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2008/05/03 [Sat] 23:59:19 » E d i t
今日、5月3日は憲法記念日です。日本国憲法が施行されてから、平成20年で61年を迎えました。


1.毎日新聞平成20年5月3日付朝刊1面

憲法記念日:きょう、施行61年

 日本国憲法は3日、施行61年を迎えた。憲法改正の手続きを定めた国民投票法が昨年5月14日に成立、同18日に公布されてから初の憲法記念日。しかし、衆参両院で与野党勢力が逆転した「ねじれ国会」の中、政界の憲法論議の熱はすっかり冷めた。成田憲彦・駿河台大学長(日本政治論)は「これまでの論議をリセットし、やり直さなければならないことを確認する記念日」と位置づける。

 「ねじれ国会」に加え、憲法改正を重点課題に掲げた安倍政権から、慎重姿勢を示す福田政権に代わったことも影響している。

 憲法改正原案の審査や提出を行う衆参両院憲法審査会は昨夏に設置されたが、委員定数などを決める規程も定まらない「開店休業」状態だ。与野党は「今は改憲論議をするタイミングではない」との認識で一致している。

 こうした政界を尻目に靖国神社を舞台にした映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止問題など、日本社会に「表現の自由」の危うさを示す現象が相次ぐ中で迎える記念日ともなった。【大貫智子】

毎日新聞 2008年5月3日 東京朝刊」



昨年の憲法記念日では、国民投票法案を意識してか、憲法改正を巡る議論が多かったのですが、今年は一変してしまいました。

日本国憲法―現実を変える手段として

 たった1年での、この変わりようはどうだろう。61回目の誕生日を迎えた日本国憲法をめぐる景色である。

 昨年の憲法記念日のころを思い出してみる。安倍首相は、夏の参院選に向けて憲法改正を争点に掲げ、そのための手続き法である国民投票法を成立させた。集団的自衛権の政府解釈を見直す方向で、諮問機関も発足させた。

 ところがいま、そうした前のめりとでも言うべき改憲気分は、すっかり鳴りを潜めている。福田首相は安倍時代の改憲路線とは一線を画し、集団的自衛権の見直しも棚上げにした。

 世論も冷えている。改憲の旗振り役をつとめてきた読売新聞の調査では今年、93年以降の構図が逆転し、改憲反対が賛成を上回った。朝日新聞の調査でも、9条については改正賛成が23%に対して、反対は3倍近い66%だ。

 90年代から政治やメディアが主導する形で改憲論が盛り上がった。だが、そもそも政治が取り組むべき課題を世論調査で聞くと、景気や年金など暮らしに直結する問題が上位に並び、改憲の優先順位は高くはなかった。イラクでの米国の失敗なども背景に、政治の熱が冷めれば、自然と関心も下がるということなのだろう。」(朝日新聞平成20年5月3日付「社説」)



昨年の参院選において自民党が大敗したために、憲法改正は全く不可能になったことから、憲法改正論議がしぼんでしまったことは確かです。「福田首相は安倍時代の改憲路線とは一線を画し、集団的自衛権の見直しも棚上げにした」ことも、改正論議がしぼんだ理由の1つでしょう。

しかし、国民の間で憲法改正論議をする気がなくなったのは、安倍前首相が突如辞任するという、「あきれた政権放り出し」があったからです。安倍氏は、あまりにもひ弱で脆弱であり、統治能力がない人物でしたが、こんな人物が首相であったという「怖さ」こそが原因です。

こんな首相としての資質を全く欠いていた人物が、そしてそんな人物を首相に押し上げた自民党がいくら憲法改正を主張したところで、誰も耳を傾けるはずがありません(「安倍首相辞任〜今、辞めるのは無責任すぎるが、そこまで病状悪化なのか……。」(2007/09/13 [Thu] 21:04:30)参照)。

しかし、今年ほど、憲法が掲げる理想が失われていると感じた年はないのではないでしょうか。

今の国民には、統治能力のない安倍氏を、愚かにも首相に担ぎ上げた改憲派議員(保守論壇)や読売新聞(日経新聞も同様)が行っている「憲法改正ごっこ」に付き合う余裕はないのです。憲法記念日の3日、非正規雇用で働く人たちが東京で集会を開き、低い賃金や突然の解雇によって、憲法が保障する「生存権」が脅かされていると訴えているくらいなのですから。

各新聞社は憲法記念日にちなんだ社説を紹介していますが、ここでは東京新聞(中日新聞)の社説を紹介しておきます。



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