにあるのか、と常に問いかけました。企業とは人々に生計の手段、社会とのきずな、そして自己実現の場を与える存在です。米国のビジネス誌に寄せた最後のメッセージでも『経営者たる者、社会の公器としての会社を考えよ』と呼びかけた。企業と企業人が尊敬される世の中であってほしい、というのが彼の希望です」

 ――経済学の教科書には「企業の目的は利潤の極大化である」とありますが。

 「そんなことを教えるからだめなんです。利益は、きょう事業を行い、明日さらにいい事業を行うための条件です。それを目的のように言うから、社員が間違え、幹部が間違え、トップが間違える。金もうけがなぜ悪いと開き直ったり、派遣依存の体質が生まれたりする。企業の存在理由は世のため人のため、です」

 ――特に日本企業を高く評価していました。

 「日本の競争力は企業が人を大事にするところにあると見ていた。組織の良しあしは、共同体になっているか、生きた有機体になっているかがカギだと考えていましたから。でも現在のような状態では、『日本よ、お前もか』と嘆くでしょうね」

 ――もし、日本企業のトップから「ドラッカーさん、あなたの言うことはわかる。しかしこのままでは会社が立ちゆかない。それでも非正規労働者を抱えろと言うのですか」と問われたら?

 「寮から出さなければ今すぐ会社がつぶれてしまうほどなのですか、内部留保もないのですか、かつて日本企業の多くは再就職の世話をしていましたね。そう彼は答えるでしょう。そして、社長には新入社員当時の気持ちを、創業者には創業当時の志を、思い出してほしい、と」

 ――では、どうすれば。

 「企業も自治体も、きめ細かく、こつこつと、あちこちで、いっぱい、対策を行っていくことです。一人一人の面倒を見ていく。すでに始めている自治体や、非正規を正規として採用した会社も出てきました。当分はこうやってしのいでいくことです。ドラッカーは日本社会のきずなにほれ込んでいました。今こそ再確認の好機です」

 ――政府の役割は。

 「政府は景気を動かせません。『不況に対して財政支出を増やせという処方は、(病気の男の子に)女の子と付き合えば元気になるよ、と言うに等しい』と書いています。一律の対策などというものはありません。政策も、きめ細かく、一つ一つ、です」

 ――不況は悪化しそうです。

 「良い時はさらに良くなると思い、悪い時はさらに悪くなると思いがちだが、いずれも必ず終わる。そう述べています。めげないことです」

 「景気が回復する日は、新しい時代が来る日でも、新しい旅が始まる日でもありません。単に馬を乗り換える日にすぎません。歴史はつながっています。今始めることは、景気が回復した後も続きます。ドラッカーが我々に忠告するのは、社会を壊すようなことはするな、重要なのは人であり社会なのだから、ということです」

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上田惇生(うえだ・あつお)さん・ドラッカー学会代表・立命館大客員教授

 38年生まれ。経団連会長秘書、同広報部長、経済広報センター常務理事、ものつくり大教授などへて現職。ドラッカーの主要著作をすべて翻訳している。著書に「ドラッカー入門」、最新の翻訳に「マネジメント」(全3巻)=鎌田正平撮影

 ピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker 1909~2005年) オーストリア生まれの経営学者・コンサルタント。経営、経済、政治、哲学を論じ「知の巨人」と呼ばれた。 「企業の社会的責任」「知的労働者」「民営化」「自己目標管理」などの概念を打ち出し、ビジネスの世界を中心に大きな影響を与えた。著書は「断絶の時代」「ポスト資本主義社会」「経営者の条件」など約40冊。日本でも400万部以上売れた。日本通として知られる。
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2.多くの興味深い指摘がなされています。

(1) 1点目。

 「――派遣労働者をはじめ、すでに不況で苦しんでいる人が大勢います。

 「ケインズは派遣労働など想定していませんでした。これは日本と韓国ぐらいにしか存在しません。派遣労働を政府が認めたことは、中間搾取をなくすという戦後の労働政策の原則の崩壊です。本来、職業紹介は公的部門と学校以外はやってはいけない。それなのに政治と実業界が崩してしまった。国際競争が大変だ、コストを下げる必要がある、などとグローバル化を理由にしますが、そうなら世界中が導入しているはずです」

 ――では、ケインズはどんな失業政策を論じますか。

 「規制緩和がこんな事態を生んだと考えるでしょう。『派遣切り』された人や失業者に対し、生活保護に相当する額、例えば月12万円程度を渡したらどうですか。100万人で年に計約1兆5千億円。ばらまきの定額給付金をやめれば実現できます。月10万円の派遣労働なんかに行くな、と。そうして派遣をやめさせていきます」」


「派遣労働を政府が認めたことは、中間搾取をなくすという戦後の労働政策の原則の崩壊」という指摘は、まさにその通りでしょう。しかも派遣会社が派遣労働者の賃金のうち3、4割もピンハネするのが通常なのですから、まさに厳禁すべき「中間搾取」の典型を再び肯定してしまったわけです。

「『派遣切り』された人や失業者に対し、生活保護に相当する額、例えば月12万円程度を渡したらどうですか」という提言は画期的です。これが実施されれば、派遣労働者は低賃金で働く必要がなくなるのですから、3、4割も「ピンハネ」(=派遣会社のマージン率)するような派遣会社は消滅し、派遣に依存している多くの企業・大学も大幅に変更せざるを得なくなりますから。(大学によっては、事務職員のうち3分の1以上が派遣労働者である。)

この提言によれば、職も住まいも失うというような「派遣切り」はなくなるはずですから、ぜひどこかの政党がこの提言を強く主張してくれることを期待しています。



(2) 2点目。

「――ドラッカーの著作は企業経営者をはじめビジネス界で広く読まれています。上田さんは草稿段階から相談を受けるなど約30年の親交があり「私以上に私の著作に詳しい」「日本での私の分身」と言われたそうですね。彼は企業人に何を訴えるでしょう。

 「挑戦しろ、です。挑戦を続けなければ組織は衰えるし、有能な社員は腐るから出て行ってしまう。量の成長が無理なら質の成長を目指せと言うでしょう」

 「実行すべきはマーケティング(顧客の創造)、イノベーション(技術革新)、生産性の向上です。生産性を上げれば、市場が縮んでいるから、午後3時に仕事が終わるかもしれない。ならば経営セミナーや情報技術(IT)関連の教育などで、社員の能力を高める。人員削減ではなく労働時間の削減でしのぐ。首切りは社会不安につながります。企業は人を路頭に迷わせてはいけません」

 ――「派遣切り」が問題になっています。

 「日本でこんなことが起こるとは夢にも思わなかったでしょう。働く人にそれぞれの能力を発揮してもらうという、本来の趣旨から外れた使い方をしてしまった」

 「派遣労働者を大量に切らざるを得ないというのは、その生産性が低い賃金コストでないと成立しない状態だったということです。成長しているつもりは実は肥大化だった」」


ドラッカー氏であれば、「首切りは社会不安につながります」から止めるべきだ、「派遣切り」は「働く人にそれぞれの能力を発揮してもらうという、本来の趣旨から外れた使い方をしてしまった」として批判的であることが分かります。派遣依存の企業体質自体が問題だったわけです。真っ当な経営学者であれば、こう答えるということなのでしょう。



(3) 3点目。

「――もし、日本企業のトップから「ドラッカーさん、あなたの言うことはわかる。しかしこのままでは会社が立ちゆかない。それでも非正規労働者を抱えろと言うのですか」と問われたら?

 「寮から出さなければ今すぐ会社がつぶれてしまうほどなのですか、内部留保もないのですか、かつて日本企業の多くは再就職の世話をしていましたね。そう彼は答えるでしょう。そして、社長には新入社員当時の気持ちを、創業者には創業当時の志を、思い出してほしい、と」」


何兆円もの内部留保を抱えながら、契約期間の途中で契約を打ち切って路頭に迷う労働者を排出する、トヨタ自動車、キヤノンなどの経営者は、これらの文章を読んでどう思うのでしょうか? ドラッカー氏から見れば、今の大企業の「派遣切り」のあり様は、企業としてのあり方に反しており、常軌を逸していると思うに違いありません。 



(4) 4点目。

 「――不況期こそ、企業のありようが問われます。ドラッカーは「企業たるもの、社会の安定と存続に寄与しなければならない」と論じました。

 「最晩年の著作『経営者に贈る5つの質問』で『組織はすべて、人と社会をよりよいものにするために存在する』と述べています。ドラッカーの経営思想の真髄です」

 「企業は何のためにあるのか、と常に問いかけました。企業とは人々に生計の手段、社会とのきずな、そして自己実現の場を与える存在です。米国のビジネス誌に寄せた最後のメッセージでも『経営者たる者、社会の公器としての会社を考えよ』と呼びかけた。企業と企業人が尊敬される世の中であってほしい、というのが彼の希望です」

 ――経済学の教科書には「企業の目的は利潤の極大化である」とありますが。

 「そんなことを教えるからだめなんです。利益は、きょう事業を行い、明日さらにいい事業を行うための条件です。それを目的のように言うから、社員が間違え、幹部が間違え、トップが間違える。金もうけがなぜ悪いと開き直ったり、派遣依存の体質が生まれたりする。企業の存在理由は世のため人のため、です」


「企業たるもの、社会の安定と存続に寄与しなければならない」、「組織はすべて、人と社会をよりよいものにするために存在する」、「企業とは人々に生計の手段、社会とのきずな、そして自己実現の場を与える存在」、「経営者たる者、社会の公器としての会社を考えよ」、「企業と企業人が尊敬される世の中であってほしい」、「企業の存在理由は世のため人のため」……。

これらの上田氏やドラッカー氏の言葉は、「派遣切り」に躍起になってその後の非正規労働者の生死は無関係を決め込む、トヨタ自動車やキヤノンには全く当てはまらないことばかりです。




3.このインタビュー記事を読むと、著名な経済学者の理論や経営学者の著作は、真っ当なことを言っていることが分かります。多くの報道では、日本の大企業の経営者が「派遣切り」が当然のように主張していますが、その主張がいかに自分勝手な主張をしているのかが分かるような内容でした。

法律論でも同じことが言えるのですが、こうした経済学や経営学の論理を身につけることは重要です。「派遣切り」を平然と行っているような大企業に対して対抗するには、こうした論理を知ることで、被害を最小限にとどめるなど、自らの身を守る“武器”となり得るからです。

ドラッカー氏は、米国のビジネス誌に寄せた最後のメッセージに「経営者たる者、社会の公器としての会社を考えよ」と述べています。職のみならず住まいをも失うような「派遣切り」は、人が人間らしく生きていくことができません。

「公器」とは、「公共の役に立つもの、公共のための機関」という意味です。社会不安を巻き起こすような「派遣切り」を平然と行う大企業では、とても「公共の役に立つもの」とはいえません。巨額の内部留保がありながら大量の「派遣切り」を行う大企業や、有効な経済政策をいまだにしようとしない麻生政権に対しては、非難の声を上げ続けるのが人としての信義であるように思います。


テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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