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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2008/09/24 [Wed] 23:46:13 » E d i t
白血病や難病の肺線維症との闘いをブログでつづり、肺移植を待ち望みながら、平成20年5月に31歳で亡くなった高松市の池田真一さんと、その遺志を継ごうとしている様子について、東京新聞「こちら特報部」が記事にしていました。

その白血病や難病の肺線維症との闘いの様子や生い立ち、妻由佳さん(31)との出会いなどを携帯電話の小説サイトでつづった内容については、今年3月、その内容をまとめ、「池田 真一(著)『生きたい!!―僕の履歴書』(リーブル出版、2008年)として、刊行されました。

「内容説明
闘いの日は続くけど、僕は生き続ける。最後の最後まで生き続ける−。白血病、肺線維症と難病に襲われながらも懸命に闘い続ける著者が綴るケータイ闘病記。 」(「オンライン書店ビーケーワン」より)


書籍化された後も、病との闘いをインターネットのブログに綴っていました。



1.池田真一の遺志を継いで、臓器移植についてもっと関心をもってほしいことや、普通に歩き、食事できることがどれほど幸せなことかなどを伝えるために、コンサートが何度か開かれています。その報道記事を幾つか引用しておきます。

(1) asahi.com:マイタウン・東京(2008年08月21日)

コンサート通じ支援 臓器移植の現状訴え
2008年08月21日

 難病と闘いながら、今年5月に亡くなった香川県の男性の遺志を受け継ぐため、臓器移植の現状と幸せについて考えようというライブコンサートが11日、新宿であった。男性は肺移植のドナーが見つかるのを待ちながら、病を経験して感じたことを自らの生い立ちや妻との出会いなどとともに一冊の本にまとめ、生前に出版していた。
(上林格)

 男性は高松市の池田真一さん(享年31歳)。高校1年のときに白血病と診断され、抗がん剤治療をうけた。大学1年のときに再発したが、骨髄移植を受けて理学療法士として働くまでに回復した。しかし、3年前に肺機能が低下して呼吸困難になる肺線維症にかかった。

 昨年6月、闘病中の池田さんは小説を書く携帯サイトを見つけた。病と闘ってきたそれまでの人生や妻とのなれそめなどを約2カ月間、投稿し続けた。サイトは友人の紹介や口コミで広がり、3月20日の3回目の結婚記念日にリーブル出版(高知市)から「生きたい!!僕の履歴書」という題名で出版された。

 池田さんはこの本に二つの遺志を書き残した。一つは臓器移植について、世間の人にもっと関心をもってほしいという願い。もう一つは、普通にご飯を食べたり歩いたりできることが、どれほど幸せなことなのか気づいてほしいという訴え。

 今回のライブコンサートを企画したのは、池田さんと中学校まで同級生だった神奈川県相模原市在住の作曲家山田智和さん(31)。「彼の人生の終幕を『残念だったね』という言葉で終わらせるべきではない。もっと多くの人に彼の遺志を伝えていきたいと考えた」

 移植を待ちながら難病と闘う人たちの命や家族の生活を芝居、お笑い、音楽を融合したコンサートを通じて支援していくプロジェクトを立ち上げた。収益金の一部は、日本臓器移植ネットワークに寄付するほか、全国の小、中学校への寄贈を目的とした本の購入費などに充てる「真ちゃん募金」を創設するための基金にするという。

 新宿で開かれた11日のライブはその第1弾だった。趣旨に賛同した山田さんの音楽仲間や池田さんの母校・法政大出身者らで構成するお笑いユニットなど計5組が出演した。会場には、池田さんが生前に取材を受けたテレビ番組の録画映像も流れた。山田さんが、生前の池田さんを励ますためにつくった応援歌「たったひとつの真実」も披露された。

 満席になった約60人の聴衆を前に、池田さんの妻由佳さん(31)は遺影を抱いて舞台に上がった。「主人と同じように病に立ち向かっている人たちに、決して1人じゃないよって、伝えていきたい」

 昨年暮れ、山田さんは高松市の自宅で療養する池田さんを見舞った。久しぶりの再会だった。そのとき、小学校の卒業記念にもらった、地元特産の花崗岩(か・こう・がん)の庵治石のことが話題になった。

 石には「自分の好きな言葉」が彫られていた。山田さんのには「夢」。当時から音楽を仕事にしたいと考えていた。その夢は実現した。

 池田さんは「新しい道」。何度も病を克服し、自ら切り開いてきた今に通じている道なのかもしれない、と2人で話したという。

 池田さんが残した「新しい道」を受け継いでいく2回目のプロジェクトは、11月に香川で予定されている。」



(2) 四国新聞(2008/09/12 09:37)

観客の心打つ/池田真一さん追悼コンサート
2008/09/12 09:37

 肺線維症のため5月に亡くなった香川県高松市の池田真一さん(享年31歳)をしのぶコンサートが、このほど新宿のライブハウスで行われ、友人が作詞作曲した応援歌の演奏や生前の映像などが集まった観客の心を打った。

 池田さんは1977年生まれ。2度の白血病治療を乗り越え、理学療法士として活躍していたが、28歳で肺線維症を発症。肺移植を待ちながら、闘病中の苦悩と希望をつづったエッセーを携帯サイトに投稿し、多くの共感を呼んだ。

 コンサートは、そんな池田さんの人生を紹介したいと小学時代の同級生、山田智和さん(31)=神奈川県相模原市=が中心となり企画。山田さんは東京を拠点に作曲活動をしており、池田さんの生前に贈った応援歌「たったひとつの真実」がライブハウスの関係者の耳に留まり、東京での追悼コンサートが実現した。

 当日は同曲の演奏のほか、池田さんの闘病を追ったテレビのニュース番組の放映や妻の由佳さんのあいさつも行われ、そのひたむきな人生が、100人を超える観客の心に深く響いた。

 「真ちゃんの人生を知ることで、1人でも多くの人が臓器移植に関心を持ってくれれば」と山田さん。11月には高松でのコンサートも予定している。」


山田智和さんたちのバンド名は「one truth only」であり、9月21日に開かれた日本移植学会の市民公開イベントにも出演しています。その出演の様子をも含めて記事にしている、東京新聞「こちら特報部」を、次に紹介しておきます。



2.東京新聞平成20年9月24日付朝刊24・25面【こちら特報部】

肺移植待ちながら5月に逝去 池田さん闘病記に反響  ケータイ発 生ある幸せ 
2008年9月24日

 肺移植を待ちながら、今年5月に難病で亡くなった池田真一さん(31)が、生前に闘病生活や普通に生活できる幸せ、恋など日常をつづったエッセーに携帯小説サイトで火がつき、今も広がり続けている。池田さんの仲間や、サイトやブログで心を動かされた人たちは今、池田さんの遺志を継ぎ、ライブコンサートを通じて、生きることや移植について伝え始めている。 (片山夏子)

 高松市に生まれ育った格闘技好きでおちゃめな少年が体に異変を感じたのは中学三年の時。食事が取れない、微熱、吐き気…。高校一年の時に白血病と診断され、抗がん剤治療を受けた。東京の大学に進むが、一年生の終わりに再び異変が。再発だった。残された道は骨髄移植しかないと告げられた。

 やっと提供者が見つかり骨髄移植を受けたのは21歳の時。その後、理学療法士を目指して通った専門学校で妻・由佳さん(31)と出会い恋に落ちた。理学療法士として働きながら、2005年3月に28歳で結婚。

 でも「普通の幸せ」をかみしめる日々は長くはなかった。新婚旅行直後、今度は肺機能低下で呼吸困難になる肺線維症と診断された。

 進む病状。いつしか、池田さんを外界とつないでくれる窓は携帯電話になっていた。昨年6月のある日、池田さんは携帯小説サイトを見つける。途中、何度も何度も休みながら、毎日投稿し続けた。闘病生活、妻との出会い、生き抜く気持ち…2ヶ月で書き上げた。タイトルは「僕の履歴書」。

 苦しい治療の中での孤独との闘い。誰でもいい、そばにいてほしいと願ったこと。普通に歩き、食事できることが、どんなに幸せかということ。心が折れそうな時、いつも家族や友達が支えてくれたこと。

 一喜一憂、喜怒哀楽を包み隠さず、「生きる意味」を問い続けた「僕の履歴書」。筆者の池田さんを待ち受けていたのはたくさんの感想と応援メールだった。「当たり前に生活している自分を考えさせられました」「忘れかけていた大切な心の在り方を思い出しました」。口コミでも広がり、あっという間に携帯小説サイトのランキング上位に。

■「他人の死待つ日々」葛藤も

 他人の死があって初めて成り立つ脳死肺移植。その肺移植しか手段がないと知らされた時、「そこまでして生きたいのか。いき続ける価値があるのか」と、自らの葛藤(かっとう)もつづり、移植について関心をもってほしいとの思いを書いた。

 由佳さんは言う。「何よりも普通に生活できることがどれほどありがたいか、当たり前に生きるのがどんなに幸せかを伝えたかったと思う」

 小中学校の同級生が立ち上げたホームページ「頑張れ真ちゃん!」にも、全国からメールが。闘病する人や家族からのメールもあり、池田さんは1つ1つ返事を書いた。

 3回目の結婚記念日となった今年3月、エッセーに加筆した「行きたい!! 僕の履歴書」(リーブル出版)が出版された=写真右上。本は、こう締めくくられていた。「この先はどうなるか分からないけれど、希望を捨てずにとにかく生きていこう。僕はもう独りじゃないのだから」。昨年7月、池田さんは脳死肺移植の患者登録をしていた。

移植理解へ遺志継ぐ輪 同級生ら応援歌作り、ライブも

 大阪市で21日、開かれた日本移植学会の市民公開イベントに、あるバンドが登場した。池田さんのために結成された「one truth only」だ。ボーカルの伸びやかな声が会場に広がる。

 ♪頑張れって容易(たやす)くは言えない 負けるなって簡単には言えない だけどきっと言葉に嘘(うそ)はない 届けたい ただそれだけで♪

 池田さんの小中学校時代の同級生、作曲家の山田智和さん(31)が、池田さんのために作った応援歌「たったひとつの真実」が優しく切なく流れる。小さな子連れの家族、若い男女、移植を受けた人やドナー(提供者)家族が聞き入った。

 山田さんは昨年秋、同級生から聞いて携帯小説サイトを読み、闘い続ける池田さんの生き方に衝撃を受けた。年末に自宅で療養中の池田さんに会い、東京に戻るとすぐ、池田さんのために作曲を始め、ミュージシャン仲間に声を掛け、バンドを結成した。

 脳死肺移植は非常に難しい上、国内の提供者は数えるほどだ。戦い続ける池田さんの元に5月22日、山田さんたちのCDが届いた。「いい曲やわぁ、勇気もらうわ」。そう言いながらはじけた池田さんの笑顔を、由佳さんは鮮やかに思い出せる。だが、翌23日、池田さんは意識不明に陥り、30日未明、帰らぬ人となった。

 「もっと多くの人に真ちゃんの生き方や遺志を伝えたい」。山田さんは池田さん亡き後、ライブコンサートを企画。先月、東京・新宿での第一弾には、お笑い芸人や他のミュージシャンも参加。収益の一部は日本臓器移植ネットワークへの寄付、全国の中学、高校に池田さんの本を寄贈する資金になる。

 ライブでは池田さんの生前映像も流し、移植で助かる命があることを伝えるが、「移植に肯定でも否定でもいい。まず、知って、関心を持ってほしい」と山田さん。バンドのメンバーは誰も何も言わなかったが、それぞれがドナーカードを持つようになった。

 「人と人とのつながりを感じた」「勇気をもらった」―ライブには、そんな声が寄せられた。「ドナー登録をした」という人も。大阪のイベントに来た24歳の女性2人連れは「移植について考えたこともなかったけど、自分にも何かできるならと登録をしようと思った」。娘連れの母親は「家族のことを考えた。子どもも命を考えるきっかけになったと思う」。

 自分が脳死と判定されたら臓器提供してもよい―若い世代を中心に、こうした意識が広がっている。内閣府の臓器移植に関する世論調査では、「提供したい・してもよい」とする回答が10年前の調査開始時から年々増加、06年には4割を超えた。しかし、提供時に必要な意思表示カードを持つ人は8%にすぎない。移植への理解は進むのに、制度は浸透しない。でも、このライブでは来場者が会場に置かれたドナーカードを持ち帰っていく。次のライブ「Live on Life」は11月15日、高松で開かれる。

■今もブログに“訪問客”妻が返信

 池田さんのブログには、今も人々が訪れ、書き込んでゆく。それに由佳さんが返信する。「主人の思いがつながって、生きていくことの大切さや、移植の現状を知ってもらえたら。そこで、1つでも助かる命があれば」。インターネットの中で、今日も人々と由佳さんのキャッチボールが続いている。


<デスクメモ>

 インターネット・携帯社会に功罪はあるだろう。携帯小説を「お手軽」と嘆く文化人もいる。でも、壮絶な闘病生活を、あまねく全国に伝え、ムーブメントにまで育てるネットは現代の「神」かもしれない。そのネット、なんと法律で選挙に使えない。ネットを最も恐れているのは、やはり永田町だ。 (隆)」(*見出しの文章自体は紙面のままですが、文章中に適切な位置におきました。)



「内閣府の臓器移植に関する世論調査では、『提供したい・してもよい』とする回答が10年前の調査開始時から年々増加、06年には4割を超えた。しかし、提供時に必要な意思表示カードを持つ人は8%にすぎない。」というのが現実です。

確かに、臓器を『提供したい・してもよい』とする回答は増えているのでしょうが、朝日新聞が07年10月に実施した世論調査では、脳死を認める人はほぼ半数であり、92年から99年までに計5回実施した調査とほぼ変わっていません。脳死をめぐる国民意識には今も大きな変化がないのです。

こうした脳死をめぐる国民意識が変わらない理由については、東大大学院の清水哲郎教授(死生学)は
「我々の社会が持っている死生観の表れではないか」と説明しています。すなわち、「臓器移植をする際だけ、脳死を人の死と認める『ダブルスタンダード』。それこそ日本人の考えかたに適した仕組みだったのでは、という見方」なのです((「揺れる臓器移植法 小児の脳死■厳格な意思確認」朝日新聞平成20年6月11日付朝刊3面。「WHO理事ら国会議員に警鐘~臓器移植の「自給自足」は世界の流れ(東京新聞平成20年6月11日付「こちら特報部」より)」(2008/06/13 [Fri] 06:09:01)参照)。こうした死生観があるといわれるほど、現在は臓器移植が増えない状態であるといえるのです。

しかし、どういう死生観があろうとも、まだまだ「移植について考えたこともない」方も多く、まずは臓器移植について無関心であることを止め、臓器移植の現状を知ることが必要です。

「日本臓器移植ネットワーク(JOT)によると、98年5月以来、肺移植を希望する登録者は累計で343人(6月30日現在)で、20~40代の若年層が多い。登録者のうち、44人が脳死後の移植に成功。一方、ドナー不足のため、移植実現までは平均2年4カ月かかることから、半数近い151人が亡くなっているという。」 (asahi.com(2008年8月9日)


日本臓器移植ネットワークのHPによると、平成20年9月1日現在では、肺移植を希望する登録者累計は347人であり、現登録者数117人、死体移植済50人、生体移植済24人、海外渡航しての移植2人、死亡152人となっています。このように、今でも半数近くが死亡しています。

こうした移植に関するデータを含めて、臓器移植の現状を知り、臓器提供時に必要な意思表示カードを実際に手にして、自分は何ができるのか、自分は何をすべきなのか、自ら問い掛ける必要があると思うのです。



なお、記事中で紹介した池田真一さんを応援するために開設したHP及びブログとして、「頑張れ真ちゃん!~『僕の履歴書を届けよう!』~」があります。ぜひご覧下さい。


テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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