喜友名さんの遺族は大阪市の淀川労働基準監督署に労災申請したのですが、同労基署は2006年9月、「対象疾患ではない」として労災補償を不支給とする決定をしていました。
(10月15日追記:大阪労働局は10月14日、労災認定が妥当と判断したとの報道があったので報道記事を引用しました。)
1.報道記事を幾つか。
(1) NHKニュース(10月3日 21時50分)
「悪性リンパ腫 初の労災認定へ
各地の原子力発電所で働いたあと「悪性リンパ腫」で死亡した男性の遺族が申請していた労災認定について、厚生労働省の検討会は、3日、病気と被ばくに因果関係があるという結論をまとめ、近く労災が認められる見通しとなりました。悪性リンパ腫による労災の認定は初めてです。
労災認定を申請していたのは沖縄県うるま市出身の喜友名正さんの遺族です。喜友名さんは、平成9年9月から平成16年1月までの6年4か月にわたって全国各地の原子力発電所で定期検査などの作業に当たり、3年前、悪性リンパ腫のため53歳で亡くなりました。
喜友名さんの放射線管理手帳によりますと、その間に浴びた放射線の量は被ばくのため白血病になったとして労災が認められる基準の3倍以上でした。遺族は3年前に労災を申請しましたが、悪性リンパ腫は認定基準にはない病気だとして却下されたことから不服の申し立てを行い、厚生労働省の検討会があらためて調べていました。
3日に開かれた検討会では、広島と長崎の原爆被爆者の追跡調査の結果などから、悪性リンパ腫は放射線の被ばくによって生じる可能性があるとして、男性の病気と原発での被ばくには因果関係があるという結論をまとめました。
これを受けて、厚生労働省は、近く、男性の労災を認める方針です。厚生労働省によりますと、原発で働く人の被ばくによる労災の認定は今回が7件目で、悪性リンパ腫での認定は初めてです。」
(2) 東京新聞平成20年10月4日付朝刊1面
「悪性リンパ腫に労災 原発労働者 初認定へ
2008年10月4日 朝刊
■因果関係 厚労省、認める方針
全国の原子力発電所や使用済み核燃料再処理工場で被ばくし、三年半前に悪性リンパ腫で亡くなった沖縄県うるま市の喜友名(きゆな)正さん=当時(53)=について、厚生労働省の検討会は三日、悪性リンパ腫と放射線業務の因果関係を認める方針を固めた。
今後、検討会がまとめる報告書を踏まえ、大阪労働局が労災認定を決める。原発労働者の悪性リンパ腫での認定は初めて。
喜友名さんは、一九九七年に大阪市の放射線検査の孫請け会社に就職。全国各地の原子力発電所や再処理工場を転々とし、放射能漏れの検査をしていた。六年四カ月間で被ばくした放射線量は約九九・八ミリシーベルト。これは白血病の労災認定基準の三倍以上に当たる。健康診断で、被ばく線量が他の原発労働者平均の十一倍に及んだこともあった。
喜友名さんは二〇〇一年ごろ、頻繁に鼻血が出るようになり、〇四年に悪性リンパ腫と診断され、〇五年三月に亡くなった。
妻の末子さんが労災申請をしたが、大阪市の淀川労働基準監督署は〇六年九月、「対象疾患でない」などとして不支給に。支援者が厚労省に検討の必要性を訴え、昨年秋から検討会が開かれていた。
放射線を扱う業務での労災対象疾患は白血病や肺がん、骨肉腫などで、昨年末に多発性骨髄腫で亡くなった大阪市の長尾光明さん=当時(82)、〇四年一月に同病で初めて認定=ら対象外疾患の人は取り残されてきた。」
「解説:対象疾患 広がる可能性
原発労働者の労災認定はこれまで白血病以外は、多発性骨髄腫で1例あるのみ。悪性リンパ腫で亡くなった喜友名正さんが労災認定される見通しになったことで、白血病の類縁疾患で苦しむ人の救済に向け、大きく道が開ける可能性が高い。
放射線を扱う業務の労災認定で対象疾患となるのは、白血病や肺がん、骨肉腫など。白血病には認定基準があるが、それ以外の道は険しい。まして対象外疾患の喜友名さんの場合、「対象疾患ではない」と不支給に。支援者らの働き掛けがあってはじめて厚労省は検討会を開いた。
大阪市の長尾光明さんが多発性骨髄腫で労災認定され4年以上たつが、いまだに対象疾患に入れるかどうかの検討もされていない。また、長尾さんが東京電力に損害賠償を求めた一審判決は、労災認定された仕事と病気との因果関係ばかりか、病名まで否定する内容だった。
労働者が業務上疾患と立証することは至難の業であり、支援者らは1日も早く対象疾患に病名を加えることを訴えている。 (特別報道部・片山夏子)」
(3) これらの記事を見ると、原発労災は認められることが極めて少ないことが分かります。
イ:すなわち、現在までに原発と関わった総労働者数(1970〜2005年)は169万7000人で、総被曝線量は(累積)2851ミリシーベルトと記録されているほど、多数人の被曝が生じているのに(JAN
JAN「安全神話の闇に葬られる原発被曝労働者」(2007/06/01)))、<1>厚生労働省によると「原発で働く人の被ばくによる労災の認定は今回が7件目」にすぎず、<2>「原発労働者の労災認定はこれまで白血病以外は、多発性骨髄腫で1例あるのみ」という少なさで、<3>「悪性リンパ腫での認定は初めて」なのです。
「原発城下町」では労災申請を思いとどまらせる雰囲気がある(東京新聞)状態のなかで、何とか申請してもまるで認められず、裁判においても、被曝による損害を否定するものさえあります。
「大阪市の長尾光明さんが多発性骨髄腫で労災認定され4年以上たつが、いまだに対象疾患に入れるかどうかの検討もされていない。また、長尾さんが東京電力に損害賠償を求めた一審判決は、労災認定された仕事と病気との因果関係ばかりか、病名まで否定する内容だった。」(東京新聞)
ロ:原発労災問題では、何度も触れていることを今回も引用しておきます。
「原発は事故がなくても、仕事の中で被ばくをしいられている労働者がいなければ絶対に動かないことをよく理解しておく必要があります。」(「よく分かる原子力・原子力教育を考える会」のサイトより)
原発の裏では、たくさんの人が放射線を浴びながら危険な仕事に携わっています。どんなに機械が近代化されても、この裏方の仕事なしには原子力発電所は動かないのです。原子力発電所が存在する以上、被曝する労働者は増え続けるのです。
現在の日本では稼働中の原子力発電所を廃棄することはできず、多くの市民がその恩恵に与っている一方、原子力発電所では被曝を避けることができず、被曝する労働者は多数に及んでいるのに、労災認定されず見捨てられているのが実情です。これはあまりにもおかしい状態にあるといわざるを得ません。
厚労省の態度からすると「大きく道が開ける可能性が高い」という判断は希望的観測のように思います。ですが、「大きく道が開ける可能性が高い」と信じたいものです。「悪性リンパ腫で亡くなった喜友名正さんが労災認定される見通しになったことで、白血病の類縁疾患で苦しむ人の救済に向け、大きく道が開ける可能性が高い。」(東京新聞)
(1) 東京新聞平成20年9月13日付朝刊26・27面【こちら特報部】
「原発労働者の悲劇 被曝労災認定狭き門 立証責任なぜ患者に
2008年9月13日
原子力発電所での被曝(ひばく)の労災認定に壁が立ちはだかっている。被曝が明白でも、患者は被曝と病気の因果関係を立証しなければならない。放射線を扱う業務の労災対象でない悪性リンパ腫などは、さらに困難を伴う。「原発城下町」では労災申請を思いとどまらせる雰囲気も。自民党総裁選が触れようともしない悲痛な叫びを聞いてほしい。 (片山夏子、秦淳哉)
■申請から3年 来月にも結論
全国の原発などで働いて被曝、悪性リンパ腫で亡くなった喜友名(きゆな)正さん=当時(53)=の労災申請から3年近くがたった。来月にも、厚生労働省の検討会が結論を出すが、支援者らは「悪性リンパ腫で3年もかかるのでは、労災申請がますますしにくくなる」と懸念する。
「主人が原子力発電所で働くこと自体、反対でした」。11日、参院議員会館(東京・永田町)で行われた厚労省との交渉。妻・末子さん(56)は声を詰まらせた。
正さんは1997年に放射線検査の孫請け会社に就職。泊(北海道)、美浜(福井県)、六ヶ所(青森県)など、全国の原子力発電所、再処理工場の放射能漏れ検査をして回った。正さんは「放射線を浴びすぎたから帰れと言われた」と言って沖縄に帰ってくる。「そんな危ない仕事やめて」。末子さんは何度も訴えかけ、けんかになる。
2001年ごろから、正さんに異変が。頻繁に鼻血が出るのだ。04年1月、鼻に腫瘍(しゅよう)ができ、2度の緊急手術。後に悪性リンパ腫と診断され、05年3月、帰らぬ人となった。
同年10月、末子さんは大阪市の淀川労基署に労災申請するが、翌年9月、「対象疾患ではない」などの理由で不支給に。支援者が厚労省に検討を訴え、昨年秋から専門家の検討会が4回開かれた。
正さんの6年4ヶ月間の被曝線量は約99.8ミリシーベルト。白血病の労災認定基準の3倍以上だ。
末子さんは悪性リンパ腫が白血病と同じ血液のがんであることに触れ、「白血病認定基準の3倍も被曝したのに、なぜ時間がかかるのか。放射線を人に浴びさせていること自体がおかしい。私たち家族は国が憎いです。一日も早く認定を」と訴えた。
原発労働者の労災認定は白血病だけだったが、04年に、白血病同様に血液の悪性疾患である多発性骨髄腫が認定された。「これで、系列が同じ悪性リンパ腫にも道が開ける」―そう期待されていたのだが。
◆悪性リンパ腫なのに「保障対象外」
「悪性リンパ腫の被曝補償は世界の趨勢(すうせい)だ。原爆症では、4月の認定基準緩和後だけで、少なくとも5例が認定された。英米でも、放射線被曝労働者の補償法や制度でリンパ腫は対象疾患だ」と指摘するのは「ヒバク反対キャンペーン」の建部暹(のぼる)代表。会場から「厚労省は原爆症に関して、被爆と悪性リンパ腫の因果関係を認めているのではないか?」と詰め寄る声も上がった。
「悪性リンパ腫を認定するのに、微に入り細に入り一から検討しなくてはいけないのか。労災認定は労働者保護の観点からされるものではないのか」(建部氏)
しかし、厚労省は「悪性リンパ腫を被曝労働者の労災認定の対象疾患に入れるかは、検討状況をみて…。次の検討会で報告がまとまるように最終調整中」と繰り返した。
人ごとではないという思いで全国の関係者が交渉に駆けつけたが、表情は曇りがち。「再処理工場の本格稼動、原発施設の老朽化で、被曝労働者はもっと増える」
日本原燃の使用済み核燃料再処理工場がある青森県六ヶ所村で反対運動を続ける菊川慶子さん(59)は「六ヶ所でも被曝をしている人が増えているが(原燃は)被曝と病気の因果関係を認めていない。声を上げないと」。
六ヶ所村では高校卒業後、東京並み給与の原燃に勤めるのがエリートコース―菊川さんは寂しそうに言って続けた。「原発より放出する放射能が多い再処理工場の被曝は深刻だと思う。でも、村の財政は再処理工場に頼っている。被曝しても訴えるのは難しい気がする」
■放射線起因のがんを認めよ
北海道洞爺湖サミットの首脳宣言には、温室効果ガス排出量の少ない原子力発電の拡大がうたわれた。中国、インド、ロシアで原発建設が進み、イタリアも再開の方針に。六ヶ所の再処理工場も本格稼動に向かう。
NPO法人「原子力資料情報室」の渡辺美紀さんは言う。「労働実態も明らかにされない中、労働者が(因果関係を)立証するのは至難の業。検討会が何をどう検討していくかも分からない。まずは白血病と同じ系列の病気を対象疾患に入れ、放射線の起因性の高いがん(の労災)を認める方向で検討すべきだ」◆息子失った母が語る認定の「裏」 3000万円出す、申請するな/手帳の放射線量改ざん
原発施設で健康被害を受けた就労者が労災認定に至る道のりの困難さはいかばかりか。浜岡原発(静岡県)で被曝した影響で白血病にかかり死亡したとして、1994年に労災認定を受けた嶋橋伸之さんの実母、美智子さん(71)は、こう振り返る。
伸之さんは高校卒業後すぐの81年、原発の危険も知らないまま浜岡原発の点検を請け負う会社に就職しました。この段階でちゃんと危険性の教育を受けていれば、白血病になることはなかったと今も悔しい思いです。
89年になって、高熱などで体調が悪いと訴え、検査の結果、白血病が通常の3倍以上の数値で、白血病と診断され、1年の通院と1年の入院後、29歳で生涯を閉じました。
その後、勤務中に浜岡原発で浴びた放射線量は合計50ミリシーベルトを超えていたことが分かり、労災申請を決意しました。この時も会社は「3000万円支払うので労災申請はしないように。労災を認められたケースはない」と言ってきました。
伸之が大学ノートに書き残していた毎日の業務メモや放射線管理手帳を見た時は驚きました。手帳には日々の放射線量が記入されていましたが、伸之の死後に何ヶ所も訂正されていたのです。入院中にもかかわらず安全教育を受けていたという記載に訂正されていて、本当に腹が立って…。
最終的には伸之が残したメモが証拠となり労災認定されました。労災を勝ち取るには、証拠を自分で用意しなければならないのが実情です。
被曝した以上、他の人よりも病気になりやすいのは当たり前です。もう少し労災認定の条件を緩め、「見なし認定」を拡大すべきではないでしょうか。原発の老朽化は毎日進んでいて、いつかは壊れます。被曝者は今後も増える可能性があるのですから。
<デスクメモ>
労災をよそに派手な自民党総裁選。おりこうさんな候補者らが数字をちりばめ、持論をまくしたてる。でも、中身たるやアナリスト臭プンプンでいただけない。「私の政権は弱者救済に専念する。金持ちの面倒はみないから、そこんとこ、よろしく」とタンカを切る者はいないのか。理屈は聞き飽きた。 (隆)」
(2) この記事で語っている労災認定の「裏」などは唖然とするものがあります。この記事中で気になったのが次の点です。
「人ごとではないという思いで全国の関係者が交渉に駆けつけたが、表情は曇りがち。「再処理工場の本格稼動、原発施設の老朽化で、被曝労働者はもっと増える」
日本原燃の使用済み核燃料再処理工場がある青森県六ヶ所村で反対運動を続ける菊川慶子さん(59)は「六ヶ所でも被曝をしている人が増えているが(原燃は)被曝と病気の因果関係を認めていない。声を上げないと」。
六ヶ所村では高校卒業後、東京並み給与の原燃に勤めるのがエリートコース―菊川さんは寂しそうに言って続けた。「原発より放出する放射能が多い再処理工場の被曝は深刻だと思う。でも、村の財政は再処理工場に頼っている。被曝しても訴えるのは難しい気がする」」
今後、原発で働く被曝労働者は「もっと増える」のです。それなのに、原発労働者は労災認定がされず救済を受けられない状態なのです。
多くの市民が稼働中の原子力発電所による恩恵に与っているのですから、原発による被曝という命の危険をさらしている労働者にだけリスクを背負わせているのは不当です。ですから、市民の側は、原発労働者を救済するように努める義務があるはずです。
浜岡原発(静岡県)で被曝した影響で白血病にかかり死亡したとして、1994年に労災認定を受けた嶋橋伸之さんの実母、美智子さん(71)の話によると、会社は「3000万円支払うので労災申請はしないように。労災を認められたケースはない」と言ってきたそうです。こうして、会社側は、原発労働者は被曝が避けられないことが分かっているのに、あくまでも原発労災がなかったように隠蔽を図っているのが現実です。こうしたことがまかり通ってきたのですから、会社と行政側が結託しているのではないか、との疑念が付きません。
原子力発電の可動を続行し、六ヶ所の再処理工場も本格稼動に向かっているなど、国が原子力政策を推進する以上、必ず生じる原発被曝労働者の状況をすべて公開し、会社による隠蔽工作を止めさせ、労災認定の条件を緩め、放射線の起因性の高いがんの労災を積極的に認めていくべきです。
そうする方向で国に働きかけ、声を上げていくのが、原子力発電所による恩恵に与り、国を監視するべき国民の務めではないかと思うのです。
<10月15日追記>
東京新聞平成20年10月15日付朝刊27面において、労災認定が決まったとの記事があったので、引用しておきます。
「悪性リンパ腫初の労災認定 放射線業務で
2008年10月14日 21時16分
放射線業務に従事し悪性リンパ腫で死亡した沖縄県うるま市の喜友名正さん=当時(53)=の遺族が、淀川労働基準監督署が労災を認定しなかったことを不服として大阪労働局に申し立てた問題で、同労働局は14日、労災認定が妥当と判断した。淀川労基署が近く労災と認定し、遺族補償の支給を開始する。
放射線業務従事者が悪性リンパ腫で労災認定されるのは初めて。
厚生労働省の検討会は今月初め、原子力発電所や使用済み核燃料再処理工場で業務に従事し悪性リンパ腫を発症した労働者について、肺がんや白血病などと同様に労災対象疾患とする方針を固め、10日に大阪労働局に伝えていた。
支援者によると、喜友名さんは1997年から大阪市の非破壊検査会社で働き、北海道の泊、福井県の敦賀、佐賀県の玄海各原発などで放射線漏れの有無を調べていた。
2004年に悪性リンパ腫と診断され、05年3月に死亡。淀川労基署は06年9月、労災補償不支給を決定をした。
妻末子さん(57)は「夫と同じような仕事で同じ病気にかかったすべての人に、労災を認めてほしい」と話している。」)
左巻きリベラルの短絡・反対脳硬化病者をこの上なく蔑む私でありますが、知識も無しに奴らを馬鹿にしていたのでは目くそ鼻くそですね。
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>どれだけの日本人がこの事実を知っているでしょう
知らないでしょうね。マスコミはほとんど伝えないために、問題視されずに済んでいるように思います。それでいいのだろうかと、いつも思います。
喜友名正さんについて、「厚生労働省の検討会は三日、悪性リンパ腫と放射線業務の因果関係を認める方針を固めた」との報道も、詳しく報道しているのは東京新聞だけで、テレビ報道ではNHKぐらいでした。
原発労災を含め原発関係は、原発事故以外は報道規制をしているかのように報道しない点が気になります。
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>「万が一のことが有ってもfatalなダメージを負うのは、田舎と原発労働者だから、万が一の無いことを祈ろう。 原発が止まったら経済自体が死ぬのだから、その方が大変だし」との心理を我々(取りあえず食うには困っていない都市市民)が共有してしまっているからではないか、と思うのですが、どうでしょう?
そういう面はあると思います。加えて言えば、万が一でなくても、原発のある地と原発労働者は被曝しているわけですが、露骨に言えばその被曝の口封じとして、田舎は見返りとしての利益を受けています。弱みに付け込んで……という感じですね。
原発による被曝を黙っているのは、田舎は見返りとしての利益を受けており、田舎の仕事を奪うわけには行かないとの配慮もあるのだと思います。一番の被害者(原発のある地)が黙っていることを望む以上、報道もしないということなのかもしれません。
原発のある地が地元である友人に、「被曝するのを覚悟で利益を受けることは、本当にいいのか?」と尋ねたのですが、しばらく慄いただけで黙ったままでした。シビアなことを聞いたようで済まない気持ちになったことがあります。
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