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2008/12/12 [Fri] 23:59:29 » E d i t
与野党などの国会議員でつくる「修復腎移植を考える超党派の会」の会合が平成20年12月11日、開催されました。この会の会合はすべて注目に値するのですが、この日の会合は、特に注目する必要がありました。

なぜかというと、12月10日に腎不全患者たちが日本移植学会幹部に対して損害賠償訴訟を提起しましたが(「腎不全患者が日本移植学会幹部5人を提訴~修復腎(病気腎)移植の扉を開くために!(東京新聞平成20年12月11日付「こちら特報部」より)」(2008/12/11 [Thu] 23:59:39))、「国に対しても提訴する予定だったが、移植禁止を見直す立場の超党派議連会合が11日にあり、ここでの厚労省の対応を見極めることにした」(東京新聞平成20年12月11日付朝刊27面)からです。


1.まず、この会合の様子について、「修復腎移植を考える超党派の会」のメンバーである、山本ひろし参院議員のサイトから引用しておきます。

(1) 投稿者: 山本ひろし 日時: 2008年12月11日

'08.12.11 「修復腎移植問題を考える超党派の会」(東京都)

国対役員会の後、「障害者雇用促進法」について厚労省からヒアリングを受け、来週予定される審議の準備を進める。

さらに「修復腎移植問題を考える超党派の会総会」が午後から開催された。

杉浦会長から挨拶の後、昨日、元日本移植学会理事長達ら役員を相手取り、損害賠償を訴えた原告団の愛媛県の野村さん・弁護団林弁護士から経緯と心情を訴えられた。

自らも修復腎移植を受けた林・野村両氏から「国内と海外の実績でがんの腎臓を移植しても再発例はなく、修復腎移植の必要性・有効性を主張された。」

また最近亡くなられた2人の遺影をもたれ、修復腎移植を訴えられた「移植への理解を求める会」の代表である向田さんから「私達が生きられるのは修復腎の移植しか道はないのです。」と切々と訴えられるお話には胸が熱くなる思いであった。向田氏とは学生時代お世話になった愛媛県の県人会寮「明倫館」の後輩である事が判り、ご縁を感じた。

人工透析患者は約28万人。移植を希望される方は約3万人。移植が出来る17年待ちの状態の中、修復腎移植が認められれば多くの方の命が救われる。

私も故郷の一員として、「市立宇和島病院が愛媛県南予・高知県幡多地域の中核拠点病院として地域医療に与える影響性について具体的に話し、行政処分を取り下げるように訴える。」
今後、年内にも会をもち政治決着が図れるよう、働きかけをしてまいりたい。 (以下、省略)」



(2) 「修復腎移植を考える超党派の会」の会合などについては、何度も触れています。

「<1>発足準備:「保険医療機関指定・保険医登録の取消問題:患者団体らが抗議活動~超党派の議員連盟が、病気腎移植と通達の妥当性も再検証」(2008/02/20 [Wed] 23:59:24)

<2>発足:「“レストア腎(病気腎)移植”超党派の議員連盟発足~厚労省による「病気腎禁止」見直し求める(東京新聞2月22日付「こちら特報部」より)」(2008/02/23 [Sat] 06:12:46)

<3>第2回会合:「『修復腎』移植、万波氏以外に全国76例も~「修復腎移植禁止」は妥当だったのか?(東京新聞3月1日付「こちら特報部」より)」(2008/03/02 [Sun] 05:42:42)

<4>第3・4回会合:「「修復腎移植を考える超党派の会」の第3・4回の会合を紹介~デビッド・ニコル教授(豪州)は“レストア腎移植はすでに確立された医療”と明言!」(2008/04/05 [Sat] 17:06:08)

<5>第5回会合:「「修復腎移植を考える超党派の会」の第5回の会合を紹介~現場の医師たちが臨床の証言」(2008/04/21 [Mon] 21:56:10)

<6>方針決定:「病気腎移植容認・万波医師ら処分不要の提言へ、超党派議連が方針決定」(2008/05/10 [Sat] 17:01:26)

<7>修復腎移植容認の見解発表:「超党派議連が「病気腎移植容認、万波医師と病院への処分不要」を発表~5月19日開催予定の聴聞会も延期に」(2008/05/13 [Tue] 22:22:34)

<8>修復腎移植容認の理由:「超党派議員連盟が、修復(病気)腎移植を容認したわけは?~超党派議連の議論の詳報を紹介(東京新聞5月14日付朝刊「こちら特報部」より)」(2008/05/14 [Wed] 19:58:33)




2.山本議員のサイトで紹介した「会合の様子」ですと、単に穏やかに進められたようにも思えますが、そうではありません。この会合では、厚労省が新たな見解を示したからです。そうした点に触れた報道記事を幾つか紹介しておきます。特に詳しいのが東京新聞の記事です。

(1) TBS News-i(12月11日18:54)

厚労省、病気腎移植は臨床研究限定

 厚生労働省が原則禁止している病気腎移植をめぐる問題で、厚労省は、「臨床研究に限り、病気腎移植は認められる」という見解を改めて示しました。

 これは11日午後、与野党の国会議員からなる「病気腎移植を考える超党派の会」で、厚労省が示したものです。

 そのなかで厚労省は、「臨床研究に限り、適切なインフォームドコンセントなどが確認できれば、病気腎移植は認められる」という見解を改めて示しました。

 病気腎移植をめぐっては、愛媛県の透析患者ら7人が治療を受ける権利を侵害されたとして、10日、移植を否定している日本移植学会の元幹部らに対し、およそ6000万円の損害賠償を求め、提訴しています。

 会議に出席した原告らは、「保険診療で病気腎移植ができるよう、国は一日も早い環境作りをしてほしい」と改めて訴えました。原告らは今後、国に対しても損害賠償を求める訴訟を準備しています。(11日18:54)



(2) 東京新聞平成20年12月12日付朝刊1面

がん腎移植 臨床容認 議連に厚労省審議官見解
2008年12月12日 朝刊

 厚生労働省は十一日、原則禁止している病気腎移植に関連し、がんを切除(修復)した腎臓の移植についても臨床研究として認める見解を示した。ストップしていた移植が、研究という形で始まる可能性が高まった。 

 見解は同日、参院議員会館で開かれた超党派議連「修復腎移植を考える超党派の会」(会長・杉浦正健元法相)の会合で、同省の担当審議官が示した。

 同省は関連五学会が「現時点で(病気腎移植は)医学的妥当性がない」とする声明を出したことを受け、昨年七月、臓器移植法の運用指針を改正。倫理委員会の審査を経ることなどが条件となる臨床研究の道は残していたものの、特にがんについては否定的な立場を議連に説明していた。

 これに対し、議連は五月、病気腎移植を容認する見解を出して以来、海外事例も踏まえて再考するよう求めていた。

 この日の会合では、同省の審議官が「厚労省としては、がん腎についても切除して使えるのであれば、臨床研究の対象になる」と明言した。

 議連は運用指針の改定や、がん腎移植の臨床研究を認めることの通知も求めたが、審議官は「運用指針にはがんかどうかの記述はない」として、現行の運用指針で対応は可能との認識を示した。」



(3) 東京新聞平成20年12月12日付朝刊24面「こちら特報部」

がん腎移植も臨床認める 「一歩前進」 「まだ不安」

 病気腎移植をめぐり、厚生労働省が11日、がんを切除(修復)した腎臓を含め、臨床研究を認める見解を示した。問題となってから2年余り。長らくストップしていた移植が、研究という形ながら再開される可能性が出てきた。患者には「一歩前進」「まだ安心できない」との思いが交錯。今後、道はどこまで開けるのか。 (片山夏子)

 この日、東京・永田町の参院議員会館で開かれた超党派議連「修復腎移植を考える超党派の会」の会合は熱を帯びた。

 議連が病気腎移植を容認する見解をまとめてから7ヶ月。再三、厚労省に今後についての見解を求めてきたが、なかなか明確な回答はなかった。

 幹事長の衛藤晟一参議院議員(自民)は冒頭から「患者が亡くなっている中で、半年以上、中途半端なまま。この間、説明したことが皆違う。どうなっているのか。きちんと書面にしてほしい」と詰め寄った。

 厚労省の担当審議官は「当初、われわれの説明が不十分な点があって混乱を招いた。われわれとしてはがんの修復腎も臨床研究の対象となるという見解」と明確に答えた。

 これに対し、関連学会は、がんを含め病気腎移植について否定的な見解を示している。

 議員たちは、厚労省が議連に資料として提出した一覧表を問題視。今後の腎がんなどへの対応を記した項目に、「臨床研究?」と疑問符がついている点について「修復したがんの腎臓が臨床研究の対象なら、なぜここに『?』がつくのか」などと追及。担当課長は「私たちが(夏に)赴任する前の説明資料をそのまま持ってきた」と説明すると、議員たちは「今月3日にもこの資料を持ってきた。なぜ以前のものを持ってきたんだ」とたたみかけた。

 担当課長は「この問題が起きた2年前の時点に比べ、今の医学界の常識は変わってきたように思う。2年前は医学的には認められなかったが、日本以外の国でも(病気腎移植を)しているし、がんは転移するのではないかということも言われていたが、新しい知見も出てきた」と発言。議員からは「医学界の常識って何だ」「科学的根拠に基づいて考えたらいい」などの声が飛んだ。

 さらに議連側は「医学的妥当性がないならば、臨床研究もできないはずじゃないか」と指摘。同省が昨年7月に出した臓器移植法の運用指針を再改正するよう求めたほか、臨床研究として移植を受ける際、保険適用を認めるかどうかについても回答を求め、年内にもう一度、会合を開くことにした。

◆患者「法の運用指針に明記を」

 病気腎移植を求める患者たちは10日、日本移植学会幹部を提訴したが、国については議連での回答を待つことにした。やりとりを見守っていた原告の向田陽二さん(50)は「臨床研究でも認めたことは一歩前進。でも、まだ安心はできない」とコメント。原告団長の野村正良さん(59)は「いま一つはっきりしない。運用指針をどう解釈するか説明していたが、文章化されたわけでもない。国を提訴する方針は今も変わっていない。次の会合での厚労省の対応を見て決めたい」と話した。」

(*見出しの文章は紙面のままですが、見出しの位置は文中の適切な箇所においています。)




(4) 幾つかの点に触れていきます。
  
 イ:大事な点は、厚労省の担当審議官が、がんを切除(修復)した腎臓の移植についても臨床研究として認める見解を明言した点です。

 「厚生労働省が原則禁止している病気腎移植をめぐる問題で、厚労省は、「臨床研究に限り、病気腎移植は認められる」という見解を改めて示しました。
 これは11日午後、与野党の国会議員からなる「病気腎移植を考える超党派の会」で、厚労省が示したものです。
 そのなかで厚労省は、「臨床研究に限り、適切なインフォームドコンセントなどが確認できれば、病気腎移植は認められる」という見解を改めて示しました。」(TBS)

 「厚生労働省は十一日、原則禁止している病気腎移植に関連し、がんを切除(修復)した腎臓の移植についても臨床研究として認める見解を示した。ストップしていた移植が、研究という形で始まる可能性が高まった。 
 見解は同日、参院議員会館で開かれた超党派議連「修復腎移植を考える超党派の会」(会長・杉浦正健元法相)の会合で、同省の担当審議官が示した。(中略)
 この日の会合では、同省の審議官が「厚労省としては、がん腎についても切除して使えるのであれば、臨床研究の対象になる」と明言した。」(東京新聞)

「厚労省の担当審議官は「当初、われわれの説明が不十分な点があって混乱を招いた。われわれとしてはがんの修復腎も臨床研究の対象となるという見解」と明確に答えた。」(東京新聞)


厚労省は、関連五学会が「現時点で(病気腎移植は)医学的妥当性がない」とする声明を出したことを受け、昨年7月、臓器移植法の運用指針を改正。倫理委員会の審査を経ることなどが条件となる臨床研究の道は残していたものの、特にがんについては否定的な立場を議連に説明していました(東京新聞)。

関連学会は、がんを含め病気腎移植について否定的な見解を示していますし(東京新聞)、元日本移植学会幹部の大島伸一氏は、依然として「修復腎移植は絶対禁忌」という認識の下で、公然と、国会議員の政治活動を妨害するようなことを画策しています(「日本学術会議提言、病気腎移植(+政治家排除)と代理出産禁止を目的とした新組織設置を~日本学術会議(大島伸一氏)は、「国民の代表者である国会議員を排除すること」が妥当だと思ってるのか?」(2008/08/11 [Mon] 23:59:46)参照)。

こうした中で、2年余り、修復腎移植はストップしたままでした。臓器移植法の運用指針の文言上は、修復腎移植の臨床研究は可能でしたが、実際には関連学会や厚労省が事実上、全面禁止していたため、臨床研究へ向けて行動することすらも、できていなかったのです。

ところが、厚労省は、「がんの修復腎も臨床研究の対象となるという見解」を示して、態度を変化させました。今までの経緯を考慮すれば、修復腎移植は、「研究という形ながら再開される可能性が出てきた」(東京新聞)・「研究という形で始まる可能性が高まった」(東京新聞)と評価できるのです。


 ロ:では、なぜ厚労省は、「がんの修復腎も臨床研究の対象となるという見解」に変更したのでしょうか?

「担当課長は「この問題が起きた2年前の時点に比べ、今の医学界の常識は変わってきたように思う。2年前は医学的には認められなかったが、日本以外の国でも(病気腎移植を)しているし、がんは転移するのではないかということも言われていたが、新しい知見も出てきた」と発言。議員からは「医学界の常識って何だ」「科学的根拠に基づいて考えたらいい」などの声が飛んだ。」(東京新聞)


要するに、厚労省の言い分としては、「修復腎移植については、2年前の(日本の)医療水準では認められていなかった移植医療であったが、現在の医療水準では認められる移植医療となった」ということなのでしょう。だから、修復腎移植一般のみならず、がんの修復腎も臨床研究の対象となるというわけです。

厚労省が、今回の会合で突如として、「2年前の時点に比べ、今の医学界の常識は変わってきた」と言い放ったのですから、「医学界の常識って何だ」と国会議員が疑問視したのは当然です。もっとも、厚労省としては、「医学界の常識」というのは「医療水準」という意味なのでしょう。

しかし、厚労省の担当課長が言うように、「2年前は医学的には認められなかった」のかどうか疑問です。「修復腎移植を考える超党派の会」の会合において、オーストラリアでレストア腎移植を通常医療として行っているデビッド・ニコル教授は、古川議員の「レストア腎移植は確立された医療と見るべきか、臨床研究として進めるべきか」との質問に、「すでに確立された医療だと考えている」と答えているのですから。

また、昨年7月の臓器移植法の運用指針の改正の段階でも、現在と同じだけの情報が出ていたのですから、昨年7月の段階で「医学界の常識は変わっていた」・「現在の医療水準では認められる移植医療となっていた」というべきです。


 ハ:会合では、臓器移植法の運用指針の再改定をも求めただけでなく、臨床研究として移植を受ける際、保険適用を認めるかどうかについても回答を求めました

 「議連は運用指針の改定や、がん腎移植の臨床研究を認めることの通知も求めたが、審議官は「運用指針にはがんかどうかの記述はない」として、現行の運用指針で対応は可能との認識を示した。」(東京新聞)

 「さらに議連側は「医学的妥当性がないならば、臨床研究もできないはずじゃないか」と指摘。同省が昨年7月に出した臓器移植法の運用指針を再改正するよう求めたほか、臨床研究として移植を受ける際、保険適用を認めるかどうかについても回答を求め、年内にもう一度、会合を開くことにした。」(東京新聞)


「医学界の常識は変わっていた」・「現在の医療水準では認められる移植医療となっていた」のであれば、実験的医療でもないのですから、「臨床研究として移植を受ける際、保険適用を認める」という結論を導くことが可能です。なによりも、深刻なドナー不足なのですから、腎臓移植の適用可能な臓器を拡大する必要があるのです。


 ニ:次回の会合は、極めて重要です。

 「病気腎移植を求める患者たちは10日、日本移植学会幹部を提訴したが、国については議連での回答を待つことにした。やりとりを見守っていた原告の向田陽二さん(50)は「臨床研究でも認めたことは一歩前進。でも、まだ安心はできない」とコメント。原告団長の野村正良さん(59)は「いま一つはっきりしない。運用指針をどう解釈するか説明していたが、文章化されたわけでもない。国を提訴する方針は今も変わっていない。次の会合での厚労省の対応を見て決めたい」と話した。」(東京新聞)


厚労省の回答次第では、国に対して国家賠償訴訟が提起されるかが決まるのです。



<追記>

平成20年12月10日の提訴後、患者側の記者会見の報道について、幾つか紹介しておきます。

(1) asahi.com:マイタウン・愛媛(2008年12月11日)

「病気腎移植早く認めて」
2008年12月11日

●患者ら提訴 ドナー不足訴え

 「一刻も早く病気腎移植を認めてほしい」 ――。日本移植学会の幹部を相手取り、病気腎移植を否定した見解の撤回などを求めて松山地裁に提訴した慢性腎不全患者らが10日、松山市内で記者会見した。今年7月に愛媛、香川など5県の患者9人で原告団を結成したが、このうち2人は病状が悪化し、この日の提訴を待たずに亡くなったという。深刻なドナー不足の中、「私たち患者はもう待てない」と声を震わせる原告の訴えは切実だ。(中田絢子)

 提訴後、原告団長を務める松山市の野村正良さん(59) ら患者5人と弁護団が、市内の愛媛弁護士会館で会見した。

 原告団によると、米国や豪州の病院などで、がんを患って摘出された腎臓に治療を施した上で別の患者に移植した手術では、がんが再発や転移した例はほとんどない、としている。一方で国内では、がんの部位が4センチ以下で全部摘出する必要がない腎臓でも「がんの再発や転移が怖い」 といった理由で全摘出され、年に約1千個の腎臓が捨てられている。国内には、日本臓器移植ネットワークに登録する腎移植希望者が約1万人いるが、ドナー不足から、移植手術の件数は年間約1千件にとどまっているという。

 弁護団長の林秀信弁護士は「日本移植学会は最初から修復腎移植(病気腎移植の別称) を否定する結論ありきで、的はずれな批判をしている。修復腎移植を正当に評価すべきだ」 と訴えた。

 原告の一人の長谷川博さん(48) =香川県丸亀市=は、30代半ばに糖尿病から腎不全を患い、人工透析を始めた。36歳の時に実母から腎臓の提供を受けたが、3年後にその腎臓は機能不全になって摘出した。2年前には中国で移植手術を受けたが、拒絶反応が出て1週間後に摘出を余儀なくされたという。現在は週3回、香川県内の病院で人工透析を受けている。

 長谷川さんは「最初の移植手術からの3年間は公立高校の非常勤講師として働くことも出来た。透析の副作用に悩まされず、天国にいる気分でした。何とか修復腎移植を認めてほしい」 と話した。

 原告団長の野村さんは00年、当時は市立宇和島病院にいた万波誠医師(68) から病気腎移植手術を受けた。しかし、移植された腎臓の機能が落ちれば、再び人工透析を受けなければならない。

 野村さんは「人工透析をしていた頃は、いつ死んでもおかしくないと思うほど苦しかった。裁判を前に亡くなった仲間の遺志を継ぐためにも、最後まで戦いたい」 と話した。」



(2) 毎日新聞 2008年12月11日 地方版(愛媛)

病気腎移植:移植学会非難声明で賠償提訴 原告患者ら「生きていくため」必要 /愛媛

 生きていくためには病気腎移植しかない--。病気腎移植に対する非難声明を出した日本移植学会の幹部らを相手取り、総額6050万円の損害賠償などを求める訴訟を松山地裁に10日起こした愛媛県などの腎不全患者らは、愛媛弁護士会館(松山市三番町4)で提訴後に開いた記者会見で、病気腎移植の妥当性を訴えた。

 記者会見には7人の原告のうち5人と、林秀信弁護団長ら弁護団のメンバーが出席。臓器移植ネットワークに登録しても移植までに長年かかっている現状などのほか、原告団参加を希望しながら11、12月に2人が亡くなったことも報告した。

 車椅子に乗り参加した原告の1人、香川県丸亀市在住の長谷川博さん(48)は、2度腎移植手術を受けたが、いずれも機能しなくなり、透析生活を続けながら教育現場への復帰を願っている。長谷川さんは「透析患者は、いつ死ぬかと不安を持っている。修復腎(病気腎)移植で元気になるチャンスをください」と訴えた。また、01年に親族から腎臓提供を受け移植手術したが機能が悪化しているという向田陽二さん(50)=愛南町=は「1回移植を受けられたとしても、2回目はないと思っている。後には修復腎しかない」と話した。

 弁護団は、移植できる腎臓は摘出の必要がなく、摘出した腎臓を治療後患者に戻すべき▽移植に用いる腎臓にがんは禁止などと幹部らが発言していることに対し、「(病気腎移植を認めないという)結論ありきだった」として反論を主張していく。

 11日には、超党派の国会議員の「修復腎移植を考える超党派の会」(杉浦正健会長)が約7カ月ぶりに会合を開き、厚生労働省の見解が示される見込み。【加藤小夜】

毎日新聞 2008年12月11日 地方版」


こうした記者会見が報道されること自体は妥当です。特に、朝日新聞は詳しく報道しており、この裁判について正しい理解を伝えるものとなっています。

ただ、修復腎移植問題は、肯定できると(毎年1000例前後の状況が、修復腎移植を肯定すると10倍ほどの腎臓移植が可能になるのです。このように、全国で腎臓移植を待ち望む患者の福音となるものですから、一地域の問題ではないのです。地方版でのみ報道されることは、今でもこの問題が正しく理解されていないように思います。


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修復腎移植 一歩前進か・・・   国の対応は・・・ 12月10日(水)、慢性腎不全で苦しむ患者ら7名が、日本移植学会幹部ら5名に対して松山地裁に損害賠償を求め提訴したことは既に報道のとおりです。 しかしながら、予定していた国(厚労省)に対する訴訟提起につい...
2008/12/13(土) 14:32:12 | 修復腎移植推進・万波誠医師を支援します
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