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2009/03/28 [Sat] 16:15:17 » E d i t
西松建設献金事件で、東京地検特捜部は平成21年3月24日、政治資金規正法違反罪で、資金管理団体「陸山会」の会計責任者の公設第一秘書大久保隆規氏(47)と西松建設の前社長国沢幹雄氏(70)=外為法違反罪で起訴=を起訴しました。

大久保秘書の起訴事実には民主党支部で受領した献金も加わり、虚偽記載額は逮捕容疑より1400万円多い3500万円になっています。また、起訴事実によると、国沢・前社長は06年10月ごろ、違法な企業献金などと知りながら、新政研や未来研の名義で、陸山会と4区総支部、民主党岩手県連に計500万円を献金したとなっています。



1.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年3月25日付朝刊1面(14版)

西松献金事件 小沢氏秘書を起訴 
3500万円虚偽記載の罪 
2009年3月25日3時19分

 準大手ゼネコン「西松建設」から民主党の小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件で、東京地検特捜部は24日、小沢代表の公設第1秘書と会計責任者を兼ねる大久保隆規(たかのり)容疑者(47)が、同社の献金計3500万円を収支報告書に虚偽記載したとして、政治資金規正法違反の罪で起訴した。特捜部は、他の不正資金の解明のため、捜査を継続する方針だ。

 起訴状などによると、大久保秘書は、規正法では他人名義での献金や政党側以外への企業献金を禁じているにもかかわらず、実際には西松建設からの献金と知りながら、03~06年分の陸山会の政治資金収支報告書に、同社OBが代表をしていた二つの政治団体から計2100万円の寄付を受けていたように装う虚偽の記載をしたとされる。また、大久保秘書は「民主党岩手県第4区総支部」の会計業務も実質的に管理しており、政党支部の03~06年分の収支報告書にも計1400万円の虚偽記載をしたという。

 特捜部は、ゼネコン各社の調べなどから、大久保秘書が西松建設からの献金の見返りに東北地方の大規模公共工事の受注調整に介入し、便宜を図っていた疑いが強く、献金の悪質性が高いと判断したとみられる。

 また、小沢代表側へ違法な献金をしたとして、特捜部は西松建設前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外国為替及び外国貿易法違反罪で起訴=も政治資金規正法違反罪で追起訴した。共犯容疑で逮捕していた岡崎彰文・同社元総務部長(67)については関与が従属的だったとして処分保留のまま釈放した。」



(2) 朝日新聞平成21年3月25日付朝刊39面(14版)

潔白主張、しかし涙  小沢氏 秘書起訴で会見

 ゼネコン側から政治家側への不透明なカネの流れが浮かび上がり、政治資金規正法違反の罪で公設秘書が起訴された民主党・小沢代表。記者会見では弱きも見せつつ、今後も党を率いることを宣言した。しかし、その判断には、「責任をとるべきだ」 「検察と闘うことは支持する」と様々な声が交錯した。

 「多くの皆さんに迷惑をかけたことを、重ねておわびしたい」。緊急役員会、常任幹事会で続投が決まった小沢代表が24日午後9時半過ぎ、党本部内の会場に現れた。伏し目がちに、とつとつと心境などを語り始めた。

 途中、何度か言葉が詰まった。すると右のおおを涙がつたった。 「男が不覚の涙で恐縮ですが……」。苦笑し、「私があたかも罪を犯したかのような状況の中で仲間や多くの人から励ましをいただき胸が詰まった」と言った。

 一方、秘書の起訴だけにとどまったことで、 「私自身が犯罪に手を染めていたならばどんな処罰でも甘んじて受けるが、そういう事実はないと申し上げてきた。私の主張が事実であることが明らかになった」と強気だった。

 「不公正な権力行使」など検察への直接的な批判はしなかった。しかし、 「合点がいかない。納得できない」 「過去の例でこの種の問題で逮捕、起訴という事例は記憶にない」と、捜査への不満を何度も口にした。

 40分余りの会見で、自らの潔白を訴え続けた小沢代表。

 質問が問題となっている政治団体に及ぶと、 「西松建設と関係のある団体であることは、秘書も認識していたと思う」。その一方で、 「西松建設が全額を出資していたということは、たぶん知らなかったと思う」と大久保隆規容疑者をかばった。しかし、 「違法なことだと確定したら返却したい」と言った。」



(3) 朝日新聞平成21年3月28日付朝刊39面

小沢氏秘書の弁護人、報道機関へのコメント公表
2009年3月27日23時39分

 準大手ゼネコン「西松建設」から民主党の小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件で、小沢代表の公設第1秘書と陸山会の会計責任者を兼ねる大久保隆規(たかのり)被告(47)=政治資金規正法違反(虚偽記載など)の罪で起訴=の弁護人が27日、報道機関に対するコメントを公表した。コメント全文は以下の通り。

 「大久保隆規氏の起訴後、新聞、テレビ等において、同氏が政治資金規正法違反に係る起訴事実について、その大筋を認めている等の報道がなされているところですが、同氏の弁護人らの認識は全く異なっております。この点について、検察庁が前記の報道内容に沿った事実を公表することなどあり得ないことから、誤解に基づく報道ではないかと考えております。公判に向けて予断を排除するためにも、今後は、十分な取材に基づき、客観的かつ公正な報道を行っていただきますよう申し入れます」」



(4) 時事通信(2009/03/27-18:36)

小沢氏秘書、起訴事実は否認=弁護人「認める報道、異なる」-西松献金

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」が西松建設から違法献金を受けたとされる事件で、会計責任者の公設第一秘書大久保隆規被告(47)=政治資金規正法違反罪で起訴=の弁護人が27日、「大久保被告が起訴事実について、大筋を認めている報道がなされているが、弁護人らの認識は全く異なっている」とするコメントを発表した。
 関係者によると、同被告は逮捕当初から、「政治資金収支報告書の虚偽記入には当たらない」などと一貫して主張しており、起訴事実についても否定しているとみられる。
 小沢氏は同被告が起訴された24日夜、記者会見し、「献金を受けた事実をそのまま報告し、相手方をそのまま記載するのが規正法の趣旨であると理解しており、その認識の差が起訴になったと思う」などと述べていた。(2009/03/27-18:36)」


 イ:大久保秘書の逮捕理由は、「規正法では他人名義での献金や政党側以外への企業献金を禁じているにもかかわらず、実際には西松建設からの献金と知りながら、03~06年分の陸山会の政治資金収支報告書に、同社OBが代表をしていた二つの政治団体から計2100万円の寄付を受けていたように装う虚偽の記載をした」というものであって、2100万円分の虚偽記載でした。

しかし、起訴状によると、これに加えて、「大久保秘書は「民主党岩手県第4区総支部」の会計業務も実質的に管理しており、政党支部の03~06年分の収支報告書にも計1400万円の虚偽記載をした」点も付け加えており、 総額3500万円分の虚偽記載の事実があったとして起訴したことになります。要するに、検察は、あれだけ壮絶に多くの疑惑をリークしておきながら、虚偽記載のお金を増やすことでお茶を濁してしまったわけです。

なお、共犯容疑で逮捕していた岡崎彰文・同社元総務部長(67)については「関与が従属的だった」として処分保留のまま釈放しています。しかし、共犯というのは(共同正犯を除いて)元々従属的な性質を有するがゆえに「共犯」とされるのですから、同義反復にすぎない説明です。

そうすると、なぜ、岡崎彰文・同社元総務部長を逮捕したのでしょうか? なぜ、報道機関は「関与が従属的だった」という理由にならない説明で納得してしまうのでしょうか? 逮捕しても起訴する気は元々なく、単に、長期間にわたって供述(=大久保氏及び小沢・民主党代表の罪を発見するための供述)を得ようとする目的で逮捕した、いわゆる取り調べ目的の逮捕(=違法逮捕)だったのではないか、など疑問がつきません。


 ロ:小沢・民主党代表が記者会見した後に一部の報道で、さらに大久保秘書の起訴後には新聞、テレビ等の多数によって、大久保秘書が政治資金規正法違反に係る起訴事実について、その大筋を認めている等の報道がなされています。

『西松側の献金と認識』 小沢氏秘書が供述
2009年3月26日 朝刊

 準大手ゼネコン西松建設の巨額献金事件で、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者で小沢氏の公設第一秘書大久保隆規被告(47)=政治資金規正法違反罪で起訴=が東京地検特捜部の調べに対し、小沢氏側に献金していた「新政治問題研究会」など二つの政治団体について「実体がなく、実際は西松建設側からの献金だと思っていた」と供述していることが関係者の話で分かった。

 大久保被告は西松本社に直接出向き、処分保留で釈放された同社元総務部長(67)と献金の割り振りなども決めていたことが分かっており、特捜部は大久保被告が違法献金を主導したとみている。

 関係者によると、大久保被告は逮捕当初から容疑を否認してきたが、最近になって認める供述を始めた。一方で、二つの政治団体からの献金が、東北地方の大規模公共工事での受注調整に関与した見返りだったことなどは認めていないという。」(東京新聞平成21年3月26日付朝刊


しかし、大久保秘書の弁護人は3月27日、「弁護人らの認識は全く異なっております」とのコメントを発表しています。要するに、報道と異なり、大久保秘書の弁護人によれば、大久保秘書は、逮捕当初から、「政治資金収支報告書の虚偽記入には当たらない」などと一貫して主張しており、起訴事実についても否定していることになります。

結局、報道機関は、虚偽の事実を報道したことになりますが、なぜ、報道機関は、大久保秘書の弁護人に自白しているかいないのか、確認しなかったのでしょうか? ただ、リーク情報を鵜呑みにして垂れ流すから、こうした虚偽報道をしてしまうのです。 


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2009/03/22 [Sun] 23:59:20 » E d i t
西松建設献金事件については、小沢・民主党代表の公設第一秘書・大久保氏が逮捕された当初から、普段は検察側の擁護に回る検察OBも、「多くの検察OB」(毎日新聞)が逮捕を巡って疑問を呈する声をあげています(「民主党・小沢一郎代表の秘書を逮捕~政治資金規正法違反(虚偽記載など)の疑いで」(2009/03/06 [Fri] 01:37:44)参照)。

検察OBによる疑問の声は、東京新聞や日経新聞では掲載済みでしたが、とうとう、毎日新聞でも掲載することにしたようです。


1.毎日新聞の記事を。

(1) 毎日新聞2009年3月22日東京朝刊29面(4版)

「西松」献金 総選挙前の立件 検察OBも「なぜ?」

 西松建設の違法献金事件で小沢一郎・民主党代表の秘書を逮捕した東京地検特捜部の捜査について、今秋までに行われる総選挙に与える影響を考え、「なぜこの時期に」と困惑する声が、多くの検察OBからも出ている。容疑内容についても「立件のハードルを以前より下げているのではないか」との疑問もくすぶっている。【松下英志】

 ◇以前は影響に配慮

 ■時期

 「単純に考えて時期は最悪だ」。ある元検察幹部は漏らす。政治的な動きだと民主党サイドが反発している点についても「10人中9人がそう思うだろう」と捜査に手厳しい。

 特捜部の捜査は、選挙への影響を極力避けてきた歴史がある。典型的なのが00年6月の中尾栄一元建設相の事件。6月25日の衆院選投開票日を待ち、5日後の同月30日に受託収賄容疑で逮捕した。

 一方「3月末で虚偽記載は時効となる。この時期以外にタイミングがなかった。後になるほど衆院議員の任期切れも近づく」と理解を示す元幹部もいる。

 だが、さらに別の元幹部はこう指摘した。「(93年の)ゼネコン汚職事件も総選挙直前に着手したが、今度の総選挙は『民主の逆転なるか』という、とてつもなく意味のある選挙。影響は無視できないものがある。過去の事例からすると、そこら辺(を踏まえてきちんと判断したのか)は『どうかな』という気はする」

 ◇「金額も軽微」指摘

 ■容疑

 「総額が2100万円で、しかもすべて表の寄付。その名義を偽った疑いがあるというだけの今回の事件は、規模、様態とも極めて軽微であることは否定できない」。元特捜部検事の郷原信郎・桐蔭横浜大法科大学院教授はそう指摘する。

 04年に発覚した日本歯科医師連盟を巡る政治資金規正法違反事件で、特捜部は1億円の裏献金を受領した自民党旧橋本派(平成研究会)の会長代理だった村岡兼造元官房長官を政治資金規正法違反で在宅起訴した(有罪確定)。しかし、党の政治資金団体・国民政治協会を経由して3000万円を迂回(うかい)献金されながら収支報告書に記載しなかったとして検察審査会で「起訴相当」とされた山崎拓元副総裁は不起訴とした。

 こうしたことから他のOBも、今回の事件で立件するか否かの境目を示す「ハードル」について「下げたと受け止められても仕方がない」と懸念する。

 「時期が最悪」と指摘した元幹部は、こうも語った。「(ロッキード事件の田中)角栄(元首相)に匹敵する相手(小沢氏)を相手にするわけだから、このまま(の容疑で)終わるとまずいよ」。世論の反発を念頭に、危機感を募らせた。

毎日新聞 2009年3月22日 東京朝刊」



(2) 毎日新聞平成21年3月9日付

西松建設裏金:憂楽帳 特捜捜査

 「元防衛庁幹部に背任容疑 過大請求疑惑 東京地検が詰めの捜査」

 98年5月20日付の毎日新聞朝刊1面に、こんな見出しが躍った。だがこの時、地検特捜部が予定した強制捜査の着手は見送られた。理由の一つは、6月に公示と見込まれた「参院選への影響」。見送り方針が決まった同日夕、特捜部の幹部たちは記者との定例懇談で長い沈黙を通すか、落胆の表情を見せるほかなかった。

 結局、着手は参院選での自民党惨敗と橋本龍太郎首相の辞任、小渕恵三首相による新内閣の発足と政局が続く中、夏休み明けの9月までずれ込んだ。ことほどさように、特捜部の捜査は政局への影響を避けようとするのが常だった。

 先週、特捜部は西松建設からの違法献金事件で小沢一郎・民主党代表の公設第1秘書を逮捕した。遅くとも9月までには総選挙が行われるこの時期になぜ、との思いは多くの検察OBの中にもくすぶる。にもかかわらずゴーサインが出た。今後の捜査に注視が必要だ。【松下英志】

2009年3月9日」




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2009/03/20 [Fri] 18:12:13 » E d i t
政治資金規正法では、政治団体代表者が会計責任者の選任および監督を怠ったとき、罰金50万円以下とする規定があるため(25条2項)、西松建設献金事件では、小沢・民主党代表はこの規定違反になるか否かが問題となっていました。

しかし、西松建設献金事件で、「東京地検特捜部は19日までに、小沢一郎民主党代表の参考人としての事情聴取を当面、見送る方針を固めたもよう」(共同通信)とのことです。それは、(散々、リークしてはみたものの)、小沢氏の公設第一秘書・大久保隆規氏の捜査の過程で、小沢・民主党代表の選任および監督違反があったとの証拠がなく、「特捜部は立件困難と判断した」(時事通信:2009/03/19-22:40)との理由からです。



1.【共同通信】(2009/03/20 02:23)

小沢氏聴取を当面見送り 「監督責任」立件困難

 西松建設の巨額献金事件で、東京地検特捜部は19日までに、小沢一郎民主党代表の参考人としての事情聴取を当面、見送る方針を固めたもようだ。政治資金規正法違反容疑で逮捕した公設第1秘書大久保隆規容疑者(47)に対する同法上の選任・監督責任については立件困難と判断したためとみられるが、今後も同容疑者の調べを続け、最終判断する。

 大久保容疑者の拘置期限は24日。

 同容疑者の逮捕容疑は、2003-06年、会計責任者を務める小沢代表の資金管理団体「陸山会(りくざんかい)」に、西松建設から計2100万円の献金を受け取ったのに、政治資金収支報告書にはダミーとされる政治団体「新政治問題研究会」などの献金と虚偽を記載、報告するなどした疑い。

 政治資金規正法は、政治団体の代表者が会計責任者の選任と監督に相当の注意を怠れば、50万円以下の罰金を科すと規定している。国会議員が有罪となり、裁判所の判断で公民権が停止されると、刑の確定とともに失職する。

 小沢代表はこれまで「政治資金は適正に報告していた」と潔白を強調し、特捜部の任意聴取に応じる意向を示していた。

 特捜部はまた、小沢代表の元秘書で、陸山会の政治献金処理を一時担当していた民主党の石川知裕衆院議員(35)を参考人聴取。同議員は不正への関与を否定した。

2009/03/20 02:23 【共同通信】」



 イ:一般的にいって、いきなり逮捕と言う強制処分(刑訴法197条1項但書)をすることは少なく、特に国会議員を逮捕・起訴する場合、任意で事情聴取するのが通常ですから、小沢・民主党代表に対して事情聴取もしない(=できない?)のであれば、これで、西松建設献金事件につき、小沢・民主党代表を政治資金規正法違反で逮捕・起訴することはなくなったということになります。

記事中には、「事情聴取を『当面』、見送る方針」としており、いずれ事情聴取をする可能性を残してはいます。しかし、大久保氏を起訴するかどうかの期限が目前の段階で客観的な証拠がなく、仮に起訴後は今までのように大久保氏に自白を強要するわけにはいきません。政治資金規正法では、政治団体代表者が会計責任者の「選任および監督」を怠ったことで処罰できるのですが、大久保氏の「選任」につき過失があったという点の立証は、(誰もが推測できるように)元々無理だったのです。こうした点からすれば、小沢・民主党代表への事情聴取の可能性は皆無になったと判断するべきです。

なお、国会議員には、憲法上、不逮捕特権(国会の会期中、逮捕されない。憲法50条。現行犯逮捕、事前の逮捕許諾請求があった場合を除く)がありますので、小沢・民主党代表が国会会期中の現在、いきなり逮捕されることはありません。


 ロ:「西松建設献金事件:検察庁は、リーク情報による情報操作は止めて「公の場で説明責任」を果たすべきではないか?」(2009/03/14 [Sat] 23:59:27)において、郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授へのインタビュー記事(日経新聞平成21年3月12日付夕刊6面「永田町インサイド」)を引用して、次のように触れていました。

「ロ:2点目。仮に、小沢・民主党代表の公設第1秘書が起訴されることがあるとしても、小沢・民主党代表自身は、政治資金規正法違反として起訴される可能性はない(=有罪となる可能性はゼロ)、ということです。

「――秘書逮捕で小沢代表も責任を問われることになるのか。

 「規正法の場合、秘書の選任と監督の両方に過失がなければ処罰はできない。他の法律の両罰規定は選任または監督に過失があることが要件だ。結論から言えば使えない」」(日経新聞)



秘書逮捕で小沢代表も責任を問われることになるのかについては、記事になったのはおそらく初めてではないかと思います。報道機関は、こうした政治資金規正法を正しく理解しているのでしょうか?

報道機関は、小沢・民主党代表が辞任すべきかどうかについて世論調査を行っており、辞任に賛同する市民が多数います。しかし、小沢・民主党代表が秘書逮捕を契機として政治資金規正法違反となる可能性がないという、政治資金規正法を正しく理解したうえで判断したものなのでしょうか。疑問を感じます。」


東京地検特捜部は、小沢・民主党代表を(政治資金規正法違反容疑で)起訴することは困難と判断したのですから、郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授の予測したとおりの展開になっているわけです。


 ハ:政治資金規正法容疑が問題となっている西松建設献金事件について、妥当な法解釈・事実判断を示した、郷原信郎・桐蔭横浜大学法科大学院教授が、日経ビジネスオンラインの「ニュースを斬る」というコラムにおいて、日経ビジネスオンラインの「ニュースを斬る」(2009年3月17日(火))『ガダルカナル』化する特捜捜査 『大本営発表』に惑わされてはならない」との論説を発表しています。

西松建設事件については、一般市民が報道記事をただ漠然とみるだけでは、小沢・民主党代表が多数の犯罪を行っているとの誤解を生じてしまうのではないか、との危惧を感じます。そこで、誤解を払拭し、真っ当な法解釈を知るために、郷原信郎教授の論説を紹介したいと思います。なお、かなり内容が豊富な論説ですので、読みやすさを考え、見出し毎に分けて適宜コメントを加える形で紹介していきます。


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2009/03/17 [Tue] 23:59:14 » E d i t
日本経団連の御手洗冨士夫会長と連合の高木剛会長による労使トップ会談が平成21年1月15日、開かれ、急激な景気悪化の中で迎える09年春闘が幕を開けました。その会談において、人員削減が非正社員から正社員へと及ぶ中、労使は雇用安定の必要性をうたった共同宣言を発表しています。

春闘は、3月18日が自動車や電機など金属産業の集中回答日です。春闘は、経営側からの集中回答日を前に、3月14日、電機メーカーの労使の代表が交渉を行い、雇用問題が最重要課題だとして、雇用を守る共同宣言を取りまとめました。これは、組合側は、まず、社員の人員削減や非正規労働者を減らす動きに歯止めがかかっていないとして、雇用の安定に最大限努めることを約束するよう求め、これに対し、経営側も、雇用問題はことしの春闘の最重要課題だという認識で一致し、雇用を守る共同宣言を取りまとめたものです(NHKニュース3月14日18時52分「電機労使 雇用確保で共同宣言」)。


1.朝日新聞平成21年3月15日付朝刊7面「生活攻防 09春闘」

「雇用安定に最大限努力」電機労使が共同宣言
2009年3月14日20時19分

 電機の労使で作る電機産業労使会議は14日、「雇用の安定と創出に最大限の努力を行う」とする労使共同宣言を発表した。雇用について、電機労使が共同宣言を出すのは初めて。宣言に拘束力はなくメッセージ的な要素が強いが、今後も予想される人員削減に対して一定の歯止めになるかどうかが注目される。

 大手電機メーカーの労組で作る電機連合と、電機・電子・情報通信産業経営者連盟に所属する大手6社(日立製作所・東芝・NEC・富士通・パナソニック・三菱電機)が合意した。非正社員を含む雇用問題について、労使が協議していく。今後、各企業の労使で協議し、住まいを失ったり職業訓練が必要だったりする失業者に、社員寮や教育施設を貸し出すことなど具体策を検討する。

 共同宣言では、政府が迅速に雇用創出策を実施し、非正社員を含む労働者すべてのセーフティーネットを拡充することも要望した。電機連合の中村正武委員長は「『雇用の安定』の重要性を労使が確認できた。宣言を徹底し、実効性のあるものにしなければならない」と話した。」



共同宣言では、「政府が迅速に雇用創出策を実施し、非正社員を含む労働者すべてのセーフティーネットを拡充することも要望」しており、そのこと自体は評価できるのですが、「宣言に拘束力はなくメッセージ的な要素が強い」ものであって、単なるポーズにすぎないように思います。非正規労働者は、いまでもモノのように捨てられてしまうようです。

中日新聞平成21年3月11日~13日において、「【雇用崩壊】『春闘』の影で ~正規と非正規と<上・中・下>」という連載記事を掲載していました。東京新聞でも、その連載記事を(一部文面を変更して)平成21年3月15日から掲載していましたので、紹介したいと思います。


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2009/03/16 [Mon] 23:59:23 » E d i t
毎日新聞は、オウム真理教(アレフに改称)による松本サリン事件の被害者でありながら、当初から捜査機関と報道機関が執拗に容疑者扱いした河野義行さんに対して、インタビューを行い、記事にしていました。


特集ワイド:オウム事件被害者・河野義行さんの心の軌跡

 「人は間違うもの」
     ―――だから、自分の中で人生を総括するしかない

 オウム真理教(アレフに改称)による松本サリン事件の被害者でありながら容疑者扱いされた河野義行さん(59)と、事件に関与した元幹部との間に交流が生まれたという。人は自分を傷つけた人間を許すことができるのだろうか。河野さんの心を知りたいと訪ねた。」(毎日新聞 2009年3月10日 東京夕刊)



1.「河野義行さん(59)と、事件に関与した元幹部との間に交流が生まれた」点を紹介したのは、週刊朝日 2009年2月13日号(発売日:2009年2月3日)での「松本サリン事件 河野義行氏と元オウム信者 交流900日 長距離バスで通うサリンの庭」という記事です。毎日新聞側としては、この週刊朝日の記事を読んで、インタビューを記事にしている「特集ワイド」向きのネタを見つけたとして、河野義行さんにインタビューを行ったのでしょう。

週刊朝日の記事は、河野さんだけでなく、オウム真理教の元幹部の声も紹介していることから、「河野義行さん(59)と、事件に関与した元幹部との間の交流」がよく分かり、充実した内容となっています。

これに対して、毎日新聞の記事は、元幹部に対してインタビューを行っていないため――毎日新聞は、被害者家族は加害者を許すべきでなくいつまでも糾弾するべきであって、加害者は何時までも刑期を終えたとしても罪人として扱うべきとの立場ですから、元幹部にインタビューする気もないのでしょうが――、「河野義行さん(59)と、事件に関与した元幹部との間に交流が生まれた」という点につき、読者に十分な回答を示さずに終わっており、欠落した記事となっています。

週刊朝日の記事の二番煎じであって、比較して物足りない内容であるとはいえ、「被害者家族は加害者を許すべきでなくいつまでも糾弾するべきであって、加害者は何時までも刑期を終えたとしても罪人として扱うべき」との意識を盛んに流布している毎日新聞が、全く立場を異にする河野義行さんの声を紹介したことは、非常に価値があることであると思います。

そこで、河野義行さんへのインタビュー記事を紹介したいと思います。



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2009/03/15 [Sun] 16:24:48 » E d i t
検察によるリーク情報ばかりが報道される一方で、民主党の小沢代表秘書逮捕を機に検察への批判が、野党内で広がっている中、毎日ホール(毎日新聞東京本社・地下1階)で平成21年3月15日(日)19時30分から、「青年将校化する東京地検特捜部~小沢第一秘書逮捕にみる検察の暴走~」 という緊急シンポジウムが開かれます。
(3月16日追記:報道記事について、引用しました。永野義一氏は、欠席しましたが、郷原信郎氏が飛び入り参加していますし、「とくらブログ」の戸倉多香子さんが会場から発言しています。)


「青年将校化する東京地検特捜部~小沢第一秘書逮捕にみる検察の暴走~」

■日程:3月15日(日)
19:30~21:30

■講師 
魚住昭
佐藤優
鈴木宗男(衆議院議員/新党大地代表)
田原総一朗
永野義一(弁護士/元東京地検特捜部副部長・元最高検検事)
平野貞夫 (元参議院議員)
宮崎学

■コーディネーター:二木啓孝

■主催:フォーラム神保町

■会場:毎日ホール 毎日新聞東京本社 地下1階(東京都千代田区一ツ橋1-1-1、地下鉄東西線・竹橋駅)



このシンポジウムは、「フォーラム神保町」のHPにおいて、インターネットでライブ放送する予定です(開始10分前頃から放送開始)。

西松建設献金事件に関しては、リーク情報を無条件に鵜呑みにしたような記事ばかりが目に付き、「本当に立証できるのか、検察は説明責任を果たすべき」など正面から検察批判を行う識者(特にジャーナリスト)は少ないのですが(「西松建設献金事件:検察庁は、リーク情報による情報操作は止めて「公の場で説明責任」を果たすべきではないか?」(2009/03/14 [Sat] 23:59:27)参照)、やっとシンポジウムという形でやる気になったようです。

関心のある方は、直接、毎日ホールへ出向くか、インターネット中継を聞くことをお勧めします。このシンポジウムについて、記事にするような報道機関があれば、記事を紹介するなど追記をしていきたいと思います。



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2009/03/14 [Sat] 23:59:27 » E d i t
民主党の鳩山由紀夫幹事長は平成21年3月13日、党本部で記者会見し、小沢一郎代表の公設秘書が逮捕された西松建設の違法献金事件について「なぜ(衆院選を控えた)この時期にこのような(逮捕に踏み切ったのか)ということの説明がまるでない。行政としての責任を果たすべきだ」と述べています。このように、民主党は再び検察批判を強めており、検察批判は野党に広がっています。



1.報道記事を幾つか。

(1) 時事通信(2009/03/13-19:13)

検察に背景説明要求=「検事総長招致も選択肢」-民主・鳩山氏

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は13日、党本部で記者会見し、小沢一郎代表の公設秘書が逮捕された西松建設の違法献金事件について「なぜ(衆院選を控えた)この時期にこのような(逮捕に踏み切ったのか)ということの説明がまるでない。行政としての責任を果たすべきだ」と述べた。菅直人代表代行も先に同様の見解を示しており、党として検察に捜査の背景説明を求める立場を明確にした。
 鳩山氏は、捜査責任者による記者会見など速やかな対応を要求。その上で「それも行わないなら、樋渡利秋検事総長を(国会に)お呼びするのも選択肢としてあり得る」とけん制した。さらに、検察の在り方について「政権を取った暁には議論しなければならないと感じた」とも語った。(2009/03/13-19:13)」



(2) 東京新聞平成21年3月14日付朝刊2面

検察批判 再び過熱 鳩山幹事長「説明責任果たせ」

 西松建設の巨額献金事件をめぐり、民主党が検察当局への批判を再び過熱させている。小沢代表の元秘書の石川知裕衆院議員の参考人聴取が事前に報道されたことがきっかけ。衆院選が近づく中で小沢氏の公設秘書を逮捕したことに対しても、説明を求める意見が日増しに強まっている。

 鳩山由紀夫幹事長は13日の記者会見で、石川氏の聴取について「任意の参考人聴取だから表に出るはずがないのに、事前に出回っているのは、石川氏の名前を出すことが目的だったからだ。非常に煙たいものを感じる」と疑問を呈した。党内では、石川氏の聴取を「選挙妨害だ」と憤る声が大勢だ。

 鳩山氏の小沢氏秘書の逮捕に関して「同じ容疑がある自民党に捜査が及んでいない。法令ではなく検察の裁量で違いが出ていると言わざるを得ない。検察が説明責任を果たし、公平公正に物事を処してほしい」と公の場での説明を求めた。

 検察庁が自主的に説明しない場合は、樋渡利秋検事総長の参考人招致も「選択肢としてあり得る」と述べた。党内では、管直人代表代行も検察に説明を求めたほか、西岡武夫参院議院運営委員長は樋渡利秋検事総長の証人喚問を主張している。」



(3) 朝日新聞平成21年3月14日付朝刊4面

なぜ「次の首相」標的に 検察への批判 野党に広がる

 民主党の小沢代表秘書逮捕を機に検察への批判が、野党内で広がっている。 「なぜ政権交代をめざず『次の首相』を総選挙前に狙うのか」との疑問が消えないためだ。小沢氏本人は露骨な検察批判を控えるが、捜査を受けた経験者らの援護射撃が続きそうだ。

 検察批判を展開するのは、新党大地の鈴木宗男代表や国民新党の亀井静香代表代行、無所属の田中真紀子元外相ら。鈴木氏は15日、 「青年将校化する東京地検特捜部~小沢第1秘書逮捕にみる検察の暴走」と題したシンポジウムに出席する。

 7年前に東京地検に逮捕・起訴され、係争中の鈴木氏は13日、朝日新聞の取材に対し、自民党の中川昭一前財務相と北海道11区で対決する民主党の石川知裕衆院議員の参考人聴取が事前報道された経緯を問題視。 「もうろう会見で辞任した石川氏を助けようとする恣意(しい)的な動きと国民は受け止める」と批判した。

 検事総長の証人喚問に言及した民主党の西岡武夫参院議院運営委員長は記者団に「(検事総長の証人喚問は造船疑獄をめぐって54年に)一例ある。奇異な事柄でも何でもない」と語った。 (松田京平)」



(4) 小沢一郎民主党代表の公設第1秘書が逮捕された西松建設の巨額献金事件に関しては、検察庁のリーク情報によると、10年余で5億円近い献金が、西松建設のOBが設立した政治団体を通じて、自民・民主の多数の国会議員に渡っていたことが、明らかになっています。

特に、二階経産相の場合、西松建設からの巨額パーティー券、裏金疑惑に加えて、地元の後援会事務所は西松建設と同じビル内にあるほか、二階氏の選挙区である和歌山3区では、人口1万1千人の規模に不釣合いなほどの豪勢な施設を、西松建設が施工しているほどの、癒着ぶりです。

ところが、自民党側への捜査はほとんどなされることないのに、検察から狙われているのは小沢・民主党代表側のみであって、民主党の石川知裕衆院議員(35)=比例北海道=が、西松建設献金事件で東京地検特捜部に参考人として事情聴取されたことはもちろん、事情聴取をすることを(守秘義務違反なんて無視して)検察庁が事前にリークしているのです。ですから、鳩山・民主党幹事長は、「同じ容疑がある自民党に捜査が及んでいない。法令ではなく検察の裁量で違いが出ていると言わざるを得ない。検察が説明責任を果たし、公平公正に物事を処してほしい」と公の場での説明を求めるなど、民主党は再び批判を強めています。(なお、二階俊博経産相が代表の政治団体「新しい波」の会計責任者は、泉信也・元国家公安委員長ですから、二階氏を捜査しないことは誰でも予想できますが。)

石川氏は小沢一郎民主党代表の元秘書で、資金管理団体「陸山会」の政治献金処理を一時担当していたとはいえ、現在は国会議員、しかも国会会期中なのですから、議院活動・議員活動のみならず、民主党へ大きく影響を与えるため、民主党の態度は当然といえる反応です。

石川氏は、事情聴取後の記者会見において、特捜部の今後の聴取については「要請があれば話をする」と応じる考えを示していますが、「通常とは違う形で報道が先行したことは遺憾だ」とも述べています(2009/03/14 13:29 【共同通信】)。


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2009/03/11 [Wed] 23:59:41 » E d i t
西松建設を巡る違法献金事件について、「自民側は立件できない」という見通しを述べた政府高官が、漆間巌官房副長官であることが平成21年3月8日、明らかになりました。その漆間副長官は国会で、「言った記憶はない」と釈明しました。さらに、漆間氏は国会答弁に続き、首相官邸での記者会見で「(懇談に同席した)3人の秘書官の記憶とつきあわせた結果、(自民党側に捜査は及ばないという趣旨の)発言をしたことがないという記憶になった」と繰り返しました。要するに、漆間氏は、数日前に多数の記者の面前で話したことであるのに、「記憶がない」とすっとぼけたのです。

麻生太郎首相は3月9日の参院予算委員会で、西松建設の違法献金事件にからみ「(捜査が)自民党議員に波及する可能性はない」とした漆間(うるま)巌官房副長官のオフレコ発言について「誤った報道」と擁護したのです。ところが、首相は同日夜、首相官邸で記者団に「報道が誤ったわけではない」と語り、誤報発言を「撤回した」と明言したのです。麻生首相は、またしても、間違った発言を行い、修正後、発言を撤回するという相変わらずの失敗を繰り返したわけです。



1.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年3月9日付夕刊1面(4版)

「自民側立件できぬ」発言 首相「誤った報道」  参院予算委
2009年3月9日14時2分

 麻生首相は9日午前の参院予算委員会で、西松建設の違法献金事件に絡んで「自民党側は立件できない」とした漆間(うるま)巌官房副長官の発言について、「オフレコの記者懇での発言が誤って報じられた」と述べ、報道機関の誤報であるとの認識を示した。首相が発言を否定する漆間氏を擁護したことで、批判の矛先は首相にも向かいそうだ。

■漆間氏「記憶にない」

 首相は同日午後の同委で午前の自らの発言について「漆間副長官の記憶と記者の受け止め方の間にはずれがあったというのが正確なところだ」と釈明した。

 漆間氏も同委に出席し、「特定の政党を挙げて、どうのこうのとか、そういう話はしていない」と公式に発言を否定。その一方で「真意が伝わらない形で報道され、ご迷惑をかけた」と陳謝した。国会で官僚トップの事務の官房副長官が答弁に立つのは異例。首相は「先例としない扱いで国会に出席をさせることにした」と述べた。

 漆間氏はまず、記者との懇談はオフレコで、録音もメモもないため、「記憶の限りで話したい」と述べたうえで、(1)この種の事件では一般論として違法性の認識を立証することはいかに難しいか(2)金額の多寡は違法性の認識を立証するうえで大きな要素となる(3)検察は本人が否認しても起訴できるだけの証拠を持っているとみられる――の3点を指摘したと説明。「特定の政党の議員への捜査の帰趨(きすう)は発言していない」と述べた。

 「自民党側に捜査が及ばない」という趣旨の発言をしたという報道について、「事実に反するのか」と問われた漆間氏は「私が警察出身者であるので誤解されたのではないか。マスコミ側が私の発言をどう認識されたのかはわからない。私が記憶している部分では(そういう発言はなく)、あとは記者の認識の問題だ」と述べた。

 一方で漆間氏は「一般論であっても言う必要はなかった。申し訳ない」とも釈明。副長官就任以来、「検察当局とは一切の接触をしていない」「検察の捜査について事前に報告を受けたり、どうなっているかと聞いたりしたことはない。今回の件で私が情報を持っていたことは全くない」と強調した。

 漆間氏の発言には、民主党が「内閣の中枢と検察との間でやり取りがあったと思われても仕方がない」(鳩山由紀夫幹事長)と問題視。この点について漆間氏は「官房副長官就任後、検察当局と接触していない」「この事件は新聞報道で知った」と述べた。

 漆間氏の発言は、発言者を特定しないで報道できる記者との5日のオフレコ懇談で出た。そのため、報道各社は発言者を「政府高官」などとして報道。その後、民主党などが「官邸が検察情報を入手していると疑わせる」と問題視した。同党は発言者が漆間氏とみて、漆間氏を予算委員会に呼び、真意をただす構えを見せていた。

 河村官房長官は8日、この高官を漆間氏と明かしたうえ、「極めて不適切な発言」と漆間氏を厳重注意していた。」


自民への言及 各社報道

 麻生首相は9日の参院予算委で、5日夕に首相官邸で行われた漆間氏との記者懇の内容をもとにした記事について、「発言が誤って報じられた」と答弁した。しかし、報道各社の記事は、細かな表現に違いはあるものの、漆間氏が「自民党側に捜査は及ばない」という趣旨の発言をしたと一様に報じている。

 朝日新聞も、自民党でも西松建設関連の献金が明らかになっていることについての漆間氏の記者懇での発言をもとに、「自民党側は立件できないと思う。特に(違法性の)認識の問題で出来ないだろう」と6日付朝刊で掲載した。

 首相発言について、河村官房長官は9日の記者会見で、「記者団の受け止めと漆間副長官の言われたことにズレがあったのではないか、という認識だと思う。そこのズレがあったということを『間違った』という表現をされたのだと思う。それは総理の本意ではないと思う」と釈明した。

     ◇

■漆間官房副長官の発言に関する各社の報道

朝日新聞「自民党側は立件できないと思う」

読売新聞「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う」

毎日新聞「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」

日本経済新聞「自民党に及ぶことは絶対ない」

共同通信「自民党議員に波及する可能性はないと思う」」



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2009/03/08 [Sun] 23:59:22 » E d i t
河村建夫官房長官は平成21年3月8日午前のフジテレビ系列の「新報道2001」とNHKの「日曜討論」という番組で、西松建設献金事件(政治資金規正法違反容疑)で「自民党側は立件できない」と発言した「政府高官」が、元警察庁長官で官僚トップの漆間巌官房副長官であることを明らかにしました。

政府高官、名前公表を改めて拒否 「自民立件ない」発言
2009年3月7日23時29分

 西松建設の違法献金事件で「自民党側は立件できない」と発言した政府高官に対し、内閣記者会は7日、名前を公表するよう申し入れた。高官は「オフレコ扱いのものを、さかのぼってオン(公表)にすることはありえない」と拒否した。民主党など野党は、同高官が元警察庁長官の漆間巌官房副長官とみて、週明けの国会で政府をただす。

 朝日新聞は6日、この高官に名前を明かすよう求めたが、断られた。7日は朝日新聞も加盟する内閣記者会の総意として、記者会の代表がこの高官に申し入れを行った。

 この高官は5日、首相官邸で開かれた記者団との定例の懇談で、「自民党側は立件できないと思う。特に(違法性の)認識の問題で出来ないだろう」と、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。懇談は録音やメモはとらないが、発言内容にニュース性があると判断すれば、「政府高官」を主語に報道できることになっていた。」(朝日新聞平成21年3月8日付朝刊38面


朝日新聞と共同通信は3月6日、「この高官に名前を明かすよう求めたが、断られた」という経緯があり、「7日は朝日新聞も加盟する内閣記者会の総意として、記者会の代表がこの高官に申し入れを行った」結果、やっと政府側は名前を公表することにしたわけです。(ちなみに、読売新聞、毎日新聞、日経新聞には、「政府高官に名前を明かすように求めた」という記事はありませんでした。)

河村建夫官房長官は「発言は極めて不適切だ」と遺憾の意を示し、漆間氏に厳重注意したと述べ、また、3月9日の記者会見で、漆間氏本人に公の場所で自らの発言について説明させると明言しています。ただし、処分に関しては「そういう段階ではない」と否定的な見解を示しています(東京新聞(2009年3月8日 11時04分))。

漆間氏は、3月9日に予定する自身の定例記者会見で発言の真意を説明する考えを示すとともに、「国会に呼ばれれば誠実に対応する」として、参院予算委員会などから出席を要求されれば応じると述べています(時事通信(2009/03/08-13:53)「漆間氏、会見で説明へ=国会にも「誠実に対応」-違法献金捜査発言」)。



1.報道記事を幾つか。

(1) asahi.com(2009年3月8日9時4分)

「自民党側は立件できない」発言は漆間官房副長官
2009年3月8日9時4分

 西松建設の違法献金事件で「自民党側は立件できない」と発言した政府高官について、河村官房長官は8日朝のフジテレビの報道番組で、この政府高官が元警察庁長官で官僚トップの漆間巌官房副長官だと明らかにした。

 河村長官は番組で、漆間副長官から発言について報告を求めたと説明。河村氏によると、漆間氏は「記者との懇談の場で聞かれた。この種の逮捕についてはまさに法と証拠に基づいてやっているのだろう。しかし、それによって特定の議員への影響やその判断を示したことは一切ない。捜査の帰趨(きすう)に関することを説明したつもりはない」と、あくまで一般論を述べたことを説明したという。

 ただ、河村氏は、漆間氏が警察官僚出身で誤解を招きやすいとして「極めて不適切な発言として厳重に注意した」と述べた。

 漆間氏は5日、首相官邸で開かれた記者団との定例の懇談で「自民党側は立件できないと思う。特に(違法性の)認識の問題で出来ないだろう」と、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。朝日新聞は6日、漆間氏に名前を明かすよう求めたが、断られた。7日は朝日新聞も加盟する内閣記者会の総意として記者会の代表が申し入れを行ったが、「オフレコ扱いのものを、さかのぼってオン(公表)にすることはありえない」と拒否していた。」



(2) asahi.com(2009年3月8日12時19分)

漆間氏の実名公表した官房長官「説明責任果たすべき」 
2009年3月8日12時19分

 河村官房長官は8日午前、西松建設の違法献金事件で「自民党側は立件できない」と発言した政府高官が漆間巌官房副長官だと明らかにしたことについて「(発言が出たのが)オフレコ懇談といえども、政府高官だと、こういう話で出た以上は説明責任を果たさなくてはいけないから、いつまでもオフレコだから知りませんで済む話かどうか。やっぱり(実名公表を)判断しなくてはいけないと思った。我々のほうでご本人の意向を踏まえながら決断した」と述べた。東京都内で記者団に語った。

 河村長官は麻生首相と7日にこの問題について話したことを明らかにし、「(首相は)『このようなことが本当にあり得るべきことでもないから、はっきりしたほうがいい』ということだった」と語った。

 その上で河村氏は「本人の本意がちゃんと伝わっていなかったということだから、本意をきちっと伝えていただきたい」と漆間氏に説明責任を果たすよう伝えたことを明らかにした。漆間氏の処分については「処分うんぬんという時ではない」と否定した。

     ◇

 漆間巌官房副長官は8日、西松建設の違法献金事件で「自民党側は立件できない」と発言した政府高官を河村官房長官が漆間氏だと明らかにしたことについて、9日の定例記者会見で自らの発言の真意を説明する考えを示した。朝日新聞が取材を求めたのに答えた。」



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2009/03/07 [Sat] 23:36:09 » E d i t
政府高官は平成21年3月5日、西松建設の巨額献金事件の捜査について「自民党議員に波及する可能性はないと思う」との認識を示しました。政府高官が政治家の絡む事件で捜査の見通しに言及するのは異例のことです。

 「民主党は7日、西松建設の巨額献金事件に関し「自民党議員に波及する可能性はないと思う」と述べた政府高官は元警察庁長官の漆間巌官房副長官だとみて、9日に行われる参院予算委員会に政府参考人として出席を求め、鈴木寛参院議員らの質疑で事実関係をただす方針を固めた。(中略)
 政府高官は、5日に報道各社の記者団とオフレコを条件に懇談した際に問題の発言をした。オフレコ懇談は政策決定などの背景説明のため行われ、発言者名は伏せて「政府高官」などとした上で発言の事実関係のみを報道することが多い。
 共同通信社は発言内容が国会審議の焦点となる状況になったことを踏まえ、この政府高官に名前の公表を求めたが「報道各社間で決めたオフレコの約束に従ってほしい」として了承しなかった。

2009/03/07 09:48 【共同通信】


この「政府高官」の実名は、現在のところ匿名のままですが、共同通信や朝日新聞の記事で触れているように、「元警察庁長官で官僚トップの漆間(うるま)巌官房副長官」であると推測されています。



1.報道記事を幾つか。

(1) 読売新聞平成21年3月6日付朝刊2面

西松献金事件、政府筋「自民まで波及する可能性ない」

 政府筋は5日、西松建設の違法献金事件について、「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う。あの金額で違法性の認識を出すのは難しい」と述べ、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。

 政府筋が捜査の見通しについて言及するのは異例だ。捜査の中立、公正を確保する観点から批判を浴びる可能性もある。

(2009年3月5日23時42分 読売新聞)」



(2) 朝日新聞平成21年3月6日付朝刊39面

西松建設事件 政府高官「自民側は立件できない」
2009年3月5日21時24分

 政府高官は5日、西松建設の違法献金事件について、首相官邸で記者団に「自民党側は立件できないと思う。特に(違法性の)認識の問題で出来ないだろう」と述べ、自民党議員に捜査は拡大しないとの認識を示した。民主党は小沢代表の公設第1秘書の逮捕を「不公正な国家権力の行使だ」と批判しており、政府高官が捜査の見通しに言及したことは、波紋を広げる可能性もある。高官は同夜、「(議員側に)西松建設から献金を受けた認識があるという傍証がない限り(立件は)難しいという意味だった」と釈明した。

 自民党側では森元首相や二階経済産業相、山口俊一首相補佐官らが、西松建設OBが代表を務める政治団体から献金やパーティー券の購入を受けている。」



(3) 毎日新聞2009年3月6日東京朝刊2面

違法献金:東京地検の立件「自民党はない」と政府高官

 政府高官は5日、西松建設の献金事件に関して、「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」と述べ、自民党関係者の立件には踏み込まないとの見通しを示した。政治家が絡む事件で、政府高官が捜査の見通しについて言及するのは極めて異例。

 西松建設側からの献金やパーティー券の購入など資金提供先には、自民党の森喜朗元首相、尾身幸次元財務相、二階俊博経済産業相、加納時男副国土交通相、山口俊一首相補佐官らが含まれている。

 高官は「自民党の方は金額が違いますから。西松からの献金という認識があったというのは難しいと思う。(小沢一郎民主党代表の件は請求書や領収書などの物証だけで)やっているんじゃないでしょう」とも述べた。

毎日新聞 2009年3月5日 23時02分」



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2009/03/06 [Fri] 01:37:44 » E d i t
小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」(東京都港区)が、準大手ゼネコン「西松建設」(同区)からの迂回献金と知りながら献金を受け取っていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部は平成21年3月3日、政治資金規正法違反(虚偽記載など)容疑で、小沢代表の公設第一秘書で同会会計責任者大久保隆規氏(47)、同社前社長国沢幹雄氏(70)=外為法違反罪で起訴=ら3人を逮捕しました。東京地検特捜部は同日、陸山会事務所を家宅捜索しています。

政治資金規正法では、政党以外への企業献金や他人名義の献金を禁じており、これらの規定に違反したとして逮捕されたものですが、「これらの規定が適用され、刑事事件に発展したのは異例」(毎日新聞平成21年3月4日付東京朝刊1面)です。


1.まず、公設第一秘書である大久保隆規氏の逮捕容疑となっている、政治資金規正法における「他人名義の献金禁止」(献金を受ける側が適用される規定として22条の6第3項、26条の2第3号)と「虚偽記載」(25条1項3号)の規定を挙げておきます。

<政治資金規正法>

第22条の6 何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 前項及び第4項の規定(匿名寄附の禁止に係る部分に限る。)は、街頭又は一般に公開される演説会若しくは集会の会場において政党又は政治資金団体に対してする寄附でその金額が千円以下のものについては、適用しない。
3 何人も、第1項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。
4 第1項の寄附に係る金銭又は物品の提供があつたときは、当該金銭又は物品の所有権は、国庫に帰属するものとし、その保管者は、政令で定めるところにより、速やかにこれを国庫に納付する手続をとらなければならない。
5 前項に規定する国庫への納付に関する事務は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととする。

第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
 1.第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者
 1の2.第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者
 2.第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者
 3.第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者
2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。

第26条の2  次の各号の一に該当する者は、3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
 1.第22条の3第1項又は第2項(これらの規定を同条第4項において準用する場合を含む。)の規定に違反して寄附をした会社その他の法人の役職員として当該違反行為をした者
 2.第22条の3第5項の規定に違反して寄附をすることを勧誘し、又は要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者
 3.第22条の3第6項、第22条の5第1項又は第22条の6第3項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 4.第22条の6第1項の規定に違反して寄附をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 5.第22条の8第4項において準用する第22条の6第1項の規定に違反して対価の支払をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
 6.第22条の8第4項において準用する第22条の6第3項の規定に違反して対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)」




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2009/03/01 [Sun] 18:21:26 » E d i t
政府が提示した8機関16人の人事案が平成21年2月23日、参院本会議で採決され、人事院の人事官1人▽再就職等監視委員会の委員長と委員4人▽中央社会保険医療協議会委員1人--の3機関7人が民主党など野党の反対多数で不同意になりました(毎日新聞 2009年2月24日東京朝刊)。国会同意人事には衆院の優越規定がないため、7人の人事案は白紙に戻ることになります。

ここで問題にしたいのは、中央社会保険医療協議会(中医協)委員1人であり、中医協の薬価専門部会の部会長を務めている、前田雅英・首都大学東京教授の再任案が、野党の反対多数で不同意となったことです。野党は、いったい、いかなる合理的な根拠に基づいて、前田雅英・首都大学東京教授の再任案を不同意としたのでしょうか?



1.報道記事を幾つか。

(1) YOMIURI ONLINE(2009年2月19日23時23分)

人事官ら7人の人事案、民主が不同意の方針

 民主党は19日の役員会で、政府が提示した8機関16人の国会同意人事案のうち、人事院人事官1人、中央社会保険医療協議会委員1人、再就職等監視委員会の委員長と委員4人の計3機関7人を不同意とすることを決めた。

 他の野党も同調しており、23日の参院本会議で7人の人事案が否決される見通しだ。

 人事官として提示された千野境子・産経新聞特別記者については「人事官3人のうち1人がマスコミ(出身者)の指定ポストになっており、ふさわしくない」(安住淳国会対策委員長代理)として不同意とした。中医協委員に前田雅英・首都大学東京教授を再任する人事案も「刑法の専門家だが、医療事故対応は刑法的アプローチでは合わない面もある」(同)とした。

(2009年2月19日23時23分 読売新聞)」



(2) 2009/02/19 20:27 【共同通信】

人事官など7人は不同意 民主などが反対方針

 民主党は19日の役員会で、政府が提示した8機関16人の国会同意人事案のうち、人事院人事官1人、再就職等監視委員会委員長・委員の5人、中央社会保険医療協議会(中医協)委員1人の計7人について同意しない方針を決めた。社民、国民新両党も同調する。

 人事の発令には衆参両院の同意が必要で、民主、社民、国民新3党が反対すれば参院で不同意となるため、7人は任命できない見通しだ。昨年12月に設置された再就職等監視委は委員長・委員全員の空席が続くことになる。

 再就職等監視委の人事案に反対するのは、制度自体を認めていないのが理由。人事官に産経新聞社東京本社編集局特別記者の千野境子氏を新任する案に関しては、人事官3人のうち1人を報道機関出身者が占める慣行が続いていることから「人事院の在り方の根本的な見直しの中で、報道機関との関係も再検討するべきだ」と判断した。

 中医協委員への前田雅英・首都大学東京都市教養学部長の再任案には「刑法の専門家として医療関係者を萎縮させる発言が目立つ」として反対する。

 共産党も再就職等監視委の人事案には同意しない方針で、ほかの人事案に関しては20日に対応を決める。衆院は20日、参院は23日の本会議で採決する予定。

2009/02/19 20:27 【共同通信】」



(3) 毎日新聞 2009年2月20日 東京朝刊

民主党:3機関7人の人事不同意を決定

 民主党は19日の役員会で、政府が提示した8機関16人の国会同意人事案件のうち、人事官1人▽中央社会保険医療協議会委員1人▽再就職等監視委員会の委員長と委員4人--の3機関7人について同意しないと決めた。野党多数の参院では23日の本会議で不同意となる見通し。

 人事官として提示された産経新聞特別記者の千野境子氏(64)を不同意とした理由について、民主党は「人事官のうち1人は1953年から報道機関OBが就任し続けており、マスコミの事実上の天下り先と断定せざるを得ない」と説明した。

 中央社会保険医療協議会委員として提示された首都大学東京の前田雅英・都市教養学部長(59)=刑法=については「バランス感覚の点で適格性を欠く」との理由。省庁による天下りあっせんを監視する再就職等監視委員会の委員長と委員計5人は「委員会の制度そのものに反対」としている。【白戸圭一】

毎日新聞 2009年2月20日 東京朝刊」



(4) YOMIURI ONLINE(2009年2月20日22時59分)

同意人事、人事官など7人白紙に…野党が参院否決へ

 民主、共産、社民、国民新の野党4党は20日の衆院本会議で、政府が提示した8機関16人の国会同意人事案のうち、人事院人事官など3機関7人について反対した。

 7人の人事案は衆院で与党の多数で可決されたが、23日の参院本会議で否決され、両院の同意が得られず白紙になる。

 野党は官僚OBの起用には批判的だが、今回反対した7人は民間人。千野境子・産経新聞特別記者を人事官に起用する案について、民主、社民両党は「人事官3人のうち1人がマスコミ出身者の指定席になっている」と指摘。共産党は、千野氏の公務員の労働基本権に関する見解に不十分な点があるとした。

 中央社会保険医療協議会委員の前田雅英・首都大学東京教授の再任案は、「前田氏には患者・家族側に立った発言が少ない」(社民党)などと批判している。再就職等監視委員会の委員長・委員4人の人事案は、同委員会の設置に反対する立場から、一切の人事を認めない態度を取った。

(2009年2月20日22時59分 読売新聞)」



(5) MSN産経ニュース(2009.2.24 11:32)

「民主党に説明責任」 中医協の国会同意人事で厚労相
2009.2.24 11:32

 舛添要一厚生労働相は24日午前の記者会見で、国会同意人事の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関、中医協)委員1人が民主党など野党の反対で同意されず、再任できなかったことについて「民主党はどういう党内プロセスで決めているのか。国民に対する説明責任がある」と述べ、民主党に同意人事の検討過程を明らかにするよう求めた。そのうえで「国会同意人事を政争の具にすべきではない」と強調した。

 不同意となったのは前田雅英・首都大学東京都市教養学部長で、中医協では薬価専門部会の部会長を務めている。民主党は「前田氏が座長の医療事故調査機関の検討会で、医療関係者を萎縮(いしゆく)させる発言をした」などとして中医協委員の再任に反対したが、医療過誤の患者団体からは批判の声が上がっている。」




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