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2008/03/30 [Sun] 22:18:01 » E d i t
今日本では、生活保護を受ける世帯が増えています。北九州市では、生活保護を受けられなかった男性3人が孤独死し、特に昨年、小倉北区の独居男性が生活保護打ち切り後に孤独死したことは、日本中に衝撃を与えました。


1.この悲惨な事件は決して忘れることができないとは思いますが、まずこの事件についての記事を引用しておきます。

(1) asahi.com(2007年07月11日16時16分)

 「日記に「おにぎり食べたい」 生活保護「辞退」男性死亡
2007年07月11日16時16分

 北九州市小倉北区の独り暮らしの男性(52)が自宅で亡くなり、死後約1カ月たったとみられる状態で10日に見つかった。男性は昨年末から一時、生活保護を受けていたが、4月に「受給廃止」となっていた。市によると、福祉事務所の勧めで男性が「働きます」と受給の辞退届を出した。だが、男性が残していた日記には、そうした対応への不満がつづられ、6月上旬の日付で「おにぎり食べたい」などと空腹や窮状を訴える言葉も残されていたという。

 市などによると、10日、男性宅の異変に気づいた住民らから小倉北福祉事務所を通じて福岡県警小倉北署に通報があり、駆けつけた署員が部屋の中で、一部ミイラ化した遺体を発見した。目立った外傷はなく、事件の可能性は低いという。

 男性は肝臓を害し、治療のために病院に通っていた。市によると、昨年12月7日、福祉事務所に「病気で働けない」と生活保護を申請。事務所からは「働けるが、手持ち金がなく、生活も窮迫している」と判断され、同月26日から生活保護を受けることになった。

 だが、今春、事務所が病気の調査をしたうえで男性と面談し、「そろそろ働いてはどうか」などと勧めた。これに対し男性は「では、働きます」と応じ、生活保護の辞退届を提出。この結果、受給は4月10日付で打ち切られた。この対応について男性は日記に「働けないのに働けと言われた」などと記していたという。

 その後も男性は働いていない様子だった。1カ月ほど前に男性に会った周辺の住民によると、男性はやせ細って、「肝硬変になり、内臓にも潰瘍(かいよう)が見つかってつらい」と話していたという。

 小倉北区役所の常藤秀輝・保護1課長は「辞退届は本人が自発的に出したもの。男性は生活保護制度を活用して再出発したモデルケースで、対応に問題はなかったが、亡くなったことは非常に残念」と話している。

 同市では05年1月、八幡東区で、介護保険の要介護認定を受けていた独り暮らしの男性(当時68)が生活保護を認められずに孤独死していた。06年5月には門司区で身体障害者の男性(当時56)がミイラ化した遺体で見つかった。この男性は2回にわたって生活保護を求めたが、申請書すらもらえなかった。

 こうした市の対応への批判が高まり、市は今年5月、法律家や有識者らによる生活保護行政の検証委員会を設置し、改善策を検討している。」




(2) 生活保護制度は、憲法25条の生存権規定に基づく社会保障立法による制度であり、最低限度の生活を保障するものです。社会的・経済的弱者に安定した生活を確保し、「人間に値する生存」を保障すること、生活保護を受けることは、憲法上保障される国民として当然の権利なのです。

社会保障の具体的なあり方は、一般には、立法府及び行政府の具体的な政策的決定が尊重されるものですが、国民の「最低限の生活」にかかわる施策の場合には、憲法25条1項の規範力が強く及ぶものです(戸波江二『憲法(新版)』306頁)。ですから、行政がなすべきことを怠り、不当に拒否する場合には「人間に値する生存」を脅かされ、憲法25条に違反することになります。

その生活保護制度の現状について、東京新聞では最近、3回にわたって記事にしていました。全国紙ではこうした実態は一切報道されることはないので、紹介したいと思います。なお、見出しの文章は、東京新聞のHP掲載のままではなく、紙面にしたがったものです。



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