FC2ブログ
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
12« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»02
スポンサーサイト 
--/--/-- [--] --:--:-- » E d i t
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 *  TB: --  *  CM: --  * top △ 
2009/01/29 [Thu] 23:25:39 » E d i t
「「無料低額宿泊所」が、無断で預金通帳を預かって施設利用料を天引き~埼玉県は「本人の承諾なく通帳などを預かるのは財産権侵害」として、事業者に改善指導」(2009/01/28 [Wed] 19:17:43)の続報です。


1.東京新聞平成21年1月29日付夕刊9面

自治体 見て見ぬふり 宿泊所が生活保護費天引き
2009年1月29日 夕刊

 民間事業者が運営する埼玉県の「無料低額宿泊所」が、入所者の生活保護費から利用料を天引きしていた問題で、同県川口市が昨年七月に元入所者から金銭管理の相談を受けながら、調査権限がある県に報告していなかったことが分かった。雇用情勢の悪化で生活困窮者を対象にした「貧困ビジネス」が広がる中、ホームレス支援団体からは行政の監督強化を求める声が上がっている。 (さいたま支局・鷲野史彦)

■甘い監督 法整備も遅れ

 今回、県が指導に入った施設の元入所者は昨年七月、施設を出た後、金銭管理の問題を川口市に相談していた。だが、市は自ら調査したり、県へ報告するなどの対応をしていなかった。市担当者は「施設を出て自立しており、問題はないと思った」と話す。

 このため同十月、特定非営利活動法人(NPO法人)「ほっとポット」(さいたま市)とともに元入所者が県に告発するまで、問題は表面化しなかった。同法人の藤田孝典代表理事(26)は「行政は金銭管理など宿泊所の問題点を知りながら、臭い物にふたをしてきた」と批判する。

 同法人には過去一年間で、複数の宿泊所の入所者から生活保護費からの天引きや施設職員による暴力などの相談が約二十件あった。自治体に改善を申し入れても真剣に取り組んでくれなかったという。

 藤田さんは「指導した結果、施設がつぶれてしまうような事態になると代わりに公的な施設が必要という議論になるからだろう」と指摘する。

 宿泊所運営の透明性を保つため、都道府県などには立ち入り調査権がある。だが、全国最多の施設がある東京都の調査は三年に一回程度、神奈川県は所管の施設を過去に調査したことはなかった。埼玉県は毎年行ってきたが、施設職員からの聞き取り調査にすぎなかった。

 千葉市では昨年、宿泊所を運営する建設会社の社長ら八人が社員を住まわせ、生活保護費を詐取したとして逮捕された。同市の担当者は「外部の情報提供で初めて不正が分かった」と事業者側への聞き取りだけでは不十分なことを認める。

 宿泊所は本来、入所者が自立するまで数カ月程度の「通過施設」だが、実際はアルコール依存症などを抱え、入所が五年以上続く人もいる。昨年四月の埼玉県の調査では、入所者の平均年齢は六〇・一歳で、平均入所期間は二年六カ月。施設の位置付けもあいまいになっている。

 藤田さんは「入所者が暴力などを訴えられる外部委員会をつくったり、病状に対処できる専門家の配置を義務付けるような法整備をすべきだ」と訴える。神奈川県、千葉市なども現行の施設基準に問題点があるとして、施設や運営基準の法整備などを国に要望している。」


首都圏の無料低額宿泊所の施設数と入居者数

東京――施設数:169、入居者数4367
千葉――施設数:46、入居者数2110
埼玉――施設数:33、入居者数1821
神奈川――施設数:100、入居者数2997

*2008年6月厚生労働省調べ。」




-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

諸法 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2009/01/28 [Wed] 19:17:43 » E d i t
生活保護受給者ら向けの「無料低額宿泊所」を運営する埼玉県内の民間事業者が、<1>生活保護費は本来、受給者自身が受け取るのが原則であるのに、生活保護を受けている入所者に保護費を直接渡さず、<2>入居者の同意を得ることなく、預金通帳やキャッシュカードを預かって施設利用料を天引きしていたことが、埼玉県の調査で分かりました。

「無料低額宿泊所」とは、自分で住宅を借り就職活動することが困難な生活困窮者に無料または低額で個室を提供し、自立を支援する施設のことです。

さらに、<3>生活保護費の振り込み依頼手続きは本人が行うのが原則であるのに、埼玉県川口市が入所者本人の意向を確認せず、宿泊所の事業者から出された生活保護費の口座振込依頼書を受理し、振り込みの手続きを取っていたことが、東京新聞の取材で分かったとのことです(後掲、東京新聞平成21年1月27日付夕刊、asahi.com参照)。

 

1.報道記事を幾つか。

(1) 東京新聞平成21年1月27日付朝刊25面

生活保護費から天引き 自立支援宿泊所 通帳預かる 『知らぬ間に口座』
2009年1月27日 朝刊

 ホームレスの自立支援を目的に「無料低額宿泊所」を運営する民間事業者が、生活保護を受けている入所者に保護費を直接渡さず、預金通帳やキャッシュカードを預かって施設利用料を天引きしていたことが、埼玉県の調査で分かった。生活保護費は本来、受給者自身が受け取るのが原則で、県は事業者に対し、金銭管理をやめるとともに、二月末までに改善報告書を提出するように指導した。

 この事業者は、埼玉、東京、神奈川、千葉各都県で計十七施設を運営している。東京新聞の取材に「応じられない」としている。

 県によると、事業者の金銭管理は、埼玉県内の三施設で、入所者計約三百人のほとんどに対して行われていた。毎月の保護費約十二万円のうち残金が三万円程度になってから本人にカードを渡していたという。事業者側は金銭管理を認め、「保護費をすぐに使い切ってしまう人もいるので、通帳やカードを預かっていた」などと説明したという。

 県の調査に、事業者側は「(金銭管理は)入所者の同意を得ていた」としているが、一部の入所者は同意を否定。「口座を自分で開設した覚えがない」と話す人もおり、県は本人の同意について「言い分が食い違い、同意があったかは判然としないが手続きに問題があった」としている。

 元入所者で同県川口市の六十代男性が昨年十月、「身に覚えがないのに銀行口座を勝手に開設され、利用料を徴収された」として、県に告発。県がこの事業者を含む十事業者が運営する県内二十施設を調査していた。

 また、この事業者ら三事業者の四施設で入所者を車で役所に連れて行き、窓口で生活保護費を受け取った直後に利用料を徴収するなどしていたという。

 県はこの徴収方法についても三事業者に改善指導した。」


◆告発男性『行き場ない人 文句言えない』

 「勝手に自動送金をするなんて、泥棒と同じ。弱者を食い物にする貧困ビジネスだ」。「無料低額宿泊所」に昨夏まで入所し、実態を埼玉県に告発した六十代の男性は、憤りをあらわにした。

 男性は二年前の春、事業に失敗してマンションを退去し公園で寝泊まりするように。数カ月で貯金も尽き川口市福祉課を訪ねると、複数の無料低額宿泊所を紹介された。今回指導を受けた事業者の施設に入所、職探しを始めた。

 男性によると、この施設では三度の食事は出るが、部屋は六畳程度の個室をベニヤ板で半分に区切ったスペースしかなく、トイレ、風呂は共同だ。

 当初は市役所で保護費を受け取った後、九万数千円の施設利用料を支払っていた。数カ月すると施設職員から「キャッシュカードの使い方は分かるか?」と聞かれ、その後に保護費は口座振替になった。振替前日の毎月四日になると、作った覚えのない自分名義のキャッシュカードを渡された。五日に現金を引き出そうとすると、残金は約三万円しかなかった。カードは残金を引き出すたびに返すよう求められた。

 保護費を受給した途端に酒やギャンブルなどに使い切ってしまう人も中にはいるが、ある自治体職員は「金銭管理するにしても、本人の同意は最低限必要」と指摘する。

 男性が後に、ほかの入所者に聞くと「キャッシュカードの暗証番号が自分と同じだった」という。

 疑問を感じた男性はさいたま市のホームレス支援団体に相談し、アパートに転居した。「施設に残っている人は、ほかに行き場がないから声を上げることができないのだろう」と話した。 (さいたま支局・鷲野史彦)」


【無料低額宿泊所】 自分で住宅を借り就職活動することが困難な生活困窮者に無料または低額で個室を提供し、自立を支援する施設。社会福祉法の第二種事業に位置付けられ、都道府県などへの届け出だけで、個人でも開設できる。施設運営の法的基準はなく都道府県などのガイドラインで、居室の広さなどが定められている。厚生労働省などによると、昨年6月時点で全国で415施設あり入所者は12940人。」




-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

諸法 *  TB: 1  *  CM: 3  * top △ 
2009/01/27 [Tue] 01:34:02 » E d i t
年末年始に東京・日比谷公園で失業者を支援した「年越し派遣村」については、様々な評論がなされています。


1.その1つとして毎日新聞のある論説では、「年越し派遣村」を「悲田院(ひでんいん)」に例えています。

(1) 毎日新聞平成21年1月12日付朝刊2面「風知草」(専門編集委員・山田孝男)

ああ 住宅無情

 派遣村の住民は「まじめに働こうとしている人たちか」と口を滑らせた政治家が批判されている。このエピソードで私が残念だ思うのは、この人の資質ではない。派遣切りの非情を問う企てが、共感の一方で反発を生み、国民の相互理解が遠いという現実である。

 派遣村は12月31日から正月5日まで東京の日比谷公園で営まれた。報道を見て「どこまでが派遣切りの現実で、どこからが職業的活動家による演出か」と疑うこと自体は、保守反動の恥ずべき邪推ではなく、素朴な疑問というものだろう。

 派遣村とは何だったのか。仕掛け人の一人、派遣ユニオン書記長・関根秀一郎(44)の視点から見よう。相談が増えて異変に気づいたユニオンが、全国11ヶ所の拠点で「派遣切りホットライン」を開設したのは昨年11月末のことだ。相談が2日で472件。多くの事例に共通する特徴が3つあった。

 <1>自動車部品メーカー
 <2>12月末で途中解雇
 <3>社員寮も即時退去

 である。電話相談の聞き取りから浮かび上がったイメージはこうだ。工場周辺にワンルームマンションが次々建ち、人材派遣業者が借り上げて派遣労働者に貸す。派遣労働者は給料から家賃5万円(北関東の例)天引きされているが、解雇されれば、定職がないからと不動産屋に追い出される――。

 大みそかに仕事と住まいを失う人が大勢いると気づいた関根は「ここへ向かえばいいんだという場所をつくれないか、そこに向かえば若干でも暖をとれる、食事がとれる、眠れる場所があるというところをつくれないか」と考えた。

 ああそうか、平成の悲田院(ひでんいん)なのか――。関根の話を聞きながらそう思った。古代から中世まで、日本のお寺には貧しい人や病人や孤児を受け入れる悲田院があった。聖徳太子が難波の四天王寺に開いたものが最古という伝承がある。(中略)

 「100年に1度の危機」を背景とする派遣切りの最大の特徴は、家まで追い出されてしまったところにある。しかもこの寒さだ。従来、トラブルを抱えて派遣ユニオンの窓口を訪れた派遣労働者は通いであり、寮から追い出されるという問題は起こり得なかった。

 関根と湯浅は、派遣村というスクリーンに「派遣切りホームレス急増中」という現実を映し出してみせた。借り上げ不動産を効率的に運用するため、現に居住している者を無慈悲に追い出すということが、そもそも許されるのか。

 悲田院の悲は慈悲の悲。田は田んぼ。困っている人に真心を注げば徳が実るという大乗仏教の教えを表している。誤解に基づく相互不信を乗り越え、官民が連携する時だ。 (敬称略)」


(2) この論説も優れているとは思います。前半は「年越し派遣村」が出来た経緯を紹介して正しい理解を説くとともに、後半は、「年越し派遣村」は「平成の悲田院」であるとして、その意義を高く評価していくべきとしたものだからです。

 イ:ただ、「誤解に基づく相互不信を乗り越え、官民が連携する時だ」という結論は、あまりにも力強さに欠ける内容です。また、「悲田院」にこだわった余り、まるで企業や行政は、非正規労働者に対して慈悲をかけていくべきだという主張のようであり、慈悲の心があるか否かで処理する問題ではないように思えます。

 ロ:毎日新聞の同日の報道では、労働組合は、80年代の労働戦線統一問題で、連合・全労連・全労協の三つの全国組織が分立し、そのしこりで共同行動が難しい状況が続いてきたのに、「派遣村」では「路線の違いを超えて結束した」と報じていたのです。しかし、この論説では、労働組合の存在があったことを触れておらず、まるで関根さんと湯浅さんの所属する団体(とボランティア)のみで「年越し派遣村」を運営していたようであり、問題があります。

生活危機:年越し派遣村、路線の壁超え結束 
連合・全労連・全労協、裏方に徹し成功

 ◇目の前の一人を救う…「連帯」につながった

 東京・日比谷公園を拠点に、仕事と住居を失った派遣労働者らを支援した「年越し派遣村」は、不況に伴う雇用問題の深刻さを強く印象づけ、通常国会の主要テーマに押し上げるなど大きな注目を集めた。企画・運営したのは市民団体や労働組合。労組は非正規社員への関心が薄く「正社員クラブ」と揶揄(やゆ)されることも多いが、路線の違いを超えて結束した。【東海林智】

 派遣村誕生のきっかけは、08年12月4日に都内で開かれた労働者派遣法の抜本改正を求める集会。労組のナショナルセンターである連合や全労連、全労協の三つの全国組織に加入する労組や弁護士グループが主催し、2000人以上が参加して政府の派遣法改正案の問題点を訴えた。集会後、労働弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士らが「労働者の生存権すら脅かされる状況なのに、集会だけでいいのか。目の前の一人を救う活動が必要だ」と支援を労組などに呼び掛け、派遣村が実現した。(中略)

 労組幹部同士がささいな活動方法を巡ってぶつかりそうになる場面もあった。全国組織の幹部は「1700人ものボランティアが集まり全国から注目を集めている。正規も非正規も働く者の連帯が大事だと思った」と振り返る。湯浅氏は「労組と市民が手を組んで行動を起こしたことに意味があった。次につなげたい」と話した。

毎日新聞 2009年1月12日 東京朝刊」(毎日新聞平成21年1月12日付朝刊26面


 ハ:そこで、この毎日新聞の論説より優れていると思われるのが朝日新聞のコラムニスト・早野透さんの論説です。その論説を紹介したいと思います。



-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/26 [Mon] 00:04:04 » E d i t
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、横浜地方海難審判所(織戸孝治審判長)は平成21年1月22日の裁決で、事故原因についてあたごの監視不十分が主因と認定、刑事裁判の被告に当たる「指定海難関係人」5者のうち、所属部隊の第3護衛隊(旧第63護衛隊、京都府舞鶴市)に対し、安全運航の指導徹底を求める勧告を言い渡しました(共同通信)。



1.報道記事を幾つか。

(1) 東京新聞平成21年1月23日付朝刊1面(12版)

イージス艦衝突 『あたご主因』認定
『監視不十分』海難審裁決 海自に勧告
2009年1月23日 朝刊

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、前艦長の船渡健一等海佐(53)ら四人と、所属部隊の第三護衛隊(京都府舞鶴市)を指定海難関係人とした海難審判の裁決が二十二日、横浜地方海難審判所であり、織戸孝治審判長は、あたごの動静監視不十分が事故の主因と認定、第三護衛隊に安全航行の徹底を求める勧告を言い渡した。

 海自組織への勧告は、一九八八年に死者三十人を出した潜水艦「なだしお」の衝突事故をめぐる海難審判の一審以来、二例目。裁決は「艦橋とCIC(戦闘指揮所)の連絡・報告態勢や、見張り態勢を十分に構築していなかったことが主因」と指摘し、海自の組織としての責任を厳しく批判した。

 船渡一佐のほか、衝突時の当直士官だった前水雷長長岩友久三佐(35)と、衝突前の当直士官だった前航海長後潟桂太郎三佐(36)、前船務長安宅辰人三佐(44)については事故への関与は認めたが、勧告は見送った。

 織戸審判長は、あたごと清徳丸は衝突七分前に、衝突の危険性が具体的に生じたと指摘。清徳丸を右に見るあたご側に回避義務があったとした。衝突時の当直士官だった長岩三佐の見張り不十分が事故の一因と認めたが、後潟三佐の引き継ぎミスについては原因としなかった。

 第三護衛隊に対しては「複合的な背景要因で事故が発生した。総合的に施策を整備し、実効ある取り組みをしなければ再発防止は図れない」と求めた。

 審判では、理事官側が「あたご側の監視不十分が事故の主因」として海自側の五者すべてへの勧告を請求していた。海自側は「清徳丸の衝突直前の右転が主因」と主張していたが、織戸審判長は「合理性に欠ける」と一蹴(いっしゅう)。また、清徳丸が衝突回避の協力動作を取らなかったことも事故の一因とした。

 【イージス艦衝突事故】 昨年2月19日未明、千葉県・野島崎沖で、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、マグロはえ縄漁船「清徳丸」が衝突。行方不明になった船長吉清治夫(きちせい・はるお)さん=当時(58)=と、長男哲大(てつひろ)さん=同(23)=の死亡が5月に認定された。第3管区海上保安本部(横浜市)は、業務上過失致死容疑などで、衝突前後の当直士官2人を書類送検した。横浜地検は今回の裁決を踏まえ、刑事処分を決定するとみられる。」




-- 続きを読む --

テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

裁判例 *  TB: 1  *  CM: 0  * top △ 
2009/01/25 [Sun] 19:12:15 » E d i t
バラク・オバマ米大統領の就任演説については、各新聞社がそれぞれ独自の日本語訳を出しています。が、全文の日本語訳については朝日新聞のものを紹介しておきます。(なお、日経新聞だけは、1月24日朝刊(8・9面)になって、やっと全文(英文・日本語訳)を掲載しました。これでは、日経新聞社の姿勢は、オバマ米大統領の就任演説は重要ではないと判断していると、受け取られてしまうでしょう。)

オバマ大統領就任演説全文の日本語訳については、幾つかの新聞社(朝日、毎日、東京、日経)は注記をしています。そのうち、就任演説の理解のためには、朝日新聞1月22日付の「注記」が最も優れているので、朝日新聞のものを引用しておきます。

また、朝日新聞1月24日付11面(英語全文を日本語訳と比べて掲載したもの)の日本語訳では、演説のポイントを太字で強調しています。演説の理解の手助けになるので、朝日新聞にしたがい、演説のポイントを太字で強調しておくことにします。なお、全文をそのまま引用すると読みづらいので、朝日新聞1月22日付朝刊8面がつけている見出しを入れて、分割しておくことにします。


1.朝日新聞平成21年1月22日付朝刊8面(14版)「オバマ大統領就任演説全文」(2009年1月21日9時21分)

融和 寛容、理性の弁  就任演説の全文と背景


(1) 難題 解決できる <1>市民のみなさん

 「市民のみなさん(注1)。きょう私は、私たちの前にある職務に謙虚な心を持ち、あなた方から与えられた信頼に感謝し、先人が払ってきた犠牲に心を留めながら、ここに立っている。ブッシュ大統領の我が国に対する貢献と、政権移行期に見せた寛大さと協力に感謝したい。

 これで(私を含め)44人の米国人が大統領の宣誓をしたことになる(注2)。宣誓は、繁栄の高まりや平和な時にも行われてきた。だが、多くは、雲が集まり、嵐が吹き荒れる中で行われた。そのような時を米国が耐え抜いてきたのは、指導者の技量や洞察力だけによってではなく、「我ら合衆国の人民」(注3)が先人の理想に誠実で、(独立宣言など)建国の文書に忠実だったからだ。

 これまではそうだった。そして、この世代の米国人もそうあらねばならない。

 私たちが危機のさなかにあるということは、いまやよくわかっている。我が国は暴力と憎悪の大規模なネットワークに対する戦争状態にある。経済はひどく疲弊している。それは一部の者の強欲と無責任の結果だが、私たちが全体として、困難な選択を行って新しい時代に備えることができなかった結果でもある。

 家が失われ、雇用は減らされ、企業はつぶれた。医療費は高すぎ、学校は、あまりに多くの人の期待を裏切っている。(石油などを大量消費する)私たちのエネルギーの使用方法が敵を強大にし地球を脅かしていることが、日に日に明らかになっている。

 これらは、データと統計で示される、危機の指標だ。測定はより困難だが同様に深刻なのは、米全土に広がる自信の喪失だ。それは、米国の衰退が不可避で、次の世代は目標を下げなければいけないという、つきまとう恐怖だ。

 これらの難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、アメリカよ、それは解決できる。

 今日、私たちは恐怖より希望を、対立と不和より目的を共有することを選び、ここに集まった。今日、私たちは、長らく我が国の政治の首を絞めてきた、狭量な不満や口約束、非難や古びた教義を終わらせると宣言する。

 米国はなお若い国だ。しかし、聖書の言葉を借りれば、子供じみたことはやめる時が来た。不朽の魂を再確認し、よりよい歴史を選び、世代から世代へ受け継がれてきた貴い贈り物と気高い理念を前進させる時が来たのだ。それは、すべての人は平等かつ自由で幸福を最大限に追求する機会に値するという、神から与えられた約束だ。

 米国の偉大さを再確認する上で、私たちはその偉大さは所与のものではないと理解している。それは、自ら獲得しなければならないものだ。私たちの旅に近道はなく、途中で妥協することは決してなかった。仕事より娯楽を好み、富と名声の快楽だけを求めるような、小心者たちの道ではなかった。

 むしろ、(米国の旅を担ってきたのは)リスクを恐れぬ者、実行する者、生産する者たちだ。有名になった者もいたが、多くは、日々の労働の中で目立たない存在だった。彼らが、長く険しい道を、繁栄と自由に向かって私たちを運んでくれたのだ。

 私たちのために、彼らはわずかな財産を荷物にまとめ、新しい生活を求めて海を越えた。

 私たちのために、彼らは汗を流して懸命に働き、西部を開拓した。むち打ちに耐え、硬い土を耕した。

 私たちのために、彼らは(独立戦争の)コンコードや(南北戦争の)ゲティズバーグ、(第2次世界大戦の)ノルマンディーや(ベトナム戦争の)ケサンで戦い、命を落とした。

 彼らは、私たちがより良い生活を送れるように、何度も何度も奮闘し、犠牲を払い、手がひび割れるまで働いた。彼らは、米国を個人の野心の集まりより大きなもの、出自の違いや貧富の差、党派の違いよりも偉大なものだとみていたのだ。」




-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

政治問題 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2009/01/24 [Sat] 23:59:22 » E d i t
米国の第44代大統領に2009年1月20日正午(日本時間21日午前2時)、民主党のバラク・オバマ前上院議員(47)が、憲法の規定により、就任しました。米史上、初のアフリカ系(黒人)大統領であり、副大統領にはジョセフ・バイデン氏(66)が就いています。



1.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成21年1月21日付朝刊1面(14版●)

オバマ米大統領就任 「新たな責任の時代」

■初のアフリカ系 米の再生訴え

 【ワシントン=小村田義之】米国は今、歴史的な瞬間を迎えた。民主党のバラク・オバマ前上院議員(47)は20日正午(日本時間21日午前2時)、連邦議会議事堂前での就任式で、米史上初のアフリカ系(黒人)の第44代大統領に就任した。オバマ氏は就任演説で「今求められているのは、新たな責任の時代だ」と述べ、米国の再生に向けて米国民一人ひとりの協力を求めた。

 200万人以上の大群衆を前にオバマ氏は、「これまで44人の米国人が大統領の宣誓をしてきたが、しばしば雲が集まり、嵐が吹き荒れる中で発せられてきた」と振り返った。そのうえで「そのような時に米国が生きながらえてきたのは、指導者の巧みさや思想だけによってではなく、国民が先人の理想に誠実で、(独立宣言などの)建国時の文書に忠実だったからだ」と指摘。テロ対策を何より最優先させたブッシュ政権時代に傷ついた米国の伝統的な価値観への回帰を呼びかけた。

 米国の現状については「私たちは危機に瀕(ひん)している。我が国は戦時下にあり、経済はひどく衰弱している」との認識を表明。 「この難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、それは解決できる」と語った。

 オバマ氏は「私たちは元気を出し、もう一度自分を奮い立たせて、アメリカを再生する仕事を始めなければならない」と呼びかけた。

 さらに「今求められているのは、新たな責任の時代だ。一人ひとりの米国人が、我々は私たち自身と、我が国、そして世界に対する責任があるのだと認識しなければならない」と述べ、歴史の中で、米国の再生の作業への自覚と参加を呼びかける。

 オバマ氏は演説をこう締めくくる。「米国よ、この苦難の冬の中で、希望と美徳をもって、凍り付いた流れに再び立ち向かい、これから来る嵐に耐えよう。子孫に、我々は試練の中でこの旅を終えることを拒み、背を向けず、ふらつかなかった。そして我々は偉大な自由という贈り物を受け継ぎ、未来の世代にそれを確実に引き継いだと伝えられるようにしよう」

 夜明け前。凍るような寒気の中を、防寒具に身を包んだ人の波が、ワシントンの中心部を目指して続々と動き始めた。郊外では、地下鉄に乗り切れない人が駅の外にあふれた。CNNは「史上最高の200万人規模のように見える」と伝えている。

 この国が直面している大きな課題は、ブッシュ政権の「負の遺産」となった大恐慌以来の深刻な経済危機と、イラク、アフガニスタンの2つの戦争だ。9・11テロの後、ブッシュ大統領を9割が支持して結束した米国民は今、8割がオバマ氏を支持し、この危機を克服しようとしている。だが、いつまでも景気回復の見通しが立たなければ、次第に支持が離れ、政権が失速する可能性も否めない。イラクからの米軍撤退やアフガンへの増派も、成果につながる保証はない。

 オバマ氏は11月の大統領選で共和党のマケイン候補を破り、当選。8年ぶりに民主党が政権を奪還した。異例のスピードで閣僚を選び、国務長官にヒラリー・クリントン氏を指名したほか、国防長官にはゲーツ氏を留任させた。

 午前11時半すぎから始まった就任式は、まず副大統領に就いたジョセフ・バイデン氏(66)が宣誓。続いてオバマ氏が、南北に分裂した米国を救ったリンカーン大統領の聖書に手を置いて宣誓した。リンカーンの奴隷解放宣言から145年、今も人種差別に苦しむ黒人の一人が、超大国・米国の頂に立った。

 オバマ氏の立つ議事堂前から約4キロ先にあるリンカーン記念堂は45年前、黒人解放の父、キング牧師が「私には夢がある」と演説した場所。「肌の色ではなく人格で評価される国」という牧師の夢はこの瞬間、ひとつの大きな節目を迎えた。」




-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

政治問題 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2009/01/18 [Sun] 01:43:12 » E d i t
大学生や高校生の就職内定の取り消しが相次いでいることを受けて、厚生労働省は「内定切り」をした企業名を公表できるようにするため、省令を改正することにしました。



1.報道記事を幾つか。

(1) asahi.com(2008年12月30日13時10分)

内定取り消し「10人以上」「2年連続」…企業名公表へ
2008年12月30日13時10分

 大学生や高校生の就職内定の取り消しが相次いでいることを受けて、厚生労働省は悪質な企業名を公表するための基準案をまとめた。10人以上の内定を取り消した場合など5項目で、職業安定法の施行規則など関係する省令を改正し、1月中の実施を目指す。

 公表の対象とするのは、(1)2年以上連続して内定を取り消した(2)同一年度に10人以上取り消した(3)事業活動の縮小を余儀なくされているとは認められない(4)内定を取り消した学生や生徒に理由を十分に説明しなかった(5)内定を取り消した学生や生徒の就職先の確保に向けた支援を行わなかった――の5項目いずれかに該当する場合。

 ただし、倒産などやむを得ない場合や、10人以上を取り消した場合であっても、全員に別の安定した就職先を確保すれば公表対象から外す。

 厚労省の今月19日時点でのまとめでは、来春の就職予定者のうち内定を取り消されたのは、172社で769人にのぼっている。同省は新たに取り消される場合だけではなく、すでに取り消されたこれらのケースも原則として公表の対象とする方針だ。」



(2) 2009/01/07 19:19 【共同通信】

厚労省、企業名公表は10人以上 内定取り消しで

 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の職業安定分科会が7日開かれ、厚労省が提示した新卒学生・生徒の採用内定を取り消した企業名の公表基準案を了承した。2年連続で内定を取り消したり、同一年度に10人以上の内定を取り消したりした場合に悪質と判断し、公表する。

 厚労省は今月中に必要な省令改正などを実施。今春の新卒者から対象となるが、省令改正前に取り消した事案にも適用する方針。早ければ今年春にも悪質企業名が公表される見通しだ。

 企業名を公表するのはこの2つのほか、事業活動の縮小を余儀なくされていることが認められない場合や、取り消し理由を十分説明しない場合、学生らに就職支援をしないケース。5つのうち、1つでも該当すれば、会社が倒産した場合を除き、公表する。ただ10人以上の取り消しのケースでは企業が支援し、希望する学生の就職先を確保した場合は公表対象から外す。

2009/01/07 19:19 【共同通信】」


平成21年1月7日、労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の職業安定分科会が開かれ、厚労省が提示した新卒学生・生徒の採用内定を取り消した企業名の公表基準案を了承しています。同省は省令改正など必要な手続きを経て、「今月中に必要な省令改正などを実施」し、「省令改正前に取り消した事案にも適用する方針」であって、「早ければ今年春にも悪質企業名が公表される見通し」(共同通信)です。

しかし、この改正省令はどの程度実効性があるのでしょうか? 東京新聞「こちら特報部」が記事にしていましたので、紹介したいと思います。



-- 続きを読む --

テーマ:法律全般 - ジャンル:政治・経済

2009/01/14 [Wed] 22:36:53 » E d i t
世界的な経済危機の影響で雇用情勢が悪化し、国内へも広がった雇用削減の嵐によって、多くの失業者が生じています。そうなると、失業中の人たちが生きていくためには、失業中の生活を支える公的制度が必要となります。


1.朝日新聞平成21年1月13日付の記事は、「失業中の生活を支える公的制度・生活を立て直す方法」を説明しています。

「「国民年金の保険料の免除申請はしました。でも、国民健康保険の加入手続きはまだ。お金がないんで……」。自動車メーカーの期間工を昨年11月に期間満了で雇い止めになった札幌市の男性(37)は話す。雇用保険の失業手当を受給中だが、今月中に切れる。「それまでには何とか職を見つけたい」が状況は厳しいという。失業中の生活を支えるため、どんな公的制度が使えるのか。医療、年金の保険料は。生活を立て直す方法を探った。」(朝日新聞平成21年1月13日付朝刊23面)



朝日新聞の記事を紹介する前に。

真っ当な経営者であれば、労働者を違法に解雇したりしませんし、また、解雇した労働者に対して、「失業中の生活を支える制度」を説明するのが通常です。ですから、「失業中の生活を支えるため、どんな公的制度が使えるのか」という点は、真っ当な経営者でない会社に勤めていた(または勤めている)方へ向けた説明ということになります。



-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/12 [Mon] 23:59:15 » E d i t
朝日新聞の平成21年1月11日付朝刊1面には、「共産党」という見出しが出ており、目を引かれた方も多いと思います。

「世界的な経済危機の影響で雇用情勢が悪化し、「貧困」が深刻化する中、政治に目覚め、共産党に入党する人が増えている。なぜ、共産党なんですか?」(朝日新聞平成21年1月11日付朝刊1面)



1.いまなぜ、共産党に入党する人が増えているのでしょうか? 

(1) 世論調査では、自民党や民主党の支持率に注目が集まり、特に共産党に注目されることは少ないのが現実です。例えば、つい最近発表された「東京新聞平成21年1月12日付朝刊1面」掲載の世論調査でも、共産党支持率についての記述はごくわずかです。

麻生内閣70%不支持 全国電話世論調査 支持19%に下落
2009年1月12日 朝刊

 共同通信社が十、十一両日に行った全国電話世論調査で、麻生内閣の支持率は昨年十二月の前回調査から6・3ポイント下落し19・2%となった。不支持率は8・9ポイント増の70・2%と森内閣以来約八年ぶりに70%を超えた。定額給付金については「評価しない」が70・5%と、昨年十一月の同様の調査から12・4ポイント増加。「評価する」は23・7%(7・7ポイント減)だった。 

 麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表の「どちらが首相にふさわしいか」への回答は、小沢氏が46・4%(11・9ポイント増)で麻生氏の22・1%(11・4ポイント減)の二倍以上になった。国民の「麻生離れ」は危機的水準に達し、首相はより厳しい政権運営を強いられ、衆院解散・総選挙に踏み切る時期の判断でも一層困難を迫られることになった。

 内閣不支持理由は「経済政策に期待が持てない」28・8%、「首相に指導力がない」22・6%、「首相が信頼できない」18・2%だった。首相適格で小沢氏を選んだ理由は「政策に期待できるから」36・9%が最多だったのに対し、麻生氏の場合は「自民党だから」42・4%が最も多かった。

 望ましい政権の枠組みは「民主党中心」が51・4%と過半数になり「自民党中心」30・5%に20・9ポイント差をつけた。次期衆院選比例代表での投票先も、民主党が39・7%で自民党26・3%を13・4ポイント上回った。

 政党支持率も民主党が2・4ポイント増の31・1%、自民党は1・4ポイント減の27・5%と、麻生内閣では初めて民主党が上回った。

 「二兆円の財源を優先的に使うべき政策」の回答では、定額給付金は3・3%と最少。「年金・医療など社会保障」42・0%が最多で、次いで雇用対策26・3%、減税11・2%、少子化対策10・7%、公共事業4・5%の順だった。

 望ましい衆院解散・総選挙の時期は「今すぐに」33・7%、「二〇〇九年度予算案成立後の四月ごろ」32・7%を合わせ大半が早期実施を求めた。「通常国会が終わる六月ごろ」12・5%、「解散しないで九月の任期満了」は15・1%だった。

 自民、民主両党以外の政党支持率は、公明2・2%、共産3・6%、社民2・4%、国民新0・4%、新党日本0・2%、支持政党なし30・8%だった。

 ▽調査の方法=全国の有権者を対象に10、11両日、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。実際に有権者がいる世帯にかかったのは1477件、うち1025人から回答を得た。」



(2) もはや、真っ当な国民は麻生政権を見捨てており、もちろん自民党・公明党にも期待していないはずです。自民党や公明党に期待しないとしても、民主党でなく、なぜ共産党に入党するのかについての理由を知ることは、意義があることだと思い、朝日新聞平成21年1月11日付朝刊1面の記事を紹介したいと思います。

平成21年5月3日追記:この朝日新聞の記事につき、訂正及び「お詫び」記事がありましたので、最後に引用しておきます。)


-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/11 [Sun] 23:59:24 » E d i t
経済学者のジョン・メイナード・ケインズ氏と、経営学者のピーター・ドラッカー氏の名前は、誰もが一度は見聞きしたことがあると思います。この2人は恐慌を経験し、そうした立場で分析と提言を行っていました。


提言 ケインズとドラッカーなら

 今、日本に経済学者ケインズと経営学者ドラッカーがいたら、政府や企業に何を提言するか。伊東光晴さんと上田惇生さんが、2人に成り代わって語った。 7面」(朝日新聞平成21年1月11日付朝刊1面)


朝日新聞は平成21年1月11日付朝刊において、「資本主義はどこへ……」というシリーズを開始しています。そこにおいて、「もし今、ケインズ氏とドラッカー氏が生きていたら、どのような分析と提言を行うだろうか?」ということで、この2人に詳しい伊東光晴さんと上田惇生さんへのインタビュー記事を掲載しています。

大変良い記事なので、紹介してみたいと思います。



 
-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/10 [Sat] 16:29:00 » E d i t
東京・日比谷公園の「年越し派遣村」に集まった約500人のうち、生活保護の受給を希望していた272人全員に8、9の両日、受給決定が出ています(東京新聞)。また、「年越し派遣村」から都内4施設に移った元派遣労働者らの滞在期限が1月12日となっていることについて、「派遣村」の実行委員会は、都内2カ所の旅館を借り上げ、250人分の宿泊場所を16日まで確保したと9日発表しました(朝日新聞)。

これで、(「年越し派遣村」に集まった人たちについては、)人が人として生きていくために最低限必要とされる、金銭と住居が確保されることになりました。
追記:朝日新聞の「製造業派遣解禁『止められず申し訳ない』 広島労働局長」という記事を引用しました。)


1.報道記事を幾つか。

(1) 東京新聞平成21年1月10日付朝刊25面

再起「次は職」 「派遣村」申請全員に生活保護
2009年1月10日 朝刊

 職と住居を失った派遣労働者らを支援する「年越し派遣村」に集まった約五百人のうち、生活保護の受給を希望していた二百七十二人全員に八、九の両日、受給決定が出た。今も約三百人が身を寄せる施設の使用期限が十二日に迫る中、アパートを借りるのに必要な敷金・礼金も生活保護で賄われることになった。途方に暮れていた労働者らは「次は仕事探し」と再出発に向けて踏み出した。 (橋本誠、出田阿生)

◆元手得て「個人の戦い始まる」

 大みそかに派遣村が開設された東京・日比谷公園のある千代田区には二百二十二人が生活保護を申請。五日に都内四カ所の公共施設に分散したため、中央、練馬、大田区にも計五十人が申請した。

 九日午後、千代田区役所。今月分十二万円余りの生活保護費を受け取った元派遣労働者の男性(46)は「光が見えてきた」と、安堵(あんど)の笑顔をみせた。職探しと雇用促進住宅の申し込みのため、ハローワークへ向かった。

 男性は昨年十月、派遣先の神奈川県厚木市の自動車部品工場で契約を打ち切られ、派遣会社の寮も追われた。ネットカフェを転々とし、大みそかに東京・新宿で派遣村のチラシをボランティアから受け取った。「あの時、受け取っていなかったらどうなっていたか」としみじみと話した。

 勤め先が倒産し、家賃滞納でアパートを出たという男性(36)は、半年ほど漫画喫茶などを泊まり歩いた。住所不定で就ける仕事はアルバイトや日雇い派遣だけ。正社員になるのはあきらめていた。

 「家があれば仕事を探すことができる。派遣村に参加できて幸運だったが、派遣村に来た人以外にも家を失った人は大勢いる。期間限定でいいから住居を手当てしてほしい」

 七年前から日雇い労働で暮らす男性(60)は「生活保護を受けられるなんて知らなかった。アパートが決まったので、シルバー人材センターで仕事を探したい」と笑顔を見せた。

 東京・山谷地区で段ボールを敷いて年を越した男性(36)は「だらしない生活だったのでこれからは自立したい。派遣村の村長が『これからは各個人の戦いです』と言っていた。おんぶに抱っこではなく自分の力で住居を勝ち取る」と話していた。

◆住居支援行政は周知不足

 生活保護の受給が決まった人に朗報となったのは、アパートを借りる際の敷金・礼金も支給されることだ。これは特例ではなく、もともと制度として生活保護の住宅扶助に含まれている。だが、現状は住居のない生活困窮者が生活保護を申請しても、窓口で制度の説明を受けることはまずないという。

 この制度では、敷金・礼金のほか、保証人がいない人の保証会社への手数料など計二十七万九千円まで受給できる。生活保護に詳しい渡辺恭子弁護士によると、実際には「申請が受理されても自立支援施設や簡易宿泊所に収容されることが多い」という。

 制度の説明をしないだけでなく、新宿区で路上生活していた男性(58)が昨年、区に生活保護を申請したが、アパートの入居を希望したため却下されたという事例すらある。

 派遣村に来た男性(36)も「過去に何回か生活保護を申請したが『住所がないとだめ』と受給できなかったこともあった」と証言。渡辺弁護士は「窓口でなかなか申請を受け付けない『水際作戦』によって、生活保護制度は本来の運用がなされていない」と批判する。

 住居確保の扶助金を知らない人が圧倒的に多い背景には、生活保護費を抑制したい行政側の作為すら感じさせる。就職や自立に住居は不可欠だ。行政は早急に制度を広く知らせ、制度にのっとった運用をすべきだ。 (菊谷隆文)」



都内2旅館借り上げ

 「年越し派遣村」実行委員会は9日、現在寝泊りに利用している都内4ヶ所の公共施設の使用期限が12日に切れるため、16日まで東京都内の2ヶ所の旅館を借り上げ、250人分の部屋を確保したと発表した。12日に引っ越しを行い、引き続き就労や住居確保のための支援を続ける。

 旅館の宿泊代金は集まったカンパで賄う。」


 イ:こうした記事を読むと、年始年末に「年越し派遣村」が開村されて、本当に良かったと思います。ネットカフェを転々とし、大みそかに東京・新宿で派遣村のチラシをボランティアから受け取った、派遣労働者の男性は、「あの時、受け取っていなかったらどうなっていたか」としみじみと話しているのです。

トヨタ自動車やキヤノンなど日本を代表する大手製造業16社が、突如として計4万人もの派遣労働者や期間従業員を大量解雇し、職も住まいも失った人たちが大量に生じました。内部留保の合計額が33兆6千億円にも積み上がっているのにもかかわらず。

こうした路頭に迷う人々が多数生じている深刻な事態に対して、「年越し派遣村」という行動が生じるまで、自民党・麻生政権は、現実的な対策をほとんど何もしない状況であり、対策に必要とされる第2次補正予算案は、今年、平成21年になってからで足りるとしていたのです。

大手製造業16社や麻生政権が、日本の市民を見捨てている現実に対して、「年越し派遣村」は、幾らかでも麻生政権や行政を動かしたという意義があったのです。「『派遣村』の申し入れで、厚生労働省が講堂を開放したことや、『派遣村』の人たちの今後の衣食住についても政府が一定の責任を持たざるを得なくなった」のですから(2009年1月10日(土)「しんぶん赤旗」)。


 ロ:ただし、今までの行政のあり方については、疑問を差し挟んでおくべきあり、改善するべきだとの声を上げるべきです。

 「生活保護の受給が決まった人に朗報となったのは、アパートを借りる際の敷金・礼金も支給されることだ。これは特例ではなく、もともと制度として生活保護の住宅扶助に含まれている。だが、現状は住居のない生活困窮者が生活保護を申請しても、窓口で制度の説明を受けることはまずないという。

 この制度では、敷金・礼金のほか、保証人がいない人の保証会社への手数料など計二十七万九千円まで受給できる。生活保護に詳しい渡辺恭子弁護士によると、実際には「申請が受理されても自立支援施設や簡易宿泊所に収容されることが多い」という。

 制度の説明をしないだけでなく、新宿区で路上生活していた男性(58)が昨年、区に生活保護を申請したが、アパートの入居を希望したため却下されたという事例すらある。

 派遣村に来た男性(36)も「過去に何回か生活保護を申請したが『住所がないとだめ』と受給できなかったこともあった」と証言。渡辺弁護士は「窓口でなかなか申請を受け付けない『水際作戦』によって、生活保護制度は本来の運用がなされていない」と批判する。

 住居確保の扶助金を知らない人が圧倒的に多い背景には、生活保護費を抑制したい行政側の作為すら感じさせる。就職や自立に住居は不可欠だ。」


今までの行政は、住居がない人たちに対して生活保護を拒否していました。しかし、住居のない生活困窮者と、住居のある生活困窮者を比較した場合、住居のない生活困窮者の方が生活保護が必要なのは明らかです。住まいがないということは、住まいにかかる資金さえないほど生活に困っており、特に冬の時期に路上生活となれば、直ちに生存が脅かされるのですから

アパートを借りる際の敷金・礼金も支給されることも、「これは特例ではなく、もともと制度として生活保護の住宅扶助に含まれている」のにもかかわらず、「住居のない生活困窮者が生活保護を申請しても、窓口で制度の説明を受けることはまずない」のですから、行政側は、行政としてなすべき説明義務を故意に怠っていたのです。

より生活に困窮している者を厚く保護することこそ、生存権(憲法25条)を保障する憲法に適うものなのであり、真っ当な行政を行うよう、(政権交代するまでの間は仕方がないので)自民党・麻生政権や、行政に改善を求めていくべきです。


-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/04 [Sun] 23:58:53 » E d i t
仕事や住居を失った派遣労働者らを支援するため、東京・日比谷公園に年始年末に開設された「年越し派遣村」の行方は、次のようになっています。


1.報道記事を幾つか。

(1) 東京新聞平成20年1月4日付朝刊27面

迫る仕事始め 『衣食住確保を』 膨らむ派遣村 生活保護申請も次々
2009年1月4日 朝刊

 派遣契約打ち切りなどで仕事や住居を失った人たちに宿泊場所や食事を提供する「年越し派遣村」(東京・日比谷公園)は三日、開設から四日目を迎え、これまで約百七十人が千代田区に生活保護を申し込んだ。派遣村の実行委員会は、最終的に申請は二百人を超えるとみている。

 派遣村には同日午後も失業者らが次々と訪れ、この四日間で四百人を突破。うち約二百五十人が宿泊している東京・霞が関の厚生労働省の講堂は、仕事始めに当たる五日から使用できなくなるため、派遣村の実行委員会は厚労省に、五日以降の衣食住の確保など六項目にわたる要望書を提出した。

 厚労省に対しては民主、共産、社民、国民新の野党四党も三日、「東京以外でも同様の状況が起きており、本格的な対応を求める」などと申し入れた。

 実行委によると、要望書提出の際、厚労省社会・援護局の幹部は「雇用政策の結果による“災害”だという認識か」との問い掛けに「そういう気持ちです」と答えたという。

 例年、野宿者の支援活動が行われている横浜市中区の寿町にも前年の一・五倍の人が集まり、今年は三十-四十代が激増している。これまでは六十代が中心だったという。

 支援団体「寿支援者交流会」の高沢幸男事務局長によると、この年末年始に寿町周辺で市民団体や行政の支援を受けている人たちは四百人を超えた。二十歳の若者や三十代前半の女性までいる異変が起きているという。

 高沢事務局長は「ハローワークで『寿町に行けば支援が得られる』と言われて来た若者もいる。民間の方が動きが早いから協力できれば利点もあるが、権限も資金も与えず、困っている人に『行け』というだけとは無責任だ」と指摘している。」



(2) asahi.com(2009年1月4日21時55分)

都内4カ所500人分の宿泊場所確保 年越し派遣村
2009年1月4日21時55分

 「派遣切り」などで仕事と住まいを失った人たちに寝場所と食事を提供する東京・日比谷公園の「年越し派遣村」は4日、昨年12月31日の開村から5日間で500人近い人が入村登録をした。派遣村は仕事始めの5日朝に活動を終えるため、実行委員会が厚生労働省などと調整した結果、5日から12日まで、都内4カ所の公共施設に500人分の宿泊場所を確保することになった。

 実行委によると、移動先は中央区の廃校になった小学校2カ所と、大田区の一時保護施設など。派遣村の入村者のうち、希望者は5日に、日比谷公園や厚労省の講堂から、公共施設に移動する。ボランティアが日比谷公園で行っていた炊き出しも5日朝で終わるため、食事は弁当を提供してもらうという。

 これまで東京都内の自治体は、派遣切りされた人への住宅提供などの対策が遅れていたが、派遣村実行委員会や厚労省からの要請に、応じた形だ。

 厚労省が2日に開放した講堂で2晩を過ごした男性(47)は4日朝、「また、路上に放り出されれば、凍死してしまう。国には何とかして欲しい」と訴えるなど、入村者の間には5日以降の行き先が決まらないことへの不安が高まっていた。新たな寝場所が確保されたことで、入村者の間にはホッとした空気が流れた。

 4日午後には「村民集会」も開かれ、民主党の菅直人代表代行や国民新党の亀井久興幹事長、新党大地の鈴木宗男代表ら野党各党の幹部も参加した。

 連日、職と住まいを失った多くの人たちが押し寄せる事態に、社民党の福島瑞穂党首は「これは政治災害であり雇用災害だ」と指摘。共産党の志位和夫委員長は「政治の責任で衣食住を確保しなければいけない」と話した。

 5日は通常国会が開会するため、入村者らは同日正午過ぎから、派遣切りされた労働者らの仕事や住居の確保を求め、国会へのデモ行進を計画している。その後に議員会館内で集会を開き、与野党に派遣切りの実情を訴えて対策を講じるよう求める予定だ。

 派遣村の入村者のうち約170人が生活保護の申請を希望しており、5日に一斉に手続きに入る。

 このため、東京都千代田区は5日朝から、同区役所1階の区民ホールに臨時窓口を設け、職員OBも動員して生活保護の申請に訪れる人の相談に応じる。正式決定するまでには2週間程度かかる見込みだという。」


「年越し派遣村」にきた人たちは、そのうち「250人」は東京・霞が関の厚生労働省の講堂で宿泊していたのですが、どうやら1月5日以降、ホームレス化するのが避けられることになりました。

「日比谷で年始年末を生き抜く―年越し派遣村」「厚生労働省と東京都が500人分の住と食を保障と決定!」によると、「都内4カ所の公共施設」とは、中央区京華スクエア体育館、中央区十思スクエア体育館、東京都石神井学園用体育館、山谷地域越年越冬対策宿泊援護事業なぎさ寮となっています。これで、野外でない場所で、短期間であっても1月5日以降も住と食(弁当)(500名分)が確保されることになりました。

「開設から四日目を迎え、これまで約百七十人が千代田区に生活保護を申し込んだ。派遣村の実行委員会は、最終的に申請は二百人を超えるとみている」(東京新聞)ようです。しかし、本来なら、路頭に迷う前に、また、「年越し派遣村」に来るまでもなく、生活保護を受けていていいはずなのです。いかに政治(自民党・麻生政権)や行政(国レベル)が何もしていないか、を如実に表しています。

派遣村の集会で、派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「こうした状況は、労働者を簡単に使い捨てできる政策のミスによって引き起こされた人災。国は救済する責務を果たすべきだ」と訴えています(2009/01/04 21:56 【共同通信】)。まさにその通りでしょう。




2.東京新聞平成21年1月3日付朝刊10・11面では、「新春対談」として、政治学者・姜尚中さんと、作家・雨宮処凛さんの対談記事を掲載しています。

新春対談 生きる手法~格差と貧困を越えるために

 仕事も家もなくした人たちが街にあふれている。右肩上がりの経済成長、バブル、新自由主義の弱肉強食を経てたどりついた2009年、日本の寒々しい正月風景だ。厚生労働省の予測では、派遣など非正規雇用者の解雇は今年3月までの半年間で3万人に達する。かつて神聖だったはずの労働の姿も、社会のセーフティーネットも、人々の助け合いの心までゆがんで、格差と貧困が広がっている。明るい展望は見えない世界同時不況の中、私たちは何から考え直し、何をつくり出していけばいいのか―。現代人の生き方を問う『悩み力』が昨年ベストセラーとなった政治学者・姜尚中さんと、フリーターなど仕事も生活も不安定な人々の労働生存運動に取り組む作家・雨宮処凛さんが語り合った。」


「年越し派遣村」の現状から分かるように、一挙に多数の人たちが職も住まいもなくして路頭に迷う現実は、あまりにもおかしいことです。こうした現実に対して、この「新春対談」は深く考える材料を与えてくるものですので、紹介しておきたいと思います。なお、対談内容は、<1>■雇用崩壊、<2>■非正規労働者の結集、<3>■ネットワーク、という3つの項目に分けて紙面構成していましたので、便宜上、3つの項目に分けて引用しておきます。



-- 続きを読む --

テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009/01/01 [Thu] 13:52:55 » E d i t
新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

昨年は、無差別殺傷事件が多発し、また、世界経済危機、
大量の「派遣切り」により路頭に迷う人が急増するなど、酷い1年でした。
今年は、多くの人が昨年よりも良き日々を過ごせますよう、心から願っています。


1.東京新聞2009年(平成21年)1月1日「筆洗」

「あけまして、おめでとうございます。干支(えと)でいえば丑(うし)年の始まり。早速、家族や友人らとどんな一年になるか、したいか、牛にちなんだ話題も交えて語り合っている人もいよう

▼<牛の歩みも千里>ということわざが気に入っている。たとえ遅い足取りでもこつこつと進んでいけば、大きな成果をあげることができるという意味である

▼ほかにも心に響く話がないかと探していると、小欄で一度紹介した日本民話データベース作成委員会の樋口淳さんから『ものをいう牛』と題された民話があると教わった。名護市など沖縄県の北部で語り継がれている

▼ある長者の召し使いが、年季明けの給金として「金がいいか、話がいいか」と言われて、話を選んだ。ところが「綱につながれた牛」という短い内容。訳が分からずに泣く泣く山道を歩いていると、やせた牛が木につながれて捨てられている

▼「これか」と思い近づくと、驚くことに話せる牛だった。頼まれたので水を飲ませて助けると、牛はいろいろな提案や忠告をしてくる。素直に従った結果、大きな財産を手にした。牛は自分の先祖だったのである

▼お金よりも経験のある人の言葉や知恵を大切にする人、困っている牛を助けるような心やさしい人が、最後には大きな幸せを手に入れる。こんな意味がくみ取れる。今年一年、牛をまねて反すうしたい民話である。」




2.「経験のある人の言葉や知恵を大切にする」。ごく当然こととも言えそうなのですが、「自分はよく知っているのだ」と慢心していると、大切にしていないことが多々あるのではないかと、思うのです。

また、「経験のある人の言葉や知恵を大切」にすることは、「訳が分からずに泣く泣く山道を歩いていると……」という民話が物語っているように、ある意味、自分の価値観では反発してしまうような他人の意見・価値観であっても、尊重するという面をもっています。しかし、自問自答してみれば、どれほど他人の価値観を尊重しているでしょうか。


「困っている牛を助けるような心やさしい人」。これも言葉だけではわかっていても、いざ実行となると、どれほどできているのでしょうか。

非正規労働者らの年越し支援、各地で食事や居場所提供
2009年1月1日

 大みそか、「派遣切り」などで不安な年越しを迎えた各地の労働者たちは、支援者たちが用意した居場所にひととき身を寄せ、温かい食事で体を温めた。

 東京・日比谷公園の「年越し派遣村」を訪れた男性(41)は、大手自動車メーカーの群馬県の下請け工場で派遣の仕事を切られたという。約2カ月間、ネットカフェや野宿でしのいできた。所持金は1千円ほど。温かい食事や寝場所が確保できると聞き、大みそかに身を寄せた。

 「『このまま野垂れ死んでもいいかな』と思った時もあったが、今ほど人の情けを感じたことはない」

 実行委員会によると、寄せられた30件の相談では、所持金ゼロや数十円という人も多く、ほとんどが生活保護を申請する必要がある。山口県や新潟県で仕事を失い職探しのために東京に来たが、行く当てもなく途方に暮れている人もいたという。(以下、省略)」(asahi.com:関西(2009年1月1日)


「言うは易く行うは難し」であっても、行わなければならない現実が、いま、あるのです。

このブログは主として法律論を説くことを主眼としています。このブログにより、「経験のある人の言葉や知恵を大切にする人」・「困っている牛を助けるような心やさしい人」を現実に実行できるよう、踏み出す勇気を後押しできれば、と思っています。


テーマ:政治・時事問題 - ジャンル:政治・経済

論評 *  TB: 2  *  CM: 0  * top △ 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。