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主に社会問題について法律的に考えてみる。など。
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2008/05/05 [Mon] 01:15:30 » E d i t
食品偽装表示問題で経営が行き詰まり、民事再生手続き中の高級料亭船場吉兆(大阪市)が、休業前の昨年11月ごろまで、長年、同市中央区の本店で客が食べ残した料理を別の客に提供していたことが5月2日、分かりました。端的に言えば、船場吉兆は、客に告げることなく、正規の料金で(お昼のお弁当(テーブル席) 3675円〜、懐石コース(テーブル席) 12600円〜、懐石コース料理(座敷) 昼26250円〜・夜36750円〜(サービス料別途10%) )、客の残飯を別の客に提供した、残飯リサイクルをしたのです。


▼船場吉兆の食品偽装問題 2007年10月、福岡市の店舗でプリンなどの消費・賞味期限のラベルを付け替えていたことが発覚。その後、農林水産省などの調査で本店で販売した牛肉や鶏肉を使った商品も原材料表示を偽装していたことが判明した。船場吉兆は全4店舗の休業に追い込まれ、資金繰りが悪化。08年1月に民事再生法の適用を申請した。湯木正徳前社長の妻、佐知子氏(71)が社長に就任し、本店と博多店(福岡市)の営業を再開している。」(日経新聞平成20年5月3日付朝刊35面)


食品偽装問題は、売れなかった商品の「使い回し」ですが、おなじ使い回しでも「残飯」を使い回すとなれば、不衛生の一言であり、その重大さは段違いに異なります。


1.報道記事を幾つか。

(1) 朝日新聞平成20年5月3日付朝刊31面

船場吉兆、食べ残し料理を別の客に
2008年05月03日

 牛肉の産地偽装や総菜の不正表示が相次いで発覚した高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)=民事再生手続き中=は2日、昨年11月の営業休止前まで、本店の料亭で客の食べ残した食事を別の客に再び出していたことを明らかにした。湯木正徳前社長(74)の指示で、はしをつけていない料理などを「もったいない」として使い回していたという。大阪市保健所は同日、本店に立ち入り調査し、再発防止を指導した。

 市保健所によると、使い回していた料理は、アユの塩焼き▽稚鮎(ちあゆ)の素揚げ▽ゴボウをウナギで巻いた「八幡巻き」▽エビと魚のすり身を蒸した「えびきす」▽サーモンの焼き物▽刺し身の添え物――など少なくとも6種類。

 料理長の山中啓司取締役や代理人弁護士らによると、客が食べた形跡のない料理を置いておき、食材が足りなくなったときなどに再び加熱するなどして別の客に提供していた。こうした使い回しは2〜3週間に1回の頻度で繰り返されており、調理場のほぼ全員が知っていたという。6〜7年前に正徳前社長から「もったいないから明らかに使えそうなのは使え」と指示を受けたのが始まりで、今年1月の営業再開後はしていないという。

 同社は昨年12月、偽装や不正表示問題を受けて農林水産省に改善報告書などを提出したが、使い回しについては触れていなかった。同日夜、店舗前で報道陣の質問に答えた山中取締役は「お客様に不快な思いをさせ、深く深くおわびします」と謝罪した。

 厚生労働省によると、食品衛生法は、腐敗などで健康を損なう恐れがある食品の販売を禁じているが、食べ残しの使い回しを禁止する規定はない。同省監視安全課の担当者は「同法では、調理側が料理を使い回す事態をそもそも想定していないため、違法行為ではないが、不適切だ」と話している。

 船場吉兆をめぐっては、大阪府警が、同社が九州産牛肉を「但馬牛」と偽ってみそ漬けに加工して販売していたとして、正徳前社長と長男の喜久郎前取締役(45)を不正競争防止法違反容疑で書類送検する方針を固めている。

    ◇

 使い回しはどのように行われたのか――。山中取締役は「(客が)一切手をつけていなかった時に限って再び加熱調理をした。料理人が味見をし、もう一度出すと判断することもあった」と説明した。

 こうした実態については「調理場ではほとんど全員が知っていた」といい、「やっちゃいけないことをやっていたという意識があった」と当時を振り返った。正徳前社長の指示で6〜7年前から繰り返すようになったことを認め、「前社長に(やめるよう)忠言をしたことはあったが、どこまで聞き入れてもらったかは分からない」と額の汗をぬぐった。

 前社長の妻で女将(おかみ)の佐知子社長は、この日は報道陣の前に姿を見せなかった。社長は使い回しを知っていたのかとの問いに、山中取締役は「分かりかねる」と答えた。」



(2) 日経新聞平成20年5月3日付朝刊35面

高級料亭「背信」再び

 偽装表示で揺れた船場吉兆で再び食の安全を裏切る行為が発覚した。客が食べ残した料理の使い回しを繰り返し、一連の偽装が明らかになった昨秋以降も自ら事実を明かすことはなかった。

 「きれいなものはもったいない。再利用できる」。使い回しは湯木正徳前社長の指示で6、7年前から始まった。「調理場のほとんど全員が知っていたが、(正徳前社長の)指示を断ることはできなかった」と料理長の山中啓司取締役。トップの意向に逆らえない社内事情をうかがわせる。

 船場吉兆は農林水産省に提出した改善報告書などで、料理の使い回しについて何ら公表していない。同取締役は「やってはいけないことなので恥ずかしく、出せなかった……」と釈明した。

 高級料亭で脈々と続いた背信行為に専門家や客からは批判の声も強い。男性客は「まさか使い回しまで。営業再開後はしていないと言われても信じられない」と驚く。

 食品の流通に詳しい宮城大大学院の大泉一貫教授(食品流通事業論)は「食の安全を守るため、各省庁などが制度作りを進めているが、現場のモラルがこんなに低くては、行政のチェックも行き届かない」と話す。」



使い回しの実態については「調理場ではほとんど全員が知っていた」というのは、隠して調理することはできないのですから、当然といえば当然なのでしょうが、やはり驚きです。



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