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2008/06/12 [Thu] 17:00:36 » E d i t
秋葉原無差別殺傷事件(秋葉原通り魔事件)では、派遣労働の劣悪な労働環境に焦点が向けられています。この事件の容疑者である加藤智大氏は、勤め先で派遣社員という立場ですから、収入や身分保障が不安定であり、ワーキングプア状態から脱出できない問題がクローズアップされているばかりか、男は「生活に疲れ、世の中が嫌になった」と供述しています。

ですから、犯罪の背景としては、派遣労働などによる格差や貧困の広がりが影響しているのではないかという見方が出てくるのは、当然の方向でした。本人が悪名高い派遣会社「日研総業」に登録し、労働環境に問題のあるトヨタの自動車部品工場で働いていたことを踏まえると、あの日経新聞でも、「正規と非正規に雇用形態が分かれる職場環境やワーキングプア(働く貧困層)の問題など、社会の変化への不適合が最近の犯罪の背景にある」(日経新聞6月9日付夕刊)のではないか、との指摘をいち早く行っていました。

こうした問題意識については、舛添厚労相もいち早く指摘しています。

「派遣制度転換の時期」「ネット予告把握、議論を」閣僚ら
2008年6月10日12時27分

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件をめぐり、10日午前の閣議後の記者会見などで閣僚からは発言が相次いだ。 (中略)

 舛添厚生労働相は派遣労働制度について触れ、「大きく政策を転換しないといけない時期にきている。働き方の柔軟性があっていいという意見もあるが、なんでも競争社会でやるのがいいのかどうか。安心して希望を持って働ける社会にかじを切る必要がある」と語った。」


しかし、このような派遣労働の実態に問題があるのでないかという指摘については、ネット上では多く指摘されていたのですが、新聞(東京・中日新聞を除く)やテレビ報道ではほとんど触れることがなく、ジャーナリストの江川詔子さんのように「別問題」とまで述べて否定する態度を取る者までいるのです。



1.このように多くの報道機関とネットでの問題意識とが乖離した、奇妙な状況であったのですが、派遣労働者を人扱いしてこなかった日本政府や企業側は、この事件の背景としては派遣労働の状況に問題があったことを直視して、慌てて対策を採ろうとしています。

(1) 朝日新聞平成20年6月12日付朝刊39面

派遣労働規制 あり方議論へ 関係閣僚会議

 事件を受け、政府は11日、関係閣僚会議を開いて再発防止策の検討を始めた。ナイフの所持規制強化に加え、派遣労働の規制のあり方も議論していくことを確認。「小泉改革」の目玉だった労働市場の規制緩和策の見直しに発展する可能性も出てきた。

 町村官房長官は11日の記者会見で「派遣社員の身分の不安定さが本人の精神的不安定を呼んだとの解説もあり、派遣労働者への規制のあり方は今のままでいいのか考える必要がある。できるだけ常用雇用を増やしていく方向で見直すこともある」と述べた。

 このほか、ナイフ販売時の身元確認の徹底▽ネット上の犯行予告を発見した場合の通報を電気通信業界に要請――などを検討する。」



(2) 中日新聞2008年6月11日【静岡】

東京・秋葉原の無差別殺傷事件 派遣社員抱える県内企業にも衝撃
2008年6月11日

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件は、県内の大手企業にも衝撃を与えている。派遣社員を生産現場の「支え」としているケースが多いだけに、容疑者が「県内の工場で働いていた派遣社員」であり、労働環境に不満を募らせていたという点が重くのしかかる。「万一、悲劇が繰り返されれば、企業イメージも傷つきかねない」と人事担当者ら。企業側は、派遣社員の心のケアや派遣元との連携強化などに乗り出す方針だ。

 「大きなショックを受けた。ひとごとではない」

 生産現場の従業員約8000人のうち、15%(約1200人)を派遣社員が占めるスズキ(浜松市)の担当者は、沈痛な面持ちだった。

 湖西工場(湖西市)のように、一カ所で400人以上の派遣社員が活躍する現場もあるだけに「派遣会社との連絡体制を密にして、問題を未然に防ぐための対応策を練りたい」と話す。

 犯行の動機など、容疑者の心の闇の解明はまだで、具体的な対策を打ち出しにくい状況にあるものの「二度と同じようなことを起こしてはならない。できる限り対応したい」と決意を語った。

 ヤマハ発動機(磐田市)も同様に危機感を抱いていた。事件の発生直後だけに、「新たに始めた取り組みは現段階ではない」としながらも、同社が既に持っている派遣社員向けの“心のケア”のシステムを、いっそう活用していく方針を示した。

 例えば、社員OBらが務めている「労務管理担当者」。各工場に配置され、派遣社員の悩みや不安の相談に乗っている。生産現場の監督職を務めた経験から仕事の不安などについて的確にアドバイスできる。

 社内の相談窓口「セクハラ・パワハラホットライン」も、派遣社員が利用できる態勢になっているという。」


やっというべきか、派遣労働に対する改善を図ろうとする機運になっているようです。もっとも、人事担当者は、「万一、悲劇が繰り返されれば、企業イメージも傷つきかねない」と心配しているのですから、あくまで企業の利益のためであって、派遣労働者を非人間的に搾取し続けてきたことへの反省ではないことは、よく覚えておくべきです。

では、この秋葉原無差別殺傷事件容疑者の勤務先の労働状況は、どうだったのでしょうか。東京新聞「こちら特報部」では、秋葉原無差別殺傷事件の容疑者の勤務先ルポを記事にしていましたので、紹介したいと思います。

6月12日追記「晴天とら日和」さんのエントリーが詳しいので、紹介しました。)
6月13日追記:関東自動車では、派遣社員の削減方針を示したことで、職場が混乱したとの報道を追記しました。)
6月14日追記:厚労省の通達、派遣ユニオンの発言を追記しました。)



2.東京新聞平成20年6月12日付朝刊24・25面【こちら特報部】

秋葉原無差別殺傷  容疑者の勤務先ルポ
2008年6月12日

 東京・秋葉原の歩行者天国を地獄絵に変えた無差別殺傷事件。加藤智大容疑者(25)は、ネットへの書き込みで派遣労働生活の孤独と絶望感を吐露していた。35年前に季節労働者として働きながらルポルタージュ「自動車絶望工場」を書いた鎌田慧氏は、「労働者派遣法成立以後、労働現場はさらに非人間的になった」と指摘する。実態は、どうだろうか。


 静岡県裾野市、東名高速裾野インター近くの「関東自動車工業」東富士工場。大型トラックが頻繁に出入りしている。

 同社はトヨタグループの中核で、今年3月期の関連会社連結の生産台数は、過去最高の57万7000台。しかし燃料や資材価格の高騰で、今期は生産台数減を見込む。

◆1台を66秒で目視点検作業

 加藤容疑者は昨年11月から勤務し、1日400台の輸出用カローラの塗装点検を、8人1組で担当していた。1台を66秒で目視点検する。

 午後2時すぎ。勤務交代時間に近づき、従業員が三々五々、通用門を出入りしていた。ジーンズにシャツなどの服装。コンビニ袋を提げる姿が目立つ。記者を路上で見ただけで、「どこの社ですか」と声を掛けてくるほどぴりぴりしている。

■「生産減で300人カットのうわさ」

 加藤容疑者宅のある32室のワンルームマンションは、工場から車で10分ほど。派遣元の「日研総業」(東京都)が借り上げた。

 派遣元、派遣先、マンションが同じ男性が、インターホン越しに、静かに話した。「私は今月末で派遣先の契約が解除になる。でも、派遣元が別の職場を紹介してくれるし、食いっぱぐれる心配はない。転勤と同じ感覚。ただ今回に限っては、1ヶ月で別の派遣先が決まらないといけない」

 関東自動車工業は「生産台数減で、200人の派遣労働者のうち150人の契約を解除する」としている。しかし、この男性は「派遣契約をすべて解除し、期間労働者と合わせ300人をカット」とうわさで聞いたという。

 同社によると、加藤容疑者が工場の上司から「6月末で人員見直しがある」と聞いたのは5月30日。しかし今月3日、加藤容疑者の担当工程が契約解除の対象ではないことを、日研総業を通じて伝えたという。

 関東自動車工業の広報担当者は「日研総業との契約期間は原則1年だが、1ヶ月前に申し入れば期間短縮できる」とした。加藤容疑者の契約は来年3月末まで。だが「期間内でも契約を随時見直す」としている。

◆「工程違えば交流はない」

 職場の雰囲気はどうか。前述の男性は「同僚と休み時間にしゃべるし、飲みにも行く。派遣社員は県外出身者ばかりで知り合いが少なく、まず同僚と仲良くなる」と話した。一方で「担当工程が違えば交流がなく、同じマンションに住んでいても、加藤容疑者の顔を知らない」とも明かした。


■派遣契約いつでも解除  低い賃金で業界急成長 

◆金銭補償なく切るケースも

 では、なぜ加藤容疑者は自暴自棄になったのだろうか。

 派遣労働者を支援するNPO「ガテン系連帯」の小谷野毅事務局長は「厚生労働省の指針では、契約を打ち切る場合、次の就労先のあっせんや金銭補償が必要だが、何の手当てもなく放り出されるケースが多い。われわれが聞いている情報では、今回もそうした手当てが行われた様子がない。(加藤容疑者を)かばうわけではないが、絶望的な気持ちになったのは想像に難くない」と指摘する。

   ◇  ◇  ◇

 2006年度の派遣労働者数は、前年度比26.1%増の約321万人で過去最多。この7年で3倍以上に増えた。

◆求人増えても非正規雇用に

 原因は、経済界の要請で進む派遣業の規制緩和だ。専門業種限定から、99年に一般業務を自由化。04年には自動車製造業を含む製造業も解禁され、06年度は約24万人が派遣された。

 派遣事業の同年度の売上高は34.3%増の約5兆4000億円。一方、加藤容疑者の派遣元の日研総業など一般労働者派遣事業の平均日給は、0.5%増の1万571円(1日8時間で換算)にとどまる。

 厚生労働省は「(企業の契機回復で)求人が増え、正社員より人件費が安い派遣労働者が増えた」とする。非正規雇用が当たり前になり、二重派遣や偽装請負の横行に批判が高まっている。 (大野孝志、橋本誠)


<デスクメモ>

 友人のA君(30)。実は「しかられ願望」があるんだそうだ。大学を出ると就職氷河期で、入社試験は軒並み失敗した。だが口八丁手八丁の器用さでフリーライターとなり、海外を飛び回っている。それでも孤独。「上司だの、先輩だのっていないですから。そういうぬるい関係にもあこがれますよ」 (充)」(*見出しは紙面どおりの文章ですが、見出しの位置は文章中の適切な位置に挿入しています。)



特別寄稿 自殺か殺人か―派遣労働者の絶望―

鎌田慧

 白昼夢のような秋葉原の惨事をテレビでみて、咄嗟(とっさ)に思い浮かんだのは、ちょうど40年前、連続殺人事件を引き起こした永山則夫元死刑囚だった。彼もまた、加藤智大容疑者と同じ青森県津軽地方の出身者だった。ふたりは大都会に凶器をむけ、出口のない怒りを爆発させた。

 ほぼ1ヶ月のあいだに、4人を短銃で射殺した永山元死刑囚は、自分の被害者が、ガードマンとタクシー運転手という、貧しい勤労者だったことの意味にやがて気づくようになる。極貧家庭に生まれ、中卒の集団就職者(金の卵)として上京、都会の底辺を這(は)いまわっていた彼は、次第に自分の犯罪の愚かさに気づく(「無知の涙」)。彼は自分の仲間に銃口をむけてしまったのだ。

 「犯罪予備軍って、日本にはたくさん居るような気がする」と犯行2日前、加藤智大容疑者は携帯サイトの掲示板に書き送った。犯罪への助走コースを走り出した自己弁護だが、それは一緒にはたらいていた、仲間たちの絶望感を知ってのことだった。

 「あ、住所不定無職になったのか ますます絶望的だ」。トヨタ車の組立工場である関東自動車工業は、派遣社員を4分の1に切り捨てると通告していた。

 「それでも、人が足りないから来いと電話が来る 俺(おれ)が必要だから、じゃなくて、人が足りないから 誰が行くかよ」

 「仕事に行けっていうなら行ってやる 流れてくる商品全部壊してやる」

 長くて6ヶ月、ワン切りハケンともいわれる、「時給労働者」は、使い捨て自由の不安定雇用者である。「必要な時に、必要なスタッフを、必要とされる期間のみ、企業の要請に応じて派遣される」と「労働者派遣法」を推進した学者が豪語している。

 あたかも、ジャスト・イン・タイム納入の部品のように、細切れにされた人間が工場にはめこまれる。踏みつぶされたプライド、その屈辱感は、「希望がある奴(やつ)にはわかるまい」とも書かれている。

 25歳の加藤容疑者は、トヨタの期間工の試験にも落ちていた。かつて、期間工が労働現場の最底辺だったのだが、85年に労働者派遣法がつくられてから、その下にさらに、時間刻みの派遣労働者が組み込まれた。

 戦後の民主化のなかで、暴力団の資金源を断つために禁じられた「口入れ稼業」や「労働者供給業」が、規制緩和策によって亡霊のように復活した。かつて私が「絶望工場」と名付けた労働現場の悲惨はさらに深まり、若者たちはなんの保証もない移動を繰り返している。自己責任社会の中で、自殺か他殺か、その選択しかないほど追い詰められている。

 彼のメールで唯一、明るい記述は、「人間と話すのって、いいね」という、凶器を買った店員との会話だけである。つまりお金での交流でしかなかったのだ。

 彼が無差別殺人に暴発する前に、私たちは、「いまの社会は変えられる」という希望を、彼に与えることができなかったのだ。(ルポライター)
---------------------------------------------------------
<永山則夫元死刑囚> 1949年生まれ。青森から集団就職で上京するが、職を転々とし、連続射殺事件を起こす。逮捕されると獄中で文字を覚え、創作に励む。83年に小説「本橋」で新日本文学賞受賞。97年死刑執行。
---------------------------------------------------------」




(1) 幾つかの点について触れていきます。1点目。

「派遣元、派遣先、マンションが同じ男性が、インターホン越しに、静かに話した。「私は今月末で派遣先の契約が解除になる。でも、派遣元が別の職場を紹介してくれるし、食いっぱぐれる心配はない。転勤と同じ感覚。ただ今回に限っては、1ヶ月で別の派遣先が決まらないといけない」

 関東自動車工業は「生産台数減で、200人の派遣労働者のうち150人の契約を解除する」としている。しかし、この男性は「派遣契約をすべて解除し、期間労働者と合わせ300人をカット」とうわさで聞いたという。

 同社によると、加藤容疑者が工場の上司から「6月末で人員見直しがある」と聞いたのは5月30日。しかし今月3日、加藤容疑者の担当工程が契約解除の対象ではないことを、日研総業を通じて伝えたという。

 関東自動車工業の広報担当者は「日研総業との契約期間は原則1年だが、1ヶ月前に申し入れば期間短縮できる」とした。加藤容疑者の契約は来年3月末まで。だが「期間内でも契約を随時見直す」としている。」



関東自動車工業は、「今月3日、加藤容疑者の担当工程が契約解除の対象ではないことを、日研総業を通じて伝えたという」としています。他でもそういう報道がされていることは確かです(毎日新聞6月9日付夕刊も同旨)。

しかし、某ブログによると、「少なくとも工場の正社員は6月30日付けで派遣はすべてクビと認識していた」とのことですから、「派遣契約をすべて解除し、期間労働者と合わせ300人をカット」という噂の方が真実であったと思われます。元々、関東自動車工業は、「期間内でも契約を随時見直す」、すなわち、いつでも契約を見直して派遣労働者を解雇できるのですから、6月末でクビにする意図であったと判断した方が合理的といえます。

派遣労働者の雇用環境が極めて不安定であることが分かる事実といえるでしょう。



(2) 2点目。

◆金銭補償なく切るケースも

 では、なぜ加藤容疑者は自暴自棄になったのだろうか。

 派遣労働者を支援するNPO「ガテン系連帯」の小谷野毅事務局長は「厚生労働省の指針では、契約を打ち切る場合、次の就労先のあっせんや金銭補償が必要だが、何の手当てもなく放り出されるケースが多い。われわれが聞いている情報では、今回もそうした手当てが行われた様子がない。(加藤容疑者を)かばうわけではないが、絶望的な気持ちになったのは想像に難くない」と指摘する。」


「厚生労働省の指針では、契約を打ち切る場合、次の就労先のあっせんや金銭補償が必要」であるのに、「今回もそうした手当てが行われた様子がない」のです。派遣労働規制のために厚労省の指針があっても、その指針はまるで無視なのです。このように、派遣会社・その派遣労働者を雇う企業側は、厚労省の指針なぞ無視してやりたい放題やっているという実態があるわけです。 派遣労働は、現代版「蟹工船」であるという見方が十分に成り立つといえそうです。




3.最後に。

(1) 鎌田慧さんによる特別寄稿には、容疑者の加藤智大氏の言葉が幾つか引用されています。

「犯罪予備軍って、日本にはたくさん居るような気がする」
「あ、住所不定無職になったのか ますます絶望的だ」
「それでも、人が足りないから来いと電話が来る 俺(おれ)が必要だから、じゃなくて、人が足りないから 誰が行くかよ」
「仕事に行けっていうなら行ってやる 流れてくる商品全部壊してやる」
「希望がある奴(やつ)にはわかるまい」


他にも、「勝ち組はみんな死んでしまえ」など……。加藤智大氏が、追い込まれていて自暴自棄に陥っている心情がよく表れているように感じます。これらは、トヨタ車の組立工場である関東自動車工業が、派遣社員を4分の1に切り捨てると通告していた場合に書き込んでいたものがあることから分かるように、その心情には、「使い捨て自由の不安定雇用者」である、派遣労働者の雇用環境が大きく影響しているのです。


そして、鎌田慧さんは、派遣労働の実態を次のように評価しています。

「戦後の民主化のなかで、暴力団の資金源を断つために禁じられた「口入れ稼業」や「労働者供給業」が、規制緩和策によって亡霊のように復活した。かつて私が「絶望工場」と名付けた労働現場の悲惨はさらに深まり、若者たちはなんの保証もない移動を繰り返している。自己責任社会の中で、自殺か他殺か、その選択しかないほど追い詰められている。」


加藤智大氏の勤め先である「関東自動車工業」は、くしくもトヨタグループの中核企業です。鎌田慧さんが働いていたトヨタは「自動車絶望工場」だったのですが、それから35年目。今の派遣労働者の現実は、「自動車絶望工場」よりも悲惨な状況です。「自殺か他殺か、その選択しかないほど追い詰められている」という評価も、決して大げさなものではないといえるのです。


「彼のメールで唯一、明るい記述は、「人間と話すのって、いいね」という、凶器を買った店員との会話だけである。」


この「人間と話すのって、いいね」という言葉、そして、これが「彼のメールで唯一、明るい記述」なのですから、いかに人との現実的な接触を切望していたのかが分かります。この孤独感だけでも解消できていれば――この孤独感は派遣労働の実態と関係があるわけですが――、「彼が無差別殺人に暴発することはなかったのではないかと思えるのです。



(2) 作家で国会議員の田中康夫さんは、「田中康夫の奇怪ニッポン」(日刊ゲンダイ平成20年6月11日発行7面)において、「『自動車絶望工場』から35年のこの現実」という表題で次のようなことを述べています。

 「「国民に深く謝罪する。しかし米国産牛肉は安全だ」と5月22日の対国民談話で大言壮語な失言をした大統領に対し、海の向こうの大韓民国では連日、全土で数十万人もの人々が、李明博政権に抗議する“ろうそく集会”に参加しています。

 大学生や子供連れ家族に留まらず、ろうそくを片手に白い仮面を被って静かに抗議する集会には、驚く勿(なか)れ、小中高校生も多数参加し、彼らや彼女らは反・李明博サイトに「嘘吐(つ)き政府」と書き込んでいるのです。「教師に集会を監視させ、主導する学生を調査させ、参加した学生に退学をちらつかせ脅す」「政府の対応は副作用を引き起こし」、「『大統領は嫌なヤツ』というムードが高まった」とジャーナリストのコ・ジョエル氏は記しています。

 翻って不感症なニッポンでは、三百代言宰相・小泉純一郎こそ諸悪の根源とPL法適用を求めるどころか逆に、未だ善男善女が嬌声を上げ、若者も「殺人予告」に対する傍観者的コメントを書き込むのみです。いやはや、去勢されてますなぁ。」


悲惨な状況にある者がいるのに傍観者でいることもまた「罪」ではないでしょうか。田中康夫さんは、「関東自動車工業」を含むトヨタグループ、派遣元の「日研総業」、三百代言宰相・小泉純一郎への抗議はもちろん、派遣労働者の労働環境の改善を求め、現代の「蟹工船」からの脱却を求めて、猛烈に声を上げ行動を起こすべきではないかと、檄を飛ばしているのです。



<6月12日追記>

この事件については、「晴天とら日和」さんが圧倒的に詳しいです。ぜひご覧下さい。

1.秋葉原通り魔事件を考える。(2008年06月09日)
2.秋葉原通り魔事件:勝ち組と負け組「格差社会」 (2008年06月10日)
3.秋葉原通り魔事件:「派遣」日研総業。(2008年06月11日)
4.非正規社員~トヨタは人間までカンバン方式ナノダ~平成の開国 移民1000万人=コイズミの日本人浄化作戦!(イラスト新作・ナカガワ女癖の悪い方&893初お目見え。キャハハハ!) (2008年06月11日)
5.秋葉原通り魔事件:「会社が悪い。親が悪い。社会が悪い」と責任転嫁・・・。加藤智大、一番悪いのはオマエだよ、オマエだって!(2008年06月12日)



<6月13日追記>

東京新聞平成20年6月13日付朝刊27面の記事を追記。

削減計画で職場混乱? 10人以上が休職・辞職

 関東自動車工業東富士工場では、派遣社員の削減方針が示された直後、派遣社員が相次いで辞職したり、休んだりしていた。同僚によると、約200人いた派遣社員のうち“欠員”は10人を上回り、職場の混乱が加藤容疑者の強い不安につながった可能性がある。

 同工場によると、同社は5月26日、派遣元の4社に「派遣社員を大幅に削減する」と申し入れた。

 加藤容疑者と同じ塗装工程の男性(34)は同28日ごろ、登録している派遣元から「工場の派遣社員全員が切られる」と聞いた。相前後するように派遣社員の一部は職場に来なくなり、この同僚は「普段より10人は少なかった。工場は二交代制なので全体ではもっと減っていたのでは。やる気をなくしたと思う」と証言する。

 工場側は「具体数は分からないが、仕事を辞めたり、有給休暇を取ったりした派遣社員がいた。大半は次の職を探すためだった」と説明。工場側が具体的な削減数を示したのは今月2日で、加藤容疑者には3日、派遣元が雇用継続を伝えた。

 加藤容疑者が書き込んだとされるネット掲示板には5日午前6時すぎ、「日に日に人が減っている気がする」とある。加藤容疑者は直後、「作業着がない」と騒動を起こし無断欠勤。仕事に戻るよう頼まれたが、「お前らが首を切っておいて、人が足りないから来いだと? おかしいだろ」との記述もあった。」


ただでさえ不安定な雇用状況なのに、6月直前に解除方針が伝えられ、すぐに分かるくらいの人数の「派遣社員が相次いで辞職したり、休んだりしていた」状況を目の当たりにしていれば、不安感でいっぱいになるだろう。派遣労働の改善が急務だと思う。

世間が体感治安の悪化に慄いて厳罰化を叫んで安心感を得ようとし、職を失うことへの強い不安が犯罪の後押しになった――。それがまた、世間の厳罰化を促進させる……。誰もが社会不安に左右されて動かされてしまっていて、より悪循環しているように思える。どうしたらこの悪循環を止めることができるのだろうか?



<6月14日追記>

朝日新聞平成20年6月13日付夕刊15面を追記。

「派遣法の順守徹底を」秋葉原殺傷受け厚労省緊急通達
2008年6月13日11時7分

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、厚生労働省は13日、全国の労働局と派遣・請負の業界団体に対して、労働者派遣法などの法令順守の徹底を求める緊急の通達を出した。事件の容疑者が派遣社員で、雇用の不安定さが事件につながった可能性があると指摘されていた。

 舛添厚生労働相は同日、閣議後の記者会見で「派遣労働そのものが悪いわけではないが、問題の背景に派遣があるという認識を持っている。少なくとも法令を順守してもらわなければいけない」と話した。」


元々、原則3ヶ月の更新という不安定な雇用、収入も正規社員よりも大幅に少なく、派遣会社によるピンハネ、人扱いされないなどという状態で、法令も遵守しないのだから、ますます精神状態が不安定になるのは当然。法令遵守ぐらいはしようという、気が遠くなりそうな通達。


朝日新聞平成20年6月13日付夕刊15面の「『毎日不安でもなぜ』 同じ工場の20代契約社員」という記事も一部引用。

 「派遣社員や契約社員など非正規雇用の労働条件改善を訴える「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「派遣という働き方が事件のすべての原因ではないが、背景としては大きい」と指摘する。

 関根さんによると、非正規雇用労働者の工場での作業中は会話をする余裕がなかったり、長時間労働の後は工場の寮に帰るだけの生活だったりすることがある。このため、人間関係を築きながら、生活を楽しむのが難しくなるという。

 雇用調整の対象にされる派遣社員も少なくない。「5年10年後の自分が見えない、絶望の中に置かれる。容疑者は自分に歯止めをかけるものも、守りたいものもなかったのではないか」」


「派遣という働き方が事件のすべての原因ではないが、背景としては大きい」という指摘は、派遣労働を少しでも知っていれば、すぐに納得できる発言です。派遣ユニオンとしての発言だから、当然といえば当然なのですが。

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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コメント
この記事へのコメント
他blogへのコメントのコピペベースで恐縮ですが、かなり気合を入れて書きましたので、ご容赦を。

『電脳コイル』というアニメが有る。(少し前までNHK教育で放映されていた)
舞台は近未来だが、描かれている世界は、小学校の帰りに欠かさず立ち寄った駄菓子屋であり、気難しげだが、あったかい店の婆さんであり、夏祭りであり、近所のリカちゃんへの淡くて甘酸っぱい初恋であり、喧嘩に負けた悔しさであり、切ない別れであり、未来への得も知れぬ不安であり、幼い日、母の胸に抱かれた時の安らぎだ。 かけがえの無い人と時。 私にはそれが有る。 だから今、世界がどれほど絶望に満ちていても、どれほど疲れ果てても生きていける。 それが私にとって価値有る生だからだ。 これからも、この小さな物語を紡ぎ続けることが、私の生だからだ。

「俺には何も無い」と言う“『世界で一つだけの花』症候群”のお前。 only oneどころか、one of themの、名も知れぬ、ありふれた一輪の花すら咲かない世界をずっと俯いて歩いて来たかも知れない。 それでも、路地に映った自分の影を見たことは有るだろう。 それこそが、お前が、少なくとも無ではなかった
証なんだよ。 自分が傷つけ、抹殺してしまったのが、そんな影たちだったかも知れないことに気付いているか? 
死をもって償えることを幸せに思え。 が、同時にその死は何も解決しないことを知れ。 お前の行為はnothingだったのだ。 絞首刑台に登るまでに何年もの時間が有る。 その一秒たりとも、無駄にするな。 最後に何を語るか、意味有る言葉を遺すことが、君の、これからの大事な大事な人生だ。
2008/06/12 Thu 18:32:29
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
これには、まだ明らかでない事も…
>ジャーナリストの江川詔子さんのように「別問題」とまで述べて否定する態度を取る者までいるのです。

 江川さんという方は、今の日本、そして世界に、著しく労働者の精神保健を乱しながら、あまつさえ法律も守らずに成立している労働現場もあるという事に余り詳しくはないのでしょうか? そういう事を実感として把握できる立場のジャーナリストではないのでしょうか??
2008/06/13 Fri 01:01:27
URL | akirame #I1ARjSCE[ 編集 ]
おはようございます。
当方の拙いブログのご紹介を頂き感謝致します!
ありがとうございます!

派遣といいつつ、「偽装請負」で、トヨタ、キャノン、等々の当代一の企業が関与している。とか、その件にかんして枝野さんだったか、国会で「参考人招致」or「証人喚問」して欲しいっておっしゃってましたよねぇ。
やっぱり、
日本に「終身雇用」という制度がなくなって、労働者の立場を危うくしているのは間違いの無い事実だと思います。

【新聞(東京・中日新聞を除く)やテレビ報道ではほとんど触れることがなく、】
触れられるわけがありません。
大元を辿れば、チョー一流企業ばかりだもん。
今回の件も、トヨタグループだもの、マスゴミが書ける訳がないし、報道できるワケがないじゃん!ネッ!

一生懸命働いても、ピンハネされちゃう、儲かるのは幹部ばかりで年収1億円越える。
おかしいと思う。
政治も、経済も、ナニモカモ、再構築する必要があると思います。

だからと言って、加藤智大を擁護しているのではありません。自分の犯した罪は自分が償うしかありません。

なんだか、まとまらない文章ですみませんでした。
いつも、アナタの理詰めの文章力に憧れてはいるのですが、・・・・・
憧ればかりで、アキマヘン!

では、また、です。
2008/06/13 Fri 06:54:25
URL | とらちゃん #-[ 編集 ]
えー、焚きつけた格好になってしまったようですので・・・。自験も含め、幾つか。

まず、工場のライン労働は、私も最初の就職先がメーカー(業種は本件犯人と別ですが)だったため、ひとしきり経験しています。
私は本社採用の大卒正規雇用だったので「そのうち遠からずライン作業から離れられる」ことが確定的でしたが、この仕事は(その性質上)かなり精神にキます。人としての尊厳性に、かなり負荷がかかります。
独身寮が工場敷地内にあることも含め「ああ、俺って生産財の一つに過ぎないんだ」と、打ちひしがれた気分になります。
同じ境遇の同期入社の仲間と友好的な人間関係を築けなかったとしたならば、それこそ5月病でドロップアウトしたかもしれないです。(「同病相哀れむ」の同期とは、おかげで相当仲良くなりました)

その状況からの「脱出」がほぼ既定の正社員であったとしても精神的にやられてくるのですから、出口が見えない状況での閉塞感や絶望感の深さは、想像のできないことではありません。
しかし、この点に限っては正規雇用か否かの問題ではなく、生産工程のライン労働自体が内在する要素であろうと言うのが、私の判断です。

また、関自や日研に特化したローカルな問題でもないでしょう。製造業であれば多かれ少なかれ、また程度の深刻さに幅はあれ、同じ事情を抱えていると考えるべきです。(関自がトヨタ系であることを理由として「それみたことか」とばかりに鬼の首を取ったような騒ぎ方をする人には、私はまったく共感できません)

前のエントリーで、この「背景事情」と事件本体を過度に連結すべきではないとしたのは、春霞さんが本文中に引用していらっしゃる記事にもある「加藤容疑者と同じ派遣元・先・住居」の男性が、しかしながら「加藤にはならなかった」否、このような事件を起こしたのが「加藤だけ」であることを棚上げして、過度の一般論にしてしまうことは不適切と思うからです。

そうした意味で、江川氏の記事は読んでませんが(苦笑)「別のこと」と扱う姿勢が間違っているとは思いません。それはそれ、これはこれです。

なお余談ながら、春霞さんはじめ、どうも「関自がトヨタ系だからマスコミはその名前を出すのを憚った」と思っている人が少なくないようですが、私の知る限り、それは勘繰り過ぎです。
精々「あまり関自とトヨタを結び付けてくれるな」とか「関自で製造している現行モデルの名前を挙げてくれるな」、「容疑者が塗装ラインでなんと言う車を扱ったかなど『宣伝』せんでくれ」くらいの要請が、営業を通じて報道セクションに寄せられる程度でしょう。

加藤ナニガシという『個人』が起こした犯罪に関して、単に勤務先・所属先に過ぎない企業の固有名詞をあげつらうことが妥当かどうかと言えば、それはNOなのではないでしょうか。
いまの私の勤め先で、仮に同様の事件を起こした従業員がいたとして、それがあたかも会社そのものに責任があるかのように報じたてられたとしたら「ふざけんな」と感じると思います。
2008/06/13 Fri 12:26:10
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2008/06/13 Fri 23:19:13
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>rice_showerさん:2008/06/12 Thu 18:32:29
コメントありがとうございます。「他blogへのコメントのコピペベース」であっても気にすることなくお願いします。


>かけがえの無い人と時。 私にはそれが有る
>「俺には何も無い」と言う“『世界で一つだけの花』症候群”のお前

派遣労働者の場合、ピンハネが日常的な派遣で格段に収入が少なく、容疑者のように長時間労働だと仕事後は寮に帰るだけで人間関係を築く余裕がなく、いつクビになる分からない不安定さ。これでは将来が何も見えないため、「俺には何も無い」との絶望の中に置かれてしまうことはさほど珍しくないようです。


>絞首刑台に登るまでに何年もの時間が有る。 その一秒たりとも、無駄にするな。 最後に何を語るか、意味有る言葉を遺すことが、君の、これからの大事な大事な人生だ

そうですね。容疑者の加藤氏は警察によるリークがポロポロでていますが、加藤氏は、裁判や手記なりで、本当の心情を語ってほしいです。ただし、加藤氏は、この事件を起こしたことで、何年も抱いていた絶望感から解放されたことは確かでしょうね。
2008/06/14 Sat 06:41:14
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>akirameさん:2008/06/13 Fri 01:01:27
コメントありがとうございます。


>>ジャーナリストの江川詔子さんのように「別問題」とまで述べて否定する態度を取る者までいるのです。
>江川さんという方は、今の日本、そして世界に、著しく労働者の精神保健を乱しながら、あまつさえ法律も守らずに成立している労働現場もあるという事に余り詳しくはないのでしょうか?

このブログで引用した江川詔子さんの発言は、6月12日の早朝の番組で少しだけコメントしたものを引用しました。ですから、江川さんがどれほど真剣に考えてコメントしたか、真意はどうかは不明であることは確かです。

しかし、「派遣ユニオン」さんという当事者が、「(事件の)背景としては大きい」と述べていますので、江川さんの認識と派遣労働者側とは認識が異なっているようです。(このエントリーの<追記>での形でも引用しています)

↓の朝日新聞の記事に出ています。

「派遣社員や契約社員など非正規雇用の労働条件改善を訴える『派遣ユニオン』の関根秀一郎書記長は『派遣という働き方が事件のすべての原因ではないが、背景としては大きい』と指摘する。」(朝日新聞平成20年6月13日付夕刊15面)
2008/06/14 Sat 06:43:27
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>とらちゃん:2008/06/13 Fri 06:54:25
いつもTBありがとうございます。そして、今回はコメントも。


>派遣といいつつ、「偽装請負」で、トヨタ、キャノン、等々の当代一の企業が関与している。
>やっぱり、
>日本に「終身雇用」という制度がなくなって、労働者の立場を危うくしているのは間違いの無い事実だと思います。

同感です。派遣社員の生活保障なんて何も考えていないと思えるほどです。

キャノンは、派遣法を改正して「偽装請負」を適法化しようという画策をしたりするなど、あくどいです。今回の関東自動車工業東富士工場も、いきなり6月末ですべてクビですから、「派遣社員の削減方針が示された直後、派遣社員が相次いで辞職したり、休んだりしていた」(東京新聞平成20年6月13日付朝刊27面)くらいです。

色々と調べると、形式上、月給約20万で寮費が5万円、時給1300円から1050円に切り下げられたということのようです。それで6月末でクビでは、生活に不安になりますね。


>【新聞(東京・中日新聞を除く)やテレビ報道ではほとんど触れることがなく、】
>触れられるわけがありません。
>大元を辿れば、チョー一流企業ばかりだもん。
>今回の件も、トヨタグループだもの、マスゴミが書ける訳がないし、報道できるワケがないじゃん!ネッ!

結局、トヨタの名前を出したのは、読売新聞と東京・中日新聞だけ。毎日新聞に至っては、HPでは「日研総業」の名前すら出さないのですから、その遠慮ぶりには感心するほどです。テレビ報道では、NHKを除いて、容疑者の派遣元・勤め先会社の名前はまるで出ないですからね~。その徹底ぶりには笑いがでてくるほどです。大事件だと、執拗なほど容疑者の勤め先を書きまくるのがマスコミなのに。

名前さえも出せないほど報道機関がビクビクするなんて、ここは中国かロシアかそれとも北朝鮮かと勘違いしそうです。


>だからと言って、加藤智大を擁護しているのではありません。自分の犯した罪は自分が償うしかありません。

分かります。とらちゃんのスタンスは、十分に理解しています。犯罪の背景を色々探り、その改善を求めることを強く主張するとしても、犯人の罪を免責せよと叫ぶわけではない、ということは。


>アナタの理詰めの文章力に憧れてはいるのですが

ありがとうございます。これからも宜しくお願いします。
2008/06/14 Sat 06:47:03
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>惰眠さん:2008/06/13 Fri 12:26:10
コメントありがとうございます。


>私は本社採用の大卒正規雇用だったので「そのうち遠からずライン作業から離れられる」ことが確定的でしたが
>この点に限っては正規雇用か否かの問題ではなく、生産工程のライン労働自体が内在する要素であろうと言うのが、私の判断

惰眠さんが正規雇用の典型だからなのか、無垢又は無邪気な考えの持ち主なのかは分かりませんが、惰眠さんは、ジツに幸せな生活を送っているようですね。惰眠さんのような人がいるから、加藤氏を賛美する人も出てくるのでしょうね、きっと。これでは、第二の加藤氏が必ずでてくるでしょう。もちろん、惰眠さんのコメントには猛烈な抗議がきてますが。

それはともかく、朝日新聞平成20年6月13日付夕刊15面の記事では、派遣ユニオンさんが次のように述べています。

 「派遣社員や契約社員など非正規雇用の労働条件改善を訴える「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「派遣という働き方が事件のすべての原因ではないが、背景としては大きい」と指摘する。」

このように、派遣側は、「派遣労働の点が犯罪の背景として大きい」と理解しているのですから、「正規雇用か否かの問題ではな」いという惰眠さんの考えは間違っています。


>関自や日研に特化したローカルな問題でもないでしょう。製造業であれば多かれ少なかれ、また程度の深刻さに幅はあれ、同じ事情を抱えていると考えるべきです

確かに、どこの派遣会社もピンハネをやっていますし、どこの企業も派遣労働者を使い捨てにしていますから、派遣労働者の労働環境全体の問題であり、「関自や日研に特化」していない問題です。ですから、政府や企業は慌てて、改善策を打ち出しているわけです。

なぜ、特に関自や日研の名前が問題視されるのかというと、派遣会社の中でも日研総業が特に悪質であり、トヨタの会長だった奥田氏が日本経団連会長であったこともあるのに、トヨタグループに属する関東自動車工業は、突如として派遣をすべてクビにするからです。トヨタが自動車業界のなかで最も派遣を使い捨てしているなど労働条件がよくないとの話もあるようです。惰眠さんは車好きのようですから、トヨタの悪質さもよくご存知だとは思いますから、指摘するまでもないでしょうけど。


>加藤ナニガシという『個人』が起こした犯罪に関して、単に勤務先・所属先に過ぎない企業の固有名詞をあげつらうことが妥当かどうかと言えば、それはNOなのではないでしょうか。

加藤氏は当初から「「生活に疲れ、世の中が嫌になった」と供述し、「あ、住所不定無職になったのか ますます絶望的だ」「それでも、人が足りないから来いと電話が来る 俺(おれ)が必要だから、じゃなくて、人が足りないから 誰が行くかよ」「仕事に行けっていうなら行ってやる 流れてくる商品全部壊してやる」「希望がある奴(やつ)にはわかるまい」との、労働条件に密接に関わる言葉を幾つも残しています。ですから、容疑者の勤務先に注目が向けられ、派遣元・勤務先が問題視されるのは至極当然です。


>春霞さんはじめ、どうも「関自がトヨタ系だからマスコミはその名前を出すのを憚った」と思っている人が少なくないようですが、私の知る限り、それは勘繰り過ぎです。

加藤氏の職業に関して、報道機関が「派遣社員→職業不詳」に変わった経緯があること、トヨタの名前を出したのは、読売新聞(のちに東京・中日新聞も掲載)だけでした。大事件になると、容疑者の勤め先は執拗に掲載するのがマスコミなのに。

ですから、ネットでは猛烈にマスコミ不信が渦巻いてしまい、「関自がトヨタ系だからマスコミはその名前を出すのを憚った」と思われても仕方がない状況にあるということだと思います。
2008/06/14 Sat 07:52:01
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批判に晒されるばかりの企業の側に立って考えてみましょうか。(付き合いの有る、某大手電気メーカー、地方工場、技術系管理職と話した内容)
・高い知能、技能の求められる人材(例、システムエンジニア、プログラマ)は、慢性的に不足している。
・自前で抱え込むには限度が有るので(→供給絶対数が足りない、繁忙期の必要量に合わせ雇用を肥大化させられないetc.)、アウトソーシングする。
・そのアウトソーシング先は、更に中国、インドなどへ一部業務委託しているようだ。
・一方、今回の犯人が従事していたような、特別な知能、技能、熟練を要しない、誰でも何時でも出来る類の作業に、今以上のコストを支払ったり、正社員として登用するなんて有り得ない。 必然も余裕も無いから。  労働力の供給は安定しているし、コストアップには耐えられない。 
・国の指導でこれが半強制化されるようなら、特に地方で、採算割れの工場閉鎖が相次ぐだろう。(今回の関自については、こんな情報が。 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/06/8boiledema_6861.html
・非正規労働者への同情は禁じ得ないが、非正規社員には無い、別の形質の重圧、ストレスに晒されている、自分達正社員の利益を犠牲にされては堪ったものではない。

世界的大手企業で働く人達も、非常な危機感と恐怖感に苛まれながら、慢性的過労状態で、上がらぬ給与の明細書に溜息しているという現実が有るんですね。
政府の為すべきは、最低賃金を上げるとか、正規雇用化を指導するとか(←失業率が跳ね上がるでしょう。 そして新たに失業するのは、今のワーキングプア達です)ではなく、指摘されて久しい、労働力の需給ギャップを埋める政策ではないのでしょうか? (例、即戦力として実態需要の有る人材を公費で育成する)
ま、その前に“ヤクザの人寄せ”的派遣業者を追放する施策が喫緊ですが.....。


 
2008/06/14 Sat 08:51:56
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7人もが殺害された「事件」を「政治的プロパガンダ」に使いたがる人がいるんですねえ
春霞さんが裕福な弁護士の典型だからなのか、無垢又は無邪気な考えの持ち主なのかは分かりませんが、春霞さんは、ジツに幸せな生活を送っているようですね。

・・・では、春霞さんの「リクエスト」にお答えして、企業側・正規雇用者側の論理で、派遣社員・加藤に代表される甘ったれた性根を非難することにでもいたしましょうか?

はっきり言わせていただくと、企業が正規雇用の従業員の生活を「守る」ためには、バッファとなる労働力が必要です。業績が悪くなったらすぐに「切捨て」られる労働力が、ね。当たり前のことです。

そして、派遣社員がそういう扱いのカテゴリになることなんか、派遣業法が成立した時点でハナから判りきってた話です。正社員を切るのは簡単じゃないですから。
それをいまさら「派遣の現実はこんなひどい」だなんて、何を言ってるんだと思いますよ、私は。最初から十分予測されたことが、案の定現実に起きているだけ。無策でいいという話とは別ですがね。

「労働条件に密接に関わる言葉を幾つも残しています。」
工場労働だったらどこも同じですよ。程度問題に過ぎない。どうしてもトヨタの子会社を「悪者のシンボル」に仕立てたいようですが。私の見てきた現場(就職した企業のの子会社工場)なんか、今回言われてる関自の待遇と比べりゃ「人間扱いしてない」度は3倍増しでしたから。

大体、そこまで関自と日研が悪辣きわまるのだとしたら、加藤と一緒にいた別の青年は、なんで加藤と同じ犯罪に走らなかったんですかね?あるいは他にも何人もいるであろう同じ境遇の労働者は。

こういう類の刑事事件を何でもかんでも「労働環境」のせいにするような、共産党シンパの労弁チックな「政治宣伝」は慎んでいただきたい。
7人が殺害された凶悪事件を、労働問題に耳目を集めるための「アイキャッチ」同然に扱うがごとき姿勢には、党勢拡大のいいチャンスだと内心で欣喜雀躍しているんじゃないかと邪推されますよ?

この次、企業の労担がどういう発想してくるか予測してます?
派遣、壊滅しますよ。業種そのものが。派遣元企業が潰れていい気味だと思ってるかもしれないけど、登録してる労働者はどーなるんでしょうね?
工場のパートタイムのライン工とかだったら、単価の高い日本人よりも「別の供給源」に、政治レベルでシフトする契機になるだけですから、こんなの。

政官の反応が素早かった理由は、本質的にはそこですよ。ごく最近まで派遣業法を「今よりもっと派遣先が使い勝手よく」する方向で改正するよう業界のロビー活動があったの、忘れてるんじゃないですか?

危機感がないのは一体どちらだと言いたいですね、まったく。
2008/06/14 Sat 18:29:39
URL | 惰眠 #Oy5awZbQ[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2008/06/13 Fri 23:19:13
元気の出るコメント、ありがとうございます。
2008/06/15 Sun 23:18:22
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>rice_showerさん:2008/06/14 Sat 08:51:56
コメントありがとうございます。


>(今回の関自については、こんな情報が。 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/06/8boiledema_6861.html

情報ありがとうございます。
「天漢日乗」さんのところでも、「ご家族が関東自動車の正社員だというboiledemaさん」のブログを引用なさっているんですね。このブログで、「工場の正社員は6月30日付けで派遣はすべてクビと認識していたようだ」ということで、関東自動車工業側が嘘をついていたとばれてしまったわけですが。

「天漢日乗」さんは、「広告出稿を取り下げられることに怯えるマスコミ各社が決して触れない、トヨタと関東自動車の体質がよくわかる内容だ」とコメントされていますが、そういう理解になりますよね~。普通は。


>誰でも何時でも出来る類の作業に、今以上のコストを支払ったり、正社員として登用するなんて有り得ない

正社員にも言い分はあるでしょうが、これを正当化すると、また秋葉原殺傷事件のようなことが起きてしますね。

このエントリーでも紹介しましたが、秋葉原殺傷事件がおきたため、政府や企業が慌てて派遣労働者への労働条件を良くしようとし始めてました。この対応を見て、ペンよりも、デモよりも、暴力・剣(ナイフ)の方が強いことを証明した、とか、「政治家や金持ちなどを狙うテロよりも、一般人を無差別に狙うテロの方が効果が高い」 ということを証明したのが今回の事件だ、という声も上がっているようです。

そんなことでいいのかと思い、ペンやデモにより派遣労働の改善に関わってきた雨宮処凛さんはどう思っているのかと思ったら、やはり触れてました。

「秋葉原の無差別殺人、の巻」から、一部引用しておきます。
http://www.magazine9.jp/karin/080611/080611.php

「犯人は25歳の派遣労働者。日研総業に登録し、トヨタ系の自動車工場で働いていた、と知った時、「とうとうこういう事件が起きてしまったか」と暗澹たる気持ちになった。
 ここでもよく書いているように、製造業の派遣や請負で働く若者たちの生活状況は厳しい。そしてそんな厳しい彼らの生活を、私は取材してきた。日研総業から自動車工場に派遣、と聞いただけで、その内実を少しでも知る人であれば、彼の「絶望」や「閉塞感」が少しはわかるのではないだろうか。(中略)

 「自爆テロしたい」「いっそのこと、戦争でも起こればいいのに」「通り魔になってみんな殺してやりたい」。ワーキングプアと呼ばれたり、既にネットカフェ生活だったりする若者たちから届くメールや、実際に彼らと話した時に聞いた言葉だ。だけど、実際に行動を起こす人はいなかった。ほんの数日前までは。
 もちろん、彼のしたことは許されることではない。しかし、ここまで25歳の若者を自暴自棄にしてしまったのは、一体何なのだろうか。多くの若者から「未来」を奪ってきたこの社会のシステムを、もう一度考え直す必要があるだろう。」

派遣労働の実態をよく知っていれば、「とうとうこういう事件が起きてしまったか」という思いになりますね。


>世界的大手企業で働く人達も、非常な危機感と恐怖感に苛まれながら、慢性的過労状態で、上がらぬ給与の明細書に溜息しているという現実が有るんですね。

正社員はそれなりに言いたいことはあるでしょうね。


>政府の為すべきは、最低賃金を上げるとか、正規雇用化を指導するとか(←失業率が跳ね上がるでしょう。 そして新たに失業するのは、今のワーキングプア達です)ではなく、指摘されて久しい、労働力の需給ギャップを埋める政策ではないのでしょうか? (例、即戦力として実態需要の有る人材を公費で育成する)

色々と対策はあるでしょうが、どんな労働者であっても、「通り魔になってみんな殺してやりたい」というほどの絶望感を払拭できるだけの生活保障が必要であるという意識をもってほしいと思います。社会保障の基本なのでしょうけどね。


>ま、その前に“ヤクザの人寄せ”的派遣業者を追放する施策が喫緊ですが.....。

派遣会社が酷いんですよね。給与のうち40%以上を派遣会社がピンハネするということも結構あるのですから。
2008/06/16 Mon 00:00:57
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お言葉に甘えて他サイトコメントのコピペで.....。

気鋭の哲学者、東浩紀と宮台の対談を視聴した。(http://www.videonews.com/on-demand/371380/001324.php) 事件発生直後、一部メディアがテロという言葉を使ったのに対し、私は「テロリストに失礼だ」と何処かにコメントした。 しかし、東氏は通り魔殺人ではなく、テロと呼ぶべきだという。  もし、首相官邸、経団連に突っ込めば、誰もが躊躇無くテロだと看做す。 動機が政治、社会への強烈な不満、怒りであるのが自明だと考えるから。 
加藤何某の場合、動機はまぎれも無く政治、社会への強烈な不満で“闇”など無い。 つまりテロだと。 が、政治的アリーナへのアクセスもチャンネルも有さず、思考も非常に幼稚、拙劣なので、そこまで思考が至らず、一方馬鹿ではないようなので、自分がグローバリズムの負け組の末端に居るとの認識はおそらく有るのだが、その怒りのベクトルが首相官邸に向かうという筋が成立せず、奴にとっての社会の象徴、アキバで憩う人々(国民の象徴)をターゲット、道連れにした、という見立てと解釈した。
今回の事件に慌てて、政府は非正規労働に関する法制の改革を進めるようだ。 皮肉にも、加藤何某のテロは図らずも目的を達する、政治がテロを成功させてしまう(テロにより法を変えようとしているのだから)。 この部分を余程慎重にやらないと、必ずまた起こる、とは東、宮台の、そして私も共有する認識。
2008/06/16 Mon 03:41:59
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宮台いわく「孤独な勘違いの背景こそ問題」
さて、その宮台真司が続けて次のようなエントリーをアップしています。
「格差社会がもたらす絶望」云々の議論は完全な出鱈目じゃないが、周辺要因です
最大の問題は社会的包摂性で、これは格差に還元できない社会的相続財産の問題です。


皆様を挑発するようなコメントをするのは気が引けるのですが、秋葉原界隈の上野・御徒町界隈を徘徊していれば必ず見かける、あるいは少し前まで新宿の地下道で目にした「日雇い、派遣の仕事さえない、正真正銘の失業者」、過酷とされる仕事にさえありつくことの出来ない、文字通り生命の危機に瀕することも希でないホームレスの存在に、随分と都合よく目をつぶってらっしゃいませんか?

「労働市場」の最底辺にさえ属さない可能性のあるホームレスは通り魔事件など起こさず、曲がりなりにも仕事のあった25歳青年は通り魔に走った。
生活環境が、労働環境が、将来展望が絶望的だからだというならば、ホームレスと派遣労働の青年、どちらがより過酷な環境にあるんでしょうね?

派遣業の問題を指弾するときには「敵」は見えやすくわかりやすいですよね。派遣業の会社と、派遣先企業の「非人道的」な「搾取」を、古典的な階級闘争の論法であげつらえばいいんだから。
でも、その「派遣」にもなれずにいるホームレスの完全失業者に関しては、困ったことに「非人道的」な「搾取」をしている「敵」の姿が見えづらいですよねえ。より困難な状態に置かれていることは明らかなのに。

別に私は「下には下がいる」などと言うような論法を持ち出してるわけじゃないですよ。短絡的に「派遣」に問題の根源を求めるような視点の設定を批判しているんです。

宮台真司の指摘した「問題の所在」は『社会に居場所が見つけられない不満』、『社会的序列について「勘違い」を与える成育環境』です。

2008/06/16 Mon 19:12:49
URL | 惰眠 #Oy5awZbQ[ 編集 ]
>惰眠さん:2008/06/14 Sat 18:29:39
コメントありがとうございます。


>労働条件に密接に関わる言葉を幾つも残しています。」
>工場労働だったらどこも同じですよ。程度問題に過ぎない。どうしてもトヨタの子会社を「悪者のシンボル」に仕立てたいようですが。私の見てきた現場(就職した企業のの子会社工場)なんか、今回言われてる関自の待遇と比べりゃ「人間扱いしてない」度は3倍増しでしたから

もっと「下」がいるから、労働条件は無関係であり、文句を言わずに我慢しろってことですね。もっと「下」がいようとも、よくない労働条件であるという事実があったことには変わりませんし、我慢しろというべきではありません。(「下には下がいる」という意味ではないなどと思いたいようですが、この書き方では無理です。)

だいたい、容疑者には知りえない、惰眠さんの経験を持ち出しても意味がないです。

「『人間扱いしてない』度は3倍増し」だったのが事実であったとしても、惰眠さんは、「人間扱いしていない」側に立っていたわけです。それをこのように誇るように持ち出す気が知れません。正社員の視点で、派遣労働者の労働条件を考えること自体がずれてます。


>大体、そこまで関自と日研が悪辣きわまるのだとしたら、加藤と一緒にいた別の青年は、なんで加藤と同じ犯罪に走らなかったんですかね?あるいは他にも何人もいるであろう同じ境遇の労働者は。

まじめに考えてますか? 同一の環境・経歴であっても、犯罪を犯す人と犯さない人がいるのは、ごく普通のことですよね。


>こういう類の刑事事件を何でもかんでも「労働環境」のせいにするような、共産党シンパの労弁チックな「政治宣伝」は慎んでいただきたい。

犯罪の要因としては貧困といった経済的な要因を考えるのは、刑事政策としてごくごく普通のことです。そして、ここのブログ以外でも指摘しているように、日研総業や関東自動車工業に問題があったことは事実です。ですから、刑事政策上も、日研総業や関東自動車工業を問題視することは、何の違和感もありません。

勤労権(憲法27条1項)には、適正な労働条件の下で働き続ける対使用者的権利も認められるという考え(内野正幸『憲法解釈の論点』107頁)もあり、労働条件の改善の必要性を説くことは労働基準法にかなうことです。最近では、派遣労働の改善要求は、生存権(憲法25条)保障の要求であるとも説かれたりするほどです。

日研総業や関東自動車工業に問題があったことは事実ですから、法律論上も、日研総業や関東自動車工業を非難することは、何ら問題がありません。

このように、刑事政策論としても法律論としても真っ当な考え方に対して、「共産党シンパの労弁チックな『政治宣伝』」などと感情論的な批判しても何の意味もありません。惰眠さん、どうしたのですか? 


<6月17日追記>

トヨタの名前が出ないことへの疑問は、東京新聞6月16日付「応答室だより」の「『派遣』推進 国の政策に疑問の声」という表題の中でも出ています。一部引用しておきます。

「埼玉県の男性からは『容疑者は、トヨタ自動車関連会社の派遣社員だったというが、(スポンサーに配慮したのか)この事実が、いつの間にか、テレビから消えていたのが気になる』と。本紙では12日付特報面『容疑者の勤務先ルポ』で、この会社の内情をきちんと取り上げています。お読みいただいたでしょうか。」(東京新聞平成20年6月16日付朝刊5面「応答室だより」) 

わざわざ「応答室だより」で取り上げているのですから、トヨタの名前が出ないことに疑問を抱いている人はかなり多いといえます。
2008/06/16 Mon 22:35:14
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>もっと「下」がいるから、労働条件は無関係であり
わざわざ「そうではないですよ」と明文表示したことを、逆に理解されても困りますねえ。
「もっと困難な状況にあるはずの人が事件を起こさず、それよりも程度問題ではあってもマシな人が事件を起こしているというのに、その『状況』を事件の淵源であるかのごとく語るのは理屈として成立してない」と言ってるだけなんですが。

それとも、加藤容疑者があのような事件を起こした原因は、なにが何でも『派遣労働』であってもらわなくては困る事情でもあるんですか?プロパガンダに利用しづらいとかのように。

なお被疑者勤務先のオハナシですが、奈良の女児殺しで死刑判決を受けた某や、大阪の小学校に侵入して児童を無差別に殺傷して死刑判決を受けた某々にも勤務先があったはずだし、彼らの『生活経済の状況』が犯行に何らかの影響を及ぼさなかったとはいえない(特に池田小事件の男)筈なのに、そちら方面への言及は少なかったり、あるいはネグられてませんでしたっけ?それらもスポンサー配慮だったんですか?
同種事案における被疑者プロフィールの扱いと具体的に比較を行ったうえで、本件事件での報道で関自・日研・ひいてはトヨタの名前の出方が過去事例と有意に異なるならばそうした『疑い』を持つ合理性はありますが、そうではないんじゃないですか?
むしろ報道のルーチンの対応としては「従業員がプライベートに起こした事件で、会社の名前をあげつらうのは筋違い」となってるんじゃないですか?
「トヨタだから・・・」みたいな反応は、陰謀史観めいた合理的思考の欠如です。

それと、当事件被疑者が口にしているとされる、人間扱いされていない云々の感想は、製造ラインに組み込まれて働く人間なら誰しも抱くものです。
ウソだと思うなら、一度パソコンでも白物家電でもなんでもいい、一度実体験して御覧なさい。あの感想は、製造ラインでの作業と言う労働の種類に由来するものであって、雇用形態に原因したものではないことが、きっと痛いほど分かりますから。
2008/06/17 Tue 11:31:12
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2008/06/18 Wed 00:15:03
| #[ 編集 ]
>rice_showerさん:2008/06/16 Mon 03:41:59
コメントありがとうございます。


>気鋭の哲学者、東浩紀と宮台の対談を視聴した
>東氏は通り魔殺人ではなく、テロと呼ぶべきだという
>自分がグローバリズムの負け組の末端に居るとの認識はおそらく有るのだが、その怒りのベクトルが首相官邸に向かうという筋が成立せず、奴にとっての社会の象徴、アキバで憩う人々(国民の象徴)をターゲット、道連れにした、という見立てと解釈した。

東氏の見解ですよね。なるほど~とは思うところはありますが……。ちょっと幾分、事実とはずれる感じがします。

「殺人未遂容疑で逮捕された加藤容疑者は「リストラされると思い、4トントラックを借りて(勤務先の)工場の入り口を封鎖しようと思ったが、借りられなかったのであきらめた」と警視庁の調べに供述していることがわかった。「リストラのために、わざとつなぎ(作業服)を隠されたと思い、腹が立った」とも話しているという。」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0616/TKY200806150215.html

どちらかというと、元々は4トントラックを借りて、6月9日(月曜日)に職場を狙っていたのですが、借りれなかったので、秋葉原で6月8日(日曜日)実行へ変更したという経緯のようです。もし、当初の意図通り、職場で実行していたら、会社に不満があることが明白であったのでしょうね。


東京・神保町本屋街あたりで長年過ごしている身としては、秋葉原は長年よく知っています。長年、すごしている身としては、特に地方出身の方は、秋葉原には憧れのようなものがあるという話をよく聞きます。6年前くらいは修学旅行の学生さんがうろうろしているのは違和感を感じましたが、今や普通のことという感じです。

秋葉原がアニメやゲームの「聖地」、オタクの「聖地」というネーミングが根付いていることもあって、憧れの地という意識はまだまだ健在で、皆さんやってくるようです。観光地化している面はありますが、まだまだ、「聖地」の意識はなくなっていません。(個人的には、あまりにも普通にすごしているので、「聖地」の感じはありませんが)

ですので、「アキバで憩う人々(国民の象徴)をターゲット」にしたというと、おおげさすぎる感じですが、ある意味、加藤氏にとって好きな場所ですから、「奴にとっての社会の象徴」かもしれませんね。


>今回の事件に慌てて、政府は非正規労働に関する法制の改革を進めるようだ。 皮肉にも、加藤何某のテロは図らずも目的を達する、政治がテロを成功させてしまう(テロにより法を変えようとしているのだから)。 この部分を余程慎重にやらないと、必ずまた起こる、とは東、宮台の、そして私も共有する認識。

同感ですね。加藤氏の行為は、非正規労働の改善にとって実に効果的でした。政府も企業も機敏に動き始めたのですから(苦笑)。テロは、日本では有効なのかもしれませんね。

これでもし、非正規労働の環境が悪化したら、必ず、また加藤氏のような人がでてきますね。物事は最初に行動を起こす人が大変なのであって、2番目はハードルが低くなるのですから。ネットでは、行動せよと、むしろ期待する声があるとさえ、いえるかもしれません。
2008/06/18 Wed 06:52:31
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>惰眠さん:2008/06/16 Mon 19:12:49・2008/06/17 Tue 11:31:12
コメントありがとうございます。まとめてコメントすることにします。
なぜ、この問題に熱烈にコメントしてくるのか不可解ですが。
また、日研総業やトヨタを非難するエントリーを、暗に期待しているということでしょうか(^^ゞ


>2008/06/16 Mon 19:12:49
>その宮台真司が続けて次のようなエントリーをアップしています。
>「「格差社会がもたらす絶望」云々の議論は完全な出鱈目じゃないが、周辺要因です。
>最大の問題は社会的包摂性で、これは格差に還元できない社会的相続財産の問題です。」

まぁ、どこで出ているのか知りませんが、宮台さんがいつも言っていることなんですよね、惰眠さんが引用している文章は。死刑制度の是非のときも言っていたな~。あまり、意味がないと思います。


>秋葉原界隈の上野・御徒町界隈を徘徊していれば必ず見かける、あるいは少し前まで新宿の地下道で目にした「日雇い、派遣の仕事さえない、正真正銘の失業者」、過酷とされる仕事にさえありつくことの出来ない、文字通り生命の危機に瀕することも希でないホームレスの存在に、随分と都合よく目をつぶってらっしゃいませんか?

惰眠さんは東京にお住まいではないようですね。「秋葉原界隈の上野・御徒町界隈」という言い方にも引っかかりますが、それぞれかなり町の様子が違いすぎて徘徊するのも妙ですし、ホームレスの人数も違いますから。「少し前まで新宿の地下道」ですか……。もう何年も前ですよね? 何か東京の様子にずれを感じますけどね~。

それはともかくとして、ホームレスの実情をよく知ってから書かないと意味がないです。


>2008/06/17 Tue 11:31:12
>それとも、加藤容疑者があのような事件を起こした原因は、なにが何でも『派遣労働』であってもらわなくては困る事情でもあるんですか?プロパガンダに利用しづらいとかのように。

惰眠さんこそ、こうして何度も何度も念仏のように、日研総業、ヨトタ、関東自動車工業、派遣労働は無関係と唱えることこそ、よく分かりません。加藤氏が労働条件への不満を述べている以上、派遣元・勤務先を問題視するのは当然です。


>当事件被疑者が口にしているとされる、人間扱いされていない云々の感想は、製造ラインに組み込まれて働く人間なら誰しも抱くものです。

あのですね。

加藤氏が犯した犯罪の要因は何かを検討しているのですから、加藤氏の側、すなわち派遣労働者の側の視点にたって判断しなければいけません。それなのに、惰眠さんは正社員の視点で考えているので、それこそが間違いなのです。

もう一つ間違っているのは、惰眠さんはご自分の経験だけで語っている点です。刑事政策論にしても、法律論にしても普遍的な問題として扱うのですから、ご自分の経験だけを語っても全く無意味です。しかも、惰眠さんの場合は、正社員の立場からの経験ですから、刑事政策論・法律論としては、全く使い物になりません。

ある問題点が発生した場合、一般論、普遍的なものとして検討することは、政策論・法律論の基本中の基本です。視点がずれるのは論外です。惰眠さんは、政策論・法律論の基本中の基本を理解していない点にこそ、問題があるように思います。残念ながら。
2008/06/18 Wed 06:59:25
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
簡潔に。
春霞さんが間違っているのは
加藤被疑者の立場からの検討と言うのは「派遣」工場労働(重点は「派遣」)の一点にフォーカスしていることです。
「派遣」の問題として論じたいという欲求がために、ライン工労働の一般的性質として(雇用形態に関係なく)論じうる部分と、雇用形態に帰属させるべき部分の仕分けを、意図してか意図せずともかは別として、行っていないことです。

さらに言えば、日研総業・関東自動車工業の問題(劣悪な「派遣」の労働実態)にフォーカスしすぎるが余り、その劣悪な労働にさえ就業することのできない、より「夢も希望も将来展望も抱けない」層の問題、またそれとの対比によって浮かび上がってくるであろう分析を、最初から放棄してしまっていることです。

一般論・普遍論に持ち込むならば、こうした対比・切り分けのプロセスを踏むべきことは基本中の基本、初歩の初歩であるにも拘らず、私に向かってそれができていないと仰る春霞さん自身が、そうした「社会科学的分析」の手順を無視しておいでになる。

被疑者の発した言葉の、全部が全愚「派遣」と言う雇用形態に由来するものでないことは、別の雇用形態でラインに入ったことがある者になら直ちに分かることです。
私が敢えて「正社員」の雇用形態でラインに入ったときの心理状態を例示したのは、そのためです。

被疑者目線で検討すると言うのは、被疑者の言い分を鵜呑みにすることとは別です。
被告人となった被疑者の弁護を行うのであれば、当人の言い分を全て是とするところから出発するのでありましょうが、それは政策論や法律論など「社会科学」のやり方とは完全に別物です。
それをまぜこぜにしたまま私のことを批判するのは見当外れもいいところです。
2008/06/18 Wed 13:11:17
URL | 惰眠 #Oy5awZbQ[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2008/06/18 Wed 00:15:03
ご配慮ありがとうございます。

確かに最悪です(苦笑)。自分で全然気づかないでいるので、困ったものです。
2008/06/18 Wed 22:24:46
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>惰眠さん:2008/06/18 Wed 13:11:17
コメントありがとうございます。
どうやら、派遣労働やトヨタを問題視したエントリーをご希望のようです。多くの訴訟もあったことですし、もっと問題視した方がいいようですね。また、いずれ書いてみたいと思います(^^ゞ


>被疑者の発した言葉の、全部が全愚「派遣」と言う雇用形態に由来するものでないことは、別の雇用形態でラインに入ったことがある者になら直ちに分かることです。
>私が敢えて「正社員」の雇用形態でラインに入ったときの心理状態を例示したのは、そのためです

容疑者の加藤氏は、日研総業からトヨタグループの関東自動車工業に、派遣労働者として派遣されて働いており、「あ、住所不定無職になったのか ますます絶望的だ」「希望がある奴にはわかるまい」などの収入や雇用期間といった労働条件(法律用語です。念のため。)に不満がありました。

これに対して、惰眠さんは、正社員という収入や雇用期間の不安定さがない立場で、自動車という業種と異なる工場での、「ライン」という収入や雇用期間でないことを持ち出して、ご自分の主張を正当化しています。

比較すれば分かるように、惰眠さんの経験は、加藤氏が行った犯罪の要因・背景を探ることについて、加藤氏の経験とは、何もかも、まったく無関係なのです。いくらなんでも、あまりにも無関係すぎで、納得してくれと言われても困ります(汗)。訴訟で言えば、事件に関連性がある事実・証拠であってこそ、証拠として使うことができるのです。

「別の雇用形態でラインに入ったことがある者になら直ちに分かる」なんて思っているようですが、事件と関連性がまるでないのですから、無意味です。惰眠さんが主観的には証明になると思っていても、客観的に関連性がないのですから、無関係になってしまいます。ホームレスどうこうの話も関連性がないので、無関係であることも、分かりますよね? 

身の回りのことからよく考えて判断すること自体は妥当だとは思いますが、どういった事実を持ち出せば、立証でき、弾劾できるか、よく考えて頂きたいと思います。


>被疑者目線で検討すると言うのは、被疑者の言い分を鵜呑みにすることとは別です

今回と前回のエントリーでは、記事やコメント欄において、日研総業、トヨタグループの関東自動車工業、派遣労働につき、多くの関係者が問題視していることを挙げています。前回のエントリーでは、他のブログを紹介し、その中の記事では、トヨタの正規・非正規社員の労働条件がでています。それを読んだうえでのこのエントリー(前回のエントリーも紙面で見てはいますが)をアップしています。

惰眠さんが、正社員の視点で、しかも個人的な経験で、業種も違うのに、犯罪の要因と「日研総業、トヨタグループの関東自動車工業、派遣労働」は無関係だと主張して、それが妥当であると理解せよといっても、あまりにも無茶です。

こう書いてみても、主張がかみ合わないというか、平行線のままですけどね~。
この事件に関して、日研総業・トヨタ・関東自動車工業自身が表明していることが正しいのだ――かなり難しいでしょうし、労働条件の良し悪しについて全くダンマリで、トヨタはまるで無視なのが難点――というのなら、まだ分かるのですけどね。
2008/06/18 Wed 23:50:58
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
なぜかみ合わないのか、簡潔に指摘するとこういうことです。

春霞さんの論は、関係企業固有の問題に「矮小化」したり、ライン工全般にかかる労働環境の問題であるものを派遣労働固有の問題に「矮小化」したうえで、刑事事件の分析にかこつけて派遣(工場)労働を語ろうとしていることに私が異を唱えているからです。

いわば、私は「五月病なんて労働条件由来ではなく誰しも罹るんだから、それが『この特異な事件』の原因とするのは違うでしょ」と言い、春霞さんは「五月病にかかるのは日研総業と関東自動車工業とトヨタに関係した派遣労働者だから」と言ってるわけです。
罹患し易さ、罹患後の転帰に労働条件という「環境」は無論影響を持ちますが、それは「原因」ではない。複数存在する要素の内の一つに過ぎない。

日研総業に問題がある、という指摘はある。関自に問題がある、と言う指摘もある。事実の部分もあるだろうし、針小棒大に語られている部分もあるかもしれない。それはそれで検証すればいいことです。

しかしその際にも留意しなくてはいけないのは、それはその企業単独の問題なのか、業界全体の悪弊なのか、それとも「構造」が原因しているので一ローカルの対症療法では手に余るものなのか、そういう視点を忘れないことです。
尤も、忘れて微視的な対応に特化したとしても、個別紛争程度ならば解決の一助になる可能性がありますけどね。
2008/06/19 Thu 13:07:39
URL | 惰眠 #hARePrLk[ 編集 ]
>惰眠さん:2008/06/19 Thu 13:07:39
コメントありがとうございます。


>なぜかみ合わないのか
>春霞さんの論は、関係企業固有の問題に「矮小化」したり、ライン工全般にかかる労働環境の問題であるものを派遣労働固有の問題に「矮小化」したうえで、刑事事件の分析にかこつけて派遣(工場)労働を語ろうとしていることに私が異を唱えているからです。

この秋葉原無差別殺傷事件では、犯罪の要因を探っているのですから、もっぱら社会政策や刑事政策の議論です。社会政策や刑事政策とは、現時点の資料から、問題となった事象を分析し、一定の改善策を示すことに意義があります。論者により明確にどこが問題か(会社を名指しして)言うか否か分かれるでしょうし、別の分析から、別の改善策を示す者もいるでしょう。

どういう立場であれ、「刑事事件の分析」を行った結果、派遣労働やヨトタや関東自動車工業に大きな問題がある(ガテン系連帯)のであれば、改善策として「派遣(工場)労働を語」るのは、社会政策や刑事政策の意義(分析を行い、一定の改善策を示す)からして、通常の分析です。


>罹患し易さ、罹患後の転帰に労働条件という「環境」は無論影響を持ちますが、それは「原因」ではない。複数存在する要素の内の一つに過ぎない。
>日研総業に問題がある、という指摘はある。関自に問題がある、と言う指摘もある。事実の部分もあるだろうし、針小棒大に語られている部分もあるかもしれない。それはそれで検証すればいいことです。
>しかしその際にも留意しなくてはいけないのは、それはその企業単独の問題なのか、業界全体の悪弊なのか、それとも「構造」が原因しているので一ローカルの対症療法では手に余るものなのか、そういう視点を忘れないことです。

色々、考慮するのは自由です。しかし、現時点で一定の改善策を示すことができないのであれば、政策論として意味がないのですよ。惰眠さんは、色々な視点が必要だと述べる、それは良い事です。ではその結論は? まだ分からないということですよね。それでは、政策論ではないです。

結論を示さずに、「色々視点が必要ですよ」と述べるだけに留まるであれば、それは政策論ではありません。惰眠さんの述べていることは、政策論ではなく、まるで何年も経ってから原因がわかる歴史学を説いているだけのように感じられます。

なぜかみ合わないのかというと、社会政策や刑事政策についての理解の違いであると思います。

色々書きましたが、私としては、結論を明確にできないのであれば、エントリーにするつもりはありません。政策論でないのに政策論を偽装したエントリー、単なる感情論なのに法律論を装ったエントリーなんて、自己否定ですから。「色々視点が必要ですよ」言うだけ言っておいて結論留保という中途半端なことは、性に合いません(^^ゞ


<追記>

東京新聞平成20年6月22日付朝刊26面「破滅・秋葉原無差別殺傷」(2)より一部引用しておきます。

 「富士山のふもとに広がる静岡県裾野市。緑豊かな平野部には、トヨタやキヤノンといった大手企業の企業などが集まり、有数の工業地帯となっている。
 中でもトヨタグループの車両組み立てメーカー、関東自動車工業は就職先としても地元の人気が高い。工場の従業員は約2600人。周辺には多数の社宅が立ち並び、社員用のプールと体育館もある。日本企業が誇ってきた終身雇用と家族的経営を象徴するような風景が広がる。
 だが、それとは対照的に、工場には約200人の派遣社員がいる。昨年11月から勤めた加藤智大(ともひろ)(25)もその一人。派遣大手の日研総業が借りたワンルームマンションに住み、同社のバスで通った。」

ごく一部とはいえ、この正社員と派遣社員の待遇の差は大きいですね。
2008/06/22 Sun 22:33:25
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>ごく一部とはいえ、この正社員と派遣社員の待遇の差は大きいですね。

そりゃ、労働者が契約を締結した相手先の資本規模が全然違いますから。正規雇用の従業員同士であっても、業績好調の企業で働くものと、業界下位で喘いでいるような企業で働くものとでは、目に見えて大きな「格差」があるものです。

本件事件の被疑者は「たまたま」日研総業から関東自工に派遣されましたが、派遣先が仮に関自ではなく、その二次請け・三次請け以下の零細サプライヤーだったと場合、それでも福利厚生の「格差」を主用論点として事件像を描くことは是なんでしょうか。


>惰眠さんは、色々な視点が必要だと述べる
そういう趣旨じゃないんですけどね(苦笑)。「結論」に至るプロセスで、それが欠落してるんじゃないかと強く感じられたので「Why Don't You Do That?」というつもりで例示したのですが。

違う言い方をすると、報道される被疑者供述から、人がこのような自己破滅型の暴発的な犯罪に走るときの要件について「普遍性」を示すファクトがあるにも拘らず、どうしてそれらに目を向けず殊更に「日研」「関自」「派遣」「トヨタ」の(ローカルで、特殊で、他に類例を見ない非人道的な)問題であるかのごとくに誘導しようとするのか。

私はこの事件は(宮台真司の記事も基本的に同様ですが)「孤立」だとか「人間関係の断絶」が最大要因になっていると考えています。

被疑者の置かれた環境が、それらの、自尊心ある人間と言う存在にとっては耐え難い状況を強化し固定化する方向で作用する一方で、それらを慰謝し緩和するファクターがなかった――どうやら被疑者にとって「個人としての彼を承認」してくれる最後の砦だったとおぼしき携帯・ネットを通じて構ってくれる相手からも「見放された」と彼が感じたことが、最後の一本の藁となったように見える、ということです。

もともと、工場のラインに入って作業をするという労働形態は、それ自体が「人間性の否定」「人間関係の断絶」を生じさせるものです。雇用形態の問題ではないのです。
通常は、そうした労働形態に身を置いていたとしても、他で築いた友人関係等で「人間性」を補完し得ます。

しかし、どうやら被疑者は同僚・同宿者のみならず学校時代の友人に留まらず両親に至るまでの「直接的な対人関係」の構築が上手くできず孤立し、拠り所をネット空間における間接的・仮装的な「人間関係」に置いた。

もともとの雇用の不安定性、労働条件の悪さから、そうでない「立場」と比して(精神的にも経済的にも)マージンやバッファが限られる中、最後の最後、ギリギリの局面で最悪の行動を思いとどまらせる「人との関係性」が(少なくとも彼の望む形では)機能しなかったってことなんじゃないでしょうか。

もちろん、その「ギリギリの局面」に彼が置かれることになった理由の一端は、雇用の状態にも求められるし、それを否定するのは虚構でしょう。
ですが、その理由の全て(もしくは大部分)をこれに置こうとするのは、視点の設定を誤っている(ないしは、意図を持って誘導を行っている)と申し上げざるを得ません。
2008/06/23 Mon 12:28:18
URL | 惰眠 #Oy5awZbQ[ 編集 ]
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2008/06/24 Tue 01:05:01
| #[ 編集 ]
>惰眠さん:2008/06/23 Mon 12:28:18
コメントありがとうございます。


>もともとの雇用の不安定性、労働条件の悪さから、そうでない「立場」と比して(精神的にも経済的にも)マージンやバッファが限られる中、最後の最後、ギリギリの局面で最悪の行動を思いとどまらせる「人との関係性」が(少なくとも彼の望む形では)機能しなかったってことなんじゃないでしょうか。

それはそうでしょうね。東京新聞のコラムを一部引用しておきます。

 「ネットの書き込みから察するに、犯人の男が、恋人か親友を持つか、将来が見える定職に就くか、家族と結びついているか…、この普通の生活のどれか1つ得ていれば、事件に走らなかったかもしれない。」(東京新聞平成20年6月23日付「大波小波」欄:「アキバの変遷」)


>私はこの事件は(宮台真司の記事も基本的に同様ですが)「孤立」だとか「人間関係の断絶」が最大要因になっていると考えています

どんな犯罪でも、多様な要因があっても、相対的にみれば、個人の資質が一番大きいのです。「孤立」だとか「人間関係の断絶」といったことは、およそ殆どの凶悪犯罪に共通することですから、この事件を分析したことにならないでしょうね。「孤立」だとか「人間関係の断絶」が、最後に犯罪に踏み切った要素といえても、この事件の最大要因としてしまうと、それは刑事政策論ではないでしょうね。


>もちろん、その「ギリギリの局面」に彼が置かれることになった理由の一端は、雇用の状態にも求められるし、それを否定するのは虚構でしょう。
>ですが、その理由の全て(もしくは大部分)をこれに置こうとするのは、視点の設定を誤っている(ないしは、意図を持って誘導を行っている)と申し上げざるを得ません

環境(劣悪な雇用関係)と犯罪の関係については、不健全な環境が常に犯罪者になるというわけではありません。「研究者に唯一わかっていることは、犯罪者には健全な環境より不健全な環境で育った者のほうが、比率の上で多いということです」(某ブログのコメントより。スウェーデンの中学校の教科書に出ているそうです)。

容疑者である加藤氏は、あの問題のある日研総業の派遣社員であり、残酷な派遣労働の仕組み(+トヨタ・関東自動車工業の責任)といった不健全な環境が、犯罪に追い込んだ要因として大きいという見方は、ごく普通の見方だと思いますけど。

ガテン系連帯事務局長の小谷野毅さんは、秋葉原事件の背景には、残酷な派遣労働の仕組みがあったこと、トヨタ・関東自動車工業の責任が大きいと述べています。私の立場はこの見解と同じですね。

もし、正社員である惰眠さんの言い分が正しいとすると、ガテン系連帯さんは虚偽を述べていることになりますが、大丈夫ですか? 正社員の立場で、派遣労働者の言い分は嘘っぱちだということになると、それって典型的な「正社員による派遣イジメ」みたいですね。
2008/06/25 Wed 07:01:18
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>それって典型的な「正社員による派遣イジメ」みたいですね

なるほど、これでハッキリしました。
春霞さんが、いつその「ステロタイプの認識」の馬脚を現してくださるかと待っていましたが、漸く明言していただけました。そういう絵図で全てを説明したがっていることが明確になってよかった。

そうやって「派遣の代弁者」になったつもりでいらっしゃる姿勢では、雇用側・資本側が望む、被用者の階層ごとの分断に積極的に力を貸すことにはなるでしょうけれども、そのおかげで「労働問題」の解決に道筋をつける動きからは遠のくことになるんでしょうね。残念なことです。
春霞さんの考え方は、「正社員はこれまで以上に『派遣』を警戒し見下し疎外し、『派遣』はより一層正社員を敵視する」ことを補強するだけですから。

それと、「藁人形論法」は、詭弁の手口としても稚拙だから、おやめになることをお薦めします。
「正社員である惰眠さんの言い分が正しいとすると、ガテン系連帯さんは虚偽を述べていることになりますが
なりませんよ。プライオリティの置き方の問題に過ぎないことを、全否定か全肯定のトレードオフ要件であるかのごとくに詭弁を弄するのはよしましょうよ。
本気で、私の言い分が正しい場合には「虚偽を述べていることになる」とお考えならば、思考の論理回路がどこかで破綻しているに違いありません。大丈夫ですか?

法令解釈や判決文の読み解きに関して春霞さんのエントリーにはなるほどと膝を打つことが多いですが、それ以外の、例えばこうした「社会的」運動に関わる事象に関しては、どうも首を傾げざるを得ないご主張が多いように感じます。
2008/06/25 Wed 11:59:15
URL | 惰眠 #Oy5awZbQ[ 編集 ]
>非公開コメントの方へ:2008/06/24 Tue 01:05:01
色々とご配慮したコメントありがとうございます。別に非公開コメントの形でも、気にすることなくお願いします。非公開コメントの形でコメントされる方は、何人かおられますし。

執拗に、どんな見解も無視して、自分の考えを押し売りしたいようで、困ったものです。
2008/06/25 Wed 23:01:21
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
>執拗に、どんな見解も無視して、自分の考えを押し売りしたいようで、困ったものです。

非公表にかこつけた当てこすりと認定しましたので、反応申し上げます。
そっくりそのまま同じお言葉をお返しいたします。

私もこの問題には『それなりに』興味があるので、メディアでの報道振りなど通常より注意を払って見ておりますが、その主流となっている論調との対比で言うと「執拗に、どんな見解も無視して、自分の考えを押し売りしたい」のは春霞さんであると判断せざるを得ません。

ある意味、私が寄せているコメントの趣旨は「トヨタと経済的コントロール関係を持たないNHKも含めて」の『世間』の『分析』と大同小異でありますから、これを論理的に上回る分析を春霞さんが提示することができたのならば、それはまさしく有力説と呼ぶに相応しいものとなるでありましょう。

「執拗に、どんな見解も無視して、自分の考えを押し売りしたいようで」などと幼稚な負け惜しみを書くいとまを惜しんで、ぜひ説得力あふれ多くの世人がなるほどと納得する論を構築してくださることを期待いたします。

なお私は「執拗に、どんな見解も無視して、自分の考えを押し売りしたい」のではありませんので、より納得のいく、適切な分析が示されたのであれば、そちらの考え方にシフトすることに何の躊躇もありません。

なおその折には、是非とも被疑者の感じた孤独、孤立、絶望が、機械製造ライン工という職務内容に由来する事象ではなく、仮に同じ業務に携わっていても、雇用形態が異なれば(正社員であれば)孤独も孤立も絶望も感じないということを、立証してください。
その点に執拗に拘泥し、異なる見解には一切耳を貸さず、正社員だった者に何が判るかと言うような姿勢をくずさなかった春霞さんのことですから、必ずやその論証をしてくださるものと期待しております。
2008/06/26 Thu 15:49:26
URL | 惰眠 #hARePrLk[ 編集 ]
何をのぼせ上がっているか
>死をもって償えることを幸せに思え。 が、同時にその死は何も解決しないことを知れ。 お前の行為はnothingだったのだ。 絞首刑台に登るまでに何年もの時間が有る。 その一秒たりとも、無駄にするな。 最後に何を語るか、意味有る言葉を遺すことが、君の、これからの大事な大事な人生だ。

 勝手に量刑を決めないでくれる?命に対して、乱暴だね。 「死刑」に疑問すら抱かないわけ? アンタの精神状態のほうが問題だ。

2008/07/17 Thu 13:07:25
URL | 未決 #QMnOeBKU[ 編集 ]
◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき
◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき

▼民主党は、マニフェスト案において、『原則として製造現場への派遣を禁止』とす
る一方で、『専門業務以外の派遣労働者は常用雇用』としています。『専門業務』の
『常用雇用』が除外され、かつ『専門業務』に技術者 (エンジニア) 等が含まれると
すれば、これは看過できない大きな問題です。
技術者 (エンジニア) 等の非正規雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を明確
に禁止しなければなりません。
改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容は、技術の進展や社会
情勢の変化に対し時代遅れになっており、非正規雇用の対象業務を、全面的に見直す
必要があります。
また、派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を
対象としなければなりません。

【理由】

●技術者等の非正規雇用が『製造現場』の技能職に比べて、賃金・雇用・社会保険等
において有利だという誤解があるならば、そのようなことは全くない。長時間労働
など過酷な労働環境に置かれている割には低賃金の職種で、雇用が安定しているか
というと、『製造現場』の技能職以上に不安定である。

技術者等が『製造現場』の技能職に比べて過酷な労働環境に置かれているにもかか
わらず、非正規雇用として冷遇されるのであれば、技術職より技能職の方が雇用・
生活が安定して良いということになり、技術職の志望者が減少して人材を確保でき
なくなる。努力して技術を身につけるメリットがなくなるため、大学生の工学部・
理学部離れ、子供の理科離れが加速する。一方、技能職の志望者は増加し、技能職
の就職難が拡大する。

●技術者等の非正規雇用が容認されると、マニフェスト案『中小企業憲章』における
『次世代の人材育成』と、『中小企業の技術開発を促進する』ことが困難になる。
また、『技術や技能の継承を容易に』どころか、逆に困難になる。さらに、『環境
分野などの技術革新』、『環境技術の研究開発・実用化を進めること』、および、
『イノベーション等による新産業を育成』も困難になる。

頻繁に人員・職場が変わるような環境では、企業への帰属意識が希薄になるため、
技術の蓄積・継承を行おうとする精神的な動機が低下する。また、そのための工数
が物理的に必要になるため、さらに非効率になる。事業者は非正規労働者を安易に
調達することにより、社内教育を放棄して『次世代の人材育成』を行わないように
なる。技術職の魅力が低下して人材が集まらなくなるため、技術革新が鈍化、産業
が停滞する。結局、企業が技能職の雇用を持続することも困難になる。

●派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を対象と
しなければ、単に派遣社員が「契約社員」・「個人請負」等に切り替わるだけで、
雇用破壊の問題は解決しない。

企業は派遣社員を「契約社員」や「個人請負」等に切り替えて、1年や3年で次々
に契約を解除することになり、現状と大差ない。

▲上記の様に、『製造現場への派遣を禁止』するにもかかわらず、技術者等の非正規
雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を禁止しないのであれば、技能職より雇用
が不安定となった技術職の志望者が減少していきます。そして、技術開発・技術革新
や技術の継承が困難になるなどの要因が次第に蓄積し、企業の技術力は長期的に低下
していきます。その結果、企業が技能職の雇用を持続することも困難になります。

これを回避するには、改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容
を見直して技術者等の非正規雇用を禁止し、むしろ技術者等の待遇を改善して、人材
を技術職に誘導することが必要です。これにより、技術者等は長期的に安心して技術
開発・技術革新に取り組むことに専念できるようになります。その成果として産業が
発展し、これにより技能職の雇用を持続することが可能になります。

もしも、以上のことが理解できないのであれば、管理職になる一歩手前のクラスの
労働者ら (財界人・経営者・役員・管理職ではないこと) に対し意識調査をするか、
または、その立場で考えられる雇用問題の研究者をブレーンに採用して、政策を立案
することが必要です。
2009/08/23 Sun 17:29:25
URL | 名無しの権兵衛 #gAE7LgKA[ 編集 ]
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2009/08/23 Sun 17:32:11
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◆雇用問題を重視する人は、情勢によっては社民 (または共産) に投票すべき
◆雇用問題を重視する人は、情勢によっては社民 (または共産) に投票すべき

衆院選での投票先調査で、特に社民党が伸び悩んでいるようです。
自民・公明に愛想をつかした人が民主に流れるのは、結構なことです。
しかし、元々社民 (または共産) 支持の人が民主に流れるのは、場合によっては良いことではありません。

雇用問題を重視する人は、投票時に最新の情勢を判断し、比例区では
(1) 自民・公明に対し民主が確実に優勢でない場合は民主に投票し
(2) 自民・公明に対し民主が確実に優勢である場合は社民 (または共産) に投票した方がよいでしょう。

現実問題として、民主党の中には保守的な議員も多くいます。
連立を組む社民党議員が減少し、民主党が単独過半数を超えると、
民主党が保守化する懸念があります。

この点は要注意です。たとえば、
民主・社民・共産各党の本部・各都道府県支部・各衆議員候補・各参議員に対し、
技術者等の非正規雇用禁止を希望するメールを送ったところ、
社民党の都道府県支部の一つからは、次のような回答がありました。

> メール有り難うございました。
> 民主党のマニフェスト内容で「原則として製造現場・・・・派遣を禁止」についても、押し上げるのに大変でした。
> 民間大企業の労働組合は、多くは旧同盟系が主流なので、「製造現場への派遣の禁止」には、かなりの抵抗がありました。
> 社民党の踏ん張り抜きには出来なかった事項ですが、指摘された「技術者等の非正規雇用禁止」はかなりの協議が必要かと思います。
> 派遣労働そのものを禁止する状況に引き戻すには、専門業務以外はしっかりと派遣を禁止することをガードすることが、まず重要と思います。
> 政権交代は確実です。社民党は、雇用、平和で民主党のブレを引き戻し、闘いながら政権内でガンバルことが役割です。
> 今後とも、意見をメールして下さい。

これによれば、社民党の発言力が弱くなると、非正規雇用対策が後退する恐れがあると考えられます。
したがって、雇用問題を重視する人は、情勢によっては社民 (または共産) に投票すべきでしょう。
賢い有権者なら、戦略的に投票しましょう。

この件は特に強調していただきたいと思います。

以上、自民・公明に対し民主が圧倒的に優勢である場合に考慮すべき話です。
2009/08/25 Tue 00:06:37
URL | 名無しの権兵衛 #gAE7LgKA[ 編集 ]
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2009/09/06 Sun 23:16:23
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