FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
06« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»08
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2008/05/24 [Sat] 22:54:02 » E d i t
原発での作業時の被ばくが原因で、がんの一種の「多発性骨髄腫」になったとして、元建設会社社員の故長尾光明さんが東京電力に約4400万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(松井英隆裁判長)は5月23日、請求を棄却しました。


1.まず、報道記事を幾つか。

(1) 時事通信(2008/05/23-19:53)

元原発作業員の請求棄却=労災認定と異なる判断-「骨髄腫」診断を否定・東京地裁

 東京電力福島第1原子力発電所の作業で被ばくし、血液のがんの一種である多発性骨髄腫になったとして、元作業員が同社に慰謝料など約4400万円を求めた訴訟の判決で、東京地裁は23日、訴えを棄却した。元作業員は被ばくが原因とした労災認定を受けていたが、判決は骨髄腫との診断結果自体を否定した。原告側は控訴を検討している。
 訴えていたのは、配管工事などの下請け作業員だった大阪市の長尾光明さん(82)で、結審直後の昨年12月に死亡した。
 松井英隆裁判長は2003年に示された多発性骨髄腫の国際診断基準に照らし、長尾さんは臓器障害の発生など3項目中2項目を満たさないと判断した。
 多発性骨髄腫の発生原因は未解明とした上で、「国内外の調査結果から被ばく線量が多いと発症しやすいという傾向は読み取れない」と述べ、因果関係も認めなかった。
 因果関係を肯定した厚生労働省の検討会については、「文献の採用が一方的で、説得力が非常に乏しい」とした。」



(2) 毎日新聞平成20年5月24日付朝刊25面

福島第1原発被ばく訴訟:「被ばくでがん」認めず 東京地裁が請求棄却、診断自体否定

 原発で作業中に被ばくし骨髄がんの一種の多発性骨髄腫になったとして、元作業員が東京電力に約4400万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁(松井英隆裁判長)は23日、請求を棄却した。元作業員は被ばくが原因だとして労災認定を受けたが、判決は「多発性骨髄腫とは認められない」と診断自体を否定した。【銭場裕司】

 ◇04年に労災認定
 訴えていたのは、大阪市の元プラント建設会社社員、長尾光明さん(82)で、結審後の07年12月に死亡した。長尾さんは77~82年に東電福島第1原発などで勤務し、年間平均では電力会社員平均の4~5倍にあたる計70ミリシーベルトの被ばくを受けた。98年に多発性骨髄腫と診断され、04年に労災認定された。

 長尾さんの病気について判決は、国際診断基準の3要件のうち「関連臓器障害の存在」など2要件を満たしていないとして、多発性骨髄腫ではないとした。さらに「多発性骨髄腫は症例が少なく、被ばくとの間に一定の傾向を読み取れない」と指摘し、因果関係も否定した。

 原告側は「極めて異常で政治的な判決だ。労災認定が、薄弱な根拠で覆ると労災制度の信頼性を失わせる」と批判し、控訴を検討するという。東京電力は「心よりご冥福をお祈りしたい。判決は当社の主張が認められたものと考えている」とのコメントを出した。

     ◇

 被ばくによる健康被害の実態を把握しようと、原発作業に携わる従業員らも参加する全日本造船機械労働組合(東京都千代田区)は24~25日午前10時~午後5時、電話相談(0120・00・2385)を受け付ける。原発の元従業員や労働災害の相談専門員ら数人が応じる。

==============

 ■解説

 ◇行政と司法、異なる判断

 原発被ばく訴訟で、元作業員の賠償請求を退けた23日の東京地裁判決は、労災と認定した厚生労働省の行政判断を否定し、被ばく労働者の救済へのハードルの高さを改めて示した形になった。

 原告は、被ばくの労災認定基準に対象病名の例示がない多発性骨髄腫を発症し、労災申請した。このため厚労省は専門家による放射線障害の検討会を開催。被ばくとの因果関係を認め、労災認定した経緯がある。

 この行政判断をステップに原告は提訴した。しかも、原子力損害賠償法は、原子力事業者に災害の予見可能性がなくても賠償を課す「無過失責任」を定めており、因果関係があれば救済が図られる。

 これに対し東京電力は多発性骨髄腫の発症自体を否定したうえ、厚労省が認めた被ばくレベルでの多発性骨髄腫の発症も否定。判決はこの主張を受け入れ、行政と司法の判断が分かれることになった。

 被ばくによるがんの労災認定は、白血病で5人が表面化しているが、専門家の議論も踏まえた行政判断も否定された展開は「原子力という国策ならではのもの」との指摘も出ている。原子力被害者は救済されているのか。議論が起こることは必至だ。【大島秀利】

毎日新聞 2008年5月24日 東京朝刊」



(3) 読売新聞平成20年5月24日付朝刊34面

被ばく「労災認定」原発元作業員、東京地裁は因果関係認めず

 東京電力の福島第1原発で働いていた元作業員が、放射線に被ばくしてがんの一種「多発性骨髄腫(しゅ)」になったとして、東電に約4400万円の賠償を求めた訴訟の判決が23日、東京地裁であった。

 松井英隆裁判長は「原告の病気は多発性骨髄腫とは認められない」と述べ、請求を棄却した。

 訴訟では、放射線被ばくと多発性骨髄腫の発症に因果関係があるかどうかも争点となった。国は因果関係はあるとして元作業員の労災を認定したが、判決は「低線量被ばくの場合、因果関係はない」と、国の判断を真っ向から否定した。

 訴えていたのは、原発関連企業に勤めていた大阪市の長尾光明さん(昨年12月に82歳で死亡)。判決によると、長尾さんは1977年10月から約4年3か月間、福島第1原発の配管工事などに従事、退職後の98年に多発性骨髄腫と診断され、労災を申請した。

 当時、この病気は原発作業員の労災対象に含まれていなかったため、厚生労働省は専門家による検討会を開き、被ばくとの因果関係を認めて労災認定した。

 しかし判決は、国内外の疫学調査などをもとに、「被ばく線量が200ミリ・シーベルト未満の低線量被ばくについては、発症との因果関係はない」と指摘、厚労省の見解を「説得力が非常に乏しい」と批判した。

 原告代理人は「国が労災と認めているのに訴訟で否定されたケースは聞いたことがない。控訴を検討する」と話した。

 東京電力の話「主張が認められたと考えている」

(2008年5月23日22時28分 読売新聞)」



この訴訟は、判決が出る前に「長尾原発労災訴訟、あす判決~うやむやで死ねない(東京新聞5月22日付「こちら特報部」より)」(2008/05/22 [Thu] 23:40:25)でも触れた訴訟です。

「松井英隆裁判長は2003年に示された多発性骨髄腫の国際診断基準に照らし、長尾さんは臓器障害の発生など3項目中2項目を満たさないと判断した。
 多発性骨髄腫の発生原因は未解明とした上で、「国内外の調査結果から被ばく線量が多いと発症しやすいという傾向は読み取れない」と述べ、因果関係も認めなかった。
 因果関係を肯定した厚生労働省の検討会については、「文献の採用が一方的で、説得力が非常に乏しい」とした。」(時事通信)

「長尾さんの病気について判決は、国際診断基準の3要件のうち「関連臓器障害の存在」など2要件を満たしていないとして、多発性骨髄腫ではないとした。さらに「多発性骨髄腫は症例が少なく、被ばくとの間に一定の傾向を読み取れない」と指摘し、因果関係も否定した。」(毎日新聞)

「判決は、国内外の疫学調査などをもとに、「被ばく線量が200ミリ・シーベルト未満の低線量被ばくについては、発症との因果関係はない」と指摘、厚労省の見解を「説得力が非常に乏しい」と批判した。」(読売新聞)



国際診断基準の3要件のうち「関連臓器障害の存在」など2要件を満たしていないという部分は具体的にはよく分からない点ではありますが、東京地裁は、「主治医の診断の裏付けになったとみられる検査結果はあるが、複数の骨でがんがみられるという多発性骨髄腫の国際的な診断基準は満たしていない」と指摘し、そのうえで「国は原発の労働者などを対象にした複数の調査の一部をもとに労災と認めているが、仕事と病気とは関係がないという結果もあり、被ばくでがんになったとは言えない」としたのです(NHKニュース(5月23日 18時40分))。

要するに、「労災認定された仕事と病気との因果関係ばかりか、病名までも否定する内容だった」(東京新聞)のです。これは、厚労省が開いた「専門家による放射線障害の検討会」(毎日新聞)での結果をも否定したのですから、専門家の判断をも上回るほどの、極限までも多発性骨髄腫であることの立証を求めるものであり、結果として、損害賠償を請求することは不可能に近いことになりました。




2.東京新聞が一番詳しいので、紹介しておきます。

(1) 東京新聞平成20年5月24日付朝刊29面

東電原発被ばく訴訟 元作業員の賠償請求棄却 骨髄腫と因果関係認めず
2008年5月24日 朝刊

◆労災認定と反対の判断

 がんの一種の多発性骨髄腫にかかったのは原子力発電所での作業中に浴びた放射線が原因として、大阪市の元建設会社社員の故長尾光明さん=死亡時(82)=が、東京電力に約四千四百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は二十三日、因果関係を認めず請求を棄却した。 

 がんになった原発の元作業員が電力会社を訴えた初の訴訟。松井英隆裁判長は「長尾さんの疾患は多発性骨髄腫と認められない」と指摘。仮に認められたとしても「放射線被ばくと疾患との因果関係は肯定できない」と判断した。

 訴訟では、病気と放射線被ばくとの因果関係が争われた。松井裁判長は「疾患は多発性骨髄腫の国際診断基準を満たさない」とした上で、「発症原因は病理学的などに解明されておらず、疫学調査でも因果関係の傾向は読み取れていない」と述べた。

 長尾さんは二〇〇四年、被ばくと多発性骨髄腫の因果関係が認められたことによる初の労災認定を受けた。長尾さん側は「労災認定で因果関係が認められた」と主張したが、松井裁判長は「(労災認定の判断材料となった)厚労省検討会の報告書は(疫学調査に関し)、因果関係の判断資料という点では説得力の非常に乏しいもの」と国の見解を否定した。

 判決によると、長尾さんは東電の孫請けの建設会社の社員として一九七七-八二年、東電福島第一原発(福島県)などで配管工事に従事。九八年、骨折などが起こりやすくなる多発性骨髄腫と診断され、〇四年一月に福島県の富岡労働基準監督署が因果関係を認めて労災と認定した。長尾さんは昨年十二月に死亡した。

『労災認定、悪影響も』

 東京電力に損害賠償を求めた故長尾光明さんの支援者らは判決後、東京都内で記者会見。弁護団長の鈴木篤弁護士は「業務起因性を認めた労災認定を、司法判断が否定した例は非常にまれだ」と強調した。長尾さんを支えてきた関西労働者安全センターの片岡明彦事務局次長は「労災認定を踏襲することに躊躇(ちゅうちょ)したとしか思えず、目に見えないものにおびえた判決と思ってしまう」と訴えた。

 労災認定されたのに、放射線被ばくと発症との因果関係を否定した司法判断について、鈴木弁護士は「今後の労災認定に何らかの影響を与える可能性はある」と述べ、労災認定の門戸が閉ざされることに懸念を示した。

 <多発性骨髄腫> 抗体をつくる「形質細胞」が骨髄で異常増殖する病気。形質細胞が腫瘍(しゅよう)化するほか、悪性タンパク質をつくり出すことから、血液がんの一種とされる。わずかな力で骨折するようになったり、腎臓機能が低下したりするのが主な症状。発症のピークは60-70歳代で、罹患(りかん)率は10万人当たり2人。根治させる治療法は見つかっていない。」



(2) 東京新聞平成20年5月24日付朝刊24面「こちら特報部」

東電原発被ばく訴訟 元原発労働者請求棄却 苦痛伴い、何度もできぬ骨髄検査 どこまで立証必要?

 元原発労働者で多発性骨髄腫で初の労災認定を受けた故長尾光明さん=死亡時(82)=が、東京電力に損害賠償を求めた訴訟。東京地裁(松井英隆裁判長)が下した判決は、労災認定された仕事と病気との因果関係ばかりか、病名までも否定する内容だった。原告側からは、今後の労災認定への悪影響を懸念する声が広がった。 (片山夏子)

◆国の報告書、病名も否定 司法の巨大な壁

 「よもやの結果。今でも労働者個人が膨大な資料を集めて証明しなくてはならない。労災にまで影響する恐れがある」

 判決を受け、落胆する弁護団や支援者からこんな声が聞かれた。

 判決は、長尾さんの首など4ヶ所で起きた骨融解のうち、国際骨髄腫作業グループの診断基準を満たしたのは1ヶ所でしか確認できなかったとして、多発性骨髄腫であったことを否定した。

 鈴木篤弁護団長は「4ヶ所とも確認されなければ、病名が肯定できないとした。これは被告側の主張をも飛び越えている」と憤った。

 骨髄の検査は非常に苦痛を伴う。鈴木氏は「患者への負担を考え、医師団は何度も検査できなかった。それを検査すべきだったというのか」と、地裁が求める医学データがあまりに現実に合わないと批判。

 関西労働者安全センターの片岡明彦事務局次長(49)も「労災認定そのものへの信頼性も大きく損なう判決。そこまでして国の原子力政策を守るのか」と怒りを隠せない。

 これまで、原発労働者で労災認定された6人のうち、長尾さん以外は白血病だ。白血病は被ばく線量による認定基準がある。肺がんや骨肉腫などは対象疾患ではあるが、労働者が因果関係を「立証」しなくてはならないのが現状だ。

 特に下請けや孫請けの会社で働く原発労働者の場合、本人が死亡していると、労働実態も分からないことが多い。幸いにも、配管工事の現場監督だった長尾さんは自分で被ばく線量、作業場所や内容を記録。

 法廷では、部下に危険度の高い場所に行けと指示できなかった心情や、「作業が終わると(みんな)1分でも1秒でも早く出てきた」と作業員に不安が強かったことを証言。作業の遅い人に、作業をやめるように言っても、クビになることを恐れて作業をやめないなど原発労働者の実情を具体的に証言した。

 さらに、長尾さんの場合、支援者らが国内外の疫学調査の資料を集めて厚生労働省に提出。厚労省は専門家による検討会も立ち上げて検証、因果関係を認めた報告書も出た。しかし、地裁はこの報告書をも否定した。

 「ヒバク反対キャンペーン」の建部暹(のぼる)代表(62)は「現在ある疫学調査もすべて否定し、英米仏での被ばく補償制度の中で多発性骨髄腫が対象疾患であることも、他国のことと退けた。個人で労災申請をしようとしても、いくつもの壁がある。日本の労災は申請主義だが、論証するだけのデータも与えられていない。どこまで個人で証明しろというのか」と、司法が突きつけた巨大な壁に憤った。」




原発で被ばくした労働者は、どこまで資料を集めて立証しなければならないのでしょうか。

「「よもやの結果。今でも労働者個人が膨大な資料を集めて証明しなくてはならない。労災にまで影響する恐れがある」

 判決を受け、落胆する弁護団や支援者からこんな声が聞かれた。

 判決は、長尾さんの首など4ヶ所で起きた骨融解のうち、国際骨髄腫作業グループの診断基準を満たしたのは1ヶ所でしか確認できなかったとして、多発性骨髄腫であったことを否定した。

 鈴木篤弁護団長は「4ヶ所とも確認されなければ、病名が肯定できないとした。これは被告側の主張をも飛び越えている」と憤った。

 骨髄の検査は非常に苦痛を伴う。鈴木氏は「患者への負担を考え、医師団は何度も検査できなかった。それを検査すべきだったというのか」と、地裁が求める医学データがあまりに現実に合わないと批判。

 関西労働者安全センターの片岡明彦事務局次長(49)も「労災認定そのものへの信頼性も大きく損なう判決。そこまでして国の原子力政策を守るのか」と怒りを隠せない。(中略)

 「ヒバク反対キャンペーン」の建部暹(のぼる)代表(62)は「現在ある疫学調査もすべて否定し、英米仏での被ばく補償制度の中で多発性骨髄腫が対象疾患であることも、他国のことと退けた。個人で労災申請をしようとしても、いくつもの壁がある。日本の労災は申請主義だが、論証するだけのデータも与えられていない。どこまで個人で証明しろというのか」と、司法が突きつけた巨大な壁に憤った。」


東京地裁は、損害賠償を請求するのであれば、どんなに苦痛を伴う検査であろうと、とことんまで検査を行って立証しろと言うことになります。苦痛が生じているからこそ、損害賠償を請求しているのに、損害賠償を請求するためにはより苦痛を受ける検査をしなくてはならないというのは、あまりにも不合理な判決です。

海外でのデータも、「他国のこと」と否定する理由が不明です。国内外で、放射線の違いがあり、人体への影響が違うとでも言うのでしょうか。損害賠償を否定する目的で、単に難癖をつけているだけとしか思えないのです。


「そこまでして国の原子力政策を守るのか」


松井英隆裁判長は、徹底して「国の原子力政策」へ協力の意思を示しました。ここまで、国に対して媚びへつらう態度をとって恥ずかしくないのか、と思うほどです。

こういう裁判結果をみると、松井英隆裁判長の子供にも長尾さんと同じ状況で働くことを強制して欲しいと感じ、被ばくしても損害賠償を請求できず、司法が労働者の「使い捨て」を容認するのであれば、原子力発電所を廃絶するしかないだろうと思うのです。

少なくとも、こういった種類の裁判こそ裁判員制度の対象とするべきだろうと感じざるを得ません(「裁判員制度への困惑~民意を活かすところは、死刑か無期かの刑事裁判ではなく、本来は薬害訴訟などの民事裁判では?(東京新聞5月14日付「社会時評」より)」(2008/05/15 [Thu] 23:10:49)参照)。

テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

裁判例 *  TB: 5  *  CM: 4  * top △ 
コメント
この記事へのコメント
「原発で働く限り一定の被爆は避けられない」との前提が有り、ゆえに業務上過失致傷の対象にはならず、労災認定する。 英米仏は原発を守るためにこそ、日本より積極的に労災認定している、という推測も成り立つような気がします。
適切な例ではないかも知れませんが、国際的公文書においても、未だに「二酸化炭素が地球温暖化の原因」と断定的には書かれておらず、“very likely”と表現されているそうです。 「100% sureではないが、very likelyなので、温暖化ガスの放出量は削減する」という国際的合意が為されている、ということですね。 これが智恵、或いは科学者の良心というものかと。
東電(=政府)は、既存原発を稼動し続けたいなら、今後も作りたいなら、「被爆が原因との断定は受容しかねるが、very likelyなので労災認定する」方が得策だと、考えられないのだろうか。 
一方、原告側は被害者救済の為に、是非現実的な落とし所を見極めて欲しい。 原発となると、未だにイデオロギッシュな表現の場、と考えている左巻きの連中が居る様で。
2008/05/25 Sun 10:41:00
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>rice_showerさん:2008/05/25 Sun 10:41:00
コメントありがとうございます。

rice_shower さんのコメントを読んでいるうち、堤未果氏の「ルポ 貧困大国アメリカ」に出ていた、イラク帰りの派遣社員のことを思い出しました。

イラクに行った米国民間人は、米軍が使用した劣化ウラン弾の影響で放射能に汚染された水を飲むしかないため、放射性物質が体に入ってしまい、白血病になり、その治療費を払うために、結局、イラクに行く前よりひどい貧困になった……という話です。使い捨てなわけですね。米国の貧困層は。

日本は米国と異なり、イラク戦争に直接参戦していませんが、原発の場で「使い捨て」にさせられているんだな~と、連想してしまいました。どこの国も「使い捨て」状態は、あまり変わらないようです。


>「原発で働く限り一定の被爆は避けられない」との前提が有り

結構、皆さん知っていることですよね。昔、知ったときは、かなり衝撃でしたね~、被ばくする者が広範囲だったこともあって。もう、普通のことになったせいか、騒ぎになることはないのでしょうけど。


>東電(=政府)は、既存原発を稼動し続けたいなら、今後も作りたいなら、「被爆が原因との断定は受容しかねるが、very likelyなので労災認定する」方が得策だと、考えられないのだろうか。 
>一方、原告側は被害者救済の為に、是非現実的な落とし所を見極めて欲しい

厚労省は労災認定しているのです。しかし、東電は「仕事と病気は関係ない」といい、裁判所も「東電の言うとおりだ、4ヶ所骨融解があっても『多発性骨髄腫』ではない」として、損害賠償を否定したという図式です。労災認定しているのに、裁判所が損害賠償を否定するのは極めて異例で、労災認定って何だろうと思われているわけですね。

仰るとおり、被ばくによる損害だとして、手厚く損害賠償を認めた方が、既存原発の稼動にとって有益だと思うのですけどね。やはり、「使い捨て」なのでしょうね……。


>原発となると、未だにイデオロギッシュな表現の場、と考えている左巻きの連中が居る様で

それがですね。朝日新聞は、この東電被ばく訴訟について、全国版で記事にしていないのです。福島版でのみ報道です。↓
「被爆でがん 労災認定覆す 慰謝料認めず」(2008年05月24日)
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000805240004

読売新聞でさえ、全国版で記事にしているのに!

この訴訟については、紹介しているブログも数少ない有様です。もうなんか無関心な感じであふれている感じがします。幾らなんでも、無関心すぎないかと思い、2回続けてエントリーにしてみました。

報道機関の関心の薄さ、人々の関心の薄さを考えると、原子力政策への監視はなくていいのかと、危うすぎる感じさえします。ですので、むしろ、「左巻き頑張れ!」と言いたいですね!(笑) 
2008/05/26 Mon 05:57:46
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
労災認定の件は、経産省と厚労省の“力”の差でしょうか。
市場独占で競争も無く、誰に頼まなくとも電力は消費され、安定的な収益が得られる状態の東電が、何故年間何百億円という広告宣伝費を使うのか.....。
メディアの黙過が、この効果だとは思いたくありませんがね。 四川の核についても、何やら腰が引けている印象。 官民一体となって、中国の原発ビジネスに期待しているから、なんて事は無いでしょうね。 もし、これらの懸念が当たっているようなら、私も「左巻き頑張れ!」と叫びましょう。
2008/05/26 Mon 11:48:33
URL | rice_shower #UXr/yv2Y[ 編集 ]
>rice_showerさん:2008/05/26 Mon 11:48:33
コメントありがとうございます。

>市場独占で競争も無く、誰に頼まなくとも電力は消費され、安定的な収益が得られる状態の東電が、何故年間何百億円という広告宣伝費を使うのか.....。
>メディアの黙過が、この効果だとは思いたくありませんがね

真相はそのあたりかもしれませんね。メディアも営利企業であり、金の力は強いですから(苦笑)


>四川の核についても、何やら腰が引けている印象。 官民一体となって、中国の原発ビジネスに期待しているから、なんて事は無いでしょうね。 

もしかしたら当たりかも。仕方がないのでしょうかね……。
2008/05/28 Wed 23:59:45
URL | 春霞 #5oClkA7g[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/tb.php/1153-eccf2698
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
??İ??顢õ?Τ???????äİ???Τ?礦?ηΤ?????沽?????????????????ä??????Υ???????ò???Τ???ηäİ???äΥ??Ĥ????äΥ?μ????ü???С????Τ???????ηäΥ?????Τä???????ηä?????????ääİ??ηäΥ??????????İ?ų???顢ää????ä????ä...
2008/05/25(日) 01:48:48 | ??к
İ??ä?????????¤???İк?ä?С??Ψ??????礦İкζŪ?????Υ????Ĥ?Τ???γ??褦???θ?å??ΤΤ???????????????????å??Υ????ä?????褦???ä??Τ?İк?????ν????????????ο???????褦???????????褦???İк???????ν?ξ????ζ????????????βФΤ?Τ????...
2008/05/25(日) 14:08:11 | ??к
??η????????????????¿???????ä¿??÷???Ф????Ĵ?????Τ???ä??礬¿褦??????????????Ť???о????????Τ?Ū????Τ?????Ų????????Τ??Ť??ä?????Ų???ä??¿?θ??ä??Τ??Τ??????????Τ?Τ?ä????´????????´???з?????ô?????????????????ä????...
2008/05/25(日) 15:43:00 | å?κ?
多発性骨髄腫 をサーチエンジンで検索し情報を集めてみると…
2008/05/29(木) 17:47:36 | おまとめブログサーチ
【動 画】元TBSア ナ川 田亜子が自 殺の真 相
2008/06/02(月) 19:04:55 | 【動 画】元TBSア ナ川 田亜子が自 殺の真 相
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。